JPH11171059A - 雪上車用ゴムクロ−ラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は駆動力を向上した雪上車用ゴムクロ−
ラに関する。 【解決手段】車両に備えられたスプロケットとアイドラ
−に巻き掛けされた雪上車用ゴムクロ−ラであって、外
表面に形成されるゴムラグがブロック化されたラグピ−
スとされ、このラグピ−スがゴムクロ−ラの回転方向に
対し左右に片流れ状に配置され、更に隣り合うラグピ−
スの一方側の長さが異なる形状とした雪上車用ゴムクロ
−ラ。１‥ゴムクロ−ラ、３‥ゴムクロ−ラの外表面、
４‥ゴムラグ、４₁₁、４₂₁、４₁₂、４₂₂‥ブロック状ラ
グピ−ス、θ‥ラグピ−スの片流れ角度。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は駆動力を向上した雪
上車用ゴムクロ−ラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ゴムクロ−ラは農機具や建設機械
のみならず雪上車の走行部にも採用されるようになって
きた。しかるに、雪上車等の走行部に用いられるゴムク
ロ−ラは従来のものとは異なり雪に対する駆動力の向上
は必須の要件であり、このためゴムクロ−ラの外表面に
形成されるゴムラグをブロック化してスリップや横滑り
防止機能を付与して雪上車用に提供されているが、未だ
十分満足するものは得られていないのが現状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は雪上車用ゴム
クロ−ラにおけるゴムラグのブロック化を更に詳細に検
討し、駆動力のより向上した、更には横滑りを防止した
ゴムクロ−ラを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するためになされたものであって、その要旨は、車両
に備えられたスプロケットとアイドラ−に巻き掛けされ
た雪上車用ゴムクロ−ラであって、外表面に形成される
ゴムラグがブロック化されたラグピ−スとされ、このラ
グピ−スがゴムクロ−ラの回転方向に対し左右に片流れ
状に配置され、更に隣り合うラグピ−スの一方側の長さ
が異なる形状としたことを特徴とする雪上車用ゴムクロ
−ラにかかるものである。

【０００５】そして、上記の隣り合うラグピ−スが交互
に長短ラグとされ、又、ラグピ−スの片流れ角度が２０
〜４０度とした雪上車用ゴムクロ−ラが特に好ましい。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明のゴムクロ−ラは以上の通
りの構造を有しており、先ず、ゴムラグをブロック化
し、これらブロック化されたラグピ−スをゴムクロ−ラ
の左右に対してハ字状に片流れ状配置したものである。

【０００７】このように、本発明のゴムクロ−ラにあっ
ては、ラグをブロック化してラグピ−スとすることによ
りラグによってその前後の雪を分断することがなくな
り、駆動力の伝達を効果的にすると共にゴムクロ−ラの
外表面からの雪の落下を容易としたものである。

【０００８】そしてゴムクロ−ラの左右に対して八字状
に片流れ状にラグピ−スを配置したことにより、ラグピ
−スと雪との接触面、特に雪への駆動力を伝達する面積
を大きくしたものであり、更に、隣り合うラグピ−スの
長さを変えたことによりゴムクロ−ラの横滑りを防止し
たものである。ラグピ−スの片流れの角度は２０〜４０
度が好ましく、２０度以下では雪に対する駆動力の伝達
が低下し、一方、４０度以上では横滑り防止機能が低下
するため好ましくない。

【０００９】

【実施例】以下、本発明のゴムクロ−ラを図面をもって
更に詳細に説明する。図１はゴムクロ−ラの外表面側平
面図、図２は側面図、図３はＡ−Ａ線での断面図であ
る。図中、符号１はゴムクロ−ラであり、これにはその
長手方向にスチ−ルコ−ド２が埋設されており、ゴムク
ロ−ラ１の外表面３にはゴムラグ４がブロック状ラグピ
−ス（４₁₁、４₂₁、４₁₂、４₂₂‥‥）をなしてゴムクロ
−ラの幅方向に一列状に配置されている。

【００１０】そして、ラグピ−ス（４₁₁、４₂₁、４₁₂、
４₂₂‥‥）はゴムクロ−ラ１の回転方向（矢印）に対し
て左右に片流れ状にハ字状に配置されており、これらラ
グピ−スはこの例では夫々交互に長短ラグとされてい
る。尚、この例におけるラグピ−スの片流れ角度θは３
０度である。

【００１１】さて、このようにゴムラグ４を複数のしか
も片流れ状にピ−ス化したことにより、雪への接触面即
ち駆動力の伝達する面積を大きくしたものであり、更に
ラグピ−スの長さを交互に変えたことにより横滑りを防
止することができたものである。即ち、同じ長さのラグ
ピ−スであればラグピ−ス間に雪をはさんだまま横方向
に滑りやすくなるところ、ラグピ−スの長さを長短とす
ることにより、雪に対する横方向の接触面が常に現れ、
この抵抗が加わって横滑りが防止されることとなるので
ある。

【００１２】図例にあっては、ゴムラグ４（ラグピ−ス
群）に対応して芯金５が埋設されている例であり、芯金
５、５間にスプロケット係合孔６、６が形成されたもの
であるが、芯金５が埋設されていないゴムクロ−ラに本
発明が適用できることは勿論であり、更にスプロケット
との係合がゴムクロ−ラの内表面に突出した突起との係
合による場合には、スプロケット係合孔６は不要になる
ことは当然である。尚、図例にあって、ラグピ−ス全体
としてゴムクロ−ラの幅方向に一文字状に配置されてい
るがこれをやや傾斜配置させることも可能であることは
言うまでもない。

【００１３】

【発明の効果】本発明はゴムクロ−ラのゴムラグをラグ
ピ−スとし、雪との接触面積を大きくしたものであり、
更に、隣り合うラグピ−スの長さを変えたことによりゴ
ムクロ−ラの横滑りを防止したもので、その効果は特に
大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１はゴムクロ−ラの外表面側平面図である。

【図２】図２は図１のゴムクロ−ラの側面図である。

【図３】図３はＡ−Ａ線での断面図である。

【符号の説明】

１‥‥ゴムクロ−ラ、 ２‥‥スチ−ルコ−ド、 ３‥‥ゴムクロ−ラの外表面、 ４‥‥ゴムラグ、 ４₁₁、４₂₁、４₁₂、４₂₂‥‥ブロック状ラグピ−ス、 θ‥‥ラグピ−スの片流れ角度。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両に備えられたスプロケットとアイド
   ラ−に巻き掛けされた雪上車用ゴムクロ−ラであって、
   外表面に形成されるゴムラグがブロック化されたラグピ
   −スとされ、このラグピ−スがゴムクロ−ラの回転方向
   に対し左右に片流れ状に配置され、更に隣り合うラグピ
   −スの一方側の長さが異なる形状としたことを特徴とす
   る雪上車用ゴムクロ−ラ。
2. 【請求項２】 隣り合うラグピ−スが交互に長短ラグと
   された請求項第１項記載の雪上車用ゴムクロ−ラ。
3. 【請求項３】 ラグピ−スの片流れ角度が２０〜４０度
   とした請求項第１項記載の雪上車用ゴムクロ−ラ。