JPH11170998A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

Info

Publication number
JPH11170998A
JPH11170998A JP34531697A JP34531697A JPH11170998A JP H11170998 A JPH11170998 A JP H11170998A JP 34531697 A JP34531697 A JP 34531697A JP 34531697 A JP34531697 A JP 34531697A JP H11170998 A JPH11170998 A JP H11170998A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
pump
supply
brake
main pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34531697A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiharu Nakazawa
千春 中澤
Masatoshi Horotani
正俊 袰谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP34531697A priority Critical patent/JPH11170998A/ja
Publication of JPH11170998A publication Critical patent/JPH11170998A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体の構成をコンパクトにしてコストダウン
および車載性の向上を図り、さらに、漏れに対する信頼
性の向上および液圧剛性の向上を図ること。 【解決手段】 ホイルシリンダのブレーキ液圧をコント
ロールするための、液圧制御弁・メインポンプ4・リザ
ーバおよびこれらを接続する回路と、自動制動制御時に
メインポンプ4に向けてブレーキ液を供給するための、
加給ポンプ8・加給ピストン51・イン側ゲート弁42
・アウト側ゲート弁およびこれらを接続する回路とを、
ブレーキユニットを構成する1つのハウジングHAに設
け、さらにメインポンプ4と加給ポンプ8とを平行に配
置し、加給ピストン51を両ポンプ4,8と軸直交方向
で重なる位置に配置し、イン側ゲート弁42をメインポ
ンプ4と加給ピストン51との間に配置し、加給吐出回
路8aおよび供給回路32を最短の長さとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキ装置に関
し、特に、駆動輪がスリップした場合にこの駆動輪に制
動力を与えて駆動輪スリップを防止するトルクスリップ
制御や、車両がアンダステアやあるいはオーバステアに
なったときに所望の車輪に制動力を与えて車両にヨーモ
ーメントを生じさせ、このヨーモーメントにより前記ア
ンダステア・オーバステア状態を解消するヨーモーメン
ト制御などからなる車両挙動安定制御を含む自動制動制
御を実行するブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動制動制御やABS制御を実行
可能なブレーキ装置として、例えば、特表平7−501
506号公報に記載のものが知られている。この従来技
術は、ABS装置と、液圧発生装置との2つの装置で構
成されている。ABS装置は、マスタシリンダとホイル
シリンダとを結ぶブレーキ回路が設けられ、このブレー
キ回路の途中に、ホイルシリンダ圧を増減可能な流入弁
・流出弁からなる液圧制御弁と、流出弁からドレーンさ
れたブレーキ液を液圧制御弁よりも上流(マスタシリン
ダ側)に戻す戻しポンプが設けられている。
【0003】また、液圧発生装置は、加給ポンプと加給
ピストンとイン側ゲート弁とアウト側ゲート弁とを備え
ている。前記加給ピストンは、ピストンにより画成され
た一次室と二次室とを備え、二次室は吸入回路を介して
戻しポンプの吸入側に接続され、一次室は加給回路を介
してマスタシリンダのリザーバに接続されている。そし
て、加給回路の途中に、加給ポンプが設けられ、供給回
路の途中に常閉のイン側ゲート弁が設けられ、ブレーキ
回路のメインポンプの吐出位置よりも上流に常開のアウ
ト側ゲート弁が設けられている。
【0004】したがって、上述のように構成された従来
技術にあっては、運転者がブレーキを踏み込んでマスタ
シリンダ圧が発生したときには、このマスタシリンダ圧
は、途中で加給ピストンの連通路を経ながらブレーキ回
路を介してホイルシリンダに伝達された制動力が発生す
る。そして、この制動時に、車輪にロックが生じそうな
場合には、ABS制御が実行される。すなわち、ABS
制御時には、ポンプを駆動させるとともに、液圧制御弁
を作動させてホイルシリンダ圧を減圧・保持・増圧して
最適制御することにより、車輪ロックを防止する。ま
た、自動制動制御時には、アウト側ゲート弁を閉弁させ
るとともにイン側ゲート弁を開弁させ、かつ、メイン・
加給両ポンプを駆動させる。これにより加給ポンプがマ
スタシリンダのリザーバのブレーキ液を加給回路を介し
て加給ピストンの一次室に供給し、加給ピストンのピス
トンが摺動して二次室内のブレーキ液が供給回路を介し
てメインポンプの吸入側に供給される。そして、メイン
ポンプは、この供給されたブレーキ液をブレーキ回路に
吐出し、液圧制御弁は、このブレーキ回路に供給された
ポンプ圧を、任意のホイルシリンダに最適圧に制御して
供給するものである。
【0005】また、上述のABS装置の具体的な構成と
しては、特開平7−91401号公報に記載のものが公
知である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術では、以下に述べるような問題点があった。◎
すなわち、特表平7−91401号記載の従来技術にあ
っては、装置が、ABS装置と液圧発生装置とに分けて
構成されているため、コスト高になる。また、個々の装
置を接続する配管が必要となり、これによってもコスト
高を招くとともに車載性が低下し、かつ、接続箇所が多
く漏れに対する信頼性が低下する。加えて、ABS装置
と液圧発生装置とが別体であると、加給ピストンとメイ
ンポンプまでの配管長さが長くなり、この間の液圧剛性
が低くなるため、メインポンプと加給ポンプとの作動開
始時点から、実際にホイルシリンダで液圧が立ち上がる
までに時間を要し、制御応答性が低くなる。本発明は、
上述の従来の問題点に着目してなされたもので、全体の
構成をコンパクトにしてコストダウンおよび車載性の向
上を図り、かつ、全体の配管長さを短くして、これによ
ってもコストダウンおよび車載性の向上を図るとともに
液圧剛性を向上させて制御応答性の向上を図り、さら
に、配管の接続箇所の数を少なくして漏れに対する信頼
性の向上を図ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のために
請求項1記載の発明は、マスタシリンダとホイルシリン
ダとを結ぶブレーキ回路の途中に、前記ホイルシリンダ
のブレーキ液圧を調圧するブレーキユニットが設けら
れ、このブレーキユニットは、ハウジング内に、前記ブ
レーキ回路の途中に設けられてホイルシリンダのブレー
キ液圧を減圧・保持・増圧可能な液圧制御弁と、この液
圧制御弁の減圧時にブレーキ液がドレーンされるドレー
ン回路に設けられたリザーバと、このリザーバとブレー
キ回路の前記液圧制御弁よりもマスタシリンダ側とを結
ぶ還流回路と、この還流回路の途中に設けられてリザー
バのブレーキ液をブレーキ回路に戻すメインポンプと、
シリンダ内を加給室と圧力室とに区画してピストンが設
けられた加給ピストンと、前記加給室とメインポンプの
吸入側とを結ぶ供給回路と、前記圧力室とマスタシリン
ダとを結ぶ加給回路と、この加給回路の途中に設けられ
て、マスタシリンダのブレーキ液を圧力室に供給する加
給ポンプと、前記供給回路を開閉するイン側ゲート弁
と、前記ブレーキ回路における前記メインポンプの吐出
位置とマスタシリンダとの間に設けられてブレーキ回路
を開閉するアウト側ゲート弁と、が設けられ、前記メイ
ンポンプ・加給ポンプ・液圧制御弁・イン側ゲート弁・
アウト側ゲート弁の作動を制御するコントロールユニッ
トが設けられ、このコントロールユニットは、運転者の
制動操作の有無に関係なく制動力を発生させる自動制動
制御を実行するもので、この自動制動制御時には、前記
イン側ゲート弁を開弁する一方でアウト側ゲート弁を閉
弁させた状態で、前記メインポンプならびに加給ポンプ
を駆動させて、加給ポンプが加給ピストンの圧力室にブ
レーキ液を吐出することによりピストンが摺動して加給
室内のブレーキ液をメインポンプに供給回路を介して供
給し、メインポンプはこの供給されたブレーキ液をブレ
ーキ回路に吐出し、この吐出圧を液圧制御弁により制御
して所望の車輪に所望の制動力を発生させるよう構成さ
れ、前記メインポンプは、モータの駆動力により回転さ
れるカム軸の回転に伴って往復摺動するプランジャと、
このプランジャの往復摺動により容積変化してブレーキ
液を吸入および吐出するポンプ室と、この吸入および吐
出時にブレーキ液の逆流を防ぐ一方弁構造の吸入弁およ
び吐出弁とを備え、前記加給ピストンは、メインポンプ
の軸直交方向でメインポンプと重なる位置に配置されて
いることを特徴とする。請求項2記載の発明は、請求項
1記載のブレーキ装置において、前記加給ピストンの加
給室が、前記軸直交方向で前記メインポンプと重なる位
置に配置されていることを特徴とする。請求項3記載の
発明は、請求項2記載のブレーキ装置において、前記供
給回路がメインポンプのポンプ室に直接接続され、か
つ、前記供給回路のイン側ゲート弁よりもメインポンプ
側の位置にメインポンプの第2の吸入弁が設けられ、前
記イン側ゲート弁が、前記加給室とメインポンプとの間
の位置に配置され、前記供給回路においてイン側ゲート
弁と加給ピストンとを結ぶ部分が前記軸直交方向に形成
され、前記供給回路においてイン側ゲート弁と前記第2
の吸入弁とを結ぶ部分がイン側ゲート弁の軸方向に形成
され、前記供給回路において前記第2の吸入弁とメイン
ポンプのポンプ室とを結ぶ部分が前記軸直交方向に形成
されていることを特徴とする。請求項4記載の発明は、
請求項1ないし3記載のブレーキ装置において、前記加
給ポンプは、メインポンプと同様にプランジャを往復摺
動させてポンプ室の容積が変化するよう構成されている
とともに、メインポンプと平行に配置され、かつ、加給
ポンプのプランジャがメインポンプと共通の前記カム軸
に当接され、前記加給ピストンは、その軸方向が、前記
カム軸と平行な向きで配置されているとともに、前記圧
力室が前記加給ポンプと前記軸直交方向で重なる位置に
配置されていることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明では、加給ピストンの加給室とメインポ
ンプとを結ぶ油路である供給回路を形成するにあたり、
加給ピストンとメインポンプとがメインポンプの軸直交
方向で重なっているから、供給回路はメインポンプの軸
直交方向に形成すれば良く、したがって、加給ピストン
とメインポンプとを軸方向に配置させた場合に比べて両
者の距離を近づけて供給回路の長さを短くすることが可
能である。また、挙動安定制御時には、加給ポンプを作
動させて加給ピストンのピストンを摺動させて、加給室
のブレーキ液を供給回路を介してメインポンプに供給す
るが、このとき、上述のように供給回路の長さが短いた
め、加給ピストンとメインポンプの間の液圧剛性が高
く、ピストンの摺動に応じてメインポンプに即座にブレ
ーキ液が供給されて、制御応答性を向上させることがで
きる。
【0009】また、請求項2に記載のように、加給ピス
トンの加給室とメインポンプとがメインポンプの軸直交
方向に重なって配置されていれば、供給回路をより確実
に短く形成することができる。
【0010】さらに、請求項3記載の発明では、供給回
路を形成するときには、加給ピストンの加給室からイン
側ゲート弁に向けて、供給回路をメインポンプの軸直交
方向に形成し、イン側ゲート弁から第2の吸入弁に向け
ては、供給回路をメインポンプの軸方向に形成し、第2
の吸入弁からメインポンプのポンプ室に向けては、メイ
ンポンプの軸方向に形成する。これにより、供給回路を
最短で形成することができる。また、本発明のように供
給回路がメインポンプのポンプ室に直接接続されている
構造では、挙動安定制御に時において、例えば、運転者
がブレーキ操作を行ってマスタシリンダで高圧が発生し
た場合などのように、供給回路に高圧が伝達されたとき
には、この高圧はポンプ室、すなわち、プランジャの一
端側に伝達される。したがって、この場合、プランジャ
の他端側のシール部分との距離が離れており、このシー
ル部分からの漏れが生じ難い。
【0011】請求項4記載の発明では、加給ポンプとメ
インポンプとが平行に配置され、カム軸が共用されてい
るから、両ポンプを近接させて配置させることができ
る。また、加給回路の加給ポンプと加給ピストンとを結
ぶ部分は、メインポンプ(加給ポンプ)の軸直交方向に
形成することができ、この油路を軸直交方向に対して斜
めに形成する場合に比べて、短く形成することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図3は実施の形態のブレーキ装
置の全体図である。図において、WCFLは左前輪のホ
イルシリンダ、WCRRは右後輪のホイルシリンダ、W
CFRは右前輪のホイルシリンダ、WCRLは左後輪の
ホイルシリンダ、MCは各ホイルシリンダWCFL〜R
Lに供給する液圧発生源としてのマスタシリンダであ
る。このマスタシリンダMCは、ブレーキペダルBPを
踏み込むのに連動して、ブレーキ回路BRに液圧を供給
するように構成されており、ブレーキ液を溜めておくリ
ザーバタンクRTが設けられている。なお、前記ブレー
キ回路BRは、左前輪および右後輪側のホイルシリンダ
WCFL,WCRRに接続された第1チャンネル回路1
と、右前輪および左後輪側のホイルシリンダWCFR,
WCRLに接続された第2チャンネル回路2とのX配管
された2系統の回路を有している。また、前記ホイルシ
リンダWCFL〜RLについて、特定のものを指さない
場合には、単にWCと表記する。
【0013】以下、構成を詳細に説明するが、両チャン
ネル回路1,2の構成は、同一であるので、以下に第1
チャンネル回路1の構成についてのみ説明するととも
に、両チャンネル回路1,2において同一の構成には同
じ符号を付けて、第2チャンネル回路2の構成の説明を
省略する。
【0014】前記第1チャンネル回路1は、分岐点1d
において、左前輪のホイルシリンダWCFLに至る前輪
分岐回路1fと、右後輪のホイルシリンダWCRRに至
る後輪分岐回路1rとに分岐されている。
【0015】前記各分岐回路1f,1rには、各ホイル
シリンダWCのブレーキ液圧を減圧・保持・増圧する液
圧制御弁を構成する流入弁5および流出弁6が設けられ
ている。すなわち、前記流入弁5は、前記各分岐回路1
f,1rの途中に設けられ、非作動時にはスプリング力
によりそれぞれ分岐回路1f,1rを連通状態としてホ
イルシリンダWCをマスタシリンダMC側に接続させ、
作動時には各分岐回路1f,1rを遮断してホイルシリ
ンダWCをマスタシリンダMC側と遮断する常開の2ポ
ート2ポジションの電磁切替弁により構成されている。
また、前記流出弁6は、前記各分岐回路1f,1rの流
入弁5よりもホイルシリンダWC側(以下、各チャンネ
ル回路1,2において相対的にマスタシリンダMCに近
い側を上流といい、ホイルシリンダWCに近い側を下流
という)の位置に設けられた分岐点1e,1eから分岐
されてリザーバ7に至るドレーン回路10の途中に設け
られ、非作動時にはドレーン回路10を遮断してホイル
シリンダWCをリザーバ7と遮断し、作動時にはドレー
ン回路10を連通させてホイルシリンダWCをリザーバ
7と連通させる常閉の2ポート2ポジションの電磁切替
弁により構成されている。なお、各分岐回路1f,1r
には、流入弁5を迂回して途中に下流から上流への流通
のみを許す一方弁1gを有した流入弁バイパス路1hが
設けられている。
【0016】前記ドレーン回路10は、請求の範囲の還
流回路を構成するメイン吸入回路4fならびにメイン吐
出回路4aを介して第1チャンネル回路1(ブレーキ回
路BR)の前記分岐点1dの位置に接続されている。前
記メイン吸入回路4fはメインポンプ4の吸入側に接続
され、前記メイン吐出回路4aはメインポンプ4の吐出
側に接続されているもので、メイン吸入回路4fの途中
には、一方弁構造の吸入弁4hが設けられ、前記メイン
吐出回路4aの途中には、一方弁構造の吐出弁4bなら
びに吐出脈動を吸収するダンパ4dが設けられている。
【0017】また、前記第1チャンネル回路1の途中で
あって、前記分岐点1dよりも上流位置には、ブレーキ
回路逆止弁21が設けられ、第1チャンネル回路1の上
流から下流へのブレーキ液の流通を許すが、下流から上
流への流通を規制している。そして、このブレーキ回路
逆止弁21を迂回するバイパス回路31にアウト側ゲー
ト弁41が設けられている。このアウト側ゲート弁41
は、非作動時にスプリング力で第1チャンネル回路1を
連通状態とする一方、作動時に第1チャンネル回路1を
遮断する常開の2ポート2ポジションの電磁切換弁によ
り構成されている。
【0018】前記メイン吸入回路4fにおいて前記吸入
弁4hよりもメインポンプ4側に設けられている分岐点
4jに供給回路32の一端が接続されている。この供給
回路32は、他端が加給ピストン51の加給室51aに
接続されている。そして、この供給回路32の途中に
は、2ポート2ポジションの常閉の電磁切換弁で構成さ
れたイン側ゲート弁42が設けられ、かつ、加給室51
aからメインポンプ4の方向の流れのみを許す吸入弁
(第2の吸入弁)32aが設けられている。また、前記
供給回路32において、イン側ゲート弁42よりも加給
ピストン51側の位置と第1チャンネル回路1とは、途
中にリリーフ弁43を有したリリーフ回路34で接続さ
れている。
【0019】前記加給ピストン51の後述する圧力室5
1bは請求の範囲の加給回路としての加給吸入回路8
b,加給吐出回路8aおよび圧力導入回路33を介して
マスタシリンダMCのリザーバタンクRTに接続されて
おり、かつ、その途中に設けられた加給ポンプ8により
圧力室51bが加圧されるよう構成されている。この加
給ポンプ8は、メインポンプ4と共通の駆動源であるモ
ータMの駆動に伴って作動して吸入・吐出を行うように
構成され、前記加給吐出回路8aの途中には吐出弁8c
が設けられ、また、前記加給吸入回路8bの途中には吸
入弁8dが設けられている。そして、両チャンネル回路
1,2の加給ピストン51の圧力室51bどうしが環状
の圧力導入回路33で接続されており、この圧力導入回
路33に前記加給吐出回路8aが接続されている。した
がって、加給ポンプ8が駆動されるとリザーバタンクR
Tのブレーキ液が吸入されて圧力導入回路33に吐出さ
れ、さらに圧力室51bに供給される。なお、前記加給
吸入回路8bの途中には液溜70が設けられている。ま
た、圧力導入回路33と加給吸入回路8bとは、前記液
溜70において循環回路37ならびにリリーフ回路38
を介して接続されており、また、循環回路37の途中に
は常開の循環切換弁45が設けられ、リリーフ回路38
の途中にはリリーフ弁46が設けられている。
【0020】以上説明したブレーキ装置の主要な構成、
すなわち図3において一点鎖線で示している部分は、ブ
レーキユニットBUとして1つのハウジング(図1参
照)HAに収容されて車両の図外のエンジンルーム内の
所定位置に搭載される。
【0021】ここで上述した加給ピストン51の構成を
図1の断面図により説明する。ハウジングHAに形成さ
れたシリンダ穴52には、このシリンダ穴52を、加給
室51aと圧力室51bとに画成してピストン53が摺
動自在に設けられている。前記加給室51aには、供給
回路32が接続され、前記圧力室51bには、後述する
圧力導入回路33が接続されている。また、前記ピスト
ン53は、リターンスプリング54により圧力室51b
を縮める方向に付勢されている。
【0022】また、前記シリンダ穴52の開口部を塞ぐ
封止栓55とピストン53との間には、チェック弁56
が設けられている。このチェック弁56は、加給室51
aと前記第1チャンネル回路1(ブレーキ回路BR)と
を接続するチェック回路39(図3参照)を開閉するも
ので、このチェック弁56は、ピストン52に摺動可能
に設けられて前記リターンスプリング54が着座された
リテーナ56aならびに封止栓55に軸方向に摺動自在
に支持されたロッド部材56bと、このロッド部材56
bの中間部に設けられた弁体56cと、この弁体56c
と前記リテーナ56aとの間に設けられて両者が離反す
る方向に付勢するチェックスプリング56dとを備えて
いる。
【0023】上述の構成のチェック弁56にあっては、
ピストン53が加給室51aを縮める方向に所定量スラ
イドすると、閉弁してチェック回路39を遮断する。し
かしながら、ロッド部材56bが図中左端部がピストン
53に当接しない範囲のスライド量では、弁体56cは
チェックスプリング56dの付勢力でのみ閉弁してお
り、したがって、第1チャンネル回路1(チェック回路
39)の方が加給室51aよりも所定圧だけ高圧となる
と、チェックスプリング56dを短縮させて開弁する。
そして、ピストン53が、さらにスライドしてロッド部
材56bの図中左側端部に当接すると、チェック弁56
はピストン53が図中左方向にスライドしない限り開弁
不可能となる。このようにチェック弁56は、ピストン
53のスライド量に応じて、第1チャンネル回路1のブ
レーキ液圧を供給回路32側に逃がすチェック機能を有
する状態と、チェック機能を発揮できない状態とに切り
換わるよう構成されている。
【0024】また、この図1に示すように、加給ピスト
ン51の軸直交方向に近接した位置に前記イン側ゲート
弁42が、その軸方向を加給ピストン51の軸方向と平
行に向けて設けられている。そして、イン側ゲート弁4
2の先端部の位置に前記吸入弁32aが設けられてい
る。さらに、この図において、加給ピストン51から軸
直交方向に離れた位置に、前記メインポンプ4ならびに
加給ポンプ8が設けられている。すなわち、加給ピスト
ン51の加給室51aと軸直交方向に重なる位置にメイ
ンポンプ4が設けられ、加給ピストン51の圧力室51
bと軸直交方向に重なる位置に加給ポンプ8が設けられ
ている。
【0025】ここで図1のS2−S2断面図である図2
により、両ポンプ4,8について説明すると、メインポ
ンプ4ならびに加給ポンプ8は、プランジャ40p,8
0pを往復摺動させて吸入・吐出を行う形式のものが用
いられ、両ポンプ4,8は平行に設けられている。そし
て、両ポンプ4,8は駆動源としてのモータMを共用し
ており、1つの出力軸が回転することでそれぞれカム軸
40c,80cが回転するよう構成されているととも
に、これらカム軸40c,80cの回転に伴ってそれに
接している前記プランジャ40p,80pが往復摺動す
るよう構成されている。また、プランジャ40p,80
pの摺動により容積変化するポンプ室40a,80a内
に、前記吸入弁4h,8dが設けられ、さらに、前記ポ
ンプ室40a,80aの出口に前記吐出弁4b,8cが
設けられている。
【0026】ここで、図1に戻り説明すると、前記加給
ピストン51の加給室51aとメインポンプ4とを結ぶ
供給回路32は、加給室51aの位置から加給ピストン
51の軸直交方向にイン側ゲート弁42に延在され、そ
して、このイン側ゲート弁42から吸入弁32aに向け
て軸方向に僅かに進み、この吸入弁32aから軸直交方
向に延在されている。また、前記加給ポンプ8と加給ピ
ストン51の圧力室51bとを結ぶ加給吐出回路8a
は、前記圧力室51bから軸直交方向に延在されてい
る。なお、圧力室51bどうしを結ぶ圧力導入回路33
は、加給吐出回路8aに直交する向きに形成されていて
図1においては表れていない。
【0027】次に、図4により前記液溜70の構成につ
いて説明する。前記液溜70は、ハウジングHAにおい
て一端面から穿設した液溜孔70aをプラグ70bを嵌
合し、さらに、液溜孔70aの開口部近傍をかしめてプ
ラグ70bの抜け止めを行って形成されている。そし
て、前記液溜70は、前記加給吸入回路8bの途中に設
けられているもので、前記加給吸入回路8bのリザーバ
タンクRT側の部分8b(a)が、前記液溜孔70bの
開口部に近いプラグ70bの内側近傍位置に開口され、
一方、加給吸入回路8bの加給ポンプ8側の部分8b
(b)が、液溜孔70bの底部に開口されている。ま
た、前記加給吸入回路8bのリザーバタンクRT側の部
分8b(a)の開口位置よりも僅かに液溜孔70bの底
部側の位置に前記リリーフ回路38が開口されている。
【0028】また、前記液溜70には、フィルタ70c
が設けられ、前記加給ポンプ8に吸入されるブレーキ液
が必ずこのフィルタ70cを通過して、コンタミの通過
を防止している。
【0029】図5に示すとおり、前記電磁弁構造の各弁
5,6,41,42,45ならびに両ポンプ4,8の駆
動源であるモータMの作動は、コントロールユニットC
Uにより制御される。すなわち、コントロールユニット
CUには、図外車輪の回転速度を検出する車輪速センサ
S,車体のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサY
R,車両の舵角を検出する舵角センサH,ブレーキ操作
状態であるか否かを検出するブレーキセンサBS、車両
の前後左右加速度を検出するGセンサGSなどを有した
センサ群SGが接続されており、コントロールユニット
CUは、これらセンサ群SGから入力される信号に基づ
いて各車輪のスリップ率を求め、制動時にスリップ率が
所定以上になるとこのスリップ率を低下させるABS制
御を行い、また、車両挙動が安定性を損なう方向である
ときにこれを安定させる方向に制御する挙動安定制御
(自動制動制御)を実行する。この挙動安定制御は、駆
動輪スリップが生じた場合にそれを抑制させるトルク制
御と、車両の姿勢が乱れそうな状況のときに、所定の車
輪に制動力を発生させて車両を安定させる方向にヨーレ
イトを発生させるヨーレイト制御との少なくとも一方の
制御で構成されている。なお、各制御の内容については
本願の特徴とするものではないから詳細な説明は省略す
る。
【0030】次に、実施の形態のブレーキ装置の作動を
説明する。なお、この作動についても第1・第2チャン
ネル回路1,2の作動はそれぞれ同様であるので、第1
チャンネル回路1についてのみ説明する。
【0031】a)通常のブレーキ操作時 通常は、各弁5,6,41,42,45は、図示の非作
動状態となっており、この状態でブレーキペダルBPを
踏むと、マスタシリンダMCで発生したブレーキ液圧
が、第1チャンネル回路1をアウト側ゲート弁41およ
び流入弁5を経ながら各分岐回路1f,1rを通って各
ホイルシリンダWCに伝達され、ブレーキペダルBPの
踏力に応じた車輪の制動が行われる。
【0032】b)ABS制御時 上述のブレーキ操作時に、車輪がロックしたり、あるい
はロックしそうな状態となった時には、コントロールユ
ニットCUは、車輪のスリップ率を所定の範囲内に納め
て車輪のロックを防止するABS制御を行う。すなわ
ち、このABS制御は、制動時に車輪がロックしないよ
うにブレーキ液圧を減圧・保持・増圧するもので、ま
ず、上述のブレーキ操作により生じたブレーキ液圧によ
り、左前輪・右後輪のいずれかあるいは両方のスリップ
率が所定値以上となると、モータMの駆動を開始すると
ともに、そのロックしそうな車輪を制動するホイルシリ
ンダWCに接続されている分岐回路1r,1fの流入弁
5を閉弁し、流出弁6を開弁する。この流入弁5の閉弁
の結果、ホイルシリンダWCが増圧されることが無くな
るとともに、ホイルシリンダWCのブレーキ液がドレー
ン回路10を経てリザーバ7に排出されて減圧されて制
動力が弱まる。なお、リザーバ7に貯留されたブレーキ
液は、メインポンプ4に吸入されてメイン吐出回路4a
から第1チャンネル回路1に還流される。
【0033】そして、この制動力の低下の結果、車輪の
スリップ率が所定値未満に低下したら、コントロールユ
ニットCUは、流出弁6への通電を停止して流出弁6を
閉弁させてホイルシリンダWCの液圧を保持させ、さら
に、この保持作動の結果、スリップ率が他の所定値未満
まで低下した時には、流入弁5への通電をカットして開
弁させ、この結果、高圧となっている第1チャンネル回
路1のブレーキ液がホイルシリンダWCに供給されて制
動力が再増加される。
【0034】以上の作動を繰り返すことで、ブレーキペ
ダルBPを踏んでいる間、各車輪のスリップ率を所定の
範囲内に保持して、車輪のロックを防止させながら最大
制動力が得られるABS制御が成される。なお、以上の
ABS制御時には、イン側ゲート弁42は閉弁状態を維
持しているため、メインポンプ4は、供給回路32から
ブレーキ液を吸入しない。また、このとき循環切換弁4
5が開弁されているため、加給ポンプ8では、加給吐出
回路8a〜圧力導入回路33〜循環回路37〜加給吸入
回路8bの経路でブレーキ液が循環されるだけで、圧力
室51bを加圧しないとともに、モータMの負荷となら
ない。
【0035】c)挙動安定制御時 急発進・急加速により駆動輪のスリップ率が高くなった
のに応じてスリップ率を所定の範囲内に納めるトルクス
リップ制御や、あるいは車両の姿勢が乱れそうになった
のに応じて、車両姿勢を安定させる方向にヨーレイトを
作用させる制動力を発生させるヨーレイト制御などから
なる挙動安定制御を行う時には、コントロールユニット
CUは、モータMを駆動させるとともに両ゲート弁4
1,42および循環切換弁45に通電して、アウト側ゲ
ート弁41を閉弁して第1チャンネル回路1を遮断する
とともに、イン側ゲート弁42を開弁して供給回路32
を連通させ、かつ、循環切換弁45を閉弁して循環回路
37を遮断する。したがって、加給ポンプ8では、少な
くとも液溜70の容量のブレーキ液が直ちに圧力室51
bに導入され、加給ピストン51では、ピストン53が
摺動し、加給室51aのブレーキ液が供給回路32から
メインポンプ4のメイン吸入回路4fに供給される。よ
って、メインポンプ4は、メイン吐出回路4aを介して
第1チャンネル回路1にブレーキ液を吐出し、流入弁5
ならびに流出弁6の作動に基づきホイルシリンダWCの
圧力を増圧・保持・減圧して所望の制動力を発生させ、
トルク制御あるいはヨーモーメント制御により車両挙動
の安定化を図ることができる。
【0036】このように、本実施の形態では、挙動安定
制御時に、ブレーキユニットBUにおいて加給ポンプ8
は、加給ピストン51を作動させるのに必要な量のブレ
ーキ液をその近傍に設けた液溜70から吸入するため、
高い応答性で加給作動が成されて運動安定制御が実行さ
れる。なお、液溜70では加給ポンプ8が加給ピストン
51に向けて供給した量に相当するブレーキ液が加給吸
入回路8bを介してリザーバタンクRTから供給され
る。
【0037】ところで、この挙動安定制御時には、加給
ピストン51のピストン53が最大ストロークした後
も、加給ポンプ8は圧力導入回路33に吐出を続けよう
とするが、圧力導入回路33が所定圧を越えると、リリ
ーフ弁46が開弁して加給吸入回路8b側に逃がされ、
循環状態となる。したがって、加給ポンプ8には、大き
な負荷はかからない。また、この循環状態で循環される
ブレーキ液は常時フィルタ70cを通過されてろ過さ
れ、不純物が取り除かれる。
【0038】その後、挙動安定制御の終了時には、モー
タMの駆動を停止させると、加給ピストン51にあって
はピストン53がリターンスプリング54の付勢力でも
との位置にスライドし、それに伴ってホイルシリンダW
Cあるいはリザーバ7のブレーキ液が加給室51aに戻
り、また、圧力室51bに供給されていたブレーキ液が
液溜70あるいはリザーバタンクRTに戻る。
【0039】以上説明した、実施の形態のブレーキ装置
にあっては、ホイルシリンWCの液圧制御を行う構成
と、挙動安定制御に必要な構成とを1つのハウジングH
A内に収めて1つのブレーキユニットBUとして構成し
ているため、全体をコンパクトに形成して車載性の向上
を図ることができ、しかも、油路の接続箇所を少なくし
て漏れに対する信頼性の向上を図ることができる。さら
に、本実施の形態では、1つのモータMによりメインポ
ンプ4と加給ポンプ8との2つのポンプを駆動させるよ
う構成し、しかも、両ポンプ4,8を平行に配置させて
いるため、さらに全体の構成をコンパクトにできる。
【0040】また、加給ポンプ8は、ブレーキユニット
BU内に設けた液溜70から加給作動に必要な量のブレ
ーキ液を吸入するように構成し、しかも、加給ピストン
51の加給室51aとメインポンプ4とを近接配置さ
せ、供給回路32を軸直交方向に形成して最短の長さに
形成しているため、ブレーキユニットBUとマスタシリ
ンダMCとの距離に関係なく、高い液圧剛性が得られ、
両ポンプ4,8の作動直後からブレーキ液を第1チャン
ネル回路1に向けて吐出できるものであり、高い応答性
が得られるものであり、特に、ブレーキ液の粘性が高く
なる低温時において、応答性の効果が顕著である。
【0041】さらに、本実施の形態では、加給ポンプ8
と加給ピストン51の圧力室51bとを軸直交方向で重
なる位置に配置させて、加給吐出回路8aを軸直交方向
に形成したため、加給吐出回路8aの長さも短くでき、
これによっても構成をさらにコンパクトでき、車載性を
向上でき、また、加給作動の応答性の向上を図ることが
できるという効果が得られる。
【0042】加えて、加給ポンプ8の駆動時には、加給
ポンプ8が吸入するブレーキ液は液溜70内のフィルタ
70cを通過するため、ブレーキユニットBU内へのコ
ンタミの流入を防止でき、また、フィルタ70cは、メ
ッシュ面積にメッシュ数を掛けた値が加給吸入回路8b
の断面積よりも大きな値となるように構成したため、フ
ィルタ70cは加給ポンプ8の吸入抵抗になることはな
く、したがって、加給ポンプ8が循環切換弁45の開弁
時に循環駆動を行う際も負荷とはならない。
【0043】さらに、リリーフ回路38を設けて、加給
ピストン51のピストン53が最大ストロークした後
に、加給ポンプ8の吐出圧がリリーフ弁46の開弁圧よ
りも大きくならないように構成したため、加給ポンプ8
に大きな負荷がかかることがなく加給ポンプ8の耐久性
を向上できるとともに、シールなどの耐久圧を高く設定
する必要がなく、コストアップを抑えることができる。
しかも、前記リリーフ回路38の液溜70における開口
位置を加給吸入回路8bのリザーバタンクRT側の部分
8b(a)の開口位置よりも底部側に配置したため、リ
リーフ回路38でリリーフされたブレーキ液がリザーバ
タンクRT側に戻ってしまう不具合が生じない。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明のブレー
キ装置は、ホイルシリンダのブレーキ液圧をコントロー
ルするための、液圧制御弁・メインポンプ・リザーバお
よびこれらを接続する回路と、自動制動制御時にメイン
ポンプに向けてブレーキ液を供給するための、加給ポン
プ・加給ピストン・イン側アウト側両ゲート弁およびこ
れらを接続する回路とを、ブレーキユニットを構成する
1つのハウジングに設けた構成としたため、装置をコン
パクトに形成して車載性の向上を図ることができるとと
もにコスト低減を図ることができるという効果が得ら
れ、しかも、油路の接続部分を少なくして漏れに対する
信頼性を向上させることができるという効果が得られ
る。さらに、本発明は、加給ピストンを、メインポンプ
の軸直交方向でメインポンプと重なる位置に配置させた
構成としたため、加給ピストンとメインポンプを近接さ
せて供給回路の長さを短く形成することが可能であり、
これにより液圧剛性の向上を図って制御応答性を向上さ
せることができるという効果が得られる。
【0045】請求項2記載の発明では、加給ピストンの
加給室を、軸直交方向でメインポンプと重なる位置に配
置させたため、加給室とメインポンプとを最短距離で接
続させて、供給回路の長さをより短くして全体構成をコ
ンパクトにすることができるとともに上記液圧剛性の向
上を図ることができるという効果が得られる。
【0046】請求項3記載の発明では、イン側ゲート弁
を、加給室とメインポンプとの間の位置に配置し、供給
回路においてイン側ゲート弁と加給ピストンとを結ぶ部
分を軸直交方向に形成し、供給回路においてイン側ゲー
ト弁と第2の吸入弁とを結ぶ部分をイン側ゲート弁の軸
方向に形成し、供給回路において第2の吸入弁とメイン
ポンプとを結ぶ部分を軸直交方向に形成した構成とした
ため、供給回路の長さを確実に短くして、全体構成をコ
ンパクトにすることができるとともに上記液圧剛性の向
上を図ることができるという効果が得られる。
【0047】請求項4記載の発明では、加給ポンプをメ
インポンプと平行に配置してモータにより回転されるカ
ム軸を共用化し、圧力室を加給ポンプと軸直交方向で重
なる位置に配置した構成としたため、両ポンプを別体に
構成するものと比較してブレーキユニットを大幅にコン
パクトに構成することができ、しかも、加給回路の加給
ポンプと加給ピストンとを結ぶ部分の油路を短くして、
これによっても構成をさらにコンパクトでき、車載性を
向上できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の要部を示す断面図である。
【図2】図1のS2−S2断面図である。
【図3】実施の形態のブレーキ装置の全体図である。
【図4】実施の形態の要部を示す断面図である。
【図5】実施の形態のブロック図である。
【符号の説明】
WCFL ホイルシリンダ WCRR ホイルシリンダ WCFR ホイルシリンダ WCRL ホイルシリンダ MC マスタシリンダ RT リザーバタンク BP ブレーキペダル BU ブレーキユニット BR ブレーキ回路 CU コントロールユニット S 車輪速センサ YR ヨーレイトセンサ H 舵角センサ BS ブレーキセンサ GS Gセンサ SG センサ群 HA ハウジング 1 第1チャンネル回路 1d,1e 分岐点 1f 前輪分岐回路 1g 一方弁 1h 流入弁バイパス回路 1r 後輪分岐回路 2 第2チャンネル回路 4 メインポンプ 4a メイン吐出回路 4b 吐出弁 4d ダンパ 4f メイン吸入回路 4h 吸入弁 4j 分岐点 5 流入弁(液圧制御弁) 6 流出弁(液圧制御弁) 7 リザーバ 8 加給ポンプ 8a 加給吐出回路 8b 加給吸入回路 8c 吐出弁 8d 吸入弁 10 ドレーン回路 21 ブレーキ回路逆止弁 31 バイパス回路 32 供給回路 32a 吸入弁(第2の吸入弁) 33 圧力導入回路 34 リリーフ回路 37 循環回路 38 リリーフ回路 39 チェック回路 40a ポンプ室 40c カム軸 40p プランジャ 41 アウト側ゲート弁 42 イン側ゲート弁 43 リリーフ弁 45 循環切換弁 46 リリーフ弁 51 加給ピストン 51a 加給室 51b 圧力室 52 シリンダ穴 53 ピストン 54 リターンスプリング 55 封止栓 56 チェック弁 56a リテーナ 56b ロッド部材 56c 弁体 56d チェックスプリング 70 液溜 70a 液溜孔 70b プラグ 70c フィルタ 80a ポンプ室 80c カム軸 80p プランジャ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダとホイルシリンダとを結
    ぶブレーキ回路の途中に、前記ホイルシリンダのブレー
    キ液圧を調圧するブレーキユニットが設けられ、 このブレーキユニットは、ハウジング内に、 前記ブレーキ回路の途中に設けられてホイルシリンダの
    ブレーキ液圧を減圧・保持・増圧可能な液圧制御弁と、 この液圧制御弁の減圧時にブレーキ液がドレーンされる
    ドレーン回路に設けられたリザーバと、 このリザーバとブレーキ回路の前記液圧制御弁よりもマ
    スタシリンダ側とを結ぶ還流回路と、 この還流回路の途中に設けられてリザーバのブレーキ液
    をブレーキ回路に戻すメインポンプと、 シリンダ内を加給室と圧力室とに区画してピストンが設
    けられた加給ピストンと、 前記加給室とメインポンプの吸入側とを結ぶ供給回路
    と、 前記圧力室とマスタシリンダとを結ぶ加給回路と、 この加給回路の途中に設けられて、マスタシリンダのブ
    レーキ液を圧力室に供給する加給ポンプと、 前記供給回路を開閉するイン側ゲート弁と、 前記ブレーキ回路における前記メインポンプの吐出位置
    とマスタシリンダとの間に設けられてブレーキ回路を開
    閉するアウト側ゲート弁と、が設けられ、 前記メインポンプ・加給ポンプ・液圧制御弁・イン側ゲ
    ート弁・アウト側ゲート弁の作動を制御するコントロー
    ルユニットが設けられ、 このコントロールユニットは、運転者の制動操作の有無
    に関係なく制動力を発生させる自動制動制御を実行する
    もので、この自動制動制御時には、前記イン側ゲート弁
    を開弁する一方でアウト側ゲート弁を閉弁させた状態
    で、前記メインポンプならびに加給ポンプを駆動させ
    て、加給ポンプが加給ピストンの圧力室にブレーキ液を
    吐出することによりピストンが摺動して加給室内のブレ
    ーキ液をメインポンプに供給回路を介して供給し、メイ
    ンポンプはこの供給されたブレーキ液をブレーキ回路に
    吐出し、この吐出圧を液圧制御弁により制御して所望の
    車輪に所望の制動力を発生させるよう構成され、 前記メインポンプは、モータの駆動力により回転される
    カム軸の回転に伴って往復摺動するプランジャと、この
    プランジャの往復摺動により容積変化してブレーキ液を
    吸入および吐出するポンプ室と、この吸入および吐出時
    にブレーキ液の逆流を防ぐ一方弁構造の吸入弁および吐
    出弁とを備え、 前記加給ピストンは、メインポンプの軸直交方向でメイ
    ンポンプと重なる位置に配置されていることを特徴とす
    るブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記加給ピストンの加給室が、前記軸直
    交方向で前記メインポンプと重なる位置に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記供給回路がメインポンプのポンプ室
    に直接接続され、かつ、前記供給回路のイン側ゲート弁
    よりもメインポンプ側の位置にメインポンプの第2の吸
    入弁が設けられ、 前記イン側ゲート弁が、前記加給室とメインポンプとの
    間の位置に配置され、 前記供給回路においてイン側ゲート弁と加給ピストンと
    を結ぶ部分が前記軸直交方向に形成され、前記供給回路
    においてイン側ゲート弁と前記第2の吸入弁とを結ぶ部
    分がイン側ゲート弁の軸方向に形成され、前記供給回路
    において前記第2の吸入弁とメインポンプのポンプ室と
    を結ぶ部分が前記軸直交方向に形成されていることを特
    徴とする請求項2記載のブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記加給ポンプは、メインポンプと同様
    にプランジャを往復摺動させてポンプ室の容積が変化す
    るよう構成されているとともに、メインポンプと平行に
    配置され、かつ、加給ポンプのプランジャがメインポン
    プと共通の前記カム軸に当接され、 前記加給ピストンは、その軸方向が、前記カム軸と平行
    な向きで配置されているとともに、前記圧力室が前記加
    給ポンプと前記軸直交方向で重なる位置に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3記載のブレーキ装
    置。
JP34531697A 1997-12-15 1997-12-15 ブレーキ装置 Pending JPH11170998A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34531697A JPH11170998A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34531697A JPH11170998A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11170998A true JPH11170998A (ja) 1999-06-29

Family

ID=18375778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34531697A Pending JPH11170998A (ja) 1997-12-15 1997-12-15 ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11170998A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245994A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Advics:Kk 流体ユニット
WO2023216522A1 (zh) * 2022-05-10 2023-11-16 中车山东风电有限公司 一种风机偏航液压制动器及制动系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245994A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Advics:Kk 流体ユニット
WO2023216522A1 (zh) * 2022-05-10 2023-11-16 中车山东风电有限公司 一种风机偏航液压制动器及制动系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060087173A1 (en) Brake control system
JPH0130661B2 (ja)
US6010198A (en) Automotive brake control system with skid control unit and traction and vehicle dynamics control unit
JP3051467B2 (ja) 車両ブレーキ装置
JP2005255168A6 (ja) ブレーキ制御ユニット
US6164731A (en) Automotive brake system
JPH04232165A (ja) 液圧式ブレーキ装置
JPH11170998A (ja) ブレーキ装置
JPH10250556A (ja) ブレーキ制御装置
JP2001048029A (ja) ハイブリッド車のパワーステアリング装置
JPH1024825A (ja) ブレーキ液還流ポンプ及びそのポンプを備えたブレーキ制御装置
JPH11245795A (ja) ブレーキ装置
JPH11240436A (ja) ブレーキ装置
JPH10264797A (ja) ブレーキ装置
JPH11182448A (ja) 液圧ポンプ
JPH11173445A (ja) リリーフ弁およびブレーキ装置
JPH11245794A (ja) ブレーキ装置
JPH1137043A (ja) プランジャポンプおよびブレーキ装置
JPH10306879A (ja) リリーフ弁およびブレーキ装置
JP4026797B2 (ja) ブレーキ制御ユニット
JPH1081223A (ja) ブレーキ制御装置
JPH11201058A (ja) 液圧ポンプ及びブレーキ装置
JPH0541968Y2 (ja)
JPH11257515A (ja) 弁ユニットおよびブレーキ装置
JPH10267157A (ja) 電磁弁およびブレーキ装置