JPH11183269A - 時間または温度−時間積算値の表示材料 - Google Patents

時間または温度−時間積算値の表示材料

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JPH11183269A
JPH11183269A JP35253097A JP35253097A JPH11183269A JP H11183269 A JPH11183269 A JP H11183269A JP 35253097 A JP35253097 A JP 35253097A JP 35253097 A JP35253097 A JP 35253097A JP H11183269 A JPH11183269 A JP H11183269A
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layer
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nitrate compound
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dye
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JP35253097A
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Inventor
Masato Yanagi
正人 柳
Takahiko Uesugi
隆彦 上杉
Kunio Ishii
邦夫 石井
Yasunori Kimura
康典 木村
Toshinori Machida
敏則 町田
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】時間経過を色変化として明示する時間または温
度−時間積算値の表示材料の提供。 【解決手段】硝酸エステル化合物または硝酸エステル化
合物の分解生成物と、硝酸エステル化合物または硝酸エ
ステル化合物の分解生成物と反応して変色する色素から
なる時間または温度−時間積算値を色変化として表示す
る表示材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色相変化すること
により時間または温度−時間積算値を表示する材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、一定温度下で物品を一定期間保管
する場合に、その温度および時間を監視するための表示
材料に対する需要は年々高まってきている。すなわち、
冷凍食品・冷蔵食品・生鮮食品ならびに薬品・塗料・接
着剤などの医薬品および化学品に至るまでの使用有効期
限を有する物品は、保存温度とともにその有効期限を限
定されているのが通常である。温度が低い場合は有効期
限は長く、温度が高くなると有効期限は極端に短くなる
場合が多い。
【0003】しかしながら、一般的には保管場所に温度
計を設置して製造年月日と保証期限の表示によって管理
しているため、管理するべき物品が実際に保管温度下で
何時間経過したかは不明であり、安価に温度ならびに時
間を同時に表示する材料は、これまであまり市場におい
てみあたらない。また、流通過程において所定の温度で
所定時間内にある地点から別のある地点へ輸送する際に
物品一つ一つが置かれる環境を監視する安価なシステム
は見あたらない。
【0004】また、コンピュータ、携帯電話等の電子機
器類は、自動車のダッシュボード上などの高温度下に一
定時間以上放置されると、故障して正常に作動しなくな
る場合がある。このような故障の原因を究明する場合、
熱履歴によるものかあるいは落下等による物理的衝撃に
よるものかなどを第三者が判別することは非常に困難で
ある。しかしながら、一定温度に達した場合に変色する
示温材料はあるものの、温度と時間による熱量の累積値
を安価に表示する材料は、これまであまり市場において
みあたらない。
【0005】従来、色変化によって温度・時間履歴を表
示する材料としては、100℃前後の温度で数十時間の
範囲をピンクからメタリックグリーンへの変化等で表示
するジアセチレン系化合物を用いたパテルの米国特許第
4,189,399号(1980.2.19 発行)・米国特許第
4,208,186号(1980.6.17 発行)・米国特許第
4,276,190号(1980.6.30 発行)、室温程度で
数十日の範囲で無色から紫に発色する染料と酸あるいは
アルカリの拡散による反応を用いたキドニウス等の米国
特許第4,212,153号(1980.7.15発行)、レドッ
クス染料と酸素拡散性を用いたフー等の米国特許第3,
768,976号、緑が退色することで表示する遊離ラ
ジカル感受性染料と過酸化物の組成物を用いたカータッ
ブ等の米国特許第3,966,414号がある。
【0006】また、還元剤で脱色したトリアリールメタ
ン染料が酸素の拡散によって着色することを利用したブ
ハッタチャージー等の特開昭62−190447、酸を
生成する微生物とpH指示薬を用いた松田等の特開平5
−61917がある。その他、融点、拡散速度、酵素活
性などを利用した特許が開示されている。しかし、上記
の表示材料は、溶液状態で取り扱いに不便であったり、
時間測定を始める方法が煩雑であったり不明確であった
り、価格が高い等の理由から実際には上市されていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、所定温度下
でどの程度時間が経過したか、あるいはどの程度の温度
でどの程度時間が経過したかという熱量の累積を、色相
を明確に変化させることで手軽かつ安価に表示する表示
材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、硝酸エス
テル化合物または硝酸エステル化合物の分解生成物と、
ある種の色素が反応して、所定温度における時間変化お
よび熱量の累積とも言うべき温度−時間積算値を色の変
化として表示しうることを見出し、本発明に至った。す
なわち、本発明は、硝酸エステル化合物または硝酸エス
テル化合物の分解生成物と、硝酸エステル化合物または
硝酸エステル化合物の分解生成物と反応して変色する色
素からなる時間または温度−時間積算値を色変化として
表示する表示材料である。
【0009】更に本発明は、担持体中に担持された硝酸
エステル化合物または硝酸エステル化合物の分解生成物
と、硝酸エステル化合物または硝酸エステル化合物の分
解生成物と反応して変色する色素からなる上記表示材料
である。更に本発明は、担持体中に担持された下記A剤
を含む第1層と、A剤と非接触状態とした担持体中に担
持された下記B剤とを含む第2層と、所定温度以上でA
剤またはB剤を拡散させる第3層を上記第1層と上記第
2層との間に積層させてなる上記表示材料(ただし、A
剤とB剤とは硝酸エステル化合物または硝酸エステル化
合物の分解生成物と、硝酸エステル化合物または硝酸エ
ステル化合物の分解生成物と反応して変色する色素の組
合せからなる。)である。
【0010】更に本発明は、硝酸エステル化合物がニト
ロセルロースである上記表示材料である。更に本発明
は、硝酸エステル化合物または硝酸エステル化合物の分
解生成物と反応して変色する色素がラジカルと反応して
変色する色素である上記表示材料である。更に本発明
は、担持体が印刷された樹脂層である上記表示材料であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる硝酸エ
ステル化合物としては、ニトログリセリン、ニトログリ
コール、ニトロセルロース、ペンタエリスリトールテト
ラナイトレート(ペンスリット)等の何れでもよく、水
酸基含有化合物と硝酸を反応させ脱水して合成されるエ
ステルであるならば何ら制限を加えるものではない。特
に、ニトロセルロースは、入手が容易かつ安価であり、
他の硝酸エステル化合物に比べて安全性が高く取扱が容
易であるため好適である。また、安全性ならびに反応性
を両立しうるニトロセルロースとしては、窒素分が10
〜13%程度の硝化度で平均重合度が30〜500程度
のものが好ましい。
【0012】本発明において硝酸エステル化合物の分解
生成物とは、上記硝酸エステル化合物が熱分解などによ
って生成するものであり、例えば、硝酸エステル結合の
解裂によって生成するアルコキシラジカル(RO・)と
二酸化窒素が挙げられる。更に、アルコキシラジカルお
よび二酸化窒素は、以下のような反応を起こして種々の
物質が生成するが、それらはすべて本発明における硝酸
エステル化合物の分解生成物に含まれる。
【0013】アルコキシラジカルは、3級ラジカルとホ
ルムアルデヒドを生成し、3級ラジカルは活性な酸化窒
素と反応してニトロ化合物かニトロソ化合物を生成す
る。この他、アルコキシラジカルは生成した二酸化窒素
と反応してペルオキシラジカル(RO2・ )を生成す
る。ペルオキシラジカルは他分子中の水素引き抜きによ
って、ヒドロペルオキシドを生成する。ヒドロペルオキ
シドは更に、他分子中の水素引き抜きによって、アルコ
キシラジカルとペルオキシラジカルならびに水を生成す
る。この水と先に生成した二酸化窒素が反応して硝酸が
生成する。この他、硝酸エステル化合物の分解の結果生
成するものならば、何ら制限を加えるものではない。
【0014】さらに、硝酸エステル化合物の熱分解に関
しては、J.Kimura,"Kinetic Mechanism on Thermal Deg
radation of a Nitrate Ester Propellant",Propellant
Explosives, and Pyrotechnics,13,p8-12(1988)等に記
載されているように、その反応速度定数は以下の式で表
せられる。 A(前指数因子):2.00×1019、B(活性化エネルギ
ー):46200[cal/mol]、R:ガス定数1.986[cal/mol*
K]、T:絶対温度[K] 、s:時間 [秒] この式から、絶対温度に規定された量の分解物が生成す
ることがわかり、この分解生成物と反応して変色する色
素によって視覚的に認識できるようになるのである。
【0015】本発明において硝酸エステル化合物または
硝酸エステル化合物の分解生成物と反応して変色する色
素とは、上記硝酸エステル化合物や硝酸エステル化合物
の分解生成物と反応して変色する色素である。すなわ
ち、アルコキシラジカルやペルオキシラジカルなどのラ
ジカルと反応して変色する色素、硝酸の生成にともなっ
て変化するpHに感応して変色するpH指示薬、硝酸エ
ステル化合物とCT錯体を形成して発色する色素などが
挙げられる。特に、ラジカルと反応して変色する色素
は、硝酸エステル化合物の分解生成物としてはラジカル
が多いことから好適である。
【0016】より具体的にラジカルと反応して変色する
色素としては、ロイコクリスタルバイオレット、ロイコ
マラカイトグリーン、クリスタルバイオレット、ロイコ
クリスタルバイオレットラクトン、クリスタルバイオレ
ットラクトン等のトリフェニルメタン系化合物、4−
(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン等のキノリン
系染料、3−ジメチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン(山本化成社製「RED−3」)、3,6−ジメトキ
シフルオラン(山本化成社製「Y−3」)等のフルオラ
ン系色素、フェノチアジンをはじめとするフェノチアジ
ン系色素、フェノキサジンをはじめとするフェノキサジ
ン系色素が挙げられる。特に、フェノチアジン系色素
は、初期の色相と変色後の色相とのΔEが大きいため好
適である。
【0017】また、pH指示薬としては、ブロモクレゾ
ールグリーン、ブロモフェノールブルー、メチレンブル
ー、メチルレッド、メチルオレンジ、フェノールフタレ
イン、チモルブルーなどが挙げられる。本発明に用いら
れる色素は、単独で使用しても良いが、二つを混合して
使用してもよい。この場合、混合比によって色相を変化
させることが可能となる。色素は、硝酸エステル化合物
に対して1.0から100重量%、さらには5.0から
20.0重量%の範囲で添加することが好ましい。
【0018】本発明における担持体としては、硝酸エス
テル化合物または硝酸エステル化合物の分解生成物、色
素を溶解あるいは分散できることが可能かつ形態を維持
できるもので、なおかつ色変化を認識しうる程度の透明
性を有するものならば、いかなるものを用いても何ら制
限するものではない。具体的には、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、エステル樹脂、エーテル樹脂、シリコン樹
脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂等、通常のインキ、塗料
等のバインダーとして使用される樹脂等なら何でもよ
く、前記の樹脂数種類の混合系でもよいし、ケトン系、
エーテル系、アルコール系、セロソルブ系、石油系、水
系溶媒等の通常使用される溶媒で希釈されていてもいな
くてもよい。
【0019】とりわけアクリル樹脂は、組成および分子
量を適切に設定して、自在にTgを変化させることが可
能である他、三級アミノ基、アミド基、ニトリル基、カ
ルボキシル基などの官能基を有するアクリルモノマーを
共重合することで樹脂の塩基性度または酸性度を変化さ
せることが可能である。また、ウレタン樹脂は、グラビ
ア印刷等の印刷適性が良く、表示材料の生産性の面から
は担持体として好ましい材料の一つである。この様なポ
リウレタン樹脂を含むインキとしては、東洋インキ製造
(株)製のグラビアインキ用ウレタン樹脂の商品名「ラ
ミスターRメジウム」、「ニューLPスーパー」、「L
Pクィーン」等が挙げられる。
【0020】本発明において担持体中に担持されたA剤
を含む第1層と、A剤と非接触状態としたB剤とを含む
第2層と、A剤またはB剤を拡散させる第3層を上記第
1層と上記第2層との間に積層させる場合(ただし、A
剤とB剤とは硝酸エステル化合物または硝酸エステル化
合物の分解生成物と、硝酸エステル化合物または硝酸エ
ステル化合物の分解生成物と反応して変色する色素の組
合せからなる。)に用いられる第3層とは、第1層なら
びに第2層の担持体と同様に所定の温度においてA剤と
B剤の少なくとも片方が拡散できることが可能かつ形態
を維持できるもので、なおかつ色変化を認識しうる程度
の透明性を有するものならば、いかなるものを用いても
何ら制限するものではない。
【0021】更に、使用前の保存温度においてはA剤と
B剤の拡散が起こらず、所定温度に達した時点で拡散が
開始され、所定温度未満に温度が下がった場合にそれら
の拡散が停止することが第3層の機能として要求され
る。具体的に、第3層の構成材料としては、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂等が
挙げられる。とりわけアクリル樹脂は、構造、分子量と
も自在に設定して、使用時の温度範囲にあわせて自在に
Tgを変化させることが可能でA剤あるいはB剤の物質
移動速度を制御することができ、本発明の第3層には好
適である。
【0022】また、物質移動速度の制御という点ではア
クリル樹脂を始めとする汎用樹脂等とサーモトロピック
液晶、可塑剤やワックス類等の感温性の高い物質とをブ
レンドして、本発明における第3層とすることも可能で
ある。なお、第1層ならびに第2層の担持体としては、
Tgが室温以下、好ましくは−10℃以下の粘着性アク
リル樹脂を用いることが好ましい。
【0023】表示材料の作製は、硝酸エステル化合物に
所定の色素を分散あるいは溶解させるか、あるいは担持
体を構成する樹脂または樹脂溶液に硝酸エステル化合物
と色素を分散あるいは溶解させ、基材上に塗布乾燥して
行われる。また、樹脂中に硝酸エステル化合物を溶解さ
せて基材上に塗布乾燥して第1層とし、同様に樹脂中に
色素を溶解させて基材上に塗布乾燥して第2層とする。
所定温度に軟化点やガラス転移点を有する樹脂を同様に
基材上に塗布乾燥して第3層とする。この第1層上に第
3層を積層した後、さらに第3層上に第2層を積層して
3層構造から成る表示材を作成することも可能である。
【0024】塗布する手段は、単層を形成できる方法あ
るいは積層できる方法であれば何ら制限を加えるもので
はない。具体的には、コンマコーター、リップコータ
ー、キスコーター等の塗工方法によって作製する方法、
グラビアインキ、オフセットインキ、スクリーンイン
キ、活版インキ、フレキソインキ等のソースマーキング
インキを担持体としてそれぞれの印刷方法で印刷する方
法、スタンプインキ、ノーカーボン紙インキ、インキジ
ェット、ワイヤードットインキ、タイプライターイン
キ、感熱用インキ等のオンディマンドインキを担持体と
してそれぞれの印刷方法で印刷する方法等が挙げられ
る。これらの方法を単一で使用してもあるいは複数の方
法を組み合わせて使用しても何ら制限されるものではな
い。
【0025】塗布される層は、ベタ塗りでの形成の他、
「有効期限切れ」「熟成完了」「加熱済み」などのパタ
ーン印刷で形成することも可能である。本発明におい
て、印刷された樹脂層とはシルクスクリーン印刷、グラ
ビア印刷、オフセット印刷等によって印刷された樹脂を
媒体とした層で、印刷様式および用いるバインダー樹脂
に関しては、印刷によって形成することのできる樹脂層
であるならば、いかなるものを用いても何ら制限するも
のではない。
【0026】本発明の表示材料の用途は特に限定され
ず、有効期間を有する各種製品、製造工程、流通過程な
らびに使用時等に時間−温度の管理が必要な各種製品に
対して添付あるいは貼付するなどして使用することがで
きる。例えば、ナフタリン、パラジクロルベンゼン等の
防虫剤、忌避剤、芳香剤、脱臭剤あるいは抗性物質、ワ
クチン、輸血用血液などの医薬品類等、化粧品等、樹脂
合成原料の各種モノマー類、重合開始剤類、嫌気性接着
剤等、写真フィルム、印画紙、感光紙、電池、オイル等
の化学品の製造・流通・保管・販売等の各過程において
保管温度を限定されなおかつ有効期限が限定された製品
の有効期間を管理する用途に使用することができる。そ
の他、ワイン、日本酒等の貯蔵温度の管理。この他本発
明の用途は、時間−温度の管理が必要な用途に使用する
ことに対して何ら制限を加えるものではない。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%を、それぞれ表す。
【0028】(樹脂1) ブチルアクリレート 94.1部 アクリル酸 5.9部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部 フラスコを反応容器として窒素雰囲気中80℃に加熱し
た上記のそれぞれの組成の混合物125部に、上記の同
組成の混合物125部を滴下し、滴下終了後、12時間
加熱還流させ、冷却し、樹脂1の溶液(固形分40%)
を得た。
【0029】(樹脂2) エチルメタクリレート 100.0部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部 フラスコを反応容器として窒素雰囲気中80℃に加熱し
た上記のそれぞれの組成の混合物125部に、上記の同
組成の混合物125部を滴下し、滴下終了後、12時間
加熱還流させ、冷却し、樹脂2の溶液(固形分40%)
を得た。
【0030】(樹脂3) ステアリルメタクリレート 100.0部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部 フラスコを反応容器として窒素雰囲気中80℃に加熱し
た上記のそれぞれの組成の混合物125部に、上記の同
組成の混合物125部を滴下し、滴下終了後、12時間
加熱還流させ、冷却し、樹脂3の溶液(固形分40%)
を得た。
【0031】[実施例1]樹脂1の40%酢酸エチル溶
液100部、フェノチアジン(精工化学社製)の4%酢
酸エチル溶液30部、ニトロセルロース(旭化成社製:
HIG1/16)の20%酢酸エチル溶液5部とを撹拌
混合し、白色PETフィルム上にドクターブレードを用
いて塗布して、90℃で2分間加熱乾燥させて膜厚が5
0μ厚の表示材料1を得た。なお、色の経時変化は以下
の条件で観察した。結果は表3に示した。
【0032】(1)色の経時変化 0℃、30℃、60℃、90℃の恒温層に表示材料を保
管して、経時の色変化を以下の条件で測定した。 使用機器:ミノルタ色彩色差計CR−300 2度視野
C光源 測定方法:表示材の色相をlab表色系で測色し、初期
の色相との色差 Eを求める。
【0033】[実施例2〜8]実施例1と同様に、樹
脂、色素、硝酸エステル化合物を表1にある配合比で混
合撹拌し、白色PETフィルム上にドクターブレードを
用いて塗布し、90℃で2分間加熱乾燥させて膜厚が5
0μ厚の表示材料を得た。なお、色の経時変化は実施例
1と同様な方法で観察した。結果は表3に示した。
【0034】[実施例9]樹脂1の40%酢酸エチル溶
液100部、フェノチアジン(精工化学社製)の4%酢
酸エチル溶液60部とを撹拌混合し、75μ白色PET
フィルム上にドクターブレードを用いて塗布し、90℃
で2分間加熱乾燥させて膜厚が25μとなる第1層を得
た。次に樹脂2の溶液100部を離型処理した50μP
ET上にドクターブレードを用いて塗布し、90℃で2
分間加熱乾燥させて膜厚が5μとなる第3層を得た。粘
着性を有する第1層の上に第3層を積層した後、第3層
を支持していた離型処理されたPETを剥離して75μ
白色PET/第1層/第3層の積層物を得た。更に樹脂
1を100部、ニトロセルロース(旭化成社製:HIG
1/16)20%酢酸エチル溶液40部とを撹拌混合
し、50μ透明PETフィルム上にドクターブレードを
用いて塗布し、90℃で2分間加熱乾燥させて膜厚が2
5μとなる第2層を得た。先に得られた積層物と粘着性
を有する第2層を積層して、75μ白色PET/第1層
/第3層/第2層/透明PETフィルムの順に積層され
た表示材料を得た。なお、色の経時変化は実施例1と同
様な方法で観察した。結果は表3に示した。
【0035】[実施例10〜11]実施例7と同様に、
樹脂、色素、硝酸エステル化合物を表2にある配合比で
混合撹拌し、第1層、第2層、第3層を塗布、加熱乾
燥、積層させて75μ白色PET/第1層/第3層/第
2層/透明PETフィルムの順に積層された表示材料を
得た。なお、色の経時変化は実施例1と同様な方法で観
察した。結果は表3に示した。
【0036】
【表1】
【0037】備考 ニトロセルロース1:旭化成工業社製「ニトロセルロー
スHIG-1/16」(20%酢酸エチル溶液) ニトロセルロース2:旭化成工業社製「ニトロセルロー
スLIG-1/2 」(20%酢酸エチル溶液) ニトロセルロース3:旭化成工業社製「ニトロセルロー
スHIG-1/8 」(20%酢酸エチル溶液) ニトログリセリン:旭化成工業社製 フェノチアジン:精工化学社製 メチルレッド:東京化成社製 その他色素:山本化成社製 RED-3:3-DIETHYLAMINO-7,8-BENZOFLUORAN Y-1:3,6-DIM
ETHOXYFLUORAN
【0038】
【表2】 備考 ニトロセルロース1:旭化成工業社製「ニトロセルロー
スHIG-1/16」(20%酢酸エチル溶液) フェノチアジン:精工化学社製
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】本発明の時間または温度−時間積算値の
表示材料により、所定温度において所定時間が経過した
ことを、色相の変化によって手軽かつ安価に表示するこ
とが可能となった。また、測定したい温度ならびに時間
については、担持体を構成する媒体である樹脂、硝酸エ
ステル化合物の種類ならびに添加量、あるいは積層構成
のものについては拡散層である第3層の樹脂種類ならび
にその膜厚によって調整することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 康典 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内 (72)発明者 町田 敏則 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硝酸エステル化合物または硝酸エステル化
    合物の分解生成物と、硝酸エステル化合物または硝酸エ
    ステル化合物の分解生成物と反応して変色する色素から
    なる時間または温度−時間積算値を色変化として表示す
    る表示材料。
  2. 【請求項2】担持体中に担持された硝酸エステル化合物
    または硝酸エステル化合物の分解生成物と、硝酸エステ
    ル化合物または硝酸エステル化合物の分解生成物と反応
    して変色する色素からなる請求項1記載の表示材料。
  3. 【請求項3】担持体中に担持された下記A剤を含む第1
    層と、A剤と非接触状態とした担持体中に担持された下
    記B剤とを含む第2層と、所定温度以上でA剤またはB
    剤を拡散させる第3層を上記第1層と上記第2層との間
    に積層させてなる請求項1記載の表示材料(ただし、A
    剤とB剤とは硝酸エステル化合物または硝酸エステル化
    合物の分解生成物と、硝酸エステル化合物または硝酸エ
    ステル化合物の分解生成物と反応して変色する色素の組
    合せからなる。)。
  4. 【請求項4】硝酸エステル化合物がニトロセルロースで
    ある請求項1ないし3いずれか1項に記載の記載の表示
    材料。
  5. 【請求項5】硝酸エステル化合物または硝酸エステル化
    合物の分解生成物と反応して変色する色素がラジカルと
    反応して変色する色素である請求項1ないし4いずれか
    1項に記載の表示材料。
  6. 【請求項6】担持体が印刷された樹脂層である請求項2
    または3記載の表示材料。
JP35253097A 1997-12-22 1997-12-22 時間または温度−時間積算値の表示材料 Pending JPH11183269A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009500903A (ja) * 2005-06-30 2009-01-08 アストラゼネカ・アクチエボラーグ 環境検出器

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