JPH11171564A - ガラス成形体の製造方法 - Google Patents

ガラス成形体の製造方法

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JPH11171564A
JPH11171564A JP10280872A JP28087298A JPH11171564A JP H11171564 A JPH11171564 A JP H11171564A JP 10280872 A JP10280872 A JP 10280872A JP 28087298 A JP28087298 A JP 28087298A JP H11171564 A JPH11171564 A JP H11171564A
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忠幸 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来品と変わらない優れた面精度を有するガ
ラス成形体をより短いサイクルタイムで成形する方法を
提供すること。 【解決手段】 予熱したガラス素材を予熱した上型と下
型とにより加圧してガラス成形体を形成する工程(A)、
形成されたガラス成形体を冷却する工程(B)、冷却され
たガラス成形体を上型と下型とを離間させて離型する工
程(C)、並びにガラス素材、上型及び下型を予熱する工
程(D)を繰り返してガラス成形体を製造する方法であっ
て、前記上型及び下型の少なくとも一方は移動可能であ
り、上型及び下型は相互に離間した状態で誘導加熱によ
り予熱され、離間した状態で予熱された下型に予熱され
たガラス素材を供給した後に、上型または下型の一方が
移動して加圧工程(A)を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレス成形後におい
て研削や研磨を必要としない、高精度のレンズ等のガラ
ス光学素子を含むガラス成形体の製造方法に関する。特
に本発明は、より高い面精度を有するガラス成形体を高
い生産効率で製造する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】軟化ガラスが融着せず、鏡面加工が可能
な型材料を精密加工した成形型を用い、プレス成形後に
おいて研削や研磨を必要としない、レンズなどのガラス
光学素子の成形方法が種々開発されている。このような
ガラス光学素子の成形方法においては、生産性をより向
上することが課題となっている。即ち、単一の装置で単
位時間内により多くのガラス光学素子を成形する方法及
び装置が必要となる。
【0003】従来のガラス光学素子を成形する方法とし
て、例えば、米国特許第3,833,347号及び米国特許第4,4
81,023号に記載の方法がある。米国特許第3,833,347号
に記載の方法は、型にガラス塊をセットして非酸化性雰
囲気中で昇温し、ガラスの軟化点付近の温度で型とガラ
スを等温にしてプレスし、荷重を維持しながら型温度を
ガラスの転移点以下まで下げ、荷重を除いた後、型の酸
化を防ぐために更に300℃以下まで冷却する方法であ
る。また、米国特許第4,481,023号に記載の方法は、最
終製品に近似の形状のガラスプリフォームを用い、プリ
フォームと型とをガラス粘度が108〜1012ポアズの範囲
になる温度で等温状態にしてプレスし、1011〜1013ポア
スの間の粘度を示す温度にあるときに成形されたレンズ
を型から取り出す方法である。これらの方法は、いずれ
も等温プレス法と呼ばれ、高い面精度を有するレンズが
得られるが、成形のサイクルタイム(1つのレンズを成形
するに要する時間)が著しく長いという欠点がある。
【0004】それに対して、特開平7-10556号公報に
は、以下の光学素子の成形方法が開示されている。ガラ
ス素材を加熱軟化し、成形用型でプレスして、光学素子
を成形する方法において、107〜109dPaS(ポアズ)の粘度
になるように、加熱したガラス素材を、その素材の1010
〜1012dPaS(ポアズ)の粘度に相当する温度に調節した成
形用型でプレスし、その後、成形用型の温度が1013dPaS
(ポアズ) の粘度に相当する温度以下になるまで冷却し
てから、プレス圧を解除する。この方法は、ガラス素材
の温度より低い温度の成形用型を用いる方法(非等温プ
レス法)であり、成形用型の加熱温度を低く抑えられる
ことから、前記方法と比べて成形のサイクルタイムを短
縮できると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】成形のサイクルタイム
の長短は、主に、成形用型の昇温及び降温に要する時間
に依存する。一般に、成形用型の降温に関して、レンズ
を離型する温度及び冷却速度は、得られるレンズの面精
度に大きく影響することから、レンズ形状や大きさによ
っては、高い温度での離型や冷却速度を一定以上にする
ことは問題がある。そこで、成形のサイクルタイムの短
縮には、成形用型の昇温を短縮することが必要になる。
成形用型の昇温の短縮には、昇温すべき温度を低く設定
することと、昇温速度及び昇温に係わる操作の迅速化が
必要である。
【0006】しかるに、特開平7-10556号公報に記載の
方法では、昇温すべき温度を低く設定することのみに注
目し、昇温速度及び昇温に係わる操作の迅速化について
の配慮は何らなされていない。特開平7-10556号公報に
は、上下型にヒーターが取り付けられた図面が添付され
ているが、ヒーターの種類や昇温に必要な温度等に関す
る記載はない。一般に成形型の昇降温には、抵抗加熱ヒ
ーターが使用されているが、抵抗加熱ヒーターによる型
の昇降温は、迅速とは言いがたい。
【0007】ところで、抵抗加熱よりも昇温速度の速い
方法として高周波誘導加熱があり、高周波誘導加熱を光
学部材の成形方法に採用した例が米国特許第3,833,347
号及び特開昭63-10556号公報に開示されている。これら
の方法では、成形装置の外に耐熱性ガラスチューブを介
して配置された誘導加熱コイルにより、成形型が加熱さ
れる仕組みになっている。この装置では、成形型自体の
加熱は迅速に行われるが、ガラスチューブ内の成形型へ
のガラス素材の搬入や成形品の搬出に時間がかかり、結
果としてサイクルタイムを短縮することはできない。上
述したのように、サイクルタイムの短縮には、昇温速度
のみならず昇温に係わる操作の迅速化が必要であるが、
これまでに知られている方法では、昇温に係わる操作の
迅速化にまで配慮した方法はない。また、上記仕組みの
場合には、上型と下型の間隔を数十cm以上離さなければ
ならず、その場合、予熱したガラス素材が供給された上
下型が近づき、プレスされるまでの当該ガラス素材の移
動距離が長くなるため、ガラス素材の温度が低下して、
プレス後の表面精度の悪化につながる。この問題は、ガ
ラス素材が小さければ小さいほど深刻である。
【0008】そこで、本発明の目的は、従来品と変わら
ない優れた面精度を有するガラス成形体をより短いサイ
クルタイムで成形する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、以下のとおりである。 〔請求項1〕 予熱したガラス素材を予熱した上型と下
型とにより加圧して前記上型及び下型の各成形面に対応
するガラス成形体を形成する工程(A)、形成されたガラ
ス成形体を冷却する工程(B)、冷却されたガラス成形体
を上型と下型とを離間させて離型する工程(C)、並びに
ガラス素材、上型及び下型を予熱する工程(D)を繰り返
してガラス成形体を製造する方法であって、前記上型及
び下型の少なくとも一方は移動可能であり、上型及び下
型は相互に離間した状態で誘導加熱により予熱され、離
間した状態で予熱された下型に予熱されたガラス素材を
供給した後に、上型または下型の一方が移動して加圧工
程(A)を実施することを特徴とする製造方法。 〔請求項2〕 上型及び下型の成形面近傍の温度がガラ
ス成形体を構成するガラスの転移温度またはそれ以下に
冷却された時点で、冷却されたガラス成形体の離型を行
う請求項1記載の製造方法。 〔請求項3〕 加圧工程を実施するために移動した上型
または下型を加圧工程の間、誘導加熱する請求項1また
は2記載の製造方法。 〔請求項4〕 工程(A)〜(D)を非酸化性雰囲気中
で行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。 〔請求項5〕 10ポアズ以下の粘度に相当する温度
に予熱したガラス素材を、このガラス素材の予熱温度以
下に予熱した下型の成形面上に移送し、加圧する請求項
1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。 〔請求項6〕 下型は上下に移動可能であり、下型の予
熱位置と加圧位置との間の移動距離が30cm以下であ
り、予熱されたガラス素材が供給されてから、5秒以内
に加圧成形が開始される請求項1〜5のいずれか1項に
記載の製造方法。 〔請求項7〕 誘導加熱を高周波誘導加熱コイルで行う
請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。 〔請求項8〕 上型及び下型の誘導加熱を独立に行う請
求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。 〔請求項9〕 一つの前記高周波誘導加熱コイルで上型
及び下型を誘導加熱する請求項7記載の製造方法。 〔請求項10〕 前記高周波誘導加熱コイルと、上型お
よび/または下型との位置を変化させることにより上型
および/または下型の温度を調節する請求項9記載の製
造方法。 〔請求項11〕 前記上型または下型の一方を移動して
加圧工程(A)を実施するための上下駆動装置として、サ
ーボモーター駆動を用いる請求項1〜10のいずれか1
項に記載の製造方法。 〔請求項12〕 ガラス成形体が、直径が8mm以下のマ
イクロレンズである請求項1〜11のいずれか1項に記
載の製造方法。 〔請求項13〕 ガラス成形体が、プレス成形後に研削
および研磨を必要としない光学素子である請求項1〜1
2のいずれか1項に記載の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、以下の工程
(A)〜(D)からなるサイクルを繰り返し行うことで、ガラ
ス成形体を製造する方法である。 工程(A):予熱したガラス素材を予熱した上型と下型と
により加圧して前記上型及び下型の各成形面に対応する
ガラス成形体を形成する工程 工程(B):形成されたガラス成形体を冷却する工程 工程(C):冷却されたガラス成形体を上型と下型とを離
間させて離型する工程 工程(D):ガラス素材、上型及び下型を予熱する工程 工程(A)〜(D)からなるサイクルを繰り返し行うことで、
ガラス成形体を製造する方法は、既に公知であり、本発
明においても、使用するガラス素材、上型及び下型等の
成形型、成形条件等は、後述する場合を除いて、公知の
ものをそのまま使用することができる。また、工程
(A)〜(D)を非酸化性雰囲気中で行うことが、成形
型の酸化防止及びガラス素材の成形型への融着防止の観
点から好ましい。
【0011】本発明のガラス成形体の製造方法は、前記
上型及び下型の少なくとも一方は移動可能であり、上型
及び下型は相互に離間した状態で誘導加熱により予熱さ
れ、離間した状態で予熱された下型に予熱されたガラス
素材を供給した後に、上型または下型の一方が移動して
加圧工程(A)を実施することを特徴とする。尚、上型及
び下型の予熱は、上型及び下型自体が誘導加熱により予
熱される場合と上型及び下型の周辺の部材、例えば、母
型が誘導加熱され、その熱により上型及び下型が予熱さ
れる場合を含む。この点を図面を参照して説明する。
【0012】図1は、本発明のガラス成形体の成形に方
法に用いられる、成形型の略断面図である。ガラス成形
体の成形装置は、成形型10、および、後述するように
成形型の下部14を上下方向に移動するためのシリン
ダ、サーボモータ駆動、ピストンなどから選ばれる上下
駆動装置などからなる搬送機構、成形型10中の所定の
部材を誘導加熱するための高周波コイルなどを備え、成
形型10は、成形装置内に取り付けられる。成形型10
は、略円筒状であり、所定の位置に固定された成形型上
部12と、前記上下駆動装置(図示せず)により上下方
向に移動可能な成形型下部14とから構成されている。
成形型上部12は、略円盤状の第1の上母型16と、上
母型16の下方に位置し、当該上母型16に固定された
中空円筒状の第2の上母型18と、第2の上母型18と
同心に位置し、その下端面にてガラス材料を押圧して成
形する上型20と、第2の上母型18および上型20と
同心で、かつ、半径方向において、これらの間に位置す
る上型の保持手段である上型下降止めリング22と、上
記部材と同心に位置し、かつ、上型下降止めリング22
の略下方に位置するスリーブ24と、上型下降止めリン
グ22とスリーブ24との間に上下方向に配設されたバ
ネ25とを備えている。ここで、上下駆動装置として、
サーボモータ駆動を用いた場合には、位置制御およびト
ルク制御の両方ができることにより、上下移動の位置制
御およびトルク制御ができるので、ミクロンオーダーの
位置だしおよび位置速度制御が可能となる。
【0013】一方、成形型下部14は、その下面にてシ
リンダ(図示せず)に固定された下母型26、下母型2
6の上方に位置し、該下母型26に固定された中空円筒
状の第2の下母型28と、下母型28と同心に位置し、
かつ、その上端面である成形面にて、ガラス材料を受け
入れるようになっている下型30とを備えている。
【0014】このような成形型10のうち、上型20お
よび下型30を誘導加熱される材料で形成することがで
きる。また、上型20および下型30の周辺の部材であ
るまたは上母型16、18および下母型26、28を誘
導加熱される材料で形成することもできる。さらに、上
型20、下型30、スリーブ24、上母型18および下
母型28の全てを誘導加熱される材料で形成することも
できる。誘導加熱される材料とは、例えば、タングステ
ン合金等の金属材料や超硬合金などであることができ
る。
【0015】尚、上型20および下型30を誘導加熱さ
れる材料で形成する場合、成形面は、例えば、ダイヤモ
ンド、耐熱金属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化
物、酸化物などのセラミックスなどで形成することが、
高い耐久性が得られるという観点から好ましい。特に、
誘導加熱される材料からなる基材の上に、CVD法によ
り炭化ケイ素膜を形成して、仕上がり形状に加工した
後、イオンプレーティング法等によりi−カーボン膜等
の非晶質及び/又は結晶質のグラファイト及び/又はダ
イヤモンドの単一成分層又は混合層からなる炭素膜を形
成したものが好ましい。これら炭素膜は、成形型温度を
比較的高温にして成形しても、融着が起こらず、かつ離
型性がよいため比較的高温で容易に離型できるとう利点
がある。
【0016】また、上型20および下型30を誘導加熱
される材料以外の材料で形成する場合、たとえば、炭化
ケイ素、ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、酸化
アルミニウムや炭化チタンのサーメット、或いは、これ
らの表面にダイヤモンド、耐熱金属、貴金属合金、炭化
物、窒化物、硼化物、酸化物などのセラミックスなどを
被覆したものから構成され得る。特に、炭化ケイ素焼結
体上にCVD法により炭化ケイ素膜を形成して、仕上が
り形状に加工した後、イオンプレーティング法等により
i−カーボン膜等の非晶質及び/又は結晶質のグラファ
イト及び/又はダイヤモンドの単一成分層又は混合層か
らなる炭素膜を形成したものが好ましい。その理由は、
成形型温度を比較的高温にして成形しても、融着が起こ
らないこと及び、離型性がよいため比較的高温で容易に
離型できることによる。
【0017】上母型16、18、及び下母型26、28
は、誘導加熱される材料、たとえば、金属製であること
ができる。バネ25は、たとえば、セラミック材料から
構成することができる。上母型16の半径方向中央部に
は、下方に突出した円筒状の突出部32が設けられ、突
出部32の下端面と、上型20の上端面とが当接できる
ようになっている。また、上母型16と第2の上母型1
8とは、ネジなどにより相互に固定されている。
【0018】中空円筒状の第2の上母型18は、その内
側に、上型20、上型下降止めリング22およびスリー
ブ24を収容するようになっており、また、その内周面
で、スリーブの外周面と当接し、スリーブ24をガイド
するようになっている。さらに、第2の上母型18の下
面は、ガラス材料の押圧時(成形時)に、第2の下母型
28の上面と当接するようになっている。第2の上母型
18の下側内周面には、半径方向内側に突出する突出部
19が形成されている。これは、スリーブ24をガイド
するとともに、スリーブ24の下方への動きを制限して
いる。上型20の上側には、フランジ34が形成されて
いる。また、上型20の下端面の形状は、ガラス成形体
の一方の面形状と一致するようになっている。
【0019】上型下降止めリング22は、半径方向外側
に突出した上側フランジ36と、半径方向内側に突出し
た下側フランジ38とを有している。上側フランジ36
の一方は、上母型16と当接し、他方は、バネ25の一
端と接している。このため、リング22は、バネ25に
より、上方、すなわち、上母型16の側に付勢される。
下側フランジ38は、上型20のフランジ34と係合で
き、これにより、上型20の下降を抑止するようになっ
ている。
【0020】スリーブ24は、一体的に構成されてお
り、便宜上、上側スリーブ上側40と、下側スリーブ4
2とに別けて説明する。上側スリーブ40には、半径方
向外側に突出した突出部44が設けられ、突出部の上面
と、バネ25の他端とが接している。これにより、スリ
ーブ24は、下方に付勢される。また、上側スリーブ4
0の内周面と、上型20の外周面とは接触し、上型は、
このスリーブ40の内周面にガイドされつつ、上下方向
に摺動できるようになっている。上側スリーブ40の内
径は、下側スリーブ42の内径よりも小さくなってい
る。下側スリーブ42と上側スリーブ40との境界にお
いて、段部46が形成される。この段部46の機能につ
いては後述する。さらに、下側スリーブ42は、後述す
る下型30と第2の母型28との間のドーナツ状の穴部
に嵌入し、かつ、嵌入の際に、その内周面が、下型30
の外周面と接触し、下型30の外周面にガイドされるよ
うになっている。バネ25は、第2の上母型18とスリ
ーブ24との間に巻回され、その一端が、上型下降制限
リング22に接し、他端が、スリーブ24の突出部44
に接している。
【0021】上母型16、18と同様に、下母型26と
第2の下母型28とは、ネジにより相互に固定されてい
る。また、下型30は、下母型26上に載置され、か
つ、第2の下母型28の半径方向内側に突出した突出部
48により位置決めされている。下型30の上端面は、
ガラス成形体の他方の面形状と一致する成形面になって
いる。
【0022】前記上型20及び下型30の少なくとも一
方は移動可能である。例えば、下型30は、前記上下駆
動装置(図示せず)により上昇し得る成形型下部14と
ともに移動し得る。この場合の上型及び下型が相互に離
間した状態での誘導加熱による予熱について図2に基づ
いて説明する。図2(a)に示すように、成形型上部1
2中の上型20は、高周波加熱コイル60により予熱さ
れる。また、成形型下部14中の下型30は、成形型下
部14が下方に下げられている状態で、高周波加熱コイ
ル61により予熱される。これにより、上型20及び下
型30を離間した状態で予熱することができる。高周波
加熱コイル60及び61は、同一の条件また個別に異な
る条件で操作することができ、上型20及び下型30の
温度を同一または異なる温度に設定することができる。
【0023】次いで、(b)に示すように、ガラス材料
を保持する治具50により、所定の温度に加熱されたガ
ラス材料が、下型30の上まで搬送され、下型30の成
形面に落下、移送される。この実施の形態において、前
記ガラス素材の加熱軟化は、治具50上で該ガラス素材
を気流により浮上させながら行うことができ、加熱軟化
したガラス素材は、例えば高周波加熱コイルによる誘導
加熱などにより所定の温度に予熱された成形型10に移
送される。ここで、治具50としては、例えば、下方か
ら気体が吹き出す、左右対称の形状の開口部を有し、該
開口部にガラス素材が該気体が吹き出すことにより形成
される気流で浮上するように配置することができ、か
つ、治具が中央から水平方向に分割することで、該ガラ
ス素材を落下させることのできる落下治具を用いること
ができる。従って、下成形型の直上で該落下治具を前記
水平に分割することにより、該下成形型上にガラス素材
を落下移送することができる。
【0024】このとき、下成形型を前記落下供給する際
に、前記落下治具と下成形型との間に、落下位置調整部
材を介在させて、下成形型にプリフォームを落下供給す
ることができる。このように落下位置調整部材を介在さ
せることにより、プリフォームが成形型外に飛び出した
り、下成形型の中央から外れた位置にプリフォームが供
給されるのを防ぐことができる。落下位置調整部材は、
被成形ガラス素材の落下通路を形成し、かつ被成形ガラ
ス素材を実質的に垂直に落下させることができるガイド
部を有するものであることができる。また、落下位置調
整部材は、ガイド部を移動させるための手段も有するこ
とができる。被成形ガラス素材の落下通路は、通過させ
る被成形ガラス素材の直径より僅かに大きい内径を有す
るのが好ましい。内径が下方に向かって小さくなり、最
小内径が被成形ガラス素材の直径より僅かに大きい通路
がさらに好ましい。落下位置調整部材は、被成形ガラス
素材の通路を有し、被成形ガラス素材の落下位置を水平
方向に関して規制し得るガイド部を有するものであれば
形状は問わない。ガイド部は、例えば肉厚の板体に貫通
孔が設けられたものであり得る。貫通孔は、好ましくは
少なくとも一部が下方に向かって狭くなる漏斗形状を有
する。また、ガイド部は、略円筒形状の部材でもあり得
る。さらに、ガイド部は、少なくとも一部が下方に向か
って狭くなる漏斗形状の部材でもあり得る。また、ガイ
ド部は、リングに3本以上の脚部材を突設してなるもの
であり得る。各脚部材は基部から先端部にかけてリング
中心方向に傾斜していることが好ましい。落下位置調整
部材の材質は、耐熱性の材質であれば特に限定されな
い。例えば金属、セラミック、炭素材料であり得る。ガ
イド手段の被成形ガラス素材の落下通路は、被成形ガラ
ス素材の滑動を可能にするために表面加工が施されるこ
ともできる。被成形ガラス素材をさらに滑らかにガイド
し、しかも被成形ガラス素材に傷等がつくのを防ぐため
に、上記各形状において存在する角部が曲面化されてい
るのが好ましい。
【0025】さらに、下成形型と落下治具の間隔、下成
形型と落下位置調整部材と落下治具の間隔は、プリフォ
ームの落下位置のずれ防止およびプリフォームの落下中
の温度低下防止の観点から、小さいほうが好ましい。そ
のため、前記上下駆動装置として前記サーボモーター駆
動を用いることにより、下成形型が落下治具または落下
位置調整部材と接触したり衝突したりせずに、しかも、
落下治具または落下位置調整部材との間隔をあまりあけ
ない位置に移動することが容易である。好ましくは、成
形時間の短縮と型の長寿命化という観点から、10
アズ以下の粘度に相当する温度に予熱したガラス素材
を、このガラス素材の予熱温度以下に予熱した下型の成
形面上に移送し、加圧する。さらに、サイクルタイムの
短縮という観点から、好ましくは、下型が上下に移動可
能であり、下型の予熱位置と加圧位置との間の移動距離
が30cm以下であり、予熱されたガラス素材が供給さ
れてから、5秒以内に加圧成形が開始されることが適当
である。
【0026】ガラス成形品がマイクロレンズであるな
ど、プリフォームが小さくなればなるほど、前記移動距
離や加圧開始時間は短いほうが好ましい。従って、前記
移動距離は、必要に応じて20cm以下、あるいは10cm
以下にすることも可能である。また、加圧開始時間も3
秒以内とすることも可能である。高周波誘導加熱コイル
は、前述のように上型加熱用コイルと下型加熱用コイル
を別々としてもよいが、一つのコイルで上型および下型
を加熱することが好ましい。そうすることにより、上型
加熱用コイルおよび下型加熱用コイルに電流を流したと
きに、両者が干渉し合うおそれがない。ここで、一つの
コイルで上型および下型を加熱する場合でも、上型、下
型の加熱温度を変えることができる。例えば、成形型の
位置をコイルの位置からずらすことにより、成形型の加
熱温度を下げることができることを利用して、上型およ
び/または下型を、成形型の位置を上下に移動すること
により、上型および/または下型を各所望温度に成形型
を加熱することができる。または、上型周辺に巻回して
いるコイルと下型周辺に巻回しているコイルに流れる電
流をバランス制御することにより、上型および/または
下型を各所望温度に成形型を加熱することができる。
【0027】次いで、下型30に予熱されたガラス素材
を供給した後に、治具50は移動し、上型20または下
型30の一方が移動して加圧工程(A)を実施するが、図
2の場合、(c)に示すように下型30が成形型下部1
4とともに上方に移動し、成形型上部12と係合して、
加圧工程(A) が実施される。高周波加熱コイル60及び
61と上型20及び下型30の位置関係は、図2に示す
以外であることもできる。例えば、図3の(1)に示す
ように、上型20予熱用の高周波加熱コイル60が、上
方に移動してきた下型30をも加熱できるように配置さ
れ、予熱のみならず、加圧工程において、必要により成
形型を加熱できるよな構造であることができる。また、
図3の(2)に示すように、上型20予熱用の高周波加
熱コイルが60a及び60bからなり、60a及び60
bは別々に温度コントロール可能になっており、高周波
加熱コイル60bで上方に移動してきた下型30を、予
熱のみならず、必要により加圧工程において、上型20
とは異なる条件で加熱できるよな構造であることもでき
る。図3に示すような高周波加熱コイルを用いて、加圧
工程を実施するために移動した上型及び/または下型を
加圧工程の間、誘導加熱することが、被成形体の形状や
大きさによっては、所望の面精度を得る目的で、成形型
を所定温度に維持することが好ましい場合がある。ま
た、上型及び/または下型を冷却工程の間、所望の面精
度を得る目的で誘導加熱して、冷却速度を制御すること
もできる。
【0028】尚、図2(b)の状態では、成形型上部1
2の上型20は、自重および上型下降止めリング22の
下側フランジにより、スリーブ24に沿った最下方に位
置している。また、スリーブ24は、バネ25の付勢
力、および、突出部44と上母型18の下部に形成され
た突出部との係合により、最下方に位置している。各部
材がこのような位置にある成形型上部12と、形成型下
部14とが係合する際に、まず、スリーブ24の下側ス
リーブ42が、下型30と第2の母型28との間のドー
ナツ状の穴部に嵌入される(図2(c)、図4
(c))。次いで、成形型下部14が前記上下駆動装置
によりさらに上方に押し上げられることにより、上型2
0の下端面と、ガラス素材とが接触し(図4(d)参
照)、ガラス素材が圧縮される。このときに、成形型下
部14は、前記上下駆動装置により例えば、約30〜3
00Kg/cmの圧力で、ガラス素材を押圧する。また、
上型20は、わずかに上方に移動して、上母型16の下
端面と当接する。
【0029】成形型10の成形型下部14が、ピストン
により、さらに上昇すると、スリーブ24の上側スリー
ブ40の下端面が、第2の下母型28の上端面と当接し
(図4(e)参照)、これにより、スリーブ24が、バ
ネ25に抗して上方に動かされる。図4(f)に示すよ
うに、第2の上母型18の下端面と第2の下母型28の
上端面とが当接すると、ガラス素材は、押し切られた状
態となる。また、この位置で、ガラス成形体(レンズ)
の肉厚が決定される。
【0030】図4(f)に示す状態において、圧縮され
たガラス素材の外径は、上型20の下端面(成形面)の
外径よりわずかに大きくなる。その一方、スリーブ24
の下側スリーブ42は、上側スリーブ40よりも内径が
大きい。そのため、上型20と下側スリーブ42とは、
所定の距離だけ離間している。このため、ガラス素材の
外周部は、下側スリーブ42と接触することがない。
【0031】なお、図4(c)に示す状態から図4
(f)に示す状態に至るまでの間、スリーブ24の下側
スリーブ42の内周面が、下型30の外周面と略接触す
ることにより、スリーブ24がガイドされ、また、上型
20の外周面は、スリーブ24の上側スリーブ40の内
周面と略接触することにより、上型20がガイドされ
る。このため、上型20と下型30との間の軸ずれが防
止され、これらが相互に適切に位置決めされる。
【0032】次いで、図4(f)に示す状態で、成形さ
れたガラス素材(レンズ)を、ガラスの転移点以下にな
るまで、たとえば、30〜150℃/分の冷却速度で冷
却する。ここに、上母型16、18は、下母型26、2
8により、その位置が決定されるが、上型20は自由な
状態にあり、その自重がレンズにかかるようになってい
る。したがって、冷却に伴うレンズの収縮にしたがっ
て、上型20は追随し、レンズには、冷却の間、上型の
自重(たとえば、0.002〜0.1Kg/cm)がかけ
られる。つまり、冷却の間、レンズの上面と、上型の下
端面(成形面)との間の接触が維持される。これによ
り、離型後のレンズに良好な面精度を得ることが可能と
なる。
【0033】レンズが所定の温度(たとえば、ガラスの
転移点〜転移点−50℃)にまで冷却されると、成形型
10の成形型下部14を下降させて、レンズを離型す
る。上型及び下型の成形面近傍の温度がガラス成形体を
構成するガラスの転移温度またはそれ以下に冷却された
時点で、冷却されたガラス成形体の離型を行うことが、
良好な面精度を得るという観点から好ましい。本実施の
形態において、成形すべきレンズはメニスカス形状であ
るため、図2(g)に示すように、成形型下部14をわ
ずかに下降させた状態では、レンズは下型30からは離
型しやすく、その一方、上型20に貼り付きやすい。
【0034】本実施の形態においては、成形型下部14
が下降するのにしたがって、成形型上部12のスリーブ
24が、バネ25の付勢力により、下方に動かされる。
上述したように、スリーブ24の上側スリーブ40と下
側スリーブ42との境界には、段部46が形成されてい
る。したがって、スリーブ24が下降するときに、段部
46と成形されたレンズの上面端部とが当接して、上型
20に貼り付いていたレンズを、下方に押し出す。成形
型下部14が下降するときに、上型20もわずかに下降
するが、上型下降止めリング27の下側フランジ38に
より、その下降は止められる。したがって、レンズは上
型20から離型して、下型30上に落ちる(図2(h)
参照)。
【0035】このようにして、レンズを離型した後、成
形型下部14を所定の位置まで下降させて、下型30上
にあるレンズを、吸着パッド(図示せず)を用いて取り
出す。取り出したレンズは、必要に応じて、アニールす
る場合もある。本実施の形態によれば、初期加圧が終了
し、成形型の上側部分と成形型下部が接触した後に、上
型の自重がガラスにかかり、冷却によるガラスの収縮の
際に、上型がガラスに追従して、レンズの上面と上型の
下端面(成形面)との間の接触が維持される。したがっ
て、離型後のレンズに良好な面精度を得ることが可能と
なる。
【0036】ガラス素材が、その自重によって変形する
程の低粘性域においては、加熱の際にガラス素材を保持
する治具とガラスの融着を防止するのは非常に困難であ
る。そこで図2(b)に示す治具50は、治具の内部よ
りガスを噴出することにより、ガラス素材を気流により
浮上させることで、治具面とガラス両面にガスのレイヤ
ーを形成し、その結果、治具とガラスが反応することな
く、加熱軟化できるものであることが好ましい。さら
に、ガラス素材がプリフォームの場合、プリフォームの
形状を維持しつつ加熱軟化することができる。また、ガ
ラス素材がガラスゴブであり、不規則な形状で表面にシ
ワ等の表面欠陥がある場合でも、加熱軟化しながら気流
により浮上させることで、形状を整え、表面欠陥を消去
することも可能である。
【0037】上述した、ガラス素材の浮上や加熱軟化し
たガラス素材の予熱した成形型への移送は、たとえば、
特開平8−133758号公報に開示されている。ガラ
ス素材の加熱は、常温から所定温度に加熱する場合、あ
る程度の温度のガラス素材を用いてさらに加熱する場
合、さらに所定温度に既に加熱されているガラス素材を
用いる場合を含む。たとえば、ガラス素材がガラスゴブ
の場合、溶融ガラスから作製されたガラスゴブを冷却す
ることなく用いることもできる。
【0038】本発明の方法では、前記上母型および/ま
たは下母型に、複数の上型および/または下型を配置し
て、該母型の周辺に誘導加熱コイルを配した成形装置を
用いることもできる。このような装置を用いることによ
り、一度のプレス成形で、複数個のガラス成形品を製造
することが可能となる。この場合、上母型および/また
は下母型は一定の幅を有する長尺形状であることが好ま
しく、その母型上に複数個の成形型が、長手方向い一列
に、成形型の中心が母型の中心線上に位置するように設
けることが好ましい。また、少なくとも母型の短手方向
端部での前記コイルと母型との距離が一定であることが
好ましい。即ち、好ましい成形装置は、具体的には、上
型及び下型からなる成形型と、該成形型を支持する母型
と、前記母型の周囲に巻回された前記成形型を加熱する
ための加熱手段を有する成形装置であって、前記母型が
長尺形状であって、かつ一定の幅を有し、該母型に前記
成形型複数個を長手方向に等間隔に一列に、成形型の中
心が母型の中心線上に位置するように設け、かつ少なく
とも母型の短手方向端部での前記加熱手段と母型との距
離が一定である装置である。この装置を用いることで、
複数個の加熱軟化した被成形ガラス素材を、長尺形状の
母型に長手方向に沿って一列に配列された、上型及び下
型からなる複数個の成形型で同時に加圧成形することが
でき、さらに、前記複数個の成形型のそれぞれが、前記
母型の周囲に巻回された加熱手段により加熱された母型
からの熱伝導によって加熱され、かつこの加熱が、少な
くとも各成形型の水平断面における対向する2つの位置
が実質的に均等に熱せられるように行われる。その結
果、各成形型の成形面に加熱手段からの距離の違いによ
る温度分布が生じることを極力防止でき、面精度及び表
面品質の良好なガラス光学素子を複数個同時に成形する
ことができる。上記長尺形状の母型は、好ましくは両端
部が略半円状になっていることが、両端部に近い成形型
への加熱が均一にできるという観点から好ましい。上記
装置を用いることにより、各成形型を均一に加熱してプ
レス成形を行うことができるので、部分的なのび不良な
どの問題が生じることなく面精度が高くかつ表面品質の
良好なガラス成形品を製造することができる。このとき
用いる浮上軟化治具および落下位置調整部材も、複数の
開口部を有するものにすることが、すばやい落下供給の
ために好ましい。
【0039】上記複数の上型および/または下型を配置
した装置を図5によりさらに説明する。図5はプレス成
形装置の上型、下型及び母型の組み付け状態を示す断面
図であり、図に示す成形装置においては、長尺形状の母
型1により上下動可能に支持された4組の上型2、下型
3からなる成形型を用いる。上型2および下型3は、例
えば、超硬合金製であり、成形面には貴金属合金薄膜が
被覆されたものであることができる。母型1は、例え
ば、タングステン合金製であることができ、超硬合金よ
りわずかに大きい熱膨張係数を有する。5は上型2及び
下型3を備えた母型1をプレス成形室内に搬送するため
のトレーである。6は各々の成形型において成形品の肉
厚が一定になるように、各成形型の寸法に応じて厚さを
調整するために、下型の下面に設けられたスペーサーで
ある。このプレス成形装置は、さらに図6に示すよう
に、上型と下型をプレスするためのプレス手段の上主軸
9及び下主軸8と、成形時の誘導加熱を行うための誘導
加熱コイル7を有する。誘導加熱コイル7は長尺形状の
母型の周囲を取り巻く形状で巻回されている。
【0040】このプレス成形装置を用いた成形方法につ
いて説明する。球状プリフォーム4を、母型1内の上型
2と下型3の間にセットし、この母型1をトレー5に載
置して、不活性雰囲気に保たれた成形装置内に入れ、成
形装置の下主軸8上にトレー5と共に配置する。その
後、下主軸8を上昇させ、下型3を成形装置の誘導加熱
コイル7の内側に上昇させる(図6a、b)。高周波の
パワーを入れ、母型1を誘導加熱し、被成形ガラス素材
を加熱した後、下主軸を更に上昇し、上型の上面を上主
軸のヘッド9に押し当てることにより、軟化したプリフ
ォームを加圧する(図6c)。その後、ガラス転移点以
下まで冷却した後、下主軸を下降させ、成形品を成形用
型と共に成形装置の外へ取り出すことで複数のガラス成
形体を一度に製造することができる。
【0041】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。 実施例1 本例では図2に示すように、上成形型12は上高周波コイ
ル60で予熱し、下成形型14は下高周波コイル61で予熱す
る。そして上下の高周波コイルの間の18mmの隙間から、
浮上軟化したプリフォームの載った浮上皿50を挿入し、
浮上皿50を左右に開いてプリフォームを落下させ、下成
形型を上昇させてプレス成形した。この例では、浮上皿
は開いたまま後退するようにしたので、落下後プレス開
始までの時間は0.5秒だった。なお、この間のプリフォ
ームの冷えが少ないため、成形型の温度は556℃(ガラス
粘度が109.8ポアズに対応する温度)にしておくことで
十分にのびた。また、上記プリフォームを落下供給する
際に、前記浮上皿と下成形型との間に、落下位置調整部
材を挿入し、これを介在させたまま、下成形型にプリフ
ォームを落下供給することができる。このように落下位
置調整部材を介在させることにより、プリフォームが成
形型外に飛び出したり、下成形型の中央から外れた位置
にプリフォームが供給されるのを防ぐことができる。こ
の場合、上下の高周波コイルの隙間は、落下位置調整手
段を挿入することができる程度、例えば10mm程度、
余計に間隔をあけることができる。次いで、上下のコイ
ルの隙間に吸着パッドを挿入し、ガラス成形体を取り出
した。回復時間も短縮され、結果として全体のサイクル
タイムは53秒になった。このようにして得られたレンズ
は面精度が良好であり、非常に短いサイクルタイムで連
続生産が行えた。本実施例では高周波パワーを切ってプ
レス成形したが、高周波パワーをかけながら行ってもよ
い。本実施例の各工程に要した時間を以下に示す。
【0042】(1)図2に示すようにしてプリフォーム
を浮上軟化した割型式浮上皿を下成形型の直上に持ち来
たす(1sec)。 (2)割型式浮上皿を左右に開いて軟化したプリフォー
ムを下成形型上に落下させる(1sec)。このときプリフ
ォームの温度は647℃で、粘度は105.5ポアズである。 (3)割型式浮上皿は開いたまま下成形型上から退く
(1sec)。 (4)直ちに下成形型は上昇し、上成形型とプレス成形
を開始する(一定温度に所定時間保持する場合と、直ち
に冷却する場合がある) (0.5sec)。 (5)成形型を
ガラスの転移点以下(実施例では転移点より10℃低い温
度)まで冷却する(この冷却は、非酸化性ガスを流して強
制冷却する場合、断電冷却の場合および高周波パワーを
かけて除冷する場合がある) (31sec)。 (6)離型して下成形型を下降し、不図示の吸着パッド
でガラス成形体を取り出す(1.5sec) (7)上、下成形型を高周波誘導加熱し、561℃(ガラス
粘度が109.5ポアズに対応する温度)に予熱する。(回
復させる) (18sec) (1)〜(7)の工程でプレス成形を繰り返す。各工程
の所要時間も示す。
【0043】(1)〜(3)までの時間は約3秒、
(4)のプレス開始までの時間は約0.5秒だった。こ
の3.5秒間における下成形型の温度低下は約5℃であ
り、成形上の支障はなかった。下成形型を上方および/
または下方に少し移動させることにより、下成形型と高
周波コイルとの位置を少しずらして予熱することによ
り、温度低下を見込んで、下成形型の温度を予め5℃高
くしておくこともできる。
【0044】実施例2 本例では図3(1)に示すように下成形型はした下高周波
コイルで予熱し、プレス中は上高周波コイルで加熱し
た。成形型の予熱温度は596℃(ガラス粘度108ポアズ
に対応する温度)で浮上軟化プリフォームの温度も596℃
(ガラス粘度108ポアズに対応する温度)とし、高周波
パワーをかけながら一定温度で10秒プレスしてから冷却
した。他については実施例1と基本的に同様である。
【0045】実施例3 本例は実施例2と類似であるが、上高周波コイルを2回
路に分け、上下の温度を別々に制御しながらプレスおよ
び冷却を行う(図3(2))。上型を下型より若干低温(約10
℃)にすることが離型時の上型への貼り付きを防止する
のに有効である。外径15mmのレンズを例にして実施例
1〜3を説明したが、レンズの大きさや形状に応じて最
適な方法を選択すればよい。
【0046】なお、図1の型構造ではプレスにより上母
型と下母型ぶつかった後の冷却工程においては、ガラス
成形体に対して上型自重がかかるようになっている。型
構造を若干変更することにより、上下母型がぶつかった
後に上型上方から中押し棒で第2加圧を行うこともでき
る。また、転移点以下で離型する際の上型への貼り付き
を防止するために、バネの作用でスリーブがガラス成形
体の外周付近を押し下げて上型から離型する構造にして
ある。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、生産性を維持しつつ、
面精度のより優れたガラス成形体の成形方法及び成形装
置を提供することが可能となる。即ち、本発明では、高
周波加熱を採用することにより昇温、降温速度が速くな
る。抵抗加熱や赤外線ランプヒーター加熱では一般に保
温性がよいため降温速度が遅くなるのに対して、高周波
誘導加熱では降温速度も速くできる。さらに本発明の方
法では、高周波コイルを耐熱ガラスチューブの外側に設
けるのではなく、装置内で成形型の外周周辺に設けたこ
とにより、上下の成形型を、浮上皿、位置調整部材、ま
たは成形品の取り出しパッドを挿入する間隔のみあけ
て、非常に近づけることができ、従って、下成形型の昇
降距離を短くできる。従来の耐熱ガラスチューブ方式で
装置化すると数百mmになってしまうのに対し、本発明の
方法では100mm以下あるいは50mm以下にできる。本発明
の方法では、非常に速い動作で、短いサイクルタイムで
プレス成形を行うことができ、これにより生産効率は大
幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガラス成形体の製造方法に使用する
成形型の略断面図である。
【図2】 本発明のガラス成形体の製造方法に使用する
成形型の作動を示す図である。
【図3】 本発明のガラス成形体の製造方法に使用する
成形型の作動を示す図である。
【図4】 本発明のガラス成形体の製造方法に使用する
成形型の略断面図である。
【図5】 本発明のガラス成形体の製造方法に使用する
プレス成形装置の組み付け状態を示す断面図。
【図6】 図5のプレス成形装置を用いる成形方法の説
明図。
【符号の説明】
10 成形型 12 成形型上部 14 成形型下部 16、18 上母型 2、20 上型 22 上型下降止めリング 24 スリーブ 25 バネ 26、28 下母型 3、30 下型

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予熱したガラス素材を予熱した上型と下
    型とにより加圧して前記上型及び下型の各成形面に対応
    するガラス成形体を形成する工程(A)、形成されたガラ
    ス成形体を冷却する工程(B)、冷却されたガラス成形体
    を上型と下型とを離間させて離型する工程(C)、並びに
    ガラス素材、上型及び下型を予熱する工程(D)を繰り返
    してガラス成形体を製造する方法であって、前記上型及
    び下型の少なくとも一方は移動可能であり、上型及び下
    型は相互に離間した状態で誘導加熱により予熱され、離
    間した状態で予熱された下型に予熱されたガラス素材を
    供給した後に、上型または下型の一方が移動して加圧工
    程(A)を実施することを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 上型及び下型の成形面近傍の温度がガラ
    ス成形体を構成するガラスの転移温度またはそれ以下に
    冷却された時点で、冷却されたガラス成形体の離型を行
    う請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 加圧工程を実施するために移動した上型
    または下型を加圧工程の間、誘導加熱する請求項1また
    は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 工程(A)〜(D)を非酸化性雰囲気中
    で行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 10ポアズ以下の粘度に相当する温度
    に予熱したガラス素材を、このガラス素材の予熱温度以
    下に予熱した下型の成形面上に移送し、加圧する請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 下型または上型のいずれかが上下に移動
    可能であり、移動可能な下型または上型の予熱位置と加
    圧位置との間の移動距離が30cm以下であり、予熱さ
    れたガラス素材が供給されてから、5秒以内に加圧成形
    が開始される請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 誘導加熱を高周波誘導加熱コイルで行う
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 上型及び下型の誘導加熱を独立に行う請
    求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 一つの前記高周波誘導加熱コイルで上型
    及び下型を誘導加熱する請求項7記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記高周波誘導加熱コイルと、上型お
    よび/または下型との位置を変化させることにより上型
    および/または下型の温度を調節する請求項9記載の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 前記上型または下型の一方を移動して
    加圧工程(A)を実施するための上下駆動装置として、
    サーボモーター駆動を用いる請求項1〜10のいずれか
    1項に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 ガラス成形体が、直径が8mm以下のマ
    イクロレンズである請求項1〜11のいずれか1項に記
    載の製造方法。
  13. 【請求項13】 ガラス成形体が、プレス成形後に研削
    および研磨を必要としない光学素子である請求項1〜1
    2のいずれか1項に記載の製造方法。
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