JPH11183212A - 流量計 - Google Patents

流量計

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JPH11183212A
JPH11183212A JP9354548A JP35454897A JPH11183212A JP H11183212 A JPH11183212 A JP H11183212A JP 9354548 A JP9354548 A JP 9354548A JP 35454897 A JP35454897 A JP 35454897A JP H11183212 A JPH11183212 A JP H11183212A
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JP
Japan
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flow
sensor
flow rate
gas
flow sensor
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Pending
Application number
JP9354548A
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English (en)
Inventor
Kazumitsu Nukui
一光 温井
Hideo Kato
秀男 加藤
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定レンジが広く小型化された流量計とそれを
利用したガスメータを提供する。 【解決手段】本発明の流量計は、流体入り口11と流体
出口12との間に設けられた流路15、50と、流路5
0内に設けられ測定レンジが第1の流量領域に設定され
たフルイディック素子30と、流路15内であって、フ
ルイディク素子より上流側に設けられた整流部材60
と、流路内であって、整流部に設けられ測定レンジが前
記第1の流量領域より低い第2の流量領域に設定された
フローセンサ51とを有する。上記発明によれば、流体
入り口と出口との間の一つの流路内に流量測定レンジが
異なるフルイディック素子利用のセンサと、フローセン
サとを設けることで、広い測定レンジを有する流量計を
提供することができる。更に、本発明において、フロー
センサ51がランダムな間隔で間欠駆動される。これに
より、低流量領域での脈動成分による誤差をなくすこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フルイディック素
子を利用したフルイディック発振検出センサと熱線式や
超音波式フローセンサとを利用した流量計の新規な構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロコンピュータを搭載したガスメ
ータが広く普及している。従来のガスメータは、使用さ
れるガス流量を測定するために、ガス使用量を計測する
ために膜式の計量装置が使用されている。この膜式の計
量装置は、ガスの使用に伴って往復する計量膜の往復回
数をリードスイッチ等で検出し、その検出した往復回数
と一回の往復運動に必要なガス量(体積)から、合計の
ガス量を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の膜式のガスメータは、実際に流れるガスの体積
を検出するので、ガスメータが大型化してしまう。更
に、ガスの使用量に応じて最適の大きさの膜式計量部を
設ける必要があり、使用者のガス使用量に応じて複数種
類のガスメータを用意する必要がある。
【0004】そこで、上記の膜式のガスメータに代え
て、フルイディック素子を利用したフルイディック発振
検出センサを備えたガスメータが提案されている。例え
ば、本願出願人が別途出願した特願平9−337109
号に記載される。
【0005】かかるガスメータは、比較的小さい流量か
ら大きな流量までの広い測定レンジを有するフルイディ
ック素子を利用した発振検出センサを使用して、ガスの
使用量が異なる顧客に対して共通に利用できるガスメー
タである。そして、膜式に比べて小型化を図ることがで
きる。
【0006】しかしながら、かかるガスメータでは、流
量がゼロに近い非常に小さい流量の領域では、フルイデ
ィック素子を利用した発振検出センサでは計測が不能に
なるので、そのセンサとは別に、熱線式のフローセンサ
或いは超音波式のフローセンサ等が併設されている。
【0007】そして、かかるフローセンサでは、流量が
ゼロに近い領域で顕著に検出される外乱によるガス圧力
の変動による脈動が検出されてしまう。このガス圧力の
変動は、ガス配管の上流側で大量にガスを消費するガス
燃焼器等の運転が原因で発生する。上記の先願に記載さ
れたガスメータでは、かかる外乱によるガスの脈流によ
る測定誤差をなくす為に、フロート式の圧力変動吸収機
構を設けている。その為、ガスメータ全体の形状は、膜
式よりも小さいが、依然として大型である。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記従来の課題
を解決して、小型で且つ流量の測定レンジが広い簡単な
構成のガスメータ等に使用される流量計を提供すること
にある。
【0009】更に、本発明の別の目的は、流量計の上流
で発生する外乱の影響を除去できる簡単な構成のガスメ
ータ等に使用される流量計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する為
に、本発明の流量計は、流体入り口と流体出口との間に
設けられた流路と、前記流路内に設けられ、測定レンジ
が第1の流量領域に設定されたフルイディック素子と、
前記流路内であって、前記フルイディク素子より上流側
に設けられた整流部材と、前記流路内であって、前記整
流部に設けられ、測定レンジが前記第1の流量領域より
低い第2の流量領域に設定されたフローセンサとを有す
ることを特徴とする。
【0011】上記発明によれば、流体入り口と出口との
間の一つの流路内に流量測定レンジが異なるフルイディ
ック素子利用の発振検出センサと、フローセンサとを設
けることで、広い測定レンジを有する流量計を提供する
ことができる。
【0012】更に、上記の発明において、前記整流部材
は、整流格子を有し、該整流格子により形成される格子
流路内にフローセンサが取り付けられていることを特徴
とする。
【0013】フローセンサを整流格子の位置に設けるこ
とで、フローセンサとフルイディック素子とのそれぞれ
のガス流を、それぞれに最適の状態にすることができ
る。従って、それぞれのセンサを互いの影響を考慮する
ことなく設計することができる。
【0014】更に、上記の発明において、前記フローセ
ンサがランダムな間隔で間欠駆動されることを特徴とす
る。
【0015】かかる構成にすることで、フローセンサの
駆動電力を削減することができると共に、外乱により発
生する低流量での脈動成分による誤差を取り除くことが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲
はその実施の形態に限定されるものではない。
【0017】図1は、上記した特願平9−337109
号にて提案されたフルイディック素子を利用した流量セ
ンサと熱線式のフローセンサとを併用したガスメータに
利用される流量計の一部断面構成を示す図である。図1
に示された流量計は、例えばガスメータとして使用され
るものであり、流体(ガス)を受け入れる入口部11と
ガスを排出する出口部12とを有する本体10を備えて
いる。本体10内には隔壁13が設けられ、入口部11
から隔壁13にかけて流路14が設けられている。本体
10内には、フルイディック発振を生成するフルイディ
ック素子30が設けられ、フルイディック素子30から
出口部12にかけて流路50が設けられている。隔壁1
3とフルイディック素子30の間には、フルイディック
用流路15とセンサ用流路17とが並行するように設け
られている。フルイディック用流路15は、センサ用流
路17よりも断面積が大きくなっている。隔壁13に
は、フルイディック用流路15に連通する開口部16
と、センサ用流路17に連通する開口部18とが設けら
れている。開口部16には弁座16aが設けられ、開口
部18には弁座18aが設けられている。
【0018】センサ用流路17は、開口部18から下方
に延びる流路17aと、この流路17aの末端から水平
方向に延びる流路17bと、隔壁219によって流路1
7aと隔てられた流量計測用流路17cによって構成さ
れている。センサ用流路17のうちの流量計測用流路1
7cには、図示しないが、その流路中に蒲鉾形状のノズ
ル部が設けられると共に、このノズル部を通過したガス
が、フルイディック用流路15を通過するガスと略同様
の向きでフルイディック素子30に向かうようにガスの
流れを整える整流部材とが設けられている。流量計測用
流路17cの図示しないノズル部内には、ノズル部を通
過するガスの流速を検出するためのフローセンサ51が
設けられている。流量計測用流路17cの上流側であっ
て流路17bの下流側には、このセンサ用流路17中の
圧力変動を吸収するための圧力変動吸収機構を含む圧力
変動吸収部70が設けられている。
【0019】この流量計は、更に、フルイディック用流
路15を開閉するフルイディック用遮断弁21と、セン
サ用流路17を開閉するセンサ用遮断弁22とを備え、
開状態から閉状態への動作および閉状態から開状態への
動作を電気的に行うことができるようになっている。フ
ルイディック用遮断弁21は、開口部16を開閉する弁
体23と、一端が弁体23に接続されたロッド24と、
本体10の外側に固定され、ロッド24の他端に接続さ
れたアクチュエータ25とを有している。アクチュエー
タ25はロッド24を介して弁体23を駆動して開口部
16を開閉するようになっている。同様に、センサ用遮
断弁22は、開口部18を開閉する弁体26と、一端が
弁体26に接続されたロッド27と、本体10の外側に
固定されロッド27の他端に接続されたアクチュエータ
28とを有し、アクチュエータ28はロッド27を介し
て弁体26を駆動して開口部18を開閉するようになっ
ている。
【0020】フルイディック素子30は、ノズル31
と、このノズル31の下流側に設けられ、拡大された流
路を形成する一対の側壁33,34を有している。この
側壁33,34の間には、所定の間隔を開けて、上流側
にターゲット35、下流側にターゲット36がそれぞれ
配設されている。側壁33,34の外側には、ノズル3
1を通過したガスを各側壁33,34の外周部に沿って
ノズル31の噴出口側へ帰還させる一対のフィードバッ
ク流路37,38を形成するリターンガイド39が配設
されている。フィードバック流路37,38の各出口部
分と流路50との間には、リターンガイド39の背面と
本体10とによって、一対の排出路41,42が形成さ
れている。ノズル31の噴出口の近傍には導圧孔43,
44が設けられ、本体10の外側には、図示しない導圧
路を介して導圧孔43,44に連通し、導圧孔43と導
圧孔44における差圧を検出するフルイディック発振検
出センサ(例えば圧電膜センサ)が設けられている。
【0021】フルイディック用流路15あるいはセンサ
用流路17を通過したガスはフルイディック素子30に
達する。ここで、ノズル31を通過したガスは、噴流と
なって噴出口より噴出される。噴出口より噴出されたガ
スは、コアンダ効果により一方の側壁に沿って流れる。
ここでは、まず側壁33に沿って流れるものとする。側
壁33に沿って流れたガスは、更にフィードバック流路
37を経て、ノズル31の噴出口側へ帰還され、排出路
41を経て流路50に排出される。このとき、ノズル3
1より噴出されたガスは、フィードバック流路37を流
れてきたガスによって方向が変えられ、今度は他方の側
壁34に沿って流れるようになる。このガスは、更にフ
ィードバック流路38を経て、ノズル31の噴出口側へ
帰還され、排出路42を経て流路50に排出される。す
ると、ノズル31より噴出されたガスは、今度は、フィ
ードバック流路38を流れてきたガスによって方向が変
えられ、再び側壁33,フィードバック流路37に沿っ
て流れるようになる。以上の動作を繰り返すことによ
り、ノズル31を通過したガスは一対のフィードバック
流路37,38を交互に流れるフルイディック発振を行
う。このフルイディック発振の周波数、周期は流量と対
応関係がある。フルイディック発振は図示しない上記圧
電膜センサによって検出される。
【0022】フローセンサ51は、図示はしないが、発
熱部とこの発熱部の上流側および下流側に配設された2
つの温度センサを有し、2つの温度センサによって検出
される温度の差を一定に保つために必要な発熱部に対す
る供給電力から流速に対応する流量を求めたり、一定電
流または一定電力で発熱部を加熱し、2つの温度センサ
によって検出される温度の差から流量を求めることがで
きるようになっている。
【0023】図1に示された流量計は、フルイディック
素子を利用したセンサとフローセンサとを併用する。フ
ルイディック素子を利用したセンサは、比較的大きな流
量に対して広い測定レンジを有する。しかしながら、フ
ルイディック素子を利用したセンサの欠点は、流速が低
くなる低流量領域では、発振動作が起きない点にある。
従って、低流量を検出する為に、低流量領域に適応する
用に設計された熱線式のフローセンサ51が設けられ
る。
【0024】但し、流量計の上流において発生する上流
でのガス圧力の変動が発生すると、フローセンサ51は
そのガス圧力により発生するガス流の脈動に反応して、
一定の周期の脈動を検出する。かかる外乱による脈動の
影響を受けない様に、フローセンサ51に対して、専用
の遮断弁22,流路17及び圧力変動吸収部70を設け
ている。即ち、外乱による上流側のガス圧力の脈流がフ
ローセンサ51まで伝わらない様にしている。
【0025】従って、通常はフローセンサ用の遮断弁2
2を開いた状態にし、高い流量の領域ではフルイディッ
ク用遮断弁21を開いて、フルイディック素子30を利
用したセンサによりその流量を検出する。この場合、両
方の遮断弁21,22が開いているが、フローセンサ用
の流路17の方の圧力損失が大きいので、フローセンサ
用流路17にはガスの流れは発生しない。しかも、高い
流量領域では、ガスメータの上流側での外乱の影響は無
視することができる。
【0026】そして、比較的低い流量領域になると、フ
ルイディック用遮断弁21を閉じて、ガス流をフローセ
ンサ用の流路からフローセンサ51及びフルイディック
素子30へ流す。この状態で、ある程度の流量まではフ
ルイディック素子で正常なフルイディック発振が発生し
て、正常な流量を検出できる。しかし、低流量になると
上記のフルイディック発振に誤差が発生する。この誤差
の発生は、フローセンサ51からの出力と比較すること
で検出できる。
【0027】そして、低流量領域においては、もっぱら
フローセンサ51からのセンサ出力が使用される。フロ
ーセンサ51の流路17には、圧力変動吸収部70がも
うけられているので、外乱によるガス流の脈流はフロー
センサ51には伝わらない。
【0028】上記脈流によるフローセンサの検出出力の
誤差は、特に、電池の消費電力節約の為に間欠的にフロ
ーセンサを駆動してフローセンサ出力を取得する場合
に、更に大きな問題となる。即ち、間欠運転を一定の周
期で行うと、その駆動タイミングの周期と外乱による脈
流の周期とが同期する場合、例えば脈流による正の方向
の流量が常に検出され、積算されることになる。或い
は、脈流による負の方向の流量が常に検出され、積算さ
れることになる。その結果、積算により検出される流量
値には大きな誤差が含まれることになる。
【0029】本発明の流量計では、上記の外乱による脈
流で生成される誤差の問題を、図1の如く圧力変動機構
等の機械的な構成により解決するのではなく、間欠運転
とその検出されたセンサ出力信号の信号処理を工夫する
ことにより解決する。その結果、上記した様な、フロー
センサ専用の流路、遮断弁、及び圧力変動吸収部をなく
すことができ、コンパクトな流量計を提供することがで
きる。
【0030】図2は、本発明にかかる実施の形態例の流
量計の一部断面図である。図1に対応する部分には同じ
引用番号を付した。本実施の形態例では、低流量領域の
測定を行うフローセンサ51が、流路15内に設けられ
た整流部材60内に設けられる。そして、図1の如きフ
ローセンサ用の遮断弁や流路は設けられない。
【0031】即ち、入口部11から流れ込むガス流は、
通常開いた状態にある遮断弁21の開口部16を通過
し、流路15、整流部材60及びノズル31の噴出口を
通過して、フルイディック素子30に達する。フルイデ
ィック素子30での流体の振るまいは、図1の場合と同
じであり、一定の流量以上であれば、周期的なフルイデ
ィック振動が発生し、その周波数から流量が検出され
る。そして、ガス流は、流路50を通過して、出口部1
2から排出される。ガスの流量に異常が認められる場合
等に、遮断弁21が駆動され開口部16が遮断される。
【0032】図3は、整流部材60の正面図及び側面図
である。正面図に示されるとおり、整流部材60は、格
子状の枠が設けられた整流格子で構成される。この整流
格子は、流路14から開口部16を経て流路15内に進
入してきたガス流に対して、その流体の流れを整えて、
流れをまっすぐにし流量分布を均一にする作用を持つ。
そして、整えられた流体がノズル31方向に流れる。熱
線式のフローセンサ51が、整流部材60の内壁に埋め
込まれ、その内壁に形成される一つの枠内を流れるガス
流の流量が測定される。
【0033】図4は、フローセンサ51とフルイディッ
ク素子30を利用した流量計の概略回路構成図である。
図4に示されるとおり、ガス流内にフローセンサ51と
フルイディック素子30とが設けられる。マイクロコン
ピュータ70は、これらのセンサからの検出出力を処理
して、演算して求めた流量値を表示部75に表示する。
【0034】また、電池の消耗を考慮して消費電力を抑
える為に、熱式フローセンサ51の駆動を駆動信号S1
0により間欠的に行う。駆動信号S10は、例えば電源
回路71に供給され、そのタイミングでフローセンサ5
1のブリッジ回路72への電源供給が行われる。このブ
リッジ回路72は、熱線52への電流供給回路と、上流
側と下流側の温度センサ線53,54を構成要素とする
ブリッジ回路とを内蔵する。ブリッジ回路72から検出
された検出信号は、AD変換器73でデジタル化され
て、デジタル検出信号S12がマイクロコンピュータ7
0に供給される。一方、フルイディック素子30で検出
される周波数も同様に、AD変換器74を経てデジタル
検出信号S22としてマイクロコンピュータに供給され
る。
【0035】図5は、ガス流の上流側の外乱によりガス
流に脈動が加わった時の問題点を示す図である。図5に
は、流量がゼロの場合に、上流側に接続されたガス消費
機器の運転等による脈動が発生した場合のフローセンサ
検出出力(瞬時流量出力)と積算流量出力とを示す。
【0036】今仮に、フローセンサの駆動が周期Tで間
欠的に行われたとする。そして、その周期Tの駆動タイ
ミング(図中黒点)が正弦波の脈動と同期したとする。
図5(1)は、脈動の正側で駆動タイミングが同期した
場合である。ガスメータ等に利用される流量計では、そ
の瞬時検出出力値を積算することで、一定期間における
ガス使用量等が求められる。図5(1)のように、駆動
タイミングが脈動成分の正側で同期すると、その積算値
は図示されるとおり、流量ゼロにもかかわらず正側に積
算されてしまう。
【0037】一方、図5(2)に示されるとおり、フロ
ーセンサの駆動タイミングが脈動の負の値のところで同
期したとすると、逆に、その積算値は図示されるとお
り、流量ゼロにもかかわらず、負側に積算される。
【0038】図6は、本実施の形態例のフローセンサの
ランダム駆動を説明する図である。本実施の形態例のフ
ローセンサ51は、駆動タイミングをランダムにするこ
とにより、電池電力消費を抑えつつ外乱により発生する
脈動の誤差の問題を解決する。
【0039】図6(1)は、流量ゼロの時について、左
側に横軸時間t(s)、縦軸フローセンサの検出流量出
力Q(m3 /s)での正弦波の脈動を示し、右側に横軸
時間t(s)、縦軸積算値V(m3 )での積算値を示
す。この例では、フローセンサを駆動するタイミングは
平均してτ0 になるように、期間τ0 毎にその期間の始
まりから駆動タイミング(黒点)までの時間τ1 、τ2
をランダムな時間とする。その結果、駆動タイミングが
脈動成分と同期することが防止される。その結果、図6
(1)の右側に示されるとおり、積算値は、統計的には
ゼロになる。
【0040】図6(2)は、(1)と同様の図を示す。
この場合は、単純にフローセンサの駆動タイミング(黒
点)をランダムな時間間隔τ1 〜τ4 にした例である。
この場合も、統計的には積算値Vはゼロになる。
【0041】図6(1)(2)において、積算値を利用
しなくても、所定の期間内においてランダム駆動して検
出した複数の検出出力の平均値をとることによっても脈
動の誤差を排除することができる。
【0042】上記の通り、本実施の形態例のフローセン
サの駆動タイミングをランダムにすることにより、フロ
ーセンサが取り付けられた配管の外乱による脈動が発生
しても、それによる誤差をその信号処理により統計的に
除去することができる。
【0043】そこで、図4に示されたマイクロコンピュ
ータは、フローセンサ51とフルイディック素子30と
を利用して広いレンジの流量の検出を可能にする。即
ち、流量が非常に高い領域では、フルイディック素子3
0により発生するフルイディック発振を利用して、その
流量値を求める。流量が高い領域では、外乱による脈流
の問題はないので、フルイディック素子を利用したセン
サ検出値をそのまま使用する。次に、流量が低い領域で
は、フローセンサ51をランダム駆動させながらその検
出値と、フルイディック素子による検出値とを比較す
る。両者が一致する間は、フルイディック素子の検出値
を採用する。そして、流量が比較的低くなると、フルイ
ディック素子の振動が不安定になりその検出値はフロー
センサ51の検出値と異なることになる。その場合は、
マイクロコンピュータ70は、フローセンサ51による
検出領域と判断して、低流量領域を測定レンジとするフ
ローセンサの検出値を採用する。そして、それより低い
流量領域では、もっぱらフローセンサによる検出値を利
用する。低流量領域では外乱による脈動の問題がある
が、図6に示されるとおり、ランダム駆動を行うことに
より、その脈動による誤差を除去することができる。
【0044】以上のとおり、本実施の形態例では、高流
量領域はフルイディック素子により安定に発生するフル
イディック発振を利用して流量検出を行う。また、測定
レンジが低流量領域にあるフローセンサを利用して、低
流量領域の流量測定を行う。両者の切替は、上記したと
おり、両センサからの検出値が異なる時点の上下で行う
ことにする。その結果、図1に示したとおり、両センサ
の専用流路、専用遮断弁等を設ける必要がない。更に、
圧力変動吸収機構も設ける必要がない。従って、流量計
自体を小型化できる。その結果、その流量計を利用する
ガスメータも小型化することができる。
【0045】更に、本実施の形態例では、フローセンサ
51を、フルイディック素子30のノズル31による噴
出口よりも十分手前の整流部材60の位置に配置してい
る。このように配置することで、フローセンサ51は整
流格子により整えられた流れに対する流量検出を行い、
フローセンサを噴出口付近に設けることによりフルイデ
ィック素子30への影響をなくすことができる。従っ
て、フローセンサ51とフルイディック素子30にはそ
れぞれの流体の流れを生成することができるので、それ
ぞれのセンサの設計の自由度を高くすることができる。
【0046】尚、上記の実施の形態例では、フローセン
サを熱式フローセンサで説明したが、超音波式のフロー
センサであってもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ガ
ス入り口と出口間の一つの流路内に低流量領域の測定に
利用されるフローセンサを、フルイディック素子への流
路内に設ける。そして、フローセンサをフルイディック
素子の上流にある整流部材内に設ける。従って、両セン
サを最適設計して小型化された流量計を提供することが
できる。更に、フローセンサをランダム駆動することに
より低流量領域での脈動による誤差の問題を解決するこ
とができる。従って、フローセンサ用の流路と圧力変動
吸収機構をなくすことができ、流量計を小型することが
できる。その結果、その流量計を利用したガスメータも
小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フルイディック素子を利用した流量センサと熱
線式のフローセンサとを併用したガスメータに利用され
る流量計の一部断面構成を示す図である。
【図2】本発明にかかる実施の形態例の流量計の一部断
面図である。
【図3】整流部材60の正面図及び側面図である。
【図4】流量計の概略回路構成図である。
【図5】ガス流の上流側の外乱によりガス流に脈動が加
わった時の問題点を示す図である。
【図6】本実施の形態例のフローセンサのランダム駆動
を説明する図である。
【符号の説明】
11 ガス流入口 12 ガス流出口 14,15,50 流路 30 フルイディック素子 51 フローセンサ 60 整流部材 70 マイクロコンピュータ S10 フローセンサ駆動信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体入り口と流体出口との間に設けられた
    流路と、 前記流路内に設けられ、測定レンジが第1の流量領域に
    設定されたフルイディック素子と、 前記流路内であって、前記フルイディク素子より上流側
    に設けられた整流部材と、 前記流路内であって、前記整流部に設けられ、測定レン
    ジが前記第1の流量領域より低い第2の流量領域に設定
    されたフローセンサとを有することを特徴とする流量
    計。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記整流部材は、整流格子を有し、該整流格子により形
    成される格子流路内にフローセンサが取り付けられてい
    ることを特徴とする流量計。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記フローセンサがランダムな間隔で間欠駆動されるこ
    とを特徴とする流量計。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の流量計を使用し、前記フル
    イディック素子により検出された流量値の積算値または
    前記フローセンサにより検出された流量値の積算値を検
    出することを特徴とするガスメータ。
JP9354548A 1997-12-24 1997-12-24 流量計 Pending JPH11183212A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002148091A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Tokyo Gas Co Ltd ガスメータ
WO2004090476A1 (ja) * 2003-04-04 2004-10-21 Omron Corporation 流量測定装置

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