JPH11173856A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH11173856A
JPH11173856A JP9361964A JP36196497A JPH11173856A JP H11173856 A JPH11173856 A JP H11173856A JP 9361964 A JP9361964 A JP 9361964A JP 36196497 A JP36196497 A JP 36196497A JP H11173856 A JPH11173856 A JP H11173856A
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JP
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substrate
electrode
axis direction
vibrating body
angular velocity
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JP9361964A
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Inventor
Kazufumi Moriya
和文 森屋
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動体の振幅を大きくして、角速度の検出感
度を高める。 【解決手段】 振動体26は、支持部24と支持梁25
によって、X軸方向とY軸方向に振動可能に支持され
る。振動体26は左,右に配設された第1の振動発生部
38によりX軸方向(矢示A方向)に振動する。また、
振動体26の前側には基板側検出電極34を設け、この
基板側検出電極34は、Y軸方向に延び薄幅縦長な支持
梁33により支持され、左,右に位置した第2の振動発
生部39により、X軸方向(矢示B方向)にのみ振動す
る。振動体26と基板側検出電極34との振動を、同周
波数、同位相、同振幅な駆動信号によって同期させるこ
とにより、振動体側検出電極28と基板側検出電極34
との間に発生する空気抵抗を低減し、振動体26を大き
く振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動する物体、回
転体等に作用する角速度を検出するのに用いて好適な角
速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、角速度センサは、基板に対して
水平なX軸方向、Y軸方向に変位可能となった振動体を
有し、この振動体を例えばX軸向に振動させた状態でZ
軸周りの角速度が加わったときには、該振動体がコリオ
リ力(慣性力)を受けてY軸方向に変位するのを利用
し、この振動体の変位から角速度を検出する構成となっ
ている。
【0003】そこで、この種の従来技術による角速度セ
ンサを、図6ないし図8に基づいて説明する。
【0004】1は従来技術による角速度センサ、2は該
角速度センサ1を構成するため高抵抗な単結晶シリコン
材料等により形成された長方形状の基板を示し、該基板
2の表面には後述する可動部3、固定部9,10が設け
られている。ここで、便宜上、基板2の長手方向をX軸
方向、長手方向と直交する方向をY軸方向、基板2の表
面と垂直な方向をZ軸方向とする。
【0005】3は基板2の表面に設けられた角速度検出
用の可動部で、該可動部3は、図示しない絶縁膜を挟ん
で基板2上の四隅に固着された4個の支持部4と、該各
支持部4からそれぞれL字状に延びる支持梁5と、該各
支持梁5によって連結され、X軸方向に延びる棒状の振
動体6とから構成されている。
【0006】ここで、可動部3は、基板2上に形成した
低抵抗(例えば0.01〜0.02Ωcm程度)なシリ
コン層に対してエッチング処理を施すことにより、支持
部4、支持梁5、後述の振動体側駆動電極7、振動体側
検出電極8等が一体形成され、これらはそれぞれ導電性
を有している。
【0007】また、前記支持梁5は折曲部5Aを有する
略L字状に形成されているから、基板2と離間した状態
でX軸方向およびY軸方向に可撓性をもって配設されて
いる。さらに、振動体6は、各支持梁5によってX軸方
向およびY軸方向に変位可能に支持され、振動体側駆動
電極7、振動体側検出電極8と共に基板2の表面から離
間した(浮いた)状態にある。
【0008】7,7は後述する基板側駆動電極11と共
に振動発生部13を構成する振動体側駆動電極で、該各
振動体側駆動電極7は、振動体6の左,右両側に位置し
て形成され、Y軸方向に延びる軸部7Aと、該軸部7A
に互いにほぼ等しい間隔をもってX軸方向に延びる複数
個の電極板7Bとから構成され、該各電極板7Bにより
くし状電極を形成している。
【0009】8,8は後述する基板側検出電極12と共
に変位検出部14を構成するアンテナ状電極群からなる
振動体側検出電極を示し、該各振動体側検出電極8をな
すアンテナ状電極は振動体6の前,後の側面に位置して
所定間隔毎に複数個ずつ形成され、該各アンテナ状電極
は、該振動体6の両側面からY軸方向に延びる支柱8A
と、該支柱8Aの左,右に列設された複数個の電極板8
Bとからなり、該各電極板8Bは支柱8Aに対して左,
右両側に形成されている。
【0010】9,9は振動体6の左,右に位置して配設
された固定部で、該各固定部9は、基板側駆動電極11
と共に導電性を有する低抵抗なシリコン材料等によって
形成され、絶縁膜を挟んで基板2の表面に固着されてい
る。また、10,10は振動体6の前,後側に位置して
配設された固定部で、該各固定部10も基板側検出電極
12と共に低抵抗なシリコン材料等によって形成され、
絶縁膜を挟んで基板2の表面に固着されている。
【0011】11,11は固定部9にそれぞれ一体形成
された基板側駆動電極で、該各基板側駆動電極11は、
互いにほぼ等しい間隔をもってX軸方向に延びる複数個
の電極板11Aからなるくし状電極として構成され、該
各電極板11Aは、振動体側駆動電極7の各電極板7B
と隙間を挟んで対面している。
【0012】12,12,…は固定部10にそれぞれ一
体形成されたアンテナ状電極群からなる基板側検出電極
で、該各基板側検出電極12をなすアンテナ状電極は前
記固定部10の長手方向に所定間隔毎に複数個ずつ形成
され、該各アンテナ状電極は、固定部10からY軸方向
に延びる支柱12Aと、該支柱12Aの左,右に列設さ
れた複数個の電極板12Bとからなり、該基板側検出電
極12の各電極板12Bは前記振動体側検出電極8の各
電極板8Bと微小な隙間を挟んで交互に対面するように
形成されている。なお、基板側検出電極12をなすアン
テナ状電極のうち、固定部10の端部に位置したもの
は、電極板12Bが支柱12Aの片側にのみ形成されて
いる。
【0013】13,13は振動発生部を示し、該各振動
発生部13は、振動体側駆動電極7の各電極板7Bと、
基板側駆動電極11の各電極板11Aとから構成され、
各電極板7B,11A間にはそれぞれ等しい隙間が形成
されている。
【0014】さらに、左,右に位置した振動発生部13
に、互いに逆位相となる周波数fの駆動信号を印加する
ことにより、隙間を挟んでそれぞれ対面した各電極板7
B,11A間には静電力が発生し、振動体6をX軸方向
(矢示A方向)に振動させる。
【0015】なお、前記振動体6の固有振動数と駆動信
号の周波数とを一致するように可動部3を形成すること
により、振動体6に共振を起こさせて、振動体6のX軸
方向の振幅を大きくしている。
【0016】14,14は変位検出手段となる変位検出
部で、該各変位検出部14は振動体6と支持梁5との空
隙領域に形成され、該各変位検出部14は、振動体側検
出電極8の各電極板8Bと、基板側検出電極12の各電
極板12Bとからなり、隙間を挟んで対面した該電極板
8B,12Bは検出用の平行平板コンデンサとして構成
されている。
【0017】また、前記各変位検出部14の隣り合う電
極板8B,12Bの離間寸法は、小さい隙間と大きい隙
間が交互に配置されている。そして、各変位検出部14
では、コリオリ力を受けて振動体6がY軸方向(矢示F
方向)に変位したとき、振動体側検出電極8と基板側検
出電極12との間で隙間が変化し、この変化を静電容量
の変化として検出する。
【0018】従来技術による角速度センサ1は、上述の
如き構成を有するもので、次にその動作について説明す
る。
【0019】まず、外部の駆動回路(図示せず)等から
各固定部9と支持部4を通して基板2の左,右に位置し
た振動発生部13に駆動信号をそれぞれ印加すると、該
振動体側駆動電極7と基板側駆動電極11との間には、
X軸方向の静電力が振動体6の両端側で交互に発生し、
振動体6はX軸方向(矢示A方向)に振動する。
【0020】そして、この状態でZ軸回りの角速度Ωが
加わると、振動体6にはY軸方向のコリオリ力が作用す
るため、振動体6は角速度の大きさに応じてY軸方向
(矢示F方向)に変位する。このとき、振動体6の両側
に位置した変位検出部14は、振動体6のY軸方向への
変位を、振動体側検出電極8と基板側検出電極12との
間の静電容量として検出し、この静電容量の変化は各固
定部10と支持部4等を通して角速度Ωに対する検出信
号として外部の検出回路(図示せず)等に出力される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による角速度センサ1では、各変位検出部14を
構成する振動体側検出電極8と基板側検出電極12との
Y軸方向の隙間は微小な隙間となっている。このため、
振動体6をX軸方向(矢示A方向)に振動させる際、そ
の間にかなり大きな空気抵抗が発生し、特に各振動発生
部13に印加する駆動信号が低電圧のときには、振動体
6の振幅が小さくなってしまい、角速度Ωの検出感度を
低下させてしまうという問題がある。
【0022】また、角速度センサ1による角速度Ωの検
出感度を高めるためには、振動体側検出電極8と基板側
検出電極12との隙間をより狭くすればよいが、その分
空気抵抗が増加してしまうため、振動体6を大きく振動
させることができない。さらに、この状態でも振動体6
を大きく振動させようとすると、駆動信号の電圧を高く
する必要があり、容易に角速度センサ1の検出感度を高
めることができないという問題がある。
【0023】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、振動体を低い駆動信号で大き
く振動させ、角速度の検出感度を高めることのできる角
速度センサを提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する角速度センサは、基板と、該
基板の表面から離間した状態で設けられ、該基板に対し
て水平なX軸方向、Y軸方向に変位可能となった振動体
と、該振動体をX軸方向に振動させる第1の振動発生手
段と、該第1の振動発生手段によって前記振動体をX軸
方向に振動させた状態で基板と垂直なZ軸周りに角速度
が加えられたときに、コリオリ力を受けて振動体のY軸
方向への変位を検出する変位検出手段とから構成したこ
とにある。
【0025】そして、請求項1の発明が採用する手段の
特徴は、変位検出手段を、振動体にX軸方向に伸長して
設けられ、コリオリ力によってY軸方向に変位する振動
体側検出電極と、該振動体側検出電極に微小な隙間をも
って対向して配設され、基板に対し支持梁を介してX軸
方向にのみ振動可能に支持された基板側検出電極とから
構成し、前記基板側検出電極には該基板側検出電極をX
軸方向に振動させる第2の振動発生手段を設けたことに
ある。
【0026】このように構成することにより、基板側検
出電極を振動体がX軸方向に振動するときの動きに合わ
せて振動させることができ、振動体側検出電極と該基板
側検出電極との間に発生する空気抵抗を低減し、振動体
を大きく振動させることができる。しかも、振動体側検
出電極と基板側検出電極との間の空気抵抗を低減するこ
とにより、各電極間に印加される駆動信号の信号値を小
さくしても基板側検出電極を大きく振動させることがで
きる。
【0027】請求項2の発明では、支持梁を、基板の表
面から離間した状態でY軸方向に延びる薄幅縦長な板体
として形成し、基板側検出電極を、前記支持梁によりX
軸方向にのみ振動可能に支持する構成としたことにあ
る。
【0028】このように構成したことにより、Y軸方向
に延びる薄幅縦長な支持梁は、X軸方向に変形し、Y軸
方向には変形しないから、基板側検出電極をX軸方向に
のみ振動させることができる。
【0029】請求項3の発明では、変位検出手段の振動
体側検出電極と基板側検出電極とを、平板状電極として
構成したことにある。
【0030】このように構成したことにより、振動体側
検出電極と基板側検出電極とを平面状電極で形成し、該
各電極を隙間を挟んで対面させることができ、振動体側
検出電極は第1の振動発生手段により振動体と共にX軸
方向に振動し、基板側検出電極は第2の振動発生手段に
よりX軸方向に振動する。このとき、基板側検出電極を
振動体がX軸方向に振動するときの動きに合わせること
により、各電極間の空気抵抗を低減でき、振動体を大き
く振動させることができる。
【0031】請求項4の発明では、変位検出手段の振動
体側検出電極と基板側検出電極とを、Y軸方向に延びる
複数の支柱と、該各支柱からX軸方向に延びる複数の電
極板とからアンテナ状電極として構成したことにある。
【0032】このように構成したことにより、アンテナ
状電極からなる振動体側検出電極と基板側検出電極との
各電極板を隙間を挟んで対面させることができ、振動体
側検出電極は第1の振動発生手段により振動体と共にX
軸方向に振動し、基板側検出電極は第2の振動発生手段
によりX軸方向に振動する。このとき、基板側検出電極
を振動体の動きに合わせることにより、各電極間の空気
抵抗は低減し、振動体を大きく振動させることができ
る。しかも、各電極板間を大きくすることができ、変位
検出手段から出力される検出信号の値を大きくすること
ができる。
【0033】請求項5の発明では、第1の振動発生手段
を、振動体に形成されたくし状の振動体側駆動電極と、
該振動体側駆動電極と対向し前記基板側に形成されたく
し状の第1の基板側駆動電極とから構成したことにあ
る。
【0034】このように構成したことにより、振動体側
駆動電極と第1の基板側駆動電極との間に、駆動信号を
印加したときには、対向した各電極間に静電力が発生
し、基板側に形成した第1の基板側駆動電極に対して振
動体側駆動電極をX軸方向に引張り、振動体をX軸方向
に振動させることができる。
【0035】請求項6の発明では、第2の振動発生手段
を、基板側検出電極に形成されたくし状の電極側駆動電
極と、該電極側駆動電極と対向し前記基板側に形成され
たくし状の第2の基板側駆動電極とから構成したことに
ある。
【0036】このように構成したことにより、電極側駆
動電極と第2基板側駆動電極との間に、駆動信号を印加
したときには、対向した各電極間に静電力が発生し、基
板側に形成した電極側駆動電極をX軸方向に振動させる
ことができる。
【0037】請求項7の発明では、第2の振動発生手段
を、第1の振動発生手段と同周波数、同位相、同振幅で
振動を発生する構成としたことにある。
【0038】このように構成したことにより、振動体の
X軸方向の振動と、基板側検出電極のX軸方向への振動
を、同周波数、同位相、同振幅をもって同期させること
ができ、振動体と基板側検出電極との空気抵抗を低減す
ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図1ないし図5を参照しつつ詳細に説明する。な
お、本実施の形態では前述した従来技術と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0040】まず、図1ないし図3に基づいて、本発明
による第1の実施の形態を述べる。21は本実施の形態
による角速度センサ、22は該角速度センサ21の基台
をなす基板で、該基板22上には後述する可動部23、
基板側電極移動体31、固定部29,36等が設けられ
ている。
【0041】23は基板22上に設けられた角速度検出
用の可動部を示し、該可動部23は、従来技術による可
動部3とほぼ同様に、図示しない絶縁膜を挟んで基板2
2の表面に固着された4個の支持部24と、該各支持部
24からそれぞれL字状に延びる支持梁25と、該各支
持梁25によって四隅が連結され、X軸方向に延びる棒
状の振動体26とから構成されている。
【0042】また、前記各支持梁25は、その途中に略
L字状の折曲部25Aが形成されているから、該支持梁
25は基板22の表面から離間した状態で、X軸方向と
Y軸方向に対して可撓性をもって配設されている。これ
により、振動体26は、各支持梁25によってX軸方向
とY軸方向に変位可能に支持され、後述する振動体側駆
動電極27と振動体側検出電極28と共に基板22の表
面から離間した(浮いた)状態にある。
【0043】27,27は後述する第1の基板側駆動電
極30と共に第1の振動発生部38を構成する振動体側
駆動電極で、該各振動体側駆動電極27は、振動体26
の左,右両側に位置し、それぞれほぼ等しい間隔をもっ
てX軸方向に延びる複数個の電極板27Aから構成さ
れ、該各電極板27Aはくし状に形成されている。
【0044】28は後述する基板側検出電極34と共に
変位検出部40を構成する平板状の振動体側検出電極
で、該振動体側検出電極28は、振動体26のX軸方向
に延びる平坦な側面(端面)のうち、後述する基板側検
出電極34と対向した側面が対応している。
【0045】29,29は振動体26の左,右に位置し
て基板22上に配設された固定部で、該各固定部29は
前,後に位置する2個の支持部24間に位置して配置さ
れている。そして、該各固定部29は、第1の基板側駆
動電極30と共に導電性を有する低抵抗なシリコン材料
等により形成され、絶縁膜を挟んで基板22の表面に固
着されている。
【0046】30,30は第1の基板側駆動電極を示
し、該第1の基板側駆動電極30はほぼ等しい間隔をも
ってX軸方向に延びる複数個の電極板30Aからなり、
全体としてくし状に形成されている。
【0047】31は基板22の表面に設けられた基板側
電極移動体で、該基板側電極移動体31は、図示しない
絶縁膜を挟んで基板22上に固着された支持部32と、
基板22の表面から離間した(浮いた)状態で該支持部
32よりY軸方向に延びる薄幅縦長な板体からなる支持
梁33と、基板22の表面から離間した(浮いた)状態
で該支持梁33の先端に設けられ、X軸方向に振動可能
に支持された薄幅縦長な板体からなる基板側検出電極3
4とによって構成されている。
【0048】ここで、支持梁33はY軸方向に伸長して
支持部32に連結されているから、基板22と離間した
状態で、X軸方向に変位可能でY軸方向に変位不可とな
って支持され、後述する電極側駆動電極35と共に基板
22の表面から離間した状態にある。
【0049】また、基板側検出電極34は、X軸方向に
延びる振動体側検出電極28に微小な隙間をもって対向
して配設された電極板34Aと、該電極板34Aの両端
側に位置してY軸方向に延びる腕部34B,34Bとか
ら略コ字状に形成されている。また、基板側検出電極3
4は、電極板34Aの中央部と支持部32との間をY軸
方向に延びる前記支持梁33によって連結することによ
り、基板側検出電極34は基板22の表面から浮上した
状態で支持されている。従って、薄幅縦長に形成された
基板側検出電極34は、Y軸方向に延びる薄幅縦長に形
成された支持梁33によってX軸方向にのみ振動可能と
なっている。
【0050】35,35は後述する第2の基板側駆動電
極37と共に第2の振動発生部39を構成する電極側駆
動電極で、該各電極側駆動電極35は、基板側検出電極
34の各腕部34Bの先端側に位置して、基板22の表
面から離間した状態でX軸方向に延びる複数個の電極板
35Aから構成されている。
【0051】36,36は基板側検出電極34の左,右
に位置して基板22上に配設された固定部で、該各固定
部36は、第2の基板側駆動電極37と共に導電性を有
する低抵抗なシリコン材料等によって形成され、絶縁膜
を挟んで基板22上に固着されている。
【0052】37,37は第2の基板側駆動電極を示
し、該第2の基板側駆動電極37は各固定部36からほ
ぼ等しい間隔をもってX軸方向に延びる複数個の電極板
37Aからなり、全体としてくし状に形成されている。
【0053】38,38は振動体26を振動させる第1
の振動発生部を示し、該各第1の振動発生部38は、振
動体側駆動電極27の各電極板27Aと、第1の基板側
駆動電極30の各電極板30Aとから構成され、各電極
板27A,30A間には、それぞれ等しい隙間が形成さ
れている。
【0054】さらに、左,右に位置した第1の振動発生
部38には、互いに逆位相となる周波数fの駆動信号を
印加することにより、X軸方向に延びる各電極板27
A,30A間には静電力が発生し、振動体26をX軸方
向(矢示A方向)に振動させる。
【0055】39,39は基板側検出電極34を振動さ
せる第2の振動発生部を示し、該各第2の振動発生部3
9は、基板側検出電極34の各腕部34Bの先端に位置
した電極側駆動電極35の各電極板35Aと、第2の基
板側駆動電極37の各電極板37Aとから構成され、各
電極板35A,37A間には、それぞれ等しい隙間が形
成されている。ここで、第2の振動発生部39には、第
1の振動発生部38に印加される駆動信号に対して、同
周波数、同位相、同振幅な駆動信号が与えられる。
【0056】さらに、左,右に位置した第2の振動発生
部39には、互いに逆位相となる周波数fの駆動信号を
印加することにより、X軸方向に延びる各電極板35
A,37A間には静電力が発生し、基板側検出電極34
をX軸方向(矢示B方向)に振動させる。
【0057】40は変位検出手段となる変位検出部で、
該変位検出部40は、振動体26の振動体側検出電極2
8と、該振動体側検出電極28と微小な隙間を挟んで対
向し、X軸方向に振動する基板側検出電極34とからな
り、電極28,34は検出用の平行平板コンデンサとし
て構成されている。
【0058】また、前記変位検出部40では、振動体2
6がY軸方向のコリオリ力を受けてY軸方向(矢示F方
向)に変位したとき、振動体側検出電極28と基板側検
出電極34との間で隙間が変化し、この変化を静電容量
の変化として検出する。
【0059】本実施の形態による角速度センサ21は、
上述したように構成されるもので、基板22の表面に位
置した可動部23、基板側電極移動体31、固定部2
9,36等は、単結晶シリコン材料からなる板体をエッ
チング処理することによって形成される。
【0060】次に、本実施の形態による角速度センサ2
1の動作について説明する。まず、外部に設けられた駆
動回路から、各第1の振動発生部38と各第2の振動発
生部39に交流の駆動信号を印加する。
【0061】まず、左,右に位置した第1の振動発生部
38に、駆動信号を交互に印加することにより、固定部
29に形成した第1の基板側駆動電極30と振動体26
に形成した振動体側駆動電極27との間に静電力が発生
し、振動体26はこの静電力によって左,右に位置した
固定部29に交互に引っ張られる。これにより、第1の
振動発生部38は、振動体26にX軸方向(矢示A方
向)の振動を発生させている。
【0062】一方、左,右に位置した第2の振動発生部
39に、駆動信号を交互に印加することにより、固定部
36に形成した第2の基板側駆動電極37と基板側検出
電極34に形成した電極側駆動電極35との間に静電力
が発生し、基板側検出電極34はこの静電力によって
左,右に位置した固定部36に交互に引っ張られる。こ
れにより、第2の振動発生部39は、基板側検出電極3
4に対し、X軸方向(矢示B方向)の振動を発生させて
いる。
【0063】しかも、第1の振動発生部38と第2の振
動発生部39に印加される駆動信号は、同一の駆動信号
を用いることにより、基板側検出電極34を振動体26
の振動に同期させ、同周波数、同位相、同振幅で振動さ
せることができる。これにより、振動体26と基板側検
出電極34との間の空気抵抗を低減でき、該振動体26
を大きく振動させることができる。
【0064】さらに、各第1の振動発生部38によって
振動体26をX軸方向(矢示A方向)に振動を与えた状
態で、Z軸周りの角速度Ωが加わったときには、振動体
26はコリオリ力を受けてY軸方向(矢示F方向)に変
位する。そして、変位検出部40では、この変位を振動
体側検出電極28と基板側検出電極34との間の静電容
量の変化として検出する。
【0065】かくして、本実施の形態によれば、各第2
の振動発生部39によって、変位検出部40を構成する
基板側検出電極34を、振動体26と同じくX軸方向に
のみ振動させるようにしたから、該振動体26と基板側
検出電極34との間の空気抵抗を低減し、振動体26を
大きく振動させることができる。この結果、コリオリ力
を受けた振動体26は、その変位を大きくでき、当該角
速度センサ21ではZ軸周りに加わる角速度Ωを、高い
精度で検出することができる。
【0066】また、振動体26と基板側検出電極34と
の間の空気抵抗を低減することにより、駆動回路から印
加される駆動信号が低い電圧値であっても、振動体26
を大きく振動させることができ、コリオリ力による振動
体26のY軸方向の変位を大きくし、角速度Ωを正確に
検出することができる。
【0067】次に、図4に第2の実施の形態による角速
度センサを説明する。本実施の形態による角速度センサ
41の特徴は、振動体26の前,後両側に基板側検出電
極34を形成すると共に、該各基板側検出電極34の
左,右両側に該基板側検出電極34をX軸方向にのみ振
動させる4個の第2の振動発生部39を設けたことにあ
る。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形
態と同様の構成に同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0068】このように構成する角速度センサ41にお
いても、前述した第1の実施の形態と同様に、基板側検
出電極34を第2の振動発生部39によって、基板側検
出電極34を振動体26の振動方向と同じ振動方向(X
軸方向)にのみ振動させるようにしたから、該振動体2
6と各基板側検出電極34との間の空気抵抗を低減し、
振動体26を大きく振動させることができる。
【0069】しかも、本実施の形態では、振動体26の
両側に変位検出部40を形成しているから、該各変位検
出部40から出力される検出信号を差算することによ
り、Z軸周りに加わる角速度Ωの検出感度をより高める
ことができる。
【0070】さらに、図5に第3の実施の形態による角
速度センサを説明する。本実施の形態による角速度セン
サの特徴は、従来技術で述べた角速度センサ1のよう
に、変位検出部を構成する振動体側検出電極と基板側検
出電極の形状をアンテナ状に形成し、該基板側検出電極
を振動体の振動に対して、同周波数、同位相、同振幅で
振動させたことにある。
【0071】51は本実施の形態による角速度センサを
示し、該角速度センサ51は、基板52と、該基板52
の表面に絶縁膜(図示せず)を挟んで形成された後述す
る可動部53、固定部59、基板側電極移動体61、固
定部68等から構成されている。
【0072】53は基板52の表面に設けられた角速度
検出用の可動部で、該可動部53は、図示しない絶縁膜
を挟んで基板52上の四隅に固着された4個の支持部5
4と、該各支持部54からそれぞれL字状に延びる支持
梁55と、該各支持梁55によって連結され、X軸方向
に延びる棒状の振動体56とから大略構成されている。
【0073】ここで、可動部53は、基板52上に形成
した低抵抗(例えば0.01〜0.02Ωcm程度)な
シリコン層に対してエッチング処理を施すことにより、
支持部54、支持梁55、後述の振動体側駆動電極5
7、振動体側検出電極58等が一体形成され、これらは
それぞれ導電性を有している。
【0074】また、前記支持梁55は折曲部55Aを有
する略L字状に形成されているから、基板52と離間し
た状態でX軸方向およびY軸方向に可撓性をもって配設
されている。さらに、振動体56は、各支持梁55によ
ってX軸方向およびY軸方向に変位可能に支持され、振
動体側駆動電極57、振動体側検出電極58と共に基板
52の表面から離間した(浮いた)状態にある。
【0075】57,57は後述する第1の基板側駆動電
極60と共に第1の振動発生部70を構成する振動体側
駆動電極で、該各振動体側駆動電極57は、振動体56
の左,右両側に位置して形成され、Y軸方向に延びる軸
部57Aと、該軸部57Aに互いにほぼ等しい間隔をも
ってX軸方向に延びる複数個の電極板57Bとから構成
され、該各電極板57Bによりくし状電極を形成してい
る。
【0076】58,58は後述する基板側検出電極65
と共に変位検出部72を構成するアンテナ状電極群から
なる振動体側検出電極を示し、該各振動体側検出電極5
8をなすアンテナ状電極は振動体56の前,後の側面に
位置して所定間隔毎に複数個ずつ形成され、該各アンテ
ナ状電極は、該振動体56の両側面からY軸方向に延び
る支柱58Aと、該支柱58Aの左,右に列設された複
数個の電極板58Bとからなり、振動体側検出電極58
の各電極板58Bは支柱58Aに対して左,右両側に形
成されている。
【0077】59,59は振動体56の左,右に位置し
て配設された固定部で、該各固定部59は、第1の基板
側駆動電極60と共に導電性を有する低抵抗なシリコン
材料等によって形成され、絶縁膜を挟んで基板52の表
面に固着されている。
【0078】60,60は固定部59にそれぞれ一体形
成された第1の基板側駆動電極で、該各第1の基板側駆
動電極60は、互いにほぼ等しい間隔をもってX軸方向
に延びる複数個の電極板60Aからなるくし状電極とし
て構成され、該各電極板60Aは、振動体側駆動電極5
7の各電極板57Bと隙間を挟んで対面している。
【0079】61,61は基板52の表面に設けられた
基板側電極移動体で、各基板側電極移動体61は、図示
しない絶縁膜を挟んで基板52の前,後側に固着された
支持部62と、基板52の表面から離間した状態で該支
持部62より振動体56に向けてY軸方向に延びる薄幅
縦長な板体からなる支持梁63と、基板52の表面から
離間した状態で該支持梁63の先端に設けられた電極支
持体64と、該電極支持体64の先端に形成された基板
側検出電極65と、基板52の表面から離間した状態で
前記支持梁63の基端側に位置してX軸方向にそれぞれ
延びる薄幅縦長な板体からなる連結梁66と、該連結梁
66の先端側に位置して設けられた電極側駆動電極67
とから大略構成されている。
【0080】ここで、前記各支持梁63は、基板52の
表面から離間しX軸方向に延びる薄幅縦長な板体によっ
て形成され、その中央部と支持部62との間をY軸方向
に延びる前記支持梁63によって連結することにより、
電極支持体64は基板52の表面から浮上した状態で支
持されている。従って、薄幅縦長に形成された電極支持
体64は、支持梁63によってX軸方向にのみ振動可能
となっている。
【0081】また、前記各基板側検出電極65は、振動
体側検出電極58と共に後述する変位検出部72を構成
するアンテナ状電極群からなり、該各基板側検出電極6
5をなすアンテナ状電極は互いに等しい間隔をもって電
極支持体64からY軸方向に延びる複数本の支柱65A
と、該各支柱65Aの左,右に列設された複数個の電極
板65Bとによって、アンテナ状に形成されている。
【0082】また、前記各連結梁66は、各支持梁63
の支持部62側からX軸方向に延びる薄幅縦長な板体と
して形成され、該連結梁66の先端には電極側駆動電極
67が設けられている。
【0083】さらに、前記各電極側駆動電極67は、Y
軸方向に延びる腕部67Aと、該腕部67Aに互いに等
しい間隔をもってX軸方向に延びる複数個の電極板67
Bとから構成され、全体としてくし状に形成されてい
る。
【0084】68,68,…は各連結梁66の左,右に
位置して基板52上に配設された固定部で、該各固定部
68は、後述する第2の基板側駆動電極69と共に導電
性を有する低抵抗なシリコン材料等によって形成され、
絶縁膜を挟んで基板52上に固着されている。
【0085】69,69,…は第2の基板側駆動電極を
示し、該第2の基板側駆動電極69は固定部68からほ
ぼ等しい間隔をもってX軸方向に延びる複数個の電極板
69Aからなり、全体としてくし状に形成されている。
【0086】70,70は第1の振動発生部を示し、該
各第1の振動発生部70は、振動体側駆動電極57の各
電極板57Bと、第1の基板側駆動電極60の各電極板
60Aとから構成され、各電極板57B,60A間には
それぞれ等しい隙間が形成されている。
【0087】さらに、左,右に位置した第1の振動発生
部70に、互いに逆位相となる周波数fの駆動信号を印
加することにより、隙間を挟んでそれぞれ対面した各電
極板57B,60A間には静電力が発生し、振動体56
をX軸方向(矢示A方向)に振動させる。
【0088】71,71,…は電極支持体64(基板側
検出電極65)を振動させる第2の振動発生部を示し、
該各第2の振動発生部71は、各連結梁66の先端に位
置した電極側駆動電極67の各電極板67Bと、第2の
基板側駆動電極69の各電極板69Aとから構成され、
各電極板67B,69A間には、それぞれ等しい隙間が
形成されている。ここで、第2の振動発生部71には、
第1の振動発生部70に印加される駆動信号に対して、
同周波数、同位相、同振幅な駆動信号が与えられる。
【0089】さらに、左,右に位置した第2の振動発生
部71に、同相となる周波数fの駆動信号を印加するこ
とにより、X軸方向に延びる各電極板67B,69A間
には静電力が発生し、電極支持体64をX軸方向(矢示
B方向)に振動させる。
【0090】72,72は変位検出手段となる変位検出
部で、該各変位検出部72は振動体56と支持梁55と
の空隙領域に形成され、該各変位検出部72は、振動体
側検出電極58の各電極板58Bと、基板側検出電極6
5の各電極板65Bとからなり、隙間を挟んで対面した
該電極板58B,65Bは検出用の平行平板コンデンサ
として構成されている。
【0091】また、前記各変位検出部72の隣り合う電
極板58B,65Bの離間寸法は、小さい隙間と大きい
隙間が交互に配置されている。そして、各変位検出部7
2では、コリオリ力を受けて振動体56がY軸方向(矢
示F方向)に変位したとき、振動体側検出電極58と基
板側検出電極65との間で隙間が変化し、この変化を静
電容量の変化として検出する。
【0092】このように構成する角速度センサ51にお
いても、前述した第1の実施の形態と同様に、電極支持
体64(基板側検出電極65)を第2の振動発生部71
によって、振動体56の振動方向(X軸方向(矢示A方
向))と同じ振動方向(X軸方向(矢示B方向))に振
動させるようにしたから、該振動体側検出電極58と基
板側検出電極65との間の空気抵抗を低減し、振動体5
6を大きく振動させることができる。
【0093】しかも、本実施の形態では、振動体56の
両側にアンテナ状電極からなる変位検出部72を形成し
ているから、各電極板58B,65B間の面積を大きく
できる。しかも、該各変位検出部72から出力される検
出信号を差算することにより、Z軸周りに加わる角速度
Ωの検出感度をより高めることができる。
【0094】なお、各実施の形態では、振動発生手段を
電極間に駆動信号を印加することにより発生する静電力
によって、振動体と基板側検出電極を振動させるように
したが、本発明はこれに限らず、圧電体の歪によって、
振動体と基板側検出電極を振動させるようにしてもよ
い。
【0095】また、各実施の形態では、くし状電極の個
数、アンテナ状電極の個数を、図面記載の都合上、3個
ないし5個として説明したが、本発明はこれに限るもの
ではなく、例えば、10個〜30個にすることにより、
各電極間の面積を大きくでき、振動発生手段によって発
生する静電力、変位検出手段から出力される検出信号を
大きくすることができ、当該角速度センサの検出感度を
より高めることができるものである。
【0096】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1による発明
は、第1の振動発生手段によりX軸方向に振動体を振動
させ、支持梁によって支持された基板側検出電極を第2
の振動発生手段によりX軸方向に振動させるようにした
から、基板側検出電極を振動体がX軸方向に振動すると
きの動きに合わせるとき、振動体側検出電極と基板側検
出電極との間に発生する空気抵抗を低減し、振動体を大
きく振動させることができ、Z軸周りに加わる角速度を
変位検出手段によって高精度に検出することができる。
しかも、振動体側検出電極と基板側検出電極との間の空
気抵抗を低減することにより、各電極間に印加される駆
動信号の信号値を小さくしても基板側検出電極を大きく
振動させることができる。
【0097】請求項2による発明は、基板側検出電極を
支持する支持梁を、Y軸方向に延びる薄幅縦長な板体に
よって形成したから、該支持梁により基板側検出電極を
Y軸方向には振動させず、X軸方向にのみ振動させるこ
とができる。
【0098】請求項3による発明は、振動体側検出電極
と基板側検出電極とを平面状電極で形成し、該各電極を
隙間を挟んで対面させることにより、第1の振動発生手
段により振動体側検出電極を振動体と共にX軸方向に振
動させ、第2の振動発生手段により基板側検出電極をX
軸方向にのみ振動させることができ、基板側検出電極を
振動体側検出電極がX軸方向に振動するときの動きに合
わせることにより、各電極間の空気抵抗を低減して振動
体を大きく振動させることができる。
【0099】請求項4の発明は、振動体側検出電極と基
板側検出電極とをアンテナ状電極として形成し、第1の
振動発生手段により振動体側検出電極を振動体と共にX
軸方向に振動させ、第2の振動発生手段により基板側検
出電極をX軸方向にのみ振動させることができ、基板側
検出電極の振動を振動体側検出電極の動きに合わせるこ
とにより、各電極間の空気抵抗を低減して振動体を大き
く振動させることができる。
【0100】請求項5による発明は、第1の振動発生手
段を構成する振動体側駆動電極と第1の基板側駆動電極
とをくし状電極として構成したから、振動体側駆動電極
と第1の基板側駆動電極との間に、駆動信号を印加する
ことにより、X軸方向に対向させた各電極間に静電力が
発生し、第1の基板側駆動電極に対して振動体側駆動電
極をX軸方向に引張り、振動体をX軸方向に振動させる
ことができる。
【0101】請求項6による発明は、第2の振動発生手
段を構成する基板側検出電極と第2の基板側駆動電極と
をくし状電極として構成したから、電極側駆動電極と第
2基板側駆動電極との間に、駆動信号を印加することに
より、隙間を挟んで対向させた各電極間に静電力が発生
し、電極側駆動電極をX軸方向に振動させることができ
る。
【0102】そして、振動体側検出電極と基板側検出電
極とをX軸方向に同期させて振動させたときには、各電
極間の空気抵抗を低減でき、振動体を大きな振幅で振動
させることができ、コリオリ力による変位を大きくして
変位検出手段による角速度の検出感度を高めることがで
きる。
【0103】請求項7の発明では、第2の振動発生手段
を、第1の振動発生手段と同周波数、同位相、同振幅で
振動を発生する構成としたから、振動体と基板側検出電
極の振動とを、同周波数、同位相、同振幅な駆動信号に
よって同期させてX軸方向にのみ振動させることがで
き、振動体と基板側検出電極との空気抵抗を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による角速度センサを示す平
面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた拡大断面図で
ある。
【図3】図1中の矢示III − III方向からみた拡大断面
図である。
【図4】第2の実施の形態による角速度センサを示す平
面図である。
【図5】第3の実施の形態による角速度センサを示す平
面図である。
【図6】従来技術による角速度センサを示す平面図であ
る。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向からみた拡大断面
図である。
【図8】図6中の矢示VIII−VIII方向からみた拡大断面
図である。
【符号の説明】
21,41,51 角速度センサ 22,52 基板 26,56 振動体 27,57 振動体側駆動電極 28,58 振動体側検出電極 30,60 第1の基板側駆動電極 33,63 支持梁 34,65 基板側検出電極 35,67 電極側駆動電極 37,69 第2の基板側駆動電極 38,70 第1の振動発生部 39,71 第2の振動発生部 40,72 変位検出部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板の表面から離間した状態
    で設けられ、該基板に対して水平なX軸方向、Y軸方向
    に変位可能となった振動体と、該振動体をX軸方向に振
    動させる第1の振動発生手段と、該第1の振動発生手段
    によって前記振動体をX軸方向に振動させた状態で基板
    と垂直なZ軸周りに角速度が加えられたときに、コリオ
    リ力を受けて振動体のY軸方向への変位を検出する変位
    検出手段とからなる角速度センサにおいて、 前記変位検出手段は、前記振動体にX軸方向に伸長して
    設けられ、前記コリオリ力によってY軸方向に変位する
    振動体側検出電極と、該振動体側検出電極に微小な隙間
    をもって対向して配設され、前記基板に対し支持梁を介
    してX軸方向にのみ振動可能に支持された基板側検出電
    極とから構成し、 前記基板側検出電極には該基板側検出電極をX軸方向に
    振動させる第2の振動発生手段を設けたことを特徴とす
    る角速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記支持梁は、基板の表面から離間した
    状態でY軸方向に延びる薄幅縦長な板体として形成し、
    前記基板側検出電極は、前記支持梁によりX軸方向にの
    み振動可能に支持する構成とした請求項1記載の角速度
    センサ。
  3. 【請求項3】 前記変位検出手段の振動体側検出電極と
    基板側検出電極とは、平板状電極として構成してなる請
    求項1または2記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記変位検出手段の振動体側検出電極と
    基板側検出電極とは、Y軸方向に延びる複数の支柱と、
    該各支柱からX軸方向に延びる複数の電極板とからアン
    テナ状電極として構成してなる請求項1,2または3記
    載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記第1の振動発生手段は、振動体に形
    成されたくし状の振動体側駆動電極と、該振動体側駆動
    電極と対向し前記基板側に形成されたくし状の第1の基
    板側駆動電極とから構成してなる請求項1,2,3また
    は4記載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記第2の振動発生手段は、基板側検出
    電極に形成されたくし状の電極側駆動電極と、該電極側
    駆動電極と対向し前記基板側に形成されたくし状の第2
    の基板側駆動電極とから構成してなる請求項1,2,
    3,4または5記載の角速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記第2の振動発生手段は、前記第1の
    振動発生手段と同周波数、同位相、同振幅で振動を発生
    する構成としてなる請求項1,2,3,4,5または6
    記載の角速度センサ。
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