JPH11173357A - 衝撃吸収機構 - Google Patents

衝撃吸収機構

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JPH11173357A
JPH11173357A JP33837297A JP33837297A JPH11173357A JP H11173357 A JPH11173357 A JP H11173357A JP 33837297 A JP33837297 A JP 33837297A JP 33837297 A JP33837297 A JP 33837297A JP H11173357 A JPH11173357 A JP H11173357A
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JP
Japan
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tube
load
deformation
shock
folded part
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JP33837297A
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English (en)
Inventor
Kenpei Baku
建平 莫
Yutaka Sekido
豊 関戸
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Sango Co Ltd
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Sango Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内管と外管とを連結して衝撃を吸収する機構
において、その衝撃開始時の変形荷重を低減するととも
に全体として理想の変形荷重特性に近づける。 【解決手段】 内管1の端部を外側に折り返して反転さ
せ、該反転部1bと外管2を同軸に接続固定する。反転
部1bの外面と外管2の内面との間に空隙D2 を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝撃吸収機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の衝突時においてステアリ
ングハンドルへの衝撃を吸収する機構として、例えば図
8に示すように、ステアリングコラムチューブを構成す
る内管100の一端を半円状に折り返してこの折り返し
部101から先の反転部102の外周面を外管103の
端部内周面に接触させるとともにこれらの端面を溶接1
04で固着し、車体に固着した外管103に図8の矢印
Pのように衝撃荷重が作用すると、その衝撃力を内管1
00の連続的な座屈変形の仕事に置き換えて吸収する衝
撃吸収機構が、例えば特開昭49−673号公報に開示
されている。
【0003】また、図9に示すように、上記図8に示す
構造における内管100に、軸方向に長尺なコントロー
ル穴105を周方向に複数並列的に形成したものが、例
えば実開平1−90667号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図8に
示すように内管の一端を半円状に折り返したものにおい
ては、上記のような衝撃荷重を受けると図10に示すよ
うに、その折り返し部101が外方へ膨出するという変
形特性を持っている。
【0005】そのため、上記図8のように、内管100
の折り返し部101の外周面を含む反転部102の外周
面を外管103に接触させたものにおいては、折り返し
部101の変形開始時においてその折り返し部101が
外管103と干渉し、変形開始時の変形荷重がピーク的
に増大する。つまり、衝撃荷重が大きくないと塑性変形
によるエネルギー吸収ができない。
【0006】そのため、自動車の衝突時において、運転
者がハンドルから受ける衝撃力が大きくなるという問題
がある。また、上記図9に示す従来の技術においては、
その複数のコントロール穴105によってエネルギー吸
収量を加減できるが、図11に示すように変形開始荷重
Aと途中の変形荷重Bとの落差が大きくなりすぎて衝撃
吸収機構としては不適当である。
【0007】すなわち、上記コントロール穴105の長
手方向長を60mmとし、穴105の周方向の相互間の
間隔を6mmとし、穴105を周方向に6個等間隔に設
定して実験した結果、図11の特性を示し、変形開始荷
重のA点が776kgで途中のB点の座屈荷重が250
kgであった。
【0008】これは、折り返し部101の変形時には上
記図8の構造のものと同様に変形開始荷重が大きくな
り、反面、コントロール穴105部の座屈変形時には変
形荷重が小さくなるからである。
【0009】なお、図11は、変形速度(クロスヘッド
スピード)が50mm/minでチャートスピードを5
0mm/minとした特性図である。そこで本発明は、
上記の問題を解決する衝撃吸収機構を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、内管の端部を外側
に折り返して反転させ、該反転部と外管を同軸に接続固
定するものにおいて、反転部の外面と外管の内面との間
に空隙を設けたことを特徴とするものである。
【0011】本発明においては、管軸方向に衝撃力が作
用した場合における変形開始時において、内管の折り返
し部が外周方向へ膨出するが、該折り返し部から続く反
転部と外管との間に空隙を有することにより、その折り
返し部は外管と干渉しない。
【0012】そのため、変形開始荷重がピーク状に増大
せずに衝撃吸収が開始される。請求項2記載の第2の発
明は、上記第1の発明において、内管に複数の穴を形成
したものである。
【0013】本発明においては、内管における複数の穴
を形成した部分が軸方向の衝撃荷重によって座屈変形し
やすい。したがって、変形開始後の変形荷重を低減させ
ることができる。更に、上記穴の形状や配置を所望に選
択することにより、変形荷重を所望に設定できる。そし
て、上記第1の発明による変形開始荷重と相まって、全
体として理想の衝撃荷重吸収特性に一層近づけることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1乃至図7に示す実施例に基づ
いて本発明の実施の形態について説明する。図1は第1
実施例を示す。
【0015】図は衝撃吸収機構部を示し、その内管1の
管端は外周側へ半円状に折り返され、その折り返し部1
aの先部には、内管1と同軸でかつ内管1との間に所定
寸法の空隙D1 を有する筒状の反転部1bが一体形成さ
れている。該反転部1bの先端には外側へ折曲したフラ
ンジ部1cが一体形成されている。
【0016】上記内管1に接続される外管2の接続側端
部2aは、その内面と上記内管1における反転部1bの
外面との間に所定寸法の空隙D2 が形成される径に形成
されている。
【0017】そして、上記外管2の接続側端部2aの先
端と上記内管1側のフランジ1cとが溶接3にて連結さ
れている。上記の構成により、内管1と外管2が同軸上
に連結され、空隙D1 とD2 が内管1と同軸の円環状に
形成されている。
【0018】上記の構造において、軸方向に矢印Pのよ
うに衝撃荷重を受けると、その衝撃開始時に、内管1の
折り返し部1aに前記図10に示すような外側へ座屈変
形力が作用する。このとき、該折り返し部1a及びこれ
に続く反転部1bと外管2との間には空隙D2 が存在す
るため、折り返し部1aは、その外周面が外管1と干渉
することなく容易に外側へ座屈変形し、その変形荷重
(衝撃開始荷重)は前記従来の構造に比べて小さい値と
なって衝撃吸収が開始される。
【0019】そして、更に座屈変形が内管1部において
連続的に行われ、上記の変形開始荷重と略同荷重によっ
て衝撃エネルギーが吸収される。上記実施例の構造にお
いて、内管として、その直径が38.1mm、板厚が
1.2mmのSTKM11材を使用し、外管2としてそ
の直径が50.8mm、板厚が1.0mmのSUS43
6材を使用して衝撃荷重を加えたところ、図5の変形荷
重特性が得られた。なお、図5は変形速度を50mm/
minとしチャートスピードを125mm/minとし
た場合の特性図である。
【0020】この図5におけるA部が上記の変形開始荷
重であり、B部が変形開始後における内管1部の変形荷
重である。この特性からも分かるように、衝撃開始時の
変形荷重Aとその後の変形荷重Bは略一定となり、前記
図11のように衝撃開始時の変形荷重がピーク的に大き
く増大することがない。
【0021】したがって、衝撃開始からその終了まで変
形荷重に大きな差がなく安定的に衝撃エネルギーを吸収
することができる。図2は第2実施例を示す。
【0022】本第2実施例は、上記図1の構造における
内管1に複数の穴4を穿設したものである。このように
穴4を穿設することにより、該穴4の部分の内管1が軸
方向荷重によって座屈変形し易くなり、つまり、変形荷
重を小さくできるので、該穴4の形状や配置を選択する
ことで目標とする変形荷重を容易に設定(チューニン
グ)できる。
【0023】内外管1,2として上記第1実施例と同一
のものを使用するとともに内管1に穴4を形成し、その
穴4の軸方向長をaとし、穴4の周方向長をbとし、軸
方向の穴形成間隔をcとして、これらの穴の寸法や分布
を種々選定して実験した結果の変形荷重特性を図6
(A)(B)(C)に示す。
【0024】図6(A)は、a=8mm、b=4mm、
c=2mmで周方向に6個の穴4を形成した場合であ
る。図6(B)は、a=8mm、b=4mm、c=0で
周方向に6個の穴4を形成した場合である。
【0025】図6(C)は、a=8mm、b=4mm、
c=−2mmで周方向に6個の穴4を形成した場合であ
る。これらの荷重特性より、穴4の存在は単に変形荷重
を低減させるだけではなく、変形荷重の変化傾向にも影
響する。図6の(A)(B)(C)の場合、変形荷重は
いずれも波状変化するが、図6(A)のc=2と図6
(B)のc=0の場合には変形荷重が増大し、図6
(C)のc=−2mmの場合は変形荷重が減少するとと
もに変動量も小さい。なお、一定変形以降の荷重Cが急
激に増大するのは、最終変形時に内管1が外管2と干渉
することによると考えられる。
【0026】また、上記の穴4の周方向の数を増加すれ
ば図7に示すように、初期最大荷重が低減するか、初期
減衰量が増加する傾向がある。なお、図7は変形速度が
50mm/minでチャートスピードを50mm/mi
nとした特性図である。
【0027】以上の結果により、上記穴4の各値の中で
は、長円形の穴4を上記図6(C)に示した値にすると
初期減衰量6を225kgにすることができ、かつ、理
想の衝撃荷重吸収特性Dに極めて近づけることができ
る。
【0028】図3は第3実施例を示す。本第3実施例
は、上記第1実施例のように折り返した反転部1bの先
部を更に拡径して、その拡径部1dの先端を切断し、ま
た外管2の端部2aを上記拡径部1dの外面に嵌合する
内径に形成して、該外管2の先端と拡径部1dの先端を
溶接3により連結したものである。なお、この連結方法
は、抵抗溶接、カシメ等で連結する。
【0029】本第3実施例においても、上記第1実施例
と同様の空隙D1 ,D2 が形成され、上記第1実施例と
同様の作用、効果を発揮できる。図4は第4実施例を示
す。
【0030】本第4実施例は、上記第1実施例のように
折り返した反転部1bの先端を切断し、外管2の先端部
2cを縮径して、その縮径部2aを上記反転部1bの先
部外面に嵌合し、その縮径部2aの先端と反転部1bの
先端を溶接3により連結したものである。なお、この連
結方法は、抵抗溶接、カシメ等で連結する。
【0031】本第4実施例においても上記第1実施例と
同様の空隙D1 ,D2 が形成され、上記第1実施例と同
様の作用、効果を発揮できる。また、上記第3及び第4
実施例においても、その内管1に、上記第2実施例と同
様の穴4を形成してもよい。これにより、上記穴4によ
る作用、効果を発揮させることができる。
【0032】なお、本発明の衝撃吸収機構は、自動車の
ステアリングコラムチューブにおけるステアリングハン
ドルに固定される第1コラムチューブとして上記内管1
を使用し、車体に固定される第2コラムチューブとして
外管2を使用して、ステアリングコラムチューブの衝撃
吸収機構に用いてもよい。
【0033】更に、このようなステアリングコラムチュ
ーブの衝撃吸収機構以外の衝撃吸収機構として使用して
もよい。
【0034】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、変形開始荷重をピーク状に増大させずに
低減して衝撃吸収を開始できる。
【0035】請求項2記載の発明によれば、変形開始後
の変形荷重を穴によって低減し、上記第1の発明と相ま
って安定的に衝撃エネルギーを吸収でき、しかも穴の形
状や個数によって理想的な荷重吸収特性に一層近づける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す側断面図。
【図2】本発明の第2実施例を示す側断面図。
【図3】本発明の第3実施例を示す側断面図。
【図4】本発明の第4実施例を示す側断面図。
【図5】図1の実施例による変形荷重特性を示す図。
【図6】(A)〜(C)は図2の実施例において、穴の
軸方向間隔を換えた場合の各変形荷重特性図。
【図7】図2の実施例において、穴の数を増加した場合
の変形荷重特性を示す図。
【図8】従来の構造を示す側断面図。
【図9】従来の他の構造を示す側断面図。
【図10】変形開始荷重時における内管の初期変形状態
を示す図。
【図11】図9に示す構造による変形荷重特性を示す
図。
【符号の説明】
1…内管 1a…折り返し部 1b…反転部 2…外管 D2 …空隙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内管の端部を外側に折り返して反転さ
    せ、該反転部と外管を同軸に接続固定するものにおい
    て、反転部の外面と外管の内面との間に空隙を設けたこ
    とを特徴とする衝撃吸収機構。
  2. 【請求項2】 内管に複数の穴を形成した請求項1記載
    の衝撃吸収機構。
JP33837297A 1997-12-09 1997-12-09 衝撃吸収機構 Pending JPH11173357A (ja)

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JP33837297A JPH11173357A (ja) 1997-12-09 1997-12-09 衝撃吸収機構

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JP (1) JPH11173357A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001355626A (ja) * 2000-06-09 2001-12-26 Fuji Heavy Ind Ltd 複合材製駆動軸
JP2004042883A (ja) * 2002-05-14 2004-02-12 Aisin Seiki Co Ltd バンパ装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001355626A (ja) * 2000-06-09 2001-12-26 Fuji Heavy Ind Ltd 複合材製駆動軸
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