JPH11186801A - バイアス回路 - Google Patents

バイアス回路

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JPH11186801A
JPH11186801A JP9349120A JP34912097A JPH11186801A JP H11186801 A JPH11186801 A JP H11186801A JP 9349120 A JP9349120 A JP 9349120A JP 34912097 A JP34912097 A JP 34912097A JP H11186801 A JPH11186801 A JP H11186801A
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JP
Japan
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bias
line
bias circuit
signal
circuit according
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JP9349120A
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English (en)
Inventor
Seiichi Murakami
誠一 村上
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、バイアス回路における信号の
漏洩を防止し、EMIを有効に回避することが可能なバ
イアス回路を提供する。 【解決手段】 マイクロ波集積回路、マイクロ波モノリ
シック回路、及びハイブリッド集積回路においてトラン
ジスタ、ダイオード等の能動素子を駆動させるための電
力を供給するバイアス回路において、主にRF信号が伝
送する信号線路10にバイアス供給端子13から供給さ
れる電圧を介するバイアス線路11を、基板1上に直接
載置せずに、空気、若しくはテフロン等の低誘電率体を
介して基板1上に支持することにより、線路インピーダ
ンスを向上させ、信号の漏洩を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波集積回
路(以下、単にMICとも記す。)、マイクロ波モノリ
シック集積回路(以下、単にMMICとも記す。)、ハ
イブリッド集積回路(以下、単にHICとも記す。)等
においてトランジスタ、ダイオード等の能動素子を駆動
させるための電力を供給するバイアス回路に関し、特
に、RF分布定数的なバイアス回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波集積回路(MIC)、
マイクロ波モノリシック集積回路(MMIC)、ハイブ
リッド集積回路(HIC)等においては、そのトランジ
スタ、ダイオード等の能動素子を駆動させるための電力
を供給するためにバイアス回路が多用されている。
【0003】このような従来のバイアス回路は、信号線
路に接続されている能動素子に電力を供給すると共に、
信号線路からの信号を漏洩させないという機能を有して
いる。
【0004】また、一般に、低周波数の信号を使用して
いる場合は、そのバイアス回路は、集中定数的なバイア
ス回路として駆動させることができる。
【0005】しかしながら、用いる信号の周波数がマイ
クロ波帯の電磁波となった場合は、もはや集中定数的で
はなく分布定数的となるため、分布定数的な回路を構成
する必要がある。
【0006】そのため各書(例えば、「マイクロ波回
路」オーム社 森田 清監修)にあるように、伝送線路
を用いて実効波長程度の大きさのバイアス回路を構成す
ることになる。
【0007】ここで従来のバイアス回路について、図4
を参照して説明する。図4に従来のバイアス回路の構成
を示し、図4の(a)に従来のバイアス回路の一部上面
図を示し、図4の(b)に、図4の(a)に示されるA
−A’ラインの断面図を示す。
【0008】図4の(a)に示されるように、この従来
のバイアス回路は、基板1上に、信号線路10が形成さ
れている。また、この信号線路10には、バイアス線路
11を介してバイアス供給端子13が接続されている。
また、バイアス線路11には、オープンスタブ12が形
成されている。
【0009】図4において信号線路10は主にRF信号
を伝送するために供されるもので、例えばマイクロ波帯
の信号が伝送される。一方、バイアス線路11はバイア
ス供給端子13から供給されるDC電圧を信号線路10
に供給する。オープンスタブ12は信号線路10とバイ
アス線路11との接合点から伝送信号周波数に対する実
効波長の約4分の1の点に形成され、さらにその長さは
実効波長の約4分の1の長さとなっているのが一般的で
ある。
【0010】このような構成により、従来のバイアス回
路は、信号線路に接続されている能動素子に電力を供給
すると共に、信号線路からの信号の漏洩を防止すること
ができるとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バイアス回路においては、バイアス線路のインピーダン
スが未だ十分ではなく、バイアス供給端子からの信号の
漏洩、特に、伝送信号周波数からずれたところにおける
信号の漏洩が抑えられないという問題点を有し、従っ
て、近年問題となっているいわゆるEMI(elect
romagnetic interference、以
下単にEMIと記す。)対策が不十分であるという問題
点を有している。
【0012】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
簡単な構成で、バイアス回路における信号の漏洩を防止
し、EMIを有効に回避することが可能なバイアス回路
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
直下に、空気、若しくは低誘電率体が形成されているバ
イアス線路を有することを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記バイアス回路が、マイクロ波集積回
路、マイクロ波モノリシック集積回路、及びハイブリッ
ド集積回路のうちのいずれかの回路において、トランジ
スタ、ダイオードその他の能動素子を駆動させるための
電力を供給するバイアス回路であることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の発明において、前記低誘電率体が、テフロン材で
あることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の発明において、前記バイアス回路が、
マイクロストリップ線路形式、コプレナー線路形式、及
びインバーテッドマイクロストリップ線路形式のうちの
いずれか1つの線路形式により形成されていることを特
徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれかに記載の発明において、前記バイアス線路が、
オープンスタブにより支持されていることを特徴とす
る。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記オープンスタブが、前記バイアス線路
と信号線路とが接合する接合点から、該信号線路を伝送
する伝送信号の実効波長の略1/4離れた点において、
前記バイアス線路を支持していることを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項5又は6に
記載の発明において、前記オープンスタブの長さが、前
記信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4の
長さであることを特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項1から4の
いずれかに記載の発明において、前記バイアス線路が、
MIMキャパシタにより支持されていることを特徴とす
る。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明において、前記MIMキャパシタが、前記バイアス線
路と信号線路とが接合する接合点から、該信号線路を伝
送する伝送信号の実効波長の略1/4離れた点におい
て、前記バイアス線路を支持していることを特徴とす
る。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項8又は9
に記載の発明において、前記MIMキャパシタの長さ
が、前記信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1
/4の長さであることを特徴とする。
【0023】請求項11記載の発明は、請求項8から1
0のいずれかに記載の発明において、前記MIMキャパ
シタが、ビアホールにより、接地されていることを特徴
とする。
【0024】請求項12記載の発明は、請求項1から1
1のいずれかに記載の発明において、前記バイアス線路
が、スパイラルインダクタメアンダラインにより構成さ
れていることを特徴とする。
【0025】請求項13記載の発明は、両端に、抵抗体
が形成されているバイアス線路を有することを特徴とす
る。
【0026】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の発明において、前記バイアス回路が、マイクロ波集積
回路、マイクロ波モノリシック集積回路、ハイブリッド
集積回路において、トランジスタ、ダイオードその他の
能動素子を駆動させるための電力を供給するバイアス回
路であることを特徴とする。
【0027】請求項15記載の発明は、請求項13又は
14に記載の発明において、前記抵抗体の厚さが、略2
ミクロンであることを特徴とする。
【0028】請求項16記載の発明は、請求項13から
15のいずれかに記載の発明において、前記バイアス回
路が、マイクロストリップ線路形式、コプレナー線路形
式、及びインバーテッドマイクロストリップ線路形式の
うちのいずれか1つの線路形式により形成されているこ
とを特徴とする。
【0029】請求項17記載の発明は、請求項13から
16のいずれかに記載の発明において、前記バイアス線
路が、スパイラルインダクタメアンダラインにより構成
されていることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明に係
るバイアス回路の実施形態について詳細に説明する。
【0031】図1に、本発明に係るバイアス回路の第1
の実施形態の構成図を示し、図1の(a)に第1の実施
形態に係るバイアス回路の一部上面図を示し、図1の
(b)に、図1の(a)に示されるバイアス回路の断面
図を示す。但し、図1に示される各部材において、図4
に示される従来のバイアス回路の各部材と同様な部材に
は同じ番号を付す。
【0032】図1の(a)に示されるように、この第1
の実施形態に係るバイアス回路は、基板1上に信号線路
10が形成されている。ただし、図1の(a)に示され
る場合では、簡単のため、バイアス回路の横方向は省略
している。以下の説明においても同様である。
【0033】そして、信号線路10には、バイアス線路
11を介してバイアス供給端子13から電圧(DC電
圧)が供給されている。また、バイアス線路11には、
オープンスタブ12が接続されている。
【0034】図4に示される従来のバイアス回路と同様
に、図1において信号線路10は主にRF信号を伝送す
るために供されるもので、例えばマイクロ波帯の信号が
伝送される。一方、バイアス線路11はバイアス供給端
子13から供給されるDC電圧を信号線路10に供給す
る。
【0035】ただし、この第1の実施形態に係るバイア
ス回路においては、このバイアス線路11が基板1直上
に直接接触して固定又は載置されているのではなく、空
気を介して基板1上に支持されている。
【0036】具体的には、信号線路10、オープンスタ
ブ12、及びバイアス供給端子13により基板1直上に
空気を介して支持されている。
【0037】この状態を図1の(b)を参照してより詳
細に説明する。図1の(b)に、図1の(a)に示され
るバイアス回路の断面図を示す。この断面図は、図1の
(a)に示されるA−A’ラインにおける切断面を示し
ている。
【0038】図1の(b)に示されるように、基板1
は、接地金属2上に載置されている。また、図1の
(b)からも明らかなように、バイアス線路12が、信
号線路10、オープンスタブ12、及びバイアス供給端
子13により基板1直上に空気を介して支持されてい
る。
【0039】従って、空気の誘電率は略1であるため、
バイアス線路11のインピーダンスは空気を介さない場
合に比べて高くなる。
【0040】さらに、オープンスタブ12が信号線路1
0とバイアス線路11との接合点から、伝送信号周波数
の実効波長に対する約4分の1の点に形成され、さら
に、その長さが実効波長の約4分の1の長さとなってい
ることにより、信号線路10とバイアス線路11との接
合点からバイアス線路11側を見た伝送信号周波数に対
するインピーダンスは極めて大きくなる。さらに、バイ
アス線路11の線路インピーダンスは基本的に大きいた
め、伝送信号周波数からずれたところにおいても伝送信
号のバイアス供給端子13からの漏洩を抑えることがで
きる。
【0041】従って、図1に示されるバイアス回路にお
いては、効果的にバイアス供給端子13からの信号の漏
洩が抑えられる共に、伝送信号周波数からずれたところ
においても伝送信号のバイアス供給端子13からの漏洩
を抑えることができる。
【0042】ただし、図1に示される構造のバイアス回
路において、バイアス線路11の直下には空気が存在し
ていると説明したが、本発明の要旨は、基板1とバイア
ス線路11との直接の接触を回避し、インピーダンスを
向上させることにより、バイアス供給端子からの信号の
漏洩を防止するものであるため、バイアス線路11の下
に存在する部材は、空気に限らず、例えばテフロン材の
ような低誘電率体等のその他のバイアス線路11のイン
ピーダンスを増大させる部材を任意に形成することが可
能である。
【0043】また、バイアス線路11の代わりに、例え
ばスパイラルインダクタメアンダライン等を利用しても
同様の効果を得ることができる。
【0044】また、上述の説明においては、バイアス回
路の線路形式については特に指定はされていないが、こ
の線路形式として、マイクロストリップ線路形式、コプ
レナー線路形式、及びインバーテッドマイクロストリッ
プ線路形式等のその他の適宜な線路形式を用いることが
可能である。
【0045】さらに、この第1の実施形態が適用される
バイアス回路としては、マイクロ波集積回路、マイクロ
波モノリシック集積回路、及びハイブリッド集積回路に
おいてトランジスタ、ダイオード等の能動素子を駆動さ
せるための電力を供給するバイアス回路であって、特に
分布定数的なバイアス回路であることが好ましい。
【0046】次に、本発明に係るバイアス回路の第2の
実施形態について図2を参照して説明する。図2に、本
発明に係る第2の実施形態のバイアス回路の構成図を示
し、図2の(a)にその一部上面図を示し、図2の
(b)に、図2の(a)におけるA−A’ラインの断面
図を示す。ただし、第2の実施形態における各部材のう
ち、図1に示される本発明に係るバイアス回路の第1の
実施形態と同様な部材には同じ番号を付す。
【0047】図2を参照すると明らかなように、この第
2の実施形態に係るバイアス回路が、図1に示される第
1の実施形態と異なる点は、図1に示されるオープンス
タブ12が、MIMキャパシタ22に置き換わり、この
MIMキャパシタ22がビアホール23により接地され
ている点である。
【0048】その他の点、例えば図2における信号線路
10は主にRF信号を伝送するために供されるもので例
えばマイクロ波帯の信号が伝送されることや、バイアス
線路11はバイアス供給端子13から供給されるDC電
圧を信号線路10に供給すること等は、図1に示される
第1の実施形態に係るバイアス回路と同様である。
【0049】従って、図2に示されるバイアス線路11
は、基板1直上に直接接触して固定されているのではな
く、空気を介して基板1上に支持されている点は第1の
実施形態と同様であるが、その支持部材としては、図2
の(b)に示されるように、信号線路10、MIMキャ
パシタ22、及びバイアス供給端子13により基板1直
上に空気を介して支持されている点が異なる。
【0050】MIMキャパシタ22はビアホール23に
よりRF的に接地されている。また、このMIMキャパ
シタ22が位置する点は、信号線路10とバイアス線路
11との接合点から伝送信号周波数の実効波長の約4分
の1の距離離れた点である。
【0051】さらに、MIMキャパシタ22に、伝送信
号周波数の実効波長の約4分の1の長さを持たせること
で信号線路10とバイアス線路11との接合点からバイ
アス線路11側を見た伝送信号周波数に対するインピー
ダンスを極めて大きくすることができる。
【0052】また、バイアス線路11の線路インピーダ
ンスは基本的に大きいため、伝送信号周波数からずれた
ところにおいても伝送信号のバイアス供給端子13から
の漏洩を抑えることができる。
【0053】従って、この第2の実施形態に係るバイア
ス回路においては、基板1直上に空気を介して支持する
ことにより線路のインピーダンスが空気を介さない場合
に比べて高くすることができ、図1に示される第1の実
施形態と同様の効果を得ることができると共に、オープ
ンスタブをMIMキャパシタ23により置き換えること
により、より広い範囲に渡って本発明を適用することが
可能となる。
【0054】また、この図2に示される第2の実施形態
に係るバイアス回路においても、バイアス線路11の直
下には空気が存在していると説明したが、本発明の要旨
は、基板1とバイアス線路11との直接の接触を回避
し、インピーダンスを向上させることにより、バイアス
供給端子13からの信号の漏洩を防止するものであるた
め、バイアス線路11の下に存在する部材は、空気に限
らず、例えばテフロン材のような低誘電率体等のその他
のバイアス線路11のインピーダンスを向上させる部材
を任意に形成することが可能である。
【0055】また、この第2の実施形態においても、バ
イアス線路11の代わりに、例えばスパイラルインダク
タメアンダライン等を利用しても同様の効果を得ること
ができる。
【0056】また、この第2の実施形態においても、バ
イアス回路の線路形式については特に指定はされていな
いが、この線路形式として、マイクロストリップ線路形
式、コプレナー線路形式、及びインバーテッドマイクロ
ストリップ線路形式等のその他の適宜な線路形式を用い
ることが可能である。
【0057】さらに、この第2の実施形態が適用される
バイアス回路としては、マイクロ波集積回路、マイクロ
波モノリシック集積回路、及びハイブリッド集積回路に
おいてトランジスタ、ダイオード等の能動素子を駆動さ
せるための電力を供給するバイアス回路であって、特に
分布定数的なバイアス回路であることが好ましい。
【0058】次に、本発明に係るバイアス回路の第3の
実施形態について、図3を参照して説明する。図3に本
発明に係るバイアス回路の第3の実施形態の構成図を示
し、図3の(a)に、第3の実施形態に係るバイアス回
路の一部上面図を示し、図3の(b)に、図3の(a)
に示されるA−A’ラインの断面図を示し、図3の
(c)に、図3の(a)に示されるB−B’ラインの断
面図を示す。ただし、図3に示される各部材おいて、図
1に示される第1の実施形態に係るバイアス回路と同様
の部材には、同じ番号を付す。
【0059】この第3の実施形態は、図3の(a)に示
されるように、基板1上に、信号線路10が形成されて
おり、さらにこの信号線路10は、バイアス線路11を
介してバイアス供給端子13に接続されている。
【0060】また、バイアス線路11には、オープンス
タブ12が形成されていると共に、その線路の両端に抵
抗体101が形成されている。
【0061】上述の第1の実施形態、及び第2の実施形
態と同様に、図3の(a)に示される信号線路10は主
にRF信号を伝送するために供されるもので、例えばマ
イクロ波帯の信号が伝送される。
【0062】一方、バイアス線路11はバイアス供給端
子13から供給されるDC電圧を信号線路10に供給す
る。
【0063】この第3の実施形態が上述の第1の実施形
態と異なる点としては、図3の(b)に示されるよう
に、バイアス線路11が基板1上に直接載置されている
点である。
【0064】そのため、図3の(c)に示される断面図
からも明らかなように、信号の漏洩を防止するために、
バイアス線路11には、その線路両端に抵抗体101が
表皮効果程度の厚さ約2ミクロン程度施してある。ただ
し、この第3の実施形態においては、抵抗体101の厚
さは約2ミクロンであるとしているが、本発明はこのよ
うな厚さの抵抗体に限定するものではなく、その厚さは
適宜変更して調整することが可能である。
【0065】一般にRF信号は線路の両端に電界集中す
るためこの抵抗体101によりRF電力は消費される。
一方バイアス線路11のDC電力消費は線路断面積によ
るため抵抗体101によるDC電力消費は抵抗体101
がない場合とほとんど変わらない。
【0066】従って、この第3の実施形態に係るバイア
ス回路においては、有効に信号の漏洩を防止することが
できる。
【0067】また、オープンスタブ12は信号線路10
とバイアス線路11の接合点から伝送信号周波数の実効
波長の約4分の1離れた位置に形成されている。また、
その長さが、実効波長の約4分の1の長さとなっている
ことにより、信号線路10とバイアス線路11との接合
点からバイアス線路11側を見た伝送信号周波数に対す
るインピーダンスは極めて大きくなる。
【0068】さらに、バイアス線路11上の抵抗体10
1によりRF電力の消費が大きくなっているため、伝送
信号周波数からずれたところにおいても伝送信号のバイ
アス供給端子13からの漏洩が抑えられる。
【0069】また、この第3の実施形態が適用されるバ
イアス回路としては、マイクロ波集積回路、マイクロ波
モノリシック集積回路、及びハイブリッド集積回路にお
いてトランジスタ、ダイオード等の能動素子を駆動させ
るための電力を供給するバイアス回路であって、特に分
布定数的なバイアス回路であることが好ましい。
【0070】また、この第3の実施形態においても、バ
イアス線路11の代わりに、例えばスパイラルインダク
タメアンダライン等を利用しても同様の効果を得ること
ができる。
【0071】また、この第3の実施形態においても、バ
イアス回路の線路形式については特に指定はされていな
いが、この線路形式として、マイクロストリップ線路形
式、コプレナー線路形式、及びインバーテッドマイクロ
ストリップ線路形式等のその他の適宜な線路形式を用い
ることが可能である。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、バイアス線路が、信号線路、オープンスタブ
若しくはMIMキャパシタ、及びバイアス供給端子によ
り基板直上に、空気、若しくはテフロン材等の低誘電率
体を介して支持されているため線路のインピーダンスは
これらを介さない場合に比べて高くなり、バイアス供給
端子からの信号の漏洩を抑えることが可能になると共
に、通常のバイアス線路に比べて伝送信号周波数からず
れたところにおいてさえもバイアス供給端子からの信号
の漏洩を抑え、EMI問題を有効に回避することが可能
なバイアス回路を提供することができる。
【0073】また、バイアス線路の両端に抵抗体を形成
させたバイアス線路を有するバイアス回路においては、
漏洩する信号が抵抗体にて消費されるため、有効にバイ
アス供給端子からの信号の漏洩が抑えられ、EMI問題
を有効に回避することが可能なバイアス回路を提供する
ことができる。
【0074】特に、請求項1記載の発明によれば、直下
に、空気、若しくは低誘電率体が形成されているバイア
ス線路を有することから、その線路のインピーダンスを
向上させることができ、伝送周波数の信号のみならず、
伝送周波数からずれた信号においても、有効に信号の漏
洩を抑えることが可能なバイアス回路を提供することが
できる。
【0075】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果が得られると共に、バイアス回路
が、マイクロ波集積回路、マイクロ波モノリシック回
路、及びハイブリッド集積回路のいずれかの回路におい
て、トランジスタ、ダイオードその他の能動素子を駆動
させるための電力を供給するバイアス回路であることか
ら、幅広い分野に渡って有効に活用することが可能なバ
イアス回路を提供することができる。
【0076】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1又は2に記載の発明の効果が得られると共に、低誘
電率体が、テフロン材であることから、線路のインピー
ダンスを容易に向上させることが可能なバイアス回路を
提供することができる。
【0077】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1から3のいずれかに記載の発明の効果が得られると
共に、バイアス回路が、マイクロストリップ線路形式、
コプレナー線路形式、及びインバーテッドマイクロスト
リップ線路形式のうちのいずれか1つの線路形式により
形成されていることから、さらにその適用範囲を拡大す
ることが可能なバイアス回路を提供することができる。
【0078】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項1から4のいずれかに記載の発明の効果が得られると
共に、バイアス線路が、オープンスタブにより支持され
ていることから、線路のインピーダンスの微調整を容易
に行うことが可能なバイアス回路を提供することができ
る。
【0079】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項5記載の発明の効果が得られると共に、オープンスタ
ブが、バイアス線路と信号線路とが接合する接合点か
ら、信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4
離れた点において、バイアス線路を支持していることか
ら、信号線路とバイアス線路との接合点からバイアス線
路側を見た伝送信号周波数に対するインピーダンスを極
めて大きくすることが可能なバイアス回路を提供するこ
とができる。
【0080】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項5又は6に記載の発明の効果が得られると共に、オー
プンスタブの長さが、信号線路を伝送する伝送信号の実
効波長の略1/4の長さであることから、さらに、信号
線路とバイアス線路との接合点からバイアス線路側を見
た伝送信号周波数に対するインピーダンスを大きくする
ことが可能なバイアス回路を提供することができる。
【0081】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項1から4のいずれかに記載の発明の効果が得られると
共に、バイアス線路が、MIMキャパシタにより支持さ
れていることから、さらにその適用範囲を拡大すること
が可能なバイアス回路を提供することができる。
【0082】また、請求項9記載の発明によれば、請求
項8記載の発明の効果が得られると共に、MIMキャパ
シタが、バイアス線路と信号線路とが接合する接合点か
ら、信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4
の点において、バイアス線路を支持していることから、
信号線路とバイアス線路との接合点からバイアス線路側
を見た伝送信号周波数に対するインピーダンスを極めて
大きくすることが可能なバイアス回路を提供することが
できる。
【0083】また、請求項10記載の発明によれば、請
求項8又は9に記載の発明の効果が得られると共に、M
IMキャパシタの長さが、信号線路を伝送する伝送信号
の実効波長の略1/4の長さであることから、さらに、
信号線路とバイアス線路との接合点からバイアス線路側
を見た伝送信号周波数に対するインピーダンスを大きく
することが可能なバイアス回路を提供することができ
る。
【0084】また、請求項11記載の発明によれば、請
求項8から10のいずれかに記載の発明の効果が得られ
ると共に、MIMキャパシタが、ビアホールにより、R
F的に接地されていることから、さらに有効に信号の漏
洩を防止することが可能なバイアス回路を提供すること
ができる。
【0085】また、請求項12記載の発明によれば、請
求項1から11のいずれかに記載の発明の効果が得られ
ると共に、バイアス線路が、スパイラルインダクタメア
ンダラインにより構成されていることから、その適用範
囲をさらに拡大することが可能なバイアス回路を提供す
ることができる。
【0086】また、請求項13記載の発明によれば、両
端に、抵抗体が形成されているバイアス線路を有するこ
とから、線路の両端に電界集中しているRF信号のRF
電力が有効に消費される一方、バイアス線路のDC消費
電力は線路断面積によるため、DC消費電力は抵抗体が
無い場合と殆ど変わらないため、伝送信号周波数の信号
のみならず、伝送信号周波数からずれた信号において
も、その信号のバイアス供給端子からの漏洩を抑えるこ
とが可能なバイアス回路を提供することができる。
【0087】また、請求項14記載の発明によれば、請
求項13記載の発明の効果が得られると共に、バイアス
回路が、マイクロ波集積回路、マイクロ波モノリシック
回路、ハイブリッド集積回路において、トランジスタ、
ダイオードその他の能動素子を駆動させるための電力を
供給するバイアス回路であることから、幅広い分野に渡
って有効に活用することが可能なバイアス回路を提供す
ることができる。
【0088】また、請求項15記載の発明によれば、請
求項13又は14に記載の発明の効果が得られると共
に、抵抗体の厚さが、略2ミクロンであることから、そ
の厚さが表皮効果程度となり、有効に電力を消費するこ
とができ、さらに確実に信号の漏洩を防止することが可
能なバイアス回路を提供することができる。
【0089】また、請求項16記載の発明によれば、請
求項13から15のいずれかに記載の発明の効果が得ら
れると共に、バイアス回路が、マイクロストリップ線路
形式、コプレナー線路形式、及びインバーテッドマイク
ロストリップ線路形式のうちのいずれか1つの線路形式
により形成されていることから、さらにその適用範囲を
拡大することが可能なバイアス回路を提供することがで
きる。
【0090】さらに、請求項17記載の発明によれば、
請求項13から16のいずれかに記載の発明の効果が得
られると共に、バイアス線路が、スパイラルインダクタ
メアンダラインにより構成されていることから、さらに
その適用範囲を拡大することが可能なバイアス回路を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイアス回路の第1の実施形態の
構成を示す図であり、(a)が、その一部上面図、
(b)が、その断面図である。
【図2】本発明に係るバイアス回路の第2の実施形態の
構成を示す図であり、(a)が、その一部上面図、
(b)が、その断面図である。
【図3】本発明に係るバイアス回路の第3の実施形態の
構成を示す図であり、(a)が、その一部上面図、
(b)及び(c)が、その断面図である。
【図4】従来のバイアス回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 接地金属 10 信号線路 11 バイアス線路 12 オープンスタブ 13 バイアス供給端子 22 MIMキャパシタ 23 ビアホール 101 抵抗体

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直下に、空気、若しくは低誘電率体が形
    成されているバイアス線路を有することを特徴とするバ
    イアス回路。
  2. 【請求項2】 前記バイアス回路が、 マイクロ波集積回路、マイクロ波モノリシック集積回
    路、及びハイブリッド集積回路のうちのいずれかの回路
    において、トランジスタ、ダイオードその他の能動素子
    を駆動させるための電力を供給するバイアス回路である
    ことを特徴とする請求項1記載のバイアス回路。
  3. 【請求項3】 前記低誘電率体が、 テフロン材であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のバイアス回路。
  4. 【請求項4】 前記バイアス回路が、 マイクロストリップ線路形式、コプレナー線路形式、及
    びインバーテッドマイクロストリップ線路形式のうちの
    いずれか1つの線路形式により形成されていることを特
    徴とする請求項1から3のいずれかに記載のバイアス回
    路。
  5. 【請求項5】 前記バイアス線路が、 オープンスタブにより支持されていることを特徴とする
    請求項1から4のいずれかに記載のバイアス回路。
  6. 【請求項6】 前記オープンスタブが、 前記バイアス線路と信号線路とが接合する接合点から、
    該信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4離
    れた点において、前記バイアス線路を支持していること
    を特徴とする請求項5記載のバイアス回路。
  7. 【請求項7】 前記オープンスタブの長さが、 前記信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4
    の長さであることを特徴とする請求項5又は6に記載の
    バイアス回路。
  8. 【請求項8】 前記バイアス線路が、 MIMキャパシタにより支持されていることを特徴とす
    る請求項1から4のいずれかに記載のバイアス回路。
  9. 【請求項9】 前記MIMキャパシタが、 前記バイアス線路と信号線路とが接合する接合点から、
    該信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4離
    れた点において、前記バイアス線路を支持していること
    を特徴とする請求項8記載のバイアス回路。
  10. 【請求項10】 前記MIMキャパシタの長さが、 前記信号線路を伝送する伝送信号の実効波長の略1/4
    の長さであることを特徴とする請求項8又は9に記載の
    バイアス回路。
  11. 【請求項11】 前記MIMキャパシタが、 ビアホールにより、接地されていることを特徴とする請
    求項8から10のいずれかに記載のバイアス回路。
  12. 【請求項12】 前記バイアス線路が、 スパイラルインダクタメアンダラインにより構成されて
    いることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記
    載のバイアス回路。
  13. 【請求項13】 両端に、抵抗体が形成されているバイ
    アス線路を有することを特徴とするバイアス回路。
  14. 【請求項14】 前記バイアス回路が、 マイクロ波集積回路、マイクロ波モノリシック集積回
    路、ハイブリッド集積回路において、トランジスタ、ダ
    イオードその他の能動素子を駆動させるための電力を供
    給するバイアス回路であることを特徴とする請求項13
    記載のバイアス回路。
  15. 【請求項15】 前記抵抗体の厚さが、 略2ミクロンであることを特徴とする請求項13又は1
    4に記載のバイアス回路。
  16. 【請求項16】 前記バイアス回路が、 マイクロストリップ線路形式、コプレナー線路形式、及
    びインバーテッドマイクロストリップ線路形式のうちの
    いずれか1つの線路形式により形成されていることを特
    徴とする請求項13から15のいずれかに記載のバイア
    ス回路。
  17. 【請求項17】 前記バイアス線路が、 スパイラルインダクタメアンダラインにより構成されて
    いることを特徴とする請求項13から16のいずれかに
    記載のバイアス回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010114502A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Toshiba Corp バイアス回路
JP2015002365A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 三菱電機株式会社 高調波抑圧回路
JP2015088975A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 三菱電機株式会社 増幅器

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