JPH11171822A - 含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩とそれを保有する磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩とそれを保有する磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH11171822A
JPH11171822A JP34261197A JP34261197A JPH11171822A JP H11171822 A JPH11171822 A JP H11171822A JP 34261197 A JP34261197 A JP 34261197A JP 34261197 A JP34261197 A JP 34261197A JP H11171822 A JPH11171822 A JP H11171822A
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Application number
JP34261197A
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English (en)
Inventor
Kenji Kuwabara
賢次 桑原
Yukikazu Ochi
幸和 大地
Tetsuo Fuchi
鉄男 渕
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種使用条件下において、電磁変換特性を損
なうことなく、走行耐久性,スチル寿命等の実用信頼性
を向上させる。 【解決手段】 潤滑剤層4は化学式が で表され、IRによるカルボン酸アミン塩の1540cm
-1の吸収ピークの出現により確認された含フッ素アルキ
ルカルボン酸アミン塩を有機溶剤に溶解し、この溶液を
リバースロールコーティング法で炭素膜3上に塗布する
ことにより形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気テープ、磁気デ
ィスク等の磁気記録媒体に適用する潤滑剤、及びそれを
保有する磁気記録媒体、更にその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の分野においては、記
録,再生機器のデジタル化、小型化、長時間化等の高性
能化に伴い、高密度磁気記録媒体の開発が活発に行われ
ており、最近では塗布型磁気記録媒体に代わって、短波
長記録に極めて有利な金属薄膜型磁気記録媒体が実用化
されている。
【0003】しかしながら金属薄膜型磁気記録媒体にお
いては、磁性層は極めて良好な表面性をもつために、信
号の記録再生の過程における磁気ヘッドとの高速摺動下
での摩擦、摩耗、更には走行系における固定ガイドポス
トとの摩擦により、走行耐久性,スチル耐久性等は大き
な影響を受けており、その改善は大きな課題となってい
る。
【0004】そこで磁性層表面に潤滑剤層を設け、走行
耐久性,スチル耐久性の改善が試みられている。磁気記
録媒体と磁気ヘッドとのスペーシングロスによる出力低
下を極力抑えて高出力化を図るため、磁性層表面の潤滑
剤層は僅か数nm厚みで潤滑特性を発揮することが求め
られている。そのため優れた潤滑特性を示すフッ素系化
合物が広く検討され、各種化合物が提案されている。例
えば、(化14)で示されるフルオロアルキルモノカル
ボン酸エステル(特開昭61−107529号公報参
照)や、最近では(化15)で示される含フッ素アルキ
ルカルボン酸モノエステル(特開平4−270243号
参照)等がある。
【化14】
【化15】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気記
録媒体の性能向上に関する要求は厳しく、上記した従来
の潤滑剤では低温度の環境下で潤滑性が低下する等、十
分な特性を得ることが困難であり、走行耐久性,スチル
耐久性において一層の改善が望まれている。
【0006】本発明は上記問題に鑑み、電磁変換特性を
損なうことなく、各種使用条件下において走行耐久性,
スチル耐久性、更には耐候保存性に優れ、高い実用信頼
性の潤滑剤及びその潤滑剤層を保有する磁気記録媒体及
びその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の含フッ素アルキルカルボン酸アミ
ン塩は、分子内に1個の含フッ素基、即ちフルオロアル
キル基又はパーフルオロポリエーテル基と、1個以上の
脂肪族炭化水素基、即ち脂肪族アルキル基又は脂肪族ア
ルケニル基を有し、一般式が(化16)で表される分子
構造の含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩を潤滑剤と
するものである。
【化16】 ここで、R1 は脂肪族アルキル基又は脂肪族アルケニル
基を示し、R2 はフロロアルキル基、又はパーフルオロ
ポリエーテル基を示し、R3 は−O−又は−S−を示
し、aは0から20の整数であり、bは0又は1であ
る。又R4 ,R5 ,R6 は炭化水素基、水素のいずれか
であり、炭化水素基の炭素数は1〜20である。
【0008】又(化16)におけるR1 は炭素数が6〜
30、好ましくは10〜24が適し、炭素数が6未満又
は30を超えると潤滑性が低下する。又、R2 がフロロ
アルキル基の場合は炭素数が1〜12が好ましい。又R
2 がパーフルオロポリエーテル基の場合の分子量は20
0〜6000程度、好ましくは300〜4000が適し
ており、分子量がこれらの範囲外であると潤滑性及び保
存信頼性が低下する。又aは0から20の整数であり、
好ましくは0から10が適する。
【0009】又R4 ,R5 ,R6 における炭化水素基の
炭素数は1〜20である。炭素数がこれらの範囲外であ
ると潤滑性及び保存信頼性が低下する。
【0010】又請求項2記載の含フッ素アルキルカルボ
ン酸アミン塩は、請求項1記載の含フッ素アルキルカル
ボン酸アミン塩において、パーフルオロポリエーテル基
が(化17)、(化18)、(化19)のいずれかで示
される構造とするものである。
【化17】 ここで、kは1以上の整数である。
【化18】 ここで、p,qは1以上の整数である。
【化19】 ここでR7 はフロロアルキル基を示し、r は1から6の
整数であり、tは1から30の整数である。
【0011】又tは1〜30の整数であるが、好ましく
は1〜8の整数が適し、これらの範囲外であると潤滑性
及び保存信頼性が低下する。
【0012】請求項1又は請求項2記載の含フッ素アル
キルカルボン酸アミン塩を潤滑剤として用いれば、各種
使用条件下において優れた潤滑性が保たれ、且つ長時間
にわたり潤滑効果が持続される。
【0013】又請求項3記載の磁気記録媒体は、非磁性
基板と、この非磁性基板上に形成した強磁性金属薄膜
と、この強磁性金属薄膜上に形成した炭素膜とを具備
し、この炭素膜上に、前記一般式が(化16)で表され
る分子構造の含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩を少
なくとも1種類含有する潤滑剤層を形成するものであ
る。
【0014】請求項3記載の磁気記録媒体によれば、潤
滑剤層の炭素膜への付着強度が向上することから、各種
使用条件下において優れた潤滑性が保たれ、且つ長時間
にわたり潤滑効果が持続される。
【0015】又請求項4記載の磁気記録媒体は、請求項
3記載の磁気記録媒体において、潤滑剤層中に更に有機
リン系化合物を含有させたものである。
【0016】又請求項5記載の磁気記録媒体は、請求項
4記載の磁気記録媒体において、有機リン系化合物が、
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】 のいずれかで示される構造であり、且つ炭素数が8〜2
0としたものである。炭素数が21以上であると汎用溶
媒への溶解性が低下し、炭素数が7以下であると記録媒
体の潤滑性が低下する。
【0017】ここで、潤滑剤全量に対する前記の有機リ
ン系化合物の混合比率は、モル比で1:1〜1:0.0
1の範囲が好ましく、更に好ましくは1:0.3〜1:
0.02の範囲である。
【0018】請求項4及び請求項5の磁気記録媒体によ
れば、潤滑剤層の炭素膜への付着強度が向上し、且つ優
れた潤滑性能が得られ、これらの相乗効果により、電磁
変換特性を損なうことなく、走行耐久性,スチル耐久性
等の実用信頼性が向上する。
【0019】又請求項6記載の磁気記録媒体は、請求項
3、又は請求項4記載の磁気記録媒体において、炭素膜
が表層部に含窒素プラズマ重合膜を有し、潤滑剤層を炭
素膜の含窒素プラズマ重合膜上に形成したものである。
【0020】請求項6記載の磁気記録媒体によれば、潤
滑剤層は、表層部に含窒素プラズマ重合膜が形成された
炭素膜のアミノ基により付着強度が更に向上し、且つ優
れた潤滑性能が得られ、これらの相乗効果により、電磁
変換特性を損なうことなく、走行耐久性,スチル耐久性
等の実用信頼性が向上する。
【0021】又請求項7記載の磁気記録媒体の製造方法
は、請求項3又は請求項4記載の潤滑剤層の組成物質
を、炭化水素系溶剤とアルコール系溶剤との混合有機溶
剤からなる塗布液に溶解し、この塗布液を炭素膜上に塗
布して潤滑剤層を形成するものである。
【0022】又請求項8記載の磁気記録媒体の製造方法
は、請求項7記載の磁気記録媒体の製造方法おいて、塗
布液における炭化水素系溶剤とアルコール系溶剤との混
合割合を重量比で1:9〜9:1の範囲としたものであ
る。
【0023】又請求項9記載の磁気記録媒体の製造方法
は、請求項3又は請求項4記載の潤滑剤層の組成物質
を、炭化水素系溶剤とアルコール系溶剤との混合有機溶
剤からなる塗布液に溶解し、この塗布液を相対湿度10
〜40%の範囲の環境下において炭素膜上に塗布して潤
滑剤層を形成するものである。
【0024】請求項7、請求項8又は請求項9記載の磁
気記録媒体の製造方法によれば、塗布ムラのない均一な
厚みの潤滑剤層が得られ、その結果、付着強度及び潤滑
性能が向上し、実用信頼性の高い磁気記録媒体が得られ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明で用いる含フッ素アルキル
カルボン酸アミン塩は、一般式が(化29)で表され、
分子内に1個の含フッ素基、即ちフルオロアルキル基又
はパーフルオロポリエーテル基と、1個以上の脂肪族炭
化水素基、即ち脂肪族アルキル基又は脂肪族アルケニル
基を有する構造である。
【化29】 ここでR1 は脂肪族アルキル基又は脂肪族アルケニル基
を示し、R2 はフロロアルキル基、又はパーフルオロポ
リエーテル基を示し、R3 は−O−又は−S−を示し、
aは0から20の整数であり、bは0又は1である。又
4 ,R5 ,R6は炭化水素基、水素のいずれかであ
り、炭化水素基の炭素数は1〜20である。
【0026】ここで(化29)におけるR1 は炭素数が
6〜30、好ましくは10〜24が適し、炭素数が6未
満又は30を超えると潤滑性が低下する。又、R2 がフ
ロロアルキル基の場合は炭素数が1〜12が好ましく、
パーフルオロポリエーテル基の場合は(化30)、(化
31)、(化32)のいずれかで表される構造のものが
適当である。
【化30】 ここで、kは1以上の整数である。
【化31】 ここで、p,qは1以上の整数である。
【化32】 ここでR7 はフロロアルキル基を示し、r は1から6の
整数であり、tは1から30の整数である。
【0027】又(化29)におけるパーフルオロポリエ
ーテル基の分子量は200〜6000程度、好ましくは
300〜4000が適しており、分子量がこれらの範囲
外であると潤滑性及び保存信頼性が低下する。R3 は−
O−又は−S−であり、aは0から20の整数であり、
好ましくは0から10が適しており、bは0又は1であ
る。
【0028】又R4 ,R5 ,R6 は炭化水素基、水素の
いずれかであり、炭化水素基の炭素数は1〜20であ
る。炭素数がこれらの範囲外であると潤滑性及び保存信
頼性が低下する。
【0029】本発明による含フッ素アルキルカルボン酸
アミン塩の製造方法は、含フッ素アルキルカルボン酸と
脂肪族アミンを等モル比で混合攪拌し、含フッ素アルキ
ルカルボン酸アミン塩を得る方法である。
【0030】含フッ素アルキルカルボン酸と脂肪族アミ
ンとの反応は溶媒の存在下で混合攪拌をすると都合よく
進行する。溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル等がある。反応温度は10〜3
0℃の範囲である。この温度範囲より低くなると未反応
物が残る傾向がある。
【0031】使用できる含フッ素カルボン酸は(化3
3)、(化34)、(化35)又は(化36)等で示す
カルボン酸がある。
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】 使用できる脂肪族アミンはプロピルアミン、ブチルアミ
ン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミ
ン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウ
ンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、
テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシ
ルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、
ノナデシルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリオクチ
ルアミン又は不飽和アミン等がある。
【0032】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の実施の形態による磁気
記録媒体が適用された金属薄膜型磁気テープ(以下、単
に磁気テープという)の断面図である。この図におい
て、1は非磁性基板であり、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミド、芳
香族ポリイミドからなるフイルム、アルミ基板、ガラス
基板等が使用可能である。この非磁性基板1における表
面(磁気テープにおける磁性面と方向が一致する面)は
10nmから30nmの突起形成処理が施されているも
のが信頼性とRF出力を両立するうえで最適である。
【0033】2はイオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、電子ビーム蒸着法等で形成される強磁性金属薄
膜であり、薄膜材料としてはCo−Ni、Co−Ni−
O、Co、Co−O、Co−Cr等が適宜選択されるも
のである。その厚みは50nmから300nmが一般的
である。
【0034】3は炭素膜であり、ビッカース硬度は約2
500kg/mm2 と高く、磁気テープのダメージを後
述する潤滑剤層4と共に防いでいる。厚みは10nmか
ら20nmが信頼性と出力とのバランス上最適である。
この炭素膜3は、炭化水素ガス、あるいは炭化水素ガス
と不活性ガスとの混合ガスを用いたプラズマCVD法に
より形成される。
【0035】ここで、炭素膜3を炭化水素ガスのプラズ
マ重合によって形成する場合には、真空容器中に炭化水
素ガス又は炭化水素ガスとアルゴン等の不活性ガスの混
合ガスを導入し、0.001から1Torrの圧力を保
持した状態で真空容器内部で放電を発生させ、炭化水素
ガスのプラズマを発生させて炭素膜3を形成する。放電
形式としては、外部電極方式と内部電極方式のいずれで
も良く、放電周波数については実験的に決めることがで
きる。又、非磁性基板1側に配置される電極に0KVか
ら−3KVの電圧を印加することによって、炭素膜3の
硬度の増大及び密着性を向上させることができる。又、
炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、プロパン、ブ
タン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベン
ゼン等を用いることができる。
【0036】尚、硬質の炭素膜3を形成するためには、
可能な限り放電エネルギーを大きくすることが望まし
く、非磁性基板1の温度も可能な限り高温に維持するこ
とが望ましい。
【0037】又、炭素膜3の表層部に含窒素プラズマ重
合膜(図示省略)を形成する場合には、含窒素プラズマ
重合膜は、真空容器中にプロピルアミン、ブチルアミ
ン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメ
チレンジアミン等のアミン化合物をガス化して導入し、
0.001から1Torrの圧力を保持した状態で真空
容器内部に高周波放電させて形成する。含窒素プラズマ
重合膜の膜厚は3nm未満が適当であり、含窒素プラズ
マ重合膜により潤滑剤成分の化学吸着力の向上効果が発
揮されるが、これよりも含窒素プラズマ重合膜が厚い場
合には炭素膜の保護膜効果が低下する。
【0038】4は潤滑剤層であり、分子内に1個の含フ
ッ素基、即ちフルオロアルキル基又はパーフルオロポリ
エーテル基と、1個以上の脂肪族炭化水素基、即ち脂肪
族アルキル基又は脂肪族アルケニル基を含有し、一般式
が(化16)で表される分子構造の含フッ素アルキルカ
ルボン酸アミン塩を含有する。
【0039】ここで、(化16)におけるR1 は炭素数
が6〜30、好ましくは10〜24が適し、炭素数が6
未満又は30を超えると潤滑性が低下する。又、R2
フロロアルキル基の場合は炭素数が1〜12が好まし
い。又、R2 がパーフルオロポリエーテル基の場合の分
子量は200〜6000程度、好ましくは300〜40
00が適しており、分子量がこれらの範囲外であると潤
滑性及び保存信頼性が低下する。
【0040】R3 は−O−又は−S−であり、aは0か
ら20の整数であり、好ましくは0から10が適してお
り、bは0又は1である。
【0041】又R4 ,R5 ,R6 は炭化水素基、水素の
いずれかであり、炭化水素基の炭素数は1〜20であ
る。炭素数がこれらの範囲外であると潤滑性及び保存信
頼性が低下する。
【0042】又、(化16)におけるパーフルオロポリ
エーテル基は、(化17)〜(化19)のいずれかで示
される構造とする。
【0043】ここで、(化17)におけるkは1以上の
整数、又(化18)におけるp,qは1以上の整数、
(化19)におけるR7 はパーフルオロアルキル基を示
し、rは1〜6の整数であり、tは1〜30の整数であ
る。
【0044】更に、潤滑剤層4中に、(化20)〜(化
28)のいずれかで示される構造を有し、炭素数が8〜
20である有機リン系化合物を含有させることにより、
潤滑剤層4の炭素膜3への付着強度及び潤滑性能を向上
させることができる。
【0045】潤滑剤層4は、3nmから5nm程度の厚
みに形成されるが、潤滑剤層4の組成に応じて最適膜厚
が存在する。
【0046】そして、潤滑剤層4はバーコーティング
法、グラビアコーティング法、リバースロールコーティ
ング法、ダイコーティング法等の湿式塗布法により形成
するものとする。
【0047】5はバックコート層で、ポリウレタン、ニ
トロセルロース、ポリエステルとカーボン、炭酸カルシ
ウム等を含んだ材料により形成され、厚みを略500n
mとする。
【0048】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない
ことはいうまでもない。まず含フッ素アルキルカルボン
酸アミン塩の合成例を示す。本実施例の含フッ素アルキ
ルカルボン酸アミン塩の化学式は(化37)で示される
ものである。
【化37】 (化37)の物質を(化16)の一般式と比較しながら
説明すると、R1 が炭素数16のヘキサデシル基で、R
2 がフッ素と結合した炭素数を7個有するフロロアルキ
ル基で、R3 を含有せず、aが4で、bが0であり、R
4 のCが18のステアリル基で、R5 、R6 は水素のも
のである。
【0049】次に(化37)で示される物質の製造方法
を説明する。出発原料は(化33)で示される含フッ素
アルキルカルボン酸72.7g(0. 1モル)と(化3
8)で示されるステアリルアミン26.9g(0. 1モ
ル)である。
【化38】 上記(化33)で示される原料72.7g(0. 1モ
ル)と酢酸エチル1000mlを撹拌翼を備えた2リッ
トルのフラスコに採取し、15℃に冷却した後、酢酸エ
チル400mlに溶解した上記(化38)で示される原
料26.9g(0.1モル)を滴下した。滴下終了後
反応溶液を23℃に戻して2時間攪拌を続けた。反応終
了後、反応溶液を0℃に冷却して反応生成物を再結晶さ
せ、減圧濾過により未反応の脂肪族アミンを除去して、
融点72℃の白色固体99.6gを得た。この白色固体
は赤外分光分析(IR)、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィ(GPC)及び有機質量分析(FD−MS)
により、出発原料及び副生成物を含まない(化37)の
式で表わされる含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩で
あることが判明した。この化合物の、赤外スペクトルを
図2に示す。 IR;カルボン酸の1, 700cm-1の吸収ピーク消滅、
カルボン酸アミン塩の1540cm -1の吸収ピーク出
現。 GPC;含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩出現。含
フッ素アルキルカルボン酸、ステアリルアミン検出され
ず。 FD−MS;m/e 996に主ピーク有り。
【0050】尚、本実施例においては一般式(化16)
のR1 が炭素数16のヘキサデシル基で、R2 がフッ素
と結合した炭素数を7個有するフロロアルキル基で、R
3 を含有せず、aが4で、bが0であり、R4 のCが1
8のステアリル基で、R5 、R6 が水素の場合の製造方
法について説明したが、これと異なる場合についても出
発原料を代えて、含フッ素アルキルカルボン酸として例
えば前記(化34)、(化35)又は(化36)を用い
ることにより同様に(化39)、(化40)又は(化4
1)を製造できる。又、脂肪族アミンとして例えば(化
42)又は(化43)を用いることにより同様に(化4
4)又は(化45)を製造できる。
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】 次に、(化37)、(化39)〜(化41)、(化4
4)、(化45)で表される含フッ素アルキルカルボン
酸アミン塩を磁気テープに適用して実験を行った。
【0051】(実施例1)幅が500mm、厚みが6.
3μmのポリエチレンテレフタレート表面に、STM分
析で高さが30nm、直径が200nmの突起を1mm
2 あたり105 から109 個形成することにより、非磁
性基板1を作成する。この非磁性基板1の表面に、酸素
を導入しながら斜方真空蒸着法により、Co(80)−
Ni(20)からなる強磁性金属薄膜2を180nmの
厚みで形成する。この後、非磁性基板1の裏面に、リバ
ースロールコータによりポリウレタン、ニトロセルロー
ス及びカーボンブラックより構成された固形分30%の
メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン溶液
を塗布することにより、乾燥後の厚みが約500nmの
バックコート層5を形成する。
【0052】この強磁性金属薄膜2上に、プラズマCV
D法によって炭素膜3を形成する。この際、真空容器中
には、ヘキサンガスとアルゴンガスとを4:1の比で混
合したガスを導入し、トータルガス圧を0.3Torr
に保持しながら、周波数20KHz、電圧1500Vの
交流と1000Vの直流を重畳し、これを放電管内の電
極に印加して15nm厚の炭素膜3を形成する。更に、
炭素膜3上にプロピルアミンガスを導入し、0.05T
orrの圧力を保持した状態で10KHzの高周波プラ
ズマ処理を行い、炭素膜3の表層部に2.5nm厚の含
窒素プラズマ重合膜を形成する。
【0053】又、(化37)示される含フッ素カルボン
酸アミン塩を、イソプロピルアルコール及びトルエンが
重量比で1:1となるように混合された有機溶剤に潤滑
剤成分が2000ppmとなるように溶解しておき、こ
の溶液を23℃30%RH環境下で湿式塗布法(リバー
スロールコータ)により塗布し、炭素膜3上に4nm厚
の潤滑剤層4を形成する。以上のようにして作成された
テープ素材をスリッタで8mm幅に裁断し、8mm幅の
磁気テープ試料(全厚7μm、60分長)を作製した。
【0054】(実施例2)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化39)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩を用いたこと以外は(実施
例1)の場合と同様の方法によって磁気テープ試料を作
製した。
【0055】(実施例3)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化40)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩を用いたこと以外は(実施
例1)の場合と同様の方法によって磁気テープ試料を作
製した。
【0056】(実施例4)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化41)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩を用いたこと以外は(実施
例1)の場合と同様の方法によって磁気テープ試料を作
製した。
【0057】(実施例5)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化44)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩を用いたこと以外は(実施
例1)の場合と同様の方法によって磁気テープ試料を作
製した。
【0058】(実施例6)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化45)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩を用いたこと以外は(実施
例1)の場合と同様の方法によって磁気テープ試料を作
製した。
【0059】(実施例7)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化37)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩、(化46)で示される有
機リン系化合物からなる2成分系の潤滑剤成分(モル比
10:1)を用いたこと以外は(実施例1)の場合と同
様の方法によって磁気テープ試料を作製した。
【化46】
【0060】(実施例8)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化37)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩、(化47)で示される有
機リン系化合物からなる2成分系の潤滑剤成分(モル比
10:1)を用いたこと以外は(実施例1)の場合と同
様の方法によって磁気テープ試料を作製した。
【化47】
【0061】(実施例9)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化37)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩、(化48)で示される有
機リン系化合物からなる2成分系の潤滑剤成分(モル比
10:1)を用いたこと以外は(実施例1)の場合と同
様の方法によって磁気テープ試料を作製した。
【化48】
【0062】(実施例10)(化37)で示される含フ
ッ素カルボン酸アミン塩に代えて、(化37)で示され
る含フッ素カルボン酸アミン塩、(化48)で示される
有機リン系化合物からなる2成分系の潤滑剤成分(モル
比1:0.02)を用いたこと以外は(実施例1)の場
合と同様の方法によって磁気テープ試料を作製した。
【0063】(実施例11)炭素膜3の表層部に含窒素
プラズマ重合膜を形成する工程を省略したこと以外は、
(実施例1)場合と同様の方法によって磁気テープ試料
を作製した。
【0064】(実施例12)イソプロピルアルコール及
びトルエンからなる有機溶剤の重量比を1:1から8:
1に変化させたこと以外は、(実施例1)場合と同様の
方法によって磁気テープ試料を作製した。
【0065】(実施例13)イソプロピルアルコール及
びトルエンからなる有機溶剤の重量比を1:1から1:
8に変化させたこと以外は、(実施例1)場合と同様の
方法によって磁気テープ試料を作製した。
【0066】(比較例1)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化14)で示される
フルオロアルキルモノカルボン酸エステルを用いたこと
以外は、(実施例1)の場合と同様の方法によって磁気
テープ試料を作製した。
【0067】(比較例2)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化15)で示される
含フッ素アルキルカルボン酸モノエステルを用いたこと
以外は、(実施例1)の場合と同様の方法によって磁気
テープ試料を作製した。
【0068】(比較例3)(化37)で示される含フッ
素カルボン酸アミン塩に代えて、(化37)で示される
含フッ素カルボン酸アミン塩、(化48)で示される有
機リン系化合物からなる2成分系の潤滑剤成分(モル比
1:1.3)を用いたこと以外は(実施例1)の場合と
同様の方法によって磁気テープ試料を作製した。
【0069】(比較例4)イソプロピルアルコール及び
トルエンからなる有機溶剤に代えて、イソプロピルアル
コールのみからなる有機溶剤に用いたこと以外は、(実
施例1)の場合と同様の方法によって磁気テープ試料を
作製した。
【0070】(比較例5)イソプロピルアルコール及び
トルエンからなる有機溶剤に代えて、トルエンのみから
なる有機溶剤に用いたこと以外は、(実施例1)の場合
と同様の方法によって磁気テープ試料を作製した。
【0071】(比較例6)潤滑剤の塗布環境を23℃3
0%RHから23℃50%RHに変化させたこと以外
は、(実施例1)場合と同様の方法によって磁気テープ
試料を作製した。
【0072】以上の各実施例1〜13及び比較例1〜6
で得られた8mm幅の磁気テープ試料について、夫々以
下に示す評価試験(1)〜(2)を行い、夫々の試験で
得られた結果を、実施例1〜13については(表1)
に、比較例1〜6については(表2)に夫々示す。 (1)走行耐久性試験 RF出力測定用に改造した市販8mmVTRを用い、各
8mm幅テープ試料を5℃、80%RHの環境下及び4
0℃、20%RHの環境下で各々300パス、300時
間繰り返し再生を行った後のRF出力変化を測定した。
試験前に対する試験後の変化率をデシベル表示で示し
た。テープダメージは、テープ試料を目視観察及び微分
干渉顕微鏡で状態観察をし、5段階評価を行った。評価
は実用的に全く問題のないものを5とし、実用的に問題
を発生したものを1とした。 (2)スチル寿命試験 初期スチル寿命は、スチル寿命測定用に改造した市販8
mmVTRを用い、3℃、5%RH環境下におけるスチ
ル寿命を測定した。尚、スチル寿命は初期から6dB低
下するまでの時間とした。保存後スチル寿命は、40
℃、80%RH環境下に1ヶ月放置した後、初期スチル
寿命と同様にして、スチル寿命を測定した。
【表1】
【表2】
【0073】上記(表1)〜(表2)から明らかなよう
に、比較例1〜6との比較において、実施例1〜13の
出力低下は小さく、且つテープダメージの問題は発生せ
ず、更に初期、保存後のスチル寿命はいずれも良好であ
った。このように、炭素膜3上に、分子内に1個の含フ
ッ素基、即ちフルオロアルキル基又はパーフルオロポリ
エーテル基と、1個以上の脂肪族炭化水素基、即ち脂肪
族アルキル基又は脂肪族アルケニル基を含有し、一般式
が(化16)で表される含フッ素アルキルカルボン酸ア
ミン塩から選ばれた少なくとも1種類の含フッ素アルキ
ルカルボン酸アミン塩を含有する潤滑剤層が形成された
実施例1〜6、11〜13の磁気テープ試料(実施例1
〜6、12、13では潤滑剤層4を炭素膜3の含窒素プ
ラズマ重合膜上に形成している)は、走行耐久性,スチ
ル寿命等の実用信頼性の点ですぐれていることが明らか
である。又、潤滑剤4中に更に有機リン系化合物を含有
させ、且つ潤滑剤層4が炭素膜3表層部の含窒素プラズ
マ重合膜上に形成された実施例7〜10の磁気テープ試
料も、同様に走行耐久性,スチル耐久性等の実用信頼性
の点で優れている。
【0074】尚、実施例7〜10では(化46)、(化
47)及び(化48)で示される有機リン系化合物につ
いて説明したが(化49)、(化50)、(化51)、
(化52)、(化53)、(化54)で示される有機リ
ン系化合物についても同様の作用効果が得られる。
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【0075】又、潤滑剤層4の組成物質を炭化水素系溶
剤とアルコール系溶剤との混合有機溶剤からなる塗布液
に溶解し、この塗布液を炭素膜3上に塗布して潤滑剤層
4を形成することにより、走行耐久性,スチル寿命等の
実用信頼性の点で優れた上記の各実施例1〜13の磁気
テープ試料を安定して作製することが可能になる。但
し、実施例1〜13では潤滑剤層4をリバースロールコ
ーティング法等の湿式塗布法で塗布形成したが、有機蒸
着法によっても同様の作用効果を有する潤滑剤層4を形
成することが可能である。
【0076】尚、以上説明した実施例1〜13では、本
発明の磁気記録媒体及びその製造方法を市販8mmVT
R用テープに適用した場合についてのみ説明したが、む
ろん、本発明の磁気記録媒体及びその製造方法は、これ
に限定されるものではなく、他の金属薄膜型磁気テープ
や磁気ディスク等についても適用できるものである。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
又は請求項2記載の含フッ素アルキルカルボン酸アミン
塩によれば、磁気記録媒体に使用した場合、各種使用条
件下において優れた潤滑性が保たれ、且つ長時間にわた
り潤滑効果が持続される。
【0078】又、請求項3記載の磁気記録媒体によれ
ば、潤滑剤層の炭素膜への付着強度が向上することか
ら、各種使用条件下において優れた潤滑性が保たれ、且
つ長時間にわたり潤滑効果が持続されることから、走行
耐久性,耐候保存性等の実用信頼性が向上する。
【0079】又、請求項4及び請求項5の磁気記録媒体
によれば、潤滑剤層の炭素膜への付着強度が向上し、且
つ優れた潤滑性能が得られ、これらの相乗効果により、
電磁変換特性を損なうことなく、走行耐久性,スチル耐
久性等の実用信頼性が向上する。
【0080】請求項6記載の磁気記録媒体によれば、含
窒素プラズマ重合膜によって潤滑剤成分の化学吸着力が
向上するので、潤滑剤層の炭素膜への付着強度が更に向
上し、且つ優れた潤滑性能が得られ、これらの相乗効果
により、電磁変換特性を損なうことなく、走行耐久性,
スチル耐久性等の実用信頼性が向上する。
【0081】請求項7、請求項8又は請求項9記載の磁
気記録媒体の製造方法によれば、塗布ムラのない均一な
厚みの潤滑剤層が得られ、その結果、走行耐久性,スチ
ル耐久性,耐候保存性等の実用信頼性の点で優れた請求
項1〜6記載の磁気記録媒体を安定して作製することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による磁気記録媒体が適用
された金属薄膜型磁気テープの断面図である。
【図2】実施例1で示される含フッ素アルキルカルボン
酸アミン塩の赤外分光分析の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 非磁性基板 2 強磁性金属薄膜 3 炭素膜 4 潤滑剤層 5 バックコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 105/74 C10M 105/74 G11B 5/72 G11B 5/72 5/84 5/84 B // C10N 40:18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式が(化1)で表される含フッ素ア
    ルキルカルボン酸アミン塩。 【化1】 ここでR1 は脂肪族アルキル基又は脂肪族アルケニル基
    を示し、R2 はフロロアルキル基、又はパーフルオロポ
    リエーテル基を示し、R3 は−O−又は−S−を示し、
    aは0から20の整数であり、bは0又は1である。
    又、R4 、R5 、R6 は炭化水素基、水素のいずれかで
    あり、炭化水素基の炭素数は1〜20である。
  2. 【請求項2】 パーフルオロポリエーテル基が(化
    2)、(化3)及び(化4)のうちのいずれかで示され
    る構造であることを特徴とする請求項1記載の含フッ素
    アルキルカルボン酸アミン塩。 【化2】 ここで、kは1以上の整数である。 【化3】 ここで、p,qは1以上の整数である。 【化4】 ここでR7 はフロロアルキル基を示し、r は1から6の
    整数であり、tは1から30の整数である。
  3. 【請求項3】 非磁性基板と、前記非磁性基板上に形成
    した強磁性金属薄膜と、前記強磁性金属薄膜上に形成し
    た炭素膜とを具備し、前記炭素膜上に、請求項1記載の
    含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩を、少なくとも1
    種類含有する潤滑剤層を形成したことを特徴とする磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記潤滑剤層中に更に有機リン系化合物
    を含有させたことを特徴とする請求項3記載の磁気記録
    媒体。
  5. 【請求項5】 有機リン系化合物が(化5)、(化
    6)、(化7)、(化8)、(化9)、(化10)、
    (化11)、(化12)、(化13)のいずれかで示さ
    れる構造であり、炭素数nが8〜20であることを特徴
    とする請求項4記載の磁気記録媒体。 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】
  6. 【請求項6】 前記炭素膜が表層部に含窒素プラズマ重
    合膜を有し、前記潤滑剤層が前記炭素膜の含窒素プラズ
    マ重合膜上に形成されていることを特徴とする請求項3
    又は請求項4記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項3又は請求項4載の磁気記録媒体
    の製造方法であって、前記潤滑剤層の組成物質を炭化水
    素系溶剤とアルコール系溶剤との混合有機溶剤からなる
    塗布液に溶解し、この塗布液を炭素膜上に塗布して前記
    潤滑剤層を形成したことを特徴とする磁気記録媒体の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 塗布液における炭化水素系溶剤とアルコ
    ール系溶剤との混合割合が重量比で1:9〜9:1の範
    囲にあることを特徴とする請求項7記載の磁気記録媒体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項3又は請求項4載の磁気記録媒体
    の製造方法であって、前記潤滑剤層の組成物質を炭化水
    素系溶剤とアルコール系溶剤との混合有機溶剤からなる
    塗布液に溶解し、この塗布液を相対湿度10〜40%の
    範囲の環境下において炭素膜上に塗布して前記潤滑剤層
    を形成したことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
JP34261197A 1997-12-12 1997-12-12 含フッ素アルキルカルボン酸アミン塩とそれを保有する磁気記録媒体及びその製造方法 Pending JPH11171822A (ja)

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