JP3628826B2 - 脚式移動ロボットの遠隔制御システム - Google Patents

脚式移動ロボットの遠隔制御システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脚式移動ロボットの遠隔制御システムに関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】
二足歩行型ロボット等、脚式移動ロボットにあっては、オペレータがシートに座ってジョイスティック等を備えたロボット操縦装置を操作することで、ロボットに所望の動作指令(歩く、止まる、かがむ、物品を持つ等の動作指令)を与え、その動作指令によって、該ロボットの動作を遠隔制御するようにしたシステムが一般に知られている。そして、このような遠隔制御システムでは、ロボット自身が与えられた動作指令に基づいて、自己の目標姿勢等を決定して姿勢制御を行い、さらに、例えばオペレータの誤操作等によって、該ロボットの姿勢が必要以上に傾いて転倒してしまうような事態が生じるのを防止するために、該ロボット自身に、その姿勢を安定化する機能をもたせたものも知られている。
【0003】
このようなシステムでは、上記のようにロボット自身に自己の姿勢を安定化する機能をもたせることで、基本的には該ロボットの姿勢が安定に保たれるのであるが、該ロボットに重い物品を持たせる場合や、該ロボットが何らかの物体に当たって、予期しない外力が該ロボットに付与された場合には、ロボットの姿勢が不安定となって転倒しそうになるのを避けられないことも多々ある。
【0004】
このため、従来の前述のような遠隔制御システムでは、上記のようにロボットが予期しない外力等により不安定な姿勢となる事態が生じた場合には、そのことをオペレータに的確に認識させ、該オペレータが速やかにロボットの姿勢を修正する等の処置を施すことができる手法を講じることが望まれていた。
【0005】
尚、例えばオペレータが、ロボット操縦装置としてのマスター装置を装着して、該マスター装置によりオペレータの動作をスレーブ装置としてのロボットに伝えると共に、ロボットの動作もオペレータ側のマスター装置に伝え、所謂バイラテラルマスタースレーブ方式の制御によって、オペレータの動作とロボットの動作とが同じになるように制御する遠隔制御システムも知られている。しかしながら、このようなバイラテラルマスタースレーブ方式のものでは、オペレータの動作とロボットの動作とが同じになるように制御することを基本的前提とするため、ロボット自身に自己の姿勢の安定性を保たせる機能をもたせることは行われていない。そして、該バイラテラルマスタースレーブ方式のものでは、ロボットの姿勢変化はオペレータに伝わるものの、その姿勢変化がロボットの不安定さを招くものであっても、オペレータ自身にとって安定なものであれば、ロボットの姿勢の不安定さを的確に認識することができない場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる背景に鑑み、ロボット自身が自己の姿勢を安定化しつつオペレータのロボット操縦装置の操作による動作指令によって動作する脚式移動ロボットにおいて、該ロボットへの予期しない外力等による該ロボットの姿勢の不安定さが生じた場合に、それを的確且つ確実にオペレータに認識させることができる脚式移動ロボットの制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の脚式移動ロボットの遠隔制御システムはかかる目的を達成するために、シートに着座したオペレータの操作に応じて脚式移動ロボットの上体姿勢指令を含む動作指令を決定し、その決定した動作指令を該ロボットに与えるロボット操縦装置を備えると共に、前記脚式移動ロボットに、前記動作指令に応じて該ロボットの基本の目標歩容を生成する手段と、該ロボットの上体姿勢を検出する姿勢検出手段と、該ロボットの姿勢を安定化するために、前記基本の目標歩容における該ロボットの上体の目標姿勢と前記姿勢検出手段による上体姿勢の検出値との偏差に応じて、該上体の目標姿勢を含む前記基本の目標歩容を修正しつつ、その修正後の目標歩容に応じて該ロボットの動作を制御する手段とを備えた脚式移動ロボットの遠隔制御システムであって、少なくとも前記シートの背もたれ部又は座部を傾動可能に設け、前記姿勢検出手段による前記ロボットの上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位に応じて前記シートの背もたれ部又は座部の傾動を行なわしめる傾動手段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
かかる本発明によれば、オペレータが前記シートに着座して、前記ロボット操縦装置により前記脚式移動ロボットの動作を遠隔制御している際に、該ロボットに予期しない外力等が作用して、前記姿勢検出手段によって検出される該ロボットの上体姿勢が、ロボットの前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対して偏位を生じると、それに応じて前記シートの背もたれ部又は座部が前記傾動手段によって傾動される。このため、この傾動によって、オペレータは、ロボットの姿勢の不安定さを直ちに体感的に認識し、これにより、オペレータはロボットの姿勢の不安定さを解消するように前記ロボット操縦装置を操作することができる。
【0009】
従って、本発明によれば、ロボットへの予期しない外力等による該ロボットの姿勢の不安定さが生じた場合に、それを確実にオペレータに認識させることができる。
【0010】
かかる本発明では、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の大きさに応じた量だけ、前記シートの背もたれ部又は座部の傾動を行わしめる。このようにすることで、ロボットの姿勢の不安定さの程度が、前記シートの背もたれ部又は座部の傾動量によって、オペレータに伝達されることとなるため、該オペレータはその背もたれ部又は座部の傾動量によって、ロボットの姿勢の不安定さの程度を認識することができ、その認識をより的確に行うことができる。
【0011】
さらに本発明では、前記座部がその前端部が上下する方向に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの前傾側であるとき、前記座部をその前端部が下降する方向に傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの後傾側であるとき、前記座部をその前端部が上昇する方向に傾動させる。また、前記座部が左右に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの右傾側であるとき、前記座部を右方向傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの左傾側であるとき、前記座部を左方向に傾動させる。
【0012】
あるいは、前記背もたれ部が前後に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの前傾側であるとき、前記背もれ部を前方に傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの後傾側であるとき、前記背もたれ部を後方に傾動させる。また、前記背もたれ部が左右に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの右傾側であるとき、前記背もたれ部を右方向傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの左傾側であるとき、前記背もたれ部を左方向に傾動させる。
【0013】
このように、シートの座部や背もたれ部を、ロボットの前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きに適合した向きに傾動させることで、オペレータは、ロボットの姿勢がどの方向に不安定な状態となっているかを認識することができる。
【0014】
また、本発明では、前記座部を前述のように傾動させる場合に、前記背もたれ部に前記オペレータの上体が固定されると共に、該背もたれ部が該オペレータの上体と共に前記シートの座部に対して傾動可能に設けられ、前記ロボット操縦装置は、該背もたれ部の座部に対する傾動角に応じて前記ロボットの上体姿勢指令を決定し、その決定した上体姿勢指令を前記ロボットに与える。
【0015】
これによれば、オペレータの上体の傾動に追従して前記ロボットの姿勢が傾き、このとき、ロボットの姿勢がその傾き方向に不安定なものとなると、その方向に適合した方向に前記座部が傾動するため、オペレータはロボットと一体感をもって、該ロボットの不安定さを効果的に認識することができる。
【0016】
このように背もたれ部の座部に対する傾動角に応じて前記ロボットの上体姿勢指令を決定し、その決定した上体姿勢指令を前記ロボットに与える場合、前記座部の傾動による前記オペレータの上体姿勢の変化に伴う前記背もたれ部の該座部に対する傾動角の変化を抑制する手段を備えることが好ましい。すなわち、座部が傾動したとき、オペレータの上体姿勢がオペレータの意図に反して変化してしまう場合があり、このとき、該オペレータの上体と共に前記背もたれ部が座部に対して傾動すると、オペレータの意図に反したロボットの上体の傾動動作が行われてしまう。そこで、前記座部の傾動による前記オペレータの上体姿勢の変化に伴う前記背もたれ部の該座部に対する傾動角の変化を抑制する手段を備えることで上記のような不都合事態を回避することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1乃至図8を参照して説明する。
【0019】
まず、図1及び図2はそれぞれ本実施形態のシステムにおけるロボットと、このロボットの操縦装置とを示している。
【0020】
図1を参照して、本実施形態でのロボットRは二足歩行型の脚式移動ロボットであり、頭部1を上端部に支持する胴体2下部から一対の脚体3(図では便宜上、一本の脚体3のみを示す)が下方に延設され、また、胴体2上部の左右両側部から一対の腕体4(図では便宜上、一本の腕体4のみを示す)が延設されている。
【0021】
各脚体3は、その胴体2との連結箇所(股関節部分)と膝関節部分と足首関節部分とにそれぞれ股関節アクチュエータ5a、膝関節アクチュエータ5b及び足首関節アクチュエータ5cを備え、さらに、足首関節アクチュエータ5cの下側には、6軸力センサ6を介して脚体3の接地部分である足平部7が取着されている。この場合、本実施形態では、股関節アクチュエータ5aはロボットRの前後、左右及び上下方向の3軸回りの回転動作、膝関節アクチュエータ5bは、左右方向の1軸回りの回転動作、足首関節アクチュエータ5cは前後及び左右方向の2軸回りの回転動作を行うものであり、これらの各アクチュエータ5a〜5cを駆動することで、人間の脚とほぼ同様の脚体3の動作を行うことができるようになっている。尚、前記6軸力センサ6は、足平部7への作用力(ロボットRの前後、左右及び上下の3軸方向の力成分及びモーメント成分)を検出するものである。
【0022】
同様に、各腕体4は、胴体2との連結箇所(関節部分)と肘関節部分と手首関節部分とにそれぞれ肩関節アクチュエータ8a、肘関節アクチュエータ8b及び手首関節アクチュエータ8cを備え、該手首関節アクチュエータ8cに6軸力センサ9を介してハンド10が取着されている。この場合、肩関節アクチュエータ8aは、ロボットRの前後、左右及び上下方向の3軸回りの回転動作、肘関節アクチュエータ8bは、ロボットRの左右方向の1軸回りの回転動作、手首関節アクチュエータ8cは前後、左右及び上下方向の3軸回りの回転動作を行うものである。
【0023】
また、胴体2には、前述の各アクチュエータ5a〜5c及び8a〜8cを駆動・制御する制御ユニット11や、ロボットRの上体姿勢を示す胴体2の傾斜状態を検出する傾斜検出器12(姿勢検出手段)が備えられている(これらの詳細は後述する)。さらに、各脚体3の各アクチュエータ5a〜5cの箇所にはそれらの変位(各軸回りの回転角)を検出するアクチュエータ変位検出器13a〜13cが備えられ、同様に、各腕体4の各アクチュエータ8a〜8cの箇所にもアクチュエータ変位検出器(図示を省略する)が備えられている。以下、各脚体3の各アクチュエータ5a〜5cを脚用アクチュエータ5と総称し、また、これらに対応する各アクチュエータ変位検出器13a〜13cをアクチュエータ変位検出器13と総称する。
【0024】
図2を参照して、ロボット操縦装置Sは、同図に仮想線で示すオペレータOPが着座するシート14と、このシート14を支持する基台15とを備え、また本実施形態では、ロボットRの各脚体3をマスタースレーブ方式で動作させるためにオペレータOPがその脚に装備する一対のマスター脚体16(図では便宜上、一本のマスター脚体3のみを示す)を備えている。尚、本実施形態では、さらにロボットRの各腕体4をマスタースレーブ方式で動作させるためのマスター腕体を備えているのであるが、これについては、ここでは図示及び説明を省略する。
【0025】
シート14は、略水平姿勢で配置されたシート座本体17と、このシート座本体17の後部から起立された背もたれ本体18とを備え、背もたれ本体18は、シート座本体17の後部に、シート14の左右方向の軸心19回りに背もたれ用アクチュエータ20により傾動可能(前後方向の傾動)に取り付けられている。そして、シート座本体17上には、オペレータOPが着座する座部21がシート座本体17との間に座部用荷重センサ22を介在させて取着され、また、背もたれ本体18の前面部には、オペレータOPが背中を当接させる背もたれ部23が背もたれ本体18との間に背もたれ用荷重センサ24を介在させて取着されている。各荷重センサ22,24は、シート14に着座したオペレータOPから前記座部21及び背もたれ部23がそれぞれ受ける荷重を検出する。尚、シート14に着座したオペレータOPの胴体は図示しないベルト等により背もたれ部23と一体的に動くようにシート14に固定される。また、前記背もたれ用アクチュエータ20には、その変位(背もたれ部23の傾動角)を検出するアクチュエータ変位検出器25が備えられている。また、前記座部用荷重センサ22は、後述の第2の実施形態で使用するものであり、本実施形態では該座部用荷重センサ22を省略し、座部21をシート座本体17と一体的に構成してもよい。
【0026】
シート14を支持する基台15の上部には、シート14の前後方向の軸心26回りに第1座部用アクチュエータ27aにより回動可能な回動軸体28が設けられ、この回動軸体28に、シート座本体17の後部の下面部に固設されたブラケット17aが、シート14の左右方向の軸心30回りに第2座部用アクチュエータ27bにより回動可能に枢着されている。これにより、シート14の座部21は、第1座部用アクチュエータ27aの作動により軸心26を傾動中心として左右方向に傾動可能とされ、さらに、第2座部用アクチュエータ27bに作動により軸心30を傾動中心として座部21の前端部が上下する方向に傾動可能とされている。尚、各座部用アクチュエータ27a,27bには、その変位(座部21の左右方向への傾動角及び上下方向への傾動角)を検出するアクチュエータ変位検出器28a,28bがそれぞれ備えられている。以下、各座部用アクチュエータ27a,27bを必要に応じて座部用アクチュエータ27と総称し、これらに対応する各アクチュエータ変位検出器28a,28bを必要に応じてアクチュエータ変位検出器28と総称する。
【0027】
マスター脚体16は、シート14の座部21に着座したオペレータOPが足平を載せる足平架台29と、この足平架台29をシート座本体17の前部の下面部に固設されたブラケット17bに連結するリンク機構状の可動脚31とを具備し、足平架台29は可動脚31の先端部に6軸力センサ32を介して取着されている。尚、足平架台29に載せたオペレータOPの足平は図示しないバンド等により足平架台29に固定される。また、6軸力センサ32は、オペレータOPの足平から足平架台29が受ける作用力(3軸方向の力成分及びモーメント成分)を検出するものである。
【0028】
可動脚31は、そのつけ根部分(可動脚31とブラケット17bとの連結箇所)と、中間部分と、先端部分とにそれぞれ関節31a,31b,31cを備えており、その各関節31a,31b,31cにこれを駆動するマスター脚アクチュエータ33が設けられている。この場合、関節31aのマスター脚アクチュエータ33は、前後、左右及び上下の3軸回りの回転動作、関節31bのマスター脚アクチュエータ33は、左右方向の1軸回りの回転動作、関節31cのマスター脚アクチュエータ33は、前後及び左右方向の2軸回りの回転動作が行われるようになっている。そして、これらの各マスタ脚アクチュエータ33の作動により、オペレータOPの足平の動きに合わせて足平架台29がオペレータOPの足平と一体的に動く(6自由度の動き)ようになっている。尚、各マスター脚アクチュエータ33には、その変位を検出するアクチュエータ変位検出器34が備えられている。
【0029】
一方、本実施形態では、前述のロボットRやロボット操縦装置Sの動作制御を行うために、図3及び図4のブロック図に示す制御システムを備えている。
【0030】
この制御システムは、その構成を大別すると、ロボット操縦装置S側に設けた制御ユニット35(図3)と、ロボットRに設けた前記制御ユニット11(図4)と、これらの制御ユニット35,11間での通信を行うための通信装置36とから構成されている。以下、制御ユニット35をマスター側制御ユニット35と称し、制御ユニット11をロボット側制御ユニット11と称する。尚、通信装置36の通信方式は有線及び無線のいずれの方式を使用してもよい。
【0031】
図3に示したマスター側制御ユニット35は、シート14の座部21の傾動に関する制御を行う座部用制御部37と、背もたれ部23の傾動に関する制御を行う背もたれ用制御部38と、マスター脚体16の動作に関する制御を行うマスター脚用制御部39とを具備する。尚、マスター側制御ユニット35は、これらの制御部37〜39の他、図示しないマスター腕体の動作に関する制御部等も備えているのであるが、これらについては図示及び説明を省略する。
【0032】
座部用制御部37は、ロボット側制御ユニット11から通信装置36を介して与えられる後述のデータに基づき座部21の目標姿勢(上下及び左右方向の傾動角)を決定する目標座部姿勢決定部40と、その決定された目標姿勢から各座部用アクチュエータ27の目標変位を算出する目標アクチュエータ変位算出部41と、この算出された目標変位と前記各アクチュエータ変位検出器28により検出される各座部用アクチュエータ27の変位の検出値とから該座部用アクチュエータ27の変位を目標変位にフィードバック制御する座部用アクチュエータ変位制御部42とから構成されている。
【0033】
尚、この座部用制御部37は、各座部用アクチュエータ27や各アクチュエータ変位検出器28と併せて、本発明の構成に対応して、傾動手段37’を構成するものである。
【0034】
背もたれ用制御部38は、前記背もたれ用荷重センサ24の検出値、すなわちシート14に着座したオペレータOPによってその背中から背もたれ部23に付与される荷重(軸心19回りのモーメント)に基づき背もたれ用アクチュエータ20の目標変位(背もたれ部23の目標傾動角)を決定する背もたれ主制御部43と、その決定された目標傾斜角と前記アクチュエータ変位検出器25により検出される背もたれ用アクチュエータ20の変位の検出値(背もたれ部23の傾斜角の検出値)とから背もたれ用アクチュエータ20の変位を目標傾斜角相当の目標変位にフィードバック制御する背もたれ用アクチュエータ変位制御部44と、背もたれ主制御部43により決定された背もたれ用アクチュエータ20の目標変位により定まる背もたれ部23の姿勢からこれに対応したロボットRの上体姿勢を決定し、それを通信装置36を介してロボット側制御ユニット11に指令するロボット上体姿勢決定指令部45とから構成されている。
【0035】
マスター脚用制御部39は、マスター脚体16の6軸力センサ32の検出値、すなわちオペレータOPの足平動作により足平架台29が受ける作用力とロボット側制御ユニット11から通信装置36を介して与えられるロボットRの各脚体3の動作情報(各脚体3の着地情報や、各脚体3の足平の胴体2に対する位置/姿勢情報)とに基づき、各マスター脚アクチュエータ33の目標変位を決定するマスター脚主制御部46と、その決定された目標変位と前記アクチュエータ変位検出器34により検出される各マスター脚アクチュエータ33の変位の検出値とから各マスター脚アクチュエータ33の変位を目標変位にフィードバック制御するマスター脚アクチュエータ変位制御部47とから構成されている。尚、マスター脚主制御部46は、オペレータOPによる足平架台29の動作に応じてロボット側制御ユニット11にロボットRの各脚体3の足平部7の着床/離床の指令や、着床の際の足平部7の位置/姿勢の指令等の脚体動作指令を通信装置36を介して与える。
【0036】
また、図4に示したロボット側制御ユニット11は、前記ロボット上体姿勢決定指令部45から与えられる上体姿勢指令や、前記マスター脚主制御部46から与えられる脚体動作指令、ロボットRに備えた前記傾斜検出器12によるロボットRの上体(胴体2)の傾斜状態の検出値、各脚体3の6軸力センサ6による足平部7への作用力の検出値等に基づきロボットRの姿勢の安定化を図りつつ各脚体3の各脚用アクチュエータ5の目標変位を決定するロボット脚主制御部48と、その決定された目標変位と前記各アクチュエータ変位検出器13により検出される各脚用アクチュエータ5の変位の検出値とから各脚用アクチュエータ5の変位を目標変位にフィードバック制御する脚用アクチュエータ変位制御部49とを備えている。
【0037】
尚、ロボット脚主制御部48は、マスター側制御ユニット35の前記上体姿勢決定指令部45から通信装置45を介して与えられる上体姿勢指令等を基に生成されるロボットRの目標歩容(これについては後述する)における上体の目標姿勢(目標傾斜状態)と前記傾斜検出器12によるロボットRの上体の傾斜状態の検出値(上体姿勢の検出値)との偏差(上体姿勢偏差)をロボットRの上体姿勢の目標姿勢に対する偏位を示すデータとして通信装置36を介して前記マスター側制御ユニット35の目標座部姿勢決定部40に与え、さらに、各脚体3の着地情報(各脚体3の足平部7が着床しているか否かを示す情報)や、各脚体3の足平部7の胴体2に対する位置/姿勢情報をロボットRの脚体動作情報として通信装置36を介してマスター側制御ユニット35のマスター脚主制御部46に与える。
【0038】
また前記傾斜検出器12は、ロボットRの上体加速度を検出する加速度センサ50と、ロボットRの上体ヨーレートを検出するレートジャイロ51と、これらの加速度センサ50及びレートジャイロ51の検出値からロボットRの上体の傾斜状態(胴体2の傾斜角)を算出・推定する傾斜状態推定部52とから構成され、該傾斜状態推定部52により推定されたロボットRの上体の傾斜状態を上体姿勢の検出値としてロボット脚主制御部48に与える。
【0039】
尚、ロボット側制御ユニット11には、ロボットRの腕体4を制御するための構成も備えられているのであるが、ここでは図示及び説明を省略する。
【0040】
次に、本実施形態のシステムの作動を説明する。
【0041】
まず、ロボット操縦装置Sの操作による該ロボット操縦装置Sの基本的動作とそれに応じたロボットRの基本的動作を説明する。
【0042】
シート14に着座したオペレータOPがロボットRの歩行を行わしめようとするときには、オペレータOPは、ロボットRに行わせようとする歩行形態で、各足平架台29に載せて固定した自身の足平を動かす。すなわち、オペレータOPは踏み込み側の足平を持ち上げ、次いで、該足平を着床を行おうとする位置及び姿勢に向かって下降させる動作を各脚について繰り返す。
【0043】
このとき、マスター側制御ユニット35のマスター脚主制御部46は、各マスター脚体16について所定の制御サイクルで図5のフローチャートに示す処理を行う。
【0044】
すなわち、マスター脚主制御部46は、まず、ロボット側制御ユニット11から通信装置36を介して前記脚体動作情報(着地情報、足平位置/姿勢情報)等のロボットRの動作情報を受信した後(STEP5−0)、各マスター脚体16の動作モードを判別する(STEP5−1)。ここで、動作モードは接地モードと空中モードと降下モードとがあり、接地モードは歩行時の支持脚(着床側の脚)の動作に対応するモード、空中モードは歩行時の遊脚(離床側の脚)の持ち上げ動作に対応するモード、降下モードは該遊脚を着床しようとする動作に対応するモードである。この場合、この動作モードの初期モード(ロボットRの操縦を開始する際のモード)は接地モードとされている。
【0045】
そして、上記の判別で動作モードが接地モードである場合には、マスター脚主制御部46は、前記ロボット側制御ユニット11のロボット脚主制御部48から通信装置36から与えられるロボットRの現在の各脚体3の足平部7の胴体2(詳しくは胴体2の腰部)に対する位置/姿勢情報に応じて、それに対応した足平架台29の目標位置/姿勢を決定する(STEP5−2)。さらに、マスター脚主制御部46は、前記6軸力センサ32により上向きの作用力が検出されたか否かを判断し(STEP5−3)、上向きの作用力が検出された場合、すなわち、オペレータOPが足平を持ち上げた場合には、前記動作モードを空中モードに更新した後(STEP5−4)、後述のSTEP5−13の処理に移行する。また、STEP5−3で上向きの作用力が検出されない場合には、そのまま後述のSTEP5−13の処理に移行する。
【0046】
STEP5−1の判別結果が空中モードである場合には、マスター脚主制御部46は、6軸力センサ32により検出される作用力の大きさが減少する方向に現在の足平架台29の目標位置/姿勢を変化させて、新たな目標位置/姿勢を決定する(STEP5−5)。換言すれば、足平架台29に載せられたオペレータOPの足平の動きに追従させるように足平架台29の目標位置/姿勢を決定する。そして、マスター脚主制御部46は、足平架台29の目標位置/姿勢の下降速度が所定の設定値を超えたか否かを判断し(STEP5−6)、下降速度>設定値となった場合には、動作モードを降下モードに更新した後(STEP5−7)、STEP5−13の処理に移行する。また、STEP5−6で下降速度≦設定値である場合には、そのままSTEP5−13の処理に移行する。
【0047】
STEP5−1の判別結果が降下モードである場合には、マスター脚主制御部46は、6軸力センサ32により検出される下向きの作用力の大きさが減少する方向に現在の足平架台29の目標位置/姿勢を変化させて、新たな目標位置/姿勢を決定する(STEP5−8)。さらに、マスター脚主制御部46は、現在の降下モードの足平架台29の目標位置/姿勢と他方の足平架台29(接地モードの足平架台29)との相対的位置関係に基づき、降下モードの足平架台29に対応するロボットRの脚体3の足平部7の着床の際の位置/姿勢指令を決定し(STEP5−9)、その位置/姿勢指令を通信装置36を介してロボット脚主制御部48に送信する(STEP5−10)。そして、マスター脚主制御部46は、ロボットRのロボット脚主制御部48から降下モードの足平架台29に対応するロボットRの脚体3が着床した旨の情報が与えられた否かを判断し(STEP5−11)、その着床情報が与えられた場合には、動作モードを接地モードに更新した後(STEP5−12)、STEP5−13の処理に移行する。また、STEP5−12で着床情報が与えられていない場合には、そのままSTEP5−13の処理に移行する。
【0048】
次いで、マスター脚主制御部46は、前記STEP5−13において現在の動作モードをロボットRの足平部7の着床/離床指令として通信装置36を介してロボット脚主制御部48に送信した後、各足平架台29の現在の目標位置/姿勢に対応した各マスター脚アクチュエータ33の目標変位を決定し(STEP5−14)、さらに、その目標変位をマスター脚アクチュエータ変位制御部47に与えた後(STEP5−15)、今回の制御サイクルの処理を終了する。
【0049】
このようにして、マスター脚主制御部46から各マスター脚アクチュエータ33の目標変位が与えられたマスター脚アクチュエータ変位制御部47は、その目標変位に従って各マスター脚アクチュエータ33をフィードバック制御する。
【0050】
以上のようなマスター側制御ユニット35における制御処理により、足平架台29は支持脚側では、ロボットRの上体(腰位置)に対する足平部7の相対的位置/姿勢に対応した位置/姿勢に制御され、また、遊脚側では、オペレータOPの足平の動きに合わせて足平架台29が動く。
【0051】
尚、本実施形態では、足平架台29の動作モードは、前述の3種類のモードの他、図示しない操縦開始スイッチがOFF状態とされたロックモードがあり、このロックモードでは、足平架台29は動かないように固定される。
【0052】
また、シート14に着座したオペレータOPがロボットRの上体を前後に傾けようとする場合には、オペレータOPは所望の傾斜角度でシート14の背もたれ部23に当接させた上体を前後に傾ける。
【0053】
このとき、マスター側制御ユニット35の背もたれ用制御部38は、図6のブロック線図で示す制御を行う。
【0054】
すなわち、背もたれ用制御部38の背もたれ主制御部43は、まず、前記背もたれ用荷重センサ24の検出値、すなわちオペレータOPによりシート14の背もたれ部23に付与された荷重(背もたれ部23の傾動軸心19回りのモーメント)と、所定のオフセット設定値との差を減算処理部53により算出する。ここで、上記オフセット設定値は、ロボットRの上体傾斜を行わない平衡状態において、オペレータOPによりシート14の背もたれ部23に付与される荷重とバランスさせるための設定値である。
【0055】
次いで、背もたれ主制御部43は減算処理部53の出力を所定のゲインK1をもたせた積分処理部54により積分し(積分処理部54の「s」はラプラス演算子を示す)、さらにその積分出力をリミッタ55を通して、該積分出力の上下限を制限することで、背もたれ部23の目標傾動角を示す背もたれ用アクチュエータ20の目標変位を求め、これを背もたれ用アクチュエータ変位制御部44に出力する。
【0056】
そして、背もたれ用アクチュエータ変位制御部44では、上記目標変位とアクチュエータ変位検出器25による背もたれ用アクチュエータ20の変位検出値(背もたれ部23の傾動角検出値)との差を減算処理部56に算出し、これをアンプ57により所定のゲインで増幅したものを背もたれ用アクチュエータ20にその駆動指令として与えることで、背もたれ用アクチュエータ20を前記目標変位にフィードバック制御する。
【0057】
以上のような背もたれ用制御部38の制御処理によって、オペレータOPの上体の前後への姿勢傾斜に応じたシート14の背もたれ部23の前後方向の傾動が行われる。
【0058】
尚、背もたれ用制御部38は、上記のように得られる背もたれ部23の目標傾動角(背もたれ用アクチュエータ20の目標変位)からそれに応じたロボットRの上体姿勢を上体姿勢決定指令部45により決定し、それを通信装置36を介してロボット側制御ユニット11に送信する。
【0059】
一方、前述のようなロボット操縦装置S側での動作が行われたとき、ロボットR側では、ロボット脚主制御部48は、所定の制御サイクルで図7のフローチャートに示す処理を行う。
【0060】
すなわち、ロボット脚主制御部48は、ロボットRに備えられた前記傾斜検出器12や6軸力センサ6等のセンサの出力を読み込み(STEP7−1)、さらにマスター側制御ユニット35から通信装置36を介して与えられる前述の脚体動作指令(着床/離床指令(各マスター脚体16の足平架台29の動作モード)や着床の際の足平位置/姿勢指令)や上体姿勢指令を受信する(STEP7−2)。
【0061】
次いで、ロボット脚主制御部48は、いずれか一方のマスター脚体16の足平架台29の動作モードが前記空中モードから降下モードに切り替わった状態であるか否か(着床要求が有るか否か)を判断し(STEP7−3)、降下モードへの切り替わりの状態である場合には、ロボットRの脚体3の足運びの形態やロボットRの上体の姿勢を規定する基本の目標歩容を前記着床の際の足平位置/姿勢指令や上体姿勢指令に従って生成する(STEP7−4)。ここで、目標歩容は、ロボットRの上体の目標姿勢(上体の目標傾斜角)や遊脚側の脚体3の着床の際の目標足平位置/姿勢指令、歩行に際して支持脚側の脚体3の足平部7が床から受ける床反力の中心の目標軌道等のパラメータにより構成され、これらのパラメータを例えば脚体3の一歩分について生成する。この場合、足平部7が受ける床反力中心の目標軌道は、足平部7の接地面、あるいは両足平部7の接地面を含む最小面積の多角形(これは一般に支持多角形と言われる)内に存するように生成する。
【0062】
尚、このような目標歩容の生成は、本願出願人が例えば特開平5−318340号公報に詳細に開示しているので、ここでは、さらなる説明を省略する。 次いで、ロボット脚主制御部48は、前述の如く生成された基本の目標歩容から、現在の制御サイクルにおける目標歩容の瞬時値を算出した後(STEP7−5)、さらに、ロボットRの姿勢が転倒しやすい不安定な姿勢となるのを排除するために、該ロボットRの姿勢を安定化する制御を行って、STEP7−5で算出された目標歩容の瞬時値を修正する(STEP7−6)。
【0063】
この姿勢安定化制御では、ロボット脚主制御部48は、所謂コンプライアンス制御によって、予期せぬ床の凹凸や傾斜により足平部7が受ける床反力の影響を該足平部7により吸収するように前記6軸力センサ6の検出値に応じて基本の目標歩容における目標足平位置/姿勢を修正し、また、ロボットRの上体姿勢の復元方向に足平部7に床反力が作用するように基本の目標歩容におけるロボットRの上体の目標姿勢と前記傾斜検出器12の検出値との偏差に応じて該目標足平位置/姿勢を修正する。さらに、ロボットRの上体姿勢の復元方向にロボットRの上体の慣性力が生じるように、基本の目標歩容におけるロボットRの上体の目標姿勢と前記傾斜検出器12の検出値との偏差に応じてロボットRの上体の目標姿勢を修正する。
【0064】
尚、このような姿勢安定化制御は本願出願人が例えば特開平5−337849号公報に詳細に開示しているので、ここでは、さらなる説明を省略する。
【0065】
次いで、ロボット脚主制御部48は、上記のように修正した目標歩容の瞬時値からそれに対応した今回の制御サイクルにおける各脚体3の各脚用アクチュエータ5の目標変位を算出し(STEP7−7)、それを脚用アクチュエータ変位制御部49に指令する(STEP7−8)。このとき、脚用アクチュエータ変位制御部49は指令された目標変位に従って各脚用アクチュエータ5の変位を該目標変位にフィードバック制御する。
【0066】
そして、この後、ロボット脚主制御部48は、ロボットRの脚体3の現在の足平位置/姿勢(ロボットRの胴体2の腰部に対する相対的な足平位置/姿勢)等の脚体動作情報や、ロボットRの上体の現在の目標姿勢と傾斜検出器12による上体姿勢の検出値との偏差(上体姿勢偏差)を通信回路36を介してマスター側制御ユニット35に送信して(STEP7−9)、今回の制御サイクルの処理を終了する。
【0067】
以上のようなロボットR側での作動により、ロボットRは自己の姿勢の安定化を自律的に図りつつ、概ね、オペレータOPの操作によるロボット操縦装置Sの作動に応じた上体姿勢指令や歩行動作の指令に従って動作する。
【0068】
次に、前述のようなロボットRを操縦する際の基本動作を前提として、ロボット操縦装置Sのシート14の座部21の傾動動作について説明する。
前述の如くロボットRの姿勢安定化制御が行われることで、ロボットRの姿勢は基本的には安定な姿勢に保たれるのであるが、該ロボットRに何らかの物体が当たった場合や、ロボットRに持たせようとした物体が重いものであった場合等、該ロボットRに予期しない外力が作用すると、ロボットRの姿勢が崩れ、その姿勢が不安定なものとなることがある。
【0069】
そして、このようにロボットRの姿勢が不安定なものとなると、前述のような制御により決定されるロボットRの上体の安定な目標姿勢(上体の目標傾斜角)に対して、前記傾斜検出器12による上体姿勢の検出値の偏差を生じ、その偏差(上体姿勢偏差)がロボット脚主制御部48から通信回路36を介して前記マスタ側制御ユニット35の座部用制御部37に与えられる。
【0070】
このとき、座部用制御部37は、まず、目標座部姿勢決定装置40により、例えば次式(1)に従ってシート14の座部21の目標姿勢、すなわち座部21の目標傾動角を決定する。
【0071】
目標傾動角=傾斜帰還率・上体姿勢偏差+オフセット設定値……(1)
ここで、上記傾斜帰還率はロボットRの上体姿勢偏差に対する座部21の傾動量を規定する所定のゲイン値であり、オフセット設定値は、ロボットRの上体姿勢偏差が「0」である場合、すなわちロボットRの姿勢が安定している状態での座部21の傾動位置を規定する所定値である。
【0072】
また、ロボットRの前記上体姿勢偏差は本実施形態ではその大きさと方向とを含むベクトル量であり、ロボットRの上体の前傾側への上体姿勢偏差の成分による座部21の目標傾動角は座部21の前端部が前記傾動軸心30回りに下降する方向への目標傾動角であり、ロボットRの上体の後傾側への上体姿勢偏差の成分による座部21の目標傾動角は座部21の前端部が前記傾動軸心30回りに上昇する方向への目標傾動角である。さらに、ロボットRの上体の前方に向かって右傾側への上体姿勢偏差の成分による座部21の目標傾動角は座部21が前記傾動軸心26回りに右側に傾く(座部21の右端部が下降する)方向での目標傾動角であり、ロボットRの上体の左傾側への上体姿勢偏差の成分による座部21の目標傾動角は座部21が前記傾動軸心26回りに左側に傾く(座部21の左端部が下降する)方向での目標傾動角である。
【0073】
次いで、座部用制御部37は、目標アクチュエータ変位算出部41により、前述の如く求められた座部21の目標傾動角(目標姿勢)に応じて、それに対応した各座部用アクチュエータ27の目標変位を算出し、これを座部用アクチュエータ変位制御部42に与える。そして、このとき、座部用アクチュエータ変位制御部42は、与えられた各座部用アクチュエータ27の目標変位に従って各座部用アクチュエータ27を該目標変位にフィードバック制御する。
【0074】
このような制御により、例えば図8(a)に示すようにオペレータOP(図8では図示せず)がロボットRの前傾を行うべくシート14(図8では便宜上、シート14を模式化して記載している)の背もたれ部23を前傾させ、これに合わせてロボットRが図8(b)に示すような安定な姿勢でその上体を前傾させている状態において、図8(d)に示すようにロボットRが予期しない外力により上体の安定な目標姿勢に対してさらに前傾して前記上体姿勢偏差が生じると、図8(c)に示すようにその上体姿勢偏差に応じた量だけ座部21がその前端を下降させる方向に座部用アクチュエータ27bの作動により傾動される。また、このとき、座部21の傾動に伴いシート14の背もたれ部23も座部21の傾動量と同じ傾動量だけ前方に傾動する。
【0075】
このため、シート14に着座しているオペレータOPは自身の上体が前のめり側に傾き、同時に背もたれ部23のさらなる前傾によって自身の上体の前のめり状態が強調されるため、ロボットRの上体の姿勢が前傾側に不安定なものとなっていることを確実に認識することができる。そして、この認識によりオペレータOPは、背もたれ部23の傾斜を後ろ方向側に修正し、あるいは例えば足平を前に一歩踏み出す指令を出すことで、ロボットRの不安定姿勢を速やかに解消することができる。
【0076】
同様に、ロボットRの上体が外力により安定な目標姿勢に対して後方に傾くと、その時の上体姿勢偏差に応じた量だけ座部21がその前端を上昇させる方向に傾動され、しかもこれに追従して背もたれ部23も後方に傾くため、オペレータOPはロボットRの上体の姿勢が前傾側に不安定なものとなっていることを確実に認識して、該ロボットRの不安定さを解消する処置を速やかにとることができる。
【0077】
さらに同様に、ロボットRの上体が外力により安定な目標姿勢に対して左右いずれかの側に傾くと、その時の上体姿勢偏差に応じた量だけ座部21が背もたれ部23と共にロボットRの傾き側と同じ左側あるいは右側に傾くため、オペレータOPはロボットRの上体の姿勢が左右方向で不安定なものとなっていることを確実に認識して、例えば足平をロボットRの傾き側に一歩踏み出す指令を出す等、該ロボットRの不安定さを解消する処置を速やかにとることができる。
【0078】
このように本実施形態のシステムによれば、ロボットRの上体姿勢が予期しない外力によって前後左右に不安定なものとなると、それに応じてロボット操縦装置Sのシート14の座部21や背もたれ部23がロボットRの上体姿勢と同方向に傾動し、しかも座部21及び背もたれ部23の両者が傾動するため、シート14に着座したオペレータOPは確実且つ的確にロボットRの姿勢の不安定さを認識して、それに対するロボットRの操縦操作を的確に行うことができる。
【0079】
次に、本発明の第2の実施形態を図9を参照して説明する。尚、本実施形態は前記第1の実施形態とロボット操縦装置のシートの背もたれ部の制御形態のみが相違しているので、同一構成部分については前記第1の実施形態のものと同一の参照符号を使用して説明を省略する。
【0080】
本実施形態では、前記マスター側制御ユニット35に備えた背もたれ用制御部38の背もたれ主制御部43は、図9のブロック線図で示す制御を行う。
【0081】
すなわち、背もたれ主制御部43は、まず、前記背もたれ用荷重センサ24の検出値、すなわちオペレータOPによりシート14の背もたれ部23に付与された荷重(背もたれ部23の傾動軸心19回りのモーメント)と、前記座部用荷重センサ22(図2参照)により検出される座部21への荷重(座部21に作用するモーメント)に乗算部58により所定の補正ゲイン値K2を乗算してなる値との差を減算処理部59により算出し、その算出値を前記第1の実施形態で説明した減算処理部53(図6参照)に前記オフセット設定値と共に与える。その後の処理は前記第1の実施形態と全く同一である。
【0082】
このようにすることで、次のような効果が得られる。すなわち、座部21はロボットRの上体姿勢偏差に応じて傾動するため、例えば該座部21がその前端が下降する方向に傾動すると、オペレータOPがシート14の背もたれ部23を押す力が減少する傾向があるため、前記第1の実施形態では、オペレータOPが背もたれ部23の傾斜角度を変更する意思がないのに、該傾斜角度が変わってしまうことがある。これに対して、本実施形態では、上記のような処理を行うことで、例えば座部21がその前端が下降する方向に傾動して、前記座部用荷重センサ22により検出される座部21への荷重が減少すると、このとき、背もたれ用荷重センサ24の検出値が減少しても、前記減算処理部59の算出値の変化は抑制される。従って、この減算処理部59の算出値を減算処理部53(図6参照)に前記オフセット設定値と共に与えて前記第1の実施形態で説明した処理を行うことで、背もたれ部23のオペレータOPの意図に反した傾動を抑制することができる。
【0083】
尚、このような効果は、座部21がその前端部が上昇する方向に傾動する場合についても同様である。
【0084】
また、本実施形態では、座部21の傾動による背もたれ部23への荷重の変化を補償するために、座部用荷重センサ22の検出値を用いたが、これに代えて、座部21の目標傾動角(目標姿勢)や、前記アクチュエータ変位検出器28bにより得られる座部用アクチュエータ27bの変位検出値を用いてもよい。
【0085】
次に、本発明の第3の実施形態を図10を参照して説明する。尚、本実施形態も前記第1の実施形態とロボット操縦装置のシートの背もたれ部の制御形態のみが相違しているので、同一構成部分については前記第1の実施形態のものと同一の参照符号を使用して説明を省略する。
【0086】
本実施形態では、前記ロボット操縦装置Sの背もたれ部23の傾斜に応じてロボットRの上体が傾斜する際にロボットRの腰(胴体2と脚体3との連結箇所)に作用するモーメントを検出するモーメントセンサ(図示せず)をあらかじめロボットRに備えておく。そして、前記ロボット側制御ユニット11のロボット脚主制御部48によって、前述の如く求められる目標歩容と前記傾斜検出器12による上体姿勢の検出値とから動力学的な演算により、ロボットRの上体自身がその重力や慣性力によってロボットRの腰回りに与えるモーメントを算出し、これを前記モーメントセンサの検出値から差し引くことで、外力による腰回りのモーメント(以下、腰回り外力モーメントという)を求め、これを前記通信装置36を介してマスター側制御ユニット35の背もたれ主制御部43に与える。
【0087】
そして、背もたれ主制御部43では、図10のブロック線図で示す制御を行う。
【0088】
すなわち、背もたれ主制御部43は、まず、前記背もたれ用荷重センサ24の検出値と、ロボット側制御ユニット11から与えられる前記腰回り外力モーメントに乗算部60により所定の帰還率(ゲイン)を乗算してなる値との差を減算処理部61により算出し、その算出値を前記第1の実施形態で説明した減算処理部53(図6参照)に前記オフセット設定値と共に与える。その後の処理は前記第1の実施形態と全く同一である。
【0089】
このようにすることで、次のような効果が得られる。すなわち、例えばオペレータOPがロボット操縦装置Sのシート14の背もたれ部23を傾斜させてロボットRの前傾を行わしめる場合において、ロボットRの上体がその前方の何らかの障害物にあたって、オペレータOPが意図したようにはロボットRの前傾を行うことができない場合がある(このときロボットRの腰のその前傾を妨げる腰回り外力モーメントが作用する)。このような場合に、図10の制御を行って前記腰回り外力モーメントを前記減算処理部61に与えることで、該腰回り外力モーメントが、背もたれ主制御部43により求める背もたれ部の目標傾動角を減少させる方向に作用するため、ロボットRの上体がこれ以上傾斜することができない状態でのオペレータOPによる背もたれ部23の過度な傾動操作が阻止される。
【0090】
そして、このようにオペレータOPによる背もたれ部23の過度な傾動操作が阻止されることで、ロボットRの脚用アクチュエータ5等に過負荷が作用するような事態を回避することができる。
【0091】
次に、前記第3の実施形態と同様の効果を奏する本発明の第4の実施形態を図11を参照して説明する。尚、本実施形態も前記第1の実施形態とロボット操縦装置のシートの背もたれ部の制御形態のみが相違しているので、同一構成部分については前記第1の実施形態のものと同一の参照符号を使用して説明を省略する。
【0092】
本実施形態では、ロボットRの上体の前傾等の傾斜動作に際して障害物等により、これ以上、傾斜動作を行うことができなくなった場合に、それを前記ロボット側制御ユニット11で認識し、このことを示す傾斜動作限界信号を該ロボット側制御ユニット11から通信装置36を介してマスター側制御ユニット35の背もたれ主制御部43に与える。
【0093】
そして、背もたれ主制御部43では、図11のブロック線図で示す制御を行う。
【0094】
すなわち、背もたれ主制御部43は、前記第1の実施形態で説明した減算処理部53の出力を背もたれ傾動停止処理部62を介して前記積分処理部54に与える。そして、このとき傾動停止処理部62は、ロボット側制御ユニット11から前記傾斜動作限界信号が与えられている状態では、減算処理部53の出力にかかわらず、「0」出力を積分処理部54に出力し、該傾斜動作限界信号が与えられていない状態では減算処理部53の出力をそのまま積分処理部54に出力する。
【0095】
このようにすることで、ロボットRの上体が障害物等によりこれ以上傾斜することができなくなった状態では、背もたれ部23の目標傾動角の変化が停止するため、オペレータOPによる該背もたれ部23の傾動が前記第3の実施形態と同様に阻止される。
【0096】
これにより、上記のような状態でロボットRの脚用アクチュエータ5等に過負荷が作用するような事態を回避することができる。
【0097】
尚、前記第3及び第4の実施形態で説明したような背もたれ部23の制御は、前記第2の実施形態で説明したような背もたれ部23の制御と併せて行うようにしてもよい。
【0098】
以上説明した各実施形態では、背もたれ部23のオペレータOPによる前後方向の傾動操作により、ロボットRの状態の前後方向の姿勢傾斜のみを行うようにしたが、例えば図12に示すように、背もたれ部23を前記傾動軸心19回りの前後方向の傾動に加えて、アクチュエータ63により前後方向の軸心64回りに左右に傾動可能としたり、さらにはアクチュエータ65により上下方向の軸心66回りにひねり方向の傾動を可能とするようにし、それらの各方向の背もたれ部23の傾動をロボットR側に指令して、ロボットRの上体の左右方向の姿勢傾斜や上体のひねり動作を行うようにしてもよい。尚、この場合には、背もたれ用荷重センサ24は、各軸心19,64,66回りのモーメントを検出し得るもの(例えば6軸力センサ)を使用する。
【0099】
また、前記各実施形態では、オペレータOPの上体の姿勢に応じたシート14の背もたれ部23の傾動をアクチュエータを用いて行うようにしたが、アクチュエータを備えずに、例えば背もたれ部23をバネ機構等により所要の平衡姿勢に付勢しておき、オペレータOP自身の力だけで背もたれ部23の傾動を行わしめると共に、その傾動角を角度検出器等を用いて検出し、その検出値に従って、ロボットR側にその上体の姿勢の傾斜を指示するようにしてもよい。
【0100】
また、前記各実施形態ではロボットRの上体姿勢の不安定さに応じたシート14の座部21の傾動と共に背もたれ部23も傾動するようにしたが、座部21のみを傾動させるようにしてもよく、さらには、ロボットRの上体の姿勢傾斜を例えばジョイスティック等の別途の操作器によりロボットR側に指示する場合には、ロボットRの上体姿勢の不安定さに応じてシート14の背もたれ部23のみを傾動させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のシステムにおけるロボットを示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態のシステムにおけるロボット操縦装置を示す図。
【図3】図2のロボット操縦装置側の制御システムを示す図。
【図4】図1のロボット側の制御システムを示す図。
【図5】図3の制御システムを作動を説明するためのフローチャート。
【図6】図3の制御システムを作動を説明するためのブロック線図。
【図7】図4の制御システムの作動を説明するためのフローチャート。
【図8】第1の実施形態におけるロボット操縦装置のシートとロボットとの動作を説明するための図。
【図9】本発明の第2の実施形態を説明するためのブロック線図。
【図10】本発明の第3の実施形態を説明するためのブロック線図。
【図11】本発明の第4の実施形態を説明するためのブロック線図。
【図12】本発明のシステムのロボット操縦装置のシートの他の実施形態を説明するための図。
【符号の説明】
R…ロボット、S…ロボット操縦装置、OP…オペレータ、14…シート、21…座部、23…背もたれ部、37’…傾動手段。

Claims (8)

  1. シートに着座したオペレータの操作に応じて脚式移動ロボットの上体姿勢指令を含む動作指令を決定し、その決定した動作指令を該ロボットに与えるロボット操縦装置を備えると共に、前記脚式移動ロボットに、前記動作指令に応じて該ロボットの基本の目標歩容を生成する手段と、該ロボットの上体姿勢を検出する姿勢検出手段と、該ロボットの姿勢を安定化するために、前記基本の目標歩容における該ロボットの上体の目標姿勢と前記姿勢検出手段による上体姿勢の検出値との偏差に応じて、該上体の目標姿勢を含む前記基本の目標歩容を修正しつつ、その修正後の目標歩容に応じて該ロボットの動作を制御する手段とを備えた脚式移動ロボットの遠隔制御システムであって
    なくとも前記シートの背もたれ部又は座部を傾動可能に設け、
    前記姿勢検出手段による前記ロボットの上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位に応じて前記シートの背もたれ部又は座部の傾動を行なわしめる傾動手段を備えたことを特徴とする脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  2. 前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の大きさに応じた量だけ、前記シートの背もたれ部又は座部の傾動を行わしめることを特徴とする請求項1記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  3. 前記座部がその前端部が上下する方向に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの前傾側であるとき、前記座部をその前端部が下降する方向に傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの後傾側であるとき、前記座部をその前端部が上昇する方向に傾動させることを特徴とする請求項1又は2記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  4. 前記座部が左右に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの右傾側であるとき、前記座部を右方向傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの左傾側であるとき、前記座部を左方向に傾動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  5. 前記背もたれ部が前後に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの前傾側であるとき、前記背もれ部を前方に傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの後傾側であるとき、前記背もたれ部を後方に傾動させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  6. 前記背もたれ部が左右に傾動可能に設けられ、前記傾動手段は、前記上体姿勢の検出値の、前記修正後の目標歩容における上体の目標姿勢に対する偏位の向きが前記ロボットの右傾側であるとき、前記背もたれ部を右方向傾動させ、且つ、該偏位の向きが該ロボットの左傾側であるとき、前記背もたれ部を左方向に傾動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  7. 前記背もたれ部に前記オペレータの上体が固定されると共に、該背もたれ部が該オペレータの上体と共に前記シートの座部に対して傾動可能に設けられ、前記ロボット操縦装置は、該背もたれ部の座部に対する傾動角に応じて前記ロボットの上体姿勢指令を決定し、その決定した上体姿勢指令を前記ロボットに与えることを特徴とする請求項3又は4記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
  8. 前記座部の傾動による前記オペレータの上体姿勢の変化に伴う前記背もたれ部の該座部に対する傾動角の変化を抑制する手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の脚式移動ロボットの遠隔制御システム。
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