JPH11170560A - インクカートリッジ及びインクの脱気方法 - Google Patents

インクカートリッジ及びインクの脱気方法

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JPH11170560A
JPH11170560A JP34777197A JP34777197A JPH11170560A JP H11170560 A JPH11170560 A JP H11170560A JP 34777197 A JP34777197 A JP 34777197A JP 34777197 A JP34777197 A JP 34777197A JP H11170560 A JPH11170560 A JP H11170560A
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Japan
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ink
cartridge
ink cartridge
air opening
cartridge body
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JP34777197A
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Masaichi Muranaka
政一 村中
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カートリッジ内インクの脱気品質を長期間維
持できない。 【解決手段】 カートリッジ本体41の上蓋部材44に
形成した大気開放口47を酸素透過率が100ml/m
2以上のシール部材55でシールした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクカートリッジ
及びインクの脱気方法に関し、特にインクジェット記録
装置などに用いるインクカートリッジ及びそのカートリ
ッジ本体内のインク吸収体に吸収させたインクの脱気方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリンタ、ファクシミリ、複写
装置等に用いられるインクジェット記録装置として、記
録ヘッドとこの記録ヘッドにインクを供給するインクカ
ートリッジ(インクタンクとも称する。)をキャリッジ
に搭載し、記録ヘッドを主走査方向に移動しながら記録
を行うシリアルスキャン型のものが知られている。
【0003】このようなインクカートリッジにおいて
は、キャリッジの振動によって内部のインク(主として
水性インクが用いられる。)が泡立つことがなく、また
下方に向けてインクジェットヘッドを配置する構成を採
用する場合に、インクのたれ落ちを防止するためにイン
クジェットヘッド部分でのインク圧力を負圧にすること
が要求されるなどの点から、カートリッジ本体内に多孔
質体からなるインク吸収体を収容し、この多孔質体の毛
管力によってインクを吸収させると共に負圧を発生させ
る構成のものが広く使用されている。
【0004】ところで、水性インクは原材料を溶解する
工程と濾過工程によって製造するが、製造したインクを
そのままインクカートリッジに充填して使用すると、イ
ンク中に溶存している窒素、酸素、炭酸ガス等の各種気
体が記録ヘッド内に浸入して気泡を発生させ、記録ヘッ
ドからインク滴を吐出できなくなって印写不良を引き起
こす。そのため、インクカートリッジにインクを充填す
る前にインク中の溶存気体を減らす脱気処理を行うよう
にしている。脱気処理の方法としては、インクを圧力容
器中で減圧しながら攪拌する方法や、気体分離膜を用い
た脱気装置により脱気する方法などが採用されている。
【0005】ところが、インクカートリッジが未使用の
まま長期間保存されるときには、その間に空気中の酸素
等が再びインク中に溶存することになる。そこで、従
来、インク吸収体を用いないインクカートリッジにおい
ては、特公平3−61592号公報に記載されているよ
うに、袋体に脱気したインクを充填したインク容器全体
を、通気性のない材料で形成した密閉容器内に、大気圧
より低い減圧状態で収納することで、長期間放置されて
も空気中の酸素等がインクカートリッジのインクに溶存
しないようにすることで、長期保存安定性を図るように
している。
【0006】この他、実公平56−9668号に記載さ
れているようにインクカートリッジを透明又は半透明で
液密性の第1包装材で密閉包装すると共に、不透明の第
2包装材で第1包装材を外装したもの、特開昭61−1
41560号公報に記載されているようにインクに対す
る溶解度が空気よりも小さい気体を包装容器内に充填し
たもの、特開昭62−121062号公報に記載されて
いるようにカートリッジをガスバリアー性を有する部材
を用いて脱気時に用いた真空度より高い真空度の中で真
空包装したものなども提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うにインク吸収体をカートリッジ本体に収納して、この
インク吸収体にインクを吸収させるインクカートリッジ
においては、脱気したインクをインク吸収体に充填する
ときにインクに気体が溶け込んでしまい、また、インク
充填後はインク吸収体とカートリッジ本体との間に生じ
る空間が大気状態になるため、インク中に気体が再溶存
してしまうことになる。
【0008】そのため、上述したようにインクカートリ
ッジを通気性のない材料で形成した密閉容器内に大気圧
より低い減圧状態で収納しても、もともとインクカート
リッジ内が大気圧状態にあってインク中に気体が溶存し
ているため、その限度での長期保存安定性しか得られな
い。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、カートリッジ内インクの脱気品質を長期間維持で
きるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1のインクカートリッジは、大気開放口を有
するカートリッジ本体内にインクを収容したインクカー
トリッジにおいて、前記大気開放口を酸素透過率が10
0ml/m2以上のシール部材でシールした構成とし
た。
【0011】請求項2のインクカートリッジは、上記請
求項1のインクカートリッジにおいて、前記カートリッ
ジ本体には、前記大気開放口に連通すると共に前記シー
ル部材で覆われる溝を形成した構成とした。
【0012】請求項3のインクカートリッジは、上記請
求項1又は2のインクカートリッジにおいて、前記カー
トリッジ本体を透気性のない包装部材で包装した構成と
した。
【0013】請求項4のインクカートリッジは、上記請
求項3のインクカートリッジにおいて、前記カートリッ
ジ本体と包装部材との空間を減圧状態にして包装した構
成とした。
【0014】請求項5のインクカートリッジは、上記請
求項3又は4のインクカートリッジにおいて、前記包装
部材は少なくともアルミ製シートを含む変形可能な部材
からなる構成とした。
【0015】請求項6のインクの脱気方法は、大気開放
口を有するカートリッジ本体内に収納したインク吸収体
に吸収させたインクを脱気するインクの脱気方法におい
て、前記インク吸収体にインクを吸収させて大気圧状態
にすると共に、前記カートリッジ本体の大気開放口を酸
素透過率が100ml/m2以上のシール部材でシール
したインクカートリッジを、透気性のない包装部材で減
圧状態にして包装し、前記包装部材と前記カートリッジ
本体との間に形成させる空間と前記カートリッジ本体内
の空間とが平衡状態になることで前記インクを脱気状態
に移行させる構成とした。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明を適用したイン
クカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記
録装置の機構部の要部概略正面図、図2は同記録装置の
要部概略分解斜視図である。
【0017】このインクジェット記録装置の機構部は、
両側の側板1,2間に主支持ガイドロッド3及び従支持
ガイドロッド4を略水平な位置関係で横架し、これらの
主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4でキャ
リッジユニット5を主走査方向に摺動自在に支持してい
る。キャリッジユニット5には、それぞれイエロー
(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)イ
ンク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個
のヘッド6を、その吐出面(ノズル面)6aを下方に向
けて搭載し、またキャリッジユニット5のヘッド6の上
側には4個のヘッド6に各々インクを供給するための各
色のインク供給体である4個のインクカートリッジ7
y,7m,7c,7kを交換可能に搭載している。
【0018】そして、キャリッジユニット5は主走査モ
ータ8で回転される駆動プーリ(駆動タイミングプー
リ)9と従動プーリ(アイドラプーリ)10との間に張
装したタイミングベルト11に連結して、主走査モータ
8を駆動制御することによってキャリッジ5、即ち4個
のヘッド6を主走査方向に移動するようにしている。
【0019】また、側板1,2をつなぐ底板12上にサ
ブフレーム13,14を立設し、このサブフレーム1
3,14間に用紙16を主走査方向と直交する副走査方
向に送るための搬送ローラ15を回転自在に保持してい
る。そして、サブフレーム14側方に副走査モータ17
を配設し、この副走査モータ17の回転を搬送ローラ1
5に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定
したギヤ18と搬送ローラ15の軸に固定したギヤ19
とを備えている。
【0020】さらに、側板1とサブフレーム12との間
には、ヘッド6の信頼性維持回復機構(以下、「サブシ
ステム」という。)21を配置している。サブシステム
21は、各ヘッド6の吐出面をキャッピングする4個の
キャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ2
3をリンク部材24で揺動可能に保持して、キャリッジ
ユニット5の主走査方向の移動でホルダ23に設けた係
合部25にキャリッジユニット5が当接することで、キ
ャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフト
アップしてキャップ手段22でインクジェットヘッド6
の吐出面6aをキャッピングし、キャリッジユニット5
が印写領域側へ移動することで、キャリッジユニット5
の移動に従ってホルダ23がリフトダウンしてキャップ
手段22がインクジェットヘッド6の吐出面6aから離
れるようにしている。
【0021】なお、キャップ手段22は、それぞれ吸引
チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共
に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気
開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポ
ンプ27は吸引した廃液をドレインチューブ等を介して
図示しない廃液貯留槽に排出する。
【0022】さらに、ホルダ23の側方には、インクジ
ェットヘッド6の吐出面6aをワイピングする繊維部
材、発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピン
グ手段であるワイパブレード28をブレードアーム29
に取付け、このブレードアーム29は揺動可能に軸支
し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によっ
て揺動させるようにしている。
【0023】次に、このインクジェット記録装置におけ
るキャリッジユニット5の詳細について図2を参照して
説明する。キャリッジユニット5は、上述したように4
個のヘッド6及びインクカートリッジ7(符号「7」
は、符号「7y,7m,7c,7k」にいずれか又は総
称)を搭載するためのキャリッジ本体31を有し、この
キャリッジ本体31は、上述したように平行に配設した
主支持ガイドロッド3と従支持ガイドロッド4に摺動及
び揺動可能に支持している。そして、このキャリッジ本
体31の主支持ガイドロッド3を挿通する側には主走査
方向両側に円筒形の軸受部材32,32を装着し、この
軸受部材32,32によって精密な位置決めを行ってい
る。
【0024】そして、キャリッジ本体31上には4個の
ヘッド(ヘッドユニット)6をそれぞれ中間部材である
L字形のブラケット33を前後に2個ずつ用いて接着剤
を介して固定している。そして、各ヘッド6を駆動する
ための回路を構成したドライバボード34と、このドラ
イバボード34のカバーを形成すると共にインクカート
リッジ7y,7m,7c,7kを保持するためのホルダ
35と、インクカートリッジ7y,7m,7c,7kを
押さえるための4個のカートリッジレバー36等とを搭
載している。なお、ドライバボード34には装置本体の
制御基板に接続したフラットケーブル37が接続され
る。
【0025】次に、インクカートリッジ7について図3
以降をも参照して説明する。ここで、図3は記録装置に
装填する前のインクカートリッジの外観斜視図、図4は
図3の状態でキャップ部材を外したインクカートリッジ
の外観斜視図、図5はインクカートリッジの正面図、図
6はインクカートリッジの正断面図、図7はインクカー
トリッジの平面図、図8はインクカートリッジの側面
図、図9はインクカートリッジの包装状態を説明する斜
視説明図、図10は包装部材の一例を示す模式的断面図
である。
【0026】インクカートリッジ7は、図6に示すよう
に、カートリッジ本体41内に所要の色のインクを吸収
させたインク吸収体42を収容してなる。カートリッジ
本体41は、上部に広い開口を有するケース43の上部
開口に上蓋部材44を接着又は溶着して形成したもので
あり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体
42は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カ
ートリッジ本体41内に圧縮して挿入した後、インクを
吸収させている。
【0027】カートリッジ本体41のケース43底部に
は記録ヘッド6へインクを供給するためのインク供給口
45を形成し、このインク供給口45内周面にはシール
リング46を嵌着している。また、上蓋部材44には大
気開放口47を形成し、この大気開放口47の周囲に
は、図11及び図12に示すように環状に複数本の溝4
8を形成して、これらの複数本の溝48はそれぞれ相互
に連通させると共に大気開放口47に連通させている。
【0028】そして、カートリッジ本体41には、装填
前の状態で、インク供給口45を塞ぐとと共に装填時や
輸送時などのカートリッジ取扱い時にケース43が圧縮
変形されて内部のインクが漏洩することを防止するた
め、キャップ部材50を装着している。このキャップ部
材50はインク供給口45を塞ぐキャップ部51と、ケ
ース43の側壁面と略同じ高さの幅広の立ち上がり部5
2と、ケース43に係止するためにケース43の係合部
54に係合する係止部53とを一体的に樹脂成型で形成
したものである。このキャップ部材50の立ち上がり部
52によってケース43の幅広の側壁面が二重構造的に
なるので、ケース43に体して横方向からの力が加わっ
ても変形を防止することができる。
【0029】また、カートリッジ本体41の上蓋部材4
4に形成した大気開放口47は、図3及び図4等に示す
ように、酸素透過率が100ml/m2以上のフィルム
状シール部材55を上蓋部材44に貼着してシールして
いる。このシール部材55は大気開放口47と共にその
周囲に形成した複数本の溝48をもシールする大きさに
している。
【0030】このインクカートリッジ7は、装填前には
図9に示すように例えばアルミラミネートフィルムから
なる変形可能な包装部材56にて減圧状態にして包装し
ている。この包装部材56を形成するアルミラミネート
フィルム56は、図10に示すように、例えば内側から
厚さ50μmのエチレン酢酸共重合体フィルム57に厚
み20μm程度の接着剤58を介して厚さ7μmのアル
ミフィルムの59をラミネートし、更に厚み20μm程
度の接着剤60を介して厚さ15μmのナイロンフィル
ムをラミネートしたものである。
【0031】このように、このインクカートリッジ7に
おいては、大気開放口47を酸素透過率が100ml/
2以上のシール部材55でシールしているので、イン
クカートリッジ7を透気性のない包装部材56を用いて
減圧状態で包装することにより、インク充填時やインク
吸収体42とカートリッジ本体41との間に生じる空間
A(図6参照)にある大気のためにインク中に気体が溶
存したときでも、シール部材55を介してインク中の空
気が真空度の高いカートリッジ本体41外の包装部材5
6との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上す
る。
【0032】なお、シール部材55の酸素透過率が10
0ml/m2未満であると、インク中の空気の排出に時
間がかかり過ぎるので酸素透過率は100ml/m2
上であることが好ましく、また、酸素透過率が高すぎる
とインクから気泡が発生することがあるので酸素透過率
は20000ml/m2以下であることが好ましく、よ
り好ましくは500ml/m2〜10000ml/m2
ある。
【0033】この場合、インク吸収体42にインクを吸
収させて大気圧状態にすると共に、カートリッジ本体4
1の大気開放口47を酸素透過率が100ml/m2
上のシール部材55でシールした状態で、カートリッジ
本体41を透気性のない包装部材56で減圧状態で包装
することにより、上述したようにシール部材55を介し
てカートリッジ本体41内とカートリッジ本体41外の
減圧状態の空間とが平衡状態になるように気体が移動し
て、インク吸収体42に吸収させたインクを脱気状態に
移行させることができ、インクの脱気を行うことができ
る。
【0034】このように、大気開放口47を酸素透過率
が100ml/m2以上のシール部材55でシールする
ことによって、カートリッジ本体41内のインクが脱気
状態にないときでもインクを脱気状態にすることがで
き、シール部材55の酸素透過率と保存期間とによって
インクの脱気状態を調整することができる。
【0035】また、大気開放口47の周囲に大気開放口
47に連通する複数本の溝48を形成することによっ
て、シール部材55の気体透過面積が多くなるので、イ
ンク吸収体42の脱気状態への移行を速めることができ
る。なお、大気開放口47に連通する溝48形状はこの
実施例に限られるものではなく、例えば図13に示すよ
うに蛇腹状に形成することもできる。
【0036】次に、インクカートリッジ7とキャリッジ
5側の保持部材との関係について図14乃至図16をも
参照して説明する。なお、図14は4個のインクカート
リッジ7をキャリッジユニット5に装填するときに配置
を説明する斜視説明図、図15はキャリッジユニット5
のホルダ35の概略断面図、図16は同ホルダの略平面
図である。
【0037】このインクジェット記録装置においては、
図14にも示すように4色のインクカートリッジ7y,
7m,7c,7kを並べてキャリッジユニット5に装填
する。ここで、ブラックインク用のインクカートリッジ
7kとカラーインク用のインクカートリッジ7y,7
m,7cとでは幅(主走査方向幅)を異ならせている。
すなわち、インクの内のブラックインクの使用量が相対
的に多くなるので、インクカートリッジ7kをインクカ
ートリッジ7y,7m,7cよりも大きな容量にしてい
る。
【0038】そして、各インクカートリッジ7y,7
m,7c,7kのカートリッジ本体41の幅狭の一方の
外側壁面には収納しているインクの色に応じた本数及び
位置に凸部であるリブ71を高さ方向に形成している。
すなわち、ブラックインク用のインクカートリッジ7k
には1本のリブ71を形成し、カラーインク用のインク
カートリッジ7y,7m,7cには2本のリブ71を形
成して、リブ71の本数によってブラックインクとカラ
ーインクとを区別している。また、カラーインク用のイ
ンクカートリッジ7y,7m,7c相互については、2
本のリブ71の形成位置を各色毎に異ならせることで、
イエロー、マゼンタ、シアンを区別している。さらに、
リブ71の有無によってインクカートリッジ7y,7
m,7c,7kの前面側と後面側とを区別している。
【0039】この場合、図15に示すように、インクカ
ートリッジ7y,7m,7c,7kの各リブ71の高さ
方向の長さL2は、リブ71の先端からインク供給口4
5までの高さ方向の長さL1よりも長く(L2>L1)
形成している。
【0040】一方、インクカートリッジ7y,7m,7
c,7kを装填するキャリッジ5側のホルダ(保持部
材)35には、各色のインクカートリッジの装填部35
y,35m,35c,35K(図2も参照)に対応して
インクカートリッジ7y,7m,7c,7kのリブ71
を挿入可能な凹部72を所定の本数及び位置に形成して
いる。このホルダ35の凹部72は、インクカートリッ
ジ7を正しく装着したときにインクカートリッジ7のリ
ブ71がはまり込む高さ位置までとしている。
【0041】このように構成したので、インクカートリ
ッジ7y,7m,7c,7kはリブ71の有無によって
前後方向を識別することができる。そして、ブラックイ
ンク用のインクカートリッジ7kはカラーインク用のイ
ンクカートリッジ7y,7m,7cよりも幅が広いの
で、誤ってカラーインク用インクカートリッジ7y,7
m,7cを装着する部分に装填することが防止される。
【0042】また、カラーインク用インクカートリッジ
7y,7m,7cはそれぞれブラックインク用インクカ
ートリッジ7kとはリブ71の本数及び形成位置が異な
るので、ブラックインク用インクカートリッジ装填部3
5kに誤って装填されることが防止される。更に、カラ
ーインク用インクカートリッジ7y,7m,7c相互間
でも2本のリブ71の形成位置が異なり、これに対応し
てホルダ35側の凹部72の形成位置も異なるので、カ
ラーインク用インクカートリッジ装填部35y,35
m,35cに誤って他の色のインクカートリッジを装填
することを防止できる。
【0043】さらに、インクカートリッジ7y,7m,
7c,7kのリブ71の長さをリブ71の先端からイン
ク供給口45までの高さ方向の長さL1よりも長く(L
2>L1)形成しているので、強制的に間違った場所に
インクカートリッジが装着されたときでも、インクカー
トリッジ7のインク供給口45がホルダ35側のインク
供給口73に接触することが防止されて、混色を防止で
きる。
【0044】次に、インクカートリッジ7のキャリッジ
5への脱着操作性を向上する構成について説明する。4
色のインクカートリッジ7k,7y,7m,7cの上蓋
部材44上には、指を引っ掛けるための上方に出っ張っ
た形状をなすフック部81を形成すると共に、このフッ
ク部81に対応して凹部82を形成している。また、フ
ック部81には凹部82側の傾斜面に階段状のすべり止
め部81aを形成している。
【0045】このように構成したので、インクカートリ
ッジ7をキャリッジユニット5のホルダ35に装着する
とき、ホルダ35からインクカートリッジ7を取り外す
ときには、フック部81とカートリッジ本体41の端部
B(図15参照)との間に指を掛けて挟み持つことがで
きるので、インクカートリッジ7の脱着を容易に行うこ
とができる。
【0046】この場合、フック部81に対応して凹部8
2を形成しているので、指を引っ掛けやすくなり、ま
た、フック部81の傾斜面に滑り止め部81aを形成し
ているので、一層、インクカートリッジ7の脱着操作の
操作性が向上する。
【0047】なお、この実施例の他、図17に示すよう
に上蓋部材44上に引っ掛け部81と共に間隔を置いて
他のフック部84をも形成して、これらのフック部81
とフック部84に指を掛けて挟めるようにすることもで
きる。また、図18に示すように上蓋部材44の端部に
凹み部85を形成したり、図19に示すように上蓋部材
44の端部に滑り止め部86を形成したりすることもで
きる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のインク
カートリッジによれば、大気開放口を有するカートリッ
ジ本体内にインクを収容したインクカートリッジにおい
て、大気開放口を酸素透過率が100ml/m2以上の
シール部材でシールしたので、保存中にインクを脱気し
或いは脱気状態を高くすることができ、インクの長期保
存安定性が向上し、安定した印写を行えるようになる。
【0049】請求項2のインクカートリッジによれば、
上記請求項1のインクカートリッジにおいて、カートリ
ッジ本体には、大気開放口に連通すると共にシール部材
で覆われる溝を形成したので、気体の透過面積が大きく
なり、脱気状態への移行を速めることができる。
【0050】請求項3のインクカートリッジによれば、
上記請求項1又は2のインクカートリッジにおいて、カ
ートリッジ本体を透気性のない包装部材で包装したの
で、脱気状態を維持することができる。
【0051】請求項4のインクカートリッジによれば、
上記請求項3のインクカートリッジにおいて、カートリ
ッジ本体と包装部材との空間を減圧状態にして包装した
ので、脱気状態を進行させることができ、また、脱気状
態にないインクを脱気することができる。
【0052】請求項5のインクカートリッジによれば、
上記請求項3又は4のインクカートリッジにおいて、包
装部材は少なくともアルミ製シートを含む変形可能な部
材からなるので、脱気品質を長期間維持することができ
る。
【0053】請求項6のインクの脱気方法によれば、大
気開放口を有するカートリッジ本体内に収納したインク
吸収体にインクを吸収させて大気圧状態にすると共に、
カートリッジ本体の大気開放口を酸素透過率が100m
l/m2以上のシール部材でシールしたインクカートリ
ッジを、透気性のない包装部材で減圧状態にして包装
し、包装部材とカートリッジ本体との間に形成させる空
間とカートリッジ本体内の空間とが平衡状態になること
で前記インクを脱気状態に移行させるようにしたので、
インク充填時等に溶存した空気を脱気することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクカートリッジを搭載す
るシリアル型インクジェット記録装置の機構部の要部概
略正面図
【図2】同記録装置の要部概略分解斜視図
【図3】記録装置に装填する前のインクカートリッジの
外観斜視図
【図4】図3の状態でキャップ部材を外したインクカー
トリッジの外観斜視図
【図5】インクカートリッジの正面図
【図6】インクカートリッジの正断面図
【図7】インクカートリッジの平面図
【図8】インクカートリッジの側面図
【図9】インクカートリッジの包装状態を説明する斜視
説明図
【図10】包装部材の一例を示す模式的断面図
【図11】同インクカートリッジの大気開放口付近の拡
大説明図
【図12】同インクカートリッジの大気開放口付近の拡
大断面図
【図13】インクカートリッジの大気開放口付近の溝形
状の他の例を説明する説明図
【図14】キャリッジユニットへの装填状態を説明する
斜視説明図
【図15】キャリッジユニットのホルダへの装填状態を
説明する断面説明図
【図16】同ホルダの平面説明図
【図17】インクカートリッジの他の例を説明する斜視
説明図
【図18】インクカートリッジの更に他の例を説明する
斜視説明図
【図19】インクカートリッジの更にまた他の例を説明
する斜視説明図
【符号の説明】
5…キャリッジ、6…ヘッド、7,7y,7m,7c,
7k…インクカートリッジ、35…ホルダ、41…カー
トリッジ本体、42…インク吸収体、43…ケース、4
4…上蓋部材、45…インク供給口、47…大気開放
口、48…溝、50…キャップ部材、55…シール部
材、71…リブ、72…凹部、81…フック部、82…
凹部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気開放口を有するカートリッジ本体内
    にインクを収容したインクカートリッジにおいて、前記
    大気開放口を酸素透過率が100ml/m2以上のシー
    ル部材でシールしたことを特徴とするインクカートリッ
    ジ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクカートリッジに
    おいて、前記カートリッジ本体には、前記大気開放口に
    連通すると共に前記シール部材で覆われる溝を形成した
    ことを特徴とするインクカートリッジ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のインクカートリ
    ッジにおいて、前記カートリッジ本体を透気性のない包
    装部材で包装したことを特徴とするインクカートリッ
    ジ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のインクカートリッジに
    おいて、前記カートリッジ本体と包装部材との空間を減
    圧状態にして包装したことを特徴とするインクカートリ
    ッジ。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載のインクカートリ
    ッジにおいて、前記包装部材は少なくともアルミ製シー
    トを含む変形可能な部材からなることを特徴とするイン
    クカートリッジ。
  6. 【請求項6】 大気開放口を有するカートリッジ本体内
    に収納したインク吸収体に吸収させたインクを脱気する
    インクの脱気方法において、前記インク吸収体にインク
    を吸収させて大気圧状態にすると共に、前記カートリッ
    ジ本体の大気開放口を酸素透過率が100ml/m2
    上のシール部材でシールしたインクカートリッジを、透
    気性のない包装部材で減圧状態にして包装し、前記包装
    部材と前記カートリッジ本体との間に形成させる空間と
    前記カートリッジ本体内の空間とが平衡状態になること
    で前記インクを脱気状態に移行させることを特徴とする
    インクの脱気方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7416290B2 (en) 2007-01-30 2008-08-26 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridges
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