JP2003277336A - 含フッ素化合物および潤滑剤、ならびに磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

含フッ素化合物および潤滑剤、ならびに磁気記録媒体およびその製造方法

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JP2003277336A
JP2003277336A JP2002078571A JP2002078571A JP2003277336A JP 2003277336 A JP2003277336 A JP 2003277336A JP 2002078571 A JP2002078571 A JP 2002078571A JP 2002078571 A JP2002078571 A JP 2002078571A JP 2003277336 A JP2003277336 A JP 2003277336A
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Yukikazu Ochi
幸和 大地
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】低温低湿度環境下から高温高湿度環境下まで、
幅広い環境下において優れた潤滑性を呈する化合物を提
供する。 【解決手段】一般式(a)で示される含フッ素化合物お
よびこれを含んで成る潤滑剤、ならびにこの潤滑剤を潤
滑剤層に含有する磁気記録媒体。 (式中、Rはアルキル基又はアルケニル基であり、R
はフルオロアルキル基又はフルオロエーテル基もしく
はフルオロポリエーテル基を示し、rは1〜20の整数
である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は潤滑剤、界面活性
剤、離型剤もしくは防錆剤等として有用な新規な含フッ
素化合物、ならびにその化合物を使用する潤滑剤、その
潤滑剤を使用する磁気記録媒体及びその磁気記録媒体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】機械装置および部品の小型化および高精
度化に伴い、それらの摺動部における潤滑形態も流体潤
滑から境界潤滑へと移行してきている。とりわけ、VT
Rおよび磁気ディスク等の記録再生システム等において
は、記録密度の向上を目的とした強磁性金属薄膜型磁気
記録媒体の採用により、磁気テープもしくは磁気ディス
クと磁気ヘッドとの摺動には高精度の潤滑が必要となっ
てきた。例えば、蒸着テープやハードディスクでは耐久
性と信頼性を確保しながら磁気記録媒体と磁気ヘッドと
のスペーシングロスを極力小さくして高出力化を図るた
めに、磁性層表面の潤滑剤層はわずか数ナノメートルの
厚さとなるように形成される。したがって、この潤滑剤
層を形成する材料として、より優れた潤滑性を有する有
機化合物の開発が重要な課題となっている。
【0003】金属薄膜型磁気記録媒体用の潤滑剤とし
て、例えば下記の式(y1):
【化12】 で示される含フッ素長鎖カルボン酸エステル(特開昭6
2−46431号公報参照)あるいは下記の式(z
1):
【化13】 で示される含フッ素ジカルボン酸のモノエステルを使用
することが提案されている(特開昭61−107529
号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の式(y
1)で示される含フッ素長鎖カルボン酸エステルの潤滑
剤は高温度の環境下で潤滑性が低下し、式(z1)で示
される含フッ素ジカルボン酸のモノエステルの潤滑剤は
低湿度の環境下で潤滑性が低下するという課題があっ
た。
【0005】また、磁気記録媒体の潤滑剤層の形成に際
しては、次のような課題がある。前述のように、磁気記
録媒体の潤滑剤層は、数nm程度の厚さとなるように形
成される。これは、潤滑剤層の厚さが大きい場合には、
スペーシングロスが大きくなって出力が低下するという
不都合に加えて、磁気記録媒体と摺動部材が潤滑材を介
して貼り付きやすくなり、その結果、磁気記録媒体と摺
動部材との間の摩擦係数が大きくなるという不都合があ
ることによる。即ち、磁気記録媒体の潤滑剤層は、その
厚さが大きすぎる場合には、磁気記録媒体全体の潤滑性
能(即ち、摺動部材との間の摩擦)にも悪影響を及ぼ
す。そのため、潤滑剤層の形成に際しては、厚さに関し
て厳密な制御が要求される。このことは、磁気記録媒体
の製造効率が低下する一因である。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、幅広い環境条件下において優れた潤滑性
を維持すること、ならびに、磁気記録媒体の潤滑剤層を
形成するときの厚さ制御の厳密さを緩和することが可能
である潤滑剤を構成し得る化合物、その化合物を含む潤
滑剤、ならびにその潤滑剤を用いた磁気記録媒体および
その製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物は、特定
の構造を有する含フッ素化合物である。その構造によ
り、例えば、この化合物を含む潤滑剤を用いて磁気記録
媒体の潤滑剤層を形成した場合、優れた潤滑性、ならび
に優れた走行性および耐久性を呈する磁気記録媒体であ
って、潤滑剤層の厚さによる潤滑性能の変動が小さい磁
気記録媒体を得ることができる。
【0008】本発明は、一般式(a):
【化14】 (式中、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、
はフルオロアルキル基、またはフルオロエーテル基
もしくはフルオロポリエーテル基を示し、rは1〜20
の整数である。)で示される含フッ素化合物を提供する
ことを第一の要旨とする。
【0009】上記一般式から明らかなとおり、本発明の
含フッ素化合物は、第三アミンの一種とみなせるもので
あり、一の分子内に、1個のフルオロアルキル末端
基、またはフルオロエーテル基もしくはフルオロポリエ
ーテル基、1個の脂肪族炭化水素末端基、すなわちア
ルキル末端基もしくはアルケニル末端基、およびカル
ボキシル基を有する構造である。さらに、この化合物は
2個のエステル結合を有する。この構造により、本発明
の含フッ素化合物が潤滑剤、特に磁気記録媒体用の潤滑
剤に含まれる場合、その潤滑剤は優れた潤滑特性を呈す
る。従って、本発明はまた、上記本発明の含フッ素化合
物を潤滑剤用の化合物として提供する。
【0010】一般式(a)で示される含フッ素化合物に
おいて、Rは下記の式(b):
【化15】 (式中、Rはフルオロアルキル基であり、mは1〜6
の整数であり、nは1〜30の整数であり、cは1〜1
2の整数である。)で示されるフルオロポリエーテル基
であることが好ましい。この基は、2つのフルオロアル
キレンオキサイド単位−(OC2m)−および−O
(CF)−から成るフルオロアルキレンオキサイド
鎖、ならびにフルオロアルキル基を有するフルオロポリ
エーテル基である。
【0011】さらに、本発明は、上記本発明の含フッ素
化合物を少なくとも1種含んで成る潤滑剤を提供するこ
とを第二の要旨とする。本発明の潤滑剤は、特に磁気記
録媒体の潤滑剤層を構成するのに適している。
【0012】本発明の潤滑剤は、含フッ素アルキルジカ
ルボン酸のモノエステル化合物を少なくとも1種、更に
含んでいてもよい。含フッ素アルキルジカルボン酸のモ
ノエステル化合物もまた潤滑剤として作用するものであ
り、これを本発明の含フッ素化合物とともに用いること
で、より優れた潤滑性能を潤滑剤に付与することができ
る。
【0013】本発明の潤滑剤は、少なくとも1種のパー
フルオロポリエーテル系化合物を更に含んでいてもよ
い。パーフルオロポリエーテル系化合物もまた潤滑剤と
して作用するものであり、これを本発明の含フッ素化合
物とともに用いることで、より優れた潤滑性能を潤滑剤
に付与することができる。
【0014】また、本発明の潤滑剤は、少なくとも1種
の有機リン系化合物を更に含んでいてもよい。有機リン
系化合物は、防錆剤および/または極圧剤として作用す
るとともに、例えば、この潤滑剤が磁気記録媒体の潤滑
剤層に含有される場合には、潤滑剤層と炭素膜(保護
膜)との間の付着強度を向上させる役割をも果たすの
で、磁気記録媒体の潤滑性能ならびに耐久性をより向上
させることが可能となる。
【0015】本発明では、一般式(c)、(d)、
(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)およ
び(k):
【0016】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】 (上記各一般式(c)〜(k)において、kは8〜20
の整数である。)で示される有機リン系化合物から成る
群から選択される有機リン系化合物を用いることが好ま
しい。
【0017】本発明は、非磁性支持体の上に形成された
強磁性金属薄膜、強磁性金属薄膜の上に形成された炭素
膜、および炭素膜の上に形成された潤滑剤層を有する磁
気記録媒体であって、潤滑剤層が上記潤滑剤を含む磁気
記録媒体を提供することを第三の要旨とする。
【0018】本発明の磁気記録媒体において、一般式
(a)で示される本発明の含フッ素化合物が奏する作用
は次のとおりであると考えられるが、これは本発明を何
ら拘束するものではない。一般式(a)の分子中のフル
オロアルキル基またはフルオロエーテル基もしくはフル
オロポリエーテル基は炭素膜の表面、磁気ヘッドの表
面、およびテープ走行系の金属部材の表面に露出してそ
の表面の低エネルギー化に寄与し、非粘着面を形成す
る。また、フルオロエーテル基またはフルオロポリエー
テル基中のエーテル結合は、剛直な含フッ素炭化水素末
端基に柔軟性を与えて良好な潤滑性を与える役割を果た
し、磁気記録媒体の潤滑剤層が非粘着性と潤滑性とを併
せ持つことを可能にする。
【0019】更に、一般式(a)の分子中のアルキル基
もしくはアルケニル基は柔軟な炭素−炭素結合であるた
め、磁気記録媒体の潤滑剤層の潤滑性をより良好なもの
にする。また、分子中のカルボキシル基もしくは窒素原
子は、潤滑剤層を保護膜の表面に強く付着させ、また、
磁気ヘッドの表面およびテープ走行系の金属部材の表面
に強く付着する。そして、分子を構成するこれらの各部
分の相乗効果により、本発明の含フッ素化合物を潤滑剤
層に含有する本発明の磁気記録媒体は、低温低湿度環境
から高温高湿度環境までの幅広い環境下において潤滑性
が低下しない。さらに、本発明の磁気記録媒体は、本発
明の含フッ素化合物によって良好な走行性が確保される
ために、磁気記録媒体が磁気ヘッドおよびポスト等を擦
って走行している間、表面の潤滑剤によって磁気記録媒
体が磁気ヘッド等に貼り付くことが生じにくい。したが
って、本発明の磁気記録媒体は、潤滑剤層を厚く形成し
ても、良好な潤滑特性を示す。
【0020】本発明は、上記本発明の磁気記録媒体の製
造方法を提供することを第四の要旨とする。本発明の磁
気記録媒体の製造方法は、その潤滑剤層の形成工程に特
徴を有し、それ以外の工程は従来から磁気記録媒体の製
造に用いられている工程であってよい。本発明の製造方
法における潤滑剤層の形成工程は、炭化水素系溶媒とア
ルコール系溶媒との混合有機溶媒に、潤滑剤層を構成す
る化合物(即ち、潤滑剤)を溶解して調製した塗布液を
炭素膜上に塗布する工程を含むことを特徴とするもので
ある。炭化水素系溶媒とアルコール系溶媒とを組み合わ
せた混合溶媒を使用することにより、塗布ムラが極めて
少ない均一な薄い潤滑剤層が形成され得る。したがっ
て、本発明の磁気記録媒体の製造方法によれば、優れた
潤滑性能を有する実用信頼性の高い磁気記録媒体を得る
ことが可能である。
【0021】上記本発明の磁気記録媒体の製造方法にお
いて、炭化水素系溶媒とアルコール系溶媒との混合割合
は重量比で1:9〜9:1の範囲にあることが好まし
い。この範囲で両者を混合することは、塗布ムラを極力
少なくすることを可能とし、またコスト面でも有利であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の含フッ素化合物は、一般
式(a):
【化25】 で示されるものである。
【0023】一般式(a)において、Rは、アルキル
基もしくはアルケニル基であり、その炭素数は6〜3
0、好ましくは10〜24が適している。炭素数が6よ
り小さい場合もしくは30を越える場合には、潤滑性が
低下することがある。Rはフルオロアルキル基または
フルオロエーテル基もしくはフルオロポリエーテル基で
ある。ここで、フルオロエーテル基とはエーテル結合を
1つ含むものをいい、フルオロポリエーテル基とはエー
テル結合を2以上含むものをいう。
【0024】Rがフルオロアルキル基である場合、そ
の炭素数は1〜30、好ましくは1〜8である。また、
フルオロアルキル基は、パーフルオロアルキル基である
ことが好ましい。rは1〜20の整数であり、好ましく
は1〜8の整数である。
【0025】R2がフルオロエーテル基もしくはフルオ
ロポリエーテル基である場合、Rの分子量は約200
〜約6000であることが好ましく、約300〜約40
00であることがより好ましい。分子量が200未満で
ある場合もしくは6000を越える場合には潤滑性及び
保存信頼性が低下する場合がある。また、フルオロエー
テル基もしくはフルオロポリエーテル基は、パーフルオ
ロエーテル基もしくはパーフルオロポリエーテル基であ
ることが好ましい。
【0026】一般式(a)で示される化合物において、
は、下記の式(b):
【化26】 で示されるフルオロポリエーテル基であることが好まし
い。
【0027】一般式(b)において、Rはフルオロア
ルキル基である。Rの炭素数は1〜30、好ましくは
1〜8である。mは1〜6の整数である。nは1〜30
の整数であり、好ましくは1〜12の整数である。cは
1〜12の整数であり、好ましくは1〜6の整数であ
る。m、nおよびcがこれらの範囲外である場合、化合
物の潤滑性および保存信頼性が低下する場合がある。
【0028】本発明の含フッ素化合物は、式N[(CH
COOH]で示されるニトリロトリカルボン酸
と、式ROHで示される、所定量の含フッ素アルコー
ルと、式ROHで示される、所定量のアルキルアルコ
ールまたはアルケニルアルコールとを反応させることに
より生成される。Rが式(b)で示される基である含
フッ素化合物は、式ROHで示される合フッ素アルコ
ールとして、下記の式(b’):
【化27】 で示されるアルコールを使用することによって製造され
る。式(b’)において、R、m、nおよびcは、式
(b)に関連して説明したとおりである。
【0029】反応は、溶媒の存在下で触媒を加え加熱撹
拌することにより有利に進行する。加熱は60〜120
℃の範囲内で実施することが好ましい。より好ましい加
熱温度の範囲は80〜100℃である。加熱温度が60
℃未満であると未反応物が残りやすく、120℃を越え
ると副生成物が生成される傾向にある。
【0030】溶媒として、例えば、オクタン(n−C
18)またはヘプタン(n−C16)を使用でき
る。触媒として、例えば、パラトルエンスルホン酸、リ
ン酸、硫酸を使用できる。ニトリロトリカルボン酸と、
含フッ素アルコールと、アルキルアルコールまたはアル
キレンアルコールの混合モル比は、1:1:1とするこ
とが好ましい。
【0031】本発明の含フッ素化合物の生成に使用でき
るニトリロトリカルボン酸としては、ニトリロトリ酢
酸、ニトリロトリプロピオン酸、ニトリロトリ酪酸、ニ
トリロトリ吉草酸、ニトリロトリピバル酸、ニトリロト
リラウリン酸等がある。
【0032】式ROHで示される含フッ素アルコール
としては、例えば、パーフルオロヘキシルエタノール、
およびパーフルオロオクチルエタノールがある。また、
上記一般式(b’)で示されるアルコールとしては、パ
ーフルオロ−3,7,11−トリオキサヘキサデシルメ
タノール{C11(OC)O(CF)CH
OH}、パーフルオロ−2,5,8,11,14,1
7,20−ヘプタオキサヘプタコシルメタノール{C
15(OC)OCFCHOH}、パーフル
オロ−4,9,14−トリオキサテトラコシルメタノー
ル{C10 (OC)O(CF)CH
H}、パーフルオロ−3,7,11−トリオキサヘキサ
デシルエタノール{C11(OC)O(CF
)OH}、パーフルオロ−2,5,8,1
1,14,17,20−ヘプタオキサヘプタコシルエタ
ノール{C15(OC)OCF
H}、パーフルオロ−4,9,14−トリオキサテトラ
コシルエタノール{C10 21(OC)O(C
)CHOH}、パーフルオロ−3,
7,11−トリオキサヘキサデシルプロパノール{C
11(OC)O(CF)OH}、パ
ーフルオロ−2,5,8,11,14,17,20−ヘ
プタオキサヘプタコシルプロパノール{C15(O
)OCF OH}、パーフルオロ−
4,9,14−トリオキサテトラコシルプロパノール
{C1021(OC)O(CF)
H}、パーフルオロ−3,7,11−トリオキサヘキサ
デシルブタノール{C11(OC)O(CF
)OH}、パーフルオロ−2,5,8,1
1,14,17,20−ヘプタオキサヘプタコシルブタ
ノール{C15(OC) OCF
H}、およびパーフルオロ−4,9,14−トリオキサ
テトラコシルブタノール{C1021(OC)
O(CF)OH}等がある。
【0033】式ROHで示されるアルキルアルコール
またはアルケニルアルコールとしては、オクチルアルコ
ール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシ
ルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコ
ール 、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコ
ール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコー
ル、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、
ドデセニルアルコール、トリデセニルアルコール、テト
ラデセニルアルコール、ペンタデセニルアルコール、ヘ
キサデセニルアルコール、ヘプタデセニルアルコール、
オクタデセニルアルコール、およびノナデセニルアルコ
ール等がある。
【0034】反応終了後、減圧蒸留により溶媒を除去
し、さらに未反応の反応物を有機溶媒で抽出して除去す
ることにより、目的化合物である含フッ素化合物を単離
することができる。目的化合物は、赤外分光分析(I
R)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GP
C)および有機質量分析(FD−MS)により同定する
ことが可能である。
【0035】このようにして得られる本発明の含フッ素
化合物は潤滑剤用の化合物として有用である。そして本
発明の含フッ素化合物を少なくとも1種含んで成る本発
明の潤滑剤は、例えば磁気記録媒体の潤滑剤層を構成す
るのに適している。本発明の潤滑剤は、本発明の含フッ
素化合物を1種のみ、あるいは2種以上含む組成物であ
ってもよい。
【0036】本発明の潤滑剤は、本発明の含フッ素化合
物のみで構成されてもよいが、それ以外に他の潤滑剤、
防錆剤もしくは極圧剤等が含まれていてもよい。その場
合、本発明の含フッ素化合物の占める割合は、潤滑剤の
全量に対して40重量%以上であることが好ましく、6
0重量%以上であることがより好ましい。本発明の含フ
ッ素化合物の割合が40重量%未満であると、例えばこ
の潤滑剤で磁気記録媒体の潤滑剤層を形成した場合、良
好な潤滑特性を磁気記録媒体に付与することができない
場合がある。
【0037】前記他の潤滑剤として含フッ素アルキルジ
カルボン酸のモノエステル潤滑剤を用いると、潤滑性能
がより一層向上する。例えば、そのような潤滑剤を含む
潤滑剤組成物で磁気記録媒体の潤滑剤層を形成した場
合、磁気記録媒体の耐久性が改善される。
【0038】含フッ素アルキルジカルボン酸のモノエス
テルは、具体的には、下記の一般式(z):
【化28】 (式中、Rはアルキル基またはアルケニル基を示し、
はフルオロアルキル基またはフルオロエーテル基も
しくはフルオロポリエーテル基を示し、xは0または1
であり、yは0から20の整数である)で示される化合
物であることが好ましい。この一般式(z)で示される
化合物には、例えば、従来の技術の欄に示した化学式
(z1)で示される化合物が含まれる。
【0039】本発明で使用する含フッ素アルキルジカル
ボン酸のモノエステル化合物の分子量は、約500〜約
2,000であることが好ましい。また、含フッ素アル
キルジカルボン酸のモノエステル化合物が潤滑剤組成物
の全量に占める割合は60重量%未満であることが好ま
しい。
【0040】前記他の潤滑剤としてパーフルオロポリエ
ーテル系化合物を用いる場合もまた、潤滑性能がより一
層向上する。例えば、この化合物を含む潤滑剤組成物で
記録媒体の潤滑剤層を形成した場合、磁気記録媒体の耐
久性が改善される。パーフルオロポリエーテル系化合物
は、市販されており、例えば、Ausimont社製の商品名Fo
mblin ZタイプもしくはFomblin Yタイプ、Du-Pont社
製の商品名Krytoxタイプ、またはダイキン工業社製の商
品名Demnumタイプがある。これら市販のパーフルオロポ
リエーテル系化合物には無極性タイプと極性基を有する
タイプとがあり、潤滑剤としては水酸基、カルボキシル
基、エステル、ピペロニル基等の極性基を有するタイプ
が好ましい。極性基を有するパーフルオロポリエーテル
系化合物としては、Ausimont社製の商品名Fomblin Z D
ol(極性基として水酸基を有する)、Fomblin Z Diac
(極性基としてカルボキシル基を有する)、Fomblin AM
2001(極性基としてピペロニル基を有する)があり、ま
たはダイキン工業社製の商品名Demnum SA(極性基とし
て水酸基を有する)、Demnum SH(極性基としてカルボ
キシル基を有する)がある。市販のパーフルオロポリエ
ーテルの分子量は、一般に約1,000〜約20,00
0である。本発明では約1,000〜約4,000の分
子量のものを使用することが好ましい。
【0041】なお、これらのパーフルオロポリエーテル
系化合物は炭化水素系溶媒およびアルコール系溶媒に溶
解しにくい。そのため、これらのパーフルオロポリエー
テル系化合物を含んで成る潤滑剤を用いて、例えば、本
発明の磁気記録媒体を本発明の製造方法により製造する
場合、パーフルオロポリエーテル系化合物が潤滑剤の全
量に占める割合は60重量%未満であることが好まし
い。
【0042】本発明の潤滑剤は、有機リン系化合物を更
に含んでいてもよい。本発明では、上記一般式(c)〜
(k)で示される有機リン系化合物から成る群から選ば
れる少なくとも1種の有機リン系化合物を使用すること
が好ましい。上記一般式(c)〜(k)で示される有機
リン系化合物において、炭素数kは8〜20であること
が好ましい。炭素数kが21以上であると、後述する炭
化水素系溶媒およびアルコール系溶媒等の汎用溶媒への
溶解性が低下する傾向にある。汎用溶媒への溶解性の低
下は、例えば、この潤滑剤で磁気記録媒体の潤滑剤層を
構成する場合、本発明の製造方法による磁気記録媒体の
製造に支障を来すことがある。また、炭素数kが7以下
であると、潤滑剤の潤滑性が低下する場合がある。
【0043】潤滑剤の全量中、有機リン系化合物が占め
る割合は、本発明の含フッ素化合物の混合割合が40重
量%未満とならない割合、すなわち、60重量%未満で
あることが好ましく、40重量%未満であることがより
好ましい。また、潤滑剤を、本発明の含フッ素化合物、
他の潤滑剤および有機リン系化合物の3成分で構成する
場合も、本発明の含フッ素化合物の割合が潤滑剤の全量
に対して40重量%未満とならないように、他の潤滑剤
および有機リン系化合物の含有量を適宜決定する必要が
ある。同様のことは、潤滑剤が更に他の成分を含む場合
にも当て嵌まる。
【0044】上述した本発明の潤滑剤は、磁気記録媒体
の潤滑剤層を構成するのに適する潤滑剤である。そこで
以下に本発明の磁気記録媒体をその製造方法とともに説
明する。
【0045】本発明の磁気記録媒体は、形成された強磁
性金属薄膜、強磁性金属薄膜の上に形成された炭素膜、
および炭素膜の上に形成された潤滑剤層を有する磁気記
録媒体であって、潤滑剤層が上記潤滑剤のいずれか一を
含有して成るものである。すなわち、潤滑剤層は、一般
式(a)で示される本発明の含フッ素化合物を少なくと
も1種含んで成る潤滑剤、またはこの潤滑剤に本発明の
含フッ素化合物以外の他の化合物として、含フッ素アル
キルジカルボン酸のモノエステル化合物、ポリエーテル
系化合物、および有機リン系化合物から選択される少な
くとも1種の化合物が更に含まれる潤滑剤を含有する。
いずれの潤滑剤を用いる場合も、潤滑剤層中に含まれる
本発明の含フッ素化合物の量は、潤滑剤層の表面1m
につき0.05〜100mgであることが好ましく、
0.1〜50mgであることがより好ましい。潤滑剤層
にこのような少量の含フッ素化合物を均一に存在させる
ために、本発明の磁気記録媒体の潤滑剤層は次の方法で
形成することが望ましい。
【0046】潤滑剤層は、常套の材料および手段を用い
て非磁性支持体の上に強磁性金属薄膜および炭素膜をこ
の順に形成した後、炭素膜上に形成する。潤滑剤層の形
成工程は、炭化水素系溶媒とアルコール系溶媒との混合
溶媒に潤滑剤、すなわち本発明の含フッ素化合物および
適宜混合されるその他の潤滑剤および/または有機リン
系化合物等を溶解して調製した塗布液を炭素膜上に塗布
する工程、ならびに混合溶媒を乾燥させる工程を含む。
最終的に混合溶媒が蒸発することにより、炭素膜上には
溶媒に溶解した潤滑剤が残って潤滑剤層を形成する。従
って、塗布液を厚く塗布しても、溶媒の蒸発により炭素
膜上には均一で非常に薄い潤滑剤層、すなわち少量の潤
滑剤が炭素膜を均一に被覆した潤滑剤層が形成される。
【0047】本発明で使用できる炭化水素系溶媒は、例
えば、トルエン、ヘキサン、へプタンおよびオクタン等
であり、本発明で使用できるアルコール系溶媒は、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルア
ルコールおよびイソプロピルアルコール等の低級アルコ
ールである。混合溶媒は、具体的には、トルエンとイソ
プロピルアルコールの混合溶媒、ヘキサンとイソプロピ
ルアルコールの混合溶媒、またはヘプタンとイソプロピ
ルアルコールの混合溶媒であることが好ましい。アルコ
ール系溶媒の割合が大きすぎると塗布ムラが生じやす
く、一方、炭化水素系溶媒の割合が大きすぎると不経済
であるため、両者は、混合割合が重量比で1:9〜9:
1の範囲、好ましくは3:7〜7:3の範囲となるよう
に混合して使用することが好ましい。この混合有機溶媒
を用いることにより、炭素膜を均一に被覆する塗布ムラ
のない均一な厚さの潤滑剤層が形成され、その結果、潤
滑性能に優れた実用信頼性の高い磁気記録媒体が得られ
る。
【0048】上記混合溶媒を用いて潤滑剤層を形成する
方法としては、バーコーティング法、グラビアコーティ
ング法、リバースコーティング法、ダイコーティング
法、ディッピング法およびスピンコート法等の湿式塗布
法、ならびに有機蒸着法がある。本発明の製造方法にお
いては、いずれの方法を採用してもよい。
【0049】塗布液を塗布した後、乾燥処理して有機溶
媒を蒸発させると、炭素膜上に潤滑剤層が形成される。
乾燥処理は加熱することにより、あるいは自然乾燥によ
って実施することができる。
【0050】先に述べたとおり、本発明の磁気記録媒体
は、潤滑剤層以外の層に関しては、常套の材料および手
段を採用して形成することができる。
【0051】例えば、非磁性支持体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、芳香
族ポリアミドもしくは芳香族ポリイミドから成るフィル
ム、アルミ基板またはガラス基板等を使用することがで
きる。実用信頼性と良好なRF出力値とを両立するため
に、非磁性支持体上の表面、すなわち強磁性金属薄膜と
接する面には直径20〜300nm、高さ5〜40nm
の突起形成処理が施されていることが望ましい。
【0052】本発明の磁気記録媒体を構成する磁性層
は、イオンプレーティング、スパッタリング、もしくは
電子ビーム等の方法で形成される強磁性金属薄膜であ
る。強磁性金属薄膜は、Fe、CoおよびNi、ならび
にCo−NiおよびCo−Cr等の合金から選択される
1または複数の材料で形成される。強磁性金属薄膜は酸
素を含んでいてよく、酸素はこれらの金属または合金の
酸化物の形態で含まれていてよい。磁性層の厚さは一般
的に50nm〜300nmである。
【0053】本発明の磁気記録媒体を構成する炭素膜
は、スパッタリングもしくはプラズマCVD等の方法で
得られるアモルファス状、グラファイト状もしくはダイ
ヤモンド状の炭素からなるカーボン薄膜、あるいはそれ
らの炭素を混合および/または積層して形成したカーボ
ン薄膜を用いて形成することができる。本発明では特に
ダイヤモンド状の炭素、すなわちダイヤモンドライクカ
ーボンで炭素膜を形成することが好ましい。ダイヤモン
ドライクカーボンは適度な硬度を有するため、走行系部
材を損傷することなく磁気記録媒体の損傷を有効に抑制
することから、最も好ましい材料である。なお、いずれ
の材料を用いる場合も、炭素膜の厚さは5〜50nmで
あることが好ましい。
【0054】以上、本発明の含フッ素化合物を含む潤滑
剤を磁気記録媒体の潤滑剤層に含有させることに関して
説明したが、本発明の含フッ素化合物はそれ以外にも、
例えば精密機械もしくは精密部品等の潤滑剤、界面活性
剤、離型剤もしくは防錆剤の組成成分として使用するこ
とができる。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0056】(実施例1)第1の実施例は、本発明の合
フッ素化合物の生成に関するものである。本実施例で生
成した化合物は化学式(a1)で示される。
【0057】
【化29】
【0058】化学式(a1)で示される化合物を一般式
(a)を参照しながら説明すると、Rは炭素数18の
オクタデシル基であり、Rは、Rがパーフルオロペ
ンチル基であり、mおよびnがそれぞれ3および2であ
る、式(b)で示される基であり、rは2である。
【0059】次に、化学式(al)で示される化合物の
製造方法を説明する。出発原料は、下記の化学式(x
1):
【化30】 示されるニトリロトリカルボン酸23.3g(0.10
モル)と下記の化学式(b’1):
【化31】 で示される含フッ素アルコール77.6g(0.10モ
ル)と、オクタデシルアルコール27.0g(0.10
モル)であった。
【0060】上記原料を、触媒であるパラトルエンスル
ホン酸0.2gと溶媒であるヘプタン(n−C
16)500mlとともに、撹拌翼を備えた1リッ
トルのフラスコに仕込み、100℃にて24時間攪拌し
て反応させた。反応終了後、ヘプタンを留去し、反応混
合物をベンゼンに溶解し、−10℃に冷却して未反応の
ニトリロトリカルボン酸を除去した。さらに、反応混合
物をメタノールに溶解して同様の処理を実施し、未反応
のアルコールとニトリロトリカルボン酸を除去した。そ
の結果、白色半固体124.3gを得た。この白色半固
体はIR、GPCおよびFD−MSにより、出発原料お
よび副生成物を含まない化学式(a1)で示される化合
物であることが確認された。この化合物の、赤外スペク
トルを図1に示すとともに、IR吸収スペクトル、なら
びにGPCおよびFD−MSから判った事項を以下にま
とめる。
【0061】IR;アルコールの3,330cm−1
吸収ピーク消滅、エステルの1,760cm−1の吸収
ピーク出現。 GPC;含フッ素アルコール、アルキルアルコール、ニ
トリロトリカルボン酸検出されず。 FD−MS;m/e 1,243に主ピーク有り。
【0062】本実施例は、本発明の含フッ素化合物のう
ち一の化合物のみについて製造した例を示すものである
が、これと異なる化合物も、出発原料を適宜変更するこ
とにより生成することができる。
【0063】例えば、上記実施例1において、化学式
(b’1)で示されるアルコールに代えて、下記の化学
式(b’2)、(b’3)、(b’4)、(b’5)も
しくは(b’6)で示されるアルコールを用いることに
より、それぞれ化学式(a2)、(a3)、(a4)、
(a5)もしくは(a6)で示される化合物を得ること
ができる。
【0064】
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【0065】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【0066】また、実施例1において、オクタデシルア
ルコールに代えて、例えば、ドデシルアルコールもしく
はオレイルアルコールを用いることにより、それぞれ化
学式(a7)もしくは(a8)で示される化合物を得る
ことができる。
【0067】
【化42】
【化43】
【0068】また、実施例1において、化学式(x1)
で示されるニトリロトリカルボン酸に代えて、例えば、
下記の化学式(x2)もしくは(x3)で示されるニト
リロトリカルボン酸を用いることにより、それぞれ化学
式(a9)もしくは(a10)で示される化合物を得る
ことができる。
【0069】
【化44】
【化45】
【0070】
【化46】
【化47】
【0071】(実施例2)実施例2〜7において、本発
明の磁気記録媒体(磁気テープ)を製造した例を説明す
る。本実施例では、非磁性支持体として、厚さが6.3
μmのポリエステルフィルムを使用した。このポリエス
テルフィルムは、表面に、フィルム内に添加されたシリ
カ微粒子により付与された勾配のゆるやかな粒状突起
(平均高さ7nm、直径1μm)を100μm当り数
個有し、かつ重合触媒残渣の微粒子に起因する比較的大
きな突起の数が極めて少ないものであった。さらに、こ
のポリエステルフィルムの表面には、直径15nmのシ
リカコロイド粒子を核とし紫外線硬化エポキシ樹脂を結
合剤とする急峻な山状突起が、1mm当り1×10
個設けられていた。
【0072】このポリエステルフィルム上に、磁性層で
ある強磁性金属薄膜(膜厚100nm)を形成した。強
磁性金属薄膜は、Co−Ni(Ni含有量20モル%)
を蒸着材料とし、連続真空斜め蒸着法により形成した。
蒸着は、微量の酸素の存在下で実施した。強磁性金属薄
膜中の酸素含有量は原子分率で5%であった。
【0073】次に、強磁性金属薄膜の上に、プラズマC
VD法によって、ダイヤモンドライクカーボンから成る
厚さ5nmの炭素膜を形成した。続いて、上記化学式
(a1)で示される含フッ素化合物を、イソプロピルア
ルコールとトルエンの混合溶媒(重量比1:1)に溶解
して塗布液を調製した。調製した塗布液を、リバースロ
ールコータを用いて、炭素膜の上に湿式塗布法で塗布し
た後、乾燥処理して溶媒を蒸発させた。最終的に、炭素
膜上には潤滑剤である含フッ素化合物(a1)が表面1
当り10mg存在する潤滑剤層が形成された。
【0074】これを所定幅に裁断して磁気テープとし、
5℃、10%RHの環境下、および40℃、80%RH
の環境下でそれぞれ市販の8mmVTRを用いて繰り返
し走行させた時の出力特性を測定し、RF出力が初期値
に対し2dB低下するか、あるいは出力変動が発生しは
じめるまでの走行回数を測定した。
【0075】(実施例3)化学式(a1)で示される化
合物に代えて、化学式(a2)で示される化合物を用い
たこと以外は実施例2と同様にして磁気テープを作製
し、同様の試験を行った。
【0076】(実施例4)化学式(a1)で示される化
合物に代えて、化学式(a1)で示される化合物と公知
の潤滑剤C1733COOC17とを重
量比で1:1の割合で混合した潤滑剤組成物を用いたこ
と以外は実施例2と同様にして、炭素膜上に潤滑剤組成
物が1mあたり10mg存在する潤滑剤層が形成され
た磁気テープを作製し、同様の試験を行った。
【0077】(実施例5)化学式(a1)で示される化
合物に代えて、化学式(a1)で示される化合物と上記
化学式(z1)で示される公知の潤滑剤とを重量比で
1:1の割合で混合した潤滑剤組成物を用いたこと以外
は実施例2と同様にして、炭素膜上に潤滑剤組成物が1
あたり10mg存在する潤滑剤層が形成された磁気
テープを作製し、同様の試験を行った。
【0078】(実施例6)化学式(a1)で示される化
合物に代えて、化学式(a1)で示される化合物と市販
の潤滑剤であるパーフルオロポリエーテル(商品名 Fo
mblin Z DOL,平均分子量2000:Ausimont社製)と
を重量比で3:1の割合で混合した潤滑剤組成物を用い
たこと以外は実施例2と同様にして、炭素膜上に潤滑剤
組成物が1mあたり10mg存在する潤滑剤層が形成
された磁気テープを作製し、同様の試験を行った。
【0079】(実施例7)化学式(a1)で示される化
合物に代えて、化学式(a1)で示される化合物と有機
リン系化合物(C1225S)Pとを重量比で2:
1の割合で混合した潤滑剤組成物を用いたこと以外は実
施例2と同様にして、炭素膜上に潤滑剤組成物が1m
あたり10mg存在する潤滑剤層が形成された磁気テー
プを作製し、同様の試験を行った。
【0080】以上の実施例2〜7の試験結果を(表1)
に示す。表中の比較例1、2は、潤滑剤としてそれぞ
れ、従来の技術の欄に記載の化学式(y1)、(z1)
で示される化合物を使用して、実施例2と同様にして作
製した磁気テープである。
【0081】
【表1】 磁気テープ 走行回数(回) 5℃,10%R.H. 40℃,80%R.H. 比較例 1 80 90 比較例 2 100 110 実施例 2 200以上 200以上 実施例 3 200以上 200以上 実施例 4 200以上 200以上 実施例 5 200以上 200以上 実施例 6 200以上 200以上 実施例 7 200以上 200以上
【0082】(表1)より、本発明の含フッ素化合物を
含む潤滑剤層を設けた磁気テープ試料はすべて、低温低
湿度下および高温高湿度下における潤滑性に優れている
ことが判る。一方、従来の潤滑剤のみから成る潤滑剤層
を設けた磁気テープの潤滑性は、低温低湿度下もしくは
高温高湿度下で繰り返し走行させている間に、明らかに
低下することが判る。
【0083】なお、実施例2〜7は、化学式(a1)も
しくは(a2)で示される化合物を使用して作製した磁
気テープ、および化学式(a1)と公知の潤滑剤もしく
は有機リン系化合物との混合物を使用して作製した磁気
テープに関するものであるが、化学式(a3)、(a
4)、(a5)、(a6)、(a7)、(a8)、(a
9)および(a10)で示される化合物から選ばれる少
なくとも1種の化合物を含む潤滑剤、ならびにこれらの
化合物と公知の潤滑剤もしくは有機リン系化合物とを含
んで成る潤滑剤組成物を使用して作製した磁気テープに
ついても同様の効果が認められた。
【0084】さらに、下記の化学式(a11)もしくは
(a12)で示される化合物を含む潤滑剤、またはこれ
らの化合物と公知の潤滑剤もしくは有機リン系化合物と
を含んで成る組成物を潤滑剤として使用して作製した磁
気テープについても、同様の効果が認められた。
【0085】
【化48】
【化49】
【0086】(実施例8)実施例8〜13において、本
発明の他の磁気記録媒体(磁気ディスク)を製造した例
を説明する。本実施例では、非磁性支持体として、直径
95mm、厚さ1.2mmのAl合金板の表面に厚さ2
5μmの非磁性Ni−P合金メッキを施し、テクスチャ
加工により平均粗さ5nm、最大高さ30nmの突起を
形成したものを用いた。この支持体の非磁性Ni−P合
金メッキの上にスパッタリング法によって、厚さ130
nmのCr下地層と厚さ60nmのCo−Niの強磁性
金属薄膜を形成した。更にその強磁性金属薄膜の上に、
プラズマCVD法によって、ダイヤモンドライクカーボ
ンから成る厚さ5nmの炭素膜を形成した。次に、化学
式(a1)で示される含フッ素化合物をイソプロピルア
ルコールとトルエンの混合溶媒(重量比1:1)に溶解
して塗布液を調製した。調製した塗布液を、湿式塗布法
(ディッピング法)で塗布した後、溶媒を乾燥させて、
磁気ディスクを得た。最終的に、炭素膜上には潤滑剤で
ある含フッ素化合物(a1)が表面1m当り10mg
存在する潤滑剤層が形成された。
【0087】この磁気ディスクについて、5℃、10%
RHの環境下、および40℃、80%RHの環境下でC
SS(コンタクト・スタート・ストップ)試験を実施
し、摩擦係数が1.0を超えた時点のCSS回数または
ヘッドクラッシュ発生時のCSS回数で耐久性の判定を
行った。
【0088】(実施例9)化学式(a1)で示される化
合物に代えて、化学式(a2)で示される化合物を使用
したこと以外は実施例8と同様にして、磁気ディスクを
作製し、同様の試験を行った。
【0089】(実施例10)化学式(a1)で示される
化合物に代えて、実施例4で使用したものと同じ潤滑剤
組成物、すなわち化学式(a1)で示される化合物と公
知の潤滑剤C17 33COOC17とを
重量比で1:1の割合で混合した潤滑剤組成物を用いた
こと以外は実施例8と同様にして、炭素膜上に潤滑剤組
成物が1mあたり10mg存在する潤滑剤層が形成さ
れた磁気ディスクを作製し、同様の試験を行った。
【0090】(実施例11)化学式(a1)で示される
化合物に代えて、実施例5で使用したものと同じ潤滑剤
組成物、すなわち化学式(a1)で示される化合物と化
学式(z1)で示される潤滑剤とを重量比で1:1の割
合で混合した潤滑剤組成物を用いたこと以外は実施例8
と同様にして、炭素膜上に潤滑剤組成物が1mあたり
10mg存在する潤滑剤層が形成された磁気ディスクを
作製し、同様の試験を行った。
【0091】(実施例12)化学式(a1)で示される
化合物に代えて、実施例6で使用したものと同じ潤滑剤
組成物、すなわち化学式(a1)で示される化合物と市
販の潤滑剤であるパーフルオロポリエーテル(商品名
Fomblin Z DOL,平均分子量2000:Ausimont社製)
とを重量比で3:1の割合で混合した潤滑剤組成物を用
いたこと以外は実施例8と同様にして、炭素膜上に潤滑
剤組成物が1mあたり10mg存在する潤滑剤層が形
成された磁気ディスクを作製し、同様の試験を行った。
【0092】(実施例13)化学式(a1)で示される
化合物に代えて、実施例7で使用したものと同じ潤滑剤
組成物、すなわち化学式(a1)で示される化合物と有
機リン系化合物(C 1225S)Pとを重量比で
2:1の割合で混合した潤滑剤組成物を用いたこと以外
は実施例8と同様にして、炭素膜上に潤滑剤組成物が1
あたり10mg存在する潤滑剤層が形成された磁気
ディスクを作製し、同様の試験を行った。
【0093】実施例8〜13の試験結果を(表2)に示
す。表中の比較例3、4の磁気記録媒体は、潤滑剤とし
て化学式(y1)、(z1)で示される化合物を使用し
て、実施例8と同様にして作製した磁気ディスクであ
る。
【0094】
【表2】 磁気ディスク CSS回数(回) 5℃,10%R.H. 40℃,80%R.H. 比較例 3 5,000 8,000 比較例 4 18,000* 15,000 実施例 8 50,000以上 50,000以上 実施例 9 50,000以上 50,000以上 実施例 10 50,000以上 50,000以上 実施例 11 50,000以上 50,000以上 実施例 12 50,000以上 50,000以上 実施例 13 50,000以上 50,000以上 *印の試料はヘッドクラッシュ発生
【0095】(表2)より、本発明の含フッ素化合物を
含有する潤滑剤層を設けた磁気ディスクはすべて、低温
低湿度下および高温高湿度下におけるCSS回数が大き
く、耐久性に優れていることが判る。一方、従来の潤滑
剤のみから成る潤滑剤層を設けた磁気ディスクは、低温
低湿度下もしくは高温高湿度下においてCSS回数が小
さく、明らかに耐久性に劣ることが判る。
【0096】なお、実施例8〜13は、化学式(a1)
もしくは(a2)で示される化合物を使用して作製した
磁気ディスク、および化学式(a1)と公知の潤滑剤も
しくは有機リン系化合物との混合物を使用して作製した
磁気ディスクに関するものであるが、化学式(a3)、
(a4)、(a5)、(a6)、(a7)、(a8)、
(a9)、(a10)、(a11)および(a12)で
示される化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物か
ら成る潤滑剤、ならびにこれらの化合物と公知の潤滑剤
もしくは有機リン系化合物とを含んで成る潤滑剤組成物
を使用して作製した磁気ディスクについても同様の効果
が認められた。
【0097】(実施例14)潤滑剤層中の潤滑剤の量
(即ち、潤滑剤層の厚さ)が異なる7種類の磁気テープ
(No.1〜7)を作製した。いずれの磁気テープも、
実施例2で使用した非磁性支持体を使用し、実施例2と
同様にして作製した。潤滑剤として、化学式(a1)で
示される含フッ素化合物を使用した。潤滑剤層中の潤滑
剤の量は、潤滑剤を混合溶媒に溶解するときの濃度を調
節することによって、異なるようにした。
【0098】各磁気テープの走行性を評価するために、
動摩擦係数μkを求めた。動摩擦係数μkは次の手順に
従って求めた。まず、各試料を、巻き付け角90°で摩
擦部材(ステンレス製(SUS420J2、表面粗さ
0.2S)、外径6mm)に巻き付け、テンション0.2
Nの条件で試料を18mm/秒の速度で巻き出し、同じ速
度で巻き取り、巻き取り側においてテンションを測定し
た。測定は23℃、70%RHの環境下で実施した。巻
き取り側のテンションと巻き出し側のテンションとの比
からオイラーの式より動摩擦係数を計算して求めた。こ
こでは、試料を繰り返し往復走行させ、10パス目の動
摩擦係数μkで走行性を評価した。
【0099】(比較例5)潤滑剤として、化学式(z
1)で示される化合物を使用し、潤滑剤層中の潤滑剤の
量(即ち、潤滑剤層の厚さ)が異なる7種類の磁気テー
プ(No.1〜7)を作製した。各磁気テープは、実施
例2と同様にして作製した。作製した各磁気テープにつ
いて、実施例14と同様にして、走行性を評価した。
【0100】実施例14および比較例5で得た各磁気テ
ープについて、潤滑剤層に含まれる潤滑剤の量および走
行性(動摩擦係数)を表3に示す。また、図2として、
潤滑剤の量と走行性との関係を表すグラフを示す。
【0101】
【表3】
【0102】表3および図2より、潤滑剤の量が同じで
ある場合には、本発明の含フッ素化合物を潤滑剤とする
実施例14の磁気テープの方が、比較例5の磁気テープ
よりも、動摩擦係数が小さく、走行性の点で優れている
ことが判る。実施例14の磁気テープのうち、潤滑剤の
量が20mg/mまでのものは、ほぼ同じ走行性を示
し、50mg/mの磁気テープも実用可能な程度の動
摩擦係数を示した。一方、比較例5の磁気テープに関し
ては、潤滑剤の量が約20mg/mを越えると動摩擦
係数の上昇が認められ、50mg/mのものは実用で
きないものであった。この結果から、本発明の合フッ素
化合物で潤滑剤層を形成すれば、潤滑剤層の厚さが磁気
記録媒体の走行性に及ぼす影響を小さくし得るといえ
る。
【0103】
【発明の効果】本発明の含フッ素化合物は、一分子内に
1個のフルオロアルキル末端基またはフルオロエーテル
末端基もしくはフルオロポリエーテル末端基と、1個の
脂肪族炭化水素末端基すなわちアルキル末端基またはア
ルケニル末端基と、2個のエステル結合と、1個のカル
ボキシル基と、1個の窒素原子とを有する構造である。
これら複数の結合基等の効果により、潤滑性を付与すべ
き対象の表面(例えば磁気記録媒体の炭素膜表面)に良
好に付着して、優れた潤滑特性を様々な環境下で長期間
にわたって発揮する。したがって、この化合物は、様々
な機械、装置もしくは部品の潤滑剤として有用である。
【0104】例えば、本発明の含フッ素化合物を含む潤
滑剤を、非磁性支持体上に強磁性金属薄膜、炭素膜およ
び潤滑剤層がこの順に設けられて成る磁気記録媒体の潤
滑剤層に含有させた場合、本発明の化合物に含まれる各
末端基の相乗効果により、潤滑性および耐久性に優れ、
かつ低温低湿度環境下から高温高湿度環境下までの幅広
い環境下において潤滑性が低下しない磁気記録媒体を得
ることができる。
【0105】また、本発明の含フッ素化合物を含む潤滑
剤で厚い潤滑剤層を有する磁気記録媒体を製造し、これ
を走行させても、磁気記録媒体と摺動部材との間の摩擦
係数の上昇が抑制されるために、磁気記録媒体の摺動部
材への貼り付きが生じにくい。即ち、本発明の含フッ素
化合物を使用すれば、潤滑剤層の厚さが磁気記録媒体の
潤滑特性(即ち、走行性)に及ぼす影響を小さくし得る
ので、潤滑剤層の形成工程において、厚さの制御に対す
る厳密性が緩和される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で合成した含フッ素化合物の赤外分
光分析の結果を示す図である。
【図2】 潤滑剤層を本発明の含フッ素化合物で形成し
た磁気テープ(実施例14)、および潤滑剤層を従来の
潤滑剤で形成した磁気テープ(比較例5)の潤滑剤の量
と動摩擦係数(走行性)との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/72 G11B 5/72 5/725 5/725 5/84 5/84 B // C10N 40:18 C10N 40:18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(a): 【化1】 (式中、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、
    はフルオロアルキル基、またはフルオロエーテル基
    もしくはフルオロポリエーテル基を示し、rは1〜20
    の整数である。)で示される含フッ素化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(a)において、Rが下記の式
    (b): 【化2】 (式中、Rはフルオロアルキル基であり、mは1〜6
    の整数であり、nは1〜30の整数であり、cは1〜1
    2の整数である。)で示されるフルオロポリエーテル基
    である請求項1に記載の含フッ素化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(b)においてcが2〜12の整
    数である請求項2に記載の含フッ素化合物。
  4. 【請求項4】 潤滑剤用の請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の含フッ素化合物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の含
    フッ素化合物を少なくとも1種含んで成る潤滑剤。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種の、含フッ素アルキルジ
    カルボン酸のモノエステル化合物を更に含む請求項5に
    記載の潤滑剤。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種のパーフルオロポリエー
    テル系化合物を更に含む請求項5に記載の潤滑剤。
  8. 【請求項8】 少なくとも1種の有機リン系化合物を更
    に含む請求項5〜7のいずれか1項に記載の潤滑剤。
  9. 【請求項9】有機リン系化合物が、一般式(c)、
    (d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、
    (j)および(k): 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 (上記各一般式(c)〜(k)において、kは8〜20
    の整数である。)で示される有機リン系化合物から成る
    群から選択される少なくとも1種の有機リン系化合物で
    ある請求項8に記載の潤滑剤。
  10. 【請求項10】 非磁性支持体の上に形成された強磁性
    金属薄膜、強磁性金属薄膜の上に形成された炭素膜、お
    よび炭素膜の上に形成された潤滑剤層を有する磁気記録
    媒体であって、潤滑剤層が、請求項5〜9のいずれか1
    項に記載の潤滑剤を少なくとも1種含む磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 炭素膜がダイヤモンドライクカーボン
    から成る請求項10に記載の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項10または請求項11のいずれ
    かに記載の磁気記録媒体の製造方法であって、潤滑剤層
    の形成工程が、炭化水素系溶媒とアルコール系溶媒との
    混合有機溶媒に潤滑剤を溶解して調製した塗布液を炭素
    膜の上に塗布する工程を含む磁気記録媒体の製造方法。
  13. 【請求項13】 炭化水素系溶媒とアルコール系溶媒と
    の混合割合が重量比で1:9〜9:1の範囲にある請求
    項12に記載の磁気記録媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113387825A (zh) * 2021-06-10 2021-09-14 福州大学 长链烷基酯胺类化合物或含氟长链烷基酯胺类化合物及其公斤级制备方法

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