JPH11175790A - 硬貨集積装置 - Google Patents

硬貨集積装置

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JPH11175790A
JPH11175790A JP9336120A JP33612097A JPH11175790A JP H11175790 A JPH11175790 A JP H11175790A JP 9336120 A JP9336120 A JP 9336120A JP 33612097 A JP33612097 A JP 33612097A JP H11175790 A JPH11175790 A JP H11175790A
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coins
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drums
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光正 鶴田
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松一 宇田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬貨を確実に整列状態で受取手段に載置させ
ることができる硬貨集積装置を提供する。 【解決手段】 制御手段が、モータによって、集積ドラ
ムを正回転させて受取手段に集積硬貨を受け渡させた
後、集積ドラムを一時的に逆回転させる整列作動を行
う。このため、下部硬貨が一側においてガイド部材に引
っ掛かり他側の一点において受取部材に接触して全体と
して傾斜した不安定な状態のまま受取部材に受け渡され
たとしても、逆回転の振動で下部硬貨のガイド部材との
引っ掛かりが解消されて、集積硬貨は受取手段に正しい
状態で載置されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投入された硬貨を
所定枚数ずつ集積させる硬貨集積装置に関する。
【0002】
【従来の技術】投入された硬貨を所定枚数ずつ集積させ
る硬貨集積装置として、特開平7−2224号公報に開
示されたものがある。この硬貨集積装置は、硬貨Cを一
枚ずつ搬送して送り出す硬貨搬送部と、この硬貨搬送部
から送り出される硬貨を集積させる一対の集積ドラム
と、これら一対の集積ドラムの配置方向に対し両側方に
それぞれ設けられるガイド部材と、集積硬貨を一対の集
積ドラムから受け取る受取手段としてのシャッタと、こ
れらを制御する制御手段とを有するものである。ここ
で、一対の集積ドラムは、ピッチが等しく巻方向が逆と
された螺旋状の支持棚をそれぞれ有するとともに互いに
反対方向に同期回転するよう構成されている。そして、
集積ドラムは、硬貨搬送部から送り出される硬貨を支持
棚で支持し集積させる一方、支持棚上に集積される硬貨
を両側からガイドする。また、ガイド部材は、一対の集
積ドラムの配置方向に対し両側方側から、集積ドラムの
支持棚に集積される硬貨をガイドする。制御手段は、硬
貨搬送部からの硬貨の送り出しにともなって支持棚上の
硬貨を下降させるように集積ドラムを正回転させること
により、支持棚上に順次硬貨を集積させる。さらに、硬
貨搬送部により所定の集積必要枚数の硬貨を送り出させ
ると、支持棚上に所定の集積必要枚数の硬貨が集積され
たものとして、硬貨搬送部からの硬貨のそれ以上の送り
出しを停止させる。それとともに、さらに集積ドラムを
正回転させてシャッタに集積硬貨を受け渡させる。この
ような硬貨集積装置は、例えば硬貨を包装させる硬貨包
装機に組み込まれており、制御手段は、シャッタに集積
硬貨を受け渡させた後、下方に設けられた包装を行う包
装部に集積硬貨を移送するまで集積ドラムを停止状態と
する。そして、集積硬貨の包装部への移送が完了する
と、集積ドラムを、次の集積処理の実行にともなって正
回転させることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、集積必要枚
数が一般的な包装単位枚数である50枚である場合に
は、特に問題はないが、例えば米国の25セント硬貨に
おける通常の40枚包装に対するハーフラップと称され
る20枚包装や、2セント硬貨における通常の50枚包
装に対するハーフラップと称される25枚包装を実行す
るため集積必要枚数が少ない場合に、図7に示すように
下部硬貨C1が正しく整列されないことがあった。すな
わち、集積必要枚数が少ないことから、集積硬貨の総重
量が軽くなり、下部硬貨には重力方向の力より支持棚に
引っ掛かって持って行かれる力(硬貨と支持棚との摩擦
力)の方が大きく作用することになって、硬貨の下降の
ための支持棚の移動で下部硬貨C1が一方のガイド部材
82側にずれてしまうのである。そして、このように下
部硬貨C1が一方のガイド部材82側にずれた状態でシ
ャッタ84への集積硬貨の受け渡しが行われると、下部
硬貨C1が一方のガイド部材82に引っ掛かった状態の
ままシャッタ84に受け渡されることになる(図7に示
す状態)。すると、下部硬貨C1が全面的にシャッタ8
4に接触した状態で受け渡されるべきところが、下部硬
貨C1が一側においてガイド部材82に引っ掛かり他側
の一点においてシャッタ84に接触して、全体として傾
斜した不安定な状態のままシャッタ84に受け渡される
ことになる。このような状態でシャッタ84に載置され
ると、シャッタ84への載置後、シャッタ84から支承
棒85への受け渡しの際あるいは該支承棒85による包
装部への移送中に集積硬貨が崩れることになり、一部が
移送されずに飛散したり、移送されたとしても整列状態
が乱れてしまうことになる。その結果、包装部でコイン
スピル(乱れた集積硬貨に包装紙を巻き付けた際に、集
積硬貨が全体的に傾いた状態で包装紙が巻き付けられる
現象)やペーパージャム(乱れた集積硬貨に包装紙が巻
き付けられずにジャムとなる現象)が発生してしまう。
【0004】したがって、本発明の目的は、集積硬貨を
確実に整列状態で受取手段に載置させることができる硬
貨集積装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の硬貨集積装置は、硬貨を一
枚ずつ搬送して送り出す硬貨搬送部と、ピッチが等しく
巻方向が逆とされた螺旋状の支持棚をそれぞれ有すると
ともに互いに反対方向に同期回転するよう構成され、前
記硬貨搬送部から送り出される硬貨を前記支持棚同士で
支持し集積させる一方、これら支持棚上に集積される硬
貨を両側からガイドする一対の集積ドラムと、これら一
対の集積ドラムの配置方向に対し両側方に設けられて、
これら集積ドラムの支持棚に集積される硬貨を両側から
それぞれガイドするガイド部材と、前記集積ドラムの回
転により前記支持棚で支持されながら下降する集積硬貨
を該支持棚から受け取る受取手段と、前記一対の集積ド
ラムを回転させるモータと、前記硬貨搬送部からの硬貨
の送り出しにともなって前記支持棚上の硬貨を下降させ
るように前記一対の集積ドラムを正回転させる一方、前
記硬貨搬送部により所定の集積必要枚数の硬貨を送り出
させると該送り出しを停止させるとともにさらに集積ド
ラムを正回転させて前記受取手段に集積硬貨を受け渡さ
せるよう前記モータを制御する制御手段と、を有するも
のであって、前記制御手段は、前記モータによって、前
記集積ドラムを正回転させて前記受取手段に集積硬貨を
受け渡させた後、前記集積ドラムを一時的に逆回転させ
る整列作動を行うことを特徴としている。このように、
制御手段が、モータによって、集積ドラムを正回転させ
て受取手段に集積硬貨を受け渡させた後、集積ドラムを
一時的に逆回転させる整列作動を行う。このため、下部
硬貨が一側においてガイド部材に引っ掛かり他側の一点
において受取部材に接触して全体として傾斜した不安定
な状態のまま受取部材に集積硬貨が受け渡されたとして
も、逆回転の振動で下部硬貨のガイド部材との引っ掛か
りが解消されることになる。したがって、集積硬貨を確
実に整列状態で受取手段に載置させることができる。
【0006】本発明の請求項2記載の硬貨集積装置は、
請求項1記載のものに関して、前記制御手段は、前記整
列作動として、前記集積ドラムの一時的な逆回転に加え
て前記集積ドラムを一時的に正回転させることを特徴と
している。このように、制御手段が、集積ドラムの一時
的な逆回転の後に一時的な正回転を行うため、例え逆回
転の振動で下部硬貨のガイド部材との引っ掛かりが解消
されなくても、次の正回転の振動で下部硬貨のガイド部
材との引っ掛かりを解消させることができる。したがっ
て、集積硬貨をより確実に整列状態で受取手段に載置さ
せることができる。
【0007】本発明の請求項3記載の硬貨集積装置は、
請求項2記載のものに関して、前記制御手段は、前記整
列作動として、前記集積ドラムの一時的な逆回転と前記
集積ドラムの一時的な正回転とを繰り返し行うことを特
徴としている。このように、制御手段が、集積ドラムの
一時的な逆回転と集積ドラムの一時的な正回転とを繰り
返し行うことになるため、下部硬貨に振動を付与する回
数が増大し、集積硬貨をさらに確実に整列状態で受取手
段に載置させることができる。
【0008】本発明の請求項4記載の硬貨集積装置は、
請求項1乃至3のいずれか一項記載のものに関して、前
記所定の集積必要枚数を設定可能な設定手段を有してお
り、前記制御手段は、前記設定手段で設定された前記所
定の集積必要枚数が、予め定められた基準枚数以下の場
合にのみ、前記整列作動を行うことを特徴としている。
このように、制御手段は、所定の集積必要枚数が予め定
められた基準枚数以下の場合にのみ、整列作動を行うた
め、所定の集積必要枚数が多くて下部硬貨の引っ掛かり
の問題が生じない場合には、整列作動を省略することに
なる。したがって、集積必要枚数が少なく整列作動が必
要な場合にのみ整列作動を行うことになり、無駄に整列
作動を行わなくて済む。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る硬貨集積装置の一の
実施の形態について、図1〜図6を参照して説明する。
この実施の形態に係る硬貨集積装置11は、硬貨包装機
に組み込まれるもので、図1に示すように、硬貨を一枚
ずつ搬送して送り出す硬貨搬送部12を構成する搬送機
構13および搬送駆動部14と、送り出された硬貨を集
積させる集積機構15および集積駆動部16と、硬貨搬
送部12による硬貨の送り出しを停止させるストッパ機
構17およびストッパ駆動部18と、集積機構15およ
び集積駆動部16により集積された硬貨を受け取るシャ
ッタ機構19およびシャッタ駆動部20と、硬貨搬送部
12で搬送される硬貨を検知する硬貨計数センサ21
と、硬貨計数センサ21の検知した硬貨数を計数する硬
貨計数部22と、集積させる硬貨の金種を設定する金種
設定部(設定手段)23と、これらを制御するコントロ
ーラ(制御手段)24とを有している。
【0010】図2に示すように、搬送機構15は、投入
されたバラ硬貨Cを一枚ずつ分離して繰り出す図示せぬ
分離繰出部から繰り出された硬貨Cを受け入れてその移
動を案内する硬貨通路27と、該硬貨通路27の上側に
配置されて該硬貨通路27に繰り出された硬貨Cを該硬
貨通路27に沿って移動させる搬送ベルト28と、該搬
送ベルト28を支持するプーリ(一方のみ図示)29と
を有している。
【0011】硬貨通路27は、搬送方向に直交する方向
の幅が、硬貨が2枚並列できない幅とされており、これ
により硬貨を一枚ずつ順に移動させる。搬送ベルト28
はプーリ29に巻回されることによりその下辺部28a
が硬貨通路の通路面27aと若干の隙間をもって平行に
配置されるようになっており、その端部は、硬貨通路2
7の終端部よりも硬貨の搬送方向における前方側に突出
されている。搬送ベルト28は、所定範囲内で上下動可
能に設けられかつ下方に付勢されている。
【0012】搬送駆動部14は、コントローラ24で制
御されて搬送ベルト28を駆動するもので、搬送駆動部
14で駆動されると、搬送ベルト28は、その下辺部2
8aで硬貨通路27の通路面27aとの間で硬貨Cを挾
持しつつ一枚ずつ搬送し、該硬貨通路27の終端部から
送り出すことになる。
【0013】硬貨計数センサ21は、硬貨通路27に配
置されて硬貨通路27上を搬送される硬貨Cを検知す
る。硬貨計数部22は、該硬貨計数センサ21により検
知される硬貨の枚数を計数するもので、計数値をコント
ローラ24に出力したり、コントローラ24により計数
値がリセットされたりする。
【0014】ストッパ機構17は、ストッパ31を有し
ており、該ストッパ31を硬貨通路27に対し突出させ
たり引込ませたりする。そして、硬貨計数センサ21で
硬貨Cを検知した後に、該硬貨Cの次の硬貨Cを停止さ
せることができるように硬貨計数センサ21との位置関
係が設定されている。ストッパ駆動部18は、コントロ
ーラ24で制御されるもので、ストッパ機構17を駆動
する。例えば、一の集積処理で集積機構15に送り出さ
せる所定の集積必要枚数の硬貨の最終硬貨Cが硬貨計数
センサ21で検知されると、その後の硬貨Cを停止させ
て所定の集積必要枚数を越える硬貨の硬貨搬送部13か
らの送り出しを規制する。
【0015】集積機構15は、図2〜図5に示すよう
に、ピッチが等しく巻方向が逆とされた螺旋状の支持棚
32A,32Bをそれぞれが有するとともに硬貨搬送部
12の前端に対し左右両側に配置された一対の集積ドラ
ム33A,33Bと、これら集積ドラム33A,33B
の間位置に対し、硬貨搬送部12の硬貨搬送方向におけ
る後側(図2における右側)に配置されて硬貨Cの集積
を案内するスタックガイド(ガイド部材)34と、該ス
タックガイド34に対向するよう硬貨搬送部12の硬貨
搬送方向における前方(図2における左側)に配置され
て硬貨Cの集積をガイドする一対のコインガイド(ガイ
ド部材)35A,35Bとを有している。
【0016】ここで、集積ドラム33A,33B、コイ
ンガイド35A,35Bおよびスタックガイド34で囲
まれる部分が硬貨Cを集積させる集積空間部36となっ
ている。この集積空間部36は硬貨搬送部12の前端位
置に配置されている。なお、以下において用いる前後
は、硬貨搬送部12における硬貨Cの搬送方向における
前後である。
【0017】集積ドラム33A,33Bは、それぞれ上
下方向に軸線を配置して設けられた支持軸38と、該支
持軸38において回転自在となるよう支持された円筒状
のドラム本体39とを有しており、該ドラム本体39の
外周に、集積ドラム33Aにおいては支持棚32Aが、
集積ドラム33Bにおいては支持棚32Bが、それぞれ
固定されている。ここで、集積ドラム33A,33B同
士は互いに平行をなしている。
【0018】集積機構15は、さらに、集積ドラム33
A,33B間に連結された伝達機構42を有しており、
該伝達機構42は、集積ドラム33A,33Bのそれぞ
れ対応する一方に固定される一対の歯車43A,43B
と、歯車43A,43Bのそれぞれ対応する一方に噛み
合うとともに互いに噛み合う歯車45A,45Bと、一
方の歯車45Aに噛み合う歯車44とで構成されてい
る。なお、伝達機構42の歯車45A,45Bは、集積
ドラム33A,33Bの支持棚32A,32Bを、それ
ぞれの対向部分(この部分が硬貨Cの支持部となる)が
同じ高さになるように鏡面対称状態とした状態で、互い
に噛み合わされている。これにより、集積ドラム33
A,33Bは、常に、相互の支持棚32A,32Bの対
向部分の高さ位置を一致させた状態で互いに反対方向に
同期回転させられる。ここで、支持棚32A,32Bの
対向部分は集積空間部36に位置する。
【0019】集積駆動部16は、コントローラ24で制
御されるステッピングモータ(モータ)46および図示
せぬ金種設定カムモータ(後述する)を有している。ス
テッピングモータ46の駆動軸46aには、上記した伝
達機構42の歯車44が固定されており、これによりス
テッピングモータ46は伝達機構42を介して集積ドラ
ム33A,33Bを同期回転させる。
【0020】集積駆動部14は、さらに、ステッピング
モータ46の駆動軸46aの回転位置を検出してコント
ローラ24に出力する回転位置検出機構48を有してい
る。この回転位置検出機構48で検出されるステッピン
グモータ46の回転位置は、集積ドラム33A,33B
の回転位置および支持棚32A,32Bの集積空間部3
6における高さ位置に相当する。
【0021】ここで、ステッピングモータ46は、集積
ドラム33A,33Bを、硬貨通路27からの硬貨Cの
押し出し供給に同期して所定量ずつ間欠的に回転させる
ようにコントローラ24で制御される。
【0022】すなわち、コントローラ24は、硬貨通路
27において硬貨計数センサ21で一の硬貨Cが検知さ
れた時点あるいはこの時点から所定時間経過後のタイミ
ングで、ステッピングモータ46の駆動軸46aを、金
種に応じて設定された所定量回転させる。すると、この
回転が伝達機構42を介して集積ドラム33A,33B
を互いに反対方向に所定の同量回転させる。その結果、
集積ドラム33A,33Bは、支持棚32A,32Bの
集積空間部36に位置する対向部分が、所定量下降させ
られることになる(ここで、支持棚32A,32Bの対
向部分を下降させる集積ドラム33A,33Bおよびス
テッピングモータ46の回転を正回転とし、該正回転に
対し反対回転を逆回転とする)。
【0023】その後、硬貨搬送部12から集積空間部3
6に送り出された前記一の硬貨Cが、コインガイド35
A,35Bおよびスタックガイド34で前後方向両側が
ガイドされ、かつ集積ドラム33A,33Bのドラム本
体39,39で左右方向両側がガイドされた状態で、そ
の周縁部において集積ドラム33A,33Bの支持棚3
2A,32Bの対向部分に下方から支持される。なお、
支持棚32A,32Bはそれぞれの螺旋の方向により対
向部分が共に前側が上方に位置するよう傾斜させられる
ようになっており、この部分に支持される硬貨Cも同様
に傾斜する。
【0024】続いて、硬貨計数センサ21による次の硬
貨Cの検知時点あるいは検知から所定時間経過後のタイ
ミングで、上記と同様にして、ステッピングモータ46
の駆動軸46aを、金種に応じて設定された所定量回転
させ、集積ドラム33A,33Bを所定量正回転させて
それぞれの支持棚32A,32Bの対向部分を所定量さ
らに下降させる。そして、その後に供給された前記次の
硬貨Cが先の硬貨Cの上に積み重ねられる。以上の作動
の繰り返しにより、集積空間部36に、複数の硬貨C
が、最上のものの位置が常に略一定高さとなるように上
下方向に積み重ねられて、集積硬貨が形成されるように
なっている。
【0025】スタックガイド34は、そのコインガイド
35A,35B側の端縁部がほぼ鉛直延在する形状をな
しており、その上部には上方に突出するように転動体5
0が回転自在に設けられている。この転動体50は、硬
貨通路27の硬貨搬送方向における前方側の端部の位置
をスタックガイド34のコインガイド35A,35B側
の端縁部に合わせており、またその上端部位置を通路面
27aと合わせている。
【0026】コインガイド35A,35Bは、図4に示
すように、折曲げ加工された板状のものであり、図2に
示すように、それぞれ、下部はスタックガイド34側の
端縁部がほぼ鉛直延在する基部51とされ、上部はスタ
ックガイド34側の端縁部が基部51のスタックガイド
34側の端縁部よりスタックガイド34側に位置する幅
広部52とされている。そして、幅広部52と基部51
との間はこれらを連続的に結ぶための傾斜部53とされ
ている。
【0027】さらに、傾斜部53には、硬貨Cが当接し
たときに自由に回転し得る転動体54が設けられてい
る。コインガイド35A,35Bのスタックガイド34
との間の幅寸法が上記のように設定されていることによ
り、集積空間部36は下側の幅が広く、上側の幅が狭い
形状となっている。ここで、集積空間部36の幅の広い
下部の幅寸法は硬貨Cの外径寸法とほぼ等しくされてお
り、この下部の高さは、集積硬貨全体の高さ寸法より若
干高くなるようになっている。
【0028】また、集積空間部36の幅の狭い上部の幅
寸法は、集積ドラム33A,33Bの支持棚32A,3
2Bに傾斜状態で支持される硬貨Cの水平方向成分の長
さとほぼ等しくなるように設定されている。この集積空
間部36の上部の範囲は、傾斜部53の直上位置から硬
貨通路27よりやや上方の位置までとなるように設定さ
れている。
【0029】このようにコインガイド35A,35Bの
上部に幅広部52を設けることによって、集積ドラム3
3A,33Bの支持棚32A,32Bに集積される硬貨
Cの集積空間部36の上部における集積状態を良好に維
持できるのと同時に、傾斜部53に取り付けた転動体5
4によって、傾斜部53の直下での硬貨Cの噛み込みと
それに起因する硬貨Cの詰まり等を防ぐことができるよ
うになっている。
【0030】ここで、図4に示すように、集積ドラム3
3Aの支持軸38はアーム56Aに、集積ドラム33B
の支持軸38はアーム56Bに、それぞれ支持されてい
る。これらアーム56A,56Bは、それぞれ支持軸5
7において機体側に揺動自在に支持されている。そし
て、これらアーム56A,56Bの支持軸57に対し反
対側にコインガイド35A,35Bが設けられている。
【0031】これらアーム56A,56Bはリンクアー
ム58を介して互いに連結されており、また一方のアー
ム56Aにはカムフォロア59が取り付けられている。
このカムフォロア59は、図示せぬ金種設定カムに当接
されており、この金種設定カムで位置が調整されること
で、アーム56A,56Bを同期して揺動させ、集積ド
ラム33A,33Bの位置およびコインガイド35A,
35Bの位置を対応する金種の硬貨Cに合わせる。金種
設定カムは、コントローラ24で制御される図示せぬ金
種設定カムモータで回転位置が決められるようになって
いる。金種設定カム、カムフォロア59、支持軸57,
57、アーム56A,56Bおよびリンクアーム58
は、集積ドラム33A,33Bおよびコインガイド35
A,35Bの位置を変更する位置変更機構60を構成し
ており、この位置変更機構60も集積機構15の一部を
構成している。
【0032】シャッタ機構19は、図5に示すように、
集積ドラム33A,33Bの下端位置に開閉自在に設け
られたシャッタ(受取手段)62と、このシャッタ62
を開閉させる開閉機構63とで構成されている。シャッ
タ62は、同高さで水平に延在する一対の板状の開閉部
材62A,62Bを有しており、これら開閉部材62
A,62Bの一端側が集積空間部36側に配置されてい
る。これら開閉部材62A,62Bは、それぞれの他端
側が機体側に設けられた支持軸64により揺動自在に支
持されている。開閉機構63は、開閉部材62A,62
B同士を連結させるリンクアーム65と一方の開閉部材
62Bに連結されるアーム66とを有している。
【0033】シャッタ駆動部20は、開閉機構63のア
ーム66に連結されるシャッタソレノイド67を有して
いる。このシャッタソレノイド67が駆動されない状態
においては、開閉部材62A,62Bは集積空間部36
側を互いに当接させた状態となる。このとき開閉部材6
2A,62Bは、水平延在するとともに集積空間部36
の下方向を閉塞させる閉状態となる。他方、シャッタソ
レノイド67が駆動されアーム66がシャッタソレノイ
ド67の方向に移動した状態となると、開閉部材62
A,62Bは集積空間部36側を互いに離間させた状態
となる。このとき開閉部材62A,62Bは、集積空間
部36の下方向を開放させる開状態となる。ここで、閉
状態から開状態へ移行する開作動中も、開閉部材62
A,62Bは水平延在状態のまま水平に移動する。
【0034】シャッタ62は閉状態において、集積ドラ
ム33A,33Bの正回転にともなって、支持棚32
A,32Bで支持されながら下降する集積硬貨を支持棚
32A,32Bから受け取る。ここで、シャッタ62で
受け取った状態において、集積硬貨は、集積ドラム33
A,33Bのドラム本体39,39およびコインガイド
35A,35Bおよびスタックガイド34で各方向の移
動が規制されることになる。
【0035】上記のようにしてシャッタ62に受け渡さ
れた集積硬貨は、シャッタ62の開作動で下側に設けら
れた図示せぬ支承棒に受け渡される。さらに、集積硬貨
は、支承棒の鉛直下降によりシャッタ62より下側まで
搬送された後、図示せぬ包装部により包装紙が巻回され
て包装硬貨にされることになる。
【0036】金種設定部23は、操作者により金種が設
定入力される。コントローラ24には、各金種毎に、一
の集積処理で集積させるべき枚数である、予め設定され
た所定の集積必要枚数(以下、単に集積必要枚数と称
す)と、図示せぬ金種設定モータの回転位置と、硬貨C
の一枚分のステッピングモータ46の正回転の設定回転
量とがそれぞれ内部メモリに記憶されている。コントロ
ーラ24は、金種設定部23で金種が設定入力されるこ
とで該金種に対する集積必要枚数を内部メモリから読み
出すことになる。これは、言い換えれば、金種設定部2
3における金種設定で間接的に、集積必要枚数が選択設
定されることになる。なお、ここで「各金種毎」とは、
50枚包装しか行わない金種については一つの金種とし
て取り扱い、50枚または40枚包装と通常とし、その
半分の枚数を包装するハーフラップが存在する金種につ
いては、二つの金種として取り扱われるものとしてい
る。すなわち例えば、「25セント・40枚」、「25
セント・20枚」というように異なる金種表示及び金種
設定が行われる。
【0037】次に、この硬貨集積装置11の作動をコン
トローラ24の制御内容とともに説明する。まず、初期
設定として、金種設定部23で操作者により金種が設定
されると、コントローラ24は、該金種に対し図示せぬ
金種設定モータの回転位置を読み出す。そして、この回
転位置となるように金種設定モータを駆動する。する
と、集積ドラム33A,33Bおよびコインガイド35
A,35Bがこの金種の硬貨に合わせた位置となる。コ
ントローラ24は、さらに、この金種の集積必要枚数お
よびこの金種の硬貨一枚に対するステッピングモータ4
6の正回転の設定回転量を読み出す。なお、この金種設
定部23の金種設定で硬貨集積装置11以外の例えば包
装部も、この金種の集積硬貨に包装を行う状態となる。
【0038】次に、図示せぬスタートボタンが押圧され
ることで図6のフローチャートに示すメインの制御を開
始する。まず、コントローラ24は、一の集積処理の開
始に当って、硬貨集積装置11を集積前状態とする(ス
テップS1)。すなわち、硬貨計数部22に記憶された
計数値をリセットし、さらに後述する一時的な逆回転お
よび一時的な正回転の繰り返し回数を示すNをリセット
するとともに、ストッパ駆動部18が駆動状態にある場
合にはこれを非駆動状態としてストッパ31を引込ませ
る。ここで、この時点では、前回の集積処理の終了時の
停止により集積ドラム33A,33Bが、その支持棚3
2A,32Bを所定の初期位置に位置させている。ま
た、この時点で、シャッタソレノイド67は駆動されず
シャッタ62は閉状態とされている。
【0039】次に、硬貨搬送部12の搬送駆動部14を
駆動して搬送ベルト28を回転させる(ステップS
2)。このとき、他方で図示せぬ分離繰出部も硬貨の分
離繰出しを開始させる。これにより、搬送ベルト28の
駆動力で硬貨Cが硬貨通路27に沿って一枚ずつ搬送さ
れる。
【0040】そして、コントローラ24は、硬貨計数セ
ンサ21で硬貨Cが検知されたか否かを判定し(ステッ
プS3)、硬貨Cが検知されない場合は硬貨Cが検知さ
れるまでステップS3を繰り返して待つ。他方、ステッ
プS3で硬貨Cが検知されると、コントローラ24は、
該硬貨Cが検知された時点あるいはこの時点から所定時
間経過後のタイミングで、ステッピングモータ46を、
この金種の硬貨Cの一枚分に相当する設定回転量だけ正
回転させる(ステップS4)。これにより、支持棚32
A,32Bの対向部分が硬貨一枚分に相当する下降量だ
け下降するように集積ドラム33A,33Bが所定量正
回転する。なお、硬貨計数センサ21の検知と同時に硬
貨計数部22は自動的に硬貨Cの計数値を1加算するこ
とになる。
【0041】続いて、コントローラ24は、硬貨計数部
22の計数値が、集積必要枚数に達したか否かを判定す
る(ステップS5)。計数値が集積必要枚数に達してい
ない場合は、ステップS3に戻り、次の硬貨の検知を待
つ。そして、ステップS3〜ステップS5を繰り返すこ
とにより、上述したように集積ドラム33A,33Bが
硬貨Cの検知の度に間欠的に正回転して支持棚32A,
32Bの対向部分を間欠的に下降させ、硬貨搬送部12
から送り出される硬貨Cを、最上のものの位置が常に一
定高さとなるように下から上に順に積み重ねさせる。
【0042】他方、ステップS5において、計数値が集
積必要枚数に達した場合は、最後にステップS3で検知
された硬貨Cが完全に通過しその次の硬貨Cが通過を開
始させる前のタイミングでストッパ駆動部18を駆動し
ストッパ31を突出させて(ステップS6)、前記次の
硬貨Cとこれより後の硬貨群を停止させる。その後、最
後の硬貨Cが集積空間部36に送り出される後のタイミ
ングで搬送駆動部14も停止させる(ステップS7)。
以上により、集積必要枚数の硬貨が集積ドラム33A,
33Bの支持棚32A,32B上に集積されることにな
る。
【0043】次に、ステッピングモータ46を正回転さ
せることにより集積ドラム33A,33Bを正回転させ
て支持棚32A,32B上の集積硬貨を下降させる(ス
テップS8)。これにより、該集積硬貨を閉状態のシャ
ッタ62上に受け渡させる。集積硬貨をシャッタ62に
完全に到達させるまで集積ドラム33A,33Bを正回
転させたか否かを、ステッピングモータ46の回転位置
から判定する(ステップS9)。
【0044】そして、ステップS9で集積硬貨をシャッ
タ62に完全に到達させるまで集積ドラム33A,33
Bを正回転させたと判定できるまで、ステッピングモー
タ46を正回転させた状態で、ステップS9を繰り返し
ながら待つ。ステップS9で集積硬貨をシャッタ62に
完全に到達させるまで集積ドラム33A,33Bを正回
転させたと判定すると、集積必要枚数が、予め定められ
た基準枚数(例えば25枚)以下であるか否かを判定す
る(ステップS10)。
【0045】ステップS10において、集積必要枚数が
基準枚数以下である場合には、正回転させていたステッ
ピングモータ46を一時的に所定量逆回転させる(ステ
ップS11)。具体的には、ステッピングモータ46を
4/100回転だけ逆回転させる。この所定量の逆回転
の後、ステッピングモータ46を再び正回転させ(ステ
ップS12)、これらの一時的な逆回転および一時的な
正回転の組み合わせの実行回数を示すNを1加算する
(N=N+1,ステップS13)。
【0046】そして、Nが予め設定されたN1(N1は2
以上)に達したか否かを判定し(ステップS14)。ス
テップS14で、N=N1ではないと判定した場合は、
ステップS11に戻って再度ステッピングモータ46を
所定量逆回転させる。ここで、一のステップS12のス
テッピングモータ46の正回転と次のステップS11の
ステッピングモータ46の逆回転との間、ステッピング
モータ46が一時的に所定量正回転させることになる。
【0047】他方、ステップS14でN=N1であると
判定した場合は、ステッピングモータ46を停止させる
(ステップS15)。ここで、このステップS15のス
テッピングモータ46の停止とその直前のステップS1
2のステッピングモータ46の正回転との間、ステッピ
ングモータ46は一時的に所定量正回転させられてい
る。よって、ステップS15でステッピングモータ46
を停止させた際には、整列作動として、一時的な逆回転
および一時的な正回転の組み合わせが繰り返され、これ
らの組み合わせが予め設定されたN1回実行されている
ことになる。
【0048】ここで、ステップS10において、集積必
要枚数が基準枚数以下でないと判定された場合には、そ
のままステップS15においてステッピングモータ46
を停止させる。すなわち、上記した一時的な逆回転およ
び一時的な正回転からなる整列作動を行わないのであ
る。
【0049】ステップS15の時点で、コントローラ2
4は、包装部側の図示せぬコントローラに信号を出力す
ることになり、この信号を受けてこの包装部側のコント
ローラは、図示せぬ支承棒を最上位置まで上昇させて、
シャッタ62の直下に配置する。この包装部側のコント
ローラは、支承棒を最上の受渡位置まで上昇させると、
信号をコントローラ24に向け出力する。コントローラ
24は、支承棒が受渡位置に位置し上記信号が入力され
たか否かを判定し(ステップS16)、支承棒が受渡位
置に位置するまで、ステップS16を繰り返して待つ。
【0050】そして、ステップS16で支承棒が受渡位
置まで上昇したと判定すると、シャッタ駆動部20のシ
ャッタソレノイド67によりシャッタ62を開閉作動さ
せる(ステップS17)。すなわちシャッタ62を開作
動させ、支承棒上に集積硬貨を受け渡させた後、支承棒
がシャッタ62より下側に集積硬貨を位置させるまで下
降するタイミングで、シャッタ62を閉作動させるので
ある。以上により一の集積処理が終わる。そして、未処
理硬貨があるか否かを、例えば硬貨通路27に設けられ
た図示せぬ硬貨検知センサからの出力により判定し(ス
テップS18)、未処理硬貨がある場合には、ステップ
S1に戻り、次の集積処理を実行させる一方、未処理硬
貨がない場合は、制御を終了する。
【0051】以上に述べたこの実施の形態によれば、コ
ントローラ24が、ステッピングモータ46によって、
集積ドラム33A,33Bを正回転させてシャッタ62
に集積硬貨を受け渡させた後、シャッタ62に受け渡さ
れた集積硬貨に振動を与えるように、集積硬貨を両側か
らガイドした状態のままで、集積ドラム33A,33B
を一時的に逆回転させる。これにより、下部硬貨が一側
においてコインガイド35A,35Bに引っ掛かり他側
の一点においてシャッタ62に接触して全体として傾斜
した不安定な状態のままシャッタ62に集積硬貨が受け
渡されたとしても、正回転から逆回転への切り替えの振
動で下部硬貨のコインガイド35A,35Bとの引っ掛
かりが解消されて、集積硬貨はシャッタ62に正しい状
態で載置されることになる。
【0052】しかも、整列作動として、コントローラ2
4は、このような集積ドラム33A,33Bの一時的な
逆回転の後に一時的な正回転を行うことになり、さらに
これら一時的な逆回転と一時的な正回転とからなる整列
作動を繰り返し行うことになるため、下部硬貨に振動を
付与する回数が増大することになる。したがって、集積
硬貨を確実に整列状態で受取手段に載置させることがで
きる。
【0053】加えて、コントローラ24は、集積必要枚
数が予め定められた基準枚数以下の場合にのみ、整列作
動を行うため、集積必要枚数が多くて下部硬貨のコイン
ガイド35A,35Bへの引っ掛かりの問題が生じない
場合には、整列作動を省略することになる。したがっ
て、集積必要枚数が少なく整列作動が必要な場合にのみ
整列作動を行わせることになり、無駄に整列作動を行わ
なくて済む。具体的には、例えば米国で使用される場合
には、ハーフラップの包装を行った場合、25セント硬
貨における20枚包装や2セント硬貨における25枚包
装を実行するため集積必要枚数が少ない場合にのみ、整
列作動を実行させ、それ以外の包装については整列作動
を行わないことにより、集積に要する時間を短くする。
ここで、設定の仕方については、上記した金種と枚数と
を組み合わせてメモリし、一つの操作で金種及び枚数を
読み出すというものだけでなく、金種と枚数を分けてメ
モリしておき、各金種について様々な枚数を設定できる
ようにしても良い。
【0054】なお、整列作動として、上記した一時的な
逆回転および一時的な正回転の組み合わせを一の集積処
理に対し一回だけ行ってもよい。この場合、ステップS
13,S14をなくして、ステップS12の後にステッ
プS15を実行すればよい。また、整列作動として、上
記した一時的な逆回転のみを一回、一の集積処理に対し
行ってもよい。この場合、ステップS12,S13,S
14をなくして、ステップS11の後にステップS15
を実行すればよい。
【0055】また、集積必要枚数の多少に係わらず、常
に整列作動を実行するようにしてもよい。この場合、ス
テップS10の判断をなくすことになる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の硬貨集積装置によれば、制御手段が、モータによ
って、集積ドラムを正回転させて受取手段に集積硬貨を
受け渡させた後、集積ドラムを一時的に逆回転させる整
列作動を行う。このため、下部硬貨が一側においてガイ
ド部材に引っ掛かり他側の一点において受取部材に接触
して全体として傾斜した不安定な状態のまま受取部材に
集積硬貨が受け渡されたとしても、逆回転の振動で下部
硬貨のガイド部材との引っ掛かりが解消されることにな
る。したがって、集積硬貨を確実に整列状態で受取手段
に載置させることができる。
【0057】本発明の請求項2記載の硬貨集積装置によ
れば、制御手段が、集積ドラムの一時的な逆回転の後に
一時的な正回転を行うため、例え逆回転の振動で下部硬
貨のガイド部材との引っ掛かりが解消されなくても、次
の正回転の振動で下部硬貨のガイド部材との引っ掛かり
を解消させることができる。したがって、集積硬貨をよ
り確実に整列状態で受取手段に載置させることができ
る。
【0058】本発明の請求項3記載の硬貨集積装置によ
れば、制御手段が、集積ドラムの一時的な逆回転と集積
ドラムの一時的な正回転とを繰り返し行うことになるた
め、下部硬貨に振動を付与する回数が増大し、集積硬貨
をさらに確実に整列状態で受取手段に載置させることが
できる。
【0059】本発明の請求項4記載の硬貨集積装置によ
れば、制御手段は、所定の集積必要枚数が予め定められ
た基準枚数以下の場合にのみ、整列作動を行うため、所
定の集積必要枚数が多くて下部硬貨の引っ掛かりの問題
が生じない場合には、整列作動を省略することになる。
したがって、所定の集積必要枚数が少なく整列作動が必
要な場合にのみ整列作動を行うことになり、無駄に整列
作動を行わなくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一の実施の形態に係る硬貨集積装置
を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一の実施の形態に係る硬貨集積装置
の中央から片側を示す側面図である。
【図3】 本発明の一の実施の形態に係る硬貨集積装置
の硬貨搬送部およびコインガイド等を除いた正面図であ
る。
【図4】 本発明の一の実施の形態に係る硬貨集積装置
の硬貨搬送部等を除いた平面図である。
【図5】 本発明の一の実施の形態に係る硬貨集積装置
の硬貨搬送部、スタックガイドおよびコインガイド等を
除いた平面図である。
【図6】 本発明の一の実施の形態に係る硬貨集積装置
の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】 硬貨集積装置の中央から片側を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
12 硬貨搬送部 24 コントローラ 32A,32B 支持棚 33A,33B 集積ドラム 34 スタックガイド(ガイド部材) 35A,35B コインガイド 46 ステッピングモータ(モータ) 62 シャッタ(受取手段) C 硬貨

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨を一枚ずつ搬送して送り出す硬貨搬
    送部と、 ピッチが等しく巻方向が逆とされた螺旋状の支持棚をそ
    れぞれ有するとともに互いに反対方向に同期回転するよ
    う構成され、前記硬貨搬送部から送り出される硬貨を前
    記支持棚同士で支持し集積させる一方、これら支持棚上
    に集積される硬貨を両側からガイドする一対の集積ドラ
    ムと、 これら一対の集積ドラムの配置方向に対し両側方にそれ
    ぞれ設けられて、これら集積ドラムの支持棚に集積され
    る硬貨を両側からガイドするガイド部材と、 前記集積ドラムの回転により前記支持棚で支持されなが
    ら下降する集積硬貨を該支持棚から受け取る受取手段
    と、 前記一対の集積ドラムを回転させるモータと、 前記硬貨搬送部からの硬貨の送り出しにともなって前記
    支持棚上の硬貨を下降させるように前記一対の集積ドラ
    ムを正回転させる一方、前記硬貨搬送部により所定の集
    積必要枚数の硬貨を送り出させると該送り出しを停止さ
    せるとともにさらに集積ドラムを正回転させて前記受取
    手段に集積硬貨を受け渡させるよう前記モータを制御す
    る制御手段と、を有する硬貨集積装置において、 前記制御手段は、前記モータによって、前記集積ドラム
    を正回転させて前記受取手段に集積硬貨を受け渡させた
    後、前記集積ドラムを一時的に逆回転させる整列作動を
    行うことを特徴とする硬貨集積装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記整列作動として、
    前記集積ドラムの一時的な逆回転に加えて前記集積ドラ
    ムを一時的に正回転させることを特徴とする請求項1記
    載の硬貨集積装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記整列作動として、
    前記集積ドラムの一時的な逆回転と前記集積ドラムの一
    時的な正回転とを繰り返し行うことを特徴とする請求項
    2記載の硬貨集積装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の集積必要枚数を設定可能な設
    定手段を有しており、 前記制御手段は、前記設定手段で設定された前記所定の
    集積必要枚数が、予め定められた基準枚数以下の場合に
    のみ、前記整列作動を行うことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか一項記載の硬貨集積装置。
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