JPH11181187A - 架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体及びその製造方法 - Google Patents

架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体及びその製造方法

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JPH11181187A
JPH11181187A JP9350674A JP35067497A JPH11181187A JP H11181187 A JPH11181187 A JP H11181187A JP 9350674 A JP9350674 A JP 9350674A JP 35067497 A JP35067497 A JP 35067497A JP H11181187 A JPH11181187 A JP H11181187A
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butyl
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西 章 義 大
Machiko Nishiki
万智子 錦
Chikahiko Kato
藤 親 彦 加
Jichio Deguchi
口 自治夫 出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水や熱水の存在する環境使用中においても、
長期に亘って機械的強度等を保持する優れた耐久性を示
す架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂、ビニルシラン化
合物、下記一般式(I)で表されるフェノール化合物の
中から選ばれた化合物、及び、リン系酸化防止剤及び/
又はフェノール系酸化防止剤を含有する樹脂組成物を溶
融押出成形してなることを特徴とする、架橋ポリオレフ
ィン樹脂押出成形体の製造方法。並びに、下記成分
(A)及び成分(B)を含有してなることを特徴とする
架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体。 成分(A): フェノール化合物 成分(B): リン系酸化防止剤及び/又はフェノール
系酸化防止剤 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は架橋ポリオレフィン
樹脂押出成形体及びその製造方法に関する。詳しくは、
水等の溶媒が存在する環境中で長時間に亘って使用して
も、機械的強度低下や外観変化等の品質低下の少ない、
いわゆる優れた長期耐久性を発揮する架橋ポリオレフィ
ン樹脂押出成形体及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンを架橋させることによ
り、耐熱性、耐クリープ性、耐環境応力亀裂性、耐薬品
性等の物性を改良することができることが従来より知ら
れており、架橋ポリオレフィン樹脂は、それらの長所を
生かし電線被覆、パイプ、フィルム、収縮チューブ等の
分野で広く利用されている。しかしながら、これら優れ
た物性を有する架橋ポリオレフィン樹脂においても、通
常、最終製品への成形加工時、及び製品使用時に経時的
に酸化を受け、機械的強度の低下、外観の悪化等の品質
低下を起こす。
【0003】このような酸化による品質低下を防止する
ために、従来から各種の酸化防止剤が開発、提案され、
市販され実用化されている。中でも、ヒンダードフェノ
ール化合物、例えば、特公昭38−17164号、特公
昭39−4620号、特公昭42−9651号等の各公
報に記載の化合物は、特に、ポリオレフィン類等の合成
樹脂材料の酸化防止に有用であることが知られている。
又、リン系酸化防止剤、例えば、特公昭56−5417
号、特公昭56−32339号、特開昭52−1068
79、特公昭50−35096、特願平4−15568
2等の各公報に記載の化合物も又、ポリオレフィン類等
の合成樹脂材料の酸化防止に有用であることが知られて
いる。この場合リン系酸化防止剤は、特に高温加工時の
酸化防止剤として分子量保持,着色改良の目的で使用す
ることが知られている。
【0004】しかしながら、各種の酸化防止剤を配合
し、安定化した架橋ポリオレフィン成形体を、水や熱水
が存在する環境下、例えば具体的用途として、給水、給
湯用の配管等として用いられる場合等、空気中、水道水
中に含まれる酸素や、水道水の殺菌の為に用いられる塩
素により、酸化されて、架橋ポリオレフィン樹脂の品質
が顕著に低下するという問題がある。この原因は、従来
は、酸化防止剤が水や熱水に抽出される、又は、酸化防
止剤が加水分解された後に水や熱水に抽出されるためと
考えられており、水や熱水による抽出や加水分解を防ぐ
ために、例えば、特開平2−265939号公報記載の
組成物のように、エステル構造を含まず、高分子量で剛
直な構造の酸化防止剤を配合するのが一般的であった。
しかしながら、この公報記載のような組成物でも、要求
される耐久性を十分に満たすことができず、水や熱水が
存在する環境下でも、酸化防止効果を十分に発揮する樹
脂材料、成形体が依然として要求されていた。これら要
求に更に応えるべき材料として、特開平8−22549
5号公報には、酸化防止剤の加水分解性を有効に活用し
得る構造物が提案されているが、熱水中等において特に
長期に亘り十分な機械強度等を維持、発現させる必要の
ある用途、例えば温泉引湯管、給湯配管の用途には、未
だ不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
加工時及び使用時、特に水や熱水の存在する環境使用時
において、酸化劣化が少なく、長期に亘って機械的強
度、外観等の品質が安定した架橋ポリオレフィン樹脂押
出成形体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、架橋ポリオレフィン樹脂の酸化劣化機
構、酸化劣化防止機構、及び、水等の溶媒との相互作用
について鋭意検討を重ねた。そして、一般式(I)に表
す化合物と、リン系酸化防止剤及び/又はフェノール系
酸化防止剤を架橋ポリオレフィン樹脂へ配合することに
より初めて、水や熱水の存在する環境中で使用しても、
該化合物の酸化防止剤としての効果が長期持続発揮で
き、飛躍的に優れた耐久性が得られることを見いだし、
本発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明の架橋ポリオレフィン樹
脂押出成形体は、下記成分(A)及び成分(B)を含有
してなることを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂押出
成形体。 成分(A): 下記一般式(I)で表されるフェノール
化合物 成分(B): リン系酸化防止剤及び/又は上記成分
(A)以外のフェノール系酸化防止剤
【0008】
【化5】
【0009】[一般式(I)において、Xは相互に同一
でも異なっていても良く、次の一般式(II)で表され
る。]
【0010】
【化6】
【0011】[一般式(II)においてR1 とR4 はそれ
ぞれ炭素数1〜8のアルキル基を表し、両者は同一であ
っても異なっていてもよく、R2 、R3 、R5 及びR6
はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表
し、それぞれは同一であっても異なっていてもよい。]
【0012】また、本発明のもう一つの発明である架橋
ポリオレフィン樹脂押出成形体の製造方法は、ポリオレ
フィン系樹脂、ビニルシラン化合物、下記一般式(I)
で表されるフェノール化合物の中から選ばれた化合物、
及び、リン系酸化防止剤及び/又はフェノール系酸化防
止剤を含有する樹脂組成物を溶融押出成形してなること
を特徴とするものである。
【0013】
【化7】
【0014】[一般式(I)において、Xは相互に同一
でも異なっていても良く、次の一般式(II)で表され
る。]
【0015】
【化8】
【0016】[一般式(II)において、R1 とR4 はそ
れぞれ炭素数1〜8のアルキル基を表し、両者は同一で
あっても異なっていてもよく、R2 、R3 、R5 及びR
6 はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を
表し、それぞれは同一であっても異なっていてもよ
い。]
【0017】
【作用】本発明の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体に
おいて、成分(A)の一般式(I)の化合物と共に含有
される成分(B)のリン系酸化防止剤及び/又はフェノ
ール系酸化防止剤は、該架橋ポリオレフィン樹脂成形体
の製造過程において高温加工時の樹脂の劣化を抑制する
ものと考えられる。これにより、前記一般式(I)で表
されるフェノール化合物は加工時に消費されず、溶媒中
使用時の酸化劣化防止効果を十分に発揮することができ
るものと思われる。また、本発明の架橋ポリオレフィン
樹脂押出成形体において、リン系酸化防止剤は、樹脂の
着色を抑制する効果を持つと考えられる。すなわち、本
発明の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体は、一般式
(I)で表される化合物と、リン系酸化防止剤及び/又
はフェノール系酸化防止剤とを併用することにより、前
記目的を達成する優れた耐久性を発揮することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】[I] 架橋ポリオレフィン樹脂押出
成形体 (1) 構成成分 (a) 架橋ポリオレフィン樹脂 本発明において用いられる架橋ポリオレフィン樹脂とし
ては、オレフィン重合体を常法により架橋して得られる
ものである。オレフィン重合体としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン又はエチレンと少量割合(一般に0.
1〜15重量%、好ましくは0.5〜6重量%)のα−
オレフィン(例えばプロピレン及び/又はブテン)との
共重合体を挙げることができる。
【0019】具体的には、密度が0.862〜0.96
5g/cm3 でメルトインデックス(JIS K−72
10)が0.1〜60g/10分、好ましくは0.2〜
25g/10分の超低密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン、線状直鎖ポリエチレン、中低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、酢酸ビ
ニル含量が0.1〜25重量%のエチレン・酢酸ビニル
共重合体、アクリル酸含量が0.1〜25重量%のエチ
レン・アクリル酸共重合体、プロピレン単独重合体、プ
ロピレン・エチレン(0.5〜10重量%)共重合体、
プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ヘキセ
ン−1共重合体等のプロピレン系樹脂、ポリブテン、エ
チレン・プロピレンラバー、エチレン・プロピレン・ジ
エンラバー等である。中でも、水、熱水等の溶媒中で使
用する成形体に供することを配慮すると、超低密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、線状直鎖ポリエチレ
ン、中低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポ
リエチレン系樹脂が好ましい。また、上記オレフィン重
合体には、メタロセン系シングルサイト触媒により重合
されるオレフィン重合体も含まれる。
【0020】オレフィン重合体を架橋させる方法として
は、例えば、オレフィン重合体を、ラジカル発生剤を用
いて化学架橋させる方法、電子線等を用いて照射架橋さ
せる方法及び、分子中に不飽和結合又はアルコキシシラ
ン基等を有する架橋性オレフィン重合体を触媒作用によ
り熱又は水で架橋させる方法等により製造することがで
きる。中でも、架橋性オレフィン重合体を用いる方法
が、使用可能なオレフィン重合体に実質的な制限がない
こと、特殊で高価な架橋設備を必要としないこと等か
ら、特に好ましい方法である。
【0021】架橋性オレフィン重合体は、分子中にビニ
ル基又はアルコキシシラン基を含有するオレフィン重合
体であって、該ビニル基又はアルコキシシラン基により
ポリマー同士が架橋されるものである。好ましくは、ビ
ニルシラン化合物をオレフィン重合体にグラフト共重合
させたもの、又はビニルシラン化合物とオレフィンをラ
ンダム共重合させたもの等のビニルシラン変性オレフィ
ン重合体である。ビニルシラン変性オレフィン重合体の
製造については、例えば特公昭48−1711号、特開
昭59−36115号及び、特開昭55−9611号公
報に詳細に記載されており、又、市場で架橋性オレフィ
ン重合体樹脂、例えば三菱化学(株)リンクロンの商品
名で入手することができる。
【0022】オレフィン重合体の変性に用いるビニルシ
ラン化合物の好適な例としては、一般式(III) RSiR’3−n (III) で表されるものを示すことができる。ここで、Rはエチ
レン性不飽和ハイドロカーボン基又はハイドロカーボン
オキシ基であり、ラジカル反応性を有するものである。
このような基の例としては、ビニル、アリル、ブテニ
ル、シクロヘキシル、シクロペンタジエル、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルを挙げることができる。R’
は脂肪族飽和ハイドロカーボン基であり、例としては、
メチル、エチル、プロピル、デシル、フェニル基等を挙
げることができる。Yは加水分解可能な有機基を表し、
例としては、メトキシ、エトキシ、ホルミルオキシ、ア
セトキシ、プロピオニルオキシ、アルキルないしアリー
ルアミノ基を挙げることができる。nは0又は1又は2
である。特に好ましいのは、一般式(IV)
【0023】
【化9】
【0024】(式中、R7 はH又はCH3 、R8 は炭素
数4以下の直鎖又は分岐アルキル基、R9 はR8 か炭素
数4以下の直鎖又は分岐アルキル基若しくはフェニル基
である。)で示される化合物であり、具体的には、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリプロポキシシラン等が挙げられる。このビニル
シラン化合物の配合量は、目的とする架橋度、反応条件
等により決定される量であるが、経済性、反応前、反応
中の取扱い等の面より考慮すると、一般にオレフィン重
合体成分100重量部に対し、0.1〜15重量部、好
ましくは0.3〜10重量部、特に好ましくは0.5〜
7重量部である。この量が少な過ぎるとグラフト変性率
が低く、十分な架橋度が得られない。また多すぎると架
橋への効果は少なく、逆に未反応のビニルシラン化合物
の揮発等により得られる成形体は外観不良なものとなる
場合があり、好ましくない。
【0025】ビニルシラン化合物をオレフィン重合体に
グラフト共重合させる際に用いられるラジカル発生剤と
しては、反応条件下で、遊離ラジカルを発生することが
でき、反応温度において6分より短い半減期を有する任
意の化合物を使用することができる。好ましくは1分よ
り短い半減期を有する任意の化合物を使用した方がよ
く、特公昭48−1711号公報等に記載されている全
ての化合物が適用される。本発明の架橋性ポリオレフィ
ン樹脂を、ビニルシラン変性によって得る場合、しばし
ば用いられるラジカル発生剤の例としては、ベンゾイル
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ第3級ブ
チルパーオキサイド、第3級ブチル−オキシ−2−エチ
ルヘキサノエート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチ
ロニトリル、メチルアゾビスイソブチレート等のアゾ化
合物等が挙げられる。ラジカル発生剤の配合量は、一般
にはオレフィン重合体100重量部に対し0.01〜2
重量部、好ましくは0.05〜1.5重量部の範囲であ
る。この量が少なすぎると、ビニルシラン化合物のグラ
フト量が少なく、一方多すぎると、ラジカル発生剤によ
る目的としない架橋が進行し、流れ特性不良や成形体外
観悪化などを引き起こすことが往々にしてあり、好まし
くない。
【0026】ビニルシラン変性オレフィン重合体は、シ
ラノール縮合触媒により水或いは大気中の湿気で容易に
架橋反応が進行するので、上記化学架橋法や照射架橋法
に比べて極めて有利である。シラノール縮合触媒として
は、錫、亜鉛、鉄、鉛、コバルト等の金属カルボン酸
塩、チタン酸エステル及びキレート化物等の有機金属化
合物、有機塩基、無機酸、及び有機酸である。例えば、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジ
オクチル錫ジラウレート、酢酸第一錫、カプリル酸第一
錫、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、ナフテン酸コバル
ト、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノ
ニルエステル、エチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシ
ルアミン、ピリジン、硫酸、塩酸等の無機酸、トルエン
スルホン酸、酢酸、ステアリン酸、マレイン酸等の有機
酸が挙げられる。シラノール縮合触媒の添加量としては
ビニルシラン変性オレフィン重合体100重量部に対し
て、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5
重量部、特に好ましくは0.01〜1重量部である。シ
ラノール縮合触媒の添加方法としては、成形前、又は成
形中に、触媒をそのまま、あるいは場合によっては、事
前にシラノール縮合触媒をオレフィン重合体に溶融混練
して作成したマスターバッチとして配合するか、又は、
溶液、分散液として成形体に塗布あるいは含浸させる方
法がある。
【0027】シラノール縮合触媒を添加したビニルシラ
ン変性オレフィン重合体の成形体を、水に暴露すること
により、架橋ポリオレフィン樹脂成形体が得られる。水
への暴露は、成形体を常温〜200℃程度、通常は常温
〜100℃程度の液状又は蒸気状の水と、10秒〜1週
間程度、通常は1分〜1日程度に亘って接触させればよ
い。加圧下で水と接触させることもできる。成形体の濡
れを良くするため、水には膨潤剤ないし界面活性剤、水
溶性有機溶媒その他を含んでもよい。水は、通常の水の
他に、加熱された水蒸気または空気中の水分などの形態
であることもできる。また、本発明の樹脂と配合物の調
製及び成形の際に水を暴露させることによって、調製、
成形と架橋反応を同時に行うこともできる。本発明で用
いられる架橋オレフィン重合体の架橋度は、その長期の
機械特性の発現効果から期待すると、JIS−C300
5に規定される架橋度で40重量%以上であることが好
ましく、中でも50重量%以上であることが好ましく、
特に好ましくは60〜90重量%である。
【0028】(b) フェノール化合物 本発明に係る架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体には、
前記一般式(I)で表される化合物の少なくとも1種が
配合される。前記(I)式において、Xは通常は3つと
も同じであるが、必ずしも同じである必要はない。前記
(II)式において、R1 とR4 はそれぞれ炭素数1〜8
のアルキル基を表し、両者は同一でも異なっていてもよ
い。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、第3級ブチル基、n
−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、
第3級ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル
基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、第3級ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、n−オクチル
基、イソオクチル基、sec−オクチル基、第3級オク
チル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖状、分岐鎖状又
は環状のいずれでもよい。これらの中で好ましいのは、
炭素数1〜5のアルキル基である。この中でも、第3級
ブチル基が特に好ましい。前記(II)式において、
2 、R3 、R5 及びR6 はそれぞれ水素原子又は炭素
数1〜8のアルキル基を表し、それぞれは同一でも異な
っていてもよい。アルキル基の具体例としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、第3級ブ
チル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペ
ンチル基、第3級ペンチル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、
第3級ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、n
−オクチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、
第3級オクチル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖状、
分岐鎖状又は環状のいずれでもよい。これらの中で好ま
しいのは、炭素数1〜5のアルキル基である。この中で
も、R2 又はR3 は水素原子又はメチル基が特に好まし
く、R5 は水素原子が特に好ましく、R6 は第3級ブチ
ル基が特に好ましい。
【0029】一般式(I)で表されるフェノール化合物
の好ましい例としては、下記A群の化合物が挙げられ
る。 A群:1,1,3−トリス(2−メチル−4−(3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブ
タン、1,1,3−トリス(3−メチル−4−(3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブ
タン、1,1,3−トリス(3−メチル−4−(3−
(3−メチル−5−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−
(3−(3−メチル−5−第3級ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシ)−5−第3級ブチル
フェニル)ブタン 一般式(I)で表されるフェノール化合物は、通常、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−第3級ブチルフェニル)ブタン又は1,1,3−トリ
ス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3級ブチルフ
ェニル)ブタン等と、3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニルプロピオン酸又は3−メチル−5−第
3級ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸等
や、対応するプロピオニルクロライド等との化学反応に
よって得られる。又、反応粗生成物を例えばカラムクロ
マトグラフ、再結晶等の方法で精製することにより、純
度の高い化合物が得られる。
【0030】化合物の粗生成物や精製物の溶液から化合
物を得る方法としては、例えば溶媒を蒸留により除去、
乾燥する方法、再結晶後濾別する方法等がある。前者の
方法からは非晶質の化合物(α晶)が、後者の方法から
は結晶状態の化合物(β晶)が得られることがあるが、
本発明の樹脂組成物においては、α晶、β晶いずれを用
いても良い。又、これらの混合物、反応粗生物であって
も良い。反応粗生物には、合成原料及び副生する化合物
を任意の割合で含む。
【0031】(c) リン系酸化防止剤 本発明に係る架橋ポリオレフィン樹脂には、一般にリン
系酸化防止剤として知られる化合物の少なくとも1種及
び/又は前記式(I)で示される以外のフェノール系酸
化防止剤が配合される。リン系酸化防止剤としては通常
樹脂用酸化防止剤として用いられるリン系酸化防止剤で
よい。例えば、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ第3級ブチル−
6−メチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレ
ンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチ
ル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジ
ホスホナイト、ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、2,2’−メチレン−ビス
(4,6−ジ第3級ブチルフェニル)−2−エチルヘキ
シルホスファイト、(2,4,6−トリ第3級ブチルフ
ェニル−2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール−ホスファイト、2,2’,2”−ニトリロ[ト
リエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ第3級ブ
チル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホス
ファイト]、ジステアリルペンタエリスリトールジホス
ファイト、ヘキサドデシル−1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−第3級ブチルフェニル)
ブタントリホスファイト等が挙げられる。
【0032】これらの中でも、好ましいのは下記B群の
中から選ばれるリン系酸化防止剤であり、 B群:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホス
ファイト、テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラ
キス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェニル)
−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブチルフェ
ニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、(2,4,
6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチル−2−エ
チル−1,3−プロパンジオールホスファイト、2,
2’,2”−ニトリロ(トリエチルトリス(3,3’,
5,5’−テトラ第3級ブチル−1,1’−ビフェニル
−2,2’−ジイル)ホスファイト)、ジステアリルペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ヘキサトリデシル
−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−第3級ブチルフェニル)ブタントリホスファイト これらの中でも特に好ましいのは、トリス(2,4−ジ
第三級ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ第3
級ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニ
レンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ第3級ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイトである。
【0033】(d) フェノール系酸化防止剤 フェノール系酸化防止剤としては、通常樹脂用酸化防止
剤として用いられるフェノール系酸化防止剤でよい。例
えば、2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノー
ル、2,4−ジメチル−6−第3級ブチルフェノール、
2,6−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノ
ール、2,6−ジ第3級ブチル−4−エチルフェノー
ル、2,4,6−トリ第3級ブチルフェノール、ブチル
化ヒドロキシアニソール、n−オクタデシル・3−(4
−ヒドロキシ−3,5−第3級ブチルフェニル)プロピ
オネート、イソオクチル・3−(4−ヒドロキシ−3,
5−ジ第3級ブチルフェニル)プロピオネート、ジステ
アリル・(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−第3級ブ
チルベンジル)マロネート、没食子酸プロピル、没食子
酸オクチル、没食子酸ドデシル、トコフェロール(ビタ
ミンE)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
第3級ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−エチル−6−第3級ブチルフェノール)、4,
4’−メチレンビス(2,6−ジ第3級ブチルフェノー
ル、2,2’−ブチリデンビス(4−エチル−6−第3
級ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3
−メチル−6−第3級ブチルフェノール)、2,2’−
チオビス(4−メチル−6−第3級ブチルフェノー
ル)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−第3級ブ
チルフェノール)、スチレン化フェノール、
【0034】N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−
ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、
ビス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルホスホン酸エチル)カルシウム、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3級ブチルフェ
ニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、テトラキス[3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
メチル]メタン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3
−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、2,2’−メチレンビス(4−
メチル−6−シキロヘキシルフェノール)、2,2’−
メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−4
−メチルフェノール]、
【0035】1,3,5−トリス(4−第3級ブチル−
3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシア
ヌル酸、1,3,5−トリス(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、トリエチ
レングリコール−ビス[3−(3−第3級ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、
エチレングリコール−ビス[3,3−ビス(3−第3級
ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ブチラ
ート]、2−第3級ブチル−6−(3−第3級ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフ
ェニルアクリラート、
【0036】2,2,’−オキザミド−ビス[エチル・
3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、6−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ第3級ブチルアニリノ)−2,4−ジオクチルチオ
−1,3,5−トリアジン、ビス[2−第3級ブチル−
4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第3級ブチル
−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、
3,9−ビス[2−[3−(3−第3級ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]
−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5−ト
リス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネー
ト、2,2−チオジエチレン−ビス[3−(3,5−ジ
第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第3級
ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ第3級ペンチ
ルフェニルアクリレート、2,4−ジオクチル−チオメ
チル−6−メチルフェノール等が挙げられる。
【0037】これらの中でも好ましいのは下記C群から
選ばれるフェノール系酸化防止剤であり、 C群:トコフェロール(ビタミンE)、2,6−ジ第3
級ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−
6−第3級ブチルフェノール、2,6−ジ第3級ブチル
−4−エチルフェノール、2,4,6−トリ第3級ブチ
ルフェノール、2,6−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキ
シメチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メ
チル−6−第3級ブチルフェノール)、2,2’−メチ
レンビス(4−エチル−6−第3級ブチルフェノー
ル)、2,2’−ブチリデンビス(4−メチル−6−第
3級ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス
(2,6−ジ第3級ブチルフェノール)、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−第3級ブチルフェノー
ル)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−第3級ブ
チルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−
6−第3級ブチルフェノール)、
【0038】1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−第3級ブチルフェニル)ブタン、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ト
リス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)イソシアヌラート、1,3,5−トリス(4−第3
級ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジ
ル)イソシアヌラート、3,9−ビス[2−{3−(3
−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウ
ンデカン、2−第3級ブチル−6−(3’−第3級ブチ
ル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−
メチルフェニルアクリラート、エチレングリコール−ビ
ス{3,3−ビス(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ブチラート}、n−オクタデシル−β−
(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオナート、テトラキス{メチレン−3−
(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオナート}メタン
【0039】これらの中でも特に好ましいのは、2,6
−ジ第3級メチル−4−メチルフェノール、1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌラート、1,3,5−トリス(4−第3級ブ
チル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イ
ソシアヌラート、テトラキス{メチレン−3−(3’,
5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオナート}メタン、である。
【0040】(e) その他の成分 本発明に係る架橋ポリオレフィン樹脂成形体の製造にお
いては、本発明の効果を損なわない種類の各種樹脂添加
剤を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することが
できる。配合できる樹脂添加剤としては、硫黄系酸化防
止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重金属不活性化剤、金
属石鹸、エポキシ系化合物、顔料、染料、難燃剤、帯電
防止剤、滑剤、加工助剤、造核剤、可塑剤、充填剤、発
泡剤等が挙げられる。
【0041】(2) 配合量比 前記架橋性ポリオレフィン樹脂に対する成分(A)の一
般式(I)で表されるフェノール化合物の配合量は、樹
脂100重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲で
選ぶのが好ましい。0.01重量部未満であると本発明
の目的が達成されず、10重量部を超えると樹脂からの
ブリードアウトが生じ、いずれも好ましくない。上記範
囲で特に好ましいのは、0.01〜1重量部の範囲であ
る。前記架橋性ポリオレフィン樹脂に対するリン系酸化
防止剤の配合量は、樹脂100重量部に対し、0.01
〜10重量部の範囲で選ぶのが好ましい。0.01重量
部未満であると本発明の目的が達成されず、10重量部
を超えると樹脂からのブリードアウト等が生じ、いずれ
も好ましくない。上記範囲で特に好ましいのは、0.0
1〜1重量部の範囲である。前記架橋性ポリオレフィン
樹脂に対するフェノール系酸化防止剤の配合量は、樹脂
100重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲で選
ぶのが好ましい。0.01重量部未満であると本発明の
目的が達成されず、10重量部を超えると樹脂からのブ
リードアウト等が生じ、いずれも好ましくない。上記範
囲で特に好ましいのは、0.01〜1重量部の範囲であ
る。
【0042】[II] 架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体
の製造方法 (1) 架橋性ポリオレフィン樹脂樹脂組成物 (a) 混合方法 架橋性ポリオレフィン樹脂組成物を調製するには、ポリ
オレフィン系樹脂、ビニルシラン化合物、下記一般式
(I)で表されるフェノール化合物の中から選ばれた化
合物、及び、一般式(I)で表されるフェノール化合物
とリン系酸化防止剤及び/又はフェノール系酸化防止
剤、更に要すれば他の各種樹脂添加剤とを、それぞれ所
定量秤量し、混合すればよく、混合した後に混練しても
よい。
【0043】溶融混練 混合する際には、樹脂に添加物を混合する際に従来から
使用されている混合機、例えば、ボールミル、ペブルミ
ル、タンブラーミキサー、チェンジカンミキサー、スー
パーミキサー(ヘンシェルミキサー)等が挙げられ、混
練する際には、樹脂に添加物を混練する際に従来から使
用されている混練機、例えば、ミキシングロール、バン
バリーミキサー、一軸混練機、二軸混練機等が挙げられ
るが、二軸混練機、バンバリーミキサーが効率の点から
好ましい。ビニルシラン変性オレフィン重合体では、シ
ラノール縮合触媒をマスターバッチとして用いる方法を
前述したが、この際、マスターバッチ中に、一般式
(I)で表されるフェノール化合物と、リン系酸化防止
剤及び/又はフェノール系酸化防止剤、更に要すれば他
の各種樹脂添加剤とをシラノール縮合触媒と共に、マス
ターバッチとして添加してもよい。
【0044】(2) 成形方法 本発明の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体は、上記架
橋性ポリオレフィン樹脂組成物を従来から知られている
樹脂の押出成形方法、例えば、ブロー成形法、射出ブロ
ー成形法、パイプ成形法、フィルム成形法、シート成形
法等によって、目的の製品に成形することができる。ま
た、ビニルシラン変性オレフィン重合体においては、こ
の成形の際に、オレフィン重合体にビニルシラン化合
物、ラジカル発生剤、一般式(I)で表されるフェノー
ル化合物とリン系酸化防止剤及び/又はフェノール系酸
化防止剤、更に要すれば他の各種樹脂添加剤、及びシラ
ノール縮合触媒を投入し、ビニルシラン化合物をグラフ
トさせながら、成形加工を一挙に行うこともできる。
【0045】[III] 架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体
の用途 本発明の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体の形状は、
その用途によってほぼ定まり、各種形状の押出成形体を
挙げることができる。本発明の効果を特に受けることが
できる用途としては、水、界面活性剤水溶液、アルカリ
水溶液、海水、生活排水、エチレングリコール、プロピ
レングリコール等の溶媒に接触する製品、特に水、特に
温熱水の接触する成形体が好ましい。好適な製品の具体
例としては、石油、ガス等のパイプ配管、水道水、配水
管、温水配管、暖房設備等のパイプ、貯水タンク、浴槽
部品、フロート、ブイ、水タンク、配管部品、化粧品容
器、自動車のリザーブタンク、ブレーキオイルタンク、
ガソリンタンク、ウォッシャータンク、防水フィルム、
遮水シート、土木シート等を挙げることができる。これ
らの押出成形体においては、本発明の長期耐久性の効果
を有効に発揮することができるので、商品価値を高める
ことができる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載
例に限定されるものではない。 [参考例1]フェノール化合物(A−1)の合成 1,1,3トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル−5−第3級ブチルフェニル)ブタン30g、3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルクロリド55gを、酢酸ブチル100gに
溶解し、撹拌下室温でトリエチルアミン23gを滴下し
た。滴下後、室温で約2時間撹拌した。反応終了後、反
応溶液を水洗し、酢酸水溶液で中和した後、濾過した。
得られた残さからメタノール250gを用いて晶出させ
ると、1,1,3−トリス(2−メチル−4−(3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブ
タン55gが融点174〜176℃の白色結晶として得
られた。
【0047】[実施例1]密度0.945g/cm3
メルトフロ−レシオ:MFR(190℃,2.16kg
荷重)2.5g/10分のポリエチレン100重量部、
ジ第3級ブチルパーオキサイド0.035重量部、及び
ビニルトリメトキシシラン2重量部とをヘンシェルミキ
サーにて混合し、L/D26の40mmφ単軸押出機に
供給して温度210℃にて押出し、シラングラフトポリ
エチレン(D)を作製した。得られたシラングラフトポ
リエチレンは、MFR(190℃,2.16kg荷重)
0.3g/10分、シラン含量1.2重量%であった。
一方、上記で用いたと同じポリエチレン100重量部に
ジブチル錫ジラウレート1重量部、参考例1で合成した
フェノール化合物(A−1)を4重量部、トリス(2,
4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト(B−1)
2重量部を添加、ヘンシェルミキサーで混合し、上記で
用いたと同じ単軸押出機に供給し、温度200℃にて押
出し、添加剤を配合したシラノール縮合触媒(E)を作
製した。次に、シラングラフトポリエチレン(D)95
重量部とシラノール縮合触媒(E)5重量部をタンブラ
ーミキサーで混合し、ダイ内径20.5mm、ニップル
外径15.5mmのダイスを備えたL/D24、口径5
0mmφの単軸パイプ成形機に供給し、成形温度190
℃にて、外径17mm、内径13mmのパイプを成形し
た。
【0048】得られたパイプを90℃温水に16時間ど
ぶ漬けし、架橋処理を行った。架橋処理後の架橋度は7
8%であった。なお、架橋度の測定は、溶媒としてキシ
レンを用い、ソックスレー抽出器により沸点温度におい
て約12時間試料を抽出し、下式に従い抽出残の重量を
百分率で表示した。 架橋度(%)=〔抽出残重量(g)/抽出前試料重量
(g)〕×100 得られた架橋ポリエチレンパイプから長さ60cmのパ
イプを切り出し、110±1℃のオーブン中に、片端を
密栓し、もう一端から窒素により0.70MPaに加圧
した状態で、熱間内圧クリープを評価(JIS−K67
69に準拠)したところ、10,000時間経過した時
点でも、パイプには割れ等の問題は何ら発生しなかっ
た。
【0049】[実施例2]実施例1において、トリス
(2,4−ジ第三級ブチルフェニル)ホスファイト(B
−1)の代わりにテトラキス(メチレン−3−(3,5
−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート)メタン(C−1)を用いた他は実施例1と同様
にして評価した結果を表1に示す。
【0050】[実施例3]実施例1において、トリス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト(B
−1)2重量部の代わりに、トリス(2,4−第3級ブ
チルフェニル)ホスファイト(B−1)1重量部及びテ
トラキス(メチレン−3−(3,5−ジ第3級ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン(C
−1)1重量部を用いた他は実施例1と同様にして評価
した結果を表1に示す。
【0051】[比較例1]実施例1において、参考例1
で合成したフェノール化合物(A−1)4重量部のみを
用い、トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホス
ファイト(B−1)を用いなかった他は実施例1と同様
にして評価した結果を表1に示す。
【0052】[比較例2]実施例1において、トリス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト(B
−1)2重量部のみを用い、参考例1で合成したフェノ
ール化合物(A−1)を用いなかった他は実施例1と同
様にして評価した結果を表1に示す。
【0053】[比較例3]実施例1において、参考例1
で合成したフェノール化合物(A−1)及びトリス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト(B
−1)を用いず、代わりにテトラキス(メチレン−3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート)メタン(C−1)2重量部を用いた他
は実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】[実施例4]密度0.945g/cm3
MFR(190℃、2.16kg荷重)2.5g/10
分のポリエチレン100重量部とジクミルパーオキサイ
ド0.075重量部とビニルトリメトキシシラン2.2
重量部をヘンシェルミキサーにて混合したものを、L/
D35、スクリュー径44mmの3ベントタイプの同方
向二軸押出機先端に、ダイ内径20.5mm、ニップル
外径15.5mmのダイスを備えたパイプ成形機のホッ
パーに投入し、また、第2ベント口から参考例1で合成
したフェノール化合物(A−1)0.2重量部とトリス
(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホスファイト(B
−1)0.1重量部を、第3ベント口からジオクチル錫
ジラウレート0.04重量部を添加し、温度190℃に
て、外径17mm、内径13mmのパイプを成形した。
得られたパイプを90℃温水に16時間どぶ漬けし、架
橋処理を行ったところ、架橋度73%のパイプが得られ
た。本パイプについて、実施例1と同様にして熱間内圧
クリープを評価したところ、10,000時間経過した
時点でも、パイプには割れ等の問題は何ら発生しなかっ
た。
【0056】[実施例5]実施例1で得た架橋処理後の
パイプの内面に95℃熱水を流速4.5m/分で1,0
00時間通水した。通水したパイプに関し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価したところ、5,0
00時間経過した時点でもパイプには割れ等の問題は何
ら発生しなかった。
【0057】[実施例6]実施例2で得た架橋処理後の
パイプに実施例5と同様の通水処理を施し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価した結果を表2に示
す。
【0058】[実施例7]実施例3で得た架橋処理後の
パイプに実施例5と同様の通水処理を施し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価した結果を表2に示
す。
【0059】[比較例4]比較例1で得た架橋処理後の
パイプに実施例5と同様の通水処理を施し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価した結果を表2に示
す。
【0060】[比較例5]比較例2で得た架橋処理後の
パイプに実施例5と同様の通水処理を施し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価した結果を表2に示
す。
【0061】[比較例6]比較例3で得た架橋処理後の
パイプに実施例5と同様の通水処理を施し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価した結果を表2に示
す。
【0062】
【表2】
【0063】[実施例8]実施例4で得た架橋処理後の
パイプに実施例5と同様の通水処理を施し、実施例1と
同様にして熱間内圧クリープを評価した結果、5,00
0時間経過した時点でもパイプには割れ等の問題は何ら
発生しなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明に係る架橋ポリオレフィン樹脂押
出成形体は、架橋ポリオレフィン樹脂中に、一般式
(I)で表されるフェノール化合物と、リン系酸化防止
剤及び/又はフェノール系酸化防止剤とを併用配合する
ことにより、水や熱水の存在する環境使用中において
も、長期に亘って機械的強度等を保持する優れた耐久性
を示し、その産業上の利用価値は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 (72)発明者 加 藤 親 彦 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 (72)発明者 出 口 自治夫 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)及び成分(B)を含有して
    なることを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂押出成形
    体。 成分(A): 下記一般式(I)で表されるフェノール
    化合物 成分(B): リン系酸化防止剤及び/又は上記成分
    (A)以外のフェノール系酸化防止剤 【化1】 [一般式(I)において、Xは相互に同一でも異なって
    いても良く、次の一般式(II)で表される。] 【化2】 [一般式(II)においてR1 とR4 はそれぞれ炭素数1
    〜8のアルキル基を表し、両者は同一であっても異なっ
    ていてもよく、R2 、R3 、R5 及びR6 はそれぞれ水
    素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、それぞれ
    は同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 【請求項2】一般式(I)で表されるフェノール化合物
    が、下記A群から選ばれたものである、請求項1に記載
    の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体。 A群:1,1,3−トリス(2−メチル−4−(3−
    (3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
    プロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブ
    タン、 1,1,3−トリス(3−メチル−4−(3−(3,5
    −ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
    ニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブタン、 1,1,3−トリス(3−メチル−4−(3−(3−メ
    チル−5−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
    ロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブタ
    ン、 1,1,3−トリス(2−メチル−4−(3−(3−メ
    チル−5−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
    ロピオニルオキシ)−5−第3級ブチルフェニル)ブタ
    ン。
  3. 【請求項3】リン系酸化防止剤が、下記B群から選ばれ
    たものである、請求項1〜2のいずれか記載の架橋ポリ
    オレフィン樹脂押出成形体。 B群:トリス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ホス
    ファイト、 テトラキス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)−4,
    4’−ビフェニレンジホスホナイト、 テトラキス(2,4−ジ第3級ブチル−5−メチルフェ
    ニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、 ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ペンタエリス
    リトールジホスファイト、 ビス(2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェニル)
    ペンタエリスリトールジホスファイト、 2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第3級ブチルフェ
    ニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、 (2,4,6−トリ第3級ブチルフェニル)−2−ブチ
    ル−2−エチル−1,3−プロパンジオールホスファイ
    ト、 2,2’,2”−ニトリロ(トリエチルトリス(3,
    3’,5,5’−テトラ第3級ブチル−1,1’−ビフ
    ェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト)、 ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、 ヘキサトリデシル−1,1,3−トリス(2−メチル−
    4−ヒドロキシ−5−第3級ブチルフェニル)ブタント
    リホスファイト。
  4. 【請求項4】フェノール系酸化防止剤が、下記C群から
    選ばれたものである、請求項1〜3のいずれかに記載の
    架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体。 C群:トコフェロール(ビタミンE)、 2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノール、 2,4−ジメチル−6−第3級ブチルフェノール、 2,6−ジ第3級ブチル−4−エチルフェノール、 2,4,6−トリ第3級ブチルフェノール、 2,6−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノ
    ール、 2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第3級ブチ
    ルフェノール)、 2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第3級ブチ
    ルフェノール)、 2,2’−ブチリデンビス(4−メチル−6−第3級ブ
    チルフェノール)、 4,4’−メチレンビス(2,6−ジ第3級ブチルフェ
    ノール)、 4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−第3級ブ
    チルフェノール)、 2,2’−チオビス(4−メチル−6−第3級ブチルフ
    ェノール)、 4,4’−チオビス(3−メチル−6−第3級ブチルフ
    ェノール)、 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
    −第3級ブチルフェニル)ブタン、 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
    −ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
    ン、 トリス(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシベン
    ジル)イソシアヌラート、 1,3,5−トリス(4−第3級ブチル−3−ヒドロキ
    シ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌラート、 3,9−ビス[2−{3−(3−第3級ブチル−4−ヒ
    ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}
    −1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テト
    ラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、 2−第3級ブチル−6−(3’−第3級ブチル−5’−
    メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェ
    ニルアクリラート、 エチレングリコール−ビス{3,3−ビス(3−第3級
    ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチラート}、 n−オクタデシル−β−(3’,5’−ジ第3級ブチル
    −4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート、 テトラキス{メチレン−3−(3’,5’−ジ第3級ブ
    チル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート}メ
    タン トリエチレングリコール−ビス−3−(3−第3級ブチ
    ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネ
    ート。
  5. 【請求項5】架橋ポリオレフィン樹脂が、ビニルシラン
    変性ポリオレフィン樹脂である、請求項1に記載の架橋
    ポリオレフィン樹脂押出成形体。
  6. 【請求項6】一般式(I)で表されるフェノール化合物
    (A)の配合量が、樹脂100重量部に対し、0.01
    〜3重量部である、請求項1に記載の架橋ポリオレフィ
    ン樹脂押出成形体。
  7. 【請求項7】リン系酸化防止剤(B)の配合量が、樹脂
    100重量部に対し、0.01〜3重量部である、請求
    項1に記載の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体。
  8. 【請求項8】フェノール系酸化防止剤(B)の配合量
    が、樹脂100重量部に対し、0.01〜3重量部の範
    囲で選ばれてなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の架橋ポリオレフィン樹脂押出成形体。
  9. 【請求項9】ポリオレフィン系樹脂、ビニルシラン化合
    物、下記一般式(I)で表されるフェノール化合物の中
    から選ばれた化合物、及び、リン系酸化防止剤及び/又
    はフェノール系酸化防止剤を含有する樹脂組成物を溶融
    押出成形してなることを特徴とする、架橋ポリオレフィ
    ン樹脂押出成形体の製造方法。 【化3】 [一般式(I)において、Xは相互に同一でも異なって
    いても良く、次の一般式(II)で表される。] 【化4】 [一般式(II)において、R1 とR4 はそれぞれ炭素数
    1〜8のアルキル基を表し両者は同一であっても異なっ
    ていてもよく、R2 、R3 、R5 及びR6 はそれぞれ水
    素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、それぞれ
    は同一であっても異なっていてもよい。]
  10. 【請求項10】一般式(I)で表されるフェノール化合
    物の配合量が、樹脂100重量部に対し、0.01〜3
    重量部の範囲である、請求項9に記載の架橋ポリオレフ
    ィン樹脂押出成形体の製造方法。
  11. 【請求項11】リン系酸化防止剤の配合量が、樹脂10
    0重量部に対し、0.01〜3重量部の範囲である、請
    求項9又は10に記載の架橋ポリオレフィン樹脂押出成
    形体の製造方法。
  12. 【請求項12】フェノール系酸化防止剤の配合量が、樹
    脂100重量部に対し、0.01〜3重量部の範囲であ
    る、請求項9〜11のいずれかに記載の架橋ポリオレフ
    ィン樹脂押出成形体の製造方法。
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