JPH11170525A - インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法

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JPH11170525A
JPH11170525A JP34834997A JP34834997A JPH11170525A JP H11170525 A JPH11170525 A JP H11170525A JP 34834997 A JP34834997 A JP 34834997A JP 34834997 A JP34834997 A JP 34834997A JP H11170525 A JPH11170525 A JP H11170525A
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14338Multiple pressure elements per ink chamber

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サテライト滴の発生を抑制できるインクジェ
ットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録
ヘッドの駆動装置および方法を提供する。 【解決手段】 ノズル118に対応したインク室114
ごとに、2つの圧電素子116a,116bを設ける。
一方の圧電素子116aをインク室収縮方向に変位させ
てインク滴吐出動作を開始させ、その後、この圧電素子
116aをインク室膨張方向に戻すように変位させるの
と並行して、他方の圧電素子116bを変位0からイン
ク室収縮方向に変位させる。これにより、インク滴の尾
を早期に断ち切ることができ、この結果、サテライト滴
の発生を抑制可能となる。特に、圧電素子116aの復
帰開始時点(インク室膨張方向への変位開始時点)を、
この圧電素子116aのインク室収縮方向の変位量が最
大になった時点またはその近傍とすることにより、サテ
ライト滴の発生をより効果的に抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノズル部からインク
滴を吐出して記録用紙に記録を行うインクジェットプリ
ンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの
駆動装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インク室に連通したノズル部から
インク滴を吐出して記録用紙に記録を行うインクジェッ
トプリンタが普及している。従来、この種のインクジェ
ットプリンタでは、1つのノズルに対応して1つの圧電
素子が設けられていた。この圧電素子は、例えば、イン
ク流路を介してインクが供給されるインク室の外壁をな
す振動板に固設されており、印加される駆動信号の電圧
波形に応じて撓むことでインク室の容積を変化させて吐
出圧力を生じさせ、この吐出圧力によってノズルからイ
ンク滴を吐出させることができるようになっていた。
【0003】この種のインクジェットプリンタにおいて
は、上記のようにインク室の容積を変化させて吐出圧力
を発生させるようになっているので、ノズルから吐出さ
れたインクが柱状になって(尾を引く形で)飛翔し、こ
の飛翔するインクの先頭部分と後尾部分との間に時間差
や速度差が生ずる。このため、先行する主たるインク滴
に付随して、微小な衛星状の不要なインク小滴(以下、
サテライト滴という。)が発生し、これが記録用紙上に
着弾することによって好ましくない印字結果が生ずる。
この場合、比較的大きなインク滴で記録を行う濃い画像
ではサテライト滴の発生は画品位にあまり大きな影響を
与えないが、濃度の淡い画像や中間階調画像を表現する
場合のように小さいインク滴で記録を行う場合には、サ
テライト滴の発生による画品位の低下が著しくなること
が予想される。したがって、特に、小さいサイズのイン
ク滴を吐出する場合におけるサテライト滴の発生が大き
な問題となる。
【0004】この問題に対処するため、従来よりいくつ
かの方策が提案されている。例えば、特開平7−760
87号公報には、1つのノズルについて1つの圧電素子
を設け、この圧電素子に印加する吐出用電圧の変化速度
を2段階に切り替えてインク滴吐出を行う方法が提案さ
れている。この方法は、図8に示したように、当初は第
1の電圧変化速度v1をもって吐出用電圧を増加させ、
途中からv1よりも大きい第2の電圧変化速度v2をも
って吐出用電圧を増加させるものである。なお、図8
で、縦軸は電圧、横軸は時間を表す。この方法によれ
ば、先に吐出されたインクの先頭部分を追いかける形で
引き続いてインクが噴射されるようになるので、インク
柱の先頭部分と後尾部分との間の速度差が小さくなり、
サテライト滴が生じにくくなる。
【0005】また、例えば、特開昭59−133067
号公報には、1つのノズルについて1つの圧電素子を設
け、この圧電素子に互いに独立した2つの電圧パルスを
印加してインク滴吐出を行う方法が提案されている。こ
の方法は、図9に示したように、まず、第1のパルスP
1を圧電素子に加えて第1の圧力変動を生じさせてノズ
ルからのインク滴の噴射を開始し、その後、第1のパル
スP1を終了させたのちノズルからインク滴が射出され
る前に第2のパルスP2を圧電素子に加えて第2の圧力
変動を生じさせるようにしたものである。なお、図9
で、縦軸は電圧、横軸は時間を表す。この方法によれ
ば、ノズルから噴射されたインク柱が早期に破断され、
サテライト滴が生じにくくなる。
【0006】なお、例えば、特開昭51−45931号
公報には、1つのノズルに対して2つの圧力発生手段を
設け、これらの2つの圧力発生手段からの振動の重ね合
わせによってインクを振動させてインク滴を吐出させる
ようにしたインク滴吐出装置が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平7−76087号公報に記載された方法では、第
1の電圧変化速度v1を第2の電圧変化速度v2よりも
必ず小さくしなければならない。このため、全吐出行程
にわたって高速の電圧変化速度v2で電圧を変化させた
場合に比べると、吐出されるインク滴の飛翔速度が低下
せざるを得なくなる。インク滴の飛翔速度の低下は、そ
の飛翔ルートの直線性の悪化や飛翔速度のばらつき等、
吐出の不安定性を招くことから、記録ドットのずれが生
じて印字品質を低下させるおそれがある。
【0008】また、上記の特開昭59−133067号
公報に記載された方法では、第1のパルスP1を終了さ
せたのち、ある時間間隔Tiをおいて第2のパルスP2
を印加するようになっているので、この時間間隔Tiが
大きいと、インク柱の尾引きが長くなってサテライト滴
の発生を防止しにくくなる。一方、時間間隔Tiが小さ
いと、圧電素子が電圧変化に追随できず、所期の動作が
得られなくなる。一般に、圧電素子は固有の振動特性を
有し、その固有振動数以上の周波数では動作し得ないか
らである。この点は、高い固有振動数をもつ圧電素子を
製作することで解決できると考えられるが、圧電素子の
固有振動数を高めるにしてもそれには限度があり、しか
も製造技術上の困難性を伴ってコスト高にもつながるこ
とから、現実的ではない。また、上記公報の記載では、
第1のパルスP1の電圧値V1よりも第2のパルスP2
の電圧値V2の方が小さくなっているが、インク柱の先
頭部分に後尾部分を追い付かせて一体化させるために
は、第1のパルスP1の電圧値V1よりも第2のパルス
P2の電圧値V2の方を大きくする必要がある。ところ
が、圧電素子への印加電圧を大きくすることは、圧電素
子およびこの圧電素子によって励振される振動板の寿命
を縮める要因になると共に、残留振動が大きくなって周
波数特性が悪化することが予想される。
【0009】また、上記の特開昭51−45931号公
報に記載されたインク滴吐出装置は小さい電源入力で効
率よくインク滴を吐出させることを目的としたものであ
り、この目的を達成するために、2つの圧力発生手段に
高周波駆動信号をそれぞれ印加すると共に、これらの高
周波駆動信号の位相差や振幅を変化させることで2つの
圧力発生手段からの振動をうまく重ね合わせてインクを
振動させ、これによりインク滴を吐出させるようにして
いる。すなわち、このインク滴吐出装置は、サテライト
滴の発生を防止することを目的とはしておらず、また、
そのための構成を備えていない。また、そのような示唆
もない。
【0010】このように、従来は、吐出されるインク滴
の飛翔速度の低下や装置寿命の短縮、あるいは周波数特
性の悪化等を伴うことなく、また、圧電素子の固有振動
特性による制約を受けることなく、サテライト滴の発生
を十分に抑制することは困難であった。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、上記のような諸問題を克服しつつイ
ンク滴吐出時のサテライト滴の発生を抑制することがで
きるインクジェットプリンタ、ならびにインクジェット
プリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインクジェ
ットプリンタは、インク滴を吐出するためのノズル部
と、ノズル部にインクを供給するインク室と、各ノズル
部ごとに設けられ、変位することによりインク室の容積
を変化させてノズル部からインク滴を吐出させるための
圧力を発生する吐出用圧力発生手段と、各ノズル部ごと
に設けられ、変位することによりインク室の容積を変化
させてノズル部からのインク滴吐出時における付随的な
インク小滴の発生を抑制するための圧力を発生する付随
小滴防止用圧力発生手段と、インク滴の吐出のために吐
出用圧力発生手段をインク室収縮方向に変位させたの
ち、吐出用圧力発生手段をインク室膨張方向に変位させ
ると共に、この吐出用圧力発生手段のインク室膨張方向
への変位動作とほぼ並行して、付随小滴防止用圧力発生
手段をインク室収縮方向へ変位させる制御を行う吐出制
御手段とを備えている。ここで、吐出制御手段は、吐出
用圧力発生手段がインク室収縮方向に最も大きく変位し
た時点またはその近傍において、吐出用圧力発生手段の
インク室膨張方向への変位動作を開始させるのが好適で
ある。
【0013】本発明に係るインクジェットプリンタ用記
録ヘッドの駆動装置は、インク滴を吐出するためのノズ
ル部と、ノズル部にインクを供給するインク室と、各ノ
ズル部ごとに設けられ、変位することによりインク室の
容積を変化させてノズル部からインク滴を吐出させるた
めの圧力を発生する吐出用圧力発生手段と、各ノズル部
ごとに設けられ、変位することによりインク室の容積を
変化させてノズル部からのインク滴吐出時における付随
的なインク小滴の発生を抑制するための圧力を発生する
付随小滴防止用圧力発生手段とを備えたインクジェット
プリンタ用記録ヘッドを駆動する装置であって、インク
滴の吐出のために吐出用圧力発生手段をインク室収縮方
向に変位させたのち、吐出用圧力発生手段をインク室膨
張方向に変位させると共に、この吐出用圧力発生手段の
インク室膨張方向への変位動作とほぼ並行して、付随小
滴防止用圧力発生手段をインク室収縮方向へ変位させる
制御を行う吐出制御手段を備えたものである。
【0014】本発明に係るインクジェットプリンタ用記
録ヘッドの駆動方法は、インク滴を吐出するためのノズ
ル部と、ノズル部にインクを供給するインク室と、各ノ
ズル部ごとに設けられ、変位することによりインク室の
容積を変化させてノズル部からインク滴を吐出させるた
めの圧力を発生する吐出用圧力発生手段と、各ノズル部
ごとに設けられ、変位することによりインク室の容積を
変化させてノズル部からのインク滴吐出時における付随
的なインク小滴の発生を抑制するための圧力を発生する
付随小滴防止用圧力発生手段とを備えたインクジェット
プリンタ用記録ヘッドを駆動する方法であって、インク
滴の吐出のために吐出用圧力発生手段をインク室収縮方
向に変位させたのち、吐出用圧力発生手段をインク室膨
張方向に変位させる工程と、吐出用圧力発生手段のイン
ク室膨張方向への変位動作とほぼ並行して、付随小滴防
止用圧力発生手段をインク室収縮方向へ変位させる工程
とを含んでいる。
【0015】本発明に係るインクジェットプリンタ、ま
たはインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置も
しくは方法では、まずインク滴の吐出のために吐出用圧
力発生手段をインク室収縮方向に変位させる動作が行わ
れ、この後、吐出用圧力発生手段をインク室膨張方向
(復帰方向)に変位させる動作が行われる。そして、こ
の吐出用圧力発生手段のインク室膨張方向への変位動作
とほぼ並行して、付随小滴防止用圧力発生手段をインク
室収縮方向に変位させる動作が行われる。すなわち、2
つの圧力発生手段が並行して互いに相反する方向への変
位動作を行うように制御が行われる。これにより、イン
ク滴の尾を早期に断ち切ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の一実施の形態に係るインク
ジェットプリンタの要部の概略構成を表すものである。
本実施の形態では、複数のノズルを有するマルチノズル
ヘッドを備えたインクジェットプリンタについて説明す
るが、本発明は単一のノズルを有するシングルノズルヘ
ッドを備えたインクジェットプリンタについても適用可
能である。なお、本発明の実施の形態に係るインクジェ
ットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法は本実
施の形態に係るインクジェットプリンタによって具現化
されるので、以下併せて説明する。
【0018】このインクジェットプリンタ1は、記録用
紙2に対してインク滴を吐出して記録を行う記録ヘッド
11と、この記録ヘッド11にインクを供給するインク
カートリッジ12と、記録ヘッド11の位置と記録用紙
2の紙送りとを制御するヘッド位置・紙送りコントロー
ラ13と、駆動信号21により記録ヘッド11のインク
滴吐出動作を制御するヘッドコントローラ14と、入力
される画像データに所定の画像処理を行い、印画データ
22としてヘッドコントローラ14に供給する画像処理
部15と、制御信号23,24,25によってそれぞれ
ヘッド位置・紙送りコントローラ13、ヘッドコントロ
ーラ14および画像処理部15を制御するシステムコン
トローラ16とを備えている。ここで、ヘッドコントロ
ーラ14が本発明における「吐出制御手段」に対応す
る。
【0019】図2は図1における記録ヘッド11の斜視
断面構造を表し、図3は図2における記録ヘッド11を
矢印Zの方向から見た断面構造を表すものである。これ
らの図に示したように、記録ヘッド11は、薄いノズル
プレート板111と、ノズルプレート111上に積層さ
れた流路プレート112と、流路プレート112上に積
層された振動プレート113とを備えて構成されてい
る。これらの各プレートは、例えば、図示しない接着剤
により相互に貼り合わされている。
【0020】流路プレート112の上面側には選択的に
凹部が形成されており、これらの凹部と振動プレート1
13とによって、複数のインク室114とこれらのイン
ク室に連通する共同流路115とを構成している。共同
流路115と各インク室114との連通部分は挟路とな
っており、ここから各インク室114の方向に向かうに
従って流路幅が拡がるような構造となっている。各イン
ク室114の真上部分の振動プレート113上には、そ
れぞれ、例えばピエゾ素子等からなる一対の圧電素子1
16a,116bが互いに一定距離を隔てて固着されて
いる。各圧電素子116a,116bの上下面には、図
示しない電極がそれぞれ積層配置されており、これらの
電極にヘッドコントローラ14(図1)からの駆動信号
を印加して各圧電素子116a,116b、ひいては振
動プレート113をたわませることで、インク室114
の容積を増大(膨張)させたり減少(収縮)させること
ができるようになっている。ここで、インク室114が
本発明における「インク室」に対応する。
【0021】本実施の形態において、圧電素子116
a,116bは、同じ印加電圧に対する変位量(以下、
変位能力という。)が等しくなるように構成されてい
る。そのために本実施の形態では、圧電素子116a,
116bの材質、厚さおよび面積を等しく形成してい
る。これにより、同一の印加電圧に対して同じ容積変化
をインク室114に与えることができる。但し、2つの
圧電素子116a,116bの面積や厚さ等を変えて、
両者の変位能力を異ならせるように構成してもよい。こ
こで、圧電素子116aが本発明における「吐出用圧力
発生手段」に対応し、圧電素子116bが本発明におけ
る「付随小滴防止用圧力発生手段」に対応する。
【0022】各インク室114における共同流路115
に連通した側と反対側の部分は、流路幅が次第に狭まっ
ていく構造になっており、その終端部の流路プレート1
12には、厚み方向に穿たれた流路孔117が設けられ
ている。そして、この流路孔117は、最下層のノズル
プレート111に形成された微小なノズル118へと連
通しており、このノズル118からインク滴が吐出され
るようになっている。本実施の形態では、記録ヘッド1
1には、記録用紙2(図1)の紙送り方向(図2の矢印
X)に沿って、複数のノズル118が1列に等間隔で形
成されている。但し、その他の配列(例えば千鳥状の二
列配列)としてもよい。ここで、ノズル118が本発明
における「ノズル部」に対応する。
【0023】共同流路115は、図1に示したインクカ
ートリッジ12(図2および図3では図示せず)に連通
している。そして、このインクカートリッジ12から共
同流路115を経て各インク室114に常時一定速度で
インクが供給されるようになっている。このインクの供
給は、例えば毛細管現象を利用して行うことができる
が、そのほか、インクカートリッジ12に所定の加圧機
構を設けて加圧することで行うようにしてもよい。
【0024】このような構成の記録ヘッド11は、図示
しないキャリッジ駆動モータおよびこれに付随するキャ
リッジ機構によって記録用紙2の紙送り方向Xと直交す
る方向Y(図2)に往復移動しながらインク滴を吐出す
ることにより、記録用紙2に画像を記録するようになっ
ている。
【0025】図1に示したヘッドコントローラ14は、
例えば、いずれも図示しないが、マイクロプロセッサ
と、このマイクロプロセッサが実行するプログラムが格
納されたROM(Read Only Memory)と、マイクロプロ
セッサによる所定の演算や一時的なデータ記憶等に用い
られるワークメモリとしてのRAM(Random Access Me
mory)と、不揮発性メモリからなる駆動波形記憶部と、
駆動波形記憶部から読み出されたディジタルデータをア
ナログに変換するためのディジタルアナログ(D/A)
コンバータと、D/Aコンバータの出力を増幅するアン
プとを備えて構成される。ここで、駆動波形記憶部は、
記録ヘッド11の各ノズルの圧電素子116a,116
b(図2)をそれぞれ駆動するための駆動信号21a,
21b(図4)の各電圧波形を示す波形データの組を多
数記憶している。これらの波形データは、例えば図4に
示した各種のパラメータ(時間パラメータおよび電圧パ
ラメータ)を様々な値に設定して作成されたものであ
る。但し、各組の駆動信号21aと駆動信号21bとの
間には、後述するような一定の関係が保たれている。こ
れらの波形データはマイクロプロセッサによってそれぞ
れ読み出され、D/Aコンバータでアナログ信号に変換
されたのちアンプで増幅され、ノズル数nと同数の駆動
信号21a,21bの組として出力される。なお、ヘッ
ドコントローラ14は、上記のような構成に限られるこ
とはなく、これと異なる構成とすることも可能である。
【0026】これらの駆動信号の組のうち、各駆動信号
21aは対応するノズルの圧電素子116aに印加さ
れ、各駆動信号21bは対応するノズルの圧電素子11
6bに印加されようになっている。なお、図1では、n
組の駆動信号21a,21bをまとめて駆動信号21と
して描いている。
【0027】図4は駆動信号21a,21bの各一周期
分(T)の波形の一例を表すものである。この図の
(a)は駆動信号21a、(b)は駆動信号21bを表
す。ここで、縦軸は電圧、横軸は時間を表し、時間は図
の左から右方向へと進むものとする。これらのうち、駆
動信号21aは、インク滴を吐出する圧力を発生させる
ための吐出用駆動信号であり、基準電圧0Vのほかに引
込電圧Vpおよび吐出電圧Vaを取り得るようになって
いる。駆動信号21bは、インク滴吐出時のサテライト
滴の発生を抑制する圧力を発生させるための補助駆動信
号であり、基準電圧0Vのほかに引込電圧Vpおよび補
助電圧Vbを取り得る。駆動信号21a,21bの組
は、ヘッドコントローラ14によって各吐出周期ごとに
適宜切り替えられて、対応するノズルに供給されるよう
になっている。
【0028】ここで、図5を参照して、駆動信号21a
の波形の意義について説明する。この図5は、駆動信号
の波形と、この駆動信号が印加される圧電素子116a
の挙動と、ノズル118内におけるインクの先端部の位
置(以下、メニスカス位置という。)の変化との関係を
表すものである。この図の(a)は、駆動信号21aを
一般化した波形のほぼ1周期分を表し、同図(b)は
(a)のような波形の駆動信号が圧電素子116aに印
加されたときのインク室114の状態の変化を表し、同
図(c)はそのときのノズル118内におけるメニスカ
ス位置の変化を表す。
【0029】図5(a)において、まず、駆動電圧を基
準電圧0Vから引込電圧Vpに変化させる行程(Aから
Bまで)を第1の前行程とし、引込電圧Vpを一定時間
保持する行程(BからCまで)を第2の前行程とする。
また、駆動電圧を引込電圧Vp1から基準電圧0Vに変
化させる行程(CからDまで)を第1行程とし、これに
要する時間をt1とする。また、基準電圧0Vを保持し
て待機する行程(DからEまで)を第2行程とし、これ
に要する時間をt2とする。さらに、基準電圧0Vから
吐出電圧Vaに変化させる行程(EからFまで)を第3
行程とし、これに要する時間をt3とする。
【0030】本実施の形態において、第3行程の開始時
点である時点Eは、吐出が開始されるタイミングであ
り、このタイミングに先立って第1の前行程、第2の前
行程、第1行程、および第2行程が行われるようになっ
ている。
【0031】まず、時点Aおよびそれ以前においては、
圧電素子116aへの印加電圧は0Vであるので、図5
(b)の状態PA のように、振動プレート113にたわ
みはなく、インク室114の容積は最大となっている。
時点Aにおいて、ノズル118内におけるメニスカス位
置は、図5(c)の状態MA に示したように、ノズル開
口端から所定距離だけ後退した所に位置しているものと
する。
【0032】次に、時点Aの電圧0Vから時点Bの引込
電圧Vpへと駆動電圧をゆっくりと増加させる第1の前
行程を行うと、振動プレート113が内側にたわみ、イ
ンク室114は収縮する(図5(b)の状態PB )。こ
のときのインク室114の収縮速度はゆっくりとしたも
のなので、インク室114の容積の減少分は、ノズル1
18内のメニスカス位置を前進させると同時に、図2に
示した共同流路115へのインクの逆流をも引き起こ
す。このときのインクの前進量と逆流量との比は、主と
して、ノズル118内の流路抵抗と、インク室114と
共同流路115とをつなぐ狭路における流路抵抗との比
によって決まるが、これを最適化することにより、図5
(c)の状態MB で示したように、時点Bでのメニスカ
ス位置がノズル開口端から突出することなく、ノズル開
口端とほぼ同じ位置にくるように設定することができ
る。
【0033】次に、時点Bから時点Cまでの間、駆動電
圧を引込電圧Vpに保持することでインク室114の容
積を一定に保つ第2の前行程を行う。ところが、この間
もインクカートリッジ12からのインク供給は連続的に
行われているので、ノズル118内におけるメニスカス
位置はノズル開口端に向かって変位し、時点Cでは、例
えば図5(c)の状態MC で示したように、ノズル開口
端よりもやや突出した位置まで前進する。
【0034】次に、時点Cの引込電圧Vpから時点Bの
基準電圧0Vへと駆動電圧を減少させる第1行程を行う
と、圧電素子116への印加電圧が0になるので振動プ
レート113のたわみがなくなり、インク室114は膨
張する(図5(b)の状態PD )。このため、ノズル1
18内のメニスカスはインク室114の方向に引き込ま
れ、時点Dでは、例えば図5(c)の状態MD に示した
ように後退する(すなわち、ノズル開口端から遠ざか
る)。なお、時点Cと時点Dとの電位差である引込電圧
Vpの大きさを変更することにより第1行程におけるメ
ニスカスの引き込み量が変化するので、これによりイン
ク滴のサイズを制御することが可能である。インク滴の
サイズは吐出開始時点のメニスカス位置に依存し、メニ
スカス位置が深いほどインク滴サイズが小さくなるから
である。
【0035】次に、時点Dから時点Eまでの時間t2の
間、駆動電圧を基準電圧0Vに固定して振動プレート1
13cをたわみがない状態に維持することでインク室1
14の容積を一定に保つ第2行程を行う(図5(c)の
状態PD 〜PE )。ところが、この間もインクカートリ
ッジ12からのインク供給は連続的に行われているの
で、ノズル118内のメニスカス位置はノズル開口端に
向かって変位し、時点Eでは、例えば図5(c)の状態
E に示した位置まで前進する。なお、第2行程の所要
時間t2を変更することによりメニスカス位置の前進量
が変化し、第3行程の開始時点におけるメニスカス位置
を調整することができるので、これにより、吐出される
インク滴のサイズを制御することが可能である。
【0036】次に、時点Eの電圧0Vから時点Fの吐出
電圧Vaへと駆動電圧を急激に増大させる第3行程を行
う。ここで、時点Eは、上記したように、吐出開始タイ
ミングである。このとき、時点Fにおいて振動プレート
113は、図5(b)の状態PF に示したように内側に
大きくたわみ、インク室114は急激に収縮するので、
図5(c)の状態MF に示したように、ノズル118内
のメニスカスはノズル開口端に向かって一気に押され、
ここからインク滴として吐出される。吐出されたインク
滴は空気中を飛翔し、記録用紙2(図2)上に着弾す
る。
【0037】その後、駆動電圧を吐出電圧Vaに保った
まま所定時間経過した時点Gで、再び基準電圧0Vまで
減少させる。これにより時点Hでは、図5(b)の状態
Hに示したように、振動プレート113はたわみのな
い状態に戻る。この状態を次の吐出動作における第1前
行程の開始時点Iまで維持する。駆動電圧を再び0Vに
減少させた直後の時点Hにおいては、図5(c)の状態
H に示したように、吐出されたインク滴の体積とイン
ク室114の容積の増加分とを加えた体積に相当する分
だけメニスカス位置が後退した状態となるが、その後も
行われるインクの充填(リフィル)により、次回の吐出
動作における第1の前行程の開始時点Iにおけるメニス
カス位置は、図5(c)の状態MI に示したように、当
初の時点Aにおける状態MA と同じになる。
【0038】このようにして1回の吐出動作が終了す
る。以下、このようなサイクル動作を各ノズル118ご
とに並行してそれぞれ繰り返し行うことで、記録用紙2
(図2)への画像記録が連続的に行われる。
【0039】なお、本実施の形態において、第2行程の
所要時間t2は第1行程で引き込まれたメニスカスがノ
ズル開口端に到達するまでの所要時間以下であるとし、
第3行程の吐出電圧Vaはインク滴を吐出させるに足る
範囲に入っているものとしている。また、図4(a)
で、上記の第1行程CD,第2行程DE,第3行程EF
以外の行程の所要時間については、それぞれ次のように
表記する。AB=τ1,BC=τ2,FG=t4,GH
=t5。
【0040】次に、再び図4に戻って、駆動信号21b
の波形について説明する。本実施の形態では、駆動信号
21bにおけるA〜Dの部分を駆動信号21aと同一波
形としている。一方、0V保持行程DE′の所要時間t
6は、駆動信号21aの区間DG(=t2+t3+t
4)と等しく設定され、駆動信号21aが吐出電圧Va
から基準電圧0Vへと立ち下がり始める時点G(=時点
E′)で、駆動信号21bが基準電圧0Vから補助電圧
Vbへと立ち上がり始めるようになっている。なお、図
4(b)では、駆動信号21bが基準電圧0Vから補助
電圧Vbに変化する行程E′F′の所要時間をt7、駆
動信号21bが補助電圧Vbに達した時点F′からこの
補助電圧Vbの保持終了時点G′までの所要時間をt
8、駆動信号21bが補助電圧Vbから基準電圧0Vに
変化する行程G′H′の所要時間をt9と表記する。こ
のように、駆動信号21aを立ち下げて圧電素子116
aをインク室114が膨張する方向(以下、インク室膨
張方向という。)に変位させるのと並行して、駆動信号
21bを立ち上げて圧電素子116bをインク室114
が収縮する方向(以下、インク室収縮方向という。)に
変位させるようにしている点が本発明の1つの特徴をな
しているが、これについては後述する。
【0041】次に、図1のインクジェットプリンタ1の
全体動作を簡単に説明する。
【0042】図1において、図示しないパーソナルコン
ピュータ等の情報処理装置から印刷データがインクジェ
ットプリンタ1に入力されると、画像処理部15は、こ
の入力データに対して所定の画像処理(例えば圧縮され
たデータの伸長等)を行ったのち、これを印画データ2
2としてヘッドコントローラ14に送出する。
【0043】ヘッドコントローラ14は、記録ヘッド1
1のノズル数に対応したnドット分の印画データ22を
取得すると、これらの印画データ22を基に、n個のノ
ズルのそれぞれについて、ドットを形成するためのイン
ク滴サイズを判定し、この判定結果から、各ノズルに供
給すべき各1組の駆動信号21a,21bを選択する。
例えば、高濃度を表現する場合にはインク滴サイズを大
きくし得るような駆動波形(t2,Vp,Vaが大きい
波形)の組を選択し、低濃度を表現する場合や高解像度
表現を行う場合にはインク滴サイズを小さくし得るよう
な駆動波形(t2,Vp,Vaが小さい波形)の組を選
択する。また、例えば微妙な中間階調を表現する場合に
は、隣接するドット間でインク滴サイズを少しずつ異な
らせるようにし、例えば、各ノズル間でインク吐出特性
がばらついている場合には、これを補正し得るような駆
動波形の組を選択する。
【0044】さて、ヘッドコントローラ14は、nドッ
ト分の駆動信号(すなわち、n個のノズル118に供給
する駆動信号)の組を選択したのち、吐出周期の切替タ
イミングにおいて、記録ヘッド11における各ノズル1
18の圧電素子116aに対し、選択した駆動信号21
aを供給すると同時に、各ノズル118の圧電素子11
6bに対し、選択した駆動信号21bを供給する。各ノ
ズルにおける圧電素子116aは、供給された駆動信号
21aの電圧波形に従って図5で説明したような各行程
を行い、インク滴を吐出する。このとき、各ノズルの圧
電素子116bは、供給された駆動信号21bの電圧波
形に従って後述するように変位し、圧電素子116aに
よる吐出動作を補助するための動作を行う。
【0045】次に、図4および図6を参照して、本実施
の形態に係るインクジェットプリンタの特徴的な作用を
説明する。
【0046】従来技術の項において述べたように、イン
ク滴の吐出の際に生ずる付随的なインク小滴であるサテ
ライト滴は、圧電素子により吐出圧力を発生させてイン
ク滴吐出を行う方式において多く発生するもので、柱状
になって飛翔するインクの先頭部分と後尾部分との間に
生ずる時間差や速度差に起因して先頭部分から後尾部分
が分離し、この後尾部分が微小なインク小滴となったも
のと考えられる。
【0047】本実施の形態では、このようなサテライト
滴の発生を防止するため、図4に示したように、駆動信
号21aを時点E(吐出開始タイミングte)で基準電
圧0Vから吐出電圧Vaへと立ち上げて圧電素子116
aをインク室収縮方向に変位させたのち時点Gで駆動信
号21aを再び0Vに立ち下げて圧電素子116aをイ
ンク室膨張方向に変位(復帰)させると共に、この圧電
素子116aのインク室膨張方向への変位動作とほぼ並
行して、駆動信号21bを基準電圧0Vから補助電圧V
bへと立ち上げて圧電素子116bをインク室収縮方向
へ変位させるようにしている。この点をさらに図6を参
照して説明する。
【0048】図6は駆動信号21a,21bの電圧波形
の変化と圧電素子116a,116bの変位との関係を
表すものである。具体的には、この図の(a)は駆動信
号21aの要部波形を表し、(b)は圧電素子116a
の変位を表し、(c)は駆動信号21bの要部波形を表
し、(d)は圧電素子116bの変位を表す。ここで、
横軸は時間を示し、また、(a),(c)における縦軸
は電圧を示し、(b),(d)における縦軸は変位量を
示す。
【0049】図6(a),(b)に示したように、圧電
素子116aは、時点Eから開始する駆動信号21aの
電圧増加と共にインク室収縮方向に変位し、慣性力によ
り、電圧が吐出電圧Vaに達した時点Fをオーバーラン
した時点Pで最大変位状態となり、ここでインク室11
4は最収縮状態となる。そして、この時点P(同図
(a)では時点G)で、駆動信号21aの立ち下げを開
始して時点Hにおいて基準電圧0Vまで変化させる。こ
れにより、圧電素子116aはインク室膨張方向に変位
して、時点Hで元の状態に復帰する。一方、図6
(c),(d)に示したように、駆動信号21bは、駆
動信号21aの立ち下がり開始時点Gと同じ時点E′に
おいて、基準電圧0Vから補助電圧Vbへの立ち上がり
始め、これにより、圧電素子116bはインク室114
を収縮させる方向に変位する。そして、圧電素子116
bは、上記と同様の慣性力により、電圧が補助電圧Vb
に達した時点F′をオーバーランした時点P′で最大変
位状態となる。
【0050】このように、本実施の形態では、圧電素子
116aがインク室膨張方向に変位するのと並行して圧
電素子116bが変位0からインク収縮方向に変位す
る。すなわち、圧電素子116a,116bは、並行し
て互いに相反する方向への変位動作を行うこととなる。
【0051】時点Eで駆動信号21aの吐出電圧Vaの
印加を開始された圧電素子116aは、インク室収縮方
向に変位することによりインク室114内に圧力を発生
させ、この圧力によりノズル118からインクを押し出
す。この時点では、ノズル118から押し出されたイン
クは尾を引いており、インク柱の状態をなしている。次
に、時点P(時点G)で圧電素子116aがインク室膨
張方向に変位を開始すると、インク柱の後尾部分は後ろ
に引き戻されて細くなる。そして、この時点P(時点
E′)で、今度は圧電素子116bがインク室収縮方向
に変位を開始してインク室114内に新たな圧力を発生
させるので、この新たな圧力により、今度はインク柱が
押し出されることとなり、インクの流れに不連続性が発
生する。これにより、インク柱がより早く断ち切られ、
インク柱の尾が長く伸びることが抑制されるので、サテ
ライト滴の発生が抑制される。
【0052】なお、圧電素子116aは、時点Hで変位
が0に戻り、さらに、次第に減衰する固有振動を行う。
同様に、圧電素子116bは、時点H′で変位が0に戻
り、さらに、次第に減衰する固有振動を行う。
【0053】ここで、一具体例を示す。例えば、圧電素
子116a,116bとしては厚さが25μmのものを
使用し、振動プレート113の厚さは25μmとする。
また、図4に示した駆動信号21a,21bの各時間パ
ラメータおよび電圧パラメータは次のように設定する。
なお、時間パラメータの単位はいずれもμsecであ
り、電圧パラメータの単位はいずれもボルトである。
【0054】τ1=30,τ2=10,t1=9,t2
=2,t3=2,t4=3,t5=11,t6=7,t
7=2,t8=8,t9=8,Vp=35,Va=3
3,Vb=30
【0055】このように、本実施の形態によれば、各ノ
ズルに対応した各インク室114ごとに2つの圧電素子
116a,116bを設けると共に、一方の圧電素子1
16aをインク室収縮方向に変位させてインク滴吐出動
作を開始させ、その後、この圧電素子116aをインク
室膨張方向に戻すように変位させるのと並行して、他方
の圧電素子116bを変位0からインク室収縮方向に変
位させるようにしたので、インク滴の尾を早期に断ち切
ることができ、この結果、サテライト滴の発生を抑制す
ることが可能となる。特に、圧電素子116aの復帰開
始時点(インク室膨張方向への変位開始時点)を、この
圧電素子116aのインク室収縮方向の変位量が最大に
なった時点またはその近傍とすることにより、サテライ
ト滴の発生をより効果的に抑制することができる。
【0056】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明はこの実施の形態に限定されず、種々変更
可能である。
【0057】例えば図6に示した例では、圧電素子11
6aのインク室膨張方向への変位開始時点Gと、圧電素
子116bのインク室収縮方向への変位開始時点E′と
を一致させるようにしたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、より広く、圧電素子116aがインク室
膨張方向に変位するのとほぼ並行して圧電素子116b
がインク室収縮方向に変位するようにタイミングを設定
すればよい。そのための条件は、例えば、図4における
時間パラメータが次の条件(1)および(2)を共に満
たすことである。
【0058】t2+t3+t4<t6+t7 …(1) t2+t3+t4+t5>t6 …(2)
【0059】また、例えば図6に示した例では、吐出開
始後に圧電素子116a自身が最も大きく変位した時点
でこの圧電素子116aを元の変位状態に(インク室膨
張方向に)戻し始めるようにしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、それ以外のタイミングで圧電素
子116aの変位復帰を開始させるようにしてもよい。
但し、圧電素子116aの変位復帰開始時点をその最大
変位時点またはその近傍に設定したときの方が、インク
滴の尾を早期に細くすることができるので、インク滴サ
イズをより小さくすることができる。
【0060】また、図4における各時間パラメータおよ
び電圧パラメータの設定値は、上に例示した値に限定さ
れるものではなく、適宜変更可能である。例えば、本実
施の形態では、駆動信号21a,21bの双方における
引込電圧を同じVpとしたが、両者を異ならせてもよ
い。
【0061】また、上記実施の形態では、吐出用圧力発
生手段としてインク供給側の圧電素子116aを用いる
と共に、付随小滴防止用圧力発生手段としてノズル側の
圧電素子116bを用いることとしたが、これとは逆
に、吐出用圧力発生手段としてノズル側の圧電素子11
6bを用いると共に、付随小滴防止用圧力発生手段とし
てインク供給側の圧電素子116aを用いるようにして
もよい。
【0062】また、上記実施の形態では、1つのノズル
について2つの圧電素子を設ける場合について説明した
が、1つのノズルについて3つ以上の圧電素子を設け、
これらの圧電素子を吐出用とサテライト滴抑制用とに区
分し、吐出用の圧電素子に吐出用の駆動信号21aを加
えると共に、サテライト滴抑制用の圧電素子にサテライ
ト滴抑制用の駆動信号21bを印加するようにしてもよ
い。この場合、3つ以上の圧電素子の変位能力は、互い
に等しくしてもよいし、あるいは異ならせてもよい。こ
うすることにより、よりきめ細かく、サテライト滴の抑
制制御を行うことも可能である。
【0063】また、上記実施の形態では、1つのノズル
118に対して1つのインク室114を設けると共に、
この1つのインク室114に対応して2つの圧電素子1
16a,116bを設けるようにしたが、例えば、図7
に示したように、1つのノズル118に対して2つのイ
ンク室114a,114bを設けると共に、インク室1
14a,114bに対応させて圧電素子116a,11
6bを設けるようにしてもよい。なお、図7は、記録ヘ
ッド11の一部を真上から見た状態を表すものであり、
図2に示した要素と同一要素には同一の符号を付し、ま
た、振動プレート113の図示を省略している。この図
に示した構成によれば、一方のインク室114aにおけ
る圧電素子116aの挙動が他方のインク室114bの
状態に与える影響が少ないので、圧電素子116a,1
16bの相互間のクロストークを低減することができ、
より高精度の印字品質を得ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように請求項1もしくは請
求項2に記載のインクジェットプリンタ、請求項3もし
くは請求項4に記載のインクジェットプリンタ用記録ヘ
ッドの駆動装置、または請求項5もしくは請求項6のい
ずれかに記載のインクジェットプリンタ用記録ヘッドの
駆動方法によれば、各ノズル部ごとに吐出用圧力発生手
段と付随小滴防止用圧力発生手段とを設け、インク滴の
吐出のために吐出用圧力発生手段をインク室収縮方向に
変位させた後、この吐出用圧力発生手段をインク室膨張
方向(復帰方向)に変位させると共に、この吐出用圧力
発生手段のインク室膨張方向への変位動作とほぼ並行し
て、付随小滴防止用圧力発生手段をインク室収縮方向に
変位させるようにしたので、吐出用圧力発生手段の変位
によってノズル部から押し出されたインクの後尾部分
が、付随小滴防止用圧力発生手段の変位によって後押し
される。このため、インク滴が長く尾を引く前に早期に
断ち切られ、付随的なインク小滴の発生を抑制すること
ができ、記録される画像の品質の低下を防止することが
できる。特に、小さいインク滴を用いて表現する必要が
ある淡い画像や中間階調画像のように、不要な付随的イ
ンク小滴の影響を受け易い画像においても、画質の低下
を効果的に防止することができる。しかも、1つのノズ
ル部に対して設けた2つの吐出用圧力発生手段および付
随小滴防止用圧力発生手段を独立して制御するようにし
ていることから、吐出されるインク滴の飛翔速度の低下
や装置寿命の短縮、あるいは周波数特性の悪化等を伴う
ことがなく、また、これらの圧力発生手段が有する固有
振動特性による制約を受けにくくなるという効果もあ
る。
【0065】特に、請求項2記載のインクジェットプリ
ンタ、請求項4記載のインクジェットプリンタ用記録ヘ
ッドの駆動装置または請求項6記載のインクジェットプ
リンタ用記録ヘッドの駆動方法によれば、吐出用圧力発
生手段の復帰開始時点(インク室膨張方向への変位開始
時点)を、この吐出用圧力発生手段のインク室収縮方向
の変位量が最大になった時点またはその近傍とするよう
にしたので、不要な付随的インク小滴の発生を抑制しつ
つ、本来のインク滴のサイズを小さくすることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプ
リンタの概略構成を表すブロック図である。
【図2】記録ヘッドの一構造例を表す斜視断面図であ
る。
【図3】記録ヘッドの一構造例を表す断面図である。
【図4】図1におけるヘッドコントローラから出力され
る駆動信号の波形の一例を表す図である。
【図5】図4に示した吐出用の駆動信号波形と、インク
室の状態およびノズル内のメニスカス位置の変化との関
係を説明するための図である。
【図6】図4に示した駆動信号波形と圧電素子の変位量
との関係の一例を表す図である。
【図7】本実施の形態に係るインクジェットプリンタに
用いられる記録ヘッドの変形例を表す平面図である。
【図8】従来のインクジェットプリンタの駆動方法を説
明するための説明図である。
【図9】従来の他のインクジェットプリンタの駆動方法
を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…インクジェットプリンタ、11…記録ヘッド、14
…ヘッドコントローラ、21a,21b…駆動信号、2
2…印画データ、113…振動プレート、114…イン
ク室、115…共同流路、116a,116b…圧電素
子、118…ノズル、Vp…引込電圧、Va…吐出電
圧、Vb…補助電圧、te…吐出開始タイミング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 洋 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するためのノズル部と、 前記ノズル部にインクを供給するインク室と、 前記各ノズル部ごとに設けられ、変位することにより前
    記インク室の容積を変化させて前記ノズル部からインク
    滴を吐出させるための圧力を発生する吐出用圧力発生手
    段と、 前記各ノズル部ごとに設けられ、変位することにより前
    記インク室の容積を変化させて前記ノズル部からのイン
    ク滴吐出時における付随的なインク小滴の発生を抑制す
    るための圧力を発生する付随小滴防止用圧力発生手段
    と、 インク滴の吐出のために前記吐出用圧力発生手段をイン
    ク室収縮方向に変位させたのち、前記吐出用圧力発生手
    段をインク室膨張方向に変位させると共に、この吐出用
    圧力発生手段のインク室膨張方向への変位動作とほぼ並
    行して、前記付随小滴防止用圧力発生手段を前記インク
    室収縮方向へ変位させる制御を行う吐出制御手段とを備
    えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記吐出制御手段は、前記吐出用圧力発
    生手段がインク室収縮方向に最も大きく変位した時点ま
    たはその近傍において、前記吐出用圧力発生手段のイン
    ク室膨張方向への変位動作を開始させることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 インク滴を吐出するためのノズル部と、
    前記ノズル部にインクを供給するインク室と、前記各ノ
    ズル部ごとに設けられ、変位することにより前記インク
    室の容積を変化させて前記ノズル部からインク滴を吐出
    させるための圧力を発生する吐出用圧力発生手段と、前
    記各ノズル部ごとに設けられ、変位することにより前記
    インク室の容積を変化させて前記ノズル部からのインク
    滴吐出時における付随的なインク小滴の発生を抑制する
    ための圧力を発生する付随小滴防止用圧力発生手段とを
    備えたインクジェットプリンタ用記録ヘッドを駆動する
    装置であって、 インク滴の吐出のために前記吐出用圧力発生手段をイン
    ク室収縮方向に変位させたのち、前記吐出用圧力発生手
    段をインク室膨張方向に変位させると共に、この吐出用
    圧力発生手段のインク室膨張方向への変位動作とほぼ並
    行して、前記付随小滴防止用圧力発生手段を前記インク
    室収縮方向へ変位させる制御を行う吐出制御手段を備え
    たことを特徴とするインクジェットプリンタ用記録ヘッ
    ドの駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出制御手段は、前記吐出用圧力発
    生手段がインク室収縮方向に最も大きく変位した時点ま
    たはその近傍において、前記吐出用圧力発生手段のイン
    ク室膨張方向への変位動作を開始させることを特徴とす
    る請求項3記載のインクジェットプリンタ用記録ヘッド
    の駆動装置。
  5. 【請求項5】 インク滴を吐出するためのノズル部と、
    前記ノズル部にインクを供給するインク室と、前記各ノ
    ズル部ごとに設けられ、変位することにより前記インク
    室の容積を変化させて前記ノズル部からインク滴を吐出
    させるための圧力を発生する吐出用圧力発生手段と、前
    記各ノズル部ごとに設けられ、変位することにより前記
    インク室の容積を変化させて前記ノズル部からのインク
    滴吐出時における付随的なインク小滴の発生を抑制する
    ための圧力を発生する付随小滴防止用圧力発生手段とを
    備えたインクジェットプリンタ用記録ヘッドを駆動する
    方法であって、 インク滴の吐出のために前記吐出用圧力発生手段をイン
    ク室収縮方向に変位させたのち、前記吐出用圧力発生手
    段をインク室膨張方向に変位させる工程と、 前記吐出用圧力発生手段のインク室膨張方向への変位動
    作とほぼ並行して、前記付随小滴防止用圧力発生手段を
    前記インク室収縮方向へ変位させる工程とを含むことを
    特徴とするインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動
    方法。
  6. 【請求項6】 前記吐出用圧力発生手段がインク室収縮
    方向に最も大きく変位した時点またはその近傍におい
    て、前記吐出用圧力発生手段のインク室膨張方向への変
    位動作を開始させることを特徴とする請求項5記載のイ
    ンクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法。
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