JPH11185786A - 燃料電池発電システム - Google Patents

燃料電池発電システム

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JPH11185786A
JPH11185786A JP9351159A JP35115997A JPH11185786A JP H11185786 A JPH11185786 A JP H11185786A JP 9351159 A JP9351159 A JP 9351159A JP 35115997 A JP35115997 A JP 35115997A JP H11185786 A JPH11185786 A JP H11185786A
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JP
Japan
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fuel cell
power generation
load
generation system
power
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JP9351159A
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English (en)
Inventor
Koichi Yamaguchi
山口  広一
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】民生負荷に対して十分に対応できる特性を備え
た燃料電池発電システムを提供する。 【解決手段】燃料電池本体28に発電動作を行わせるの
に必要なバルブ22,29、ポンプ24、ブロア31等
の要素を商用電源37を使って駆動する駆動制御装置3
5を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池発電シス
テムに係り、特に民生用の条件を満たすことができるよ
うにした燃料電池発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、燃料電池発電システム
は、その効率の良さから近年注目を集めている。この燃
料電池発電システムは、通常、水素リッチな燃料と酸素
とを用いて電気を発生させる燃料電池本体と、天然ガス
などの化石燃料から水素リッチな燃料を生成する燃料改
質系とから構成されている。
【0003】燃料電池発電システムは、一般的に発電所
の補助、すなわち分散型発電システムもしくは類似の地
域冷暖房システム用発電システムの位置づけにあるた
め、発電出力が200kW程度のものでも火力発電所と
同等の38%程度以上の発電効率であることが望まれ
る。そして、最近では、燃料電池本体に用いる電解質と
して固体高分子膜を用いるものが考えられている。この
固体高分子型の燃料電池は、従来のリン酸型のものに比
べて燃料電池本体の動作温度が100℃以下と低い。し
たがって、この燃料電池発電システムを店舗、家庭、マ
ンション、中小規模ビル等の民生用として使用できる可
能性が高まってきた。
【0004】図16には電解質として固体高分子膜を用
いた従来の燃料電池発電システムの概略構成が示されて
いる。この燃料電池発電システムでは、化石燃料である
天然ガス1とポンプ2を介して供給された水蒸気3とを
改質器4に導入し、この改質器4で水素リッチな燃料ガ
ス5に改質している。改質器4での改質に必要な熱エネ
ルギは、天然ガス1の一部を燃焼器6において燃焼させ
た燃焼ガスから得ている。
【0005】生成された水素リッチな燃料ガス5は燃料
電池本体8の燃料ガス通路へと供給される。一方、改質
器4から排出された燃焼ガス7は排熱回収ボイラ9を通
り、その間にポンプ2を介して供給された水を加熱して
水蒸気3を発生させた後にガスタービン10の駆動に供
される。ガスタービン10にはブロア11が直結されて
おり、このブロア11によって空気(酸素)が燃料電池
本体8の酸化剤ガス通路へと供給される。燃料ガス及び
酸化剤ガスの供給によって燃料電池本体8が発電を開始
すると、その出力は電力変換系12によって交流に変換
された後に負荷13に供給される。
【0006】図17には、この燃料電池発電システムを
地域冷暖房用へ応用した例の系統図が示されている。上
記の構成から判るように、従来の燃料電池発電システム
では、38%以上という高い発電効率を達成するため
に、改質器4からの排熱でガスタービン10を回し、そ
の発生動力でブロワ11を駆動する方式を採用してい
る。なお、その他の要素の駆動には、燃料電池本体8が
発生する電力の一部をバッテリに貯えておき、このバッ
テリの出力を用いるようにしている。
【0007】ところで、民生用発電システムでは、一般
的な分散型発電システムとは異なり、コンパクト化及び
低コスト化が要求されるばかりか、次のような特徴的な
稼働パターンを考慮する必要がある。
【0008】(1) 民生用発電負荷は、変動が多く、また
発電開始、停止を含め、その変動幅も大きい。特に、発
電開始、停止の回数が多いので、素早い起動、停止特性
が要求される。
【0009】(2) 民生用発電システムの場合、分散型発
電システムとは異なり、運転管理者の常駐によるシステ
ム運営、管理が困難である。 (3) 電気料金単価に対する天然ガス(通常は都市ガス)
の料金単価低減の割合が小さい。
【0010】(4) 空気調和装置のみを負荷とした場合、
サーモオフ・オン制御が行われると、発電開始、停止の
繰り返しが長時間に亘って継続される。 このような特有の稼働パターンを備えているので、図1
6に示した燃料電池発電システムをそのままの形で民生
用として用いても次のような不具合を招くことになる。
【0011】(1) システムの複雑さとは裏腹に、規模の
減少に伴いガスタービン10の効率と稼働性とが低下
し、ガスタービンシステム部分のコストパフォーマンス
が著しく悪化すること。
【0012】(2) ガス料金単価低減率が小さいため、シ
ステムの経済性を悪化させること。 (3) 燃料電池の起動特性は、燃料改質系の昇温特性と、
ポンプ、ブロワ等の制御機器の起動特性との和で表され
る。ガスタービン10は起動に時間を要するので、ガス
タービン10の使用は民生用負荷への追従性を不十分な
ものとする。また、定常状態からの変化に対しても、ガ
スタービン10の能力可変幅が小さいこと、制御機器の
動作と燃料電池本体の発電動作とが連動しているため、
システム全体のバランスをとりながら発電出力を変化さ
せていかなければならないこと、などの理由から負荷変
動に対する追従性が悪いこと。
【0013】(4) 軽負荷への対応性はガスタービン10
の能力可変幅に依存するため、大きな能力可変は不可能
となる。また、ガスタービン10の能力可変幅内であっ
ても、軽負荷対応を継続すると、燃料電池本体8が高電
圧状態にさらされる時間が長くなり、燃料電池本体8で
使用している触媒の劣化を招くこと。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の燃
料電池発電システムにあっては、民生用に適用した場合
には、システム全体の経済効率が悪いこと、民生負荷特
有の大幅な負荷変動に出力を追従させることが困難であ
ること、軽負荷に対応させることが困難であることなど
の問題があった。そこで本発明は、上述した不具合を解
消でき、民生負荷に対して十分に対応できる特性を備え
た燃料電池発電システムを提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る燃料電池発電システムでは、燃料電
池本体に発電動作を行わせるのに必要な要素を商用電源
を使って駆動する駆動制御系を備えていることを特徴と
している。
【0016】なお、請求項1に係る燃料電池発電システ
ムにおいて、前記駆動制御系は、前記燃料電池本体から
電力供給を受ける負荷の状態に応じて該負荷に前記燃料
電池本体の発生電力に重畳させて商用電源電力を供給す
る機能を備えていることが好ましく、加えて前記燃料電
池本体から負荷への電力供給開始時または軽負荷時に、
該負荷に対して商用電源電力のみを供給する機能を備え
ていればさらに好ましい。
【0017】上記目的を達成するために、請求項4に係
る燃料電池発電システムでは、燃料改質系で生成された
水素リッチな燃料ガスを燃料電池本体に供給するように
したシステムにおいて、前記燃料改質系の排熱または前
記燃料改質系で改質に使う燃料と同じ燃料を燃焼させて
得た燃焼熱を使って発電する熱発電系と、システムを動
作させるのに必要な要素を前記熱発電系で得られた電力
を使って駆動する駆動制御系とを具備してなることを特
徴としている。
【0018】なお、請求項4に係る燃料電池発電システ
ムにおいて、前記駆動制御系は、前記燃料電池本体から
電力供給を受ける負荷の状態に応じて該負荷に対して前
記燃料電池本体の発生電力に重畳させて前記熱発電系の
発生電力を供給する機能を備えていることが好ましく、
加えて前記燃料電池本体から負荷へ電力供給開始時また
は低負荷時に、該負荷に対して前記熱発電系の発生電力
のみを供給する機能を備えていればさらに好ましい。
【0019】また、請求項1及び4に係る燃料電池発電
システムにおいて、前記燃料電池本体は、通常負荷用と
軽負荷用とに分離されていてもよい。請求項1および4
に係る燃料電池発電システムでは、運転時に、燃料電池
本体に発電動作を行わせるのに必要な要素(たとえばポ
ンプ、ブロワ、電池本体冷却用ポンプ等)を商用電源も
しくは熱発電系の発生電力で駆動する駆動制御系を備え
ている。
【0020】したがって、従来のシステムで必要として
いたガスタービンシステムやバッテリを不要化でき、シ
ステムの大幅な小型化、低コスト化が可能になる。ま
た、上述した要素を燃料電池本体の発電とは非連動で制
御できるため、システムバランスをとりながらの緩やか
な発電開始、停止を行う従来のシステムとは違って、発
電開始、停止への対応性を改善することができる。すな
わち、燃料電池発電システムへの急激な燃料供給・停止
に伴う改質器内の燃料の急激な変化に対しても、常に改
質システム内の燃料/水蒸気割合を最適に保つようにポ
ンプを制御したり、燃料電池本体を速やかに冷却できる
ようにブロワを制御することができる。このことは、信
頼性の向上にもつながる。
【0021】さらに、負荷変化に対する応答性は、前述
のように改質システムの応答性とシステムヘ燃料や空気
などを供給する要素(制御機器)の応答性との和で決ま
るが、ガスタービンシステムのように応答性の悪い要素
を用いることなく、商用電源もしくは熱発電系の発生電
力で駆動できる要素に代えることができるので、応答性
を改善することができる。
【0022】また、前述の如くシステムの規模が小さく
なると従来のシステムではガスタービンの効率が著しく
低下する。一方、システムの規模が小さくなると、同一
熱量に対する電気とガス(燃料に使われる天然ガス)の
料金比が大型システムの場合に比べ小さくなる。このた
め、ガスタービンシステムに代えて商用電源もしくは熱
発電系の発生電力で駆動される要素を用いても経済性を
損なうことはない。特に、ゼーベック効果を利用した熱
発電系の場合、近年、注目されている傾斜機能化技術を
使用することにより、ガスタービンの2〜3倍の効率を
得ることができ、むしろ経済性を向上させることができ
る。
【0023】なお、請求項2及び請求項5に係る燃料電
池発電システムのように、燃料電池本体から電力供給を
受ける負荷の状態に応じて該負荷に前記燃料電池本体の
発生電力に重畳させて商用電源電力もしくは熱発電系の
発生電力を供給する機能を備えていると、負荷変動に対
して容易に追従でき、また燃料電池本体でベース負荷を
分担するため、燃料電池本体の端子間電圧が急激に変動
するのを防止できるうえ、最大出力低下に伴う初期コス
トの低下と高稼働率により良好な経済性を得ることがで
きる。すなわち、従来の燃料電池発電システムでは、制
御機器の動作と燃料電池本体の発電動作とが連動してい
るため、システムバランスをとりながら負荷を変化させ
なければなず、このため発電条件との間にずれが生じて
電池電圧が急激に増減し、電池触媒の劣化を引き起こし
てしまう問題があった。しかし、商用電源電力もしくは
熱発電系の発生電力で駆動できる要素に代えることによ
って、上述した連動関係を絶つことができ、負荷変動に
対して容易に追従させることができる。
【0024】また、請求項3及び請求項6に係る燃料電
池発電システムのように、燃料電池本体から負荷への電
力供給開始時(負荷側では起動開始時)または軽負荷時
に、該負荷に対して商用電源電力のみもしくは熱発電系
の発生電力のみを供給する機能を備えていると、発電開
始特性を大幅に改善することができる。すなわち、従来
の燃料電池発電システムにおいて、システムを起動させ
るには、改質システムを所定温度(700℃)まで昇温
させた後、ガスタービンを所定状態まで立ち上げなけれ
ばならず、かなりの時間を必要とする。また、起動時間
短縮のために燃料電池発電システム全体を待機状態にし
ておくことは、不規則な起動が予想される民生用負荷に
対してはかなりの効率低下を招く。また、低負荷対応を
長時間継続すると、燃料電池本体の端子間電圧が高い状
態が続き、触媒の劣化を引き起こす。そこで、発電開始
時(負荷側では起動時)や軽負荷時には、商用電源電力
もしくは熱発電系の発生電力で対処することにより、軽
負荷時における電池本体の電圧上昇を防ぎ、また起動特
性を改善することができる。さらに、熱発電系の場合に
は、応答性が良く、また発電出力を絞ることができるた
め、最小状態で待機することが可能であり、効率低下を
抑制できる。
【0025】なお、熱発電系への熱入力として改質系か
らの排熱を用いることにより、システム効率の向上を図
ることができる。さらに、請求項7に係る燃料電池発電
システムのように、燃料電池本体を通常負荷用と軽負荷
用とに分離しておくと、1つの電池が受け持つ負荷の変
動幅を小さくすることができ、電池の信頼性を高めるこ
とができる。すなわち、燃料電池は、通常、設計発電出
力に対し設計発電電圧を持つため、負荷の増減は電池で
の発電電圧の増減に対応する。1つの電池が受け持つ負
荷の変動幅が大きくなると、電池の出力電圧が大きく変
化し、電池触媒の劣化を引き起こす。しかし、燃料電池
本体を通常負荷用と軽負荷用に分離しておくと、1つの
電池が受け持つ負荷の変動幅を小さくすることができ
る。したがって、システムの信頼性を高めることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施形態を説明する。図1には本発明の第1の実施形態
に係る燃料電池発電システム、ここには電解質として固
体高分子膜を用いる燃料電池発電システムに本発明を適
用した例の概略構成が示されている。
【0027】この燃料電池発電システムでは、化石燃料
である天然ガス21がバルブ22を介して改質器23に
導入されるとともにポンプ24、加熱器25を介して水
蒸気26が改質器23に導入され、この改質器23によ
って天然ガス21が水素リッチな燃料ガス27に改質さ
れる。生成された水素リッチな燃料ガス27は燃料電池
本体28の燃料ガス通路へと供給される。なお、改質器
23での改質に必要な熱エネルギは、発電開始時におい
ては天然ガス21の一部をバルブ29を介して燃焼器3
0に導いて燃焼させた燃焼ガスから得ており、発電開始
後においては燃料電池本体28の燃料ガス通路から排出
された未使用の燃料ガス27を燃焼器30に導いて燃焼
させた燃焼ガスからも得ている。一方、燃料電池本体2
8の酸化剤ガス通路にはブロア31を介して酸化剤ガス
(空気)32が供給される。
【0028】燃料ガス27及び酸化剤ガス32の供給に
よって燃料電池本体28が発電を開始すると、その出力
はインバータ等の電力変換系33によって交流に変換さ
れた後に負荷34に供給される。
【0029】この例に係る燃料電池発電システムには駆
動制御装置35が設けてあり、この駆動制御装置35は
負荷要求36にしたがって商用電源37を用いて前述し
たバルブ22,29、加熱器25、燃焼器30、ポンプ
24、ブロア31、つまり燃料電池本体28を動作させ
るのに必要な要素を予め定められたパターンに駆動する
ようにしている。
【0030】すなわち、起動指令が駆動制御装置35に
与えられると、駆動制御装置35はまずバルブ29を開
(このときバルブ22は閉に保たれている)にし、燃焼
器30を動作させて改質器23を所定の温度(700
℃)に昇温させる。その後、バルブ29を閉、バルブ2
2を開にし、さらにポンプ24、加熱器25を動作させ
て天然ガス21と水蒸気26とを改質器23に供給す
る。同時にブロア31を動作開始させる。
【0031】改質器23で生成された水素リッチな燃料
ガス27は燃料電池本体28の燃料ガス通路に供給さ
れ、ブロア31から押し出された酸化剤ガスは燃料電池
本体28の酸化剤ガス通路に供給される。供給された燃
料ガス27は、燃料電池本体28内において触媒存在下
で電解質を介して空気中の酸素と反応して電力を発生さ
せる。
【0032】燃料電池本体28で発生した電力は、電力
変換系33を介して負荷34に供給される。このとき、
駆動制御装置35は、負荷34の変動を燃料電池本体2
8の端子間電圧の変化から検知し、検知結果に対応させ
てポンプ24の回転数、ブロワ31の回転数、バルブ2
2の開度を制御して負荷変動に対応する。
【0033】駆動制御装置35が発電停止指令を受け取
ると、駆動制御装置35はバルブ22を閉に制御すると
ともにポンプ24、加熱器25、燃焼器30の停止制御
を行い、燃料電池本体28の発電出力が零になったこと
を確認した後にブロワ31を停止制御する。
【0034】このように、この例に係る燃料電池発電シ
ステムでは、運転時に、燃料電池本体28に発電動作を
行わせるのに必要なポンプ24、加熱器25、燃焼器3
0、ブロワ31等の要素を商用電源37で駆動する駆動
制御装置35を設けている。
【0035】したがって、従来のシステムで必要として
いたガスタービンシステムやバッテリを不要化でき、シ
ステムの大幅な小型化、低コスト化が可能となる。ま
た、上述した要素を燃料電池本体28の発電動作とは非
連動で制御できるため、システムバランスをとりながら
の緩やかな発電開始、停止を行う従来のシステムとは違
って、発電開始、停止への対応性を大幅に改善すること
ができる。
【0036】さらに、負荷変化に対する応答性は、前述
のように改質システムの応答性とシステムヘ燃料や空気
などを供給する要素(制御機器)の応答性との和で決ま
るが、ガスタービンシステムのように応答性の悪い要素
を用いることなく、商用電源37で駆動できる要素に代
えることができるので、応答性を改善することができ
る。
【0037】また、システムの規模が小さくなると、同
一熱量に対する電気とガス(燃料に使われる天然ガス)
の料金比が大型システムの場合に比べ小さくなるが、ガ
スタービンシステムのような効率の悪い要素を用いずに
済むので、結果的に従来のシステムに比べて経済性を損
なうことはない。
【0038】図2には本発明の第2の実施形態に係る燃
料電池発電システム、ここにも電解質として固体高分子
膜を用いる燃料電池発電システムに本発明を適用した例
の概略構成が示されている。この図では図1に示される
部分と同一機能部分に同一符号が付されている。したが
って、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0039】この例に係るシステムが図1に示すシステ
ムと異なる点は、通常負荷用の燃料電池本体28aと、
これより容量の小さい軽負荷用の燃料電池本体28bと
を設け、負荷34の状態に対応させて燃料電池本体28
a,28bを切替使用できるようにしていることにあ
る。
【0040】すなわち、改質器23によって生成された
水素リッチな燃料ガス27は、バルブ39,40を介し
て燃料電池本体28a、28bの何れかの燃料ガス通路
に供給される。又、燃料電池本体28a,28bの酸化
剤ガス通路には、ブロア31a,31bを介して酸化剤
ガスが選択的に供給される。
【0041】この例に係る燃料電池発電システムにおい
ても駆動制御装置35aが設けてあり、この駆動制御装
置35aは負荷要求36にしたがって商用電源37を用
いてバルブ22,29,39,40の開閉制御、加熱器
25、燃焼器30、ポンプ24、ブロア31a,31b
の駆動制御、つまり燃料電池本体28a、28bを動作
させるのに必要な要素を動作させるようにしている。
【0042】すなわち、発電開始指令から発電停止指令
までの一連の動作は先の例とほぼ同じであるが、この例
の場合、駆動制御装置35aは、負荷34が通常の負荷
の場合にはバルブ39を開、バルブ40を閉に制御し、
ブロア31aを駆動し、ブロア31bを停止制御して、
燃料電池本体28aから出力を送出させる。また負荷3
4が軽負荷の場合にはバルブ39を閉、バルブ40を開
に制御し、ブロア31aを停止、ブロア31bを駆動制
御して、燃料電池本体28bから出力を送出させるよう
にしている。
【0043】このように、この例に係る燃料電池発電シ
ステムでは、運転時に、燃料電池本体28a,28bに
発電動作を行わせるのに必要なポンプ24、加熱器2
5、燃焼器30、ブロワ31a,31b等の要素を商用
電源37で駆動する駆動制御装置35aを設けている。
したがって、図1に示した例と同様の効果を発揮させる
ことができる。
【0044】また、この例に係る燃料発電システムで
は、通常負荷用の燃料電池本体28aと軽負荷用の燃料
電池本体28bとを設け、負荷34の大きさに対応させ
て両燃料電池本体28a,28bを切替使用できるよう
にしているので、1つの燃料電池本体が受け持つ負荷の
変動幅を小さくすることができる。この結果、燃料電池
本体28a、28bの端子電圧が大幅に変動するのを抑
制でき、端子電圧の変動に伴う触媒の劣化を防止できる
ので、システムの信頼性を向上させることができる。
【0045】図3には本発明の第3の実施形態に係る燃
料電池発電システム、ここにも電解質として固体高分子
膜を用いる燃料電池発電システムに本発明を適用した例
の概略構成が示されている。この図では図1に示される
部分と同一機能部分に同一符号が付されている。したが
って、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0046】この例に係るシステムが図1に示すシステ
ムと異なる点は、駆動制御装置35bの構成にある。す
なわち、駆動制御装置35bは、図1に示される駆動制
御装置の機能に加えて、負荷34の大きさ、あるいは運
転形態に対応させて商用電源37から直接的に負荷34
に電力を供給できるように構成されている。
【0047】商用電源37から負荷34に直接的に電力
を供給するパターンには幾つかあるが、この例に係る駆
動制御装置35bは、図4に示すように、負荷34が要
求する必要電力の状態に応じて燃料電池本体28の発生
電力に重畳させて商用電源電力を供給する機能を備えて
いる。
【0048】このような構成であると、図1に示す例と
同様の効果が得られるとともに、燃料電池本体28の発
生電力に重畳させて商用電源電力を供給するようにして
いるので、負荷変動に対して容易に追従できる。また、
燃料電池本体28でベース負荷を分担させることができ
るので、燃料電池本体28の端子間電圧が急激に変動す
るのを防止でき、触媒の保護を図ることができるととも
に、燃料電池本体28を高い稼働率で運転することがで
きるので、高い経済性を得ることができる。
【0049】商用電源37から負荷34に直接的に電力
を供給するパターンとしては、上記の例に限らず、図5
に示すように、燃料電池本体28から負荷34への電力
供給開始時(負荷側では起動開始時)または電力供給停
止時に、負荷34に対して商用電源電力のみを供給する
ように駆動制御装置を構成してもよい。
【0050】このよう駆動制御装置を用いると、起動特
性(発電開始特性)を大幅に改善することができる。す
なわち、燃料電池本体28から電力を供給開始させるに
は、改質器23を所定温度(700℃)まで立ち上げな
ければならず、相当の時間を必要とする。なお、起動時
間を短縮するために燃料電池発電システム全体を待機状
態にしておくことは、不規則な起動が予想される民生用
負荷に対してはかなりの効率低下を招く。また、軽負荷
に対して長時間に亘って給電すると、燃料電池本体28
の端子間電圧が高い状態が続き、触媒の劣化を引き起こ
す。しかし、発電開始時(負荷側では起動時)や軽負荷
時には、商用電源37で対処する方式であると、実質的
に起動特性を改善することができるとともに、軽負荷時
における燃料電池本体28の端子電圧上昇を防ぐことが
できる。
【0051】図6には図1に示した装置の応用例である
本発明の第4の実施形態に係る燃料電池発電システム、
ここにも電解質として固体高分子膜を用いる燃料電池発
電システムに本発明を適用した例の概略構成が示されて
いる。この図では図1に示される部分と同一機能部分に
同一符号が付されている。したがって、重複する部分の
詳しい説明は省略する。
【0052】この例に係るシステムが図1に示すシステ
ムと異なる点は、負荷が空気調和装置41である点及び
駆動制御装置35cの構成にある。すなわち、燃料電池
本体28の発生電力は空気調和装置41における圧縮機
42の駆動だけに用いられる。そして、空気調和装置4
1における4方弁43の切替駆動エネルギ、熱交換器用
ファン44,45の駆動エネルギ、冷媒流量制御弁46
の駆動エネルギは、駆動制御装置35cを介して商用電
源37から与えられる。
【0053】このように構成しても、図1の例と同様の
効果を発揮させることができる。図7には図3に示した
装置の応用例である本発明の第5の実施形態に係る燃料
電池発電システム、ここにも電解質として固体高分子膜
を用いる燃料電池発電システムに本発明を適用した例の
概略構成が示されている。この図では図3に示される部
分と同一機能部分に同一符号が付されている。したがっ
て、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0054】この例に係るシステムが図3に示すシステ
ムと異なる点は、負荷が空気調和装置41である点及び
駆動制御装置35dの構成にある。すなわち、燃料電池
本体28の発生電力は空気調和装置41における圧縮機
42の駆動に用いられる。そして、空気調和装置41に
おける4方弁43の切替駆動エネルギ、熱交換器用ファ
ン44,45の駆動エネルギ、冷媒流量制御弁46の駆
動エネルギは、駆動制御装置35dを介して商用電源3
7から与えられる。また、駆動制御装置35dは、空気
調和装置41が定常運転(サーモオフ・オン運転)に入
った段階から、圧縮機42を燃料電池本体28の発生電
力で駆動する代わりに商用電源37で駆動する状態に切
り替えるようにしている。
【0055】すなわち、運転指令が与えられると、駆動
制御装置35dは、先の図3に示した例と同様に、燃料
電池発電システムを立ち上げて燃料電池本体28の出力
で空気調和装置41における圧縮機42を駆動開始させ
る。このとき、空気調和装置41における他の要素につ
いては商用電源37で駆動する。
【0056】空調空間が設定温度に近づくと、駆動制御
装置35dは空気調和装置側から圧縮機回転数の減少指
令を受け取り、燃料電池本体28の発電量を減少させて
いく。そして、駆動制御装置35dは、空気調和装置側
からサーモオフの信号を受け取ると、図8に示すよう
に、燃料電池による発電を停止させ、以後、商用電源3
7で圧縮機42を駆動するモードに切り替える。なお、
このようなサーモオフ・オン運転を行っているとき、空
調負荷の増加値が所定値を越えたことを示す検知信号が
与えられると、駆動制御装置35dは燃料電池による発
電を再開させ、順次、給電源を燃料電池本体28側へと
切り替える。
【0057】したがって、図3に示した例と同様の効果
を発揮させることができる。図9には本発明の第6の実
施形態に係る燃料電池発電システム、ここにも電解質と
して固体高分子膜を用いる燃料電池発電システムに本発
明を適用した例の概略構成が示されている。この図では
図1に示される部分と同一機能部分に同一符号が付され
ている。したがって、重複する部分の詳しい説明は省略
する。
【0058】この例に係るシステムが図1に示すシステ
ムと異なる点は、天然ガス21の燃焼熱を用いて発電す
る熱発電装置51を設け、起動時には燃料電池本体28
を動作させるのに必要な要素を商用電源37で駆動し、
起動後は上記要素を熱発電装置51で発生した電力で駆
動するようにしたことにある。
【0059】すなわち、天然ガス21の一部がバルブ5
2を介して熱発電装置51に導かれる。熱発電装置51
はゼーベック効果を利用したもので、熱発電素子53の
高温面には導かれた天然ガスを燃焼させる燃焼器を含ん
だ熱交換器54が接触状態に設けられている。また、熱
発電素子51の低温面にはポンプ24を介して導かれた
水と低温面とを熱交換させて水蒸気26を発生させる熱
交換器55が設けられている。
【0060】熱発電装置51の熱交換器54を出た高温
の排ガスは改質器23の熱源として供給され、また熱交
換器55を出た水蒸気26は改質用として改質器23に
供給される。
【0061】一方、この例に係る燃料電池発電システム
の駆動制御装置35eは次のように構成されている。す
なわち、起動時には燃料電池本体28を動作させるのに
必要な要素、具体的にはバルブ22,52、燃焼器3
0、ポンプ24、ブロア31等の要素を商用電源37で
駆動し、起動後、具体的には熱発電装置51から安定し
て出力が送出され始めた時点からは熱発電装置51の発
生した電力で上述した要素を駆動するように切替器56
で切り替え制御している。このような機能を発揮するた
めに、駆動制御装置35eは熱発電装置51の出力を交
流に変換する電力変換系を内蔵している。
【0062】このように構成された燃料電池発電システ
ムは次のように動作する。まず、起動前の状態では切替
器56が商用電源37側に投入されている。起動指令が
与えられると、駆動制御装置35eは、バルブ52を
開、バルブ22を閉にし、燃焼器を兼ねた熱交換器54
へ天然ガス21を供給して熱発電素子53の高温面温度
を素早く上昇させる。高温面温度が所定値に達すると、
ポンプ24を動作開始させて熱交換器55へ水を供給す
る。このように、熱発電素子53の低温面を冷却するこ
とにより、熱発電素子53の出力をさらに増加させる。
【0063】熱発電素子53の低温面温度が所定値まで
低下し、さらに熱発電装置51からの排ガスで加熱され
る改質器23が所定温度に達すると、切替器56を熱電
源57側へと切り替える。したがって、この時点から熱
発電装置51の発生電力で各要素が駆動制御される。駆
動制御装置35eはブロワ31を動作開始させて燃料電
池本体28の酸化剤ガス通路へ空気を供給する。
【0064】次に、バルブ22を制御し、改質器23へ
燃料である天然ガス21を供給する。改質用の水は、熱
交換器55で熱発電素子53の低温面より熱を奪って水
蒸気となって改質器23に送られているため、燃料は速
やかに水素へと改質する。
【0065】改質器23で生成された燃料ガス27は、
燃料電池本体28の燃料ガス通路に供給される。供給さ
れた燃料ガス27は、燃料電池本体28内において触媒
存在下で電解質を介して空気中の酸素と反応し電力を発
生する。発生した電力は、電力変換系33を介して負荷
34に供給される。
【0066】発電負荷の変動が出力電圧の増減で検知さ
れると、駆動制御装置35eは、バルブ22,52、ポ
ンプ24、ブロワ31を制御し、熱発電装置51の発電
出力、燃料電池システムの発生電力を変化させ発電負荷
の変化に対応させる。
【0067】発電停止指令を受け取ると、駆動制御装置
35eは、切替器56を商用電源37側に切り替えた後
にバルブ22を閉にして改質器27への燃料供給を停止
するとともにバルブ52を制御して熱発電装置51への
燃料供給量を減少させ、続いてポンプ24も停止させ
る。そして、燃料電池本体28の発電出力が零になった
のを検知してブロワ31を停止させ、続いて熱発電装置
51への燃料供給を停止させる。
【0068】このように、この例に係る燃料電池発電シ
ステムでは、熱発電装置51を設け、運転時に、燃料電
池本体28に発電動作を行わせるのに必要な要素、具体
的には燃焼器30、ポンプ24、ブロワ31等の要素を
熱発電装置51の発生電力で駆動するようにしている。
【0069】したがって、図1に示した例と同様の効果
を発揮させることができる。すなわち、従来のシステム
で必要としていたガスタービンシステムやバッテリを不
要化でき、システムの大幅な小型化、低コスト化が可能
になる。また、上述した要素を燃料電池本体の発電とは
非連動で制御できるため、システムバランスをとりなが
らの緩やかな発電開始、停止を行う従来のシステムとは
違って、発電開始、停止への対応性を改善することがで
きる。
【0070】さらに、負荷変化に対する応答性は、改質
システムの応答性とシステムヘ燃料や空気などを供給す
る要素(制御機器)の応答性との和で決まるが、ガスタ
ービンシステムのように応答性の悪い要素を用いること
なく、熱発電装置51の発生電力で駆動できる要素に代
えることができるので、応答性を改善することができ
る。
【0071】また、前述の如くシステムの規模が小さく
なると従来のシステムではガスタービンの効率が著しく
低下する。一方、システムの規模が小さくなると、同一
熱量に対する電気とガス(燃料に使われる天然ガス)の
料金比が大型システムの場合に比べ小さくなる。このた
め、ガスタービンシステムに代えて熱発電装置51の発
生電力で駆動される要素を用いても経済性を損なうこと
はない。特に、ゼーベック効果を利用した熱発電装置5
1の場合、傾斜機能化技術を使用することにより、ガス
タービンの2〜3倍の効率を得ることができ、経済性を
向上させることができる。
【0072】図10には本発明の第7の実施形態に係る
燃料電池発電システム、ここにも電解質として固体高分
子膜を用いる燃料電池発電システムに本発明を適用した
例の概略構成が示されている。この図では図9に示され
る部分と同一機能部分に同一符号が付されている。した
がって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0073】この例に係るシステムが図9に示すシステ
ムと異なる点は、バルブ58を介して導かれた天然ガス
21の一部または燃料電池本体28から排出された未使
用の燃料ガス27を燃焼器30で燃焼させ、この燃焼ガ
スを改質器23に導いて改質に必要な熱エネルギを与え
るとともに、改質器23から排出された高温の排ガスを
熱発電装置51の熱交換器54に通して熱発電素子53
の高温面を加熱するようにしたことにある。
【0074】このような構成であると、図9に示す例と
同様の効果が得られることは勿論のこと、改質系からの
排熱を熱発電系で用いているので、システム効率の向上
を図ることができる。
【0075】図11には本発明の第8の実施形態に係る
燃料電池発電システム、ここにも電解質として固体高分
子膜を用いる燃料電池発電システムに本発明を適用した
例の概略構成が示されている。この図では図9に示され
る部分と同一機能部分に同一符号が付されている。した
がって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0076】この例に係るシステムが図9に示すシステ
ムと異なる点は、駆動制御装置35gの構成にある。す
なわち、駆動制御装置35gは、図9に示される駆動制
御装置の機能に加えて、負荷34の大きさ、あるいは運
転形態に対応させて熱発電装置51で発生した電力を負
荷34に供給できるように構成されている。
【0077】熱発電装置51で発生した電力を負荷34
に供給するパターンには幾つかあるが、この例に係る駆
動制御装置35gでは、図12に示すように、負荷34
が要求する必要電力の状態に応じて燃料電池本体28の
発生電力に重畳させて熱発電装置51で発生した電力を
供給する機能を備えている。
【0078】このような構成であると、図9に示す例と
同様の効果が得られるとともに、燃料電池本体28の発
生電力に重畳させて熱発電力を供給するようにしている
ので、負荷変動に対して容易に追従できる。また、燃料
電池本体28でベース負荷を分担させることができるの
で、燃料電池本体28の端子間電圧が急激に変動するの
を防止でき、触媒の保護を図ることができるとともに、
燃料電池本体28を高い稼働率で運転することができる
ので、高い経済性を得ることができる。
【0079】熱発電装置51で発生した電力を負荷34
に供給するパターンとしては、上記の例に限らず、図1
3に示すように、燃料電池本体28から負荷34への電
力供給開始時(負荷側では起動開始時)から電力供給停
止時に至る全期間に亘って熱発電電力を供給するように
駆動制御装置を構成してもよい。
【0080】このよう駆動制御装置を用いると、図5を
用いて説明したように、起動特性(発電開始特性)を大
幅に改善することができ、しかも触媒の劣化を防止でき
る。図14には図9に示した装置の応用例である本発明
の第9の実施形態に係る燃料電池発電システム、ここに
も電解質として固体高分子膜を用いる燃料電池発電シス
テムに本発明を適用した例の概略構成が示されている。
この図では図9に示される部分と同一機能部分に同一符
号が付されている。したがって、重複する部分の詳しい
説明は省略する。
【0081】この例に係るシステムが図9に示すシステ
ムと異なる点は、負荷が空気調和装置41である点及び
駆動制御装置35hの構成にある。すなわち、燃料電池
本体28の発生電力は空気調和装置41における圧縮機
42の駆動だけに用いられる。そして、空気調和装置4
1における4方弁43の切替駆動エネルギ、熱交換器用
ファン44,45の駆動エネルギ、冷媒流量制御弁46
の駆動エネルギは、駆動制御装置35hを介して熱発電
装置51で発生した電力から与えられる。
【0082】このように構成しても、図9の例と同様の
効果を発揮させることができる。図15には図11に示
した装置の応用例である本発明の第10の実施形態に係
る燃料電池発電システム、ここにも電解質として固体高
分子膜を用いる燃料電池発電システムに本発明を適用し
た例の概略構成が示されている。この図では図11に示
される部分と同一機能部分に同一符号が付されている。
したがって、重複する部分の詳しい説明は省略する。
【0083】この例に係るシステムが図11に示したシ
ステムと異なる点は、負荷が空気調和装置41である点
及び駆動制御装置35iの構成にある。すなわち、燃料
電池本体28の発生電力は空気調和装置41における圧
縮機42の駆動に用いられる。そして、空気調和装置4
1における4方弁43の切替駆動エネルギ、熱交換器用
ファン44,45の駆動エネルギ、冷媒流量制御弁46
の駆動エネルギは、駆動制御装置35iを介して熱発電
装置51の発生電力から与えられる。また、駆動制御装
置35iは、空気調和装置41が定常運転(サーモオフ
・オン運転)に入った段階から、圧縮機42を燃料電池
本体28の発生電力で駆動する代わりに熱発電装置51
の発生電力で駆動する状態に切り替えるようにしてい
る。
【0084】すなわち、運転指令が与えられると、駆動
制御装置35iは、先の図9に示した例と同様に、燃料
電池発電システムを立ち上げて燃料電池本体28の出力
で空気調和装置41における圧縮機42を駆動開始させ
る。このとき、燃料電池本体28を動作させるに必要な
要素及び空気調和装置41における他の要素については
熱発電装置51の発生電力で駆動する。
【0085】空調空間が設定温度に近づくと、駆動制御
装置35iは空気調和装置側から圧縮機回転数の減少指
令を受け取り、燃料電池本体28の発電量を減少させて
いく。そして、駆動制御装置35iは、空気調和装置側
からサーモオフの信号を受け取ると、図8に示すよう
に、燃料電池による発電を停止させ、以後、熱発電装置
51の発生電力で圧縮機42を駆動するモードに切り替
える。なお、このようなサーモオフ・オン運転を行って
いるとき、空調負荷の増加値が所定値を越えたことを示
す検知信号が与えられると、駆動制御装置35iは燃料
電池による発電を再開させ、順次、給電源を燃料電池本
体28側へと切り替える。
【0086】したがって、図9に示した例と同様の効果
を発揮することになる。なお、図9から図15に示す例
では、切替器56を設け、運転中は商用電源37を駆動
制御装置から切り離すようにしているが、運転中も駆動
制御装置が商用電源37に接続されたままの状態にして
もよい。
【0087】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、運転時
に、燃料電池本体に発電動作を行わせるのに必要なたと
えばバルブ、ポンプ、ブロワ等の要素を商用電源もしく
は熱発電系の発生電力で駆動する駆動制御装置を備えて
いる。
【0088】したがって、従来のシステムで必要として
いたガスタービンシステムやバッテリを不要化でき、シ
ステムの大幅な小型化、低コスト化が可能になる。ま
た、上述した要素を燃料電池本体の発電とは非連動で制
御できるため、システムバランスをとりながらの緩やか
な発電開始、停止を行う従来のシステムとは違って、発
電開始、停止への対応性を改善することができる。さら
に、負荷変化に対する応答性は、改質システムの応答性
とシステムヘ燃料や空気などを供給する要素の応答性と
の和で決まるが、ガスタービンシステムのように応答性
の悪い要素を用いることなく、商用電源もしくは熱発電
系の発生電力で駆動できる要素に代えることができるの
で、応答性を改善することができ、結局、民生用に要求
される条件を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る燃料電池発電シ
ステムの概略構成図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る燃料電池発電シ
ステムの概略構成図
【図3】本発明の第3の実施形態に係る燃料電池発電シ
ステムの概略構成図
【図4】同実施形態において負荷に必要な電力を燃料電
池と商用電源とで分担している一例を示す図
【図5】同実施形態において負荷に必要な電力を燃料電
池と商用電源とで分担している別の例を示す図
【図6】本発明の第4の実施形態に係る燃料電池発電シ
ステムの概略構成図
【図7】本発明の第5の実施形態に係る燃料電池発電シ
ステムの概略構成図
【図8】同実施形態において負荷に必要な電力を燃料電
池と商用電源とで分担している一例を示す図
【図9】本発明の第6の実施形態に係る燃料電池発電シ
ステムの概略構成図
【図10】本発明の第7の実施形態に係る燃料電池発電
システムの概略構成図
【図11】本発明の第8の実施形態に係る燃料電池発電
システムの概略構成図
【図12】同実施形態において負荷に必要な電力を燃料
電池と熱発電電力とで分担している一例を示す図
【図13】同実施形態において負荷に必要な電力を燃料
電池と熱発電電力とで分担している別の例を示す図
【図14】本発明の第9の実施形態に係る燃料電池発電
システムの概略構成図
【図15】本発明の第10の実施形態に係る燃料電池発
電システムの概略構成図
【図16】従来の燃料電池発電システムの概略構成図
【図17】燃料電池発電システムを地域冷暖房に適用し
た例の系統図
【符号の説明】
21…化石燃料としての天然ガス 22,29,39,40,52,58…バルブ 23…改質器 24…ポンプ 25…加熱器 26…水蒸気 27…燃料ガス 28,28a、28b…燃料電池本体 31…ブロア 32…空気 33…電力変換系 34…負荷 35,35a、35b、35c、、35d、35e,3
5f、35g、35h、35i…駆動制御装置 37…商用電源 41…空気調和装置 51…熱発電装置 53…熱発電素子 54,55…熱交換器 56…切替器 57…熱電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料電池本体に発電動作を行わせるのに必
    要な要素を商用電源を使って駆動する駆動制御系を備え
    てなることを特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 【請求項2】前記駆動制御系は、前記燃料電池本体から
    電力供給を受ける負荷の状態に応じて該負荷に前記燃料
    電池本体の出力電力に重畳させて商用電源電力を供給す
    る機能も備えていることを特徴とする請求項1に記載の
    燃料電池発電システム。
  3. 【請求項3】前記駆動制御系は、前記燃料電池本体から
    負荷への電力供給開始時または低負荷時に、該負荷に対
    して商用電源電力のみを供給する機能も備えていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池発電シ
    ステム。
  4. 【請求項4】燃料改質系で生成された水素リッチな燃料
    ガスを燃料電池本体に供給するようにした燃料電池発電
    システムにおいて、前記燃料改質系の排熱または前記燃
    料改質系で改質に使う燃料と同じ燃料を燃焼させて得た
    燃焼熱を使って発電する熱発電系と、発電システムを動
    作させるのに必要な要素を前記熱発電系で得られた電力
    を使って駆動する駆動制御系とを具備してなることを特
    徴とする燃料電池発電システム。
  5. 【請求項5】前記駆動制御系は、前記燃料電池本体から
    電力供給を受ける負荷の状態に応じて該負荷に対して前
    記燃料電池本体の出力電力に重畳させて前記熱発電系の
    出力電力を供給する機能も備えていることを特徴とする
    請求項4に記載の燃料電池発電システム。
  6. 【請求項6】前記駆動制御系は、前記燃料電池本体から
    負荷への電力供給開始時または低負荷時に、該負荷に対
    して前記熱発電系の出力電力のみを供給する機能も備え
    ていることを特徴とする請求項4または5に記載の燃料
    電池発電システム。
  7. 【請求項7】前記燃料電池本体は、通常負荷用と軽負荷
    用とに分離されていることを特徴とする請求項1または
    4に記載の燃料電池発電システム。
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