JPH11184206A - 帯電ローラ - Google Patents

帯電ローラ

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JPH11184206A
JPH11184206A JP36546497A JP36546497A JPH11184206A JP H11184206 A JPH11184206 A JP H11184206A JP 36546497 A JP36546497 A JP 36546497A JP 36546497 A JP36546497 A JP 36546497A JP H11184206 A JPH11184206 A JP H11184206A
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layer
charging roller
charging
semiconductive elastic
elastic layer
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JP36546497A
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English (en)
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Norihiko Yasuse
徳彦 安瀬
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置における、機械的強度、感光体
ドラムとの離型性、トナーとの離型性に優れ、安定かつ
均一な帯電を行うことができ、耐久性に優れた帯電ロー
ラを提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に半導電性弾性層を形成
し、該半導電性弾性層上に、非粘着性保護層204を形
成した画像形成装置の帯電ローラにおいて、前記非粘着
性保護層を、前記半導電性層側の最内層502から最外
層501に向けて順に体積抵抗率が上昇する積層構造と
し、帯電ローラの半導電性弾性層の最外にコートする保
護層204を、半導電性弾性層から最外層にいくにつれ
て体積抵抗率を増加させるようにすることで、帯電電流
を充分流し、感光体の欠陥への帯電電流の集中リーク、
金属酸化物の添加による樹脂の柔軟性の欠損を防ぐこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の画
像形成装置の帯電器として用いられる帯電ローラに関す
る。
【0002】
【従来技術】従来から、普通紙コピー装置(PPC),
レーザプリンタ装置(LBP),ファクシミリ装置など
の画像形成装置の分野においては、帯電器として用いる
帯電ローラは知られており、例えば、特開平5‐341
627号公報「帯電ローラ及びその製造方法、及び帯電
ローラを用いた画像形成装置及びその帯電装置」に記載
されたものが知られている。ここで、帯電ローラ方式の
画像形成装置における帯電ローラの周りの構成を示した
図4と、帯電ローラそのものの構造を示した断面図の図
5を用いて、帯電ローラを含む画像形成装置の構造と動
作を説明する。図4において、101は、静電潜像が形
成される感光体ドラム、102は、感光体ドラム101
に接触して帯電処理を行う帯電ローラ、103は、レー
ザー光あるいは原稿の反射光等の露光光、104は、感
光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像
ローラ、105は、帯電ローラ102にDC電圧を印加
するためのパワーパック、106は、感光体ドラム10
1上のトナー像を後述する記録紙107に転写処理する
ための転写ローラ、107は、給紙部から搬送されてき
た記録紙、108は、感光体ドラム101の表面の残留
トナーを除去するクリーニング装置、109は、感光体
ドラム101の表面電位を測定する表面電位計である。
尚、図4において、電子写真プロセスにおいて通常必要
な上記した他の機能ユニットは、本件では発明に関係し
ないので記載を省略する。以上のように構成された画像
形成装置110における基本的な作像の動作について、
以下に説明する。感光体ドラム101に接触した帯電ロ
ーラ102にDC電圧をパワーパック105から給電す
ることによって、感光体ドラム101の表面を一様に高
電位に帯電する。その直後、感光体ドラム101の表面
に画像光(露光103)が照射されると、照射された部
分は電位が低下する。画像光(露光103)は、画像の
黒/白に応じた光量の分布であるため、画像光の照射に
よって感光体ドラム101の表面に記録画像に対応する
電位分布、すなわち静電潜像が形成される。
【0003】感光体ドラム101の表面の静電潜像が形
成された部分が、現像ローラ104を通過すると、その
電位の高低に応じてトナーが静電潜像に付着し、静電潜
像を可視像化したトナー像が形成される。感光体ドラム
101の表面のトナー像が形成された部分に、所定のタ
イミングで不図示のレジストローラにより記録紙107
が搬送され、感光体ドラム101の表面の上記トナー像
に重なる。このトナー像が、転写ローラ106によって
記録紙107に転写された後、該記録紙107は、感光
体ドラム101から分離される。分離された記録紙10
7は搬送経路を通って搬送され、不図示の定着ユニット
によって、熱加圧定着された後、画像形成装置110の
機外へ排出される。また、上記転写終了後、感光体ドラ
ム101の表面は、クリーニング装置108によりクリ
ーニング処理され、更に不図示のクエンチングランプに
より、残留電荷が消去され、次回の作像処理に備える。
上記した帯電ローラ102による、感光体ドラム101
表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ102と感光体
ドラム101の微小空間におけるパッシェンの法則に従
った放電であることが知られている。接触型の帯電ロー
ラ102は、金属基体からなる感光体ドラム101に所
定の押圧力で当接され、感光体ドラム101の回転に伴
い接触回転するため、帯電ローラ102が充分な柔軟性
を持っていない場合、感光体ドラム101表面のわずか
なくぼみにおいて感光体ドラム101との間に浮きが発
生し、感光体ドラム101に帯電不良を生じることにな
る。
【0004】そのため、帯電ローラ102は図5に示す
ように、導電性支持体202の上に半導電性弾性層20
3を積層することで、感光体ドラム101に対する浮き
を防いでいる。この半導電性弾性層203には、ゴム材
料が多く用いられるが、一般的にゴム材料は柔軟性を持
たせるためにその内部に油分を含み、感光体ドラム10
1への押圧力でこの油分がにじみ出る不具合が生じる。
そのため、帯電ローラ102の表面上にバリヤー機能を
持つ保護層204を設ける方法が提案されている。この
保護層204には、適当な樹脂材を用いることでバリヤ
ー効果を得ることができる。但し、前述したように、帯
電ローラ102は、柔軟性が必要なことから、半導電性
弾性層203の変形に充分追従することが保護層204
にも必要となる。この保護層204は、感光体ドラム1
01に対して接触回転することから、機械的な強度と、
感光体ドラム101に対して離型性が良いことが求めら
れ、且つ、トナーとの離型性が良いことも求められる。
保護層204とトナーとの離型性が悪いと、上述したク
リーニング装置108で除去しきれなかった残留トナー
が帯電ローラ表面に付着することがあり、その場合に
は、帯電ローラ表面上の付着部分と非付着部分との抵抗
値の差が生じてしまい、感光体ドラム101に帯電不良
を起こす。上述の不具合に対して、図5の半導電性弾性
層203に中抵抗の特性を持つ、極性ゴム、特にエピク
ロルヒドリンゴムを用い、更に、その保護層204とし
て、フッ素樹脂に抵抗調整用のエピクロルヒドリンゴム
を含有させた層を設けることで、DC電圧印加のみで良
好な帯電効率と帯電の均一性が実現でき、また、トナー
付着による帯電不良も発生しない帯電ローラが、例え
ば、特開平5−341627号公報に開示されている。
ところが、このフッ素樹脂にエピクロルヒドリンゴムを
含有させた保護層からなる帯電ローラ102を、感光体
ドラム101と高温高湿下で長時間押圧させると、帯電
ローラ102から感光体ドラム101への移行物による
接着が発生する。これは、エピクロルヒドリンゴムが架
橋反応をされずにフッ素樹脂中に含有されていることに
より、この感光体ドラム101との押圧により帯電ロー
ラ102から感光体ドラム101上へエピクロルヒドリ
ンゴムが染み出してきたものであると考えられる。この
帯電ローラ102からのエピクロルヒドリンゴムの染み
出しに対して、ポリビニルブチラール樹脂やポリアミド
樹脂を保護層樹脂として用いた場合に良好な結果が得ら
れることが知られている。ポリビニルブチラール樹脂や
ポリアミド樹脂からなる保護層の抵抗を調整する方法と
して、導電性添加剤を用いる手段が一般的ではある。例
えば、前記特開平7−643781号公報においては、
カーボンブラックや酸化スズを保護層の樹脂へ分散する
ことによりこの保護層の抵抗を下げている。そして、環
境の変動による抵抗及び帯電電位の変化や、画像濃度の
低下に効果があるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カーボ
ンブラックや酸化スズ等の金属塩を導電性粒子として使
用した場合、これらの粒子の抵抗が102 Ω・cm以下
と低いため、保護層樹脂への分散条件の影響を鋭敏に受
け易く、それによって、保護層樹脂中の微小な導電粒子
の凝集部が電気的導通部となり、感光ドラム101に砂
地状の画像濃度ムラを発生し易く、また、感光体ドラム
101の欠陥と帯電ローラ102との接触部にリークを
生じ易いという問題がある。更に、金属塩を用いた場合
には、感光ドラム101に帯電ムラを起こさない程度に
帯電ローラ102への金属塩の添加量を増加させると、
保護層に著しい膜強度の劣化が起こる。ここで、上記し
た感光体ドラムの欠陥への帯電電流のリークについて説
明する。導電性支持体202から印加された電圧によ
り、帯電ローラ102から感光体ドラム101に帯電電
流が流れるが、感光体ドラム101上にピンホールなど
の感光体欠陥があると、その欠陥へ向かい集中的に帯電
電流が流れる。これにより、感光体ドラム101の欠陥
付近は帯電されず、記録紙107上の画像では白抜け
(正現像)、黒抜け(反転現像)となる。この帯電電流
の集中リークは半導電性弾性層203、及び、保護層2
04の抵抗値が大きく影響する。特に保護層204の抵
抗値が低い場合、帯電不良の部分も大きくなる。よっ
て、保護層204の抵抗値が充分に高ければ、この帯電
電流リークは欠陥に対応した(欠陥部分に当接する)一
点のみの帯電不良になり、最低限の画像欠陥ですむこと
になる。しかし、保護層204を高抵抗値にすること
は、帯電ローラ102の帯電能力を低下させることにな
るので、単に高抵抗値にすることはできない。本発明の
目的は、上述した、機械的強度、感光体ドラムとの離型
性、トナーとの離型性、に優れ、安定かつ均一な帯電を
行うことができ、耐久性に優れた帯電ローラを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の帯電ローラにおいては、導電性支持体上
に半導電性弾性層を形成し、該半導電性弾性層上に、非
粘着性保護層を形成した画像形成装置の帯電ローラにお
いて、前記非粘着性保護層を、前記半導電性層側の最内
層から最外層に向けて順に体積抵抗率が上昇する積層構
造としたことを特徴とし、帯電ローラの半導電性弾性層
の最外にコートする保護層の体積抵抗率が、半導電性弾
性層から最外層にいくにつれて増加している。請求項2
の帯電ローラにおいては、半導電性弾性層は、非分散系
の中抵抗材料であるエピクロルヒドリンゴムを主成分と
することを特徴とし、帯電ローラの半導電性弾性層とし
て、エピクロルヒドリンゴムを用いたことにより、弾性
層に導電剤を分散した合成ゴムとは違い、それ自体が中
抵抗であり、電気的な不均一は発生せず、また、耐電圧
性も導電剤/合成ゴムよりも高い帯電ローラとなった。
請求項3の帯電ローラにおいては、非粘着性保護層の積
層が少なくとも2層以上であり、各層の膜厚が約2μm
であることを特徴とし、非粘着性保護層に帯電電流が流
れ強度やバリヤー性を持たせた。請求項4の帯電ローラ
では、前記非粘着性保護層の積層の半導電性弾性層に接
する層の体積抵抗率が107 Ω・cm以下であり、最外
層の体積抵抗率が、1011Ω・cm以上であることを特
徴とする。これは、半導電弾性層からの帯電電流を良好
に感光体ドラムに流すためには、半導電弾性層との界面
を有する層は、107 Ω・cm以下であることが必要で
あり、感光体ドラム上の欠陥に接触する最外層は、この
欠陥に対する帯電電流リークを防ぐために、1011Ω・
cm以上の体積抵抗率が必要であるからである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に図を用いて本発明の実施形
態の例を説明する。図1は、本発明の非粘着性保護層の
一実施形態の構成を従来の構成と比較して説明するため
の断面図である。この図1(a)は、図5の従来の帯電
ローラの断面図における1層構造の保護層204を示
し、図1(b)が本発明の帯電ローラの保護層の一実施
形態の構成を示している。尚、本発明では、図5におけ
る半導電性弾性層203をエピクロリンヒドリンゴムと
してある、特開平5−341627号にも開示してある
ように、これは半導電弾性層に導電性粒子を分散した合
成ゴムではなく、それ自体が中抵抗であることから、電
気的な不均一さがなく、耐電圧性も、前記導電性/合成
ゴムからなるものより優れている。従って帯電ムラ、及
び帯電圧性が問題となる直流電圧単独の印加が可能であ
り、それによって、帯電ローラの層構成も複雑にする必
要がなく、ローラ製造時の生産面からも有利であるから
である。又、表面層(保護層)の膜厚が2〜3μm以下
の場合は、その保護層の体積抵抗率が絶縁に近い場合で
も、帯電電流を流すことができるが、膜厚が薄いことか
ら、強度、バリヤー性については充分でない。そこで、
体積抵抗率を105 〜1011Ωの領域にし、膜厚を3μ
m以上とすると、膜厚の増加により、強度、バリヤー性
は向上するが、体積抵抗率の減少により、感光体欠陥に
より帯電電流リークが発生する。
【0008】ここで、本発明の保護層の積層構造につい
て説明する。図1(b)は、前述したように、本発明の
帯電ローラの保護層の一実施形態における積層構造を示
している。図5における半導電性弾性層203に接する
図1(b)の層502は、充分に帯電電流を流すだけの
低抵抗値の構成材料で形成されているが、層503,層
504と外側の最外層501に近づいていくにつれて抵
抗値が上昇し、最外層501では、絶縁に近い抵抗値に
なっている。又、最外層501は、前記のように絶縁に
近い高抵抗値にはなるものの、その高抵抗膜の膜厚が2
〜3μm以下であることから、充分に帯電電流を流すこ
とができるので問題にはならない。更に、膜強度やバリ
ヤー性についても、積層構造により膜厚を充分に厚くで
きることから問題はなく、感光体欠陥への帯電電流のリ
ークについては、最外層が絶縁に近いことから防ぐこと
ができる。図1(b)の本発明の一実施形態における保
護層の積層構造で、体積抵抗率を変化させる手段として
は、樹脂中に添加させる導電性粒子の添加量を変量させ
ることで可能である。この手段でいけば、最外層にいく
に従い体積抵抗率が増加することから、樹脂中の導電性
粒子の添加量は減少することになる。上記発明が解決し
ようとする課題でも述べたが、。樹脂中の導電性粒子の
添加量が増加すると、保護層に著しい膜強度の劣化が起
こることから、樹脂の柔軟性が損なわれ、強度的な耐久
性が悪くなる。本発明では、最外層での導電性粒子が減
少していることから、この点でも有利である。
【0009】以下、この発明の実施形態の例を、その実
施例に至るまでの実験結果と図面を用いて説明する。
尚、下記説明において、<比較例1>〜<比較例5>が
実施例に至るまでの実験結果であり、<実施例1>と<
実施例2>が実験結果から得られた本発明の実施形態の
例である。又、図6は、上記比較例と実施例を一覧表と
した図表である。比較例と実施例を記載する前に、その
各例の結果を得るために用いられた実験装置と評価基準
につき説明する。感光体ドラム欠陥に対する帯電電流の
集中リーク、帯電の均一性、帯電効率については図4に
示したような画像形成装置(リコー製、スピリオ)にて
行った。 (1)感光体ドラム欠陥に対する帯電電流の集中リーク
は、以下の基準に従いランク付けを行った。図6の図表
中で「感光体リーク」の欄の数値は下記のランクを示
す。 ランク1:画像上でリークによる白抜けが起きない、も
しくは、リークによる白抜けのさしわたしの径が2mm
以内である。 ランク2:画像上でリークによる白抜けが2mm以上で
あるが、スジ状にはなっていない。 ランク3:画像上にスジ状となってリークによる白抜け
が起きる。 (2)帯電の均一性は、粒状の地汚れが最も顕著に現れ
る低温低湿環境で、ハーフトーンの画像を用いて以下の
基準に従いランク付けを行った。図6の図表中で「帯電
の均一性」の欄の数値は下記のランクを示す。 ランク1:粒状の地汚れは起きていない。 ランク2:粒状の地汚れが発生する。
【0010】(3)図5における表面層203の耐久性
を見るために、その表面層203の膜強度を図2に示す
ような方法で調べた。図2の装置は、400番の紙ヤス
リ302を支持部303の先に装着してあり、帯電ロー
ラ102の軸方向(矢印304方向)に紙ヤスリ302
を往復して摺動させて、帯電ローラ102の膜に紙ヤス
リ302をこすりつけることで評価し、以下の基準に従
いランク付けを行った。図6の図表中で「耐久性」の欄
の数値は下記のランクを示す。 ランク1:紙ヤスリの往復回数が10回で異常無し、も
しくは削り跡が残る程度。 ランク2:紙ヤスリの往復回数が10回で削れるが、下
地弾性層は露出しない。 ランク3:紙ヤスリの往復回数が10回で削れ、または
はがれ、下地半導電性弾性層が露出する。 (4)次に図3に示すように、感光体ドラム101に、
複数本の帯電ローラ102(図3の場合は4本)を、輪
ゴム403を用いて1000gの圧力で押圧し、温度3
0℃、湿度90%の環境下で5日間の放置後、感光体と
の接着性を評価した。図3(a)がその側面図であり、
図3(b)がその正面図である。図6の図表中で「感光
体との接着性」の欄の「有」「無」の評価は、上記放置
後の接着の有無を基準として決定された。 (5)次に帯電性能評価について説明する。 室温23℃、湿度60%環境下と、室温10℃、湿度1
5%環境下での印加電圧を、直流−1600Vとしたと
きの、感光体ドラム101の帯電電位を図4に示した表
面電位計109で測定する。図6の図表中で「帯電電位
23℃60%[−V]」の欄と「帯電電位10℃15%
[−V]」の欄の数値は、上記測定の表面電位計109
の測定結果を示す。
【0011】以下は、上記の実験装置と評価基準を用い
て得られた比較例と実施例である。 <比較例1> 図5の帯電ローラ102の構成におい
て、導電性支持体202として、ステンレスからなる剛
体丸棒芯金、その上の半導電性弾性層203として、エ
ピクロルヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG10
2、ダイソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保護
層204として、フッ素樹脂(ルミフロンLF−60
0、旭硝子社製)、エピクロルヒドリンゴムからなる混
合溶液をスプレー塗装にて、約7μmの膜厚にコーティ
ングした。その結果、図6の図表に示すように感光体ド
ラムとの接着があり、帯電ローラから感光体ドラムへの
移行物も確認された。 <比較例2> 図5の帯電ローラ102の構成におい
て、導電性支持体202として、ステンレスからなる剛
体丸棒芯金、その上の半導電性弾性層203として、エ
ピクロルヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG10
2、ダイソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保護
層204として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブ
チラール♯3000−K、(株)電気化学工業製)トル
エン、及びエタノールからなる混合溶液をスプレー塗装
により、約7μmの膜厚にコーティングした。その結
果、図6の図表に示すように、帯電特性に問題があっ
た。これについては、樹脂のみの表面層では、7μmの
膜厚は厚すぎるためであると考えられる。 <比較例3> 図5の帯電ローラ102の構成で導電性
支持体202として、ステンレスからなる剛体丸棒芯
金、その上の半導電性弾性層203として、エピクロル
ヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG102、ダイ
ソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保護層204
として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール
♯3000−K、(株)電気化学工業製)トルエン、及
びエタノールからなる混合溶液をスプレー塗装により、
約3μmの膜厚にコーティングした。この結果、比較例
2のような帯電特性の問題は解消されたが、膜強度が弱
いものとなった。
【0012】<比較例4> 図5の帯電ローラの構成1
02で導電性支持体202として、ステンレスからなる
剛体丸棒芯金、その上の半導電性弾性層203として、
エピクロルヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG1
02、ダイソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保
護層204として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカ
ブチラール♯3000−K、(株)電気化学工業製)、
トルエン、エタノールからなる混合溶液に、カーボンブ
ラック(デンカHS−100、PH値9.0、(株)電
気化学工業製)を全固形分中7wt%となるように分散
させた後、スプレー塗装にて、約7μmの膜厚にコーテ
イングした。その結果、図6の図表に示すように、感光
体ドラム欠陥へのリークと帯電の不均一性が確認され
た。 <比較例5> 図5の帯電ローラ102の構成で導電性
支持体202として、ステンレスからなる剛体丸棒芯
金、その上の半導電性弾性層203として、エピクロル
ヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG102、ダイ
ソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保護層204
として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール
♯3000−K、(株)電気化学工業製)、トルエン、
エタノールからなる混合溶液に、酸化スズを全固形分に
対する重量比で40、60、60、70、wt%とし、
分散させた後、スプレー塗装にて、約7μmの膜厚にコ
ーティングした。その結果、膜強度に問題があることが
わかった。又、帯電特性も添加量40wt%では問題が
ある。
【0013】<実施例1> 図5の帯電ローラの構成1
02で導電性支持体202として、ステンレスからなる
剛体丸棒芯金、その上の半導電性弾性層203として、
エピクロルヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG1
02、ダイソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保
護層204として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカ
ブチラール♯3000−K、(株)電気化学工業製)、
トルエン、カーボンブラック(デンカHS−100、P
H値9.0、(株)電気化学工業製)からなる塗料で、
半導電性弾性層側から、図1の本発明の表面層のよう
に、体積抵抗率を変化させ、積層を形成させた。積層構
造の体積抵抗率の変化は、カーボンブラックの添加量に
よって調整し、半導電性弾性層側から、全固形分に対す
る重量比で15、10、5、2wt%、の添加量とし
た。各層の膜厚は約2μmとし、全体で約8μmの膜厚
にコーティングした。 <実施例2> 図5の帯電ローラの構成102で導電性
支持体202として、ステンレスからなる剛体丸棒芯
金、その上の半導電性弾性層203として、エピクロル
ヒドリンゴム(商品名、エピクロマーCG102、ダイ
ソー(株)製)を有するゴムローラ上へ、保護層204
として、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール
#3000−K、(株)電気化学工業製)、トルエン、
酸化スズからなる塗料で、半導電性弾性層側から、図1
の本発明の表面層のように、体積抵抗率を変化させ、積
層を形成させた。積層構造の体積抵抗率の変化は、酸化
スズの添加量によって調整し、半導電性弾性層側から、
全固形分に対する重量比で60、50、40、30wt
%、の添加量とした。各層の膜厚は約2μmとし、全体
で約8μmの膜厚にコーティングした。図6の図表は、
上記した比較例1、2、3、4、5、及び、実施例1と
2の帯電ローラの評価結果を一覧表に示したものであ
り、比較例1では、感光体との接着性の欄に問題があ
り、比較例2では、耐久性と帯電電位10℃15%の欄
に問題が有り、比較例3では、耐久性の欄、比較例4で
は、感光体リークと帯電の均一性と耐久性の欄、比較例
5では、全般的に耐久性の欄が問題であり、金属酸化物
の添加量によっては感光体リークの欄や帯電電位10℃
15%の欄に問題が有る。上記各比較例が問題を有する
のに対して、実施例1と実施例2では、図6の図表の全
ての評価項目に対して問題がないことがわかる。従っ
て、実施例1と2の帯電ローラでは各比較例における問
題点を解決している。
【0014】
【発明の効果】本発明の画像形成装置では、以上に説明
したように、請求項1の発明では、帯電ローラの半導電
性弾性層の最外にコートする保護層を、半導電性弾性層
から最外層にいくにつれて体積抵抗率を増加させること
で、帯電電流を充分流し、感光体欠陥への帯電電流の集
中リーク、金属酸化物の添加による樹脂の柔軟性の欠損
を防ぐことができる。請求項2の発明では、請求項1に
記載した帯電ローラの半導電性弾性層として、エピクロ
ルヒドリンゴムを用いたことにより、弾性層に導電剤を
分散した合成ゴムとは違い、それ自体が中抵抗であり、
電気的な不均一は発生せず、また、耐電圧性も導電剤/
合成ゴムよりも高い帯電ローラとすることができること
から、帯電ムラ及び耐電圧性が問題となる直流電圧単独
の印加が可能であり、それによって、帯電ローラの層構
成も複雑にする必要がなく、ローラ製造時の生産面から
も有利である。請求項3の発明では、非粘着性保護層の
積層が少なくとも2層以上であり、各層の膜厚が約2μ
mであることを特徴とし、帯電ローラに帯電電流が流
れ、強度やバリヤー性を持たせることができた。請求項
4の発明では、請求項1で用いる積層構造において、半
導電弾性層との界面を有する層は、107 Ω・cm以下
であり、感光体ドラム上の欠陥に接触する最外層は、1
11Ω・cm以上の体積抵抗率として、半導電弾性層か
らの帯電電流を良好に感光体ドラムに流し、欠陥に対す
るリークを防ぐことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)従来の非粘着性保護層の構成を示す断面
図である。 (b)本発明の非粘着性保護層の一実施形態の構成を示
す断面図である。
【図2】帯電ローラの表面層の耐久性試験を説明する図
である。
【図3】(a)感光体ドラムに対する帯電ローラの押圧
テストを説明する図の側面図である。 (b)感光体ドラムに対する帯電ローラの押圧テストを
説明する図の正面図である。
【図4】帯電ローラ方式の画像形成装置における帯電ロ
ーラの周りの構成を示す図である。
【図5】帯電ローラの構造を示した断面図である。
【図6】評価結果を一覧可能な図表である。
【符号の説明】
101・・・感光体ドラム、102・・・帯電ローラ、
103・・・露光、104・・・現像ローラ、105・
・・パワーパック、106・・・転写ローラ、107・
・・記録紙、108・・・クリーニング装置、109・
・・表面電位計、110・・・画像形成装置、202・
・・導電性支持体、203・・・導電性弾性層、204
・・・保護層、302・・・紙ヤスリ、303・・・支
持部、304・・・矢印、403・・・輪ゴム、501
・・・感光体ドラムと接する最外層、502・・・半導
電性弾性層に接する層、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に半導電性弾性層を形成
    し、該半導電性弾性層上に、非粘着性保護層を形成した
    画像形成装置の帯電ローラにおいて、前記非粘着性保護
    層を、前記半導電性層側の最内層から最外層に向けて順
    に体積抵抗率が上昇する積層構造としたことを特徴とす
    る帯電ローラ。
  2. 【請求項2】 前記半導電性弾性層は、非分散系の中抵
    抗材料であるエピクロルヒドリンゴムを主成分とするこ
    とを特徴とする請求項1に記載の帯電ローラ。
  3. 【請求項3】 前記非粘着性保護層の積層が少なくとも
    2層以上であり、各層の膜厚が略2μmであることを特
    徴とする請求項1記載の帯電ローラ。
  4. 【請求項4】 前記非粘着性保護層の積層の半導電性弾
    性層に接する層の体積抵抗率が107 Ω・cm以下であ
    り、最外層の体積抵抗率が、1011Ω・cm以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の帯電ローラ。
JP36546497A 1997-12-19 1997-12-19 帯電ローラ Pending JPH11184206A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009128615A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Shin Etsu Polymer Co Ltd 弾性ローラ及び画像形成装置

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