JPH11182361A - キャニスタの異音発生防止構造 - Google Patents

キャニスタの異音発生防止構造

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JPH11182361A
JPH11182361A JP35095997A JP35095997A JPH11182361A JP H11182361 A JPH11182361 A JP H11182361A JP 35095997 A JP35095997 A JP 35095997A JP 35095997 A JP35095997 A JP 35095997A JP H11182361 A JPH11182361 A JP H11182361A
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JP
Japan
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canister
valve
vapor
atmosphere
body case
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JP35095997A
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Inventor
Hiroaki Nakano
宏昭 中野
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁の種類に関わらず、キャニスタから発生す
る振動が、不快な音となって外部に放出されることを防
止するキャニスタの異音発生防止構造の提供。 【解決手段】 弁6a,6b,8a,8bが取り付けら
れているキャニスタ本体ケース4の部分が、略球面状に
湾曲して形成されているため、この略球面状に湾曲した
部分の剛性が従来よりも高くなっている。このため、キ
ャニスタ本体ケース4において人間に不快な音域が共鳴
しにくくなり、不快な音が外部にも伝搬しにくくなる。
したがって、弁自体の設計変更や弁の種類を考慮しなく
ても、キャニスタ2から不快な音が外部に伝達されるこ
とがなく、実質的にキャニスタ2の異音を防止すること
ができ、車室内の乗員を不快にさせることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料系
側、内燃機関の吸気系側および大気側と、キャニスタ本
体ケース内部とを経路で接続することで、燃料蒸気の捕
集および再利用とを行うキャニスタにおける異音発生防
止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガソリンエンジンなどの燃料タン
クから放出される燃料蒸気を、大気側へ放出させること
なく捕集し、必要に応じてガソリンエンジンの吸気経路
に放出して再利用する装置として、キャニスタが知られ
ている。
【0003】このキャニスタは、燃料タンクや気化器等
の燃料系から発生する燃料蒸気を、一旦、キャニスタ本
体ケース内の吸着剤に吸着させて捕集することにより燃
料蒸気が大気中へ放出されるのを防止している。そして
エンジン稼働時には吸気管等の吸気系の負圧を利用し
て、大気をキャニスタ本体ケース内部に導入して、吸着
剤に吸着している燃料蒸気を離脱させて、この燃料蒸気
を吸気系に供給して再利用させている。
【0004】このように、キャニスタは、燃料系から燃
料蒸気が発生した場合は、この燃料蒸気をキャニスタ本
体ケース内に導入するとともにキャニスタ本体ケース内
の空気を大気側に排出しなくてはならない。また、エン
ジンが稼働して吸気系が負圧になった場合は、キャニス
タ本体ケース内に大気側から空気を導入するとともに、
吸着剤から離脱した燃料蒸気を吸気系側に導入しなくて
はならない。このような機能をキャニスタに果たさせる
ために、燃料系側、吸気系側および大気側と、キャニス
タ本体ケース内部とを結ぶ経路には、弁が設けられて、
経路内の気体の流動方向を規制している。このような弁
としては、例えば、ダイヤフラム式チェック弁やボール
式チェック弁が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような弁
から異音が発生するという問題が存在した。例えば、ボ
ール式チェック弁などのボール弁体では、上流と下流と
の圧力差により、ボール弁体が上下に振動し、「ジージ
ー」といったボール弁体の着座音が発生する。また、ダ
イヤフラム式チェック弁では、微少開時に気流音として
「シュー」といった異音が発生する。そして、これらの
音がキャニスタから車体に伝達して、自動車であれば車
室内で不快音となって乗員に聞こえることになる。特
に、内燃機関の稼働時にはエンジン音により異音は気に
ならないが、内燃機関を停止した直後は、燃料タンク内
が負圧となるため、キャニスタから燃料タンクへの戻り
燃料蒸気により、上述した異音は顕著となる。
【0006】このような問題を解決するものとして、ダ
イヤフラム式チェック弁においてダイヤフラムを付勢す
るスプリングを受けているリテーナの形状をスプリング
に対して偏心させることにより、ダイヤフラムの開弁の
際の空気衝撃音や振動の緩和を図るもの(実開昭63−
57352号公報)が知られている。しかし、この技術
はダイヤフラムの微少開時における気流音としての「シ
ュー」音は防止することはできなかった。更にダイヤフ
ラム型チェック弁のみの改善であり、ボール式チェック
弁の異音解決とは無関係である。
【0007】また、ゴムや樹脂からなる吸音材シートを
サンドイッチ状に形成したバルブシートを採用すること
により、ボール弁体による振動により生じる異音を吸収
しようとするもの(実開昭61−132477号公報)
が知られている。しかし、チェック弁の中心的な部分の
設計変更となり、製造上の困難性と燃料蒸気中での耐久
性上の問題などが考えられ、採用するのは困難であっ
た。更にボール型チェック弁のみの改善であり、ダイヤ
フラム式チェック弁の異音解消とは無関係である。
【0008】また、バルブ本体を弾性部材で囲むことに
より、ボールによる経路遮断の際の振動が外部に漏れる
ことを防止するもの(実開昭58−118366号公
報)が知られている。しかし、チェック弁をゴム等の厚
い弾性部材で囲む必要があり、チェック弁自体の製造コ
ストが嵩むおそれがあった。
【0009】また、ダイヤフラム型チェック弁におい
て、大気開放側の通路を所定の内径および長さのものに
形成することにより、ダイヤフラムの共振を抑制するこ
とで異音の発生を防止するもの(特開昭60−1847
78号公報)が知られている。しかし、これはダイヤフ
ラム型チェック弁のみの改善であり、ボール式チェック
弁の異音解消とは無関係である。
【0010】本発明は、弁の種類に関わらず、キャニス
タから発生する振動が、不快な音となって外部に放出さ
れることを防止するキャニスタの異音発生防止構造の提
供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のキャニス
タの異音発生防止構造は、内燃機関の燃料系側、内燃機
関の吸気系側および大気側と、キャニスタ本体ケース内
部とを経路で接続することで、燃料蒸気の捕集および再
利用とを行うキャニスタにおける異音発生防止構造であ
って、前記経路に設けられた弁が、前記キャニスタ本体
ケースに取り付けられているとともに、前記弁の取り付
け部位におけるキャニスタ本体ケース部分は略球面状に
湾曲して形成されていることを特徴とする。
【0012】従来は、弁がキャニスタ本体ケースに取り
付けられる場合は、そのキャニスタ本体ケースの平面部
分、例えば、キャニスタが円筒形をなしている場合、頂
面あるい底面といった平面部分に取り付けられていた。
このような平面部分は、剛性が低いことに起因して、人
間にとって不快な音域が共鳴しやすく、かつ、共鳴した
音が外部に比較的大きな音となって伝搬しやすい。
【0013】しかし、本願発明のように、弁が取り付け
られているキャニスタ本体ケースの部分が略球面状に湾
曲して形成されていると、この略球面状に湾曲した部分
は剛性が高まることになる。したがって、人間に不快な
音域が共鳴、振動伝達しにくくなり、不快な音が外部に
も伝搬しにくくなる。このように、弁自体の設計変更や
弁の種類を考慮しなくても、キャニスタから不快な音が
外部に伝達されることがなく、実質的にキャニスタの異
音を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た発明が適用されたキャニスタ2およびその周辺の概略
構成を表すブロック図である。なお、本キャニスタ2が
組み付けられているガソリンエンジン(図示していな
い)は自動車駆動用のガソリンエンジンである。
【0015】キャニスタ2の外形を構成するキャニスタ
本体ケース4は円筒状をなし、頂面4aは略球面状に湾
曲して形成されている。なお、底面4bは平面状であ
る。頂面4aには、ベーパ制御弁6と大気弁8とが取り
付けられている。
【0016】ベーパ制御弁6は、燃料タンク10からキ
ャニスタ2へ延びるベーパライン12の気体の流れを制
御している。ベーパ制御弁6は、ベーパ導入弁6aとベ
ーパ排出弁6bとからなる。これらベーパ導入弁6aと
ベーパ排出弁6bとは、それぞれチェック弁として構成
されている。
【0017】この内、ベーパ導入弁6aは、ベーパライ
ン12の内のベーパ導入パイプ12aの燃料蒸気の流れ
が、燃料タンク10からキャニスタ2に向かうことを許
容し、反対の流れを阻止する。また、ベーパ排出弁6b
は、ベーパライン12の内のベーパ排出パイプ12bの
燃料蒸気の流れが、キャニスタ2から燃料タンク10に
向かうことを許容し、反対の流れを阻止する。
【0018】大気弁8は、キャニスタ2から大気側に延
びて末端が大気開放している大気開放ライン14の気体
の流れを制御している。大気弁8は、大気導入弁8aと
大気排出弁8bとからなる。これら大気導入弁8aと大
気排出弁8bとは、それぞれチェック弁として構成され
ている。
【0019】この内、大気導入弁8aは、大気開放ライ
ン14の内の大気導入パイプ14aの気体の流れが、大
気側からキャニスタ2に向かうことを許容し、反対の流
れを阻止する。また、大気排出弁8bは、大気開放ライ
ン14の内の大気排出パイプ14bの気体の流れが、キ
ャニスタ2から大気側に向かうことを許容し、反対の流
れを阻止する。
【0020】また、キャニスタ2からはパージライン1
6が図示していないガソリンエンジンの吸気管18まで
延びている。このパージライン16の途中には、パージ
制御弁20が配置されている。このパージ制御弁20
は、図示していない電子制御回路の信号に基づいて、ガ
ソリンエンジンの運転状態に応じてパージライン16を
選択的に開閉し、かつ開度も調整している。例えば、パ
ージ制御弁20は電子制御回路からのデューティ信号に
基づいてその開閉がデューティ制御されることにより、
開度が決定される。
【0021】このパージ制御弁20がガソリンエンジン
の運転時に開かれることにより、サージタンク等の吸気
管18部分で発生する負圧がパージライン16を通じて
キャニスタ2内部に作用する。その負圧の作用により、
キャニスタ本体ケース4の内部に存在する吸着剤に吸着
されていた燃料が吸着剤から離脱し、その燃料蒸気がパ
ージライン16を通じてキャニスタ2から吸気管18側
へパージされ、ガソリンエンジンの燃焼室に導入され
て、燃焼に供されることになる。
【0022】次に、ベーパ制御弁6および大気弁8の更
に具体的な構成を図2に示す。キャニスタ2は、活性炭
等よりなる吸着剤4cを内蔵し、燃料タンクで発生する
ベーパを導入して吸着剤4cに吸着させる。キャニスタ
2の内部で垂直方向に延びる仕切板4dはキャニスタ2
の中を左右に第1室4eおよび第2室4fに区画する。
吸着剤4cは各室4e,4fのそれぞれに収容されてい
る。両室4e,4fの上部は、吸着剤4cを含まない第
1空間4gおよび第2空間4hを形成する。なお、図示
していないが、両室4e,4fの下部は、同じく吸着剤
4cを含まず、両室4e,4fを連通させている。
【0023】このキャニスタ2に燃料タンクからベーパ
を導入するために、燃料タンクから延びるベーパライン
12は、ベーパ制御弁6を介してキャニスタ2に接続さ
れる。上述したごとくベーパ制御弁6は、キャニスタ2
の球面状の頂面4aに固定されている。
【0024】このベーパ制御弁6に備えられたベーパ導
入弁6aは、ダイヤフラム式チェック弁であり、圧力室
21に設けられたインレットポート22とこのインレッ
トポート22に対応して設けられたダイヤフラム24お
よび大気室25に配置されたスプリング26とを備え
る。このスプリング26はインレットポート22を閉じ
る方向にダイヤフラム24を付勢する。このため、ベー
パ導入弁6aは、燃料タンクの内圧が大気圧よりも高く
設定されている開弁圧以上の正圧となるときにインレッ
トポート22の先端からダイヤフラム24が離れて開
き、ベーパライン12からインレットポート22を介し
てキャニスタ2の第1空間4gへ向かう燃料蒸気の流れ
を許容する。なお、ベーパ導入弁6aは、この逆の流れ
は阻止する。
【0025】圧力室21内には、ベーパ導入弁6aに隣
接してベーパ排出弁6bが設けられている。このベーパ
排出弁6bは、ボール弁体30をスプリング32にてシ
ート34に付勢するタイプのボール式チェック弁であ
り、キャニスタ2からベーパライン12へ向かう気体の
流れを許容し、その反対方向の流れを阻止する。
【0026】したがって、上述した構成により、燃料タ
ンクの内圧が高くなって、ベーパ導入弁6aの開弁圧以
上の正圧となり、その圧力がベーパライン12を通じて
ベーパ制御弁6の圧力室21に作用すると、ダイヤフラ
ム24がスプリング26の付勢力に抗して押し上げら
れ、インレットポート22が開く。これにより、ベーパ
ライン12を通じて燃料タンクからキャニスタ2へ燃料
蒸気が流れ、両室4e,4f内の吸着剤4cに燃料タン
クからの燃料蒸気が吸着される。このことにより、大気
中に燃料蒸気を放出されるのが阻止される。一方、燃料
タンクの内圧がキャニスタ2の内圧よりも相対的に低く
なることにより、ベーパ排出弁6bが開く。このことに
より、キャニスタ2からベーパライン12へ、両室4
e,4f内の吸着剤4cに吸着されていた燃料蒸気が向
かい、燃料が燃料タンクに戻される。
【0027】ベーパライン12は主に自動車の走行時や
停止時、つまりはガソリンエンジンの運転時や停止時に
燃料タンク10で発生する燃料蒸気をキャニスタ2に流
すために使われる。このようにベーパライン12を通じ
てキャニスタ2に流れた燃料蒸気は、キャニスタ2の吸
着剤4cに吸着されて捕集される。
【0028】キャニスタ2で捕集された燃料蒸気は、前
述したごとく燃料タンクに戻す以外に、前述したごとく
パージライン16とパージ制御弁(図1図示)とにより
吸気管18へ適宜にパージし、そのパージ燃料をガソリ
ンエンジンの燃焼に供することにより、燃料蒸気を処理
するようになっている。
【0029】キャニスタ2の球面状の頂面4aに固定さ
れている大気弁8は、キャニスタ2の第2空間4hに設
けられた大気孔38に対応して配置され、キャニスタ2
の内圧の変化に基づいて開かれる。この大気弁8は、ダ
イヤフラム式チェック弁よりなる大気導入弁8aおよび
大気排出弁8bを備えている。
【0030】大気導入弁8aは、大気孔38に通じる第
1圧力室40内に開口する大気導入パイプ14aと、こ
の大気導入パイプ14aに対応して設けられたダイヤフ
ラム44と、ダイヤフラム44により区画された第2圧
力室46に配置されたスプリング48とを備える。この
スプリング48は大気導入パイプ14aの開口端部を閉
じる方向にダイヤフラム44を付勢する。第2圧力室4
6は連通路50を介してキャニスタ2の第1空間4gに
連通している。
【0031】キャニスタ2の中が開弁圧以上の負圧とな
り、その負圧が連通路50および第2圧力室46を介し
てダイヤフラム44に作用すると、ダイヤフラム44が
スプリング48の付勢力に抗して変位し、大気導入パイ
プ14aの開口端部が開かれる。このことにより、大気
導入パイプ14aの大気側開口端部から大気が第1圧力
室40内に導入され、更に大気孔38を通ってキャニス
タ2の第2空間4hに内に大気が導入される。なお、大
気導入弁8aは、この逆の流れは阻止する。
【0032】大気排出弁8bは、大気排出パイプ14b
と、この大気排出パイプ14bに対応して設けられたダ
イヤフラム52と、ダイヤフラム52により区画された
第3圧力室54に配置されたスプリング56とを備え
る。このスプリング56は大気排出パイプ14bの開口
端部を閉じる方向にダイヤフラム52を付勢する。な
お、第3圧力室54は大気側に開放されている。
【0033】キャニスタ2の中が開弁圧以上の正圧とな
り、その正圧が大気孔38を介してダイヤフラム52に
作用すると、ダイヤフラム52がスプリング56の付勢
力に抗して変位し、大気排出パイプ14bの開口端部が
開かれる。このことにより、大気孔38と大気排出パイ
プ14bとを介して、大気排出パイプ14bの大気側開
口端部からキャニスタ2の第2空間4h内の気体が大気
側へ放出される。なお、大気排出弁8bは、この逆の流
れは阻止する。
【0034】以上説明した本実施の形態によれば、以下
の効果が得られる。すなわち、ベーパ制御弁6に属する
ベーパ導入弁6a、および大気弁8に属する大気導入弁
8a、大気排出弁8bは、ダイヤフラム式チェック弁と
して形成されている。また、ベーパ制御弁6に属するベ
ーパ排出弁6bはボール式チェック弁として形成されて
いる。
【0035】このため、「従来の技術」および「発明が
解決しようとする課題」の項にて述べたごとく、ベーパ
排出弁6bでは、上流と下流との圧力差により、ボール
弁体30が上下に振動し、「ジージー」といったボール
弁体30の着座音が発生することがある。また、ベーパ
導入弁6a、大気導入弁8aおよび大気排出弁8bで
は、微少開時にダイヤフラム24,44,52とインレ
ットポート22、大気導入パイプ14aあるいは大気排
出パイプ14bとの間隙を流れる気流音として「シュ
ー」といった異音が発生することがある。
【0036】しかし、このような音がいずれかの弁6
a,6b,8a,8bから発生したとしても、本実施の
形態では、このような不快な音を発生するすべての弁6
a,6b,8a,8bが、キャニスタ本体ケース4の球
面状の頂面4aに取り付けられているため、これらの不
快な音がキャニスタ2から外部、ここでは車体に伝達し
難くなる。
【0037】これは、弁6a,6b,8a,8bが取り
付けられているキャニスタ本体ケース4の部分が、略球
面状に湾曲して形成されているため、この略球面状に湾
曲した部分の剛性が従来よりも高くなっている。このた
め、キャニスタ本体ケース4において人間に不快な音域
が共鳴しにくくなり、不快な音が外部にも伝搬しにくく
なる。したがって、弁自体の設計変更や弁の種類を考慮
しなくても、キャニスタ2から不快な音が外部に伝達さ
れることがなく、実質的にキャニスタ2の異音を防止す
ることができ、車室内の乗員を不快にさせることがな
い。
【0038】[その他の実施の形態] ・前記実施の形態において、キャニスタ本体ケース4の
底面4bも略球面状に湾曲して形成されていてもよい。
このように、底面4bも略球面状をなしている場合に
は、前述した弁のいくつかあるいはすべてを底面4b側
に配置しても同様な効果を得ることができる。もちろ
ん、キャニスタ本体ケース4の頂面4aは平面状とし
て、底面4bを略球面状に湾曲させて、この底面4bに
すべての弁を配置しても、同様な効果を得ることができ
る。
【0039】・前記実施の形態において、ベーパ導入弁
6a、大気導入弁8aおよび大気排出弁8bは、ダイヤ
フラム式チェック弁として形成されていたが、ボール式
チェック弁として形成してもよい。また、ベーパ排出弁
6bはボール式チェック弁として形成されていたが、ダ
イヤフラム式チェック弁として形成してもよい。
【0040】例えば、図3に部分的に示すごとく、ベー
パ制御弁の内、ベーパ導入弁66aとして、ボール式チ
ェック弁を用いてもよい。この場合、ベーパライン72
からの燃料蒸気圧が上昇すると、ボール弁体74がスプ
リング76に抗して下がることにより開弁し、キャニス
タ2内に燃料タンクからの燃料蒸気を導入することがで
きる。
【0041】・また、ベーパ制御弁や大気弁は、キャニ
スタ本体ケース上の略球面状の部分であれば、配置や取
り付け姿勢は自由である。例えば、図3に部分的に示す
ごとく、大気弁の内、大気排出弁68bを図2の場合に
比較して、90゜傾けて配置してもよい。なお、この大
気排出弁68bは次のように機能する。すなわち、水平
に配置されたダイヤフラム78は、第3圧力室80内の
スプリング82にてリテーナ84を介して垂直下方に付
勢されている。したがってキャニスタ2の第2空間4h
内の気圧が負圧の場合は、ダイヤフラム78の下面中央
に取り付けられているプレート86が、第1圧力室90
内にあるパイプ88の開口端部を閉塞しているので、大
気は大気排出パイプ92から第2空間4h内へは入って
こない。第2空間4h内の気圧が開弁圧以上の正圧とな
れば、パイプ88内の気圧がプレート86とともにダイ
ヤフラム78を押し上げて、プレート86とパイプ88
の開口端部との隙間から第2空間4h内の気体を第1圧
力室90に排出し、更に大気排出パイプ92を介して大
気側に放出する。
【0042】・球面とは、真球状でなくても、ほぼ球面
でもよく、放物面も楕円面も含まれる。またこれらの面
をつないでほぼ球面状としたものでもよい。以上、本発
明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形
態には、特許請求の範囲に記載した技術的事項以外に次
のような各種の技術的事項の実施形態を有するものであ
ることを付記しておく。
【0043】・前記弁は、ダイヤフラム式チェック弁ま
たはボール式チェック弁であることを特徴とする請求項
1記載のキャニスタの異音発生防止構造。特にダイヤフ
ラム式チェック弁またはボール式チェック弁について
「従来の技術」の項に述べたごとく不快音が発生しやす
いので、不快音防止には効果的である。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載のキャニスタの異音発生防
止構造は、内燃機関の燃料系側、内燃機関の吸気系側お
よび大気側と、キャニスタ本体ケース内部とを接続する
経路に設けられたいずれかの弁が、キャニスタ本体ケー
スに取り付けられているとともに、弁の取り付け部位に
おけるキャニスタ本体ケース部分は略球面状に湾曲して
形成されているため、この略球面状に湾曲した部分は剛
性が高まり、人間に不快な音域が共鳴しにくくなり、不
快な音が外部にも伝搬しにくくなる。したがって、弁自
体の設計変更や弁の種類を考慮しなくても、キャニスタ
から不快な音が外部に伝達されることがなく、実質的に
キャニスタの異音を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 キャニスタおよびその周辺の概略構成を表す
ブロック図。
【図2】 ベーパ制御弁および大気弁の構成説明図。
【図3】 ベーパ導入弁および大気排出弁の他の構成例
説明図。
【符号の説明】
2…キャニスタ、4…キャニスタ本体ケース、4a…球
面状の頂面、4b…底面、4c…吸着剤、4d…仕切
板、4e…第1室、4f… 第2室、4g…第1空間、
4h…第2空間、6…ベーパ制御弁、6a…ベーパ導入
弁、6b…ベーパ排出弁、8…大気弁、8a…大気導入
弁、8b…大気排出弁、10…燃料タンク、12…ベー
パライン、12a…ベーパ導入パイプ、12b…ベーパ
排出パイプ、14…大気開放ライン、14a…大気導入
パイプ、14b…大気排出パイプ、16…パージライ
ン、18…ガソリンエンジンの吸気管、20…パージ制
御弁、21…圧力室、22…インレットポート、24…
ダイヤフラム、25…大気室、26…スプリング、30
…ボール弁体、32…スプリング、34…シート、38
…大気孔、40…第1圧力室、44…ダイヤフラム、4
6…第2圧力室、48…スプリング、50…連通路、5
2…ダイヤフラム、54…第3圧力室、56…スプリン
グ、66a…ベーパ導入弁、68b…大気排出弁、74
…ボール弁体、76…スプリング、78…ダイヤフラ
ム、80…第3圧力室、82…スプリング、84…リテ
ーナ、86…プレート、88…パイプ、90…第1圧力
室、92…大気排出パイプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料系側、内燃機関の吸気系
    側および大気側と、キャニスタ本体ケース内部とを経路
    で接続することで、燃料蒸気の捕集および再利用とを行
    うキャニスタにおける異音発生防止構造であって、 前記経路に設けられた弁が、前記キャニスタ本体ケース
    に取り付けられているとともに、前記弁の取り付け部位
    におけるキャニスタ本体ケース部分は略球面状に湾曲し
    て形成されていることを特徴とするキャニスタの異音発
    生防止構造。
JP35095997A 1997-12-19 1997-12-19 キャニスタの異音発生防止構造 Pending JPH11182361A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002092989A1 (fr) * 2001-05-11 2002-11-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Module de traitement de combustible avec evaporation
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EP1911959A1 (en) * 2006-10-13 2008-04-16 Delphi Technologies, Inc. Vapour entrapment canister arrangement

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