JP2002279481A - 硬貨包装装置 - Google Patents

硬貨包装装置

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JP2002279481A
JP2002279481A JP2001075986A JP2001075986A JP2002279481A JP 2002279481 A JP2002279481 A JP 2002279481A JP 2001075986 A JP2001075986 A JP 2001075986A JP 2001075986 A JP2001075986 A JP 2001075986A JP 2002279481 A JP2002279481 A JP 2002279481A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬貨径の変動に対して巻込針の進入角度を所
望の角度に調整することができ、かつ、より広い範囲の
硬貨径に対応することができる硬貨包装装置を提供する
こと。 【解決手段】 本発明の硬貨包装装置は、重積硬貨を保
持する重積硬貨保持部Lと、前記重積硬貨の周囲に配置
された硬貨包装用の3つの包装ローラ151〜153
と、を備える。巻込針180が、揺動アーム170に支
持されている。巻込針180が重積硬貨の上方領域内及
び下方領域内に向かって移動するように、揺動アーム1
70がアーム支持部160によって揺動可能に支持され
る。包装ローラのうちの第2包装ローラ152及び第3
包装ローラ153は、重積硬貨の径に対応して、包装ロ
ーラのうちの第1包装ローラ151に対する配置位置が
移動可能である。アーム支持部160も、重積硬貨の径
に対応して、第1包装ローラ151に対する配置位置が
移動可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬貨重積装置等と
組み合わされて利用される硬貨包装装置であって、より
広い範囲の硬貨径に対応することができる硬貨包装装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の硬貨包装装置について、図11を
用いて説明する。図11に示す硬貨包装装置200は、
複数の硬貨を1列に案内する硬貨通路201と、硬貨通
路201に沿って硬貨を搬送するための搬送機構202
と、を備えている。
【0003】図11の場合、硬貨通路201は直線状の
2本のレール材で構成され、前工程で分類された同一種
類の硬貨を直径方向で1列に案内するようになってい
る。当該2本のレール材の間隔は、案内する硬貨の径に
対応して、広げること及び狭めることが可能となってい
る(図11の矢印A方向)。
【0004】搬送機構202は、例えばプーリ機構で構
成される掻出部202aを有している。掻出部202a
に隣接して、当該掻出部202aから掻き出された硬貨
を重積させる硬貨重積部203が配置されている。
【0005】掻出部202aと硬貨重積部203との間
には、掻出部202aから掻き出された硬貨を硬貨重積
部203にて整然と重積させるために、図11では図示
されない硬貨送入部材が設けられている。本件発明者の
1人は、好適な硬貨送入部材を既に開発し、特願200
0−206703号にて開示している。
【0006】硬貨重積部203の周囲には、硬貨重積部
203における硬貨の重積方向と平行に、硬貨包装用の
3つの包装ローラ211、212、213が配置されて
いる。各包装ローラ211〜213は、いずれもその長
手方向に回転軸を有しており、図示しない駆動機構によ
って回転駆動されるようになっている。
【0007】図11に示すように、包装ローラのうちの
第1包装ローラ211は、硬貨通路201の前記硬貨重
積部203側の端部の近傍に配置されている。
【0008】包装ローラのうちの第2包装ローラ212
は、掻出部202aと硬貨重積部203とを結ぶ直線を
挟んで、第1包装ローラ211と反対側に配置されてい
る。第1包装ローラ211と第2包装ローラ212とを
結ぶ直線は、掻出部202aと硬貨重積部203とを結
ぶ直線に対して、略直交するようになっている。また、
第2包装ローラ212の配置位置は、第1包装ローラ2
11の配置位置に対して接離可能、すなわち、第1包装
ローラ211の配置位置に対して接近すること及び遠ざ
かることが可能となっている(図11の矢印B方向)。
【0009】包装ローラのうちの第3包装ローラ213
は、硬貨重積部203に対して、硬貨通路201と略逆
側に配置されている。
【0010】硬貨重積部203にて重積された硬貨は、
例えば重積状態のまま鉛直上方に持ち上げられて、所定
の硬貨包装位置にて重積硬貨が水平となる状態で保持さ
れる。
【0011】硬貨包装工程における第2包装ローラ21
2の配置位置は、硬貨包装位置にて保持される硬貨の径
に対応して、各包装ローラ211〜213の配置位置が
重積硬貨の中心から略等距離となるように設定される。
【0012】また、硬貨包装位置にて保持される重積硬
貨と各包装ローラ211〜213との間には、適宜の給
紙手段(図示せず)から包装紙が供給されるようになっ
ている。そして各包装ローラ211〜213が回転する
ことによって、給紙手段から供給される包装紙が硬貨包
装位置の重積硬貨に巻き付けられるようになっている。
【0013】重積硬貨に巻き付けられた包装紙は、上下
の各巻込針220(かしめ爪)によってかしめられるよ
うになっている。巻込針220は、第1包装ローラ21
1と第3包装ローラ213との間から、重積硬貨の上方
領域内及び下方領域内に向かって(図11の矢印C方
向)移動することによって、包装紙を巻き込む(かしめ
る)ようになっている。
【0014】このような巻込針220の移動は、巻込針
220を支持するアーム221を揺動させることによっ
て実現されている。揺動アーム221は、第1包装ロー
ラ211等を支持する支持台(図示せず)に固定された
揺動支点221pによって、巻込針220を前記のよう
に移動可能なように支持されている。
【0015】次に、以上のような従来の硬貨包装装置2
00の作用について、硬貨包装に重点をおいて説明す
る。
【0016】搬送機構202によって搬送される硬貨
は、掻出部202aから掻出され、硬貨送入部材によっ
て硬貨重積部203に順次送られて、硬貨重積部203
にて重積されていく。
【0017】例えば所定の枚数の硬貨が重積された後、
重積硬貨は重積状態のまま鉛直方向上方に持ち上げら
れ、硬貨姿勢を水平に調整される。その後、第2包装ロ
ーラ212の配置位置等が調整され、給紙手段から包装
紙が供給されて包装ローラ211〜213の回転によっ
て硬貨の側方面に巻き付けられる。包装紙は、硬貨への
巻き付け工程中の適宜のタイミングで、図示されない切
断手段によって所定の長さに切断される。これにより、
所定の長さの包装紙が硬貨に巻き付けられる。
【0018】包装紙の巻き付け工程の後半において、巻
込針220が、第1包装ローラ211と第3包装ローラ
213との間から、重積硬貨の上方領域内及び下方領域
内に向かって(図11の矢印C方向)進入した後に、互
いに接近する方向(上下方向)に移動する。これによ
り、包装紙が円滑にかしめられる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来の硬貨包装装置2
00では、第2包装ローラ212の配置位置を調整して
硬貨重積部203及び硬貨包装位置を図11の矢印D方
向にずらすことによって、重積・包装する硬貨の径の変
動に対応することができる。実際、前記のような従来の
硬貨包装装置200によれば、硬貨径φ17.9〜φ2
4.25に対応することができる。
【0020】従来の硬貨包装装置200において、対応
可能な硬貨の径の上限は、硬貨重積部203と掻出部2
02aとの干渉が発生する条件によって規定される。こ
れは、原理的に、硬貨重積部203が大径の硬貨のため
に調整される方向(図11の矢印D方向)が掻出部20
2に近づく方向であることに起因する。
【0021】しかしながら、近年登場予定のユーロ硬貨
等に対応するためには、さらに広範囲の硬貨径に対応す
ることが望まれる。
【0022】本件発明者は、本件発明に至る過程におい
て、硬貨重積部203が大径の硬貨のために調整される
方向を、掻出部202aから離れる方向となるような構
成を開発した。当該構成を図12に示す・図12に示す
硬貨包装装置200’は、第3包装ローラ213’の配
置位置をも第1包装ローラ211の配置位置に対して接
離可能とすると共に、第3包装ローラ213’の配置位
置の移動範囲を第2包装ローラ212の配置位置の移動
範囲よりも大きくしている。これにより、硬貨重積部2
03が大径の硬貨のために調整される方向が、掻出部2
02aから離れる方向となっている。このような構成
は、掻出部202aと硬貨重積部203の掻出部202
a側の端との位置関係を略一定とするため、硬貨の重積
をより円滑に実施できるという効果もある。
【0023】図12に示す硬貨包装装置200’の他の
構成は、図11を用いて説明した硬貨包装装置200と
同様である。従って、硬貨包装装置200と同様の部材
には同様の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0024】硬貨包装装置200’では、原理的に、硬
貨重積部203と掻出部202aとの干渉が発生しな
い。従って、より広範囲の硬貨径に対応することが可能
となると思われた。しかしながら、硬貨包装装置20
0’においては、巻込針220の先端の巻込み部と硬貨
に巻き付けられた包装紙の端部との間の当たり角が、硬
貨径の変動に伴って大きく変動する。つまり、巻込針2
20の先端の巻込み部と包装紙の端部との間の当たり角
が所定角度(約60度)以下になると、巻き込み時に抵
抗が増大し重積硬貨の回転が停止してしまったり、包装
紙の巻き込みが途中までしができないといった不具合が
生じ、良好な包装を得ることが極めて困難であった。
【0025】そこで、本件発明者は、図12に示す硬貨
包装装置200’において、巻込針220と硬貨に巻き
付けられた包装紙との間の当たり角の変動を抑制すべ
く、巻込針220が第2包装ローラ212と第3包装ロ
ーラ213’との間から重積硬貨の上方領域内及び下方
領域内に向かって(図12の矢印E方向)移動するよう
な構成について検討した。
【0026】このような構成は、巻込針220が前記軌
道で移動するように揺動アーム221及びその揺動支点
221pを配置することで実現され得る。
【0027】しかしながら、当該構成の場合、巻込針2
20と包装紙の当たり角は硬貨径に関係なくほぼ一定で
あるものの、巻込針220の進入時の揺動量が硬貨径に
よって大きく変動する。それに伴って巻込針220の包
装紙への当たり荷重(面圧)が変動し、大径硬貨の時に
包装紙を倒してしまい包装不良が発生するという新たな
問題があり、広い範囲の硬貨径に対応することが極めて
困難であった。
【0028】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、包装不良が発生することなく、より広い
範囲の硬貨径に対応することができる硬貨包装装置を提
供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、硬貨重積部で
重積される重積硬貨を包装領域内へ移動させる重積硬貨
移動機構と、前記包装領域内へ移動される重積硬貨を挟
持して回転させその周囲に包装紙を巻回する3本の包装
ローラと、3本の包装ローラの内の第1包装ローラの位
置は固定とすると共に、他の第2包装ローラ及び第3包
装ローラを重積硬貨の直径に対応させて第1包装ローラ
に対して接離可能に移動させる包装ローラ移動機構と、
前記重積硬貨の周りに巻回された包装紙の上端部及び下
端部を巻き込む巻込針を移動させる巻込針移動機構と、
を備え、前記巻込針移動機構は、揺動支点にて支持され
て揺動可能であると共に、前記巻込針を支持する揺動ア
ームを有し、包装時においては、前記揺動アームの揺動
により前記第1包装ローラと前記第3包装ローラとの間
から前記巻込針を進退させ、金種設定時においては、前
記揺動アームの揺動支点を重積硬貨の直径に対応させて
移動させるようになっていることを特徴とする硬貨包装
装置である。
【0030】本発明によれば、巻込針を支持する揺動ア
ームを揺動可能に支持する揺動支点自体が、重積硬貨の
直径に対応して、例えば基準位置としての第1包装ロー
ラに対して移動可能であるため、硬貨径の変動に対して
も包装不良の発生が防止され、結果としてより広い範囲
の硬貨径に対応することが可能となる。
【0031】好ましくは、硬貨繰出手段から繰り出され
る硬貨を搬送する硬貨通路と、前記硬貨通路の幅を重積
硬貨の直径に対応させて幅調整する通路幅調整機構と、
前記硬貨通路から送出される硬貨を重積する硬貨重積部
と、前記硬貨重積部を重積硬貨の直径に対応させて位置
調整する重積部位置調整機構と、を更に備え、前記通路
幅調整機構は、一方側に固定された通路部材を有し、他
方側に可動の通路部材を有し、前記第1包装ローラは、
固定された通路部材側に配置され、前記第2包装ローラ
は、可動の通路部材側に配置されている。
【0032】この場合、更に好ましくは、前記包装ロー
ラ移動機構、前記巻込針移動機構、前記通路幅調整機構
及び前記重積部位置調整機構は、1つのカム軸に取り付
けられた複数のカムによって制御される。
【0033】また、好ましくは、前記硬貨重積部は、前
記硬貨通路から送出される硬貨を下から順に上方へ重積
するものであり、前記包装領域の一部を兼ねている。
【0034】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。以下、本実施形態の全体
構成、各部の具体的構成、動作・作用、並びに効果につ
いて順次説明する。
【0035】〈全体構成〉図1には、硬貨重積装置を内
蔵する本実施形態の硬貨包装装置が示されている。図1
に示す硬貨包装装置は、その上面側に、硬貨を投入する
ためのホッパHと、硬貨の種類を設定するための金種設
定ダイヤルVとを備えている。また、この硬貨包装装置
は、下部前面側に、包装済みの硬貨を蓄積するための包
装硬貨箱Bを備えている。また、同じく前面側には、硬
貨を包装するための包装紙Pが、ロール状に巻かれた状
態で取り付けられている。
【0036】次に、図2及び図3には、図1に示す硬貨
包装装置の内部構造が簡略化して示されている。図2及
び図3に示すように、硬貨包装装置の内部には、上記ホ
ッパHに対応した第1回転円盤D1と、この第1回転円
盤D1に隣接した第2回転円盤D2とが設けられてい
る。また、後者の第2回転円盤D2から略接線方向に延
びるように、略水平な硬貨通路1が設けられている。こ
の硬貨通路1は、回転円盤D2から順次供給された複数
の硬貨を、直径方向で1列に案内するように構成されて
いる。
【0037】また、図2に示すように、硬貨通路1に沿
って硬貨を搬送するための搬送機構2と、硬貨通路1の
終端部に対応した硬貨重積部3とが設けられている。後
者の硬貨重積部3は、搬送機構2によって搬送されてき
た硬貨を厚さ方向に(この場合、略垂直上方へ)1列に
重積するためのものである。
【0038】この硬貨重積部3は、硬貨包装装置の包装
部W内に形成されている。具体的には、当該包装部W内
に配置された3本の包装ローラ151,152,153
同士の間に硬貨重積部3が形成されている。なお、図2
には示さないが、包装部Wには、重積部3内に重積され
る硬貨を下方に押圧するための硬貨抑え機構7(図4及
び図5参照)が設けられている。
【0039】硬貨重積部3の下方には、一対の硬貨送入
ローラ(硬貨送入部材)4(図3参照)と、これらの送
入ローラ4を回転駆動するための駆動装置5とが設けら
れている。硬貨送入ローラ4は、硬貨通路1の終端部ま
で搬送されてきた搬送硬貨を順次、重積部3内に重積さ
せるためのものである。なお、硬貨重積部3の下方に
(送入ローラ4及び駆動装置5の下方に)包装硬貨箱B
が配置されている。
【0040】また、図3に示すように、通路幅調節機構
8、送入ローラ位置調節機構9及び退避機構100が、
それぞれ略水平面上での並進運動機構として設けられて
いる。このうち、通路幅調節機構8は、硬貨の直径に対
応して硬貨通路1の通路幅を調節するためのものであ
る。また、送入ローラ位置調節機構9は、硬貨の直径に
対応して、硬貨通路1に対する送入ローラ4の位置を調
節するためのものである。そして、退避機構100は、
包装済みの硬貨を重積部3から包装硬貨箱Bへ落下させ
る際に、送入ローラ4及び駆動装置5等を重積部3の下
方から退避させるためのものである。
【0041】〈各部の具体的構成〉次に、上記の(1)
硬貨通路1、(2)硬貨重積部3を含む包装部W、
(3)硬貨送入ローラ4及び駆動装置5、(4)硬貨抑
え機構7、(5)通路幅調節機構8及び送入ローラ位置
調節機構9、並びに(6)退避機構100の具体的構成
について順次説明する。
【0042】(1)硬貨通路 図3に示すように、上記硬貨通路1は、通路底板10、
固定通路部材12及び可動通路部材14によって形成さ
れている。このうち、通路底板10は、略平板状をな
し、中央部に矩形の硬貨落下孔10aが形成されてい
る。この落下孔10aは、通路幅に対応した硬貨よりも
小径の硬貨を選択的に落下させるためのものである。
【0043】また、固定通路部材12は、通路底板10
の一側縁に固定されている。一方、可動通路部材14
は、通路底板10上における固定通路部材12に対して
通路幅方向に移動することで硬貨通路1の通路幅を変化
させることができるように構成されている。具体的に
は、可動通路部材14は、通路幅方向外側に突出した突
出部14aを有し、この突出部14aに形成された2列
の長孔14bを介して、通路幅方向に摺動自在に案内さ
れている。
【0044】そして、硬貨通路1の終端部側において固
定通路部材12に、通過センサS1、ストッパS及び計
数センサS2が順次設けられている。このうち、計数セ
ンサS2は硬貨通路1から送り出される硬貨の枚数を計
数するためのものである。また、通過センサS1は、所
定枚数目の硬貨の通過を検知し、後続の硬貨を停止させ
るべく通路1内にストッパSを進出させるためのもので
ある。
【0045】(2)硬貨重積部を含む包装部 硬貨重積部3を含む上記包装部Wは、具体的には図4及
び図5に示すような構造をなしている。すなわち、略鉛
直方向の回転軸線を有した3本の包装ローラ151,1
52,153が水平方向に間隔をおいて配置されてい
る。そして、これらの包装ローラ151,152,15
3によって囲まれた柱状の空間が硬貨重積部3を形成し
ている。
【0046】本実施の形態では、包装ローラのうちの第
2包装ローラ152及び第3包装ローラ153は、重積
硬貨の径に対応して、包装ローラのうちの第1包装ロー
ラ151に対する配置位置が移動可能となっている。こ
れについて、図6を用いて説明する。
【0047】図6に示すように、第1包装ローラ151
は、硬貨通路1の硬貨重積部3側の端部の近傍に配置さ
れている。
【0048】第2包装ローラ152は、第1包装ローラ
151に対して、硬貨通路1の硬貨重積部3側の端部に
おける方向と略直交する方向に配置されている。すなわ
ち、硬貨通路1の硬貨重積部3側の端部と硬貨重積部3
とを結ぶ直線を挟んで、第1包装ローラ151と反対側
に配置されている。第1包装ローラ151と第2包装ロ
ーラ152とを結ぶ直線は、硬貨通路1の硬貨重積部3
側の端部と硬貨重積部3とを結ぶ直線に対して、略直交
するようになっている。
【0049】第3包装ローラ153は、硬貨重積部3に
対して、硬貨通路1の硬貨重積部3側の端部と略逆側に
配置されている。
【0050】ここで、第1包装ローラ151の配置位置
は、固定通路部材12に対して固定されている。一方、
第2包装ローラ152と第3包装ローラ153は、第1
包装ローラ151の配置位置に対して接離可能、すなわ
ち、第1包装ローラ151の配置位置に対して接近する
こと及び遠ざかることが可能となっている。
【0051】本実施の形態では、第2包装ローラ152
と第3包装ローラ153とは、同一の包装ローラアーム
150により各々移動可能とされている。包装ローラア
ーム150は、揺動支点150pにて固定部材等に揺動
可能に支持されている。第2包装ローラ152は、包装
ローラアーム150に支持されており、包装ローラアー
ム150の揺動位置に対応してその配置位置が規定され
るようになっている。第3包装ローラ153は、一端が
揺動支点153pによって揺動可能に支持された包装ロ
ーラサブアーム153aの他端に設けられており、その
包装ローラサブアーム153aの中央には回転ローラ1
53rが設けられている。そして、回転ローラ153r
が包装ローラアーム150に対して付勢されて包装ロー
ラアーム150との当接状態を維持するようになってい
る。これにより、第3包装ローラ153についても、包
装ローラアーム150の揺動位置に対応してその配置位
置が規定されるようになっている。
【0052】包装ローラアーム150の揺動位置は、例
えば包装ローラアーム150に回動可能に設けられたロ
ーラ150rと、当該ローラ150rの位置を規定する
包装ローラカム15cとによって規定され得る。ここ
で、ローラ150rは、包装ローラカム15cに対して
付勢手段(図示せず)によって付勢されていることが好
ましい。
【0053】この場合、包装ローラカム15cの輪郭
は、複数種類の硬貨の直径に無段階に対応できるような
曲線状をなしている。すなわち、包装ローラカム15c
の回転によって包装ローラアーム150を移動させるこ
とで、硬貨の直径に対応して硬貨包装位置(各包装ロー
ラ151〜153で囲まれる柱状空間)を調節すること
ができるようになっている。
【0054】また、第3包装ローラ153の下方には停
止部材6が設けられている。この停止部材6は、第3包
装ローラ153と共に移動するが、第3包装ローラ15
3の回転とは無関係に一定の向きを保つようになってい
る。また、図4に示すように、停止部材6は、当接面6
0の形成された停止部材本体62と、この本体62内に
回動自在に設けられた案内ローラ64とを有している。
【0055】停止部材6の上記当接面60は、図5に示
すように、略凹状の円筒面をなし、後述するように硬貨
送入ローラ4を乗り越えた硬貨Cの先端縁が当接するよ
うになっている。また、停止部材6の上記案内ローラ6
4は、当接面60から僅かに突出して、当該当接面60
に沿った硬貨Cの垂直方向の移動を補助するようになっ
ている。
【0056】図5に示すように、第2包装ローラ152
の下方には、硬貨通路1から進入する硬貨Cを案内する
ためのガイド部材G2が設けられている。また、第1包
装ローラ151の下方にも、上記ガイド部材G2と同様
のガイド部材(図示せず)が対称に設けられている。な
お、包装ローラ151,152,153に対して包装紙
Pを繰り出すための一対の包装紙ローラ154,154
が、包装ローラ151,152,153に対して平行に
配設されている。
【0057】次に、巻込針について、図6を用いて説明
する。本実施の形態では、巻込針180は、揺動アーム
170に支持されている。揺動アーム170は、揺動支
点170pにて巻込針基準アーム160(アーム支持
部)に揺動可能に支持されている。
【0058】巻込針基準アーム160は、揺動支点16
0pにて固定部材等に揺動可能に支持されており、当該
巻込針基準アーム160の揺動位置に対応して、揺動支
点170pの位置が規定されるようになっている。
【0059】巻込針基準アーム160の揺動位置は、例
えば巻込針基準アーム160に回動可能に設けられたロ
ーラ160rと、当該ローラ160rの位置を規定する
アーム支持部用カム16cとによって規定され得る。こ
こで、ローラ160rは、アーム支持部用カム16cに
対して付勢手段(図示せず)によって付勢されているこ
とが好ましい。
【0060】巻込針180を有する揺動アーム170
は、硬貨包装位置の上方領域及び下方領域に対応して、
各2個が設けられている。そして、巻込針基準アーム1
60の揺動位置を規定することによって揺動支点170
pの位置を決定することにより、巻込針基準アーム16
0は、各巻込針180が重積硬貨の上方領域内及び下方
領域内に向かって移動するように揺動アーム170を揺
動可能に支持することができる。
【0061】この場合、アーム支持部用カム16cの輪
郭は、複数種類の硬貨の直径に無段階に対応できるよう
な曲線状をなしている。すなわち、アーム支持部用カム
16cの回転によって巻込針基準アーム160を移動さ
せることで、硬貨の直径に対応して巻込針180の揺動
軌道(包装紙に対する当たり角度等)を調節することが
できるようになっている。
【0062】揺動アーム170の巻込針基準アーム16
0に対する揺動は、揺動アーム170に設けられたロー
ラ170rと当接する揺動カム17cの回動によっても
たらされるようになっている。ここでも、好ましくは、
ローラ170rが揺動カム17cに対して付勢手段(図
示せず)によって付勢されていることが好ましい。
【0063】(3)硬貨送入ローラ及び駆動装置 図4に示すように、各硬貨送入ローラ(硬貨送入部材)
4は、その外周面が円筒面状の回転摩擦面40を構成し
ている。この硬貨送入ローラ4は、少なくとも外周側
が、発泡ウレタン材などの摩擦材からなっている。そし
て、硬貨送入ローラ4は、その上端部が、硬貨通路1の
終端部に対応して重積部3内に突出するように配置され
ている。この場合、図5に示すように、硬貨重積部3の
底部に対応して設けられた平板状のローラ移動用部材9
0に、各送入ローラ4の上端部を上方に突出させるため
の開口部90aが形成されている。
【0064】なお、送入ローラ4の回転摩擦面40は、
搬送硬貨Cの底面と接しながら回転して、その回転方向
の手前側(図4の左側)から奧側(図4の右側)へ当該
硬貨Cを乗り越えさせることで、当該硬貨Cと当該摩擦
面40との間に後続の搬送硬貨Cの先端縁が進入可能と
なるよう、当該硬貨Cの後端縁を重積方向である上方に
変位させるように構成されている。
【0065】次に、駆動装置5は、図4に示すように、
2つのプーリ50,52と、これらのプーリ50,52
同士の間に掛け渡されたベルト54とを有している。こ
の駆動装置5は又、一方のプーリ52が駆動軸に固定さ
れたモータ56を有している。そして、他方のプーリ5
0は、送入ローラ4に対して同軸に固定され、モータ5
6の回転がベルト54を介して送入ローラ4に伝達され
るようになっている。この場合、送入ローラ4は、図示
しない一方向クラッチ等によって、駆動装置5による回
転駆動方向へ自由回転可能となるように構成されてい
る。
【0066】なお、送入ローラ4の回転軸とモータ56
とは、上記ローラ移動用部材90の下側に設けられた支
持部材45に対して取り付けられている。また、一対の
送入ローラ4同士の間には、ローラ移動用部材90を貫
通して上昇可能な支持ロッドLが配置されている(図3
参照)。
【0067】(4)硬貨抑え機構 上記硬貨抑え機構7は、図4及び図5に示すように、重
積部3内に重積される最上位の硬貨C0の上面に当接す
る抑え部材70を有している。この抑え部材70は、全
体として略円柱形をなすと共に、重積部3の略中央に包
装ローラ151〜153と平行に配置されている。な
お、抑え部材70の下端には、重積部3内において(後
端縁が持ち上げられた状態で)斜めに重積される硬貨C
に対応して、傾斜した底面70aが形成されている。
【0068】抑え部材70は、横方向の支持部材72を
介して摺動部材74に連結されている。この摺動部材7
4は、天板と底板114との間で略垂直に延びる一対の
案内棒73,73によって、摺動可能に貫通されてい
る。また、摺動部材74の下方には、やはり一対の案内
棒73,73によって摺動可能に貫通された重り部材7
8が配置されている。この重り部材78は、摺動部材7
4に対して、コイルばね(弾性部材)76を介して連結
されている。
【0069】以上のような構成により、硬貨抑え機構7
は、重積部3内に重積される最上位の硬貨C0の上面
を、自重によって常に(硬貨の重積枚数にかかわらず)
下方に押圧するようになっている。この場合、硬貨抑え
機構7の自重とは、抑え部材70、支持部材72、摺動
部材74、コイルばね76及び重り部材78の合計質量
に作用する重力のことである(但し、加速度が生じない
状態)。
【0070】(5)通路幅調節機構および送入ローラ位
置調節機構 図3において、可動通路部材14は、上述したように、
通路幅方向外側に突出した突出部14aを有すると共
に、通路幅方向に摺動自在に案内されている。そして、
上記通路幅調節機構8は、可動通路部材14を通路幅方
向外側に付勢するバネ等の付勢部材(図示せず)と、可
動通路部材14の突出部14aの先端ローラ14rに対
応して設けられた通路幅用カム8cとを有している。
【0071】そして、可動通路部材14の突出部14a
の先端ローラ14rが、上記付勢部材の付勢力によって
通路幅用カム8cの輪郭面に対して押圧されるようにな
っている。この場合、通路幅用カム8cの輪郭は、複数
種類の硬貨の直径に無段階に対応できるような曲線状を
なしている。すなわち、通路幅用カム8cの回転によっ
て可動通路部材14を通路幅方向に移動させることで、
硬貨の直径に対応して硬貨通路1の通路幅を調節するこ
とができるようになっている。
【0072】次に、送入ローラ位置調節機構9は、上記
通路幅用カム8cと同軸に設けられたローラ位置用カム
9cを有している。このローラ位置用カム9cも、上記
通路幅用カム8cと同様、複数種類の硬貨の直径に無段
階に対応できるような曲線状の輪郭を有している。そし
て、上記ローラ移動用部材90には、ローラ位置用カム
9cに対応した当接ローラ90rが形成されている。
【0073】また、ローラ移動用部材90には摺動部9
0bが設けられている。一方、上記支持部材45には斜
行案内部材92が取り付けられており、この斜行案内部
材92によって、摺動部90bが、図3の斜め左下(〜
右上)約45度の方向に摺動自在に案内されている。そ
して、ローラ移動用部材90を上記斜め左下方向に付勢
するバネ等の付勢部材(図示せず)が設けられている。
このことにより、ローラ移動用部材90の当接ローラ9
0rが、当該付勢部材の付勢力によってローラ位置用カ
ム9cの輪郭面に対して押圧されるようになっている。
【0074】すなわち、通路幅用カム8cと同期したロ
ーラ位置用カム9cの回転によって、斜行案内部材92
による案内方向にローラ移動用部材90を移動させるこ
とで、硬貨の直径に対応して硬貨通路1に対する送入ロ
ーラ4の位置を(後述するように)調節することができ
るようになっている。
【0075】(6)退避機構 上記退避機構100は、図2及び図3に示すように、モ
ータ102、原動リンク104及び従動リンク106を
有している。このうち、原動リンク104の基端部はモ
ータ102の駆動軸に連結され、同じく先端部は従動リ
ンク106の一端部に連結されている。また、従動リン
ク106の他端部は、上記支持部材45に連結されてい
る。そして、支持部材45は、図2及び図3の左右方向
に摺動自在に案内されている。
【0076】従って、原動リンク104、従動リンク1
06及び支持部材45によってスライダ・クランク機構
が形成されており、モータ102の回転によって支持部
材45を(斜行案内部材92及びローラ移動用部材90
と共に)図2及び図3の左右方向に移動することができ
るようになっている。
【0077】〈動作・作用〉次に、このような構成より
なる本実施形態の動作・作用について説明する。以下、
(1)硬貨重積時の動作・作用、(2)重積硬貨の包装
に関する動作・作用および(3)金種変更時の動作・作
用について順次説明する。
【0078】(1)硬貨重積時の動作・作用 まず、図8により、重積部3への硬貨重積時の動作・作
用について説明する。図8(a)には、搬送機構2の搬
送ベルト24によって硬貨通路1の終端部まで搬送され
てきた搬送硬貨C1の先端縁が、送入ローラ4の回転摩
擦面40に達した状態が示されている。この状態から、
当該摩擦面40は、搬送硬貨C1の先端縁を持ち上げ、
当該硬貨C1の底面と接しながら回転して(図8
(b))、その回転方向の手前側から奧側へ当該硬貨C
1を乗り越えさせる(図8(c))。
【0079】このことにより、当該硬貨C1と送入ロー
ラ4の摩擦面40との間に後続の搬送硬貨(後続硬貨)
C2の先端縁が進入可能となるよう、当該硬貨(先行硬
貨)C1の後端縁が重積方向に変位させられる。
【0080】そして、先行硬貨C1と送入ローラ4の摩
擦面40との間に進入した後続硬貨C2も、先行硬貨C
1と同様、摩擦面40の回転に伴ってこれを乗り越える
(図8(d);但し、図8(d)は、図8(c)の後の
状態から硬貨1枚分だけ先に飛んで、3枚目の搬送硬貨
としての後続硬貨C2が、2枚目の搬送硬貨としての先
行硬貨C1の下に送入される状態を示している)。
【0081】以上の動作を繰り返すことで、複数の搬送
硬貨が順次、(例えば図4及び図5に示すように)重積
部3内に重積されて行く。その間、硬貨抑え機構7は、
重積部3内に重積される最上位の硬貨C0の上面を(抑
え部材7の底面70aを介して)自重によって常に下方
に押圧している。
【0082】なお、硬貨重積部3に重積する硬貨の設定
枚数をX枚(例えば50枚)とすると、次のようにして
硬貨の重積動作が終了する。すなわち、図3に示す上記
計数センサS2が(X―1)枚目(49枚目)の硬貨を
計数し、その次のX枚目(50枚目)の硬貨の通過を通
過センサS1が検知すると、硬貨通路1内にストッパS
が進出する。その直後に、搬送機構2による硬貨の搬送
と硬貨送入ローラ4の回転も停止され、X枚の硬貨の重
積動作が終了する。
【0083】(2)重積硬貨の包装に関する動作・作用 次に、図4乃至図6により、重積硬貨の包装に関する動
作・作用について簡単に説明する。
【0084】まず、硬貨重積部3内に所定枚数の硬貨が
重積された後、図3及び図4に示す支持ロッドL(重積
硬貨保持部)が、重積硬貨を下方から押圧して所定の硬
貨包装位置まで上昇させる(この上昇機構(図示せず)
が、重積硬貨保持部に保持させる機構である)。これに
伴って、傾斜状態で階段状に重積されていた重積硬貨が
水平姿勢に整えられる。
【0085】ここで、重積硬貨の径に対応して、包装ロ
ーラアーム150は包装ローラカム15cの回動に伴っ
て揺動し、第2包装ローラ152及び第3包装ローラ1
53は第1包装ローラ151に対して移動しており、3
本の包装ローラ151,152,153同士は重積硬貨
を挟持する位置にある。
【0086】次に、3本の包装ローラ151,152,
153の回転駆動により、重積硬貨を一体的に回転させ
る。この回転を利用して、一対の包装紙ローラ154,
154によって繰り出される包装紙P(図5)が、第2
包装ローラ152及び第3包装ローラ153間から重積
硬貨の周囲に巻き付けられる。
【0087】巻き付け終了した後、揺動カム17cの回
動に伴う揺動アーム170の揺動により巻込針180が
巻き付けられた包装紙の上部領域内及び下部領域内に進
入し、その後更に図示しない駆動機構により巻込針18
0が重積硬貨側(上下方向)へ移動させられることによ
って、包装紙の上下端が巻き込まれ包装硬貨が作成され
る。この時、巻込針基準アーム160の位置(すなわち
揺動支点170pの位置)は、重積硬貨の径に対応して
巻込針180の進入方向が重積硬貨の中心線に向かうよ
うに調整されている。つまり、巻込針180の先端の巻
込み部分と包装紙の端部が所望の角度で交差するように
なっている。従って、巻き付けられた包装紙を所望の精
度で巻き込むことができる。また、この時点で、上記支
持ロッドLは下方に退避している。
【0088】次に、図2及び図3に示す退避機構100
によって、送入ローラ4及び駆動装置5を、上記の支持
部材45、斜行案内部材92及びローラ移動用部材90
と共に図2及び図3の右方に退避させる。この退避の完
了後、例えば上述した包装ローラ151,152,15
3同士による硬貨の挟持を解く等により、包装済みの硬
貨が重積部3から(例えば、図示しないシュートを通じ
て)包装硬貨箱B内に落下する。
【0089】(3)金種変更時の動作・作用 次に、直径の異なる硬貨へ金種変更を行う場合の動作・
作用について説明する。なお、この金種変更動作は、例
えば図1に示す硬貨包装装置における金種設定ダイヤル
V(又は他の押しボタン等のスイッチ)の操作に基づい
て、機械的ないし電気的に行われる。
【0090】まず、硬貨通路1の通路幅に関しては、図
3において、通路幅用カム8cを硬貨の直径に応じた回
転位置まで回転させ、可動通路部材14を通路幅方向に
移動させることで、硬貨の直径に対応した幅に調節され
る。
【0091】次に、硬貨送入ローラ4と停止部材6の位
置に関しては、図9に小径硬貨C’に対応した位置が示
され、図10に大径硬貨C"に対応した位置が示されて
いる。このうち、図9(a)及び図10(a)には、搬
送機構2のプーリ22と送入ローラ4との中心間距離A
1、及び送入ローラ4の中心と停止部材6の停止面60
との間の距離A2が示されている。
【0092】また、図9(b)及び図10(b)には、
上記プーリ22に対する送入ローラ4及び停止部材6の
水平方向の位置関係が示されている。特に、図10
(b)には、一対の送入ローラ4に関する中心位置の移
動軌跡が矢印M1で示され、停止部材6における停止面
60の中心の移動軌跡が矢印M2で示されている。
【0093】まず、送入ローラ4の位置については、図
3において、ローラ位置用カム9cを(通路幅用カム8
cと共に)硬貨の直径に応じた回転位置まで回転させ、
斜行案内部材92による案内方向(図10(b)の矢印
M1方向)にローラ移動用部材90を移動させること
で、硬貨の直径に対応した位置に調節される。具体的に
は、図9(a)及び図10(a)に示す中心間距離A1
が硬貨直径の大小に対応して増減すると共に、送入ロー
ラ4の通路幅方向の位置もずらされる。後者の通路幅方
向の位置は、図3に示すように、可動通路部材14の移
動に対応して、送入ローラ4が常に、硬貨通路1のほぼ
中心線上に位置するように移動される。
【0094】次に、停止部材6の位置については、包装
ローラカム15cを硬貨の直径に応じた回転位置まで回
転させ、包装ローラアーム150を好適な揺動位置に移
動することで、硬貨の直径に対応した位置に調節され
る。具体的には、図9(a)及び図10(a)に示す送
入ローラ4との距離A2が硬貨直径の大小に対応して増
減すると共に、停止部材6の通路幅方向の位置もずらさ
れる。後者の通路幅方向の位置は、図9(b)及び図1
0(b)に示すように、停止部材6が常に送入ローラ4
の位置に略対応するように移動される。
【0095】この時、3本の包装ローラ151〜153
については、図7に示すように、重積硬貨の径に対応し
て第2包装ローラ152及び第3包装ローラ153の各
配置位置が第1包装ローラ151の配置位置に対して接
離可能となっているため、硬貨包装位置についても適宜
に調整され得る。ここで、第3包装ローラ153’の配
置位置の移動範囲は、第2包装ローラ152の配置位置
の移動範囲よりも大きくなっている。
【0096】次に、巻込針180を支持する揺動アーム
170の揺動支点170pの位置については、アーム支
持部用カム16cを硬貨の直径に応じた回転位置まで回
転させ、巻込針基準アーム160を好適な揺動位置に移
動することで、硬貨の直径に対応した位置に調節され
る。例えば、図7に示すように、揺動支点170pは、
硬貨通路1と略平行な方向に移動可能である。
【0097】本実施の形態では、通路幅用カム8c、ロ
ーラ位置用カム9c、包装ローラカム15c及びアーム
支持部用カム16cが、同一の軸に固定され、同一軸回
りに同一角度だけ回動する。すなわち、通路幅用カム8
c、ローラ位置用カム9c、包装ローラカム15c及び
アーム支持部用カム16cの回動制御が完全な協調関係
の下でなされ得る。
【0098】なお、以上において、通路幅用カム8c、
ローラ位置用カム9c、包装ローラカム15c及びアー
ム支持部用カム16cは、上述した曲線状の輪郭を有し
た無段階カムに限らず、多角形状輪郭を有するカムであ
ってもよい。
【0099】〈効 果〉次に、本実施形態によって奏さ
れる効果について説明する。
【0100】本実施の形態によれば、巻込針180を有
する揺動アーム170を揺動可能に支持する巻込針基準
アーム160が、揺動アーム支持部用カム16cによっ
て、重積硬貨の径に対応して、第1包装ローラ151の
配置位置に対して移動され得る。このため、硬貨径の変
動に対して、巻込針180の進入角度を所望の角度に調
整できる。これにより、より広い範囲の硬貨径に対応す
ることができる。
【0101】特に、第2包装ローラ152及び第3包装
ローラ153が、それぞれ、第1包装ローラ151に対
して接離可能であるので、第1包装ローラ151の配置
位置を基準として、硬貨包装位置を効率良くずらすこと
ができる。
【0102】また、通路幅用カム8c、ローラ位置用カ
ム9c、包装ローラカム15c及びアーム支持部用カム
16cの回動制御が完全に協調して実施され得るため、
1箇所の調整、つまり、1つのカム軸を金種に対応した
所定位置に位置させるだけで、全ての機構の金種調整が
行える。
【0103】本実施の形態によって対応可能な硬貨径
は、φ16〜φ32.2である。これは、従来において
対応可能な硬貨径φ17.9〜φ24.25の略2.6
倍の範囲を有するものであり、極めて顕著な改良効果が
認められる。
【0104】その他、送入ローラ位置調節機構9によっ
て、硬貨の直径に対応して、硬貨通路1に対する送入ロ
ーラ4の位置を調節することで、送入ローラ4の摩擦面
40の作用を、硬貨の直径変化に対応して常に確実に行
わせることができる。
【0105】また、硬貨の直径に対応して、さらに、送
入ローラ4の中心と、停止部材6の当接面60との間の
距離A2を調節可能に構成されているので、送入ローラ
4の作用を、硬貨の直径変化に対応して常に確実に行わ
せることができる。
【0106】また、重積部3内に重積される最上位の硬
貨C0の上面を、自重によって常に(硬貨の重積枚数に
かかわらず)下方に押圧する硬貨抑え機構7を備えてい
るので、一定枚数の硬貨を重積した後では押圧が解除さ
れる従来の硬貨抑え機構を備える場合と異なり、重積部
3内での硬貨の立ち上がりによる重積不良を最後まで確
実に防止することができる。また、重積後の硬貨を支持
ロッドLによって硬貨包装位置まで上昇させる際も、当
該支持ロッドLと硬貨抑え機構7とで上下から重積硬貨
を挟持することで、重積硬貨のずれや落下などを確実に
防止することができる。
【0107】また、この抑え機構7によれば、重積部3
への後続硬貨の進入に伴って抑え部材70が持ち上げら
れる際、この抑え部材70を介して重積硬貨に作用する
重り部材78の慣性力を、コイルばね76の介在によっ
て緩和することができる。このことにより、抑え機構7
全体の自重による押圧作用を確保しつつ、重積部3への
後続硬貨の進入を容易にすることができる。
【0108】また、本実施の形態によれば、重積硬貨が
鉛直方向上方に持ち上げられ、その直後に包装され得る
ため、硬貨の重積と硬貨の包装とが、より容易かつ円滑
に連続的に実施され得る。
【0109】なお、硬貨通路1の終端部と硬貨重積部3
の硬貨通路1側の端部との間の距離を、硬貨重積部3に
重み積ねられ得る硬貨の径に関わらず略一定とする場
合、硬貨の重積をより円滑に実施できるという効果があ
る。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、巻込針を支持する揺動
アームを揺動可能に支持する揺動支点自体が、重積硬貨
の直径に対応して、例えば基準位置としての第1包装ロ
ーラに対して移動可能であるため、硬貨径の変動に対し
ても包装不良の発生が防止され、結果としてより広い範
囲の硬貨径に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による、硬貨重積装置を
内蔵した硬貨包装装置を示す斜視図。
【図2】図1に示す硬貨包装装置の簡略化した縦断面
図。
【図3】図1に示す硬貨包装装置の硬貨重積部部分の簡
略化した水平断面図。
【図4】図1に示す硬貨重積装置の要部縦断面図。
【図5】図1に示す硬貨重積装置の要部に対応した斜視
図。
【図6】図1に示す硬貨包装装置の包装ローラ部分の簡
略化した水平断面図。
【図7】図1に示す硬貨包装装置の包装ローラ及び揺動
アームの配置位置の移動について示す概略平面図。
【図8】図1に示す硬貨重積装置における硬貨の重積動
作を(a)〜(d)の順に示した図。
【図9】図1に示す硬貨重積装置において、硬貨送入ロ
ーラと停止部材の小径硬貨に対応した位置を示す図であ
って、(a)は図4の中央部に対応した図、(b)は
(a)の要部を一部水平断面で示す平面図。
【図10】(a)、(b)は、それぞれ大径硬貨に対応
した場合の図9(a)、図9(b)と同様の図。
【図11】従来の硬貨包装装置の簡略化した水平断面
図。
【図12】本発明に至る過程で発明された硬貨包装装置
の簡略化した水平断面図。
【符号の説明】
1 硬貨通路 10 通路底板 12 固定通路部材 14 可動通路部材 2 搬送機構 3 硬貨重積部 4,4’ 硬貨送入ローラ(硬貨送入部材) 40,40’ 回転摩擦面 4A 硬貨送入ベルト(硬貨送入部材) 48a 回転摩擦面 5 駆動装置 6 停止部材 60 当接面 7 硬貨抑え機構 70 抑え部材 76 コイルばね(弾性部材) 78 重り部材 8 通路幅調節機構 9 送入ローラ位置調節機構 100 退避機構 W 包装部 150 包装ローラアーム 150p 揺動支点 151 第1包装ローラ 152 第2包装ローラ 153 第3包装ローラ 154 給紙ローラ C 硬貨 C0 最上位の硬貨 C1 先行硬貨 C2 後続硬貨 8c 通路幅用カム 9c ローラ位置用カム 15c 包装ローラカム 16c アーム支持部用カム 17c 揺動カム 160 巻込針基準アーム 160p 揺動支点 170 揺動アーム 170p 揺動支点
フロントページの続き Fターム(参考) 3E001 AB01 BA01 CA10 DA03 FA25 3E051 AA01 AB05 AB09 BA10 CA02 CB03 DA02 DA08 DB07 EA01 FA01 FA06 HA02 HD05 HD08 JA10 KA03 KA07 KB02 LA04 LA08 LA09 LB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬貨重積部で重積される重積硬貨を包装領
    域内へ移動させる重積硬貨移動機構と、 前記包装領域内へ移動される重積硬貨を挟持して回転さ
    せその周囲に包装紙を巻回する3本の包装ローラと、 3本の包装ローラの内の第1包装ローラの位置は固定と
    すると共に、他の第2包装ローラ及び第3包装ローラを
    重積硬貨の直径に対応させて第1包装ローラに対して接
    離可能に移動させる包装ローラ移動機構と、 前記重積硬貨の周りに巻回された包装紙の上端部及び下
    端部を巻き込む巻込針を移動させる巻込針移動機構と、
    を備え、 前記巻込針移動機構は、 揺動支点にて支持されて揺動可能であると共に、前記巻
    込針を支持する揺動アームを有し、 包装時においては、前記揺動アームの揺動により前記第
    1包装ローラと前記第3包装ローラとの間から前記巻込
    針を進退させ、 金種設定時においては、前記揺動アームの揺動支点を重
    積硬貨の直径に対応させて移動させるようになっている
    ことを特徴とする硬貨包装装置。
  2. 【請求項2】硬貨繰出手段から繰り出される硬貨を搬送
    する硬貨通路と、 前記硬貨通路の幅を重積硬貨の直径に対応させて幅調整
    する通路幅調整機構と、 前記硬貨通路から送出される硬貨を重積する硬貨重積部
    と、 前記硬貨重積部を重積硬貨の直径に対応させて位置調整
    する重積部位置調整機構と、を更に備え、 前記通路幅調整機構は、一方側に固定された通路部材を
    有し、他方側に可動の通路部材を有し、 前記第1包装ローラは、固定された通路部材側に配置さ
    れ、 前記第2包装ローラは、可動の通路部材側に配置されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の硬貨包装装置。
  3. 【請求項3】前記包装ローラ移動機構、前記巻込針移動
    機構、前記通路幅調整機構及び前記重積部位置調整機構
    は、1つのカム軸に取り付けられた複数のカムによって
    制御されることを特徴とする請求項2に記載の硬貨包装
    装置。
  4. 【請求項4】前記硬貨重積部は、前記硬貨通路から送出
    される硬貨を下から順に上方へ重積するものであり、前
    記包装領域の一部を兼ねていることを特徴とする請求項
    2または3に記載の硬貨包装装置。
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