JPH11171927A - 重合体および水性重合体分散液 - Google Patents

重合体および水性重合体分散液

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JPH11171927A
JPH11171927A JP36311197A JP36311197A JPH11171927A JP H11171927 A JPH11171927 A JP H11171927A JP 36311197 A JP36311197 A JP 36311197A JP 36311197 A JP36311197 A JP 36311197A JP H11171927 A JPH11171927 A JP H11171927A
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JP
Japan
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polymer
acrylate
meth
cyclopentyl
formula
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Application number
JP36311197A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Tawara
伸一郎 田原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
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Publication of JPH11171927A publication Critical patent/JPH11171927A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/12Esters of monohydric alcohols or phenols
    • C08F20/16Esters of monohydric alcohols or phenols of phenols or of alcohols containing two or more carbon atoms
    • C08F20/18Esters of monohydric alcohols or phenols of phenols or of alcohols containing two or more carbon atoms with acrylic or methacrylic acids

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れた重合体及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 三方活栓を備え付けた50ミリリットル
ナスフラスコに2−シクロペンチルシクロペンチルメタ
アクリレート、過酸化ラウロイルを仕込み、混合後、フ
ラスコ内を窒素置換し、重合温度を60℃にし、重合を
行った。10時間後、フラスコ内にクロロホルムを加え
て生成物を溶解し、メタノールに注いで再沈殿させ、重
合体を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた臭気の
少ない新規なアクリレート系重合体およびその重合体を
含有する水性重合体分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、(メタ)アクリル酸のシクロアル
キルエステルを主成分とするアクリレート系重合体は、
成形材料、発泡剤用樹脂および塗装材料用として、また
このような重合体を含む水性重合体分散液は、繊維加
工、紙加工、焼付塗布、耐熱接着剤、耐熱粘着剤、不織
布用バインダー等として使用されている。
【0003】そのなかで、トリシクロ[5,2,1,0
2,6]デカ−3−エンまたはトリシクロ[5,2,1,
2,6]デカンを側鎖に持つ(メタ)アクリレートポリ
マーが、耐熱性のある重合体として提案されている(特
開昭60−115609号公報)。これらの(メタ)ア
クリレートポリマーのガラス転移点温度は、130℃〜
150℃であり、(メタ)アクリレート系樹脂としては
高いガラス転移温度を有している。しかしながら、これ
らのポリマーは、未反応の僅かなモノマーが残存するこ
とによって臭気及び皮膚刺激性が強く、取り扱い上に問
題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
従来技術のかかる問題点を解決すべく鋭意検討を進めた
結果、特定な構造を有する(メタ)アクリレートを使用
すると臭気が少なく耐熱性に優れた(メタ)アクリレー
ト重合体が得られることを見出し、本発明を完成するに
到った。すなわち、本発明の目的は、耐熱性に優れた臭
気の少ない重合体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1
に、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するもの
である。
【化3】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。) 第2に、一般式(2)
【化4】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。)で表さ
れるシクロペンチル(メタ)アクリレート化合物または
シクロペンチル(メタ)アクリレート化合物およびこれ
と重合可能な他の不飽和単量体を水性媒体中で重合して
なる水性重合体分散液が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の重合体は、一般式(1)
で表される繰り返し単位を有し、数平均分子量が1,0
00〜1,000,000である。
【化5】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。) 上記の一般式(1)中、2つの5員環の間を結ぶ実線と
点線は、2つの5員環の間の結合が、炭素炭素単結合ま
たは炭素炭素二重結合のいずれかであることを表す。
【0007】上記一般式(1)で表される繰り返し単位
は、一般式(2)で表されるシクロペンチル(メタ)ア
クリレート化合物をモノマーとすることによって得られ
る。
【化6】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。) シクロペンチル(メタ)アクリレート化合物の具体的と
しては、例えば、2−シクロペンチルシクロペンチルア
クリレート、2−シクロペンチルシクロペンチルメタア
クリレート、2−シクロペンチリデンシクロペンチルア
クリレート、2−シクロペンチリデンシクロペンチルメ
タアクリレートが挙げられる。
【0008】一般式(2)で表されるシクロペンチル
(メタ)アクリレート化合物の製造方法は、(メタ)ア
クリル酸エステルの合成に関する公知の方法を用いるこ
とができる。公知の方法としては、例えば、アルコール
としてシクロペンチルシクロペンタノールあるいはシク
ロペンチリデンシクロペンタノールを用いてこれと(メ
タ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸クロリドを縮
合反応する方法が挙げられる。または(メタ)アクリル
酸メチルと前記アルコールをエステル交換反応させても
良い。
【0009】上記シクロペンチルシクロペンタノールの
製造方法としては、例えば、シクロペンタノンをアルカ
リ存在下でアルドール型縮合を行い、2−シクロペンチ
リデンシクロペンタノンとし、引き続き接触水素添加反
応により、2−シクロペンチルシクロペンタノールを得
ることができる。
【0010】また、上記シクロペンチリデンシクロペン
タノールの製造方法としては、例えば、2−シクロペン
チリデンシクロペンタノンを水素化ホウ素ナトリウム等
の金属水素化物で還元することにより、2−シクロペン
チリデンシクロペンタノールを得ることができる。
【0011】シクロペンチル(メタ)アクリレート化合
物と重合可能な不飽和単量体としては、(メタ)アクリ
ル酸エステル、芳香族ビニル化合物、不飽和ニトリル化
合物、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、重合性オ
リゴマー等である。
【0012】(メタ)アクリル酸エステルの具体例とし
ては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸
などの(メタ)アクリル酸の鎖状アルキルエステル;
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキル
エステル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アク
リル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸芳香族エステ
ル;(メタ)アクリル酸グリシジル;(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル;等が挙げられる。
【0013】芳香族ビニル化合物の具体例としては、例
えば、スチレン;α−メチルスチレン、α−エチルスチ
レン等のα−置換スチレン;クロロスチレン、ビニルト
ルエン、tert.−ブチルスチレン等の核置換スチレ
ン;等が挙げられる。
【0014】不飽和ニトリル化合物の具体例としては、
例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル;等が
挙げられる。
【0015】N−置換マレイミドの具体例としては、例
えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、
N−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド等の脂
肪族N−置換マレイミド;N−シクロヘキシルマレイミ
ド等の脂環式N−置換マレイミド;N−フェニルマレイ
ミド、N−ベンジルマレイミド、N−メトキシフェニル
マレイミド等の芳香族N−置換マレイミド;等が挙げら
れる。
【0016】重合性オリゴマーの具体例としては、例え
ば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポ
リエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、
ポリスチリルエチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0017】一般式(2)で表されるシクロペンチル
(メタ)アクリレート化合物と上記の重合可能な不飽和
単量体との共重合体の組成は、シクロペンチル(メタ)
アクリレート化合物単位の含有量が、通常、5重量%以
上であり、好ましくは30重量%以上である。シクロペ
ンチル(メタ)アクリレート化合物単位の含有量が低い
と、耐熱性の良い重合体が得られないからである。
【0018】本発明の重合体は、上記一般式(1)で表
される繰り返し単位を有する単独重合体、一般式(1)
で表される繰り返し単位の2種類以上を組み合わせた共
重合体またはこれらの一種もしくは2種類以上とこれら
と重合可能な他の不飽和単量体との共重合体である。
【0019】一般式(1)で表される繰り返し単位を有
する単独重合体は、2−シクロペンチルシクロペンチル
アクリレートホモポリマー、2−シクロペンチルシクロ
ペンチルメタアクリレートホモポリマー、2−シクロペ
ンチリデンシクロペンチルアクリレートホモポリマー、
2−シクロペンチリデンシクロペンチルメタアクリレー
トホモポリマーである。
【0020】一般式(1)で表される繰り返し単位の2
種類以上を組み合わせた共重合体の具体例としては、例
えば、2−シクロペンチルシクロペンチルアクリレート
・2−シクロペンチルシクロペンチルメタアクリレート
共重合体、2−シクロペンチルシクロペンチルアクリレ
ート・2−シクロペンチリデンシクロペンチルアクリレ
ート共重合体、2−シクロペンチルシクロペンチルアク
リレート・2−シクロペンチリデンシクロペンチルメタ
アクリレート共重合体、2−シクロペンチルシクロペン
チルメタアクリレート・2−シクロペンチリデンシクロ
ペンチルアクリレート共重合体、2−シクロペンチルシ
クロペンチルメタアクリレート・2−シクロペンチリデ
ンシクロペンチルメタアクリレート共重合体、2−シク
ロペンチリデンシクロペンチルアクリレート・2−シク
ロペンチリデンシクロペンチルメタアクリレート共重合
等が挙げられる。
【0021】一般式(1)で表される繰り返し単位の一
種もしくは2種類以上とこれらと重合可能な他の不飽和
単量体との共重合体としては、例えば、2−シクロペン
チルシクロペンチルアクリレート・メチル(メタ)アク
リレート共重合体、2−シクロペンチルシクロペンチル
メタアクリレート・メチル(メタ)アクリレート共重合
体、2−シクロペンチリデンシクロペンチルアクリレー
ト・メチル(メタ)アクリレート共重合体、2−シクロ
ペンチリデンシクロペンチルメタアクリレート・メチル
(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
【0022】本発明の重合体の数平均分子量は、1,0
00〜1,000,000であり、好ましくは10,0
00〜1,000,000である。重合体の数平均分子
量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測
定した。
【0023】本発明の重合体は、臭気の少ないことが特
徴である。これは、上記一般式(2)で表されるシクロ
ペンチル(メタ)アクリレート化合物自体に余り臭気が
ないからである。また、シクロペンチル(メタ)アクリ
レート化合物を上記一般式(1)で表される繰り返し単
位を有する重合体にすることによって、さらに臭気がな
くなると考えられる。従って、できた重合体に少量のシ
クロペンチル(メタ)アクリレート化合物が残存して
も、重合体には余り臭気がない。
【0024】本発明の重合体の製造方法は、上記一般式
(2)で表されるシクロペンチル(メタ)アクリレート
化合物をモノマーとして用いれば良く、公知の方法で重
合すればよい。
【0025】シクロペンチル(メタ)アクリレート化合
物は、それぞれ単独で重合させることができ、また、こ
れらの2種類以上を組み合わせて共重合させることもで
きる。さらに、これらの一種もしくは2種類以上とこれ
らと重合可能な他の不飽和単量体とを共重合させること
ができる。
【0026】一般式(2)で表されるシクロペンチル
(メタ)アクリレート化合物と上記の重合可能な不飽和
単量体との使用割合は、シクロペンチル(メタ)アクリ
レート化合物単位の含有量が、通常、5重量%以上であ
り、好ましくは30重量%以上である。シクロペンチル
(メタ)アクリレート化合物単位の含有量が低いと、耐
熱性の良い重合体が得られないからである。
【0027】重合体を製造する方法としては、ラジカル
重合やイオン重合等の公知の方法を用いて重合すればよ
い。例えば、重合開始剤の存在下で、塊状重合法、溶液
重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法で製造でき
る。
【0028】ラジカル重合の場合、開始剤としては、特
に制限されないが、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル、ジ−tert.−ブチルペルオキシヘキサ
ヒドロフタレート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビスシクロヘキサノン−1−カルボニ
トリル、アゾジベンジル等のアゾ化合物;過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;上記過酸化物あ
るいは過硫酸塩と還元剤の組み合わせによるレドックス
触媒;等、通常のラジカル重合に使用できるものが使用
できる。これらの開始剤は、単独で使用してもよく、2
種類以上組み合わせて使用してもよい。開始剤は、単量
体の総量に対して0.01〜15重量%の範囲で使用す
るのが好ましい。
【0029】分子量調節剤としては、特に制限されない
が、例えば、ラウリルメルカプタン、チオグリコール等
のメルカプタン系化合物;四臭化炭素等のハロゲン化炭
化水素;α−メチルスチレンダイマー;等が分子量調節
のために必要に応じて使用される。これらの分子量調節
剤は、単独で使用してもよく、2種類以上組み合わせて
使用してもよい。重合温度は、0〜200℃の範囲で適
宜選択するのが好ましい。
【0030】溶液重合における溶媒としては、重合を阻
害しないものであれば特に制限はないが、例えば、n−
ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロ
ペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ベン
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などを使用す
ることができる。重合温度は−100℃〜150℃、好
ましくは−80℃〜100℃である。
【0031】イオン重合の場合、重合開始剤としては、
例えば、メチルリチウム、ブチルリチウム等のアルキル
リチウム類;トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミ
ニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等のア
ルキルアルミニウム類;等が使用される。トリエチルア
ルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムを使用する
場合は、三塩化チタン、四塩化チタン、オキシ三塩化バ
ナジウムなどの金属ハロゲン化物と併用してもよい。
【0032】懸濁重合は、水性媒体中で行われ、懸濁剤
及び必要に応じて懸濁助剤が加えられる。懸濁剤として
は、特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ポリアクリルアミド等の水溶性
高分子;リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム等
の難溶性無機物質;等がある。これらの懸濁剤は、単独
で使用してもよく、2種類以上組み合わせて使用しても
よい。上記水溶性高分子は、単量体の総量に対して0.
03〜1重量%使用するのが好ましい。また、上記難溶
性無機物質は、単量体の総量に対して0.05〜0.5
重量%使用するのが好ましい。
【0033】懸濁助剤としては、特に制限されないが、
例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰
イオン界面活性剤があり、懸濁剤として難溶性無機物質
を使用する場合には、懸濁助剤を併用するのが好まし
い。懸濁助剤は、単量体の総量に対して0.001〜
0.02重量%使用するのが好ましい。
【0034】上記水性媒体としては、水単独、あるいは
水と任意の割合で混合可能な極性有機溶剤と水との混合
媒体等が使用される。上記極性有機溶剤としては、メタ
ノール、エタノール等のアルコール類;アセトンなどの
ケトン類;が挙げられる。極性有機溶剤の使用量は、水
系媒体総量に対し、10〜90%使用するのが好まし
い。
【0035】乳化重合における乳化剤あるいは分散剤と
しては、特に制限されないが、例えば、オレイン酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデ
シル硫酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;臭化
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性
界面活性剤;ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、オレ
イン酸ポリオキシエチレンエステルなどのノニオン性界
面活性剤;などが用いられる。これらは単独で使用して
もよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
上記乳化剤あるいは分散剤は、単量体の総量に対して
0.03〜3重量%使用するのが好ましい。
【0036】反応後、常法に従って重合体を回収するこ
とができる。また、所望により、水性重合体分散液とし
て回収することもできる。
【0037】また、本発明によれば、耐熱性に優れた臭
気の少ない重合体を含有する水性重合体分散液が提供さ
れる。本発明の水性重合体分散液は、一般式(2)
【化7】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。)で表さ
れるシクロペンチル(メタ)アクリレート化合物または
シクロペンチル(メタ)アクリレート化合物およびこれ
と重合可能な他の不飽和単量体を水性媒体中で重合させ
てなるものである。
【0038】上記の一般式(2)中、2つの5員環の間
を結ぶ実線と点線は、一般式(1)と同様である。シク
ロペンチル(メタ)アクリレート化合物については、前
記と同様である。シクロペンチル(メタ)アクリレート
化合物と重合可能な他の不飽和単量体としては、前記と
同様である。
【0039】水性重合体分散液を製造する方法として
は、公知の方法を用いて重合すればよい。例えば、上記
と同様に、懸濁重合法、乳化重合法等の方法で製造でき
る。
【0040】本発明により得られる重合体または水性重
合体分散液の使用にあたっては、重合体の劣化防止、成
形加工性の向上から、フェノール系、チオフェノール
系、ホスファイト系などの抗酸化剤や滑剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤等を必要に応じて添加してもよい。
【0041】本発明の重合体は、耐熱性樹脂として押出
し成形、インジェクション成形等に使用できる。本発明
の重合体は、また、成形材料、発泡材料樹脂、塗装材
料、インキ、塗料、接着剤、光学用材料、繊維処理剤、
ゴム改質剤、プラスチック改質剤等として使用すること
ができる。本発明の水性重合体分散液は、繊維加工、紙
加工、焼付塗布、耐熱接着剤、耐熱粘着剤、不織布用バ
インダーなどに使用することができる。
【0042】以下に本発明の好ましい実施の形態を要約
する。 1.シクロペンチル(メタ)アクリレート化合物と重合
可能な不飽和単量体は、(メタ)アクリル酸エステル、
芳香族ビニル化合物、不飽和ニトリル化合物、N−置換
マレイミド、無水マレイン酸、重合性オリゴマーであ
る。 2.一般式(2)で表されるシクロペンチル(メタ)ア
クリレート化合物と重合可能な不飽和単量体との共重合
体の組成は、シクロペンチル(メタ)アクリレート化合
物単位の含有量が、5重量%以上である。好ましくは、
30重量%以上である。 3.一般式(1)で表される繰り返し単位を有する単独
重合体は、2−シクロペンチルシクロペンチルアクリレ
ートホモポリマー、2−シクロペンチルシクロペンチル
メタアクリレートホモポリマー、2−シクロペンチリデ
ンシクロペンチルアクリレートホモポリマー、2−シク
ロペンチリデンシクロペンチルメタアクリレートホモポ
リマーである。
【0043】4.一般式(1)で表される繰り返し単位
の2種類以上を組み合わせた共重合体は、2−シクロペ
ンチルシクロペンチルアクリレート・2−シクロペンチ
ルシクロペンチルメタアクリレート共重合体、2−シク
ロペンチルシクロペンチルアクリレート・2−シクロペ
ンチリデンシクロペンチルアクリレート共重合体、2−
シクロペンチルシクロペンチルアクリレート・2−シク
ロペンチリデンシクロペンチルメタアクリレート共重合
体、2−シクロペンチルシクロペンチルメタアクリレー
ト・2−シクロペンチリデンシクロペンチルアクリレー
ト共重合体、2−シクロペンチルシクロペンチルメタア
クリレート・2−シクロペンチリデンシクロペンチルメ
タアクリレート共重合体、2−シクロペンチリデンシク
ロペンチルアクリレート・2−シクロペンチリデンシク
ロペンチルメタアクリレート共重合である。
【0044】5.一般式(1)で表される繰り返し単位
の一種もしくは2種類以上とこれらと重合可能な他の不
飽和単量体との共重合体は、2−シクロペンチルシクロ
ペンチルアクリレート・メチル(メタ)アクリレート共
重合体、2−シクロペンチルシクロペンチルメタアクリ
レート・メチル(メタ)アクリレート共重合体、2−シ
クロペンチリデンシクロペンチルアクリレート・メチル
(メタ)アクリレート共重合体、2−シクロペンチリデ
ンシクロペンチルメタアクリレート・メチル(メタ)ア
クリレート共重合体である。
【0045】以下に実施例によって本発明について具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【実施例1】(2−シクロペンチルシクロペンチルメタ
クリレート単独重合体の製造)三方活栓を備え付けた5
0ミリリットルナスフラスコに2−シクロペンチルシク
ロペンチルメタクリレート4.45gおよび過酸化ラウ
ロイル16mgを仕込み、混合後、フラスコ内を窒素置
換し、重合温度を60℃にし、重合を行った。10時間
後、フラスコ内にクロロホルム10ミリリットルを加え
て生成物を溶解し、400mlのメタノールに注いで再
沈殿させ、重合体を得た。この重合体の数平均分子量は
115,000、分子量分布は4.83であった。重合
体の数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィーで測定した。示差走査熱量計によるこの重合
体のガラス転移温度は、92℃であった。
【0046】また、得られた重合体の臭気を以下の方法
で判定した。得られた重合体の一定量を100mlのサ
ンプルビンに入れふたを閉め、室温で10分間放置し
た。その後、サンプルビンの中の臭気を嗅ぎ、重合体の
臭気を下記の判定で評価した。 ○:ほとんど臭わない △:臭気がある ×:臭気が強
い結果を、表1に示す。
【表1】
【0047】
【実施例2】(2−シクロペンチルシクロペンチルアク
リレート共重合体の製造)三方活栓を備え付けた50ミ
リリットルナスフラスコに2−シクロペンチルシクロペ
ンチルアクリレート0.69g、メチルアクリレート
1.34g及びアゾビスイソブチロニトリル10mgを
仕込み、混合後、フラスコ内を窒素置換し、重合温度を
60℃にし、重合を行った。5時間後、フラスコ内にク
ロロホルム5ミリリットルを加えて生成物を溶解し、2
00mlのメタノールに注いで再沈殿させ、重合体を得
た。この重合体の数平均分子量は41,000、分子量
分布は6.67であった。重合体の数平均分子量は、ゲ
ルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定した。
この共重合体の組成は、2−シクロペンチルシクロペン
チルアクリレートが50重量%およびメチルアクリレー
トが50重量%であった。示差走査熱量計によるこの重
合体のガラス転移温度は、44℃であった。結果を表1
に示す。
【0048】
【比較例1−2】モノマーをメチルアクリレート(比較
例1)、トリシクロ[5,2,1,02, 6]デカ−8−
イルアクリレート(比較例2)に代えた他は、実施例1
と同様に実験を行った。結果を表1に示す。
【0049】
【実施例3】撹拌機とポンプを備えた2リットルのフラ
スコに、水320gおよびドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム4gを入れ、窒素ガスで置換した後、メチル
アクリレート550gおよびシクロペンチルシクロペン
チルメタアクリレート250gを入れ、混合し乳化させ
てエマルジョンを得た。一方、撹拌機と温度検知装置を
備えた2リットルのフラスコに水480gを入れ、内温
を80℃に昇温し、80℃に維持した状態でこれに過硫
酸アンモニウムの10%水溶液40gを添加し、次いで
上記エマルジョンを5時間かけて添加した。エマルジョ
ン添加終了後、80℃で2時間反応を続けた後、反応を
終了した。得られた共重合体ラテックスの重合転化率
は、99%であり、固形分濃度は、49%であった。得
られたラテックスからロータリーエバポレーターを用い
て未反応のモノマーを除去し、アンモニア水を用いてp
Hを8に調製して、重合体を得た。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れた臭気の
ない新規なアクリレート系重合体および水性重合体分散
液が得られる。これらの重合体は、耐熱性樹脂として押
出し成形およびインジェクション成形、成形材料、発泡
材料樹脂、塗装材料、インキ、塗料、接着剤、光学用材
料、繊維処理剤、ゴム改質剤、プラスチック改質剤等と
して使用することができる。また、本発明の水性重合体
分散液は、繊維加工、紙加工、焼付塗布、耐熱接着剤、
耐熱粘着剤、不織布用バインダーなどに使用することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有し、数平均分子量が1,000〜1,000,000
    であることを特徴とする重合体。 【化1】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。)
  2. 【請求項2】一般式(2) 【化2】 (式中R1は水素原子またはメチル基を表す。)で表さ
    れるシクロペンチル(メタ)アクリレート化合物または
    シクロペンチル(メタ)アクリレート化合物およびこれ
    と重合可能な他の不飽和単量体を水性媒体中で重合して
    なる水性重合体分散液。
JP36311197A 1997-12-15 1997-12-15 重合体および水性重合体分散液 Pending JPH11171927A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8142717B2 (en) 2007-04-23 2012-03-27 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Oxygenator of a hollow fiber membrane type
US8236913B2 (en) 2006-12-07 2012-08-07 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha (Meth)acrylate copolymer, a method for producing the same and a medical device

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