JPH11178209A - アクティブフィルタ型スイッチング電源装置及び電子写真装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高調波の発生を抑制して高力率化する機能を
十分発揮することができるアクティブフィルタ型スイッ
チング電源装置を提供する。 【解決手段】 出力電圧Ｖｏの分圧Ｖｆと直流基準電圧
Ｖｒｄとの差を制御増幅器２２で増幅し、その制御電圧
Ｖｓと交流基準電圧Ｖｒａとの積を目標値として乗算器
２４で求める。スイッチングトランジスタＱの抵抗Ｒｓ
の電圧降下と、乗算器２４からの目標値とを比較器２６
で比較する。抵抗Ｒｓの電圧降下が目標値に達した時に
比較器２６は状態レジスタ２８をリセットし、チョーク
コイルＬが放電を終了した時に状態レジスタ２８をセッ
トする。これによってスイッチングトランジスタＱはオ
ン／オフを繰り返す。前記交流基準電圧Ｖｒａは目標電
圧として、全波整流された脈流を抵抗分割して得た電圧
に、ランプレギュレータ３０の入力電流を変流器ＣＴ５
１で電圧に変換して重畳させて得た電圧値とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、高調波の発生を抑
制して高力率化を図るアクティブフィルタ型スイッチン
グ電源装置、及びこのスイッチング電源装置を搭載した
複写機等の電子写真装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】アクティブフィルタ型スイッチング電源
装置は、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路内に設けられたスイ
ッチングトランジスタのオン／オフ動作を適切に制御す
ることにより、ライン消費電流を入力電圧と同相の正弦
波とし、力率を大幅に改善した電源装置として、従来よ
り知られている。この方式には次のような利点がある。

【０００３】（１）入力電流波形が正弦波形になるた
め、入力電流のピーク値が下がる （２）広い入力電圧範囲に対応できる （３）装置の入力ライン設備の負担が軽くなる （４）波形歪みが改善され、様々な高調波障害を低減で
きる （５）入力電圧が安定するためコンバータ回路を小型化
できる 図６に、代表的なアクティブフィルタ型スイッチング電
源装置の一例を示す。

【０００４】この電源装置は、主として、整流器ＤＭ
と、昇圧型のＤＣ−ＤＣコンバータ回路１０と、アクテ
ィブフィルタ制御回路２０とを有する。そして、ＤＣ−
ＤＣコンバータ回路１０のスイッチングトランジスタＱ
をオン／オフ駆動してライン消費電流を商用電源入力電
圧と同相の正弦波とするように制御して力率を改善する
と共に出力を定電圧制御する。

【０００５】整流器ＤＭは、入力された商用交流Ｖａｃ
を全波整流して脈流Ｖｂｃを生成する。生成された脈流
Ｖｂｃは、チョークコイルＬｆ及びコンデンサＣｆから
なるアクティブフィルタ回路を介してＤＣ−ＤＣコンバ
ータ回路１０に接続される。

【０００６】ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１０は、負荷１
９に対して並列に配置されるスイッチングトランジスタ
Ｑ及び平滑用コンデンサＣと、負荷１９に対して直列に
配置されるチョークコイルＬ及びフライホイールダイオ
ードＤなどからなる。スイッチングトランジスタＱがオ
ンするとチョークコイルＬに電流が流れてエネルギーが
蓄積され、スイッチングトランジスタＱがオフしたと
き、チョークコイルＬに蓄積されていたエネルギーが放
出されフライホイールダイオードＤを通り平滑用コンデ
ンサＣで平滑化されて、負荷１９に供給される。スイッ
チングトランジスタＱのオン／オフの時比率により出力
電圧Ｖｏが決められることになる。

【０００７】アクティブフィルタ制御回路２０は、ＤＣ
−ＤＣコンバータ回路１０のチョークコイルＬに流れる
チョーク電流ｉＬに相当する電圧を、脈流Ｖｂｃに比例
する目標電圧と比較しながら、スイッチングトランジス
タＱをオン／オフすることで、入力電流波形を入力電圧
波形と同相の正弦波形に整形する。この時、比較する目
標電圧に出力電圧Ｖｏの検出信号を加味することで、出
力の安定化を図っている。この種の回路は、既にＩＣ化
されており、僅かな外付け部品の付加により構成でき
る。

【０００８】アクティブフィルタ制御回路２０は、制御
増幅器２２、乗算器２４、比較器２６、及び状態レジス
タ２８等を備えている。出力電圧Ｖｏの抵抗Ｒ１，Ｒ２
による分圧Ｖｆと直流基準電圧Ｖｒｄとの差を制御増幅
器２２で増幅し、その制御電圧Ｖｓと入力電圧瞬時値に
相当する交流基準電圧（目標電圧）Ｖｒａとの積を目標
値として乗算器２４で求める。スイッチングトランジス
タＱの抵抗Ｒｓの電圧降下（チョーク電流の瞬時に相当
する）と、乗算器２４からの目標値とを比較器２６で比
較し、状態レジスタ２８を制御する。

【０００９】抵抗Ｒｓの電圧降下が前記目標値に達した
時に比較器２６は、状態レジスタ２８をリセットし、チ
ョークコイルＬが放電を終了した時に状態レジスタ２８
をセットする。この動作によってスイッチングトランジ
スタＱはオン／オフを繰り返し、図７（図６に示したス
イッチング電源装置の動作波形図）に示すように、チョ
ーク電流ｉＬは三角波となる。そのピーク値は、乗算器
２４による目標値に対応し、平均入力電流ｉｉｎはチョ
ーク電流ｉＬの半分になるので、結果として脈流Ｖｂｃ
と同相の正弦波形に整形され、同時に出力電圧Ｖｏは安
定化される。

【００１０】このように、アクティブフィルタ型スイッ
チング電源装置は、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路内のスイ
ッチングトランジスタのオン／オフ動作を適切に制御す
ることにより、ライン消費電流を入力電圧と同相の正弦
波とし、力率を大幅に改善することができる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアクティブフィルタ型スイッチング電源装置が組み
込まれる電子写真装置等では、位相制御方式のランプレ
ギュレータ等のように、入力電流が非正弦波（歪みを有
する）の他の電源回路も多く含まれるため、力率向上の
利点を十分に生かすことができなかった。

【００１２】この点を解決すべく、各々の電源回路で入
力電流歪みの改善を行うといった方法も考えられるが、
コスト面などの点で実現することは困難であった。

【００１３】本発明は上記従来の問題点に鑑み、高調波
の発生を抑制して高力率化する機能を十分発揮すること
ができるアクティブフィルタ型スイッチング電源装置を
提供することを目的とする。また、装置全体の入力電流
歪みの低減が可能になる電子写真装置を提供する。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第１の発明は、入力された商用交流を全波整流する
整流器と、スイッチングトランジスタのオン／オフ動作
により前記整流器の出力を昇圧するＤＣ−ＤＣコンバー
タ回路と、前記ＤＣ−ＤＣコンバータ回路をアクティブ
フィルタとして制御すべく、前記スイッチングトランジ
スタを定電圧制御するアクティブフィルタ制御回路とを
備えたアクティブフィルタ型スイッチング電源装置にお
いて、同一電源系を入力とする外部電源装置と前記ＤＣ
−ＤＣコンバータ回路との入力電流の合成値を正弦波化
するように、前記アクティブフィルタ制御回路によって
前記スイッチングトランジスタの定電圧制御を行う構成
にしたものである。

【００１５】第２の発明では、上記第１の発明におい
て、前記アクティブフィルタ制御回路は、前記ＤＣ−Ｄ
Ｃコンバータ回路の出力電圧に比例した電圧と一定基準
電圧との差を増幅する制御増幅器と、前記制御増幅器の
出力である制御電圧値と目標電圧との積を求める乗算器
とを有し、前記乗算器の出力で前記スイッチングトラン
ジスタの定電圧制御を行う構成にし、前記目標電圧は、
全波整流された脈流を抵抗分割して得た電圧に、前記外
部電源装置の入力電流を変流器で電圧に変換して重畳さ
せて得た電圧値としたものである。

【００１６】第３の発明では、上記第１または第２の発
明において、前記外部電源装置を、ランプレギュレータ
としたものである。

【００１７】第４の発明では、上記第１または第２の発
明において、前記外部電源装置を、整流装置としたもの
である。

【００１８】第５の発明では、入力された商用交流を全
波整流する整流器と、スイッチングトランジスタのオン
／オフ動作により前記整流器の出力を昇圧するＤＣ−Ｄ
Ｃコンバータ回路と、前記ＤＣ−ＤＣコンバータ回路を
アクティブフィルタとして制御すべく、前記スイッチン
グトランジスタを定電圧制御するアクティブフィルタ制
御回路とを有するアクティブフィルタ型スイッチング電
源装置が配置され、電子写真方式で画像形成を行うため
の各種の負荷に対して電源を供給する複数の電源回路の
うちの１つとして前記アクティブフィルタ型スイッチン
グ電源装置を用いる電子写真装置において、前記アクテ
ィブフィルタ型スイッチング電源装置は、該アクティブ
フィルタ型スイッチング電源装置と同一電源系を入力と
する他の電源装置と前記ＤＣ−ＤＣコンバータ回路との
入力電流の合成値を正弦波化するように、前記アクティ
ブフィルタ制御回路によって前記スイッチングトランジ
スタの定電圧制御を行う構成にしたものである。

【００１９】第６の発明では、上記第５の発明におい
て、前記アクティブフィルタ型スイッチング電源装置の
前記アクティブフィルタ制御回路は、前記ＤＣ−ＤＣコ
ンバータ回路の出力電圧に比例した電圧と一定基準電圧
との差を増幅する制御増幅器と、前記制御増幅器の出力
である制御電圧値と目標電圧との積を求める乗算器とを
有し、前記乗算器の出力で前記スイッチングトランジス
タの定電圧制御を行う構成にし、前記目標電圧は、全波
整流された脈流を抵抗分割して得た電圧に、前記他の電
源装置の入力電流を変流器で電圧に変換して重畳させて
得た電圧値としたものである。

【００２０】第７の発明では、上記第５または第６の発
明において、前記他の電源装置を、ランプレギュレータ
としたものである。

【００２１】第８の発明では、上記第５または第６の発
明において、前記他の電源装置を、整流装置としたもの
である。

【００２２】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。

【００２３】（第１実施形態）図１は、本発明の第１実
施形態に係るアクティブフィルタ型スイッチング電源装
置の構成を示す回路図である。

【００２４】この電源装置のＤＣ−ＤＣコンバータ回路
１０とアクティブフィルタ制御回路２０の基本的な回路
構成は、図６に示すものとほぼ同様であるから、対応す
る部分に同一符号を付して、それらの説明は省略する。

【００２５】ランプレギュレータ３０は、スイッチ素子
により正弦波に対して導通する位相角を制御してランプ
３９に印加する電圧を変えてランプ光量を制御する交流
定電圧装置である。

【００２６】このランプレギュレータ３０によれば、ト
ライアック３１は、負荷のランプ３９と直列に挿入さ
れ、ゲート端子に接続されたトリガー回路３３によりラ
ンプ３９をスイッチ制御する。比較回路３２は、ランプ
電圧を検出して所定の信号レベルに変換した後、基準電
圧と比較して誤差電圧信号を生成してトリガー回路３３
へ出力する。波形整形回路３４は、入力された商用正弦
波交流を波形整形して、商用周波数の鋸歯状波を生成し
てトリガー回路３３へ出力する。

【００２７】トリガー回路３３は、比較回路３２から出
力される誤差電圧信号と波形整形回路３４から出力され
る鋸歯状波とを比較してトリガー位相を決定し、トリガ
ー出力をトライアック３１へ出力する。トライアック３
１は、トリガー回路３３より印加されるトリガー信号に
より、目的とする電圧に応じた位相角でオンするスイッ
チング制御が行われる。

【００２８】このようにランプレギュレータ３０は、ラ
ンプ電圧を検出してトリガー位相を制御することによ
り、ランプ光量を安定化する。

【００２９】ランプレギュレータ３０の入力電流を検出
するために変流器ＣＴ５１が入力と直列に挿入されてい
る。変流器ＣＴ５１の出力は、整流器ＤＭ５１により全
波整流され、可変抵抗器ＶＲ５１と抵抗Ｒ５１によりレ
ベル調整され、交流基準電圧Ｖｒａとの重畳が行われて
アクティブフィルタ制御回路２０の乗算器２４に印加さ
れる。

【００３０】本実施形態のアクティブフィルタ型スイッ
チング電源装置では、入力波形の基準となる交流基準電
圧Ｖｒａを、脈流Ｖｂｃの分圧値と変流器ＣＴ５１の検
出値（ランプレギュレータ３０の入力電流に相当する）
との重畳により目標電圧として生成し、アクティブフィ
ルタ制御回路２０の乗算器２４に印加して制御増幅器２
２から制御電圧Ｖｓと比較制御する。

【００３１】次に、本実施形態のアクティブフィルタ型
スイッチング電源装置の詳細動作について説明する。

【００３２】前述したように、出力電圧Ｖｏの分圧Ｖｆ
と直流基準電圧Ｖｒｄとの差を制御増幅器２２で増幅
し、その制御電圧Ｖｓと入力電圧瞬時値に相当する交流
基準電圧Ｖｒａとの積を目標値として乗算器２４で求め
る。スイッチングトランジスタＱの抵抗Ｒｓの電圧降下
と乗算器２４からの目標値とを比較器２６で比較し、状
態レジスタ２８を制御する。抵抗Ｒｓの電圧降下が前記
の目標値に達した時に比較器２６は状態レジスタ２８を
リセットし、チョークコイルＬが放電を終了した時に状
態レジスタ２８をセットする。この動作によってスイッ
チングトランジスタＱはオン／オフを繰り返す。

【００３３】図２（スイッチング電源装置の動作波形
図）及び図３（ランプレギュレータの動作波形図）に示
すように、ランプレギュレータ電流が零の区間Ｔ１で
は、脈流Ｖｂｃに相当する値が、交流基準電圧Ｖｒａと
なり、交流基準電圧Ｖｒａに出力電圧Ｖｏを加味して目
標値となる。チョーク電流ｉＬのピーク値は、乗算器２
４からの目標値に対応し、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１
０の平均入力電流ｉｉｎはチョーク電流ｉＬの半分にな
る。

【００３４】結果として、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１
０の平均入力電流ｉｉｎに相当するｉａｃは商用交流Ｖ
ａｃと同相の正弦波に整形され、同時に出力電圧Ｖｏは
安定化される。

【００３５】ランプ電流ｉｌｍｐが流れている区間Ｔ２
では、脈流Ｖｂｃにランプ電流ｉｌｍｐに相当する電圧
を引算した値が交流基準電圧Ｖｒａとなり、交流基準電
圧Ｖｒａに出力電圧Ｖｏを加味して目標値となる。チョ
ーク電流ｉＬのピーク値は、乗算器２４による目標値に
対応し、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１０の平均入力電流
ｉｉｎはチョーク電流ｉＬの半分になる。

【００３６】結果として、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１
０の平均入力電流ｉｉｎとランプ電流ｉｌｍｐとの合成
電流である入力電流ｉａｃは、商用交流Ｖａｃと同相の
正弦波に整形され、同時に出力電圧Ｖｏは安定化され
る。

【００３７】このように、本実施形態に係るアクティブ
フィルタ型スイッチング電源装置の入力電流は、入力電
圧と同相の正弦波に対して、ランプレギュレータ３０の
入力電流を差し引いた波形となり、各々の入力が並列に
接続されることにより入力電流は入力電圧と同相の正弦
波となる。

【００３８】（第２実施形態）図４は、本発明の第２実
施形態に係るアクティブフィルタ型スイッチング電源装
置の構成を示す回路図である。

【００３９】この電源装置のＤＣ−ＤＣコンバータ回路
１０とアクティブフィルタ制御回路２０の基本的な回路
構成は、図６に示すものとほぼ同様であるから、対応す
る部分に同一符号を付して、それらの説明は省略する。

【００４０】本実施形態では、上記第１実施形態のラン
プレギュレータ３０に相当する部分に整流素子Ｄ４１と
コンデンサＣ４１からなるコンデンサインプット型整流
回路４０が置かれている。コンデンサインプット型整流
回路４０の出力には、負荷４９が接続されている。

【００４１】このような構成においても、上記第１実施
形態と同様にコンデンサインプット型整流回路４０の入
力電流ｉｒｅｃが零の区間では、チョーク電流ｉＬのピ
ーク値は、乗算器２４による目標値に対応し、ＤＣ−Ｄ
Ｃコンバータ回路１０の平均入力電流ｉｉｎはチョーク
電流ｉＬの半分になる。結果として、入力電流ｉａｃは
商用交流Ｖａｃと同相の正弦波に整形され、同時に出力
電圧Ｖｏは安定化される。

【００４２】すなわち、コンデンサインプット型整流回
路４０の入力電流ｉｒｅｃが零の区間では、脈流Ｖｂｃ
に相当する値が、交流基準電圧Ｖｒａとなり、交流基準
電圧Ｖｒａに出力電圧Ｖｏを加味して目標値となる。チ
ョーク電流ｉＬのピーク値は、乗算器２４による目標値
に対応し、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１０の平均入力電
流ｉｉｎはチョーク電流ｉＬの半分になる。

【００４３】結果として、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１
０の平均入力電流ｉｉｎに相当する入力電流ｉａｃは商
用交流Ｖａｃと同相の正弦波に整形され、同時に出力電
圧Ｖｏは安定化される。

【００４４】コンデンサインプット型整流回路４０の入
力電流ｉｒｅｃが流れている区間では、脈流Ｖｂｃにコ
ンデンサインプット型整流回路４０の入力電流ｉｒｅｃ
に相当する電圧を引算した値が交流基準電圧Ｖｒａとな
り、この交流基準電圧Ｖｒａに出力電圧Ｖｏを加味して
目標値となる。

【００４５】チョーク電流ｉＬのピーク値は、乗算器２
４による目標値に対応し、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１
０の平均入力電流ｉｉｎはチョーク電流ｉＬの半分にな
る。結果として、ＤＣ−ＤＣコンバータ回路１０の平均
入力電流ｉｉｎと前記入力電流ｉｒｅｃとの合成電流で
ある入力電流ｉａｃは、入力電圧Ｖａｃと同相の正弦波
に整形され、同時に出力電圧Ｖｏは安定化される。

【００４６】なお、本発明は図示の実施形態に限定され
ない。上記の実施形態では、アクティブフィルタ型スイ
ッチング電源装置と組み合わせる電源回路として、ラン
プレギュレータとコンデンサインプット整流回路を取り
上げたが、入力電流歪みの発生するサイリスタ整流回路
等、他の電源回路にも適用可能である。

【００４７】図５は、本発明のアクティブフィルタ型ス
イッチング電源装置を搭載した電子写真装置（複写機）
の構造を示す断面模式図である。

【００４８】この複写機には、電子写真プロセスで画像
形成を行うものであり、例えば上記第１実施形態で実現
されるアクティブフィルタ型スイッチング電源装置３０
０が搭載されているほか、前述したランプレギュレータ
３０等の各種電源装置が設けられている。

【００４９】まず、図５において、１００は複写装置本
体、２００は原稿の自動給送を行う循環式自動原稿送り
装置、即ちフィーダー（以下ＲＤＦと記す）、２５０は
仕分け装置、即ちソータであり、これらＲＤＦ２００と
ソータ２５０は本体１００に対して自在に組合わせ使用
出来るようになっている。

【００５０】１０１は原積載置台としての原稿台ガラス
である。また、１０２は画像読取り手段としての光学系
であり、原稿照明ランプ（露光ランプ）１０３と、走査
ミラーと、レンズ１４３と、モータ１０４等から構成さ
れており、モータ１０４により走査しつつ露光ランプ１
０３で原稿を照明し、原稿からの反射光を走査ミラーと
レンズにより感光体ドラム１０５に照射する。

【００５１】前記感光体ドラム１０５の周りには、１次
帯電器１０６と、ブランク露光ユニット１０７と、電位
センサ１０８と、現像器１０９と転写帯電器１１０と、
分離帯電器１１１が装備されていて、これら感光体ドラ
ム１０５等により画像形成手段が構成されている。

【００５２】感光体ドラム１０５は、メインモータ１１
３により図５に示す矢印の方向に回転するもので、１次
帯電器１０６によりコロナ帯電されており、光学系１０
２から原稿の反射光が照射されると、静電潜像が形成さ
れる。この静電潜像は、現像器１０９により現像されて
トナー像として可視化される。

【００５３】一方、上段カセット１１４あるいは下段カ
セット１１５からピックアップローラ１１６、１１７を
介し、給紙ローラ１１８、１１９により本体１００内に
送られた転写紙が、レジストローラ１２０によりトナー
像の先端と転写紙の先端とが一致するようにタイミング
がとられた後、感光体ドラム１０５に給送され、転写帯
電器１１０によりトナー像が転写される。この転写後、
転写紙は分離帯電器１１１により感光体ドラム１０６か
ら分離され、搬送ベルト１２１により定着器１２２に導
かれて加圧、加熱により定着され、この後、排出ローラ
１２３により本体１００の外に排出される。

【００５４】この複写機では、本発明のアクティブフィ
ルタ型スイッチング電源装置３００により、複写機内に
混在する他の入力電流歪みを有する電源回路の入力電流
歪みを補正することが可能になり、各々の電源回路で入
力電流歪みの改善を行うこと無く、複写機全体の入力電
流歪みを低減することができる。

【００５５】

【発明の効果】以上詳述したように、第１乃至第４の発
明であるアクティブフィルタ型スイッチング電源装置に
よれば、高調波の発生を抑制して高力率化する機能を十
分発揮することが可能になる。

【００５６】第５乃至第８の発明である電子写真装置に
よれば、本発明のアクティブフィルタ型スイッチング電
源装置により、電子写真装置内に混在する他の入力電流
歪みを有する電源回路の入力電流歪みを補正することが
可能になり、各々の電源回路で入力電流歪みの改善を行
うことなく、電子写真装置全体の入力電流歪みの低減が
可能になる。これにより、電子写真装置全体としての力
率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態に係るアクティブフィル
タ型スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。

【図２】第１実施形態のスイッチング電源装置の動作波
形図てある。

【図３】ランプレギュレータの動作波形図である。

【図４】本発明の第２実施形態に係るアクティブフィル
タ型スイッチング電源装置の構成を示す回路図である。

【図５】本発明のアクティブフィルタ型スイッチング電
源装置を搭載した電子写真装置（複写機）の構造を示す
断面模式図である。

【図６】従来のアクティブフィルタ型スイッチング電源
装置の一例を示す回路図である。

【図７】図６に示したアクティブフィルタ型スイッチン
グ電源装置の動作波形図である。

【符号の説明】

１０ ＤＣ−ＤＣコンバータ回路 ２０ アクティブフィルタ制御回路 ２２ 制御増幅器 ２４ 乗算器 ２６ 比較器 ２８ 状態レジスタ Ｑ スイッチングトランジスタ Ｄ フライホイール Ｃ 平滑コンデンサ Ｖｒｄ 直流基準電圧 Ｖｓ 制御電圧 ＤＭ 整流器 ＣＴ５１ 変流器

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力された商用交流を全波整流する整流
   器と、スイッチングトランジスタのオン／オフ動作によ
   り前記整流器の出力を昇圧するＤＣ−ＤＣコンバータ回
   路と、前記ＤＣ−ＤＣコンバータ回路をアクティブフィ
   ルタとして制御すべく、前記スイッチングトランジスタ
   を定電圧制御するアクティブフィルタ制御回路とを備え
   たアクティブフィルタ型スイッチング電源装置におい
   て、 同一電源系を入力とする外部電源装置と前記ＤＣ−ＤＣ
   コンバータ回路との入力電流の合成値を正弦波化するよ
   うに、前記アクティブフィルタ制御回路によって前記ス
   イッチングトランジスタの定電圧制御を行う構成にした
   ことを特徴とするアクティブフィルタ型スイッチング電
   源装置。
2. 【請求項２】 前記アクティブフィルタ制御回路は、前
   記ＤＣ−ＤＣコンバータ回路の出力電圧に比例した電圧
   と一定基準電圧との差を増幅する制御増幅器と、前記制
   御増幅器の出力である制御電圧値と目標電圧との積を求
   める乗算器とを有し、前記乗算器の出力で前記スイッチ
   ングトランジスタの定電圧制御を行う構成にし、 前記目標電圧は、全波整流された脈流を抵抗分割して得
   た電圧に、前記外部電源装置の入力電流を変流器で電圧
   に変換して重畳させて得た電圧値としたことを特徴とす
   る請求項１記載のアクティブフィルタ型スイッチング電
   源装置。
3. 【請求項３】 前記外部電源装置を、ランプレギュレー
   タとしたことを特徴とする請求項１または請求項２記載
   のアクティブフィルタ型スイッチング電源装置。
4. 【請求項４】 前記外部電源装置を、整流装置としたこ
   とを特徴とする請求項１または請求項２記載のアクティ
   ブフィルタ型スイッチング電源装置。
5. 【請求項５】 入力された商用交流を全波整流する整流
   器と、スイッチングトランジスタのオン／オフ動作によ
   り前記整流器の出力を昇圧するＤＣ−ＤＣコンバータ回
   路と、前記ＤＣ−ＤＣコンバータ回路をアクティブフィ
   ルタとして制御すべく、前記スイッチングトランジスタ
   を定電圧制御するアクティブフィルタ制御回路とを有す
   るアクティブフィルタ型スイッチング電源装置が配置さ
   れ、電子写真方式で画像形成を行うための各種の負荷に
   対して電源を供給する複数の電源回路のうちの１つとし
   て前記アクティブフィルタ型スイッチング電源装置を用
   いる電子写真装置において、 前記アクティブフィルタ型スイッチング電源装置は、 該アクティブフィルタ型スイッチング電源装置と同一電
   源系を入力とする他の電源装置と前記ＤＣ−ＤＣコンバ
   ータ回路との入力電流の合成値を正弦波化するように、
   前記アクティブフィルタ制御回路によって前記スイッチ
   ングトランジスタの定電圧制御を行う構成にしたことを
   特徴とする電子写真装置。
6. 【請求項６】 前記アクティブフィルタ型スイッチング
   電源装置の前記アクティブフィルタ制御回路は、前記Ｄ
   Ｃ−ＤＣコンバータ回路の出力電圧に比例した電圧と一
   定基準電圧との差を増幅する制御増幅器と、前記制御増
   幅器の出力である制御電圧値と目標電圧との積を求める
   乗算器とを有し、前記乗算器の出力で前記スイッチング
   トランジスタの定電圧制御を行う構成にし、 前記目標電圧は、全波整流された脈流を抵抗分割して得
   た電圧に、前記他の電源装置の入力電流を変流器で電圧
   に変換して重畳させて得た電圧値としたことを特徴とす
   る請求項５記載の電子写真装置。
7. 【請求項７】 前記他の電源装置を、ランプレギュレー
   タとしたことを特徴とする請求項５または請求項６記載
   の電子写真装置。
8. 【請求項８】 前記他の電源装置を、整流装置としたこ
   とを特徴とする請求項５または請求項６記載のの電子写
   真装置。