JPH11171413A - エレベータの制御装置 - Google Patents

エレベータの制御装置

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JPH11171413A
JPH11171413A JP9347388A JP34738897A JPH11171413A JP H11171413 A JPH11171413 A JP H11171413A JP 9347388 A JP9347388 A JP 9347388A JP 34738897 A JP34738897 A JP 34738897A JP H11171413 A JPH11171413 A JP H11171413A
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capacitor
semiconductor element
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Michiyoshi Sonoda
道吉 園田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主回路電圧振動を抑え、ひいてはゲート電圧
振動を抑えるようにしたエレベータの制御装置を提供す
る。 【解決手段】 IGBT2(又は3)のオフ時のサージ
電圧を吸収したスナバ回路が放電する時に生ずる高速ダ
イオード5(又は6)とコンデンサ8(又は9)との閉
回路での共振電流による主回路電圧変動及び半導体素子
の制御信号であるゲート電圧変動を制御するために正側
スナバ回路に対しては高速ダイオード5のアノード側と
コンデンサ8との間に、また負側スナバ回路に対しては
高速ダイオード6のカソード側とコンデンサ9との間
に、それぞれ共振電流抑制用のインダクタンス10、1
1を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレベータの制御装
置に関し、特にインバータ制御装置、コンバータ制御装
置等の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータの制御装置として、現在PW
M制御によるインバータ化が進んでおり、小容量インバ
ータ適用の中低速エレベータのみならず、電源回生、昇
圧制御等を行う高速エレベータの領域においても、PW
M制御によるインバータ化を採用しているのが一般的と
なっている。
【0003】更に最近は、装置の小型化、性能向上を目
的にPWM制御を行うインバータ・コンバータ装置にお
いてIGBT等の高速スイッチング素子を用いてPWM
制御のキャリア周波数を高くする方向に進んでいる。
【0004】しかしながら、インバータ・コンバータ装
置に用いる高速スイッチング素子例えばIGBTにおい
ては、その制御信号となるゲート信号は電圧駆動制御で
主回路と絶縁されているが、エミッタ側の信号(ゲート
側の戻りの信号)は主回路に直接接続された構成となっ
ており、IGBTのゲート信号電圧として主回路の電位
変動があると一緒に電圧変動が発生するというように主
回路電圧の影響を受けやすいものである。
【0005】上記の主回路電圧の影響が極端な場合、ゲ
ート電圧がオフ動作領域であるはずなのに、主回路電圧
変動が発生した瞬間オン領域まで電圧が上がりIGBT
が誤動作したり、ゲート電圧に高周波の振動が発生した
りして、IGBT内のゲート回路、主回路の異常過熱等
により破損したりする場合も生じることがある。
【0006】主回路電位変動が発生する原因として種々
考えられるが主な原因として以下の二点が考えられる。 (1)IGBTスイッチングオフ時のサージ電圧を吸収
するスナバ回路内共振現象による主回路電圧変動。 (2)IGBTが高速スイッチング素子のため電流の変
化率di/dtが大きいため、主回路が有するインダク
タンスLにより発生する電圧変動ΔV=ーLdi/dt
が大きく、これが主回路電位変動として発生する。
【0007】又、(2)項による主回路電位変動が及ぼ
す影響として次の二つの場合がある。 (2−1)同一インバータ内に構成される各相のIGB
TがP側(正側)共通母線及びN側(負側)共通母線に
一緒に接続される時、一つの相のIGBTスイッチング
動作時のdi/dt変化によるΔV発生により上記相に
対して主回路電位変動の影響を与えるだけではなく、共
通母線で接続される他相のIGBTに対しても影響を与
える(コンバータの場合も同様)。 (2−2)インバータ・コンバータ装置を同一制御装置
に有する時、コンバータ用及びインバータ用のIGBT
が素子近辺のP側及びN側共通母線で接続される時、コ
ンバータ側IGBTのスイッチング動作時のdi/dt
変化によるΔV発生によりコンバータ側に対して主回路
電位変動の影響を与えるだけではなく、共通母線で接続
されるインバータ側IGBTに対しても影響を与える
(逆のモードの場合も同様)。ここで、上記(1)
(2)の場合について更に主回路電位変動が発生する原
因を詳細に説明する。
【0008】(1)の場合 この(1)の場合について説明するための現状の回路構
成を図12に示す。この図12は、インバータ制御装置
を構成する回路の1相分のみのスナバ回路を示してい
る。
【0009】図中、1は安定した直流電源を供給する平
滑コンデンサ、2はP側に接続されるIGBT、3はN
側に接続されるIGBTである。4はIGBT2がスイ
ッチングオフ時に発生するサージ電圧を吸収するP側I
GBT用スナバコンデンサ、5は逆方向電流を阻止する
P側IGBT用スナバダイオードである。6、7は上記
と同様IGBT3がスイッチングオフ時に発生するサー
ジ吸収電圧用N側IGBT用スナバコンデンサ及びダイ
オードである。
【0010】8は、ダイオード5と並列に接続され、ダ
イオードオフ時のリカバリーサージ電圧を抑制するとと
もに、IGBT2がスイッチング動作する時の電流変化
di/dtをクランプしながら抑制するP側スナバダイ
オード用コンデンサである。9もダイオード8と同様な
機能を有するN側スナバダイオード用コンデンサであ
る。
【0011】12はコンデンサ7にチャージされたサー
ジ電圧を放電するN側スナバコンデンサ放電抵抗、13
はコンデンサ4にチャージされたサージ電圧を放電する
P側スナバコンデンサ放電抵抗である。
【0012】次に12図の動作について説明する。例え
ばIGBT2がスイッチング動作によりオフしたとする
と、それまでIGBT2に流れていた回路電流のインダ
クタンスにより直流電圧VDCを越えたサージ電圧が発生
する。このサージ電圧分のエネルギーは、P側個別スナ
バ回路であるスナバコンデンサ4、スナバダイオード5
を、図中実線のように電流として流れる。スナバ回路に
吸収されるサージエネルギーがなくなると今度はスナバ
回路にチャージされた前記サージエネルギーは、破線で
示すように平滑コンデンサ1、放電抵抗13を通って放
電されることでスナバ動作が行われる。
【0013】次にコンデンサ8の動作について説明す
る。一つは上述のようにサージエネルギーを吸収する時
スナバ回路に大きいサージ電流が流れるが、放電する時
スナバダイオード5にも逆方向のリカバリー電流が流
れ、その時のダイオード5のリカバリーサージ電圧を吸
収する。
【0014】又、もう一つの動作として次のようにな
る。IGBT2がオンとなっている時は、IGBT2と
IGBT3の中点はVDCにクランプされ、コンデンサ8
の下側がVDCで、又、コンデンサ8の上側は抵抗13に
より0Vにクランプされているので、コンデンサ8は下
向きにVDCの直流電圧で充電されている。又、コンデン
サ4は上側がVDCにクランプ、下側は抵抗13によりN
側の0Vにクランプされているので上向きにVDCの直流
電圧で充電され、結局コンデンサ4の下側とコンデンサ
8の上側が接続されているためコンデンサ4の上側とコ
ンデンサ8の下側の間は等電位となり0Vになっている
(IGBT2オン状態)。
【0015】この状態より、IGBT2がオフ動作を開
始すると電流変化di/dtによりIGBT2の両端電
位が上昇していくがコンデンサ4はP・N間両端にクラ
ンプされているので、常にVDCで変わらず、コンデンサ
8の電位がIGBT2のオフ動作とともに電位変化す
る。
【0016】このコンデンサ8の電位変化として、一点
鎖線で示すようにVDCの充電電圧はコンデンサ8−IG
BT2のダイオード−平滑コンデンサ1−抵抗13を通
って放電しながら電位変化する。このようにコンデンサ
8の充電電圧を放電するときの時定数としてτ=C8 ×
13により放電し、このコンデンサ8の放電と合わせて
IGBT2の両端電圧が上昇する。この時の電圧波形を
示すと図13のようになる。
【0017】図13の(a)がIGBT2の両端電圧V
CE波形、同図(b)がコンデンサ8の両端電圧波形で、
コンデンサ8の両端電圧が徐々に減少して0Vになるの
に合わせて、IGBT2は0Vより電圧上昇してVDC
至る。
【0018】このような構成のスナバ回路において、図
14に示すように、コンデンサ8の充電電荷が放電し終
わって0Vになっても(同図A区間)、IGBT2オフ
時のサージ電流がコンデンサ4を通ってダイオード5の
方向にまた流れるためコンデンサ8は、今度は上側が正
方向に充電されてしまう(同図B区間)。そしてサージ
電流が流れきると、今度はコンデンサ8の上側よりダイ
オード5を通って先に充電された上側+の電荷が放電さ
れるが、このコンデンサ8、ダイオード5の閉回路は抵
抗成分がほとんどないため、その電荷は再び逆方向(コ
ンデンサ8下側+方向)に再充電する(同図C区間)。
更にコンデンサ8下側+に充電された電荷はダイオード
5にリカバリー逆方向電流を流してオフするが、再度コ
ンデンサ8上側+方向に充電する(同図D区間)。
【0019】このようにコンデンサ8とダイオード5と
の間で充放電を繰り返し、これが共振電流となり図14
に示すような振動電圧が発生する。この振動電圧は、コ
ンデンサ4の両端電圧が変動しないため、そのままIG
BT2の両端間電圧VCEの振動電圧となり、この主回路
振動に伴いゲート信号の電圧も一緒に振動するという不
具合が発生する。
【0020】(2−1)の場合 次に(2−1)の場合の主回路振動発生について図15
により説明する。図15において、15は三相インバー
タのU相P側IGBTで、16はU相N側IGBTであ
る。同様に17はV相P側IGBT、18はV相N側I
GBT、19はW相P側IGBT、20はW側N側IG
BTを示し、平滑コンデンサ1からのP側共通直流母
線、及びN側共通直流母線に、各々IGBT15、IG
BT17、IGBT19、及びIGBT16、IGBT
18、IGBT20が接続されている。又、21はY結
線に接続される三相誘導機のU相巻線を、22はV相巻
線、23はW相巻線を示す。
【0021】図15において、実線のようにインバータ
回路に電流が流れているとする(U相はN側IGBT1
6がオン、V相はP側IGBT17がオン、W相はN側
FWDがオン)。ここで図16に示すようにトランジス
タ側がオンとなっている時をIGBTオン(実線)、逆
向きのフリーホイリングダイオードがオンとなっている
時をFWDオンとする。
【0022】この状態から次のモードに移り、U相N側
IGBT16がオフとなると、U相電流はIGBT15
のFWDがオンとなり破線に示す電流がインバータ回路
に流れることになる。
【0023】又、上の状態から更に次のモードになり、
W相P側IGBT19がオンになると、N側IGBT2
0のFWDがリカバリー電流によりオフとなるとともに
W相巻線へ電流を供給する(一点鎖線)。このIGBT
20のFWDをオフにする時平滑コンデンサ1よりIG
BT19−IGBT20のFWDと短絡電流が流れるこ
とになるが、N側共通直流母線に流れる電流をみると直
前まで破線(図中左から右方向)の電流が流れていたも
のがIGBT20のFWDオフ時の短絡電流により今度
は一点鎖線(図中右から左方向)へ電流が流れ電流の向
きが急激に変化するためその電流変化di/dtにより
N側共通直流母線にインダクタンスLに見合った電圧Δ
V=−Ldi/dtが発生し主回路電圧変動発生の要因
となってしまう。
【0024】(2−2)の場合 (2−2)の場合の主回路振動発生について説明する。
この主回路振動は、例えば、P側及びN側共通直流母線
簡略化のためコンバータ及びインバータスタック装置内
P側及びN側共通直流母線を平滑コンデンサと接続する
ため、スタックと平滑コンデンサとの間を、P側中継共
通直流母線及びN側中継共通直流母線を介して接続した
場合等に発生することがある。即ち、スぺースの省略化
を図るため、冷却器の両側に半導体素子を取り付けた図
6及び図7に示す本発明の第5の実施形態においても、
この主回路振動発生が問題となる場合がある。
【0025】図6に示すように、P側及びN側共通直流
母線簡略化のためコンバータ及びインバータスタック装
置内P側及びN側共通直流母線、即ち、P側共通直流母
線59、N側共通直流母線60を平滑コンデンサ1と接
続するため、スタックと平滑コンデンサ1との間をP側
中継用共通直流母線57、及びN側中継共通用直流母線
58を介して接続を行っている。
【0026】上記のような構成でコンバータ・インバー
タ制御装置と平滑コンデンサ1のP側及びN側共通直流
母線を接続すると、P側及びN側中継用共通直流母線5
7、58に対し、P側及びN側共通直流母線59、60
のインダクタンスが小さくなる場合もあり、本来ならコ
ンバータ制御装置55からのエネルギーは一度平滑コン
デンサ1を通った後、平滑コンデンサ1を介してインバ
ータ制御装置56に供給されたものが、例えば図7に示
すようにT相P側より平滑コンデンサ1を通ってV相I
GBT45のFWDを通って電源に戻るチャージエネル
ギー(図中実線)が、インバータ制御装置56側のどこ
かの相、例えばU相でFWDオフによる短絡電流が流れ
ると、もちろん平滑コンデンサ1より短絡電流が供給さ
れる他、コンバータ制御装置55側の先程コンデンサ1
を充電していたT相P側からも短絡電流が供給されその
まま三相電源54に戻るループ(図中破線)ができるた
め、インバータ制御装置56側での短絡電流時のスイッ
チングにより主回路電圧変化がコンバータ制御装置55
側にも伝わり、コンバータ側主回路電圧変動を伴ったり
することがある。
【0027】更にまた、最近は装置を小型化する方向に
進んでいるが、従来のインバータ・コンバータ制御装置
において、インバータ制御用の半導体素子とコンバータ
制御用の半導体素子とは別々の冷却器に取付けていたた
め、スペース効率が悪かった。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、スナバ
回路共振現象による主回路電圧変動、P側及びN側共通
母線に他相のIGBTのスイッチングによる電流変化が
出ることによる主回路電圧変動、及びコンバータ制御装
置とインバータ制御装置とが近接した構成のスタックに
おいてコンバータ制御装置・インバータ制御装置間のイ
ンダクタンスが小さいことによりコンバータ制御装置側
から直接インバータ制御装置側にエネルギーの授受が行
われる時の他の装置のスイッチングによる主回路電圧変
動等何らかの原因により主回路に電位変動に伴う振動電
圧が発生することがあった。
【0029】また、インバータ制御用の半導体素子とコ
ンバータ制御用の半導体素子とは別々の冷却器に取付け
ていたため、スペース効率が悪いという問題点があっ
た。本発明は、このような問題点に鑑み為されたもの
で、何らかの原因により主回路に電位変動に伴う振動電
圧が発生するようなモードとなっても、その振動電圧を
極力抑制するようにして主回路電圧振動を抑え、ひいて
はゲート電圧振動を抑えるようにしたエレベータの制御
装置を提供することを目的とする。
【0030】更に本発明は、インバータ制御用の半導体
素子及びコンバータ制御用の半導体素子の取り付けスペ
ースの省略化を図ることができ、装置を小型化すること
が可能なエレベータの制御装置を提供することを目的と
する。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、エレベータかごを上下に移動させる三相誘導電動機
を駆動し制御するエレベータのインバータ制御装置にお
いて、正側及び負側に、それぞれスイッチング制御を行
う半導体素子を設け、この半導体素子がスイッチングす
る時のサージ電圧を吸収するために、第1のコンデンサ
とダイオードとを直列に接続したスナバ回路を正側の半
導体素子及び負側の半導体素子にそれぞれ並列に接続
し、ダイオードにそれぞれ第2のコンデンサを接続し、
第1のコンデンサの放電抵抗として正側の半導体素子に
接続したスナバ回路に対しては第1のコンデンサとダイ
オードとの接続点より負側回路に抵抗を接続し、負側の
半導体素子に接続したスナバに対しては第1のコンデン
サとダイオードとの接続点より正側回路に抵抗を接続し
た回路を有し、半導体素子のオフ時のサージ電圧を吸収
したスナバ回路が放電する時に生ずるダイオードと第2
のコンデンサとの閉回路での共振電流による主回路電圧
変動及び半導体素子の制御信号であるゲート電圧変動を
制御するために、正側スナバ回路に対してはダイオード
のアノード側と第2のコンデンサとの間に、また負側ス
ナバ回路に対してはダイオードのカソード側と第2のコ
ンデンサとの間に、それぞれ共振電流抑制用のインダク
タンスを挿入したことを特徴とする。
【0032】このような構成とすることにより、エレベ
ータのインバータ制御装置におけるスナバ回路共振現象
による主回路電圧変動を抑制することにより主回路に直
接接続されるゲート回路に対してもゲート振動を抑制で
き、ゲート回路内振動による過熱を防止できるとともに
ゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防止でき、半導体
素子スイッチング制御の信頼性を大幅に改善できる。
【0033】請求項2に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御する
エレベータのインバータ制御装置において、正側及び負
側に、それぞれスイッチング制御を行う半導体素子を設
け、この半導体素子がスイッチングする時のサージ電圧
を吸収するために、第1のコンデンサとダイオードとを
直列に接続したスナバ回路を正側の半導体素子及び負側
の半導体素子にそれぞれ並列に接続し、ダイオードにそ
れぞれ第2のコンデンサを接続し、第1のコンデンサの
放電抵抗として正側の半導体素子に接続したスナバ回路
に対しては第1のコンデンサとダイオードとの接続点よ
り負側回路に抵抗を接続し、負側の半導体素子に接続し
たスナバに対しては第1のコンデンサとダイオードとの
接続点より正側回路に抵抗を接続した回路を有し、半導
体素子のオフ時のサージ電圧を吸収したスナバ回路が放
電する時に生ずるダイオードと第2のコンデンサとの閉
回路での共振電流による主回路電圧変動及び半導体素子
の制御信号であるゲート電圧変動を制御するために、正
側及び負側のダイオード同士の接続点と、正側及び負側
の第2のコンデンサ同士の接続点との間に共振電流抑制
用のインダクタンスを挿入したことを特徴とする。
【0034】このような構成とすることによっても、エ
レベータのインバータ制御装置におけるスナバ回路共振
現象による主回路電圧変動を抑制することにより主回路
に直接接続されるゲート回路に対してもゲート振動を抑
制でき、ゲート回路内振動による過熱を防止できるとと
もにゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防止でき、半
導体素子スイッチング制御の信頼性を大幅に改善でき
る。さらに、この構成によれば、請求項1に記載のもの
に比べてインダクタンスの数を一個減らすことができ
る。
【0035】請求項3に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導機を駆動し制御するイン
バータ制御装置において、一つの冷却面に三相分の制御
用半導体素子を全て実装し、各相の共通母線となる正側
共通母線と負側共通母線に三相分の制御用半導体素子を
一緒に取り付け、共通母線に直流電流を供給する平滑コ
ンデンサを接続し、この平滑コンデンサから遠い位置に
接続される相の正側又は負側端子に共通母線とは別の線
の一端を接続し、他端を平滑コンデンサ近辺に接続した
ことを特徴とする。
【0036】このような構成とすることにより、エレベ
ータのインバータ制御装置における半導体素子スイッチ
ング時の正側又は負側共通母線インダクタンスによる誘
起電圧に起因する主回路電圧変動等を抑制することによ
り主回路に直接接続されるゲート回路に対してもゲート
振動を抑制できゲート回路内振動による過熱を防止でき
るとともにゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防止で
き、半導体素子スイッチング制御の信頼性を大幅に改善
できる。
【0037】請求項4に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導機を駆動し制御するイン
バータ制御装置において、一つの冷却面に三相分の制御
用半導体素子を全て実装し、各相の共通母線に直流電流
を供給する平滑コンデンサを接続し、平滑コンデンサよ
り、絶縁距離を確保して正側共通母線と負側共通母線と
を重ね合わせて、平滑コンデンサより最も遠い相の所ま
で導き、その最も遠い相の半導体素子の正側及び負側端
子と、重ね合せて導いた正側及び負側共通母線とをそれ
ぞれ接続し、更にその最も遠い相の正側及び負側端子と
平滑コンデンサに近くなる他の二相の半導体素子の正側
及び負側端子とをそれぞれ接続する正側半導体素子接続
用共通母線及び負側半導体素子接続用共通母線を、正側
半導体素子接続用共通母線は正側共通母線と、負側半導
体素子接続用共通母線は負側共通母線と、それぞれ近接
した状態で平行となるように配置したことを特徴とす
る。
【0038】このような構成とすることによっても、エ
レベータのインバータ制御装置における半導体素子スイ
ッチング時の正側又は負側共通母線インダクタンスによ
る誘起電圧に起因する主回路電圧変動等を抑制すること
により主回路に直接接続されるゲート回路に対してもゲ
ート振動を抑制できゲート回路内振動による過熱を防止
できるとともにゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防
止でき、半導体素子スイッチング制御の信頼性を大幅に
改善できる。
【0039】請求項5に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御する
エレベータのインバータ制御装置に平滑コンデンサを介
して接続されるエレベータのコンバータ制御装置におい
て、正側及び負側に、それぞれスイッチング制御を行う
半導体素子を設け、この半導体素子がスイッチングする
時のサージ電圧を吸収するために、第1のコンデンサと
ダイオードとを直列に接続したスナバ回路を正側の半導
体素子及び負側の半導体素子にそれぞれ並列に接続し、
ダイオードにそれぞれ第2のコンデンサを接続し、第1
のコンデンサの放電抵抗として正側の半導体素子に接続
したスナバ回路に対しては第1のコンデンサとダイオー
ドとの接続点より負側回路に抵抗を接続し、負側の半導
体素子に接続したスナバに対しては第1のコンデンサと
ダイオードとの接続点より正側回路に抵抗を接続した回
路を有し、半導体素子のオフ時のサージ電圧を吸収した
スナバ回路が放電する時に生ずるダイオードと第2のコ
ンデンサとの閉回路での共振電流による主回路電圧変動
及び半導体素子の制御信号であるゲート電圧変動を制御
するために正側スナバ回路に対してはダイオードのアノ
ード側と第2のコンデンサとの間に、また負側スナバ回
路に対してはダイオードのカソード側と第2のコンデン
サとの間に、それぞれ共振電流抑制用のインダクタンス
を挿入したことを特徴とする。
【0040】このような構成とすることにより、エレベ
ータのコンバータ制御装置におけるスナバ回路共振現象
による主回路電圧変動を抑制することにより主回路に直
接接続されるゲート回路に対してもゲート振動を抑制で
き、ゲート回路内振動による過熱を防止できるとともに
ゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防止でき、半導体
素子スイッチング制御の信頼性を大幅に改善できる。
【0041】請求項6に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御する
エレベータのインバータ制御装置に平滑コンデンサを介
して接続されるエレベータのコンバータ制御装置におい
て、正側及び負側に、それぞれスイッチング制御を行う
半導体素子を設け、この半導体素子がスイッチングする
時のサージ電圧を吸収するために、第1のコンデンサと
ダイオードとを直列に接続したスナバ回路を正側の半導
体素子及び負側の半導体素子にそれぞれ並列に接続し、
ダイオードにそれぞれ第2のコンデンサを接続し、第1
のコンデンサの放電抵抗として正側の半導体素子に接続
したスナバ回路に対しては第1のコンデンサとダイオー
ドとの接続点より負側回路に抵抗を接続し、負側の半導
体素子に接続したスナバに対しては第1のコンデンサと
ダイオードとの接続点より正側回路に抵抗を接続した回
路を有し、半導体素子のオフ時のサージ電圧を吸収した
スナバ回路が放電する時に生ずるダイオードと第2のコ
ンデンサとの閉回路での共振電流による主回路電圧変動
及び半導体素子の制御信号であるゲート電圧変動を制御
するために、正側及び負側のダイオード同士の接続点
と、正側及び負側の第2のコンデンサ同士の接続点との
間に共振電流抑制用のインダクタンスを挿入したことを
特徴とする。
【0042】このような構成とすることによっても、エ
レベータのコンバータ制御装置におけるスナバ回路共振
現象による主回路電圧変動を抑制することにより主回路
に直接接続されるゲート回路に対してもゲート振動を抑
制でき、ゲート回路内振動による過熱を防止できるとと
もにゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防止でき、半
導体素子スイッチング制御の信頼性を大幅に改善でき
る。
【0043】請求項7に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御する
エレベータのインバータ制御装置に平滑コンデンサを介
して接続されるエレベータのコンバータ制御装置におい
て、一つの冷却面に三相分の制御用半導体素子を全て実
装し、各相の共通母線となる正側共通母線と負側共通母
線に三相分の制御用半導体素子を一緒に取り付け、共通
母線に平滑コンデンサを接続し、この平滑コンデンサか
ら遠い位置に接続される相の正側又は負側端子に共通母
線とは別の線の一端をそれぞれ接続し、他端を平滑コン
デンサ近辺の共通母線にそれぞれ接続したことを特徴と
する。
【0044】このような構成とすることにより、エレベ
ータのコンバータ制御装置における半導体素子スイッチ
ング時の正側又は負側共通母線インダクタンスによる誘
起電圧に起因する主回路電圧変動等を抑制することによ
り主回路に直接接続されるゲート回路に対してもゲート
振動を抑制できゲート回路内振動による過熱を防止でき
るとともにゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防止で
き、半導体素子スイッチング制御の信頼性を大幅に改善
できる。
【0045】請求項8に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御する
エレベータのインバータ制御装置に平滑コンデンサを介
して接続されるエレベータのコンバータ制御装置におい
て、一つの冷却面に三相分の制御用半導体素子を全て実
装し、各相の共通母線に平滑コンデンサを接続し、平滑
コンデンサより、絶縁距離を確保して正側共通母線と負
側共通母線とを重ね合わせて、平滑コンデンサより最も
遠い相の所まで導き、その最も遠い相の半導体素子の正
側及び負側端子と、重ね合せて導いた正側及び負側共通
母線とをそれぞれ接続し、更にその最も遠い相の正側及
び負側端子と平滑コンデンサに近くなる他の二相の半導
体素子の正側及び負側端子とをそれぞれ接続する正側半
導体素子接続用共通母線及び負側半導体素子接続用共通
母線を、正側半導体素子接続用共通母線は正側共通母線
と、負側半導体素子接続用共通母線は負側共通母線と、
それぞれ近接した状態で平行となるように配置したこと
を特徴とする。
【0046】このような構成とすることによっても、エ
レベータのコンバータ制御装置における半導体素子スイ
ッチング時の正側又は負側共通母線インダクタンスによ
る誘起電圧に起因する主回路電圧変動等を抑制すること
により主回路に直接接続されるゲート回路に対してもゲ
ート振動を抑制できゲート回路内振動による過熱を防止
できるとともにゲート電圧変動に伴う誤動作も確実に防
止でき、半導体素子スイッチング制御の信頼性を大幅に
改善できる。
【0047】請求項9に記載の本発明は、エレベータか
ごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御する
エレベータのインバータ制御装置と、このインバータ制
御装置に平滑コンデンサを介して接続されるコンバータ
制御装置とを一つの装置内に有するエレベータ制御装置
において、冷却器の片面にインバータ制御装置用半導体
素子を取り付け、その反対面にコンバータ制御装置用半
導体素子を取り付けたことを特徴とする。
【0048】このような構成とすることにより、インバ
ータ制御用の半導体素子及びコンバータ制御用の半導体
素子の取り付けスペースの省略化を図ることができ、装
置を小型化することが可能となる。
【0049】請求項10に記載の本発明は、エレベータ
かごを上下に移動させる三相誘導電動機を駆動し制御す
るエレベータのインバータ制御装置と、このインバータ
制御装置に平滑コンデンサを介して接続されるコンバー
タ制御装置とを一つの装置内に有するエレベータ制御装
置において、コンバータ側の半導体素子を取付けたコン
バータ制御装置側の正側及び負側共通母線と、インバー
タ制御装置側の半導体素子を取付けたインバータ側の正
側及び負側共通母線とを平滑コンデンサにそれぞれ接続
するとともに、コンバータ制御装置側の正側及び負側共
通母線、及びインバータ制御装置側の正側及び負側共通
母線の、平滑コンデンサに接続された端部とは反対側の
端部に、平滑コンデンサとは別の補助平滑コンデンサを
それぞれ接続したことを特徴とする。
【0050】このように、補助平滑コンデンサを設ける
ことにより、主回路電位変動を抑制することができる。
請求項11に記載の本発明は、エレベータかごを上下に
移動させる三相誘導電動機を駆動し制御するエレベータ
のインバータ制御装置と、このインバータ制御装置に平
滑コンデンサを介して接続されるコンバータ制御装置と
を一つの装置内に有するエレベータ制御装置において、
コンバータ制御装置側の半導体素子を取付けたコンバー
タ制御装置側の正側及び負側共通母線と、インバータ制
御装置側の半導体素子を取付けたインバータ制御装置側
の正側及び負側共通母線とは半導体素子取付面では分離
し、コンバータ側の正側及び負側共通母線は平滑コンデ
ンサの正側及び負側母線にそれぞれ接続するとともに、
平滑コンデンサの正側及び負側母線をインバータ側の正
側及び負側共通母線にそれぞれ接続したことを特徴とす
る。
【0051】このような構成とすることにより、インバ
ータ制御装置側の主回路電位変動がコンバータ制御装置
側に達することがなく、また、コンバータ制御装置側の
主回路電位変動がインバータ制御装置側に達することも
ないので、インバータ制御装置とコンバータ制御装置と
をそれぞれ独立に制御することができる。請求項12に
記載の本発明は、請求項11に記載のエレベータ制御装
置において、コンバータ制御装置側の正側及び負側共通
母線、及びインバータ制御装置側の正側及び負側共通母
線の、平滑コンデンサの正側及び負側母線に接続された
端部とは反対側の端部に、平滑コンデンサとは別の補助
平滑コンデンサをそれぞれ接続したことを特徴とする。
このように、補助平滑コンデンサを設けることにより、
主回路電位変動を抑制することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について詳細に説明する。 なお、以下の図面に
おいて、同符号は同一部分又は対応部分を示す。
【0053】(第1の実施形態)本発明に係るエレベー
タ制御装置の第1の実施形態について説明する。第1の
実施形態の回路構成を図1に示す。この実施形態は図1
2に示す従来の回路に、スナバ共振電流抑制用インダク
タンスを設けたもので、図1中、図12で説明したもの
は説明を省略する。
【0054】即ち、図1中、10はスナバ回路内のダイ
オード5とコンデンサ8との間で発生する共振電流を抑
制するP側(正側)スナバ共振電流抑制用インダクタン
ス、11は同じくN側(負側)スナバ共振電流抑制用イ
ンダクタンスである。
【0055】次に、この動作について説明する。図12
乃至図14で説明したように、IGBT2がオフする
時、ダイオード5及びコンデンサ2間での共振現象によ
り振動電流が発生するが、これを防止するため、この実
施形態においては、ダイオード5とコンデンサ8との間
に直列接続したインダクタンス10を設けている。N側
に対しても同様にダイオード6とコンデンサC9との間
に直列接続したインダクタンス11を設けている。
【0056】図1の位置にインダクタンス10、11を
設けたのは、IGBTオフ時のdi/dtが図13で説
明したように時定数τ=C2 ×R13で放電する時定数を
変えないようにするためで、インダクタンス10、11
を設けたことによるdi/dtが変わらないためスイッ
チング損失増加がなく共振電流の抑制による主回路高周
波振動のみ抑制することができる。
【0057】このように、この第1の実施形態によれ
ば、インバータ制御装置又はコンバータ制御装置におい
て、ダイオード5及びコンデンサ2間での共振現象によ
り発生する振動電流を防止することができる。
【0058】(第2の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態の回路構成を図2に示す。
【0059】図2中、14はP側及びN側スナバ回路の
中点に設けたインダクタンスで、インダクタンス14の
動作としては第1の実施形態の場合と同じであるが、図
2の位置に設けることによりP側スナバ回路及びN側ス
ナバ回路の共振電流両者に対して抑制効果が出て、イン
ダクタンスの数を一個減らすことができる。
【0060】ただし、ここにインダクタンス14が入る
ことにより、図12及び図13に示すコンデンサ8放電
時の時定数が、インダクタンス分大きくなるため、IG
BTスイッチングオフ時の電流の変化率di/dtが若
干小さくなり、IGBTスイッチング損失が増加するこ
とになる。従ってこの第2の実施形態の適用例として
は、冷却能力に余裕があり損失が増加しても問題のない
場合に適用可能となる。
【0061】(第3の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態の回路構成を図3に示す。
【0062】この実施形態は図15に示す従来の回路
に、短絡電流分流用直流母線を設けたもので、図31
中、図15で説明したものは説明を省略する。即ち、図
3中、24、25はそれぞれ平滑コンデンサ1とIGB
T素子とを接続するP側及びN側共通直流母線、26は
P側及びN側共通直流母線24、25とは別に設けた平
滑コンデンサ1と平滑コンデンサ1より遠い位置に接続
される相のIGBT素子の端子とを接続する線のうちP
側短絡電流分流用共通直流母線、27はN側短絡電流分
流用共通直流母線である。
【0063】この動作について説明する。主回路電圧変
動の原因としては図15に示す従来技術で説明した通
り、IGBT20のFWDオフ時短絡電流が流れるが、
図3に示すように、従来のP側及びN側共通直流母線2
4、25の他に、今回追加したP側短絡電流分流用共通
直流母線26、及びN側短絡電流分流用共通直流母線2
7により、短絡電流が分流して流れるため、従来のP側
及びN側共通直流母線24、25を流れる短絡電流の絶
対量が下がり、結果としてP側及びN側共通直流母線2
4、25で発生する主回路電圧変動が抑制されることに
なる。
【0064】なお、図示しないが図3の回路構成のう
ち、三相誘導機の各巻線21、22、23の代わりに三
相交流電源を接続することにより、昇圧、回生、一定電
圧制御を行うコンバータ制御装置に対しても同様の構成
とすることができる。
【0065】(第4の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態の構成を図4及び図5に示す。
【0066】この第4の実施形態も第3の実施形態の時
と同様、FWDオフ時の短絡電流が発生した時の主回路
電圧変動を抑制するものであるが、この第4の実施形態
においては、平滑コンデンサ1から供給される電流の流
れるP・N共通直流母線、P・P共通直流母線、及びN
・N共通直流母線を近接した状態で平行な往復導線とす
ることにより、インダクタンスを減少させて短絡電流発
生時の電圧V=−Ldi/dtを抑制するものである。
【0067】図4はこの実施形態の回路構成を示し、図
5はそのスタック構成を示す。なお、図5において、
(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図であ
る。図5中、28はIGBT15〜20の発生損失を吸
収する冷却器の放熱面、29は平滑コンデンサ1からの
直流電力を供給するP側直流電源供給用共通母線で、3
0は同様N側直流電源供給用共通母線である。
【0068】P・N直流電源供給用共通母線29、30
は、図の一番下が平滑コンデンサ1に接続され、密接し
ながら(一定の絶縁ギャップは確保)上方向に伸びるよ
うに配置されている。31はIGBT15及びIGBT
16のP側、N側素子の中点である負荷端子を接続する
U相負荷用ブス端子である。同様に32はV相負荷用ブ
ス端子、33はW相負荷用ブス端子である。
【0069】34はP側直流電源供給用共通母線29の
と最上部の所で接続され、又、IGBT15、17、1
9のP側端子各々に共通して接続されるP側IGBT接
続用共通直流母線であり、このP側IGBT接続用共通
直流母線34とP側直流電源供給用共通母線29は一定
のギャップを設けて密着しながら配置されている。35
もP側IGBT接続用共通直流母線34と同様、N側直
流電源供給用母線30と密着して配置されるN側IGB
T接続用共通直流母線である。
【0070】36はIGBTとP側及びN側IGBT接
続用共通直流母線の配置上のギャップを確保するための
P側及びN側IGBT接続用共通直流母線高さ調整用銅
支柱であり、37は同様U、V、Wブス端子高さ調整用
銅支柱である。
【0071】次のこの実施形態の動作について、図4に
より説明する。今例えばIGBT16のFWDが導通し
ている状態(図中破線方向)よりIGBT15がオンと
なると実線のように電流が流れIGBT16のFWDに
は逆方向のリカバリー電流が流れてFWDをオフにさせ
るが、この実線のように短絡電流が流れる時、まずP・
N直流電源供給用共通母線29、30が密着しているた
めP・N直流電源供給用共通母線29、30で発生する
磁界の影響は打ち消されるためP・N直流電源供給用共
通母線29、30間で発生する誘起電圧は小さくでき
る。
【0072】又、P側直流電源供給用共通母線29はI
GBT19のP端子近傍でP側IGBT接続用共通直流
母線34と密着接続されながらIGBT15のP端子ま
で接続されているため、P側直流電源供給用共通母線2
9及びP側IGBT接続用直流共通母線34も往復導体
構成となり、やはりP側直流電源供給用共通母線29、
及びP側IGBT接続用共通直流母線34で発生する磁
界の影響は打ち消され、P側直流電源供給用共通母線2
9、P側IGBT接続用共通直流母線34間で発生する
誘起電圧は小さくできる。N側直流電源供給用共通母線
30とN側IGBT接続用共通直流母線35についても
同様、往復導体となり、誘起電圧は小さくなる。このよ
うに平滑コンデンサ1よりIGBT15〜20のP・N
端子まで直流電源を供給するP・N共通直流母線は全て
往復導体を構成してから接続されるため主回路のP・N
共通直流母線インダクタンスによる誘起電圧を抑制で
き、主回路電圧変動も小さくできる。
【0073】なお、図示しないが図4の回路構成のう
ち、三相誘導機の各巻線21、22、23の代わりに三
相交流電源を接続することにより、昇圧、回生、一定電
圧制御を行うコンバータ制御装置に対しても同様の構成
とすることができる。
【0074】(第5の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態のスタック構成を図6に、またその回路
構成を図7に示す。なお、図6において、(a)は正面
図、(b)は側面図である。
【0075】この実施形態は、冷却面の両側にIGBT
を取り付けられる高効率冷却器に対し、冷却器、放熱面
の片側にインバータ制御用IGBT15〜20を取り付
け、その反対面にコンバータ制御用IGBT42〜47
を取り付けた構成としたもので、IGBTの実装スペー
スを半分にし、小さくすることができる。
【0076】図6中、63はヒートパイプ又は沸騰冷却
器等の熱交換特性の優れた高効率冷却器で、上側の長方
形の部分がファン等の冷却風を当てて熱を放出する冷却
部、その冷却部の真中より直角に下方向に延びている長
方形が半導体素子の損失熱を吸収する放熱面である。
【0077】この冷却器は高効率のため放熱面の両側に
半導体素子を取り付けて冷却可能で半導体素子の取り付
けスぺース省略化を図ることができる。この冷却器を使
って放熱面の片側に図15で説明したインバータ三相分
の半導体素子即ちIGBT15、IGBT17、IGB
T19、IGBT16、IGBT18、IGBT20を
取り付けてインバータ制御装置56を構成している。
【0078】又、これと反対の放熱面に昇圧、回生、一
定電圧制御を行うコンバータ制御用の半導体素子を設け
る。即ち、これらの半導体素子は、図7に示すように三
相交流電源54に接続されたコンバータ制御装置55に
設けられており、その構成は42がR相P側IGBT、
43がR相N側IGBT、44がS相P側IGBT、4
5がS相N側IGBT、46がT相P側IGBT、47
がT相N側IGBTである。又、P・N直流母線簡略化
のためコンバータ及びインバータスタックの装置内P・
N共通直流母線(P側共通直流母線は59、N側共通直
流母線は60)を平滑コンデンサ1と接続するため、ス
タック・平滑コンデンサ間P側中継用共通直流母線57
及びスタック・平滑コンデンサ間N側中継用共通直流母
線58を介して接続を行っている。
【0079】このような構成でコンバータ・インバータ
制御装置と平滑コンデンサ1を接続するとP・N直流母
線が少なくて済み経済的、又、構成簡略化を図ることが
できる。
【0080】(第6の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第6の実施形態について説明する。
この実施形態も、第5の実施形態と同じように、冷却面
の両側にIGBTを取り付けられる高効率冷却器に対
し、冷却器、放熱面の片側にインバータ制御用IGBT
15〜20を取り付け、その反対面にコンバータ制御用
IGBT42〜47を取り付けた構成としたもので、I
GBTの実装スペースを半分にし、小さくすることがで
きる。図8にそのスタック構成を、図9にその回路構成
を示す。なお、図8において、(a)は正面図、(b)
は側面図である。また図中、第5の実施形態を示す図6
及び図7で説明した部分は説明を省略する。
【0081】図中、38はIGBT15、17、19の
P側端子を接続するインバータP側IGBT接続用共通
直流母線、39は同様にインバータN側IGBT接続用
共通直流母線である。又、40はIGBT42、44、
46のP側端子と接続するコンバータP側IGBT接続
用共通直流母線、41は同様にコンバータN側IGBT
接続用共通直流母線であり、図6及び図7で示した5
9、60の共通直流母線と異なり、インバータ制御装
置、コンバータ制御装置で別々の共通直流母線を有す
る。
【0082】48は前記IGBT42、44、46を接
続したP側IGBT接続用共通直流母線40より平滑コ
ンデンサP側直流母線52へ接続するコンバータ・平滑
コンデンサ間P側中継用直流母線である。同様に49は
コンバータ制御装置・平滑コンデンサ間N側中継用直流
母線、50はインバータ制御装置・平滑コンデンサ間P
側中継用直流母線、51はインバータ制御装置・平滑コ
ンデンサ間N側中継用直流母線である。
【0083】この動作について説明する。図9のように
コンバータ制御装置55側で実線のように平滑コンデン
サ1に直流エネルギーを供給している時、インバータ制
御装置56のU相においてFWDオフによる短絡電流が
流れたとしても、図中破線のように必ず平滑コンデンサ
1の電源より短絡電流が供給される。従って、図7に示
す第5の実施形態におけるようにコンバータ制御装置5
5の実線の電流が直接インバータ制御装置56側に供給
されることがなくなったため、インバータスイッチング
時に破線のように電流が流れてインバータ制御装置56
側P・N直流母線で主回路電位変動が発生してもその電
位変動からコンバータ制御装置55側に達することがな
くインバータ制御装置56とコンバータ制御装置55は
平滑コンデンサ1を介して独立に制御を行うことができ
る。
【0084】(第7の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第7の実施形態について説明する。
この実施形態のスタック構成を図10に示す。なお、図
10において、(a)は正面図、(b)は側面図であ
る。
【0085】この実施形態は第5の実施形態の構成に補
助平滑コンデンサを追加したもので、図10において第
5の実施形態を示す図6と同じ部分は説明を省略する。
図10において、61はコンバータ制御装置側において
P・N共通直流母線59、60に対し、平滑コンデンサ
1に最も遠い位置に接続したコンバータ制御装置55側
補助平滑コンデンサである。同様に62はインバータ制
御装置56側に設けたインバータ制御装置側補助平滑コ
ンデンサである。
【0086】この動作について説明する。今例えば平滑
コンデンサ1より最も遠いIGBT19、20のいずれ
かのFWDがオフしたとすると、従来の構成では、平滑
コンデンサ1より必ず短絡電流が供給され、位置的に最
も遠いことによりインダクタンスが最も大きい直流母線
径路となり、主回路電位変動が大きくなるが、補助平滑
コンデンサ61、62を設けることによりIGBT1
9、20のFWDオフ時に前記補助平滑コンデンサ6
1、62より短絡電流の一部が供給され、P・N共通直
流母線59、60には短絡電流が少なく流れるため、P
・N共通直流母線59、60での主回路電位変動を抑制
できる。
【0087】(第8の実施形態)次に、本発明に係るエ
レベータ制御装置の第8の実施形態について説明する。
この実施形態の構成を図11に示す。なお、図11にお
いて、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0088】この実施形態は第6の実施形態の構成に補
助平滑コンデンサ61、62を追加したもので、図11
において第6の実施形態を示す図8と同じ部分は説明を
省略する。
【0089】この実施形態においても、補助平滑コンデ
ンサ61、62を追加したことにより、第7の実施形態
の場合と同じように、インバータ制御装置56とコンバ
ータ制御装置55の相互間のスイッチングの影響とイン
バータ制御装置56内、コンバータ制御装置55内での
他相スイッチングの影響との両者に対し主回路電位変動
を抑制できる。
【0090】
【発明の効果】本発明に係るエレベータの制御装置によ
ればスナバ回路共振現象による主回路電圧変動、半導体
素子スイッチング時の正側又は負側共通母線インダクタ
ンスによる誘起電圧に起因する主回路電圧変動等を抑制
することにより主回路に直接接続されるゲート回路に対
してもゲート振動を抑制できゲート回路内振動による過
熱を防止できるとともにゲート電圧変動に伴う誤動作も
確実に防止でき、半導体素子スイッチング制御の信頼性
を大幅に改善できる。
【0091】又、高周波となる主回路電位変動による放
出ノイズが抑制されることにより、ノイズ環境も大幅に
改善され外部機器のノイズによる誤動作等も減少させる
ことが可能となり、インバータ制御装置、コンバータ制
御装置を含むシステムとしても大幅に信頼性を向上する
ことができる。更に、装置の小型化を図ることも可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエレベータ制御装置の第1の実
施形態の構成を示す回路図。
【図2】 本発明に係るエレベータ制御装置の第2の実
施形態の構成を示す回路図。
【図3】 本発明に係るエレベータ制御装置の第3の実
施形態の構成を示す回路図。
【図4】 本発明に係るエレベータ制御装置の第4の実
施形態の構成を示す回路図。
【図5】 第4の実施形態のスタック構成を示す図。
【図6】 本発明に係るエレベータ制御装置の第5の実
施形態のスタック構成を示す図。
【図7】 第5の実施形態の構成を示す回路図。
【図8】 本発明に係るエレベータ制御装置の第6の実
施形態のスタック構成を示す図。
【図9】 第6の実施形態の構成を示す回路図。
【図10】 本発明に係るエレベータ制御装置の第7の
実施形態のスタック構成を示す図。
【図11】 本発明に係るエレベータ制御装置の第8の
実施形態のスタック構成を示す図。
【図12】 従来のインバータ制御装置におけるスナバ
回路を含む1アーム分のインバータ回路の構成を示す回
路図。
【図13】 図12におけるスナバ回路の動作を説明す
る為の各部の電圧波形図。
【図14】 図12のスナバ回路における共振現象を説
明説明する為の電圧波形図。
【図15】 従来のインバータ制御装置の構成を示す回
路図。
【図16】 IGBTの内部構成を示す回路図。
【符号の説明】
1…平滑コンデンサ 2、3…IGBT 4、7…スナバコンデンサ 5、6…スナバダイオード 8、9…スナバダイオード用コンデンサ 12、13…スナバコンデンサ放電抵抗 15〜20…インバータ制御用IGBT 21、22、23…三相誘導機の巻線 24…P側共通直流母線 25…N側共通直流母線 26…P側短絡電流分流用共通直流母線 27…N側短絡電流分流用共通直流母線 28…冷却器の放熱面 29…P側直流電源供給用共通母線 30…N側直流電源供給用共通母線 31、32、33…負荷用ブス端子 34…P側IGBT接続用共通直流母線 35…N側IGBT接続用共通直流母線 36、37…高さ調整用銅支柱 38…インバータP側IGBT接続用共通直流母線 39…インバータN側IGBT接続用共通直流母線 40…コンバータP側IGBT接続用共通直流母線 41…コンバータN側IGBT接続用共通直流母線 42〜47…コンバータ制御用IGBT 48…コンバータ制御装置・平滑コンデンサ間P側中継
用直流母線 49…コンバータ制御装置・平滑コンデンサ間N側中継
用直流母線 50…インバータ制御装置・平滑コンデンサ間P側中継
用直流母線 51…インバータ制御装置・平滑コンデンサ間N側中継
用直流母線 54…三相交流電源 55…コンバータ制御装置 56…インバータ制御装置 57…スタック・平滑コンデンサ間P側中継用共通直流
母線 58…スタック・平滑コンデンサ間N側中継用共通直流
母線 59…P側共通直流母線 60…N側共通直流母線 61…コンバータ制御装置側補助平滑コンデンサ 62…インバータ制御装置側補助平滑コンデンサ 63……高効率冷却器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置において、正側及び負側に、それぞれスイッチング
    制御を行う半導体素子を設け、この半導体素子がスイッ
    チングする時のサージ電圧を吸収するために、第1のコ
    ンデンサとダイオードとを直列に接続したスナバ回路を
    正側の半導体素子及び負側の半導体素子にそれぞれ並列
    に接続し、前記ダイオードにそれぞれ第2のコンデンサ
    を接続し、前記第1のコンデンサの放電抵抗として正側
    の半導体素子に接続したスナバ回路に対しては前記第1
    のコンデンサと前記ダイオードとの接続点より負側回路
    に抵抗を接続し、負側の半導体素子に接続したスナバに
    対しては前記第1のコンデンサと前記ダイオードとの接
    続点より正側回路に抵抗を接続した回路を有し、半導体
    素子のオフ時のサージ電圧を吸収したスナバ回路が放電
    する時に生ずる前記ダイオードと前記第2のコンデンサ
    との閉回路での共振電流による主回路電圧変動及び半導
    体素子の制御信号であるゲート電圧変動を制御するため
    に、正側スナバ回路に対しては前記ダイオードのアノー
    ド側と前記第2のコンデンサとの間に、また負側スナバ
    回路に対しては前記ダイオードのカソード側と前記第2
    のコンデンサとの間に、それぞれ共振電流抑制用のイン
    ダクタンスを挿入したことを特徴とするエレベータのイ
    ンバータ制御装置。
  2. 【請求項2】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置において、正側及び負側に、それぞれスイッチング
    制御を行う半導体素子を設け、この半導体素子がスイッ
    チングする時のサージ電圧を吸収するために、第1のコ
    ンデンサとダイオードとを直列に接続したスナバ回路を
    正側の半導体素子及び負側の半導体素子にそれぞれ並列
    に接続し、前記ダイオードにそれぞれ第2のコンデンサ
    を接続し、前記第1のコンデンサの放電抵抗として正側
    の半導体素子に接続したスナバ回路に対しては前記第1
    のコンデンサと前記ダイオードとの接続点より負側回路
    に抵抗を接続し、負側の半導体素子に接続したスナバに
    対しては前記第1のコンデンサと前記ダイオードとの接
    続点より正側回路に抵抗を接続した回路を有し、半導体
    素子のオフ時のサージ電圧を吸収したスナバ回路が放電
    する時に生ずる前記ダイオードと前記第2のコンデンサ
    との閉回路での共振電流による主回路電圧変動及び半導
    体素子の制御信号であるゲート電圧変動を制御するため
    に、正側及び負側の前記ダイオード同士の接続点と、正
    側及び負側の前記第2のコンデンサ同士の接続点との間
    に共振電流抑制用のインダクタンスを挿入したことを特
    徴とするエレベータのインバータ制御装置。
  3. 【請求項3】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導機を駆動し制御するインバータ制御装置において、一
    つの冷却面に三相分の制御用半導体素子を全て実装し、
    各相の共通母線となる正側共通母線と負側共通母線に三
    相分の制御用半導体素子を一緒に取り付け、共通母線に
    直流電流を供給する平滑コンデンサを接続し、この平滑
    コンデンサから遠い位置に接続される相の正側又は負側
    端子に前記共通母線とは別の線の一端を接続し、他端を
    前記平滑コンデンサ近辺に接続したことを特徴とするエ
    レベータのインバータ制御装置。
  4. 【請求項4】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導機を駆動し制御するインバータ制御装置において、一
    つの冷却面に三相分の制御用半導体素子を全て実装し、
    各相の共通母線に直流電流を供給する平滑コンデンサを
    接続し、平滑コンデンサより、絶縁距離を確保して正側
    共通母線と負側共通母線とを重ね合わせて、平滑コンデ
    ンサより最も遠い相の所まで導き、その最も遠い相の半
    導体素子の正側及び負側端子と、重ね合せて導いた前記
    正側及び負側共通母線とをそれぞれ接続し、更にその最
    も遠い相の正側及び負側端子と平滑コンデンサに近くな
    る他の二相の半導体素子の正側及び負側端子とをそれぞ
    れ接続する正側半導体素子接続用共通母線及び負側半導
    体素子接続用共通母線を、正側半導体素子接続用共通母
    線は正側共通母線と、負側半導体素子接続用共通母線は
    負側共通母線と、それぞれ近接した状態で平行となるよ
    うに配置したことを特徴とするエレベータのインバータ
    制御装置。
  5. 【請求項5】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置に平滑コンデンサを介して接続されるエレベータの
    コンバータ制御装置において、正側及び負側に、それぞ
    れスイッチング制御を行う半導体素子を設け、この半導
    体素子がスイッチングする時のサージ電圧を吸収するた
    めに、第1のコンデンサとダイオードとを直列に接続し
    たスナバ回路を正側の半導体素子及び負側の半導体素子
    にそれぞれ並列に接続し、前記ダイオードにそれぞれ第
    2のコンデンサを接続し、前記第1のコンデンサの放電
    抵抗として正側の半導体素子に接続したスナバ回路に対
    しては前記第1のコンデンサと前記ダイオードとの接続
    点より負側回路に抵抗を接続し、負側の半導体素子に接
    続したスナバに対しては前記第1のコンデンサと前記ダ
    イオードとの接続点より正側回路に抵抗を接続した回路
    を有し、半導体素子のオフ時のサージ電圧を吸収したス
    ナバ回路が放電する時に生ずる前記ダイオードと前記第
    2のコンデンサとの閉回路での共振電流による主回路電
    圧変動及び半導体素子の制御信号であるゲート電圧変動
    を制御するために正側スナバ回路に対しては前記ダイオ
    ードのアノード側と前記第2のコンデンサとの間に、ま
    た負側スナバ回路に対しては前記ダイオードのカソード
    側と前記第2のコンデンサとの間に、それぞれ共振電流
    抑制用のインダクタンスを挿入したことを特徴とするエ
    レベータのコンバータ制御装置。
  6. 【請求項6】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置に平滑コンデンサを介して接続されるエレベータの
    コンバータ制御装置において、正側及び負側に、それぞ
    れスイッチング制御を行う半導体素子を設け、この半導
    体素子がスイッチングする時のサージ電圧を吸収するた
    めに、第1のコンデンサとダイオードとを直列に接続し
    たスナバ回路を正側の半導体素子及び負側の半導体素子
    にそれぞれ並列に接続し、前記ダイオードにそれぞれ第
    2のコンデンサを接続し、前記第1のコンデンサの放電
    抵抗として正側の半導体素子に接続したスナバ回路に対
    しては前記第1のコンデンサと前記ダイオードとの接続
    点より負側回路に抵抗を接続し、負側の半導体素子に接
    続したスナバに対しては前記第1のコンデンサと前記ダ
    イオードとの接続点より正側回路に抵抗を接続した回路
    を有し、半導体素子のオフ時のサージ電圧を吸収したス
    ナバ回路が放電する時に生ずる前記ダイオードと前記第
    2のコンデンサとの閉回路での共振電流による主回路電
    圧変動及び半導体素子の制御信号であるゲート電圧変動
    を制御するために、正側及び負側の前記ダイオード同士
    の接続点と、正側及び負側の前記第2のコンデンサ同士
    の接続点との間に共振電流抑制用のインダクタンスを挿
    入したことを特徴とするエレベータのコンバータ制御装
    置。
  7. 【請求項7】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置に平滑コンデンサを介して接続されるエレベータの
    コンバータ制御装置において、一つの冷却面に三相分の
    制御用半導体素子を全て実装し、各相の共通母線となる
    正側共通母線と負側共通母線に三相分の制御用半導体素
    子を一緒に取り付け、共通母線に平滑コンデンサを接続
    し、この平滑コンデンサから遠い位置に接続される相の
    正側又は負側端子に前記共通母線とは別の線の一端をそ
    れぞれ接続し、他端を前記平滑コンデンサ近辺の共通母
    線にそれぞれ接続したことを特徴とするエレベータのコ
    ンバータ制御装置。
  8. 【請求項8】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置に平滑コンデンサを介して接続されるエレベータの
    コンバータ制御装置において、一つの冷却面に三相分の
    制御用半導体素子を全て実装し、各相の共通母線に平滑
    コンデンサを接続し、平滑コンデンサより、絶縁距離を
    確保して正側共通母線と負側共通母線とを重ね合わせ
    て、平滑コンデンサより最も遠い相の所まで導き、その
    最も遠い相の半導体素子の正側及び負側端子と、重ね合
    せて導いた前記正側及び負側共通母線とをそれぞれ接続
    し、更にその最も遠い相の正側及び負側端子と平滑コン
    デンサに近くなる他の二相の半導体素子の正側及び負側
    端子とをそれぞれ接続する正側半導体素子接続用共通母
    線及び負側半導体素子接続用共通母線を、正側半導体素
    子接続用共通母線は正側共通母線と、負側半導体素子接
    続用共通母線は負側共通母線と、それぞれ近接した状態
    で平行となるように配置したことを特徴とするエレベー
    タのコンバータ制御装置。
  9. 【請求項9】エレベータかごを上下に移動させる三相誘
    導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制御
    装置と、このインバータ制御装置に平滑コンデンサを介
    して接続されるコンバータ制御装置とを一つの装置内に
    有するエレベータ制御装置において、冷却器の片面にイ
    ンバータ制御装置用半導体素子を取り付け、その反対面
    にコンバータ制御装置用半導体素子を取り付けたことを
    特徴とするエレベータ制御装置。
  10. 【請求項10】エレベータかごを上下に移動させる三相
    誘導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制
    御装置と、このインバータ制御装置に平滑コンデンサを
    介して接続されるコンバータ制御装置とを一つの装置内
    に有するエレベータ制御装置において、コンバータ側の
    半導体素子を取付けたコンバータ制御装置側の正側及び
    負側共通母線と、インバータ制御装置側の半導体素子を
    取付けたインバータ側の正側及び負側共通母線とを平滑
    コンデンサにそれぞれ接続するとともに、前記コンバー
    タ制御装置側の正側及び負側共通母線、及び前記インバ
    ータ制御装置側の正側及び負側共通母線の、前記平滑コ
    ンデンサに接続された端部とは反対側の端部に、前記平
    滑コンデンサとは別の補助平滑コンデンサをそれぞれ接
    続したことを特徴とするエレベータ制御装置。
  11. 【請求項11】エレベータかごを上下に移動させる三相
    誘導電動機を駆動し制御するエレベータのインバータ制
    御装置と、このインバータ制御装置に平滑コンデンサを
    介して接続されるコンバータ制御装置とを一つの装置内
    に有するエレベータ制御装置において、コンバータ制御
    装置側の半導体素子を取付けたコンバータ制御装置側の
    正側及び負側共通母線と、インバータ制御装置側の半導
    体素子を取付けたインバータ制御装置側の正側及び負側
    共通母線とは半導体素子取付面では分離し、コンバータ
    側の正側及び負側共通母線は平滑コンデンサの正側及び
    負側母線にそれぞれ接続するとともに、平滑コンデンサ
    の正側及び負側母線をインバータ側の正側及び負側共通
    母線にそれぞれ接続したことを特徴とするエレベータ制
    御装置。
  12. 【請求項12】前記コンバータ制御装置側の正側及び負
    側共通母線、及び前記インバータ制御装置側の正側及び
    負側共通母線の、前記平滑コンデンサの正側及び負側母
    線に接続された端部とは反対側の端部に、前記平滑コン
    デンサとは別の補助平滑コンデンサをそれぞれ接続した
    ことを特徴とする請求項11に記載のエレベータ制御装
    置。
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JP2001258266A (ja) * 2000-03-08 2001-09-21 Toshiba Corp インバータ制御ユニットおよびインバータ制御装置
WO2006043559A1 (ja) * 2004-10-22 2006-04-27 Kabushiki Kaisha Toshiba 車両用の電源装置
WO2014016918A1 (ja) * 2012-07-25 2014-01-30 三菱電機株式会社 電力送電装置
CN117833714A (zh) * 2024-03-05 2024-04-05 成都新欣神风电子科技有限公司 一种适用于直流电机正反转的冲击电流抑制电路

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