JPH11181032A - 含フッ素グラフト共重合体の製造法 - Google Patents
含フッ素グラフト共重合体の製造法Info
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- JPH11181032A JPH11181032A JP9365141A JP36514197A JPH11181032A JP H11181032 A JPH11181032 A JP H11181032A JP 9365141 A JP9365141 A JP 9365141A JP 36514197 A JP36514197 A JP 36514197A JP H11181032 A JPH11181032 A JP H11181032A
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Abstract
あって、約280℃以上といった高温域での耐圧縮永久歪
特性にすぐれた成形物を与えることができ、従ってシー
ル材の成形材料などとして好適に使用し得るものの製造
法を提供する。 【解決手段】 飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素
化合物の存在下に、フッ素化単量体およびプロピレンか
らなる群から選ばれた少なくとも2種のモノマーを共重
合させ、得られた共重合体に更にテトラフルオロエチレ
ンおよび一般式 CF2=CFOCX2(CF2) p Y (X:H,F、Y:H,F、p:
0〜3)で表わされるポリフルオロビニルエーテルをグラ
フト共重合反応させ、含フッ素グラフト共重合体を製造
する。その際、飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素
化合物と共に、不飽和含ヨウ素化合物または不飽和含臭
素化合物を併用することもできる。
Description
共重合体の製造法に関する。更に詳しくは、熱可塑性の
含フッ素グラフト共重合体の製造法に関する。
品性にすぐれている高分子材料であり、中でも含フッ素
共重合体エラストマーは、耐熱性および耐油性が要求さ
れるO-リング、パッキン、オイルシール、ガスケット等
のシール材あるいはホース等の成形材料として広く用い
られている。しかしながら、含フッ素共重合体エラスト
マーの加硫物は、不溶、不融であるためにバリやスクラ
ップの再利用を困難としている。また、加硫工程自体、
多大なエネルギーと精密な工程管理を必要としている。
程自体が不要であるため、バリやスクラップの再利用が
容易であり、省資源、低廃棄物といった今日の社会的要
請に適した材料ということができる。更に、熱可塑性エ
ラストマーは自己補強性を有するため、補強性充填剤の
配合が基本的には不要であり、従って充填剤による汚染
が問題となるような用途、例えば医療用、食品用、半導
体製造装置用等にも好適に用いることができる。
合体エラストマーとしては、次のようなものが挙げられ
る。 特開昭53−3495号公報:炭素と結合したヨウ素を
有するアイオダイド化合物の存在下に、少なくとも2種
のラジカル重合性モノマーを重合させるに際し、アイオ
ダイド化合物の炭素-ヨウ素結合間に少なくとも2種の
ポリマー鎖セグメントを形成せしめるように、各ポリマ
ー鎖セグメントを構成すべきモノマーを逐次重合させ
て、ポリマー鎖セグメントの少なくとも1種が含フッ素
系ポリマー鎖セグメントである多元セグメント化ポリマ
ー を得る。得られた多元セグメント化ポリマーは、ゴム弾
性にこそすぐれてはいるが、シール材料として実用上重
要な特性である耐圧縮永久歪特性の点では必ずしも満足
されていない。
は3種のポリマー鎖セグメントからなる連鎖と、連鎖の
一端に存在するヨウ素原子ならびに他端に存在するアイ
オダイド化合物から少なくとも1個のヨウ素原子を除い
た残渣からなり、ポリマー鎖セグメントの1種(連鎖が
2種のポリマー鎖セグメントの場合)あるいは1種また
は2種(連鎖が3種のポリマー鎖セグメントの場合)は、
(1) VdF/HFP/TFE(モル比 45〜90:5〜50:0〜35)ポリマ
ーおよび(2) FAVE/TFE/VdF(モル比 15〜75:85以下:0
〜85)ポリマーから選択されたMW3万〜120万のエラスト
マー性ポリマー鎖セグメントであり、ポリマー鎖セグメ
ントの残余は(3) VdF/TFE(モル比 0〜100:100〜0)ポリ
マーおよび(4) エチレン/TFE(モル比 40〜60:60〜40)
ポリマーから選択されたMW3000〜40万の非エラストマー
性ポリマー鎖セグメントであり、エラストマー性ポリマ
ー鎖セグメントと非エラストマー性ポリマー鎖セグメン
トの重量比が40〜95:60〜5である含フッ素セグメント
化ポリマー。この含フッ素セグメント化ポリマーも、ゴ
ム弾性にこそすぐれてはいるが、シール材料として実用
上重要な特性である耐圧縮永久歪特性の点では必ずしも
満足されていない。 VdF :フッ化ビニリデン HFP :ヘキサフルオロプロペン TFE :テトラフルオロエチレン FAVE:C1〜C3のアルキル基を有するパーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)
とも1種の含フッ素単量体を含む1種類以上の単量体
と、分子内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有する
単量体とを共重合させて、その分子内にペルオキシ基を
含有させ、かつそのガラス転移温度が室温以下である含
フッ素弾性共重合体を第1段階で製造し、第2段階にお
いて、第1段階で得られた共重合体の水性乳濁液または
分散溶媒中で、その融点が130℃以上である結晶性重合
体を与える少なくとも1種の含フッ素単量体を含む1種
類以上の単量体をグラフト共重合させて、柔軟性を有す
るフッ素樹脂を製造する。
理を必要とせず、成形加工も容易であり、機械的特性の
良好な成形物を与え、シール材としても好適に使用し得
るが、それの具体例を実施例1についてみると、乳化重
合-塩析・水洗-乾燥-溶媒による洗浄-乾燥-グラフト重
合(溶液重合)-溶媒の分離・乾燥という一連の煩雑な工
程がとられており、製造コストの点からみて決して好ま
しい方法とはいえない。
塑性の含フッ素共重合体エラストマーであって、耐圧縮
永久歪特性が改善され、従ってシール材の成形材料など
として好適に使用し得るものとして、(A)一般式 RIn
(ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化
水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、n
は1または2である)で表わされる飽和含ヨウ素化合物ま
たは一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、
クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭
化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)
で表わされる含ヨウ素臭素化合物および(B)ヨウ素原子
または臭素原子を含有する不飽和フルオロ炭化水素また
は不飽和炭化水素の存在下に、フッ素化単量体およびプ
ロピレンからなる群から選ばれた少なくとも2種のモノ
マーを共重合させ、得られた共重合体に更にフッ素化単
量体およびエチレンからなる群から選ばれた少なくとも
1種のモノマーをグラフト共重合させて製造された含フ
ッ素グラフト共重合体を提案している(特願平8-299288
号)。
ト共重合体の融点Tmは、約160〜280℃程度であって、更
なる耐熱性の要求されるシール材の成形材料として用い
るには、十分に満足されない点がみられた。換言すれ
ば、含フッ素共重合体が有するC-F結合に由来する耐薬
品性や耐熱性(耐酸化性)の内、耐熱性という特徴が未だ
十分に発揮されていないといえる。
永久歪特性にすぐれた熱可塑性エラストマーが記載され
ている。この熱可塑性エラストマーは、AタイプまたはB
タイプのセグメントの少くとも一つが、一般式 CH2=CXR
fCHRI [X:H,F,CH3、Rf:(パー)アルオロアルキレン基、
(パー)フルオロポリオキシアルキレン基]で表わされる
ヨウ化オレフィン由来の単位からなる、弾性を有する少
くとも一つのAタイプのフッ素化重合体セグメントとプ
ラストマー的性質を有する少くとも一つのBタイプのフ
ッ素化セグメントによって構成されたブロック構造を有
している。
も、その融点Tmは約165°程度と低く、その上上記一般
式で表わされるヨウ化オレフィンは製造コストが高く、
それの圧縮永久歪(120℃、24時間)も53%程度であってコ
ストに見合った性能のものが得られているとはいい難
い。
合体エラストマーであって、約280℃以上といった高温
域での機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にすぐれた成
形物を与えることができ、従ってシール材の成形材料な
どとして好適に使用し得るものの製造法を提供すること
にある。
一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロ
フルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素
基であり、nは1または2である)で表わされる飽和含ヨウ
素化合物または一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭
化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素
基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1また
は2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物の存在下
に、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選
ばれた少なくとも2種のモノマー混合物を共重合させ、
得られた共重合体に更にテトラフルオロエチレンおよび
一般式 CF2=CFOCX2(CF2)nY (ここで、Xは水素原子また
はフッ素原子であり、Yは水素原子またはフッ素原子で
あり、nは0または1〜3の整数である)で表わされるポリ
フルオロビニルエーテルをグラフト共重合反応させ、含
フッ素グラフト共重合体を製造することによって達成さ
れる。その際、飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素
化合物と共に、ヨウ素または臭素原子を含有する不飽和
フルオロ炭化水素または不飽和炭化水素を併用すること
もできる。
ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素化合物の存在下に、フ
ッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選ばれた
少なくとも2種のモノマー混合物の共重合反応として行
われる。
ン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(メチ
ルビニルエーテル)等が用いられる。これらのフッ素化
単量体とプロピレンとから少なくとも2種のものが共重
合反応に用いられるが、その内の少なくとも1種は共重
合体の結晶性を破壊する性質を有するヘキサフルオロプ
ロペン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ
(メチルビニルエーテル)およびプロピレンの中から選ぶ
必要があり、好ましくはクロロトリフルオロエチレンが
用いられ、これらの単量体はモノマー混合物中約10〜80
モル%、好ましくは約20〜60モル%の割合で用いられる。
物としては、例えば1,2-ジヨードパーフルオロエタン、
1,3-ジヨードパーフルオロプロパン、1,4-ジヨードパー
フルオロブタン、1,6-ジヨードパーフルオロヘキサン、
1,8-ジヨードパーフルオロオクタン等が挙げられ、好ま
しくは1,4-ジヨードパーフルオロブタンが用いられる。
素化合物としては、重合条件下副反応を起して効果を失
わないものの中から選ばれ、R基は一般に炭素数1〜10の
フルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロ
ロ炭化水素基または炭化水素基から選ばれ、いずれの基
も−O−、−S−、=NR、−COOH、−SO2、−SO3H、−PO3
Hなどの官能基が結合されていてもよい。
または不飽和の、脂肪族または芳香族の化合物であっ
て、好ましくはnおよびmがそれぞれ1のものが使用され
る。nおよび/またはmが2のものは、生成する含フッ素エ
ラストマーが3次元構造となるので、加工性が損われな
い範囲内で使用されることが望まれる。
ば1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1-ブロモ-3-
ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨードパー
フルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロブタ
ン、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロ(2-メチルプロパ
ン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブタ
ン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モノ
ブロモモノヨードパーフルオロ-n-オクタン、モノブロ
モモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1-ブロモ-1
-ヨ−ド-2-クロロパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨ
ード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ
-2-クロロパーフルオロエタン、1,1-ジブロモ-2-ヨ−ド
パーフルオロエタン、1,2-ジブロモ-2-ヨードパーフル
オロエタン、1,2-ジヨード-2-ブロモパーフルオロエタ
ン、1-ブロモ-2-ヨード-1,2,2-トリフルオロエタン、1-
ヨード-2-ブロモ-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ブロモ
-2-ヨード-1,1-ジフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-
1,1-ジフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-フルオロ
エタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-フルオロエタン、1-ブロ
モ-2-ヨード-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ヨ
ード-2-ブロモ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-
ブロモ-2-ヨード-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1-
ヨード-2-ブロモ-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1,
4-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロブタン、2,4-ジブロ
モ-1-ヨードパーフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロ
モパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨード-3,3,4,
4-テトラフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモ-3,3,
4,4-テトラフルオロブタン、1,1-ジブロモ-2,4-ジヨー
ドパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-クロロエ
タン、1-ヨード-2-ブロモ-1-クロロエタン、1-ブロモ-2
-ヨード-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジク
ロロエタン、1,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロ
パン、2,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、
1,3-ジヨード-2-ブロモパーフルオロプロパン、1-ブロ
モ-2-ヨードエタン、1-ブロモ-2-ヨードプロパン、1-ヨ
ード-2-ブロモプロパン、1-ブロモ-2-ヨードブタン、1-
ヨード-2-ブロモブタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-トリフ
ルオルメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ヨード-
2-ブロモ-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプ
ロパン、1-ブロモ-2-ヨード-2-フェニルパーフルオロエ
タン、1-ヨード-2-ブロモ-2-フェニルパーフルオロエタ
ン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、3-ヨー
ド-4-ブロモパーフルオロブテン-1、1-ブロモ-4-ヨード
パーフルオロブテン-1、1-ヨード-4-ブロモパーフルオ
ロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-3,4,4-トリフルオロブ
テン-1、4-ブロモ-3-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン
-1、3-ブロモ-4-ヨード-1,1,2-トリフルオロブテン-1、
4-ブロモ-5-ヨードパーフルオロペンテン-1、4-ヨード-
5-ブロモパーフルオロペンテン-1、4-ブロモ-5-ヨード-
1,1,2-トリフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモ-1,
1,2-トリフルオロペンテン-1、1-ブロモ-2-ヨードパー
フルオロエチルパーフルオロメチルエーテル、1-ブロモ
-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロエチルエー
テル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフル
オロプロピルエーテル、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオ
ロプロピルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-
ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテ
ル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオ
ロアリルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエ
チルメチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモパーフルオロ
エチルエチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモエチルエチ
ルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードエチル-2´-クロロエチ
ルエーテル等が挙げられる。これらの含ヨウ素臭素化合
物は、適宜公知の方法により製造することができ、例え
ば含フッ素オレフィンに臭化ヨウ素を反応させることに
より、モノブロモモノヨード含フッ素オレフィンが得ら
れる。
は、例えばベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-
ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、
3,5-ジヨード-1-ブロモ、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブ
ロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(2-ブロモエチ
ル)、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、3,5-ビ
ス(2-ブロモエチル)-1-(2-ヨードエチル)、3,5-ビス(2-
ヨードエチル)-1-(2-ブロモエチル)、1-(3-ヨードプロ
ピル)-2-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3
-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-4-(3-ブ
ロモプロピル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(3-ヨ
ードプロピル)、1-(4-ヨードブチル)-3-(4-ブロモブチ
ル)、1-(4-ヨードブチル)-4-(4-ブロモブチル)、3,5-ビ
ス(4-ヨードブチル)-1-(4-ブロモブチル)、1-(2-ヨード
エチル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)
-3-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-
(2-ヨードエチル)、1-ヨード-3-(2-ブロモエチル)、1-
ヨード-3-(3-ブロモプロピル)、1,3-ジヨード-5-(2-ブ
ロモエチル)、1,3-ジヨード-5-(3-ブロモプロピル)、1-
ブロモ-3-(2-ヨードエチル)、1-ブロモ-3-(3-ヨードプ
ロピル)、1,3-ジブロモ-5-(2-ヨードエチル)、1,3-ジブ
ロモ-5-(3-ヨードプロピル)などの各置換体、パーフル
オロベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロ
モ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-
ジヨード-1-ブロモ等の各置換体が用いられる。
ヨウ素臭素化合物を用いるかの選択は、含フッ素グラフ
ト共重合体の成形条件などを考慮して決定される。即
ち、本発明方法で得られる含フッ素グラフト共重合体
は、高融点を有するため、高温での成形を必要としてい
る。従って、成形体の着色が好ましくないような用途に
用いられる場合には、含ヨウ素臭素化合物が用いられる
が、成形体を高速で加硫する場合や着色が問題とならな
い場合には、飽和含ヨウ素化合物が用いられる。
素臭素化合物(A)と共に、ヨウ素または臭素原子を含有
する不飽和(フルオロ)炭化水素(B)を併用することもで
きる。かかる不飽和含ヨウ素または臭素化合物として
は、例えばヨードトリフルオロエチレン、パーフルオロ
(2-ヨードエチルビニルエーテル)等の不飽和含ヨウ素化
合物または2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチレン、ブロモ
トリフルオロエチレン、4-ブロモ-3,3,4,4-テトラフル
オロブテン-1、パーフルオロ(2-ブロモエチルビニルエ
ーテル)等の不飽和含臭素化合物が挙げられる。含ヨウ
素化合物を選ぶかあるいは含臭素化合物を選ぶかは、飽
和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素化合物の場合と同
じ基準に従って行われるが、これらの中では2-ブロモ-
1,1-ジフルオロエチレンが特に好ましい化合物として挙
げられる。
成分と(B)成分とは、一般に約2/1〜1/2、好ましくは約
1.5/1〜1/1.5のモル比で用いられる。実際には、それぞ
れの成分の反応性の差を考慮した上で決定することが好
ましい。(A)成分と(B)成分の全使用量は、1段目の重合
反応で得られる共重合体中にヨウ素および/または臭素
をどの程度の割合で存在させることが必要かという点お
よびこれら両成分の1段目の重合反応における共重合性
などによって決定される。例えば、1-ブロモ-2-ヨード
テトラフルオロエタンと2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチ
レンの組合せの場合には、ヨウ素が約0.005〜0.025ミリ
モル/g共重合体の結合量となるように重合反応系に共存
させることが好ましい。なお、比較的高価な(B)成分の
使用によって、成形体の機械的な特性が改善されること
はいう迄もないが、(A)成分単独でも、高温条件下で実
用上十分な機械的特性が得られることは、特筆される事
柄である。(A)成分単独、例えば1,4-ジヨードオクタフ
ルオロブタンのみを使用して共重合反応を行なう場合に
は、ヨウ素が約0.02〜0.04ミリモル/g共重合体の結合量
となるように、重合反応系に共存させることが好まし
い。
液重合、塊状重合等の任意の重合法によって行うことが
できるが、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合
法が好ましい。乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等
の水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドック
ス系を触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウ
ム、パーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオ
ロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ま
しくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に
用いて、一般に圧力約0〜100kg/cm2G、好ましくは約10
〜50kg/cm2G、温度約0〜100℃、好ましくは約20〜80℃
の条件下で行われる。その際、重合系内のpHを調節する
ために、Na2HPO4、NaH2PO4、KH2PO4等の緩衝能を有する
電解質物質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いて
もよい。また、前記(A)成分および(B)成分は、連鎖移動
性を有するため通常は連鎖移動剤の添加は不要である
が、必要に応じてマロン酸エチル、アセトン、イソプロ
パノール等の連鎖移動剤が適宜用いられる。
た共重合体には、テトラフルオロエチレンおよび前記一
般式で表わされるポリフルオロビニルエーテルがグラフ
ト共重合される。ポリフルオロビニルエーテルとして
は、例えば CF2=CFOCF3、CF2=CFOCF2CF3、CF2=CFOCF2CF
2CF3、CF2=CFOCH2CF2CF3、CF2=CFOCH2CF2CF2H 等の少く
とも一種が用いられ、好ましくはテトラフルオロエチレ
ンとの共重合反応性の点から CF2=CFOCH2CF2CF3 が用い
られる。
が乳化重合法または溶液重合法によって行われた場合、
そこに得られた水性ラテックスまたは溶液を冷却し、残
モノマーをパージした後、そこにテトラフルオロエチレ
ンおよびポリフルオロビニルエーテルを添加し、重合反
応させることによって行われる。
ニルエーテルとは、両者の合計量中後者が約0.5〜6モル
%、好ましくは約1〜5モル%の割合で用いられる。例えば
ポリフルオロビニルエーテルとして CF2=CFOCH2CF2CF3
を1モル%の割合で用いた場合、得られる含フッ素グラフ
ト共重合体は317℃付近に融点Tmを示し、これは成形加
工することが可能であるが、これ以下の共重合割合で
は、テトラフルオロエチレンの割合が多くなりすぎて、
成形加工性が著しく損われるようになる。一方、これを
6モル%の割合で用いて共重合させると、生成グラフト共
重合体は280℃付近に融点Tmを示し、成形加工は容易に
行うことが可能であるが、これ以上の共重合割合では明
瞭な融点Tmを示さず、また得られる成形体の機械的特性
も満足されなくなる。
段目のグラフト反応に用いられる単量体とは、約50/50
〜90/10、好ましくは約60/40〜80/20の重量比で用いら
れる。実際には、目的とするグラフト共重合体に付与さ
るべきエラストマー性と非エラストマー性とのバランス
をいかに設定するかによって決定される。即ち、1段目
の重合反応に用いられるモノマーの比率の高い領域で
は、熱可塑性エラストマーとしての特性が強くなり、一
方2段目のグラフト反応に用いられるモノマーの比率が
高くなるに従って、柔軟性を有する樹脂としての特性が
強くなるので、どちら寄りの特性を求めるかによってこ
れらモノマー両者間の比率が決定される。
共重合反応と同様に行われる。反応終了後、乳化重合法
の場合には凝析により、また溶液重合法の場合は溶媒を
留去することにより生成物が反応混合物から分離され、
更に水洗または溶媒洗浄および乾燥の工程がとられる。
フトかつブロック共重合体と考えられる)は、そのまま
でも射出成形、圧縮成形、ブロー成形等の各種成形法に
よって、Oリング、オイルシール、チューブ、シート等
の各種形態に成形可能であるが、必要に応じてそこに例
えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルト
リメリテート、N,N´-m-フェニレンビスマレイミド、ジ
アリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリア
ジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート等の多官能性不飽和化合物共架橋剤や、
それと共に2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオ
キシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,
4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルク
ミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、
1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシク
ロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシ
パーオキサイド、α,α´-ビス(第3ブチルパーオキシ)-
p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート等の有機過酸化物が併用され、パ
ーオキサイド加硫成形とすることも可能である。また、
その際には、目的に応じて例えばカルシウム、マグネシ
ウム、鉛、亜鉛等の2価金属の酸化物または水酸化物を
架橋助剤として用いることもできる。更に、放射線架橋
することも可能である。
は、高温域での機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にす
ぐれた成形物を与える。従って、Oリング、パッキン、
オイルシール、ガスケット等のシール材あるいはホース
等の成形材料として有効に用いられる。
ン酸アンモニウム10g、水酸化ナトリウム(pH調整用)2g
および脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで
十分に置換した後、1,4-ジヨードパーフルオロブタン1
4.98gを圧入した。その後、 フッ化ビニリデン [VdF] 70モル% クロロトリフルオロエチレン [CTFE] 30モル% よりなる混合ガスを、内圧が15kg/cm2Gになる迄圧入
し、内温を70℃に昇温させた。
に溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧
入し、重合反応を開始させた。その後直ちに、前記組成
の混合ガスを分添ガスとして、内圧が22kg/cm2Gになる
迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固型分濃度が25
重量%になる迄くり返した。所定の固型分濃度になった
ら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして
反応を停止させた。
リミョウバン水を添加して生成2元共重合体を凝析し、
水洗、乾燥した。この3元共重合体について、共重合体
組成(19F-NMRによる)、ヨウ素含量(元素分析による)お
よび溶液粘度ηsp/c [1重量%ジメチルホルムアミド(DM
F)溶液の35℃における比粘度] を測定した。
として425g)を内容積3Lのオートクレーブ内に仕込み、
内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、CF2=CFOCH2C2
F5 2.3gおよびテトラフルオロエチレン[TFE]97.7gを仕
込み、内温を70℃に昇温させた。反応系内の圧力が0kg/
cm2Gになる迄反応を継続した後、オートクレーブを室温
迄冷却し、生成した水性ラテックス(固形分濃度30重量
%)を1300g得た。
リミョウバン水を添加して生成グラフト共重合体を凝析
し、水洗、乾燥した。400gの収量で得られたこの有機溶
媒不溶性含フッ素グラフト共重合体について、元素分析
(C,H,F,Cl)および物質収支(グラフト重合収率100%とし
て)からその共重合組成を算出すると共に、融点測定(DS
C法)を行った。また、FT-IR分析では、940cm-1にCF3-に
由来する吸収の存在を確認した。
0℃、6分間の圧縮成形を行い、厚さ2mmのシートおよびP
-24 Oリングを成形した。また、この含フッ素グラフト
共重合体100重量部、トリアリルイソシアヌレート2重量
部および2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)
ヘキサン1重量部を80℃でロール混練し、混練物につい
て180℃、2分間のプレス加硫を行って、同様のシートお
よびOリングを加硫成形した。これらの(加硫)成形物に
ついて、常態物性(ASTM D-2240-81によるショアーA硬さ
の測定およびASTM D-412-83による100%モジュラス、引
張強さ、伸びの測定)および圧縮永久歪(成形物について
は線径3.5mmのOリングを100℃または150℃で22時間、25
%圧縮したものについて、また加硫成形物については線
径3.5mmのOリングを200℃で70時間、25%圧縮したものに
ついて測定)の測定が行われ、また成形物の着色が目視
によって観察された。
ヨードパーフルオロブタン量を10.00gに変更し、更に C
F2=CHBr 3.14gが用いられた。2元共重合体の元素分析
はヨウ素および臭素について行われ、また含フッ素グラ
フト共重合体の加硫時間は5分に変更された。
代りに、1-ヨード-2-ブロモエタン6.75gが用いられ、更
に CF2=CHBr 3.14gが用いられた。更に、グラフトモノ
マーである CF2=CFOCH2C2F5 の仕込量が10.8gに、TFEの
仕込量が89.2gにそれぞれ変更された。2元共重合体の
元素分析は、ヨウ素および臭素について行われ、それの
圧縮成形温度は290℃に変更された。また、含フッ素グ
ラフト共重合体のプレス加硫時間は10分に変更された。
HFP(ヘキサフルオロプロペン)45モル%混合ガスが用いら
れ、また分添ガスとしてVdF 70モル%-HFP 30モル%混合
ガスが用いられ、重合反応時の内圧が30kg/cm2Gに保持
された。2元共重合体の圧縮成形は310℃で行われ、含
フッ素グラフト共重合体の溶液粘度ηsp/cは、1%メチル
エチルケトン(MEK)溶液として35℃で測定された。
量が100gに変更された。得られた2元共重合体の圧縮成
形を340℃、6分間の条件下で行ない、また含フッ素グラ
フト共重合体のプレス加硫を180℃、10分間の条件下で
行ったが、いずれも評価可能な成形体は得られなかっ
た。
代りに、1-ヨード-2-ブロモエタン6.75gが用いられ、更
に CF2=CHBr 3.14gが用いられた。更に、グラフトモノ
マーである CF2=CFOCH2C2F5 の仕込量が16.7gに、TFEの
仕込量が83.3gにそれぞれ変更された。2元共重合体の
元素分析は、ヨウ素および臭素について行われ、それの
圧縮成形温度は290℃に変更された。また、含フッ素グ
ラフト共重合体のプレス加硫時間は10分に変更された。
は、原料仕込量と共に次の表に示される。
一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロ
フルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素
基であり、nは1または2である)で表わされる飽和含ヨウ
素化合物または一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭
化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素
基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1また
は2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物の存在下
に、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選
ばれた少なくとも2種のモノマー混合物を共重合させ、
得られた共重合体に更にテトラフルオロエチレンおよび
一般式 CF2=CFOCX2(CF2)nY (ここで、Xは水素原子また
はフッ素原子であり、Yは水素原子またはフッ素原子で
あり、nは0または1〜3の整数である)で表わされるポリ
フルオロビニルエーテルをグラフト共重合反応させ、含
フッ素グラフト共重合体を製造することによって達成さ
れる。その際、飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素
化合物と共に、不飽和含ヨウ素化合物または不飽和含臭
素化合物を併用することもできる。
ウ素臭素化合物(A)と共に、不飽和含ヨウ素化合物また
は不飽和含臭素化合物(B)を併用することもできる。か
かる不飽和含ヨウ素または臭素化合物としては、例えば
ヨードトリフルオロエチレン、パーフルオロ(2-ヨード
エチルビニルエーテル)等の不飽和含ヨウ素化合物また
は2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチレン、ブロモトリフル
オロエチレン、4-ブロモ-3,3,4,4-テトラフルオロブテ
ン-1、パーフルオロ(2-ブロモエチルビニルエーテル)等
の不飽和含臭素化合物が挙げられる。含ヨウ素化合物を
選ぶかあるいは含臭素化合物を選ぶかは、飽和含ヨウ素
化合物または含ヨウ素臭素化合物の場合と同じ基準に従
って行われるが、これらの中では2-ブロモ-1,1-ジフル
オロエチレンが特に好ましい化合物として挙げられる。 ─────────────────────────────────────────────────────
塑性の含フッ素共重合体エラストマーであって、耐圧縮
永久歪特性が改善され、従ってシール材の成形材料など
として好適に使用し得るものとして、(A)一般式 RIn
(ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化
水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、n
は1または2である)で表わされる飽和含ヨウ素化合物ま
たは一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、
クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭
化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)
で表わされる含ヨウ素臭素化合物および(B)ヨウ素原子
または臭素原子を含有する不飽和フルオロ炭化水素また
は不飽和炭化水素の存在下に、フッ素化単量体およびプ
ロピレンからなる群から選ばれた少なくとも2種のモノ
マーを共重合させ、得られた共重合体に更にフッ素化単
量体およびエチレンからなる群から選ばれた少なくとも
1種のモノマーをグラフト共重合させて製造された含フ
ッ素グラフト共重合体を提案している(特開平10-130341
号公報)。
縮永久歪特性にすぐれた熱可塑性エラストマーが記載さ
れている。この熱可塑性エラストマーは、Aタイプまた
はBタイプのセグメントの少くとも一つが、一般式 CH2=
CXRfCHRI [X:H,F,CH3、Rf:(パー)フルオロアルキレン
基、(パー)フルオロポリオキシアルキレン基]で表わさ
れるヨウ化オレフィン由来の単位からなる、弾性を有す
る少くとも一つのAタイプのフッ素化重合体セグメント
とプラストマー的性質を有する少くとも一つのBタイプ
のフッ素化重合体セグメントによって構成されたブロッ
ク構造を有している。
一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化水素基、クロロ
フルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素
基であり、nは1または2である)で表わされる飽和含ヨウ
素化合物または一般式 InBrmR (ここで、Rはフルオロ炭
化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素
基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1また
は2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物の存在下
に、フッ素化単量体およびプロピレンからなる群から選
ばれた少なくとも2種のモノマー混合物を共重合させ、
得られた共重合体に更にテトラフルオロエチレンおよび
一般式 CF2=CFOCX2(CF2) p Y (ここで、Xは水素原子また
はフッ素原子であり、Yは水素原子またはフッ素原子で
あり、pは0または1〜3の整数である)で表わされるポリ
フルオロビニルエーテルをグラフト共重合反応させ、含
フッ素グラフト共重合体を製造することによって達成さ
れる。その際、飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素
化合物と共に、不飽和含ヨウ素化合物または不飽和含臭
素化合物を併用することもできる。
ウ素臭素化合物(A)と共に、不飽和含ヨウ素化合物また
は不飽和含臭素化合物(B)を併用することもできる。か
かる不飽和含ヨウ素または含臭素化合物としては、例え
ばヨードトリフルオロエチレン、パーフルオロ(2-ヨー
ドエチルビニルエーテル)等の不飽和含ヨウ素化合物ま
たは2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチレン、ブロモトリフ
ルオロエチレン、4-ブロモ-3,3,4,4-テトラフルオロブ
テン-1、パーフルオロ(2-ブロモエチルビニルエーテル)
等の不飽和含臭素化合物が挙げられる。含ヨウ素化合物
を選ぶかあるいは含臭素化合物を選ぶかは、飽和含ヨウ
素化合物または含ヨウ素臭素化合物の場合と同じ基準に
従って行われるが、これらの中では2-ブロモ-1,1-ジフ
ルオロエチレンが特に好ましい化合物として挙げられ
る。
カリミョウバン水を添加して生成2元共重合体を凝析
し、水洗、乾燥した。この2元共重合体について、共重
合体組成(19F-NMRによる)、ヨウ素含量(元素分析によ
る)および溶液粘度ηsp/c [1重量%ジメチルホルムアミ
ド(DMF)溶液の35℃における比粘度] を測定した。
Claims (9)
- 【請求項1】 一般式 RIn (ここで、Rはフルオロ炭化
水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基
または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わさ
れる飽和含ヨウ素化合物または一般式 InBrmR (ここ
で、Rはフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素
基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよ
びmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭
素化合物の存在下に、フッ素化単量体およびプロピレン
からなる群から選ばれた少なくとも2種のモノマー混合
物を共重合させ、得られた共重合体に更にテトラフルオ
ロエチレンおよび一般式 CF2=CFOCX2(CF2)nY (ここで、
Xは水素原子またはフッ素原子であり、Yは水素原子また
はフッ素原子であり、nは0または1〜3の整数である)で
表わされるポリフルオロビニルエーテルをグラフト共重
合反応させることを特徴とする含フッ素グラフト共重合
体の製造法。 - 【請求項2】 飽和含ヨウ素化合物または含ヨウ素臭素
化合物と共に、ヨウ素または臭素原子を含有する不飽和
フルオロ炭化水素または不飽和炭化水素が併用される請
求項1記載の含フッ素グラフト共重合体の製造法。 - 【請求項3】 フッ素化単量体がフッ化ビニリデンおよ
びクロロトリフルオロエチレンの混合物である請求項1
または2記載の含フッ素共重合体の製造法。 - 【請求項4】 ポリフルオロビニルエーテルがテトラフ
ルオロエチレンとの合計量中約0.5〜6モル%の割合で用
いられる請求項1または2記載の含フッ素共重合体の製造
法。 - 【請求項5】 フッ素化単量体およびプロピレンからな
る群から選ばれた少なくとも2種のモノマー混合物が、
ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレ
ン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)およびプロピ
レンの中から選ばれた少くとも1種のモノマーを含み、
それをモノマー混合物中約10〜80モル%の割合で用いた
請求項1または2記載の含フッ素共重合体の製造法。 - 【請求項6】 1段目の重合反応に用いられる単量体と
2段目のグラフト反応に用いられる単量体とが約50/50
〜90/10の重量比で用いられる請求項1または2記載の含
フッ素共重合体の製造法。 - 【請求項7】 請求項1記載の方法で製造された含フッ
素グラフト共重合体。 - 【請求項8】 シール材の成形材料として用いられる請
求項7記載の含フッ素グラフト共重合体。 - 【請求項9】 請求項7記載の含フッ素グラフト共重合
体および有機過酸化物を含有してなる含フッ素グラフト
共重合体組成物。
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