JPH1117338A - 多層プリント配線板の製造法 - Google Patents

多層プリント配線板の製造法

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JPH1117338A
JPH1117338A JP16645097A JP16645097A JPH1117338A JP H1117338 A JPH1117338 A JP H1117338A JP 16645097 A JP16645097 A JP 16645097A JP 16645097 A JP16645097 A JP 16645097A JP H1117338 A JPH1117338 A JP H1117338A
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resin layer
conductor
wiring board
copper foil
printed wiring
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JP16645097A
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Masao Sugano
雅雄 菅野
Nagatoshi Shinada
詠逸 品田
Yuichi Shimayama
裕一 島山
Hiroshi Kawazoe
宏 河添
義之 ▲つる▼
Yoshiyuki Tsuru
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】導体パターンの精度に優れた高密度・高多層の
プリント配線板の製造法を提供する。 【解決手段】以下の工程からなる多層プリント配線板の
製造法。 a.複数の導体パターン6と、電気的に接続するスルー
ホール3を形成した回路付き絶縁板1を作製する。b.
B−ステージの絶縁樹脂層4を形成した銅箔5の表面
に、B−ステージの接着樹脂層2を形成する。c.B−
ステージの絶縁樹脂層4とB−ステージの接着樹脂層2
を形成した銅箔5を、回路付き絶縁板1に接着樹脂層2
を重ね、積層一体化する。d.積層一体化した銅箔5の
一部を除去して開口部8を形成する。e.開口部8に露
出した絶縁樹脂層4と接着樹脂層2とを選択的に除去
し、導体パターン6の一部を露出して、バイアホールと
なる穴10を形成する。f.少なくとも、バイアホール
となる穴10に導体を形成し、導体パターン6の一部と
銅箔5とを接続し、不要な銅をエッチング除去して、バ
イアホール12を形成すると共に、外層導体を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板とその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、高性能化に伴
い、多層プリント配線板におけるSMD(Surface Mou
nting Device)の実装密度は急上昇し、実装端子等の
導体パターンには、微細化、高精度化等の要求が高まっ
てきている。
【0003】多層プリント配線板の接続端子や回路等の
導体パターンの形成法の一つに、エッチングを用いたサ
ブトラクト法がある。この方法によると導体パターンの
断面形状は、(上面積)<(下面積)の台形状となる。
導体パターンの厚さが増すほどこの傾向は大きくなるの
で、高集積SMDの実装等、導体パターンの精度が要求
される場合には、その厚さを可能な限り薄くする。
【0004】また、その他の導体パターンの形成法とし
てはアディティブ法がある。この方法は、基板上にめっ
きレジスト像を形成し、その間隙に無電解めっきを析出
させて、回路パターンを形成するため、微細かつ矩形断
面の導体を形成できる特徴がある。しかし、めっきレジ
ストの形成にあたっては、その形成精度は厚さに反比例
するため、導体パターンの精度を求める場合は、その厚
さを薄くする必要があり、それに伴って、導体の厚さも
制限される。
【0005】ところで、スーパーコンピューター、半導
体装置の分野で使用される多層プリント配線板は、層数
20層以上、板厚5mm以上の高密度・高多層のものが
主流となっている。これらの高密度・高多層プリント配
線板では、層間接続用孔の接続信頼性を確保するため
に、孔の内層銅厚を厚くするのが通常である。しかし、
この内壁導体の厚さを厚くすると、同時に外層の銅箔に
もめっきされるので、導体パターンをエッチングしなけ
ればならない厚さも増し、前述のような台形の端子形状
になり、高精度化された導体パターンの形成は難しくな
ってくる。
【0006】そこで、高密度・高多層プリント配線板の
接続信頼性を低下させることなく、導体パターンの精度
を向上させる方法として、図3に示すように、 a.複数の導体パターン6からなる導体層と、該導体層
間を電気的に接続するスルーホール3を形成した回路付
き絶縁板1を作製する工程。 b.前記回路付き絶縁板1のスルーホール3を樹脂で埋
める工程。 c.接着用のBステージの樹脂層4を形成した銅箔5
を、前記回路付き絶縁板1の上に前記樹脂層4が接する
ように重ね、加圧、加熱して、積層一体化する工程。 d.前記銅箔5の一部を選択的に除去する工程。 e.前記銅箔5の一部を除去した開口部8の箇所に露出
した樹脂層4を選択的に除去し、前記導体パターン6の
一部を露出して、バイアホールとなる穴10を形成する
工程。 f.少なくとも、前記バイアホールとなる穴10の内壁
に導体を形成し、前記導体パターン6の一部と銅箔5と
を電気的に接続し、不要な銅を選択的にエッチング除去
して、バイアホール12を形成すると共に、外層導体を
形成する工程。 からなる多層プリント配線板の製造方法が知られてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、回路付き絶縁板1に形成したスルーホール3が小さ
い場合には、空隙等の欠陥のない穴埋めが困難である。
また、スルホール3の内壁の銅に比べて、穴埋め材料の
弾性率が小さい場合や膨張率が大きい場合には、熱サイ
クルによって穴内壁の銅にクラックが発生することもあ
るので、使用する穴埋め材料の種類が限定されるという
課題があった。
【0008】本発明は、導体パターンの精度に優れ、か
つ、接続信頼性にも優れた高密度・高多層のプリント配
線板とその製造法を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の多層プリント配
線板の製造法は、以下の工程からなることを特徴とす
る。 a.複数の導体パターン6からなる導体層と、該導体層
間を電気的に接続するスルーホール3を形成した回路付
き絶縁板1を作製する工程。 b.B−ステージの絶縁樹脂層4を形成した銅箔5の表
面に、B−ステージの接着樹脂層2を形成する工程。 c.B−ステージの絶縁樹脂層4とB−ステージの接着
樹脂層2を形成した銅箔5を、前記回路付き絶縁板1に
前記接着樹脂層2が接するように重ね、加圧、加熱し
て、積層一体化する工程。 d.前記積層一体化したものの銅箔5の一部を選択的に
除去して開口部8を形成する工程。 e.前記開口部8の箇所に露出した絶縁樹脂層4と接着
樹脂層2とを選択的に除去し、前記導体パターン6の一
部を露出して、バイアホールとなる穴10を形成する工
程。 f.少なくとも、前記バイアホールとなる穴10の内壁
に導体を形成し、前記導体パターン6の一部と銅箔5と
を電気的に接続し、不要な銅を選択的にエッチング除去
して、バイアホール12を形成すると共に、外層導体を
形成する工程。
【0010】
【発明の実施の形態】回路付き絶縁板の表面に加悦・加
圧して積層一体化する接着樹脂層2としては、加圧、加
熱時の樹脂流れが5%以下である低樹脂流れのフィルム
を用いることが望ましい。この樹脂流れが5%を超える
と、加圧・加熱して積層一体化するときに、接着樹脂層
がスルーホール内に流れ込んでしまい、スルーホールを
空洞に保つことができない。この接着絶縁層2の厚さ
は、20μm〜200μmの範囲であることが好まし
く、20μm未満であると、加圧・加熱して積層一体化
して、スルーホールの端部を塞いだ状態で、接着絶縁層
2の強度が不十分であり、その後の工程で電子部品の実
装のときに、破壊してしまうことがある。また、200
μmを超えると、選択的に除去してバイアホールとなる
穴を形成することが困難になることや、多層プリント配
線板としての厚さが厚くなってしまう等の不具合が発生
する。。
【0011】このようなフィルムとしては、ポリイミド
樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、あるいは
アクリルゴム等を主成分にしたもの等を用いることがで
きる。また、基板に半導体チップを搭載する等、高信頼
性を要求される場合には、前記回路付き絶縁板の表面に
ラミネートするフィルムとして、ポリアミドイミド樹脂
と熱硬化性樹脂成分とからなり、硬化物の300℃での
貯蔵弾性率が、30MPa以上である樹脂組成物のフィ
ルムを用いることが望ましい。
【0012】このポリアミドイミド樹脂には、芳香族環
を3個以上有するジアミンと無水トリメット酸とを反応
させて得られる芳香族ジイミドカルボン酸と、芳香族ジ
イソシアネートとを反応させて得られる芳香族ポリアミ
ドイミド樹脂、または、芳香族ジイミドカルボン酸とし
て、2,2−ビス〔4−{4−(5−ヒドロキシカルボ
ニル−1,3−ジオン−イソインドリノ)フェノキシ}
フェニル〕プロパンと、芳香族ジイソシアネートとし
て、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとを
反応させて得られる芳香族ポリアミドイミド樹脂を使用
することが好ましい。
【0013】芳香族環を3個以上有するジアミンには、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン、2,2−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタ
ン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
ーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン等を、単独でまたはこれらを組み合わせて用いること
ができる。
【0014】また芳香族ジイソシアネートには、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,
4−トリレンダイマー等を、単独でまたは組み合わせて
用いることができる。
【0015】また、熱硬化性成分は、エポキシ樹脂とそ
の硬化剤もしくは硬化促進剤であることが好ましく、こ
のようなエポキシ樹脂は、グリシジル基を2つ以上有し
ているものであればどのようなものでもよく、グリシジ
ル基が3つ以上であればさらに好ましい。このエポキシ
樹脂は、室温で液状でも固形でもよい。市販のものとし
ては、液状のエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型
の、YD128、YD8125(東都化成工業株式会社
製、商品名)等、Ep815、Ep828(油化シェル
エポキシ株式会社製、商品名)等、DER337(ダウ
ケミカル工業株式会社製、商品名)等、ビスフェノール
F型の、YDF170、YDF2004等(東都化成工
業株式会社製、商品名)等が挙げられる。また、固形の
エポキシ樹脂としては、YD907、YDCN704
S、YDPN172(いずれも東都化成工業株式会社
製、商品名)等、Ep1001、Ep1010、Ep1
80S70(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)
等、ESA019、ESCN195(住友化学工業株式
会社製、商品名)等、DER667、DEN438(ダ
ウケミカル工業株式会社製、商品名)、EOCN102
0(日本化薬株式会社製、商品名)等が挙げられる。さ
らに、難燃性を向上するためには、臭素化エポキシ樹脂
を用いてもよく、例えば、市販のものとして、YDB4
00(東都化成工業株式会社製、商品名)等、Ep50
50(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)等、E
SB400(住友化学工業株式会社製、商品名)等が挙
げられる。また、これらは、単独で用いてもよいが、必
要に応じて複数のエポキシ樹脂を選択してもよい。
【0016】エポキシ樹脂の硬化剤もしくは硬化促進剤
としては、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノー
ル類、酸無水物、イソシアネート類等が使用できる。ア
ミン類としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニ
ルメタン、グアニル尿素等があり、イミダゾール類とし
ては、アルキル置換イミダゾール、ベンズイミダゾール
等があり、多官能フェノール類としては、ヒドロキノ
ン、レゾルシノール、ビスフェノールAおよびそのハロ
ゲン化合物、さらに、これにアルデヒドとの縮合物であ
るノボラック、レゾール樹脂等があり、酸無水物として
は、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸等がある。イソシアネート類
としては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等があり、このイソシアネートをフェノー
ル類等でマスクしたものを使用してもよい。
【0017】これらの硬化剤の必要な量は、アミン類の
場合は、アミンの活性水素の当量とエポキシ樹脂のエポ
キシ当量がほぼ等しくなる量が好ましい。例えば、1級
アミンの場合は、水素が2つあり、エポキシ樹脂1当量
に対してこの1級アミンは、0.5当量必要であり、2
級アミンの場合は、1当量必要である。次に、イミダゾ
ール類の場合は、単純に活性水素との当量比とならず、
経験的にエポキシ樹脂100重量部に対して、1〜10
重量部必要となる。多官能フェノール類や酸無水物の場
合、エポキシ樹脂1当量に対して、0.8〜1.2当量
必要である。イソシアネート類の場合は、ポリアミドイ
ミド樹脂とエポキシ樹脂のどちらにも反応するため、そ
れぞれの1当量に対して、0.8〜1.2当量必要であ
る。これらの硬化剤もしくは硬化促進剤は、単独で用い
てもよいが、必要に応じて複数の硬化剤もしくは硬化促
進剤を選択してもよい。
【0018】また、ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性成
分との重量比は、ポリアミドイミド樹脂100重量部に
対して、熱硬化性成分を、10〜150重量部の範囲で
あることが好ましく、10重量部未満であると、ガラス
転移点から350℃までの線膨張係数が大きく、300
℃での貯蔵弾性率が低いという、ポリアミドイミド樹脂
の特性がそのまま現れ、150重量部を超えると、相溶
性が低下し、攪拌時にゲル化する。
【0019】この他に、必要に応じてバイアホールまた
はスルーホール内壁等のめっき密着性を上げること、お
よびアディティブ法で配線板を製造するために、無電解
めっき用触媒を加えることもできる。
【0020】
【実施例】
実施例1 ・工程a ガラス布ポリイミド樹脂銅張り積層板MCL−I−67
(日立化成工業株式会社製、商品名)の表面に、エッチ
ングレジストフィルムHK−450(日立化成工業株式
会社製、商品名)をラミネートし、フォトマスクを介し
て紫外線を照射し、現像して、内層回路パターンとなる
形状にエッチングレジストを形成し、銅箔を選択的にエ
ッチング除去し、エッチングレジストを剥離除去した。
その表面に、ガラス布ポリイミド樹脂プリプレグGIA
−67(日立化成工業株式界社製、商品名)を、圧力
2.94MPa、温度175℃、90分の条件で積層一
体化し、その上に、ワイヤ接着シートAS−U01(日
立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、その
表面に、絶縁被覆極細銅線0HAW−1IMW(日立電
線株式会社製、商品名)を内層回路パターンとなる形状
に数値制御布線機によって固定した。その上に、ガラス
布ポリイミド樹脂プリプレグGIA−67(日立化成工
業株式会社製、商品名)と厚さ18μmの銅箔とを重
ね、圧力2.94MPa、温度175℃、90分の条件
で積層一体化し、所定の位置に回路パターン間接続用の
孔を数値制御穴あけ機で加工した。次に、無電解めっき
を30μm、電気銅めっきを20μm行って、孔内壁と
表面に必要な導体を形成した。さらに、表面にエッチン
グレジストフィルムHK−450(日立化成工業株式会
社製、商品名)をラミネートし、フォトマスクを介して
紫外線を照射し、現像して、回路パターンとなる形状に
エッチングレジストを形成し、銅箔を選択的にエッチン
グ除去し、エッチングレジストを剥離除去し、導体パタ
ーンを形成し、図1(a)に示すように、回路付き絶縁
板1を得た。 ・工程b (d)N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレ
イミド(BMI)と2,2−ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)及びフェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂であるDEN−438
(ダウケミカル社製、商品名)を原料とするエポキシ変
性ポリイミド樹脂100重量部に、平均直径1μm、平
均長さ20μmのホウ酸アルミニウムウィスカを60重
量部混合し、溶媒としてメチルセロソルブを100重量
部加えて撹拌し、厚さ12μmの銅箔5の粗化面に塗工
し、160℃で5分間乾燥して半硬化させ厚さ50μm
の絶縁樹脂層4を形成した。還流冷却器を連結したコッ
ク付き25mlの水分定量受器と、温度計と、撹拌機を
備えた1リットルのセパラブルフラスコに、芳香族環を
3個以上有するジアミンとして2,2−ビス−[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン123.
2g(0.3mol)、無水トリメリット酸115.3
g(0.6mol)を、溶媒としてNMP(N−メチル
−2−ピロリドン)716gを仕込み、80℃で30分
間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素とし
て、トルエン143gを投入してから温度を上げ約16
0℃で2時間還流させた。水分定量受器に水が約10.
8mol以上たまっていること、水の留出が見られなく
なっていることを確認し、水分定量受器にたまっている
留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、
トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香
族ジイソシアネートとして4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート75.1g(0.3mol)を投入し、
190℃で2時間反応させた。このようにして、反応終
了後、芳香族ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液樹脂を
得た。このようにして得た芳香族ポリアミドイミド樹脂
100重量部に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
であるEOCN2010(日本化薬株式会社製、商品
名)を52.3重量部、ビスフェノールA型ノボラック
であるVH4170(日本インキ化学工業株式会社製、
商品名)を24.8重量部配合し、樹脂が均一になるま
で撹拌し樹脂組成物とした。図1(b)に示すように、
その樹脂組成物を、前記絶縁樹脂層4を形成した銅箔の
絶縁樹脂層4の上に乾燥後の膜厚が約50μmとなるよ
うに塗布し、120℃−20分乾燥させてB−ステージ
の接着樹脂層2を形成した。このB−ステージの接着樹
脂層2をテフロン製の枠に固定し、180℃−60分乾
燥させた硬化物の300℃での貯蔵弾性率を測定した結
果、145MPaであった。 ・工程c 前記工程aで作製した回路付き絶縁板1の両側に、前記
Bステージの絶縁樹脂層4とBステージの接着樹脂層2
とを形成した銅箔5を、回路付き絶縁板1に前記接着樹
脂層2が接するように重ね、圧力2.94MPa、温度
175℃、90分の条件で積層一体化した(図1(c)
に示す。)。 ・工程d 銅箔5の表面に、エッチングレジストフィルムであるH
K−450(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミ
ネートし、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像
して、エッチングレジストを形成し、バイアホールとな
る箇所を選択的にエッチング除去し、直径150μmの
開口部8を形成した。 ・工程e 開口部8の位置に、炭酸ガスインパクトレーザー孔あけ
機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)に
よりレーザー光を照射し、開口部8から露出した絶縁樹
脂層4と接着樹脂層2とを除去し、図1(e)に示すよ
うに、バイアホールとなる穴10を形成し、内層の導体
パターン6を露出させた。 ・工程f 銅箔5の表面と、バイアホールとなる穴10の内壁に、
厚さ12μmの無電解銅めっきを行い、めっきを行った
銅箔5の表面に、エッチングレジストフィルムHK−4
50(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネート
し、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像して、
エッチングレジストを形成し、銅を選択的にエッチング
除去し、エッチングレジストを剥離除去し、図1(f)
に示すように、バイアホール12と、外層回路を形成
し、数値制御ルーターで外形加工を施し、多層プリント
配線板13を得た。作製した多層プリント配線板は、板
厚が5mm、サイズが330mm×330mm、導体層
が8層、表面回路の最小ライン/スペースが40μm/
60μm、導体厚さが24μm、スルーホールの直径が
0.1mm、スルーホール数が1000個のものであっ
た。はんだ耐熱性は、288℃の溶融はんだにフロート
して1分以上でも剥がれず、接続信頼性試験は、MIL
熱衝撃試験(MIL−STD−202 method1
07B)において、100サイクル以上耐えることができ
た。
【0021】実施例2 ・工程a ガラス布ポリイミド樹脂銅張り積層板MCL−I−67
(日立化成工業株式会社製、商品名)の表面に、エッチ
ングレジストフィルムHK−450(日立化成工業株式
会社製、商品名)をラミネートし、フォトマスクを介し
て紫外線を照射し、現像して、内層回路パターンとなる
形状にエッチングレジストを形成し、銅箔を選択的にエ
ッチング除去し、エッチングレジストを剥離除去した基
板を作製した。このような方法で作製した2枚の基板の
間に、ガラス布ポリイミド樹脂プリプレグGIA−67
(日立化成工業株式会社製、商品名)を挟み、最外層に
ガラス布ポリイミド樹脂プリプレグGIA−67(日立
化成工業株式会社製、商品名)と、厚さ18μmの銅箔
を重ね合わせ、圧力2.94MPa、温度175℃、9
0分の条件で積層一体化し、所定の位置にスルーホール
3を数値制御穴あけ機で加工し、無電解めっきを30μ
m、電気銅めっきを20μm行って、スルーホール内壁
と銅箔表面に必要な導体を形成した。めっきをした銅箔
の表面にエッチングレジストフィルムHK−450(日
立化成工業株式会社製、商品名)をラミネートし、フォ
トマスクを介して紫外線を照射し、現像して、回路パタ
ーンとなる形状にエッチングレジストを形成し、銅箔を
選択的にエッチング除去し、エッチングレジストを剥離
除去し、図2(a)に示すように、導体パターン6を形
成し、回路付き絶縁板1を得た。 ・工程b 実施例1の工程bで作製した絶縁樹脂層4と接着樹脂層
2とを形成した銅箔5を作製した。 ・工程c 実施例1の工程cと同様の方法で、回路付き絶縁板1の
表面に、接着樹脂層2が接するように、銅箔5を重ね、
圧力2.94MPa、温度175℃、90分の条件で積
層一体化した(図2(c)に示す。)。 ・工程d 銅箔5の表面に、エッチングレジストフィルムHK−4
50(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネート
し、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像して、
エッチングレジストを形成し、銅箔5の一部を選択的に
エッチング除去して、直径150μmの開口部8を形成
し、エッチングレジストを剥離除去した(図2(d)に
示す。)。 ・工程e 開口部8に、炭酸ガスインパクトレーザー孔あけ機L−
500(住友重機械工業株式会社製、商品名)によりレ
ーザー光を照射し、開口部8から露出した絶縁樹脂層4
と接着樹脂層2とを取り除き、バイアホールとなる穴1
0を形成し、内奥の導体パターン6を露出させた(図2
(e)に示す。)。 ・工程f 銅箔5の表面と、バイアホールとなる穴10の内壁に1
2μmの無電解銅めっきを行った。さらに、めっきした
銅箔5の表面にエッチングレジストフィルムHK−45
0(日立化成工業株式会社製、商品名)をラミネート
し、フォトマスクを介して紫外線を照射し、エッチング
レジストを形成し、銅を選択的にエッチング除去し、エ
ッチングレジストを剥離除去し、外層導体を形成し、数
値制御ルーターで外形加工を施し、多層プリント配線板
を得た。この多層プリント配線板は、板厚が5mm、サ
イズが330mm×330mmで、導体層数が8層、表
面回路の最小ライン/スペースが40μm/60μm、
導体厚さが24μm、スルーホールの直径が0.1mm
で、数が1000個であった。はんだ耐熱性は、288
℃の溶融したはんだにフロートして1分以上でも剥がれ
ず、接続信頼性は、MIL熱衝撃試験(MIL−STD
−202 method107B)で100サイクル以
上耐えることができた。
【0022】比較例1 実施例1の工程aと同様にして、回路付き絶縁板1を作
製した。 ・実施例2の工程cで使用した、エポキシ変性ポリイミ
ド樹脂にホウ酸アルミニウムウィスカを混合し、半硬化
させた、厚さ100μmのフィルムと同じものを、回路
付き絶縁板1の両側に、3枚重ね、圧力2.94MP
a、温度175℃、90分の条件で積層一体化し、孔を
穴埋めした積層体を得た。実施例1の工程c〜工程fと
同様の方法で多層プリント配線板とした。この多層プリ
ント配線板は、実施例1で作製した多層プリント配線板
と同じように、板厚が5mm、サイズが330mm×3
30mm、導体層数が8層、最小ライン/スペースが4
0μm/60μm、導体厚さが24μm、スルーホール
の直径が0.1mm、スルーホール数が1000個であ
った。この多層プリント配線板は、はんだ耐熱性は、溶
融した288℃のはんだにフロートして、1分以上は剥
がれなかったが、接続信頼性は、同じMIL熱衝撃(M
IL−STD−202 method107B)で50
サイクルまでしか耐えられなかった。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
微細配線と小径孔を有する高密度かつ、信頼性に優れる
多層プリント配線板とその製造法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、それぞれ本発明の一実施例
を示す各工程における断面図である。
【図2】(a)〜(f)は、それぞれ本発明の他の実施
例を示す各工程における断面図である。
【図3】(a)〜(f)は、それぞれ従来例を示す各工
程における断面図である。
【符号の説明】
1.回路付き絶縁板 2.接着樹脂層 3.スルーホール 4.絶縁樹脂層 5.銅箔 6.導体パター
ン 8.開口部 10.バイアホ
ールとなる穴 12.バイアホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河添 宏 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 ▲つる▼ 義之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の工程からなることを特徴とする多層
    プリント配線板の製造法。 a.複数の導体パターン(6)からなる導体層と、該導
    体層間を電気的に接続するスルーホール(3)を形成し
    た回路付き絶縁板(1)を作製する工程。 b.B−ステージの絶縁樹脂層(4)を形成した銅箔
    (5)の表面に、B−ステージの接着樹脂層(2)を形
    成する工程。 c.B−ステージの絶縁樹脂層(4)とB−ステージの
    接着樹脂層(2)を形成した銅箔(5)を、前記回路付
    き絶縁板(1)の上に前記接着樹脂層(2)が接するよ
    うに重ね、加圧、加熱して、積層一体化する工程。 d.前記積層一体化したものの銅箔(5)の一部を選択
    的に除去して開口部(8)を形成する工程。 e.前記開口部(8)の箇所に露出した絶縁樹脂層
    (4)および接着樹脂層(2)を選択的に除去し、前記
    導体パターン(6)の一部を露出して、バイアホールと
    なる穴(10)を形成する工程。 f.少なくとも、前記バイアホールとなる穴(10)の
    内壁に導体を形成し、前記導体パターン(6)の一部と
    銅箔(5)とを電気的に接続し、不要な銅を選択的にエ
    ッチング除去して、バイアホール(12)を形成すると
    共に、外層導体を形成する工程。
  2. 【請求項2】B−ステージの接着樹脂層(2)として、
    加圧、加熱時の樹脂流れが5%以下の樹脂フィルムを用
    いることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配
    線板の製造法。
  3. 【請求項3】B−ステージの接着樹脂層(2)として、
    ポリアミドイミド樹脂と熱硬化性樹脂成分とからなる樹
    脂であって、硬化物の300℃での貯蔵弾性率が30M
    Pa以上である樹脂組成物のフィルムを用いることを特
    徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板
    の製造法。
  4. 【請求項4】B−ステージの接着樹脂層(2)の厚さ
    が、20〜200μmの範囲であることを特徴とする請
    求項1〜3のうちいずれかに記載の多層プリント配線板
    の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002314248A (ja) * 2001-04-11 2002-10-25 Ibiden Co Ltd 積層板の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002314248A (ja) * 2001-04-11 2002-10-25 Ibiden Co Ltd 積層板の製造方法
JP4694024B2 (ja) * 2001-04-11 2011-06-01 イビデン株式会社 積層板の製造方法

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