JPH10217159A - 脚式移動ロボットの遠隔制御システム - Google Patents

脚式移動ロボットの遠隔制御システム

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JPH10217159A
JPH10217159A JP9018468A JP1846897A JPH10217159A JP H10217159 A JPH10217159 A JP H10217159A JP 9018468 A JP9018468 A JP 9018468A JP 1846897 A JP1846897 A JP 1846897A JP H10217159 A JPH10217159 A JP H10217159A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロボットの足平部とオペレータの足平部とが互
いに同じように作用力を受けることができ、さらにはロ
ボットを種々様々の床形状の環境下で動作させることが
できる脚式移動ロボットの遠隔制御システムを提供す
る。 【解決手段】マスター装置Mでオペレータの上体と足平
部とをそれぞれ上体支持機構14及び足平支持機構15
により可動に支持し、ロボットの足平作用力をロボット
に備えたセンサで検出すると共にオペレータの足平作用
力をセンサ29により検出する。それぞれの足平作用力
の検出値から、それらが互いに所要の対応関係になるよ
うにロボット及びオペレータの目標足平位置/姿勢を決
定し、ロボットの脚と足平支持機構15の動作を制御す
る。上体支持機構14はロボットの上体の傾斜に合わせ
て傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脚式移動ロボット
の遠隔制御システムに関し、詳しくはマスタースレーブ
方式での遠隔制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のシステムとしては、例え
ば特開平8−216066号公報に開示されているよう
に、ロボットと同一の関節構成を備えた全身装着型のマ
スター装置をオペレータが装着し、オペレータによるマ
スター装置の各関節動作に合わせてロボットの各関節動
作を行わしめると同時に、ロボットの各関節動作に合わ
せてマスター装置の各関節動作を行わしめ、所謂対称型
バイラテラルマスタースレーブ方式によって、マスター
装置とロボットとが同じような姿勢で同じような動作を
行うようにしたものが知られている。すなわち、この方
式は、マスター装置の各関節の動作角及び駆動トルク
と、ロボットの各関節の動作角及び駆動トルクとが互い
に比例関係になるように制御するものである。
【0003】一方、このようなシステムによって、ロボ
ットの操縦を行う場合、オペレータは自己の動作によっ
て、ロボットの転倒等を防止しつつ該ロボットの安定な
動作を行わしめる必要があるが、このためには、オペレ
ータがロボットの安定性あるいは不安定さを自己の安定
性あるいは不安定さとして的確に認識して、ロボットの
安定性を保つような動作を的確に行うことができること
が望まれる。そして、このような要望を満たすために
は、特に、ロボットの操縦時にロボットの足平部とオペ
レータの足平部とが互いに同じように作用力を受けるこ
とができるようにすることが好ましいと考えられる。
【0004】すなわち、本願発明者等の知見によれば、
人間が歩行時等に自己の安定性あるいは不安定さを認識
して、自己の安定性を保つために特に意識するのは、自
己の脚等の関節の曲がり具合や関節に作用する力の感覚
よりも、むしろ自己の足平に床から受ける作用力の感覚
(足平のどの部分に最も力を受けているか等の感覚)で
あると考えられる。
【0005】例えば自己の上体が何らかの外力により傾
いた場合には、その傾き側の足平の部位に受ける作用力
が大きくなることで自己の不安定さを認識し、その足平
の部位に受ける作用力をさらに強くするように意識を集
中することで自己の安定性を保つ。
【0006】また、例えば歩行時に突起物を踏んだ場合
には、足平が受ける作用力が突起物との接触部位に集中
することで、該突起物の存在を認識し、その突起物によ
る自己の不安定さを解消し得る足平の部位に強い作用力
を受けるように意識を集中する。
【0007】従って、前述のようなロボットの操縦を行
う場合にオペレータがロボットの安定性を保つような動
作を的確に行うことができるようにするためには、ロボ
ットの操縦時にロボットの足平部とオペレータの足平部
とが互いに同じように作用力を受けることができるよう
にすることが好ましいと考えられる。
【0008】しかるに、前記特開平8−216066号
公報に開示されているような対称型バイラテラルマスタ
ースレーブ方式のものでは、単に、マスター装置の各関
節の動作角及び駆動トルクと、ロボットの各関節の動作
角及び駆動トルクとが互いに比例関係になるように制御
するものに過ぎないため、ロボットとマスター装置との
各関節を駆動する際のアクチュエータの慣性力や摩擦
力、さらにはロボットとマスター装置との各関節間のリ
ンク機構の慣性力までもオペレータに伝わってしまうた
め、オペレータにロボットの足平が受ける作用力と同じ
ような作用力感覚を与え、また、オペレータが意図した
足平への作用力と同じような作用力をロボットの足平に
与えるようにすることは困難なものとなっていた。
【0009】また、オペレータの胴体を支持する機構を
持たない全身装着型の対称型バイラテラルマスタースレ
ーブ方式のものでは、ロボットを種々様々の床形状の環
境下で動作させることが困難であるという不都合もあっ
た。すなわち、例えばロボットに階段を昇降させる場合
には、マスター装置を装着したオペレータも階段の昇降
を行わなければならず、このためには、マスター装置側
にロボットの動作環境と同じような階段を設けなければ
ならない。しかしながら、このようにマスター装置側
に、ロボット側と同じような床形状の環境設備を備える
ことは、ロボットを種々様々の床形状の環境下で動作さ
せようとした場合に、膨大な設備投資とスペースを要す
ることとなり、このため、ロボットを種々様々の床形状
の環境下で動作させることが困難なものとなっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、オペレータの足平部の上体に対する位置及び
/又は姿勢とロボットの足平部の上体に対する位置及び
/又は姿勢とを所要の関係に保ちつつ、ロボットの足平
部とオペレータの足平部とが互いに同じように作用力を
受けることができ、ひいてはオペレータがロボットの安
定性を保つための操縦を的確に行うことができ、さらに
はロボットを種々様々の床形状の環境下で動作させるこ
とができる脚式移動ロボットの遠隔制御システムを提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の脚式移動ロボッ
トの遠隔制御システムはかかる目的を達成するために、
脚式移動ロボットをマスタースレーブ方式で操縦するた
めのマスター装置を備えた脚式移動ロボットの遠隔制御
システムにおいて、前記マスター装置に、少なくともオ
ペレータの足平部を可動に支持する足平支持機構と、該
足平支持機構を駆動する足平支持機構駆動装置と、前記
オペレータの上体を支持する上体支持機構と、前記足平
支持機構に支持された前記オペレータの足平部への作用
力を検出するマスター側足平作用力検出手段とを設ける
と共に、前記脚式移動ロボットに、該ロボットの足平部
への床からの作用力を検出するロボット側足平作用力検
出手段を設け、前記オペレータの足平部への作用力と前
記ロボットの足平部への作用力とが互いに所要の対応関
係になるように前記マスター側足平作用力検出手段及び
ロボット側足平作用力検出手段によりそれぞれ検出され
た作用力に基づき、前記オペレータの上体に対する足平
部の目標位置及び/又は姿勢と、前記ロボットの上体に
対する足平部の目標位置及び/又は姿勢とを決定し、そ
の決定した目標位置及び/又は姿勢に従って前記足平支
持機構を前記足平支持機構駆動装置を介して制御すると
共に、前記ロボットに備えた脚部駆動装置を制御する足
平位置/姿勢制御手段を備えたことを特徴とする。
【0012】かかる本発明によれば、前記脚式移動ロボ
ットの操縦の際には、上体と足平をそれぞれ前記上体支
持機構及び足平支持機構に支持したオペレータの足平部
への作用力と、ロボットの足平部への作用力とがそれぞ
れ前記マスター側足平作用力検出手段及びロボット側足
平作用力検出手段により検出される。そして、それぞれ
の作用力が互いに対応するように、それぞれの検出値に
基づき、前記足平位置/姿勢制御手段によって、オペレ
ータとロボットとの両者の上体に対する足平部の目標位
置及び/又は姿勢が決定され、この目標位置及び/又は
姿勢に従って、マスター装置の足平支持機構とロボット
の足平部とがそれぞれ足平支持機構駆動装置及び脚部駆
動装置を介して駆動・制御されるので、オペレータとロ
ボットとは互いに同じような作用力を足平部に受けるよ
うに制御される。
【0013】また、オペレータとロボットとの両者の上
体に対する足平部の相対的な目標位置及び/又は姿勢も
互いに対応するように決定されるので、ロボットの動作
環境下の床形状がオペレータの上体に対する足平部の相
対的な位置及び/又は姿勢として反映される。
【0014】従って、本発明の脚式移動ロボットの遠隔
制御システムによれば、ロボットの足平部とオペレータ
の足平部とが互いに上体に対して同じような位置及び/
又は姿勢になりながら、同じような作用力を受けること
ができ、ひいてはオペレータがロボットの安定性を保つ
ための操縦を的確に行うことができ、さらには、ロボッ
トを種々様々の床形状の環境下で動作させることができ
る。
【0015】かかる本発明では、前記上体支持機構を前
記オペレータの上体と共に可動に設けると共に、前記マ
スター装置に、該上体支持機構を駆動する上体支持機構
駆動装置を設け、前記脚式移動ロボットに、該ロボット
の上体の姿勢傾斜状態を検出する姿勢傾斜状態検出手段
を設け、前記ロボットの上体の姿勢傾斜状態に応じた前
記オペレータの上体の姿勢傾斜状態が得られるように前
記姿勢傾斜状態検出手段により検出されたロボットの上
体の姿勢傾斜状態に基づき、前記上体支持機構に支持さ
れた前記オペレータの上体の目標位置及び/又は姿勢を
決定し、その決定した目標位置及び/又は姿勢に従って
前記上体支持機構を前記上体支持機構駆動装置を介して
制御するマスター側上体位置/姿勢制御手段を備えるこ
とが好ましい。
【0016】これによれば、ロボットの上体の姿勢傾斜
状態が前記姿勢傾斜状態検出手段により検出され、これ
に応じたオペレータの上体の姿勢傾斜状態が得られるよ
うに、前記マスター側上体位置/姿勢制御手段によっ
て、オペレータの上体の目標位置及び/又は姿勢が決定
され、この目標位置及び/又は姿勢に従って、マスター
装置の上体支持機構が前記上体支持機構駆動装置を介し
て駆動・制御されるので、オペレータの上体の姿勢傾斜
状態は、ロボットと同じような姿勢傾斜状態に制御され
る。このため、オペレータは、ロボットと同じような姿
勢傾斜状態で、ロボットと同じような足平部への作用力
を受けることとなって、ロボットと一体感をもってロボ
ットの安定性や不安定さをより的確に認識しつつ、ロボ
ットの安定性を保つように自己の足平部の姿勢や位置を
調整することができ、ロボットの安定性を保つための操
縦をより確実に行うことができる。
【0017】また、本発明では、前記足平位置/姿勢制
御手段は、より具体的には、前記マスター側足平作用力
検出手段により検出される前記オペレータの足平部への
作用力と前記ロボット側足平作用力検出手段により検出
される前記ロボットの足平部への作用力との相互の所要
の対応関係からの偏位に応じて逐次前記ロボットの足平
部の並進速度及び/又は回転速度を決定しつつ、該並進
速度及び/又は回転速度に基づき該ロボットの足平部の
目標位置及び/又は姿勢を逐次決定し、その決定したロ
ボットの足平部の目標位置及び/又は姿勢に対応した前
記オペレータの足平部の目標位置及び/又は姿勢を逐次
決定する。
【0018】あるいは、前記足平位置/姿勢制御手段
は、前記マスター側足平作用力検出手段により検出され
る前記オペレータの足平部への作用力と前記ロボット側
足平作用力検出手段により検出される前記ロボットの足
平部への作用力との相互の前記所要の対応関係からの偏
差に応じて逐次前記オペレータの足平部の並進速度及び
/又は回転速度を決定しつつ、該並進速度及び/又は回
転速度に基づき該オペレータの足平部の目標位置及び/
又は姿勢を決定し、その決定したオペレータの足平部の
目標位置及び/又は姿勢に対応した前記ロボットの足平
部の目標位置及び/又は姿勢を決定する。
【0019】あるいは、前記足平位置/姿勢制御手段
は、前記マスター側足平作用力検出手段により検出され
る前記オペレータの足平部への作用力と前記ロボット側
足平作用力検出手段により検出される前記ロボットの足
平部への作用力との相互の前記所要の対応関係からの偏
差に応じて逐次前記ロボットの足平部の並進速度及び/
又は回転速度と前記オペレータの足平部の並進速度及び
/又は回転速度とを決定しつつ、該ロボットの足平部の
並進速度及び/又は回転速度とオペレータの足平部の並
進速度及び/又は回転速度とに基づきそれぞれ該ロボッ
トの足平部の目標位置及び/又は姿勢と該オペレータの
足平部の目標位置及び/又は姿勢を決定する。
【0020】このように前記各足平作用力検出手段によ
り検出される前記オペレータの足平部への作用力と前記
ロボットの足平部への作用力との相互の所要の対応関係
からの偏差に応じて逐次前記ロボットやオペレータの足
平部の並進速度及び/又は回転速度を決定しつつ、その
並進速度及び/又は回転速度に基づきロボットやオペレ
ータの足平部の目標位置及び/又は姿勢を決定すること
で、オペレータ及びロボットの両者の足平部への作用力
及び足平部の位置及び/又は姿勢を互いに対応させる制
御を的確に行うことができる。
【0021】さらに本発明では、より好ましくは、前記
マスター側足平作用力検出手段により検出される前記オ
ペレータの足平部への作用力と前記ロボット側足平作用
力検出手段により検出される前記ロボットの足平部への
作用力との相互の前記所要の対応関係からの偏差に応じ
て、両作用力が該所要の対応関係になるようにコンプラ
イアンス制御により前記ロボットの足平部の位置及び/
又は姿勢を修正する手段を前記ロボットに備える。
【0022】このようにオペレータの足平部とロボット
の足平部とへの両作用力が所要の対応関係になるように
コンプライアンス制御によって、ロボットの足平部の位
置及び/又は姿勢を修正する手段をロボットに備えるこ
とで、ロボットはある程度自律的に自身の足平部への作
用力がオペレータの足平部への作用力と対応するように
自身の足平部の位置及び/又は姿勢を制御することとな
り、オペレータ及びロボットの両者の足平部への作用力
を互いに対応させる制御をより迅速に的確に行うことが
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図1乃
至図8を参照して説明する。
【0024】まず、図1及び図2はそれぞれ本実施形態
のシステムにおけるロボットと、このロボットをスレー
ブとするマスター装置とを示している。
【0025】図1を参照して、本実施形態でのロボット
Rは二足歩行型の脚式移動ロボットであり、頭部1を上
端部に支持する胴体2下部から一対の脚体3(図では便
宜上、一本の脚体3のみを示す)が下方に延設され、ま
た、胴体2上部の左右両側部から一対の腕体4(図では
便宜上、一本の腕体4のみを示す)が延設されている。
【0026】各脚体3は、その胴体2との連結箇所(股
関節部分)と膝関節部分と足首関節部分とにそれぞれ股
関節アクチュエータ5a、膝関節アクチュエータ5b及
び足首関節アクチュエータ5cを備え、さらに、足首関
節アクチュエータ5cの下側には、6軸力センサ6(ロ
ボット側足平作用力検出手段)を介して脚体3の接地部
分である足平部7が取着されている。この場合、本実施
形態では、股関節アクチュエータ5aはロボットRの前
後、左右及び上下方向の3軸回りの回転動作、膝関節ア
クチュエータ5bは、ロボットRの左右方向の1軸回り
の回転動作、足首関節アクチュエータ5cはロボットR
の前後及び左右方向の2軸回りの回転動作を行うもので
あり、これらの各アクチュエータ5a〜5cを駆動する
ことで、足平部7の6自由度の動作を行うことができる
ようになっている。尚、前記6軸力センサ6は、足平部
7が床から受ける作用力の前後、左右及び上下の3軸方
向の各力成分及び各モーメント成分を検出するものであ
る。また、各アクチュエータ5a〜5cは、本発明の構
成に対応して脚部駆動装置を構成するものである。
【0027】同様に、各腕体4は、胴体2との連結箇所
(型関節部分)と肘関節部分と手首関節部分とにそれぞ
れ肩関節アクチュエータ8a、肘関節アクチュエータ8
b及び手首関節アクチュエータ8cを備え、該手首関節
アクチュエータ8cに6軸力センサ9を介してハンド1
0が取着されている。この場合、肩関節アクチュエータ
8aは3軸回りの回転動作、肘関節アクチュエータ8b
は1軸回りの回転動作、手首関節アクチュエータ8cは
3軸回りの回転動作を行うものである。
【0028】また、胴体2には、前述の各アクチュエー
タ5a〜5c及び8a〜8cを駆動・制御する制御ユニ
ット11や、ロボットRの上体(胴体2)の姿勢傾斜状
態を検出する傾斜検出器12(姿勢傾斜状態検出手段)
が備えられている(これらの詳細は後述する)。さら
に、各脚体3の各アクチュエータ5a〜5cの箇所には
それらの変位(各軸回りの回転角)を検出するアクチュ
エータ変位検出器13a〜13cが備えられ、同様に、
各腕体4の各アクチュエータ8a〜8cの箇所にもアク
チュエータ変位検出器(図示を省略する)が備えられて
いる。以下、各脚体3の各アクチュエータ5a〜5cを
脚用アクチュエータ5と総称し、また、これらに対応す
る各アクチュエータ変位検出器13a〜13cをアクチ
ュエータ変位検出器13と総称する。
【0029】図2を参照して、マスター装置Mは、図示
しないオペレータの上体(胴体)を可動に支持する上体
支持機構14と、オペレータの足平部を可動に支持する
足平支持機構15とを具備する。
【0030】上体支持機構14は、ロボットRの操縦に
際して後述の制御によりロボットRの上体の姿勢傾斜状
態と同様の姿勢傾斜状態をオペレータの上体に与えるた
めのものであり、固定基台16上から延設されたリンク
アーム17と、このリンクアーム17の先端部に3軸回
転機構18を介して取着された背もたれ部19と、背も
たれ部19の下端部から下方に延設された支柱20の下
端部に取着されたサドル21とにより構成されている。
ここで、サドル21はオペレータが腰かけるものであ
り、背もたれ部19はサドル21に腰かけたオペレータ
がその背中を当接させるものである。尚、オペレータの
胴体は背もたれ部19に図示しないベルトにより固定し
得るようにされている。
【0031】そして、リンクアーム17は、三つの関節
部22a,22b,22cを具備し、それらの各関節部
22a〜22cに設けられたアクチュエータ23a〜2
3cにより、それぞれ回転軸心24a〜24c(図示の
状態では回転軸心24aは上下方向、回転軸心24b,
24cは左右方向)の回りの回転動作が行われるように
なっている。
【0032】また、このリンクアーム17の先端部に背
もたれ部19を支持せしめる3軸回転機構18は、三つ
のアクチュエータ23d,23e,23fを備え、これ
らのアクチュエータ23d〜23fにより、それぞれ回
転軸心24d〜24f(図示の状態では回転軸心24d
〜24fはそれぞれ上下、左右及び前後方向)の回りの
回転動作が行われるようになっている。
【0033】このような上体支持機構14の構成によ
り、オペレータがサドル21に腰かけて背中を背もたれ
部19に当接させ、さらに図示しないベルトによりオペ
レータの胴体を背もたれ部19に固定することで、該オ
ペレータの上体が支持される。そして、このとき、前記
各アクチュエータ23a〜23f(以下、これらのアク
チュエータ23a〜23fをマスター上体用アクチュエ
ータ23と総称する)を動作させることでオペレータの
上体が任意の位置/姿勢に背もたれ部19及びサドル2
1と共に可動とされる。
【0034】尚、各マスター上体用アクチュエータ23
は本発明の構成に対応して上体支持機構駆動装置を構成
するものである。そして、各マスター上体用アクチュエ
ータ23には、それぞれその変位(回転角)を検出する
アクチュエータ変位検出器23x(図2では図示を省略
する)が設けられている。
【0035】前記足平支持機構15は、ロボットRの操
縦に際して、後述の制御により基本的にはロボットRの
足平部7とオペレータの足平部との同様の動作が行われ
るようにするためのものであり、上体支持機構14のサ
ドル21の略下方でオペレータの一対の脚に対応して設
けられた一対の3軸移動テーブル25,25(所謂XY
Z移動テーブル)と、この各3軸移動テーブル25の3
軸移動部26に3軸回転機構27を介して取着された足
平架台28とにより構成されている。ここで、足平架台
28は前記上体支持機構14に上体を支持したオペレー
タの各脚の足平部を載せる架台であり、この足平架台2
8には、これに載せられたオペレータの足平部が足平架
台28から受ける作用力(前後、左右及び上下の3軸方
向の力成分及び各軸回りのモーメント)を検出する6軸
力センサ29(マスター側足平荷重検出手段)が内蔵さ
れている。尚、足平架台28に載せたオペレータの足平
部は図示しないベルトにより足平架台28に固定し得る
ようにされている。
【0036】そして、各3軸移動テーブル25の3軸移
動部26は、該テーブル25に備えた三つのアクチュエ
ータ30a,30b,30cによりそれぞれ前後、左右
及び上下方向の移動動作が行われるようになっている。
【0037】また、この3軸移動部26に足平架台28
を支持せしめる3軸回転機構27は、前述の上体支持機
構14の3軸回転機構18と同様に三つのアクチュエー
タ30d,30e,30fを備え、これらのアクチュエ
ータ30d〜30fにより、それぞれ前後、左右及び上
下方向の各回転軸心31d〜31fの回りの回転動作が
行われるようになっている。
【0038】このような足平支持機構15の構成によ
り、上体支持機構14に上体を支持したオペレータの各
脚の足平部を足平架台28に載せ、さらに図示しないベ
ルトにより足平部を足平架台28に固定することで、オ
ペレータの各足平部が支持される。そして、このとき、
前記各アクチュエータ30a〜30f(以下、これらの
アクチュエータ30a〜30fをマスター足平用アクチ
ュエータ30と総称する)を動作させることでオペレー
タの各足平部が任意の位置/姿勢(6自由度)に足平架
台28と共に可動とされ、また、オペレータの各足平部
が受ける作用力(足平部から足平架台28への作用力の
反力)が前記6軸力センサ29により検出される。
【0039】尚、各マスター足平用アクチュエータ30
は本発明の構成に対応して足平支持機構駆動装置を構成
するものである。そして、各マスター足平用アクチュエ
ータ30には、それぞれその変位(回転角)を検出する
アクチュエータ変位検出器30x(図2では図示を省略
する)が設けられている。
【0040】さらに、本実施形態におけるマスター装置
Mでは、ロボットRの操縦に際して、ロボットRの各腕
体4とオペレータの腕との同様の動作が行われるように
するためのマスター腕機構32が備えられている。
【0041】このマスター腕機構32では、前記背もた
れ部19の両側上端部(オペレータの肩位置に対応する
部分)から、それぞれ3軸回転機構33を介してリンク
機構状の腕体34が延設されている(図では便宜上、オ
ペレータの右腕に対応する腕体34のみを図示してい
る)。そして、この腕体34の先端部には、オペレータ
の手首部を挿入して支持する手首支持器35が3軸回転
機構36を介して取着され、また、腕体34の中間部に
形成された関節部37には、オペレータの肘を挿入して
支持する肘支持器38が取着されている。さらに手首支
持器35の箇所にはオペレータの手首部から手首支持器
35に加わる作用力を検出する6軸力センサ35aが設
けられ、また、肘支持器38には、オペレータの肘から
該肘支持器38に加わる作用力を検出する圧力センサ
(図示せず)が内蔵されている。
【0042】この場合、オペレータの肩位置に対応する
3軸回転機構33は、三つのアクチュエータ39a,3
9b,39cによりロボットRの肩関節と同様に3軸回
りの回転動作(図では上下、左右、前後方向の軸心(図
示せず)回りの回転動作)が行われ、関節部37はこれ
に設けたアクチュエータ39dによりロボットRの肘関
節を同様に1軸回りの回転動作(図では上下方向の軸心
(図示せず)回りの回転動作)が行われ、オペレータの
手首部の3軸回転機構36は、三つのアクチュエータ3
9e,39f,39gによりロボットRの手首関節と同
様に3軸回りの回転動作(図では上下、左右、前後方向
の軸心(図示せず)回りの回転動作)が行われるように
なっている。
【0043】尚、本実施形態では、前記足平支持機構1
5は3軸移動テーブル25や3軸回転機構27を用いて
構成したが、例えば6軸マニピュレータ等のリンク機構
を用いて構成してもよい。同様に、上体支持機構14は
リンク機構(リンクアーム17)や3軸回転機構18を
用いて構成したが、リンク機構のみで構成したり、ある
いは3軸移動テーブル等を用いて構成するようにしても
よい。
【0044】一方、本実施形態では、前述のロボットR
やマスター装置Mの動作制御を行うために、図3及び図
4のブロック図に示す制御システムを備えている。
【0045】この制御システムは、その構成を大別する
と、マスター装置M側に設けた制御ユニット40(図
3)と、ロボットRに設けた前記制御ユニット11(図
4)と、これらの制御ユニット40,11間での通信を
行うための通信装置41とから構成されている。以下、
制御ユニット40をマスター側制御ユニット40と称
し、制御ユニット11をロボット側制御ユニット11と
称する。尚、通信装置41の通信方式は有線及び無線の
いずれの方式を使用してもよい。
【0046】図3に示したマスター側制御ユニット40
は、前記上体支持機構14の動作に関する制御を行うマ
スター側上体制御部42(マスター側上体位置/姿勢制
御手段)と、足平支持機構15の動作並びにロボットR
の足平部7の動作に関する制御を行うマスター側足平制
御部43とを具備する。尚、マスター側制御ユニット4
0は、これらの制御部42,43の他、前記マスター腕
機構32の動作並びにロボットRの腕体4の動作に関す
る制御を行う制御部も備えられているのであるが、これ
については図示及び説明を省略する。
【0047】マスター側上体制御部42は、マスター装
置Mでのオペレータの上体の目標位置/姿勢(背もたれ
部19の目標位置/姿勢。以下、目標マスター上体位置
/姿勢という)を決定する目標マスター上体位置/姿勢
決定部44と、その決定された目標マスター上体位置/
姿勢から前記各マスター上体用アクチュエータ23の目
標変位(目標回転角)を算出する目標アクチュエータ変
位算出部45と、この算出された目標変位に前記各マス
ター上体用アクチュエータ23の変位を制御するマスタ
ー上体用アクチュエータ変位制御部46とから構成され
ている。
【0048】この場合、目標マスター上体位置/姿勢決
定部44は、ロボット側制御ユニット11から通信装置
41を介して後述の如く与えられるロボットRの上体の
姿勢傾斜状態情報とマスター側足平制御部43の後述の
脚バイラテラル主制御部47から与えられるマスター装
置Mでのオペレータの足平部の目標足平位置/姿勢(足
平架台28の目標位置/姿勢。以下、マスター目標足平
位置/姿勢という)とに基づき目標マスター上体位置/
姿勢を決定する。
【0049】また、マスター上体用アクチュエータ変位
制御部46は、前記目標変位と各マスター上体用アクチ
ュエータ23に設けた前記各アクチュエータ変位検出器
23xにより検出される各マスター上体用アクチュエー
タ23の変位の検出値とから該マスター上体用アクチュ
エータ23の変位を目標変位にフィードバック制御す
る。
【0050】尚、本実施形態では、目標マスター上体位
置/姿勢決定部44により決定された目標マスター上体
位置/姿勢は、マスター側足平制御部43の後述のマス
ター脚主制御部48に与えられる。
【0051】マスター側足平制御部43は、前記マスタ
ー目標足平位置/姿勢とロボットRの目標足平位置/姿
勢とを決定する脚バイラテラル主制御部47と、その決
定されたマスター目標足平位置/姿勢と前記目標マスタ
ー上体位置/姿勢決定部44により決定された目標マス
ター上体位置/姿勢とから前記各マスター足平用アクチ
ュエータ30の目標変位(目標回転角)を算出するマス
ター脚主制御部48と、この算出された目標変位に前記
各マスター足平用アクチュエータ30の変位を制御する
マスター足平用アクチュエータ変位制御部49とから構
成されている。
【0052】この場合、脚バイラテラル主制御部47が
決定するマスター目標足平位置/姿勢は、マスター装置
Mでのオペレータの上体に対する相対的なマスター目標
足平位置/姿勢であり、同様に、ロボットRの目標足平
位置/姿勢もロボットRの上体に対する相対的な目標足
平位置/姿勢である。すなわち、本実施形態では、例え
ば図1に示すようにロボットRの腰部分(脚体3と胴体
2との連結箇所)の中央に原点を有するXYZ直交座標
系が胴体2の上下方向をZ軸、前後方向をX軸、左右方
向をY軸として該胴体2側に固定して設定されており
(胴体2の傾斜と共に座標系が傾く)、脚バイラテラル
主制御部47が決定するロボットRの目標足平位置/姿
勢は、この座標系(以下、ロボット側上体座標系とい
う)での目標足平位置/姿勢である。同様に、マスター
装置M側では、例えば図2に示すようにオペレータの腰
部分の中央に相当する位置(概ねサドル21の中央部
分)に原点を有するXYZ直交座標系が上体支持機構1
4側に固定して設定されており(上体支持機構14の傾
斜と共に座標系が傾く)、脚バイラテラル主制御部47
が決定するマスター目標足平位置/姿勢は、この座標系
(以下、マスター側上体座標系という)での目標足平位
置/姿勢である。
【0053】そして、マスター脚主制御部48は、各マ
スター足平用アクチュエータ30の目標変位を算出する
他、前記足平架台28の6軸力センサ29によるオペレ
ータの足平作用力の検出値(これは6軸力センサ29に
対して固定的な座標系での検出値である)を、各マスタ
ー足平用アクチュエータ30の目標変位や前記目標マス
ター上体位置/姿勢に基づきマスター側上体座標系に変
換して脚バイラテラル主制御部47に与える。
【0054】また、同様にロボット側制御ユニット11
でロボットRの脚体3の6軸力センサ6によるロボット
Rの足平作用力の検出値をロボット側上体座標系に変換
したものが通信装置41を介して脚バイラテラル主制御
部47に与えられるようになっている。そして、該脚バ
イラテラル主制御部47は、マスター脚主制御部48か
ら与えられたマスター側上体座標系でのオペレータの足
平作用力の検出値と、ロボット側制御ユニット11から
与えられたロボット側上体座標系でのロボットRの足平
作用力の検出値とから所定の演算処理によりマスター目
標足平位置/姿勢とロボットRの目標足平位置/姿勢を
決定する。この時、上体座標系でのマスター目標足平位
置/姿勢とロボットRの目標足平位置/姿勢とは所要の
対応関係を保つように決定される。
【0055】尚、脚バイラテラル主制御部47は、決定
したマスター目標足平位置/姿勢をマスター脚主制御部
48の他に前記目標マスター上体位置/姿勢決定部44
に与えると共に、決定したロボットRの目標足平位置/
姿勢を通信装置41を介してロボット側制御ユニット1
1に与える。
【0056】また、マスター足平用アクチュエータ変位
制御部49は、マスター脚主制御部48から与えられた
前記目標変位と各マスター足平用アクチュエータ30に
設けた前記各アクチュエータ変位検出器30xにより検
出される各マスター足平用アクチュエータ30の変位の
検出値とから該マスター足平用アクチュエータ30の変
位を目標変位にフィードバック制御する。
【0057】次に図4に示したロボット側制御ユニット
11は、前記脚バイラテラル主制御部47から与えられ
るロボットRの目標足平位置/姿勢から前記各脚用アク
チュエータ5の目標変位(目標回転角)を決定すると共
に、脚体3の6軸力センサ6によるロボットRの足平作
用力の検出値を各脚用アクチュエータ5の目標変位等に
基づきロボット側上体座標系に変換して脚バイラテラル
主制御部47に与えるロボット脚主制御部50と、その
決定された目標変位に各脚用アクチュエータ5の変位を
制御するロボット脚用アクチュエータ変位制御部51と
をロボットRの脚体3に関する動作を制御する手段とし
て具備している。
【0058】この場合、ロボット脚用アクチュエータ変
位制御部51は、ロボット脚主制御部50から与えられ
た前記目標変位と各脚用アクチュエータ5に設けた前記
各アクチュエータ変位検出器13により検出される各脚
用アクチュエータ5の変位の検出値とから該脚用アクチ
ュエータ5の変位を目標変位にフィードバック制御す
る。
【0059】尚、本発明の構成に対応して、マスター側
制御ユニット40のマスター側足平制御部43並びに、
ロボット側制御ユニット11のロボット脚主制御部50
及びロボット脚用アクチュエータ変位制御部51は、足
平位置/姿勢制御手段52を構成するものである。ま
た、ロボット側制御ユニット11は、上記の構成の他、
ロボットRの腕体4の動作に関する制御を行う制御部も
備えられているのであるが、これについては図示及び説
明を省略する。
【0060】また図4を参照して、前記傾斜検出器12
は、ロボットRの上体の3軸方向の加速度を検出する加
速度センサ53aと、ロボットRの上体の3軸方向の角
速度を検出するレートジャイロ53bと、これらの加速
度センサ53a及びレートジャイロ53bの検出値から
ロボットRの上体の傾斜角を算出・推定する傾斜推定部
54とから構成され、該傾斜推定部54により推定され
たロボットRの上体の傾斜角や加速度センサ53aによ
り検出されたロボットRの上体の加速度を姿勢傾斜状態
情報として、通信装置41を介して目標マスター上体位
置/姿勢決定部44に与える。
【0061】次に、本実施形態のシステムの作動を説明
する。
【0062】まず、マスター側制御ユニット40及びロ
ボット側制御ユニット11による制御処理を説明する。
【0063】本実施形態のシステムでは、前述の如くマ
スター装置Mの上体支持機構14に上体を支持し、且つ
足平支持機構15に足平部を支持したオペレータが自身
の足平部を動かす等してロボットRの操縦を開始する
と、マスター側制御ユニット11の脚バイラテラル主制
御部47は、図5のフローチャートに示す処理を所定の
制御サイクルで行う。すなわち、脚バイラテラル主制御
部47は、まず、ロボット側上体座標系におけるロボッ
トRの足平部7の目標並進速度(ロボット側上体座標系
の各軸方向の目標移動速度)と目標回転速度(ロボット
側上体座標系の各軸方向回りの目標回転速度)とを決定
する(STEP5−1)。ここで、本実施形態のシステ
ムは、マスター装置M側のオペレータの足平部及びロボ
ットRの足平部7のそれぞれの上体に対する相対的な位
置/姿勢を所要の対応関係に保ちつつ、オペレータの足
平作用力(以下、マスター側足平作用力という)とロボ
ットRの足平作用力(以下、ロボット側足平作用力とい
う)とが互いに所要の対応関係、例えば互いに比例関係
になるように制御するものである。このため、脚バイラ
テラル主制御部47は、STEP5−1では、例えば前
記マスター脚主制御部48から与えられる今現在の前記
マスター側上体座標系でのマスター側足平作用力の検出
値と、前記ロボット脚主制御部50から通信装置41を
介して与えられる今現在の前記ロボット側上体座標系で
のロボット側足平作用力の検出値に所定の力帰還率を乗
算したものとの偏差(マスター側足平作用力の検出値−
力帰還率×ロボット側足平作用力の検出値)に比例させ
てロボットRの足平部7の前記目標並進速度及び目標回
転速度を決定する。この場合、各検出値の力成分によっ
て目標並進速度を決定し、モーメント成分によって目標
回転速度を決定する。尚、上記偏差は、マスター足平作
用力とロボット足平作用力との所要の対応関係(この場
合、比例関係)からの偏差に相当するものである。そし
て、例えばマスター側足平作用力の検出値とロボット側
足平作用力の検出値とのいずれか一方に所定のオフセッ
トを加えたものが、他方と比例関係になるように前記目
標並進速度及び目標回転速度を決定するようにしてもよ
い。
【0064】次いで、脚バイラテラル主制御部47は、
STEP5−1で決定した目標並進速度及び目標回転速
度と、前回の制御サイクルで求めたロボット側上体座標
系でのロボットRの足平部7の目標足平位置/姿勢とか
ら、今回の制御サイクルにおけるロボット側上体座標系
でのロボットRの足平部7の目標足平位置/姿勢を求め
る(STEP5−2)。この場合、この算出は、前記目
標並進速度及び目標回転速度から制御サイクル分の時間
内でのロボットRの足平部7の足平位置/姿勢の変化量
(変化の方向を含む)を求め、これをロボットRの前回
の目標足平位置/姿勢に加えることで、今回の目標足平
位置/姿勢を求める。
【0065】さらに脚バイラテラル主制御部47は、S
TEP5−2で求めたロボットRの足平部7の目標足平
位置/姿勢に応じてマスター側上体座標系での今回のマ
スター目標足平位置/姿勢を求める(STEP5−
3)。この場合、各上体座標系でのロボットRの目標足
平位置/姿勢とマスター目標足平位置/姿勢とを原則的
には一致させることが好ましいが、オペレータの負荷等
を考慮して、マスター目標足平位置/姿勢をロボットR
の目標足平位置/姿勢に対して所定のオフセットを与え
たり、あるいは、両者の比率(スケール)を適宜調整し
てもよい。
【0066】次いで、脚バイラテラル主制御部47は、
前記STEP5−2で求めたロボットRの目標足平位置
/姿勢を図示しないメモリに記憶した後(STEP5−
4)、ロボット側上体座標でのロボットRの目標足平位
置/姿勢を通信装置41を介してロボット側制御ユニッ
ト11に出力すると共に、STEP5−3で求めたマス
ター側上体座標系でのマスター目標足平位置/姿勢を前
記マスター脚主制御部48や目標マスター上体位置/姿
勢決定部44に出力し(STEP5−5)、今回の処理
を終了する。
【0067】尚、かかる脚バイラテラル主制御部47の
処理では、前記の偏差からロボットRの足平部7の目標
並進速度及び目標回転速度を決定しつつ、それらの速度
からロボットRの目標足平位置/姿勢を決定し、さらに
そのロボットRの目標足平位置/姿勢に対応させてマス
ター目標足平位置/姿勢を決定するようにしたが、これ
と逆に、マスター装置M側のオペレータの足平部の目標
並進速度及び目標回転速度を前記の偏差から決定しつ
つ、それらの速度からマスター目標足平位置/姿勢を決
定し、さらにそのマスター目標足平位置/姿勢に対応さ
せてロボットRの目標足平位置/姿勢を決定するように
してもよい。あるいは、前記偏差から、ロボットRの足
平部7とオペレータの足平部との両者の目標並進速度及
び目標回転速度を決定しつつ、それらの速度から各別に
ロボットRの目標足平位置/姿勢及びマスター目標足平
位置/姿勢を決定するようにしてもよい。
【0068】このような脚バイラテラル主制御部47の
処理と並行して、マスター側制御ユニット40のマスタ
ー脚主制御部48と、ロボット側制御ユニット11のロ
ボット脚主制御部50とは、それぞれ図6及び図7のフ
ローチャートに示す処理を前記制御サイクルで行う。
【0069】すなわち、図6を参照して、マスター脚主
制御部48は、まず、前記足平架台28に備えた6軸力
センサ29によるマスター側足平作用力の検出値を前記
マスター側上体座標系での値に変換する(STEP6−
1)。この場合、脚バイラテラル主制御部47から与え
られるマスター側上体座標系での現在のマスター目標足
平位置/姿勢から6軸力センサ29のマスター側上体座
標系での位置/姿勢を求め、これを用いて6軸力センサ
29によるマスター側足平作用力の検出値(6軸力セン
サ29に対して固定的な座標系での検出値)をマスター
上体座標系に変換する。尚、6軸力センサ29のマスタ
ー側上体座標系での位置/姿勢を求めるに際しては、前
記アクチュエータ変位検出器30xによる各マスター足
平用アクチュエータ30の変位検出値と、前記アクチュ
エータ変位検出器23xによる各マスター上体用アクチ
ュエータ30の変位検出値もしくは目標マスター上体位
置/姿勢決定部44により後述の如く決定される目標マ
スター上体位置/姿勢とを用いて6軸力センサ29のマ
スター側上体座標系での位置/姿勢を求めるようにして
もよい。
【0070】次いで、マスター脚主制御部48は、脚バ
イラテラル主制御部47から与えられたマスター側上体
座標系での今回のマスター目標足平位置/姿勢と目標マ
スター上体位置/姿勢決定部44により後述の如く決定
される目標マスター上体位置/姿勢とから各マスター足
平用アクチュエータ30の目標変位を算出する(STE
P6−2)。この場合、マスター装置M側での足平位置
/姿勢を上体位置/姿勢の変化に追従させるため、マス
ター側上体座標系での今回のマスター目標足平位置/姿
勢に、目標マスター上体位置/姿勢の前回の制御サイク
ルからの変化分を加味することで、各マスター足平用ア
クチュエータ30の目標変位を算出する。尚、目標マス
ター上体位置/姿勢の代わりに、前記アクチュエータ変
位検出器23xによる各マスター上体用アクチュエータ
30の変位検出値を用いてもよい。
【0071】さらに、マスター脚主制御部48は、ST
EP6−1で求めたマスター側上体座標系でのマスター
側足平作用力の検出値を脚バイラテラル主制御部47に
出力すると共に、STEP6−2で求めた各マスター足
平用アクチュエータ30の目標変位をマスター足平用ア
クチュエータ変位制御部49に出力した後(STEP6
−3)、今回の処理を終了する。
【0072】尚、マスター脚主制御部48から各マスタ
ー足平用アクチュエータ30の目標変位が与えられたマ
スター足平用アクチュエータ変位制御部49は、前述の
如く、マスター足平用アクチュエータ30の変位を目標
変位にフィードバック制御する。
【0073】また、図7を参照して、ロボット脚主制御
部50は、まず、前記脚体3の6軸力センサ6によるロ
ボット側足平作用力の検出値を、前記マスター脚主制御
部48と同様の手法で、前記ロボット側上体座標系での
値に変換する(STEP7−1)。
【0074】次いで、ロボット脚主制御部50は、脚バ
イラテラル主制御部47から通信装置41を介して与え
られたロボット側上体座標系でのロボットRの今回の目
標足平位置/姿勢から前記各脚用アクチュエータ5の目
標変位を算出する(STEP7−2)。尚、この場合、
ロボットRの脚体3はロボットRの上体(胴体2)に連
結されているため、各脚用アクチュエータ5の目標変位
は、ロボットRの今回の目標足平位置/姿勢だけで定ま
る。
【0075】そして、ロボット脚主制御部50は、ST
EP7−1で求めたロボット側上体座標系でのロボット
側足平作用力の検出値を脚バイラテラル主制御部47に
出力すると共に、STEP7−2で求めた各脚用アクチ
ュエータ5の目標変位をロボット脚用アクチュエータ変
位制御部51に出力した後(STEP7−3)、今回の
処理を終了する。
【0076】尚、ロボット脚主制御部50から各脚用ア
クチュエータ5の目標変位が与えられたロボット脚用ア
クチュエータ変位制御部51は、前述の如く、脚用アク
チュエータ5の変位を目標変位にフィードバック制御す
る。
【0077】また、前記マスター脚主制御部48による
前記STEP6−1及びSTEP6−2の処理はその順
番を逆にしてもよく、同様に、ロボット脚主制御部50
による前記STEP7−1及びSTEP7−2の処理も
その順番を逆にしてもよい。
【0078】一方、マスター側制御ユニット40の目標
マスター上体位置/姿勢決定部44は、図8のフローチ
ャートで示す処理を前記制御サイクルで行う。
【0079】すなわち、目標マスター上体位置/姿勢決
定部44は、まず、ロボットRの傾斜検出器12から通
信装置41を介して与えられるロボットRの上体傾斜角
(前後、左右方向の傾斜角)から目標マスター上体姿勢
(マスター装置Mの背もたれ部19(オペレータの胴
体)の前後、左右方向の目標傾斜角)を決定する(ST
EP8−1)。この場合、ロボットRの上体傾斜角にオ
ペレータに合わせた所定の帰還率を乗算することで目標
マスター上体姿勢を決定する。尚、該目標マスター上体
姿勢を決定するに際しては、上述のようにロボットRの
上体傾斜角に比例させて目標マスター上体姿勢を決定す
ることが基本的には好ましいが、さらに、これに所定の
オフセット値(ロボットRの上体傾斜角が「0」である
場合のマスター装置Mの背もたれ部19の傾斜角)を加
算して目標マスター上体姿勢を決定するようにしてもよ
い。さらには、ロボットRの傾斜検出器12から与えら
れるロボットRの上体加速度に応じた値を加味して目標
マスター上体姿勢を決定するようにしてもよい。
【0080】次いで、目標マスター上体位置/姿勢決定
部44は、目標マスター上体速度(マスター装置Mの背
もたれ部19の速度)を傾斜検出器12から与えられた
ロボットRの上体加速度と脚バイラテラル主制御部47
から与えられたマスター側上体座標系でのマスター目標
足平位置姿勢とに基づき決定する(STEP8−2)。
この場合、目標マスター上体速度は、例えば次式(1)
の演算により算出する。
【0081】 目標マスター上体速度 =Δt・[K・ロボット上体加速度− Kf ・(前回の目標マスター上体位置−マスター上体収束目標位置)] +前回の目標マスター上体速度 ……(1) ここで、Δtは制御サイクルの周期、KはロボットRの
上体加速度に応じた背もたれ部19の加速度(オペレー
タの上体加速度)を規定する所定の帰還率である。ま
た、「マスター上体収束目標位置」は、ロボットRの上
体加速度が大きい場合に、マスター装置Mの背もたれ部
19等が慣性力により前記マスター上体用アクチュエー
タ23の可動範囲を超えてしまうような事態を防止する
ために、マスター装置Mでの足平位置/姿勢との兼ね合
いで背もたれ部19の可動限界を規制すべく定めたオペ
レータの上体(背もたれ部19)の収束目標位置であ
り、前記脚バイラテラル主制御部47から与えられるマ
スター目標上体足平位置/姿勢に応じて決定される。そ
して、この「マスター上体収束目標位置」を含む式
(1)の大括弧内の第2項が背もたれ部19の位置を該
マスター上体収束目標位置に戻す復元力を担う効果をも
つものであり、この大括弧内の第2項に含まれる「Kf
」が上記復元力の程度を規定する所定のゲイン値であ
る。
【0082】このような式(1)により目標マスター上
体速度を算出することで、前記マスター上体用アクチュ
エータ23の可動範囲を超えないようにしつつ、ロボッ
トRの上体加速度に応じた速度変化で背もたれ部19の
速度が変化するように今回の制御サイクルにおける目標
マスター上体速度が決定される。
【0083】次いで、目標マスター上体位置/姿勢決定
部44は、上記のように決定した目標マスター上体速度
と、前回の制御サイクルにおける目標マスター上体位置
とから今回の目標マスター上体位置を決定する(STE
P8−3)。この場合、前記目標マスター上体速度から
制御サイクル分の時間内での背もたれ部19の位置の変
化量(変化の方向を含む)を求め、これを前回の目標マ
スター上体位置に加えることで、今回の目標マスター上
体位置を求める。
【0084】さらに、目標マスター上体位置/姿勢決定
部44は、STEP8−1で決定した目標マスター上体
姿勢とSTEP8−3で決定した目標マスター上体位置
とを前記目標アクチュエータ変位算出部45及びマスタ
ー脚主制御部48に出力した後(STEP8−4)、今
回の処理を終了する。
【0085】尚、前記STEP8−1の処理と、STE
P8−2及び8ー3の処理とは、その順番を逆にしても
よい。
【0086】また、前記目標アクチュエータ変位算出部
45は、与えられた目標マスター上体位置/姿勢から前
記マスター上体用アクチュエータ23の目標変位を算出
して、これをマスター上体用アクチュエータ変位制御部
46に指示し、このとき、該マスター上体用アクチュエ
ータ変位制御部46は、前述の如く、各マスタ上体用ア
クチュエータ23の変位を目標変位にフィードバック制
御する。
【0087】尚、詳細な説明は省略するが、本システム
では、ロボットRの腕体4は、オペレータによる前記マ
スター腕機構32の操作によって、ロボットRの脚体3
と同様に、ロボットRとオペレータとの手首部分等への
作用力が互いに対応するようにバイラテラルマスタース
レーブ方式によって制御される。但し、この場合、ロボ
ットRの腕体4の制御は、対称型バイラテラルマスター
スレーブ方式によって行うようにしてもよく、さらに
は、ジョイスティック等を用いたリモコン装置によって
ロボットRの腕体4の制御を行うようにしてもよい。
【0088】以上説明した制御処理によって、例えばロ
ボットRの直立停止状態(このときマスタ装置Mの足平
架台28に載せたオペレータの足平部はロボットRの足
平部7の位置/姿勢に対応した位置/姿勢となってい
る)において、マスター側足平作用力の検出値とロボッ
ト側足平作用力の検出値とが所要の対応関係にある(本
実施形態では比例関係)にあるときには、前記脚バイラ
テラル主制御部47により前記STEP5−1で決定さ
れるロボットRの足平部7の前記目標並進速度及び目標
回転速度が「0」となるため、ロボットRの目標足平位
置/姿勢とマスター目標足平位置/姿勢とは現状のまま
に維持される。そして、ロボットRの目標足平位置/姿
勢に基づき、ロボット脚主制御部50及びロボット脚用
アクチュエータ変位制御部51による前述の制御処理を
行うと共に、マスター目標足平位置/姿勢に基づき、マ
スター脚主制御部48及びマスター足平用アクチュエー
タ変位制御部49による前述の制御処理を行うことで、
マスター側足平作用力とロボット側足平作用力との所要
の対応関係が維持される。
【0089】また、例えば上記の状態からロボットRの
歩行を行わしめようとするときには、オペレータは、ロ
ボットRに行わせようとする歩行形態で、各足平架台2
8に載せて固定した自身の足平を動かす。すなわち、オ
ペレータは踏み込み側の足平を持ち上げ、次いで、該足
平を着床を行おうとする位置及び姿勢に向かって下降さ
せる動作を各脚について繰り返す。
【0090】このとき、オペレータがロボットRの歩行
を行わしめるべく、踏み込み側の自身の足平部を持ち上
げて動かすと、その足平部の動き方向でオペレータの足
平部が前記足平支持機構15の足平架台28から受ける
マスター側足平作用力の検出値が変化して、ロボットR
の足平作用力との所要の対応関係がくずれるため、前述
の如く脚バイラテラル主制御部47によりロボットRの
足平部7の前記目標並進速度及び目標回転速度を決定す
ることで、該目標並進速度及び目標回転速度は、ロボッ
トRの足平部7がオペレータの足平部の動作に追従した
動作を行うように決定される。従って、この目標並進速
度及び目標回転速度で、前述の如く、ロボットRの目標
足平位置/姿勢を変化させ、さらにこれに対応させてマ
スター目標足平位置/姿勢を決定することで、オペレー
タの踏み込み側の足平部と、これに対応したロボットR
の踏み込み側の足平部7とが同じような形態で動く。
【0091】そして、ロボットRの踏み込み側の足平部
7が着床すると、該足平部7が床から受けるロボット側
足平作用力の検出値が、オペレータの足平部が足平架台
28から受けるマスター側足平作用力の検出値に対して
急増することで、ロボットRの目標並進速度や目標回転
速度がロボットRの目標足平位置/姿勢の変化を抑制す
る方向に決定され、これに伴いマスター目標足平位置/
姿勢もその変化が抑制されるように決定される。従っ
て、オペレータの足平部を載せた足平架台28の動きが
抑制されて、マスター側足平作用力が、ロボット側足平
作用力に対応するように増加し、これによりオペレータ
はロボットRと同じような着床感覚を認識する。
【0092】このようにして、ロボットRの足平部7と
オペレータの足平部とは、互いに同じような足平作用力
を受けるようにして、同じような形態で動くこととな
る。
【0093】また、上記のような作動に際して、ロボッ
トRの上体が外力等により傾くと、前記マスター側上体
制御部42の前述のような制御処理によって、オペレー
タの胴体を固定したマスター装置Mの背もたれ部19が
ロボットRの上体と同じように傾く。また、このとき、
ロボットRの上体の傾き側でロボットRの足平部7の足
平作用力の検出値が増加するため、それに対応するよう
にして、マスター側足平作用力がオペレータの上体の傾
き側に増加するようにマスター目標足平位置/姿勢が決
定される。
【0094】このため、オペレータは、その足平部が受
けるマスター側足平作用力の変化と、ロボットRの上体
の傾きに応じたオペレータ自身の上体の傾きとによっ
て、ロボットRの不安定さを認識し、これに応じて自身
の上体の傾き側の足平部に荷重を加えるように踏ん張る
処置を採る。そして、オペレータがこのような処置を採
ると、これに呼応してロボットRの脚体3がロボットR
の上体の傾き側に踏ん張るように動作し、これによりロ
ボットRの安定性が保たれる。
【0095】このように本実施形態のシステムによれ
ば、マスター装置M側のオペレータが受けるマスター側
足平作用力と、ロボットRが受けるロボット側足平作用
力とが互いに対応関係になるようにマスター目標足平位
置/姿勢及びロボットRの目標足平位置/姿勢を決定し
てやることで、オペレータは、自身が受ける足平作用力
によって、ロボットRの安定性や不安定さを的確に認識
しつつ、ロボットRの安定性を保つようにロボットRを
操縦することができる。
【0096】そして、この場合、マスター側足平作用力
とロボット側足平作用力とをそれぞれ検出して前述の制
御を行うことで、マスター装置Mの各マスター足平用ア
クチュエータ30やロボットRの各脚用アクチュエータ
5等の慣性力や摩擦力の影響を排除することができ、オ
ペレータはロボットRが受けるロボット側足平作用力
を、これに対応したマスター側足平作用力によって確実
に認識することができる。
【0097】また、ロボットRの上体が外力等により傾
くと、それに呼応するようにしてオペレータの上体も傾
くので、オペレータはロボットRと一体感をもって、ロ
ボットRの安定性や不安定さをより的確に認識しつつ、
ロボットRの適切な操縦をすることができる。
【0098】さらに、マスター装置Mの上体支持機構1
4によりオペレータの上体を支持した状態で、オペレー
タの足平位置/姿勢とロボットRの足平位置/姿勢との
所要の対応関係を保ちつつ、マスター側足平作用力とロ
ボット側足平作用力とが所要の対応関係になるようにオ
ペレータの上体に対する相対的なマスター目標足平位置
/姿勢と、ロボットRの上体に対する相対的な目標足平
位置/姿勢を決定するようにしているので、ロボットR
を種々様々の床形状の環境下で操縦することができる。
例えば、ロボットRに階段を昇らせる場合には、オペレ
ータはあたかも下りのエスカレータをその速さと同じ速
さで昇り側に歩行するようにして、足平架台28に支持
した足平部を動かせばよい。
【0099】次に、本発明の第2の実施形態を図9及び
図10並びに、前記図1、図3、図4を参照して説明す
る。尚、本実施形態の説明に際して、前記第1の実施形
態と同一構成部分もしくは同一機能部分については該第
1の実施形態と同一の参照符号を用いて適宜説明を省略
する。
【0100】本実施形態のシステムでは、ロボットRは
第1の実施形態と同一構成である(図1参照)。そし
て、マスター装置Mは、図9に示すような構成となって
いる。すなわち、このマスター装置Mは、前記第1の実
施形態と同一構成の上体支持機構14及びマスター腕機
構32を備える一方、第1の実施形態と異なる構成の足
平支持機構55を具備している。
【0101】この足平支持機構55は、上体支持機構1
4の背もたれ部19の下端部の両側部からそれぞれ3軸
回転機構56を介して下方に延設された一対のリンク機
構状のマスター脚機構57,57を具備し、この各マス
ター脚機構57の下端部に、前記第1の実施形態のもの
と同様の6軸力センサ29を内蔵した足平架台28が2
軸回転機構58を介して取着されている。
【0102】ここで、上記3軸回転機構56はロボット
Rの股関節部分の脚用アクチュエータ5a(図1参照)
に対応するものであり、三つのアクチュエータ59a,
59b,59cによりそれぞれ前後、左右及び上下方向
の三つの軸心60a,60b,60c回りに回転動作が
行われるようになっている。また、2軸回転機構58は
ロボットRの足首関節部分の脚用アクチュエータ5c
(図1参照)に対応するものであり、二つのアクチュエ
ータ59d,59eによりそれぞれ前後及び左右の軸心
60d,60e回りに回転動作が行われるようになって
いる。
【0103】さらに各マスター脚機構57の中間部61
は関節部となっており、該中間部61には、ロボットR
の膝関節部分の脚用アクチュエータ5b(図1参照)に
対応して左右方向の軸心60f回りの回転動作を行うア
クチュエータ59fが設けられている。
【0104】このようなマスター脚機構57の構成によ
り、その下端部の足平架台28は、ロボットRの足平部
7と同様に、前記各アクチュエータ59a〜59fの作
動により6自由度の動作が行われる。以下、前記各アク
チュエータ59a〜59fを説明の便宜上、第1の実施
形態と同様にマスター足平用アクチュエータ30と総称
する。
【0105】以上のように構成された本実施形態のシス
テムにおけるマスター装置Mでは、図示しないオペレー
タは、ロボットRの操縦を行う際には、上体を背もたれ
部19に当接させてサドル21に腰掛けると共に、足平
部を足平架台28に載せる。そして、上体及び足平部を
図示しないベルトによりそれぞれ背もたれ部19及び足
平架台28に固定する。
【0106】尚、本実施形態では、マスター装置M及び
ロボットRの制御システムは第1の実施形態で説明した
もの(図3及び図4参照)と基本的には同一である。こ
の場合、図3を参照して、本実施形態では、前記マスタ
ー脚主制御部48には、前記目標マスター上体位置/姿
勢決定部44から目標マスター上体位置/姿勢のデータ
は与えられず、この点でのみ、第1の実施形態の制御シ
ステムと相違し、他のシステム構成は同一である。
【0107】次に、本実施形態のシステムの作動を説明
する。
【0108】本実施形態では、前記マスター脚主制御部
48(図3参照)のみの処理が前記第1の実施形態と一
部相違しており、該マスター脚主制御部48は、図10
のフローチャートに示す処理を前記所定の制御サイクル
で行う。
【0109】すなわち、マスター脚主制御部48は、ま
ず、前記第1の実施形態と全く同様に、足平架台28の
6軸力センサ29による前記マスター側足平作用力の検
出値を前記マスター側上体座標系に変換した後(STE
P10−1)、前記脚バイラテラル主制御部47から与
えられるマスター側上体座標系での今回のマスター目標
足平位置/姿勢から前記マスター足平用アクチュエータ
30の目標変位を算出する(STEP10−2)。この
場合、この算出に際しては、前記第1の実施形態と異な
り、目標マスター上体位置/姿勢は使用しない。すなわ
ち、本実施形態では、オペレータの足平部を支持する足
平支持機構55が上体支持機構14の背もたれ部19に
連結されているため、背もたれ部19の位置/姿勢に追
従して足平支持機構55が動く。このため、マスター足
平用アクチュエータ30の目標変位は、マスター目標足
平位置/姿勢のみによって定まり、該マスター目標足平
位置/姿勢のみからマスター足平用アクチュエータ30
の目標変位を算出することができる。
【0110】その後は、マスター脚主制御部48は、前
記第1の実施形態と全く同様に、マスター側上体座標系
でのマスター側足平作用力の検出値と、マスター足平用
アクチュエータ30の目標変位とをそれぞれ脚バイラテ
ラル主制御部47及びマスター足平用アクチュエータ変
位制御部49に出力して(STEP10−3)、今回の
処理を終了する。
【0111】以上説明したマスター脚主制御部48の制
御処理以外の他の制御処理は前記第1の実施形態と全く
同一である(図5、図7、図8参照)。
【0112】このような本実施形態のシステムの作動に
よって、前記第1の実施形態と同様に、オペレータの足
平位置/姿勢とロボットRの足平位置/姿勢との所要の
対応関係を保ちつつ、マスター装置M側のオペレータが
受けるマスター側足平作用力と、ロボットRが受けるロ
ボット側足平作用力とが互いに対応関係になるようにマ
スター目標足平位置/姿勢及びロボットRの目標足平位
置/姿勢を決定してやることで、オペレータは、自身が
受ける足平作用力によって、ロボットRの安定性や不安
定さを的確に認識しつつ、ロボットRの安定性を保つよ
うにロボットRを操縦することができる。
【0113】そして、この場合、マスター側足平作用力
とロボット側足平作用力とをそれぞれ検出して前述の制
御を行うことで、マスター装置Mの各マスター足平用ア
クチュエータ30やロボットRの各脚用アクチュエータ
5等の慣性力や摩擦力の影響を排除することができ、オ
ペレータはロボットRが受けるロボット側足平作用力
を、これに対応したマスター側足平作用力によって確実
に認識することができる。
【0114】また、ロボットRの上体が外力等により傾
くと、それに呼応するようにしてオペレータの上体も傾
くので、オペレータはロボットRと一体感をもって、ロ
ボットRの安定性や不安定さをより的確に認識しつつ、
ロボットRの適切な操縦をすることができる。
【0115】さらに、マスター装置Mの上体支持機構1
4によりオペレータの上体を支持した状態で、マスター
側足平作用力とロボット側足平作用力とが所要の対応関
係になるようにオペレータの上体に対する相対的なマス
ター目標足平位置/姿勢と、ロボットRの上体に対する
相対的な目標足平位置/姿勢を決定するようにしている
ので、ロボットRを種々様々の床形状の環境下で操縦す
ることができる。
【0116】次に本発明の第3の実施形態を図11を参
照して説明する。尚、本実施形態の説明に際して、前記
第1又は第2の実施形態と同一構成部分もしくは同一機
能部分については該第1の実施形態と同一の参照符号を
用いる。
【0117】本実施形態は、前記第1又は第2の実施形
態のシステムにおいて、例えばロボットR(図1参照)
の足首関節部分を前後及び左右方向の軸回りだけでな
く、さらに上下方向の軸回りに回動し得るようにした場
合等、足平部7の自由度を7自由度以上の自由度に設定
した場合に(この場合、ロボットRの目標足平位置/姿
勢だけでは、脚体3の各アクチュエータの動作量が一義
的に定まらない)、ロボットRの足平位置/姿勢とマス
ター装置M側の足平位置/姿勢とをロボット側足平作用
力及びマスター側足平作用力が互いに所要の対応関係に
なるように制御する手法を示すものである。
【0118】本実施形態では、脚バイラテラル主制御部
47により、図11のフローチャートに示す処理を行
う。
【0119】すなわち、まず、前記第1又は第2の実施
形態と同様に、マスター側上体座標系におけるマスター
側足平作用力の検出値とロボット側上体座標系における
ロボット側足平作用力の検出値とからロボット側上体座
標系におけるロボットRの足平部7の目標並進速度及び
目標回転速度を決定する(STEP11−1)。
【0120】次いで、ロボットRの脚体3の前回の目標
関節変位(各関節に備えた各アクチュエータの目標回転
角)から、ロボットRの上体座標系における目標足平位
置/姿勢(足平部7の3軸方向の各位置成分(座標成
分)及び各軸回りの回転角成分)の微小摂動量(足平位
置/姿勢の微小変化量)に対する脚体3の関節変位の摂
動量を表す、所謂疑似ヤコビアン逆行列を求める(ST
EP11−2)。ここで、疑似ヤコビアン逆行列は、足
平部7の自由度を例えば7自由度とした場合、7行6列
の行列である。
【0121】次いで、STEP11−1で求めた目標並
進速度及び目標回転速度と、STEP11−2で求めた
疑似ヤコビアン逆行列とからロボットRの脚体3の今回
の目標関節速度(各関節に備えた各アクチュエータの目
標速度)を算出する(STEP11−3)。この算出
は、目標並進速度の3軸方向の各成分及び目標回転速度
の3軸回りの各成分を要素とするベクトルに疑似ヤコビ
アン逆行列を乗算することにより行われる。
【0122】さらに、STEP11−3で求めたロボッ
トRの脚体3の今回の目標関節速度と脚体3の前回の目
標関節変位とから今回の目標関節変位を求める(STE
P11−4)。すなわち、今回の目標関節速度に制御サ
イクル分の時間を乗算した値を、前回の目標関節変位に
加算することで今回の目標関節変位を求める。
【0123】次いで、STEP11−4で求めたロボッ
トRの脚体3の目標関節変位から所謂キネマティクス演
算によって、ロボット側上体座標系におけるロボットR
の足平部7の目標足平位置/姿勢を求め(STEP11
−5)、さらに、前記第1又は第2の実施形態の場合と
同様に、ロボットRの足平部7の目標足平位置/姿勢に
応じてマスター側上体座標系での今回のマスター目標足
平位置/姿勢を求める(STEP11−6)。
【0124】その後は、前記STEP11−4で求めた
ロボットRの脚体3の目標関節変位を図示しないメモリ
に記憶した後(STEP11−7)、STEP11−4
で求めた脚体3の今回の目標関節変位をロボット側制御
ユニット11に出力すると共に、STEP11−6で求
めたマスター側上体座標系でのマスター目標足平位置/
姿勢を前記マスター脚主制御部48や目標マスター上体
位置/姿勢決定部44に出力し(STEP11−8)、
今回の処理を終了する。
【0125】尚、この場合、ロボット側制御ユニット1
1では、与えられた目標関節変位に従って脚体3の各関
節の各アクチュエータを制御する。
【0126】このようにして、ロボットRの脚体3の目
標関節変位を求めると共に、マスター側上体座標系にお
けるマスター目標足平位置/姿勢を求めて、これらに従
ってロボットRの脚体3の動作とマスター装置Mの動作
とを行うことで、ロボットRの脚体3の自由度が7自由
度以上の場合でも、前記第1又は第2の実施形態と同様
にロボットRの足平位置/姿勢とマスター装置M側の足
平位置/姿勢とを互いに所要の対応関係に保ちつつ、ロ
ボット側足平作用力及びマスター側足平作用力が互いに
所要の対応関係になるように制御する。
【0127】次に、本発明の第4の実施形態を図12を
参照して説明する。尚、本実施形態の説明に際して、前
記第1又第2の実施形態と同一構成部分もしくは同一機
能部分については該第1の実施形態と同一の参照符号を
用いる。
【0128】前述の各実施形態では、ロボットRの足平
作用力が変化すると、それが通信装置41を介してマス
ター側制御ユニット40に送信されて、該マスター側制
御ユニット40でロボットRの目標足平位置/姿勢が変
更され、それを通信装置41を介してロボット側制御ユ
ニット11に送信して、ロボットRの足平位置/姿勢を
制御している。このため、上記の通信による遅れによっ
て、例えばロボットRの歩行時にその足平部7が着床し
てから床になじむまでに応答遅れを生じやすい。
【0129】そこで、本実施形態は、ロボット側制御ユ
ニット11で所謂コンプライアンス制御を行うことで、
ロボットRがある程度自律的に自身の足平作用力がマス
ター側足平作用力と所要の対応関係になるようにしたも
のである。
【0130】本実施形態ではロボット側制御ユニット1
1に、マスター側制御ユニット40で求めるマスター側
上体座標系におけるマスター側足平作用力の検出値を逐
次送信するようにしておき、ロボット側制御ユニット1
1のロボット脚主制御部50において図12のフローチ
ャートに示す処理を行う。
【0131】すなわち、まず、ロボットRの脚体3の6
軸力センサ6によるロボット側足平作用力の検出値をロ
ボット側上体座標系に変換する(STEP12−1)。
次いで、前述の各実施形態でロボットRの足平部7の目
標並進速度及び目標回転速度を求めた場合に使用した偏
差(ここでは力制御偏差と称する)をマスター側制御ユ
ニット40から与えられる前記マスター側上体座標系に
おけるマスター側足平作用力の検出値とSTEP12−
1で求めたロボット側上体座標系におけるロボット側足
平作用力の検出値とから求める(STEP12−2)。
すなわち、該力制御偏差は、次式(2)により求める。
【0132】 力制御偏差=上体座標系マスター側足平作用力 −力帰還率×上体座標系ロボット側足平作用力……(2) 次いで、この力制御偏差をフィルタ(図示せず)により
なまらせた値にコンプライアンス制御におけるコンプラ
イアンス定数を乗算することにより、ロボット側足平位
置/姿勢の変更量を求める(STEP12−3)。詳し
くは、力制御偏差をフィルタ(図示せず)によりなまら
せた値の力成分及びモーメント成分にコンプライアンス
定数を乗算することでそれぞれ足平部7の目標並進速度
及び目標回転速度を決定し、その目標並進速度及び目標
回転速度に制御サイクル分の時間を乗算することで、ロ
ボットRの足平位置/姿勢の目標変更量を求める。
【0133】次いで、マスター側制御ユニット40から
与えられるロボット側上体座標系におけるロボットRの
今回の目標足平位置/姿勢にSTEP12−3で求めた
目標変更量を加算することでロボットRの目標足平位置
/姿勢を修正し(STEP12−4)、その修正した目
標足平位置/姿勢からロボットRの脚用アクチュエータ
5の目標変位を算出する(STEP12−5)。そし
て、算出した脚用アクチュエータ5の目標変位をロボッ
ト脚用アクチュエータ変位制御部51に出力すると共
に、前記STEP12−1で求めたロボット側上体座標
系でのロボット側足平作用力の検出値をマスター側制御
ユニット40に出力して(STEP12−6)、今回の
処理を終了する。
【0134】尚、ロボット脚用アクチュエータ変位制御
部51は与えられた目標変位に従って脚用アクチュエー
タ5をフィードバック制御する。
【0135】このような制御により、本実施形態では、
ロボット側足平作用力が、ロボットR自身の制御ユニッ
ト11によりマスター側足平作用力/力帰還率を目標値
としてコンプライアンス制御されるので、ロボット側足
平作用力とマスター側足平作用力との所要の対応関係へ
の制御をより的確に行うことができる。
【0136】尚、ロボットRの足平部7の自由度を7自
由度以上とした場合には、上記のようなコンプライアン
ス制御を前記第3の実施形態で説明したヤコビアンを用
いる手法と併用してもよい。
【0137】以上説明した各実施形態では、マスター側
足平作用力とロボット側足平作用力とをそれぞれ6軸力
センサ29及び6により検出するようにしたが、例えば
前記足平支持機構15に備えた各マスター足平用アクチ
ュエータ30と、ロボットRの各脚用アクチュエータ5
との駆動力を検出するセンサを設けて、それらの駆動力
によりマスター側足平作用力やロボット側足平作用力を
検出するようにしてもよい。あるいはマスター装置Mの
足平架台28やロボットRの足平部7の足底に圧力セン
サをマトリクス状に配置して、それらの圧力センサの出
力によりマスター側足平作用力やロボット側足平作用力
を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における脚式移動ロボ
ットの模式的側面図。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるマスター装置
の斜視図。
【図3】本発明の第1の実施形態における制御システム
の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第1の実施形態における制御システム
の構成を示すブロック図。
【図5】図3の制御システムの作動を説明するためのフ
ローチャート。
【図6】図3の制御システムの作動を説明するためのフ
ローチャート。
【図7】図4の制御システムの作動を説明するためのフ
ローチャート。
【図8】図3の制御システムの作動を説明するためのフ
ローチャート。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるマスター装置
の斜視図。
【図10】本発明の第2の実施形態を説明するためのフ
ローチャート。
【図11】本発明の第3の実施形態を説明するためのフ
ローチャート。
【図12】本発明の第4の実施形態を説明するためのフ
ローチャート。
【符号の説明】
R…ロボット、M…マスター装置、5…脚部駆動装置、
7…ロボットの足平部、12…姿勢傾斜状態検出手段、
14…上体支持機構、15,55…足平支持機構、6,
29…足平作用力検出手段、23(23a〜23f)…
上体支持機構駆動装置、30(30a〜30f,59a
〜59f)…足平支持機構駆動装置、42…マスター側
上体位置/姿勢制御手段、52…足平位置/姿勢制御手
段。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脚式移動ロボットをマスタースレーブ方式
    で操縦するためのマスター装置を備えた脚式移動ロボッ
    トの遠隔制御システムにおいて、 前記マスター装置に、少なくともオペレータの足平部を
    可動に支持する足平支持機構と、該足平支持機構を駆動
    する足平支持機構駆動装置と、前記オペレータの上体を
    支持する上体支持機構と、前記足平支持機構に支持され
    た前記オペレータの足平部への作用力を検出するマスタ
    ー側足平作用力検出手段とを設けると共に、 前記脚式移動ロボットに、該ロボットの足平部への床か
    らの作用力を検出するロボット側足平作用力検出手段を
    設け、 前記オペレータの足平部への作用力と前記ロボットの足
    平部への作用力とが互いに所要の対応関係になるように
    前記マスター側足平作用力検出手段及びロボット側足平
    作用力検出手段によりそれぞれ検出された作用力に基づ
    き、前記オペレータの上体に対する足平部の目標位置及
    び/又は姿勢と、前記ロボットの上体に対する足平部の
    目標位置及び/又は姿勢とを決定し、その決定した目標
    位置及び/又は姿勢に従って前記足平支持機構を前記足
    平支持機構駆動装置を介して制御すると共に、前記ロボ
    ットに備えた脚部駆動装置を制御する足平位置/姿勢制
    御手段を備えたことを特徴とする脚式移動ロボットの遠
    隔制御システム。
  2. 【請求項2】前記上体支持機構を前記オペレータの上体
    と共に可動に設けると共に、前記マスター装置に、該上
    体支持機構を駆動する上体支持機構駆動装置を設け、 前記脚式移動ロボットに、該ロボットの上体の姿勢傾斜
    状態を検出する姿勢傾斜状態検出手段を設け、 前記ロボットの上体の姿勢傾斜状態に応じた前記オペレ
    ータの上体の姿勢傾斜状態が得られるように前記姿勢傾
    斜状態検出手段により検出されたロボットの上体の姿勢
    傾斜状態に基づき、前記上体支持機構に支持された前記
    オペレータの上体の目標位置及び/又は姿勢を決定し、
    その決定した目標位置及び/又は姿勢に従って前記上体
    支持機構を前記上体支持機構駆動装置を介して制御する
    マスター側上体位置/姿勢制御手段を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の脚式移動ロボットの遠隔制御シス
    テム。
  3. 【請求項3】前記足平位置/姿勢制御手段は、前記マス
    ター側足平作用力検出手段により検出される前記オペレ
    ータの足平部への作用力と前記ロボット側足平作用力検
    出手段により検出される前記ロボットの足平部への作用
    力との相互の前記所要の対応関係からの偏差に応じて逐
    次前記ロボットの足平部の並進速度及び/又は回転速度
    を決定しつつ、該並進速度及び/又は回転速度に基づき
    該ロボットの足平部の目標位置及び/又は姿勢を決定
    し、その決定したロボットの足平部の目標位置及び/又
    は姿勢に対応した前記オペレータの足平部の目標位置及
    び/又は姿勢を決定することを特徴とする請求項1又は
    2記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  4. 【請求項4】前記足平位置/姿勢制御手段は、前記マス
    ター側足平作用力検出手段により検出される前記オペレ
    ータの足平部への作用力と前記ロボット側足平作用力検
    出手段により検出される前記ロボットの足平部への作用
    力との相互の前記所要の対応関係からの偏差に応じて逐
    次前記オペレータの足平部の並進速度及び/又は回転速
    度を決定しつつ、該並進速度及び/又は回転速度に基づ
    き該オペレータの足平部の目標位置及び/又は姿勢を決
    定し、その決定したオペレータの足平部の目標位置及び
    /又は姿勢に対応した前記ロボットの足平部の目標位置
    及び/又は姿勢を決定することを特徴とする請求項1又
    は2記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  5. 【請求項5】前記足平位置/姿勢制御手段は、前記マス
    ター側足平作用力検出手段により検出される前記オペレ
    ータの足平部への作用力と前記ロボット側足平作用力検
    出手段により検出される前記ロボットの足平部への作用
    力との相互の前記所要の対応関係からの偏差に応じて逐
    次前記ロボットの足平部の並進速度及び/又は回転速度
    と前記オペレータの足平部の並進速度及び/又は回転速
    度とを決定しつつ、該ロボットの足平部の並進速度及び
    /又は回転速度とオペレータの足平部の並進速度及び/
    又は回転速度とに基づきそれぞれ該ロボットの足平部の
    目標位置及び/又は姿勢と該オペレータの足平部の目標
    位置及び/又は姿勢を決定することを特徴とする請求項
    1又は2記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  6. 【請求項6】前記マスター側足平作用力検出手段により
    検出される前記オペレータの足平部への作用力と前記ロ
    ボット側足平作用力検出手段により検出される前記ロボ
    ットの足平部への作用力との相互の前記所要の対応関係
    からの偏差に応じて、両作用力が該所要の対応関係にな
    るようにコンプライアンス制御により前記ロボットの足
    平部の位置及び/又は姿勢を修正する手段を前記ロボッ
    トに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
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