JPH11171457A - マンコンベアの乗降口安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はコームプレートの床板側支持構造を簡
略化して部品製作並びに組み立て調整を容易にしたマン
コンベアの乗降口安全装置を提供する。 【解決手段】前記コムプレート９の床板１１側の両側部
に穴を設けこの穴を支持ボルト１８でかん合支持し、さ
らにコムプレートを平面方向に可調整できる構成とした
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はマンコンベアの乗
降口における安全向上を目的としたマンコンベア乗降口
安全装置に関し、特にコムプレートの支持構造の簡略化
を目的としたマンコンベア乗降口安全装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、マンコンベアは図６及び図７に
示す様に、左右の欄干１の下部スカートガード２の相互
間に配して無端コンベア状に移動するように多数個の踏
段３が踏段チェーン４を介して連接され、この踏段３が
モータ５や駆動スプロケット６を有した回転駆動装置７
により回転移動すると共に、これと同期して前記欄干１
の外周に配する移動手摺り８が回転移動して、乗客を下
階から上階へ或いは上階から下階もしくは水平に運搬す
るようになっている。

【０００３】ここで、上記マンコンベアの乗降口には、
乗客の乗降の際の足下の安全を確保するために、コムプ
レート９の先端にコム１０が設けられている。このコム
１０は前記踏段３の上面の桟である踏段クリート３ａと
わずかな隙間を保って噛合いながら乗客の足をすくいあ
げる櫛歯状のものである。

【０００４】また、通常、多くの乗客は足を上げて前記
コム１０をまたいで乗降するが、なかには足を上げずに
降りようとしたり、誤ってコム１０の手前で足を降ろし
たりすることがありこの場合、履物が踏段３とコム１０
の僅かな隙間に挟み込まれて怪我をする恐れがある。

【０００５】こうしたけがをなくするために、前記コム
１０は図８及び図９に示すように左右方向に対して複数
の小片１０ａに分割されていると共に、その各小片１０
ａの基端寄り部１０ｂが薄肉に形成されて、比較的変
形，破損し易いようになっている。

【０００６】つまり、乗客の履物等が踏段３上面とコム
１０との間に挟まれそうになった場合に、その履物に押
されて該コム１０の当該箇所の小片１０ａが上方に薄肉
基端寄り部１０ｂより屈曲して変形したり破損したりし
て、該乗客が怪我をしないようにしてある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのコ
ム１０が変形，破損した時に乗客がすぐに足をコームプ
レート９上面に移動させればよいが、その移動動作が遅
れるとその足が踏段３上面に乗ったまま運ばれて踏段３
とコームプレート９との間に挟まれる恐れがあって非常
に危険であった。

【０００８】この防止策として、コムプレート９のコム
部において規定の荷重以上の力が作用するとコムプレー
ト９が上方向に移動し、これを検出してマンコンベアの
運転を停止させる安全装置が設けられている。この安全
装置においてコムプレート１０は床板側を蝶つがい構造
にて回転支持されているが、部品数が多く組み立て調整
が困難であった。

【０００９】本発明の目的は、上記事情に鑑みなされた
もので、コームプレートの床板側支持構造を簡略化して
部品製作並びに組み立て調整を容易にしたマンコンベア
の乗降口安全装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明のマンコンベアの
乗降口安全装置は、コムプレートの床板側の両側部に穴
を設けこの穴をボルトでかん合支持し、さらにコムプレ
ートを平面方向に可調整できる構成とした。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図１か
ら図５により説明する。なお、図中前記図６から図９に
示したものと同一構成のものには同一符号をつけて説明
の簡略化を図ることにする。

【００１２】図１はマンコンベア乗降口の平面図であ
る。床板部１１に隣接してコムプレート９が設けられ、
踏段側端にコム１０を取付けその両側部に、コム部にお
いて規定の荷重で上方向に動作するように補助するバネ
１２及び検知レバー１５と上方への移動を検知するスイ
ッチ１６が設けられている。コムプレート９はフレーム
１７にコム取付側はボルト９ａ，床板側は支持ボルト１
８により支持されている。コムプレート９のコム取付け
の両側部にはコムプレート９のマンコンベアの幅方向の
ガイドボルト９ｂを設けてある。

【００１３】図２は図１のＩ−Ｉ線に沿う断面図であ
り、検知レバー１５が２本のネジ１４によりコムプレー
ト９に取り付けられて、２本のネジ１４の中間にはバネ
１２の中をくぐらせた両端ネジ１３がコムプレート９を
貫通しフレームに締結されている。ネジ１３及び両端ネ
ジ１４の上部にはバネ１２を圧縮し調整板１９がネジ１
４に締結されており、両端ネジ１３は調整板１９を貫通
し調整板１９に隙間ａをあけてストッパー用のナット１
３ａが設けられている。検知レバー１５の端の上方には
検知スイッチ１６が検知レバー１５と微少隙間ｂをあけ
て配置されている。

【００１４】図３は図１のII−II線に沿う断面図であ
る。支持ボルト１８の先端はコームプレート９に設けら
れた穴２１にかん合支持する。ここでコムプレートの穴
２１と支持ボルト１８の先端の径の差はコムプレート９
の先端の動作に支障のない範囲で小さくする。コムプレ
ート９とフレーム１７との間には板ナット２０が配置さ
れておりコムプレート９の平面方向位置を調整後、動か
ないようにボルト９ｃにてフレーム１７に締結する。支
持ボルト１８はコムプレート９の高さ調整を行う。

【００１５】上記構成により、平常時は図４に示す状態
で正常運転されている。ここで万一乗客が足をコム１０
と踏段３との間に挟み込まれたとき、図５に示すように
コムプレート９は支持ボルト１８を支点とし上方向へ回
転するとコムプレート９が任意の距離移動すると検知レ
バー１５が検知スイッチ１６を作動させ直ちにマンコン
ベアを停止させ、上記乗客の危険が回避される。

【００１６】

【発明の効果】上記構成により、従来のコムプレートの
機能を確保した上で、構造の簡略化により部品数を低減
できるとともに組み立て調整作業も容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】マンコンベア乗降口の平面図。

【図２】図１のＩ−Ｉ線に沿う断面拡大図。

【図３】図１のII−II線に沿う断面拡大図。

【図４】図１のIII−III線に沿う断面図。

【図５】マンコンベアの作動状態を示す断面図。

【図６】マンコンベアの乗降口の一般例を示す斜視図。

【図７】マンコンベアの乗降口の一般例を示す側断面
図。

【図８】従来例の乗降口の一部を示す平面図。

【図９】従来例の乗降口の一部を示す断面図。

【符号の説明】

１…欄干、２…下部スカートガード、３…踏段、３ａ…
踏段クリート、４…踏段チェーン、５…モータ、６…駆
動スプロケット、７…回転駆動装置、８…移動手摺り、
９…コムプレート、９ａ…締め付けボルト、９ｂ…調整
ボルト、９ｃ…ボルト、１０…コム、１０ａ…先端櫛歯
状部、１０ｂ…薄肉部、１１…床板部、１２…バネ、１
３…両端ネジ、１４…ネジ、１５…検知レバー、１６…
検知スイッチ、１７…フレーム、１８…支持ボルト、１
９…調整板、２０…板ナット、２１…コムプレートの
穴。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 和平 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マンコンベア乗降口の床板部のマンコンベ
   ア側に隣接して設けられ、踏段側端にコム（くし）が取
   り付けられたコムプレートと、このコムプレートの前記
   コム取付側の両側部に設けられ前記コムプレートのコム
   部において規定の荷重で上方向に動作するように補助す
   るバネと、前記コム取付側の両側部に設けられ前記コム
   プレートの上方への移動を検知するスイッチを設けたコ
   ムプレートにおいて、前記コムプレートの床板側の両側
   部を突起物で支持することを特徴とするマンコンベアの
   乗降口安全装置。
2. 【請求項２】コムプレートの床板側の両側部に穴を設
   け、この穴にボルトをかん合支持したことを特徴とする
   請求項１記載のマンコンベアの乗降口安全装置。
3. 【請求項３】支持ボルトを取付板を介してフレームに取
   付け、コムプレートを平面方向に調整できる如くしたこ
   とを特徴とする請求項１記載のマンコンベアの乗降口安
   全装置。