JP3425113B2 - インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置

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JP3425113B2
JP3425113B2 JP2000059005A JP2000059005A JP3425113B2 JP 3425113 B2 JP3425113 B2 JP 3425113B2 JP 2000059005 A JP2000059005 A JP 2000059005A JP 2000059005 A JP2000059005 A JP 2000059005A JP 3425113 B2 JP3425113 B2 JP 3425113B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド及びインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧電素子の圧電効果によって
インクを吐出するインクジェットヘッドが知られてい
る。通常、この種のインクジェットヘッドは、インクを
収容する複数の圧力室と各圧力室にそれぞれ連通する複
数のノズルとが形成されたヘッド本体と、圧電効果によ
って上記各圧力室内のインクに圧力を付与してノズルか
らインクを吐出させるアクチュエータと、アクチュエー
タに駆動信号を供給する駆動回路とを備えている。
【0003】そして、インク吐出の制御のため、アクチ
ュエータに供給する駆動信号として、種々の信号が提案
されている。例えば、特開昭53−23237号公報に
は、図11(a)に示すように、いわゆる押し引き波形
からなる駆動信号が提案されている。すなわち、はじめ
に圧力室を加圧する側(圧力室の内容積を減少させる
側)にアクチュエータを駆動してインク滴を吐出させ
(信号P101参照)、その後、圧力室を減圧させる側
(圧力室の内容積を増加させる側)にアクチュエータを
駆動して圧力室内にインクを補給する(信号P102参
照)ような信号が提案されている。
【0004】また、特公昭62−26912号公報に
は、図11(b)に示すように、いわゆる引き押し波形
からなる駆動信号が提案されている。すなわち、はじめ
に圧力室を減圧する側(圧力室の内容積を増加させる
側)にアクチュエータを駆動して圧力室内にインクを導
入し(信号P103参照)、次に、圧力室を基準状態に
復帰させるようにアクチュエータを駆動してインクを吐
出させる(信号P104参照)ような信号が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、記録の高画
質化を図るにはインクドットを微細化する必要があり、
そのためには、ノズルから吐出するインク滴を従来以上
に微小なものにしなければならない。そこで、インク滴
を微細化する手段として、ノズルを小径化することが考
えられる。しかし、ノズルを小径化すると、目詰まりが
発生しやすくなり、信頼性が低下するおそれがある。ま
た、ノズルの形成に際して高度な穴開け加工が必要とな
り、製造コストの上昇を招く結果となる。そこで、ノズ
ル径を小さくするのではなく、駆動信号に工夫を加える
ことにより、インク滴を微細化する技術が望まれてい
る。
【0006】しかし、上記の押し引き波形では、アクチ
ュエータを押し切ったとき(アクチュエータの変位が最
大のとき)にインク滴が吐出されるため、ノズル端から
のインク突出量は必然的に大きくなり、微小液滴の吐出
は困難であった。また、上記の引き押し波形において
も、アクチュエータが基準状態に戻りきったとき(アク
チュエータの変位が最大変位から零変位に戻ったとき)
にインク滴が吐出されるため、上記と同様にノズル端か
らのインク突出量は大きくなり、微小液滴の吐出は困難
であった。そのため、微小液滴の吐出が可能な新たな駆
動方法が待ち望まれていた。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ノズルが小径でなく
とも微小液滴の吐出が可能なインクジェットヘッドを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、アクチュエータが最大変位から零変位に
戻る途中にアクチュエータの復帰動作を一時的に抑制す
ることにより、ノズル端から突出したインクを中途で分
断させ、微小なインク滴として吐出するようにした。
【0009】具体的には、第1の発明に係るインクジェ
ットヘッドは、インクを収容する圧力室と該圧力室に連
通するノズルとが形成されたヘッド本体と、圧電素子を
有し、該圧電素子の圧電効果によって上記圧力室内のイ
ンクに圧力を付与するアクチュエータと、上記アクチュ
エータを駆動する駆動手段とを備え、上記アクチュエー
タの共振を利用してインクを吐出するインクジェットヘ
ッドであって、上記駆動手段は、圧力室を減圧する側に
アクチュエータを駆動する主パルス信号を供給した後、
該アクチュエータが基準状態に復帰する前にノズルから
突出したインクの一部が分断されてインク滴として吐出
されるように、該アクチュエータが最大変位から零変位
に戻る途中に該アクチュエータの復帰を一時的に抑制す
る補助パルス信号を供給するように構成され、主パルス
信号の電位降下波形の電位降下開始時から電位上昇波形
の電位上昇開始時までの時間t1は、アクチュエータの
固有周期Tに対して、(1/4)T<t1<(3/4)
Tに設定されていることとしたものである。
【0010】上記第1の発明により、まず、圧力室を減
圧する側にアクチュエータを駆動する主パルス信号が供
給されることにより、圧力室内にインクが導入される。
次に、アクチュエータは基準状態に復帰するように変形
するが、その復帰に際して、圧力室は加圧され、ノズル
からインクが押し出される。そして、アクチュエータが
基準状態に復帰する前に、補助パルス信号が供給され、
アクチュエータの復帰は一時的に抑制される。これによ
り、インクの押し出しが一時的に中断され、ノズル端か
ら突出したインクの一部は慣性力によって分断され、微
小なインク滴となって外部に吐出されることになる。従
って、ノズル端から突出したインクの一部のみがインク
滴となって吐出されるので、吐出されるインク滴は微小
なものとなる。
【0011】アクチュエータの共振を利用するように駆
動タイミングの最適化が図られ、インク滴の吐出速度が
向上する。
【0012】第2の発明に係るインクジェットヘッド
は、上記駆動手段は、所定の基準電位から該基準電位と
の電位差が所定値V1であり且つ圧力室を減圧する側に
アクチュエータを駆動するための第1電位にまで下降す
る電位降下波形と、該第1電位を維持する電位維持波形
と、該第1電位から該基準電位にまで上昇する電位上昇
波形とからなる主パルス信号と、上記主パルス信号の後
に供給され、基準電位から該基準電位との電位差が所定
値V2であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエータ
を駆動するための第2電位にまで下降する電位降下波形
と、該第2電位を維持する電位維持波形と、該第2電位
から該基準電位にまで上昇する電位上昇波形とからなる
補助パルス信号とを供給するように構成され、上記主パ
ルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から上記補助
パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時までの時間
t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降下
開始時から電位降下終了時までの時間t5と、上記補助
パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から電位上
昇終了時までの時間t4とは、それぞれアクチュエータ
の固有周期Tに対して、t2<0.5T、t5<0.5
T、t4>(V2/V1)Tに設定されていることとし
たものである。
【0013】第3の発明に係るインクジェットヘッド
は、上記駆動手段は、所定の基準電位から該基準電位と
の電位差が所定値V1であり且つ圧力室を減圧する側に
アクチュエータを駆動するための第1電位にまで下降す
る電位降下波形と、該第1電位を維持する電位維持波形
と、該第1電位から圧力室を加圧する側にアクチュエー
タを駆動するための加圧電位にまで上昇する電位上昇波
形とからなる主パルス信号と、該主パルス信号の後に供
給され、上記加圧電位から上記基準電位との電位差が所
定値V2であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエー
タを駆動するための第2電位にまで下降する電位降下波
形と、該第2電位を維持する電位維持波形と、該第2電
位から該基準電位にまで上昇する電位上昇波形とからな
る補助パルス信号とを供給するように構成され、上記主
パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から上記補
助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時までの時
間t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降
下開始時から電位降下終了時までの時間t5と、上記補
助パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から電位
上昇終了時までの時間t4とは、それぞれアクチュエー
タの固有周期Tに対して、t2<0.5T、t5<0.
5T、t4>(V2/V1)Tに設定されていることと
したものである。
【0014】上記第2及び第3の各発明により、主パル
ス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から上記補助パ
ルス信号の電位降下波形の電位降下開始時までの時間t
2が、アクチュエータの固有周期Tに対してt2<0.
5Tに設定され、補助パルス信号の電位降下波形の電位
降下開始時から電位降下終了時までの時間t5がt5<
0.5Tに設定されていることから、補助パルス信号
は、アクチュエータが基準状態に復帰する前に供給され
ることになる。従って、アクチュエータが基準状態に復
帰する前にその復帰動作は一時的に抑制され、ノズル端
から突出したインクの一部は分断され、微小なインク滴
となって吐出されることになる。また、補助パルス信号
の電位上昇波形の電位上昇開始時から電位上昇終了時ま
での時間t4がt4>(V2/V1)Tに設定されてい
ることから、一時的に復帰が抑制されたアクチュエータ
が復帰動作を再開する際に、その復帰動作は比較的緩慢
に行われることになる。そのため、アクチュエータが急
激に復帰することによってインク滴が再度吐出されるこ
とが防止される。また、インク吐出後のアクチュエータ
の振動が抑制され、次回のインク滴吐出の際に、アクチ
ュエータの動作が不安定になることがない。
【0015】第4の発明は、前記第2または第3の発明
において、補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開
始時から電位降下終了時までの時間t5は、アクチュエ
ータの固有周期Tに対して、t5<0.25Tに設定さ
れていることとしたものである。
【0016】上記第4の発明により、補助パルス信号の
電位降下波形の電位降下開始時から電位降下終了時まで
の時間t5が比較的短くなり、吐出されるインク滴は、
より微小なものになる。
【0017】第5の発明に係るインクジェットヘッド
は、上記駆動手段は、所定の基準電位から該基準電位と
の電位差が所定値V1であり且つ圧力室を減圧する側に
アクチュエータを駆動するための第1電位にまで下降す
る電位降下波形と、該第1電位を維持する電位維持波形
と、該第1電位から該基準電位にまで上昇する電位上昇
波形とからなる主パルス信号と、上記主パルス信号の後
に供給され、基準電位から該基準電位との電位差が所定
値V2であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエータ
を駆動するための第2電位にまで下降する電位降下波形
と、該第2電位を維持する電位維持波形と、該第2電位
から該基準電位にまで上昇する電位上昇波形とからなる
補助パルス信号とを供給するように構成され、上記主パ
ルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から上記補助
パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時までの時間
t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降下
開始時から電位上昇波形の電位上昇終了時までの時間t
3とは、それぞれアクチュエータの固有周期Tに対し
て、t2<0.5T、(1/16)T<t3<(3/
8)Tに設定されていることとしたものである。
【0018】第6の発明に係るインクジェットヘッド
は、上記駆動手段は、所定の基準電位から該基準電位と
の電位差が所定値V1であり且つ圧力室を減圧する側に
アクチュエータを駆動するための第1電位にまで下降す
る電位降下波形と、該第1電位を維持する電位維持波形
と、該第1電位から圧力室を加圧する側にアクチュエー
タを駆動するための加圧電位にまで上昇する電位上昇波
形とからなる主パルス信号と、上記主パルス信号の後に
供給され、上記加圧電位から上記基準電位との電位差が
所定値V2であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエ
ータを駆動するための第2電位にまで下降する電位降下
波形と、該第2電位を維持する電位維持波形と、該第2
電位から該基準電位にまで上昇する電位上昇波形とから
なる補助パルス信号とを供給するように構成され、上記
主パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から上記
補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時までの
時間t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の電位
降下開始時から電位上昇波形の電位上昇終了時までの時
間t3とは、それぞれアクチュエータの固有周期Tに対
して、t2<0.5T、(1/16)T<t3<(3/
8)Tに設定されていることとしたものである。
【0019】上記第5及び第6の各発明により、前記第
2または第3の発明と同様、主パルス信号の電位上昇波
形の電位上昇開始時から上記補助パルス信号の電位降下
波形の電位降下開始時までの時間t2が、アクチュエー
タの固有周期Tに対してt2<0.5Tに設定されてい
るので、アクチュエータが基準状態に復帰する前に補助
パルス信号が供給され、ノズル端から突出したインクの
一部は分断されて微小なインク滴となって吐出されるこ
とになる。また、補助パルス信号の電位降下波形の電位
降下開始時から電位上昇波形の電位上昇終了時までの時
間t3が、(1/16)T<t3<(3/8)Tに設定
されているので、補助パルス信号はわずかの時間しか供
給されず、補助パルス信号によって意図しないインク滴
の吐出が起こるようなことはない。また、主パルス信号
及び補助パルス信号の合計の供給時間が短くなるので、
駆動周波数の向上が図られる。
【0020】第の発明は、上記第の発明において、
主パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時から電位
上昇波形の電位上昇開始時までの時間t1は、アクチュ
エータの固有周期Tに対して、(3/8)T<t1<
(5/8)Tに設定されていることとしたものである。
【0021】上記第7の発明により、アクチュエータの
共振を利用するように駆動タイミングの最適化が図ら
れ、インク滴の吐出速度が向上する。
【0022】第の発明は、インクジェット式記録装置
であって、前記第1〜第のいずれか一の発明に係るイ
ンクジェットヘッドと、上記インクジェットヘッドのイ
ンク吐出時に該インクジェットヘッドと記録媒体とを相
対移動させる移動手段とを備えているものである。
【0023】このことにより、微小なインク滴を吐出す
ることができ、高画質の記録が可能なインクジェット式
記録装置が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0025】<実施形態1> 図1は、実施形態1に係るインクジェット式記録装置の
概略構成を示す。このインクジェット式記録装置は、キ
ャリッジ16に支持固定されたインクジェットヘッド1
を備えている。キャリッジ16には、図1では図示を省
略するキャリッジモータ28(図6参照)が設けられ、
このキャリッジモータ28によりキャリッジ16が主走
査方向(図1及び図2に示すX方向)に延びるキャリッ
ジ軸17にガイドされ、その方向に往復移動するように
なっている。なお、このキャリッジ16、キャリッジ軸
17及びキャリッジモータ28により、インクジェット
ヘッド1と記録紙41とを相対移動させる移動手段が構
成されている。
【0026】記録紙41は、図1では図示を省略する搬
送モータ26(図6参照)によって回転駆動される2つ
の搬送ローラ42に挟まれていて、この搬送モータ26
及び各搬送ローラ42により、上記主走査方向と直交す
る副走査方向(図1及び図2に示すY方向)に搬送され
るようになっている。
【0027】インクジェットヘッド1は、図2〜図5に
示すように、インクを収容する複数の圧力室4と各圧力
室4にそれぞれ連通する複数のノズル2とが形成された
ヘッド本体40と、各圧力室4内のインクに圧力を付加
して各ノズル2からインク滴をそれぞれ吐出させる複数
のアクチュエータ10とを有している。アクチュエータ
10は、後述の如く、いわゆるたわみ振動型の圧電素子
13を用いたものであって、圧力室4の収縮(加圧)及
び膨張(減圧)に伴う圧力室4内の圧力変化によって、
ノズル2からインク滴を吐出しかつ圧力室4にインクを
導入するようになっている。
【0028】図2に示すように、各圧力室4は、インク
ジェットヘッド1の内部に主走査方向Xに延びるように
長溝状に形成されており、圧力室4同士は、副走査方向
Yに互いに所定間隔をあけて配設されている。この圧力
室4の一端部(図2では右側の端部)には、ノズル2が
設けられている。圧力室4の他端部(図2では左側の端
部)にはインク供給路5の一端部がそれぞれ接続され、
この各インク供給路5の他端部は、副走査方向Yに延び
るように設けられたインク供給室3に接続されている。
【0029】図3に示すように、インクジェットヘッド
1は、ノズル2が形成されたノズルプレート6と、圧力
室4及びインク供給路5を区画形成する区画壁7と、ア
クチュエータ10とが順に積層されて構成されている。
このノズルプレート6は厚さ20μmのポリイミド板か
らなり、区画壁7は厚さ280μmのステンレス製ラミ
ネート板で構成されている。
【0030】アクチュエータ10は、図4及び図5に誇
張して示すように、圧力室4に臨設された振動板11
と、振動板11を振動させる薄膜の圧電素子13と、個
別電極14とが順に積層されて構成されている。振動板
11は、厚さ2μmのクロム板からなっており、各圧電
素子13に個別電極14と共に電圧を印加するための共
通電極としての機能をも有している。圧電素子13は、
圧力室4に対応して設けられていて、厚さ3μmのPZ
T(ジルコル酸チタン酸鉛)からなる超薄型のものであ
る。個別電極14は厚さ0.1μmの白金板からなって
おり、アクチュエータ10の全体の厚さは約5μmとな
っている。なお、互いに隣接する圧電素子13(個別電
極14)の間には、ポリイミドからなる絶縁板15が設
けられている。
【0031】次に、図6のブロック図を参照しながら、
インクジェット式記録装置の制御回路20を説明する。
制御回路20は、CPUからなる主制御部21と、各種
データ処理のためのルーチン等を記憶したROM22
と、各種データの記憶等を行うRAM23と、搬送モー
タ26及びキャリッジモータ28をそれぞれ駆動制御す
るためのドライバ回路25,27及びモータ制御回路2
4と、印刷データを受信するデータ受信回路29と、駆
動信号生成回路30と、複数の選択回路31,31,…
とを備えている。各選択回路31には、アクチュエータ
10が接続されている。駆動信号生成回路30は、後述
する駆動信号を生成する回路である。選択回路31は、
インクジェットヘッド1がキャリッジ16と共に主走査
方向Xに移動しているときに、駆動信号生成回路30か
らの駆動信号をアクチュエータ10に選択的に入力させ
る回路である。具体的には、選択回路31は、駆動信号
生成回路30からアクチュエータ10への信号供給をO
N/OFFするスイッチング回路により構成されてい
る。
【0032】次に、インクジェット式記録装置の動作に
ついて説明する。まず、データ受信回路29が画像デー
タを受信すると、主制御部21はROM22に記憶され
た処理ルーチンに基づいて、モータ制御回路24及びド
ライバ回路25,27を介して搬送モータ26及びキャ
リッジモータ28をそれぞれ制御し、駆動信号生成回路
30は駆動信号を生成する。さらに、主制御部21は、
上記画像データに基づいて、インク滴の吐出に関する情
報を各選択回路31に出力する。そして、選択回路31
は、上記情報に基づいて、インク滴を吐出すべきときに
はON状態となってアクチュエータ10に駆動信号を供
給する一方、インク滴を吐出すべきでないときにはOF
F状態となって駆動信号を遮断する。これにより、記録
紙41上に所望の画像が形成される。
【0033】−駆動信号の波形− 次に、図7(a)を参照しながら、駆動信号について説
明する。本実施形態の駆動信号は、一印字周期中に、主
パルス信号P1及び補助パルス信号P2の2つのパルス
信号を含んでいる。
【0034】主パルス信号P1は、所定の基準電位と第
1電位V1とを有する信号である。ここで、第1電位V
1は、基準電位との電位差がV1であって、圧力室4を
減圧する側(圧力室4の内容積を増加させる側)にアク
チュエータ10を変形させるための電位である。詳しく
は、主パルス信号P1は、基準電位から第1電位V1に
まで下降する第1電位降下波形S1と、第1電位V1を
維持する第1電位維持波形S2と、第1電位V1から基
準電位にまで上昇する第1電位上昇波形S3とにより構
成されており、いわゆる引き押し波形の信号である。
【0035】一方、補助パルス信号P2は、基準電位と
第2電位V2とを有する信号である。ここで、第2電位
V2は、基準電位との電位差がV2であって、圧力室4
を減圧する側にアクチュエータ10を変形させるための
電位である。なお、本実施形態では第2電位V2は第1
電位V1よりも小さいが、第2電位V2は第1電位V1
と等しくてもよく、第1電位V1よりも大きくてもよ
い。補助パルス信号P2は、詳しくは、主パルス信号P
1の後の基準電位維持波形S4に続き、基準電位から第
2電位V2にまで下降する第2電位降下波形S5と、第
2電位V2を維持する第2電位維持波形S6と、第2電
位V2から基準電位にまで上昇する第2電位上昇波形S
7とにより構成されている。従って、補助パルス信号P
2も、いわゆる引き押し波形の信号である。
【0036】ここで、主パルス信号P1の第1電位降下
波形S1の電位降下開始時から第1電位上昇波形S3の
電位上昇開始時までの時間をt1とすると、t1はアク
チュエータ10の固有周期Tに対して、 (1/4)T<t1<(3/4)T −−−(1) に設定されている。詳しくは、本例では、時間t1は4
μsに設定されている。なお、ここでいうアクチュエー
タ10の固有周期とは、圧力室4の内部のインクの影響
をも含めた振動系全体の固有周期のことであり、本例で
は8μsである。このような固有周期は、例えば米国特
許第4,697,193号明細書に記載されているヘル
ムホルツ固有振動数fの逆数で表される。
【0037】主パルス信号P1の第1電位上昇波形S3
の電位上昇開始時から補助パルス信号P2の電位降下波
形S5の電位降下開始時までの時間をt2とすると、t
2は、 t2<0.5T −−−(2) に設定されている。なお、時間t2が短すぎると、後述
の補助パルス信号P2の付加によるインク吐出が困難と
なるので、時間t2は、 (1/16)T<t2<0.5T −−−(2a) に設定されていることが好ましい。本例では、時間t2
は1.5μsに設定されている。
【0038】補助パルス信号P2の第2電位降下波形S
5の電位降下開始時から電位降下終了時までの時間をt
5とすると、t5は、 t5<0.5T −−−(3) に設定されている。なお、時間t5が短いほど、後述の
補助パルス信号P2の付加によるインク吐出が容易にな
るので、時間t5は、 t5<0.25T −−−(3a) に設定されていることが好ましい。本例では、時間t5
は0.5μsに設定されている。
【0039】補助パルス信号P2の第2電位上昇波形S
7の電位上昇開始時から電位上昇終了時までの時間をt
4とすると、t4は、 t4>(V2/V1)T −−−(4) に設定されている。
【0040】−インクの吐出動作− 次に、アクチュエータ10の中央部の変位を表す図7
(b)と、ノズル2のインクの挙動を表す図8とを参照
しながら、インク滴の吐出動作について説明する。な
お、図8では、圧力室4等は模式的に表されており、こ
れらは実際の形状とは異なる。また、アクチュエータ1
0の変形は誇張して示している。
【0041】まず、図8(a)に示す基準状態(初期状
態)のアクチュエータ10に対し、主パルス信号P1が
供給される。これにより、図7(b)の変位曲線C1及
び図8(b)に示すように、アクチュエータ10は圧力
室4を減圧する側に変形し、いわゆる引き動作を行う。
これにより、インク供給室3から圧力室4にインクが導
入される。
【0042】その後、図7(b)の変位曲線C2及び図
8(c)に示すように、アクチュエータ10は基準状態
に向けて徐々に復帰し、圧力室4はアクチュエータ10
によって加圧される。つまり、いわゆる押し動作が行わ
れる。これにより、ノズル2からインクが徐々に突出す
る。
【0043】次に、図7(b)の変位曲線C3及び図8
(d)に示すように、アクチュエータ10が基準状態に
復帰する前に補助パルス信号P2が供給され、アクチュ
エータ10の復帰動作は一時的に抑制される。なお、図
7(b)に示すように、本実施形態では、補助パルス信
号P2の付加によってアクチュエータ10は一時的に圧
力室4を減圧する側に変形しているが、補助パルス信号
P2は、アクチュエータ10の復帰動作を急激に減速さ
せるものであればよく、アクチュエータ10を必ずしも
減圧側に変形させる必要はない。このように、アクチュ
エータ10の復帰動作が不連続になることにより、ノズ
ル2から押し出されたインクは、その慣性力によって先
端側の一部が分断され、微小なインク滴DPとなって飛
翔する。
【0044】その後、図7(b)の変位曲線C4及び図
8(e)に示すように、アクチュエータ10は再び復帰
動作に戻り、いわゆる押し動作を再開する。この際、イ
ンク滴DPが吐出された分だけ、ノズル2からのインク
の突出量は少なくなるので、アクチュエータ10が基準
状態に復帰したとしても、ノズル2からインク滴が再度
吐出されることはない。
【0045】なお、本実施形態では、補助パルス信号P
2の第2電位上昇波形S7の電位上昇開始時から電位上
昇終了時までの時間t4はt4>(V2/V1)Tに設
定されており、インク吐出後のアクチュエータ10の振
動抑制にとって十分に長い時間であるので、次のインク
滴を吐出する前に、アクチュエータ10の状態は十分に
安定する。すなわち、駆動信号を供給する際に、アクチ
ュエータ10は常に所定の基準状態(初期状態)から駆
動されることになり、所定量のインク滴が安定して吐出
されることになる。従って、印字品質のばらつきがなく
なり、良好な記録が可能となる。
【0046】−本実施形態の効果− 以上のように、本実施形態によれば、主パルス信号P1
の供給により圧力室4を減圧する側にアクチュエータ1
0を駆動した後、アクチュエータ10が基準状態に復帰
する前に、その復帰を一時的に抑制する補助パルス信号
P2を供給することとしたので、ノズル端から押し出し
たインクの一部を分断させ、微小なインク滴として吐出
することができる。従って、ノズルを小径化することな
く微小なインク滴を吐出することが可能となる。
【0047】主パルス信号P1の電位上昇波形S3の電
位上昇開始時から上記補助パルス信号P2の電位降下波
形S5の電位降下開始時までの時間t2を、アクチュエ
ータ10の固有周期Tに対してt2<0.5Tに設定
し、補助パルス信号P2の電位降下波形S5の電位降下
開始時から電位降下終了時までの時間t5をt5<0.
5Tに設定していることから、アクチュエータ10が基
準状態に復帰する前に補助パルス信号P2を確実に供給
することができ、微小なインク滴を安定して吐出するこ
とができる。
【0048】補助パルス信号P2の第2電位上昇波形S
7の電位上昇開始時から電位上昇終了時までの時間t4
をt4>(V2/V1)Tに設定することとしたので、
インク滴を吐出した後のアクチュエータ10の振動が次
回のインク滴の吐出時に残存することがなく、インク滴
の吐出動作は常に安定して行われる。従って、印字品質
が安定する。
【0049】主パルス信号P1の電位降下波形S1の電
位降下開始時から電位上昇波形S3の電位上昇開始時ま
での時間t1を、アクチュエータの固有周期Tに対し
て、(1/4)T<t1<(3/4)Tに設定している
ので、アクチュエータ10の共振を利用することがで
き、アクチュエータ10の駆動に必要なエネルギーを抑
制することができる。
【0050】<実施形態2> 実施形態1では、インク吐出前のアクチュエータ10の
状態を安定させるために、補助パルス信号P2の第2電
位上昇波形S7の電位上昇開始時から電位上昇終了時ま
での時間t4を長めに設定したが、インク吐出の間隔が
短い高速印刷が必要な場合もある。実施形態2は、駆動
周波数を向上させて高速印刷を可能とすべく、実施形態
1における駆動信号を図9に示すような駆動信号に置き
換えたものである。
【0051】具体的には、本実施形態では、補助パルス
信号P2の電位降下波形S5の電位降下開始時から電位
上昇波形S7の電位上昇終了時までの時間t3は、アク
チュエータ10の固有周期Tに対して、(1/16)T
<t3<(3/8)Tに設定されている。このように、
補助パルス信号P2の印加時間t3を短めに設定するこ
とにより、主パルス信号P1及び補助パルス信号P2か
らなる駆動信号の全体の周期を短くすることができる。
従って、駆動周波数を向上させることができる。
【0052】なお、時間t3に上限を設けた理由は、時
間t3が長くなりすぎると、補助パルス信号P2を加え
ることにより余分なインク滴が吐出されるおそれがある
からである。
【0053】表1に、本発明の実施例の性能比較表を示
す。なお、実施例1〜4及び比較例では、V1=V2=
23[V]とした。
【0054】
【表1】
【0055】表1に示すように、実施例1〜4によれ
ば、従来の引き押し波形の駆動信号に比べて、インクの
吐出量が少なくなっていることが分かる。つまり、実施
例1〜4においては、従来よりも微小なインク滴が吐出
されている。なお、比較例のように時間t3が長すぎる
と、補助パルス信号P2の供給により余分なインク滴が
吐出され、インクの吐出量は、逆に従来例よりも増加す
る結果となる。
【0056】<実施形態3> 実施形態1及び2では、駆動信号の波形は基準電位と2
つの電位V1,V2とを有する信号波形であり、アクチ
ュエータ10にいわゆる引き押し動作を行わせる引き押
し波形であった。しかし、本発明の駆動信号の波形は、
引き押し波形に限定されるものではなく、図10(a)
及び(b)に示すように、アクチュエータ10を基準状
態からいったん圧力室4を減圧する側に駆動した後、圧
力室4を加圧する側に駆動し、再び減圧側に駆動してか
ら基準状態に復帰させる波形であってもよい。つまり、
アクチュエータ10にいわゆる引き押し引き動作を行わ
せる引き押し引き波形であってもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、主パル
ス信号を供給することによってアクチュエータをいった
ん圧力室を減圧する側に駆動した後、アクチュエータが
基準状態に復帰する前に補助パルス信号を供給し、その
復帰を一時的に抑制するようにしたので、アクチュエー
タの復帰に伴ってノズル端から押し出されたインクの一
部を分断させ、微小なインク滴として吐出することがで
きる。従って、ノズルを小径化しなくてもインク滴を微
細化することができ、高画質の記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット式記録装置の概略構成図であ
る。
【図2】インクジェットヘッドの部分平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】アクチュエータ近傍の部分断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】制御回路のブロック図である。
【図7】(a)は実施形態1に係る駆動信号の波形図で
あり、(b)はアクチュエータの変位曲線図である。
【図8】(a)〜(e)はアクチュエータの変形とイン
クの挙動を示す模式図である。
【図9】実施形態2に係る駆動信号の波形図である。
【図10】(a)及び(b)は、実施形態3に係る駆動
信号の波形図である。
【図11】従来の駆動信号の波形図であり、(a)は押
し引き波形、(b)は引き押し波形を示す。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 2 ノズル 3 インク供給室 4 圧力室 10 アクチュエータ 11 振動板 13 圧電素子 14 個別電極 16 キャリッジ(移動手段) 30 駆動信号生成回路(駆動手段) 40 ヘッド本体 41 記録紙(記録媒体) P1 主パルス信号 P2 補助パルス信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−141851(JP,A) 特開 平8−267739(JP,A) 特開 平10−157100(JP,A) 特開2001−10049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/01 B41J 2/055

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを収容する圧力室と該圧力室に連
    通するノズルとが形成されたヘッド本体と、 圧電素子を有し、該圧電素子の圧電効果によって上記圧
    力室内のインクに圧力を付与するアクチュエータと、 上記アクチュエータを駆動する駆動手段とを備え、 上記アクチュエータの共振を利用してインクを吐出する
    インクジェットヘッドであって、 上記駆動手段は、圧力室を減圧する側にアクチュエータ
    を駆動する主パルス信号を供給した後、該アクチュエー
    タが基準状態に復帰する前にノズルから突出したインク
    の一部が分断されてインク滴として吐出されるように、
    該アクチュエータが最大変位から零変位に戻る途中に該
    アクチュエータの復帰を一時的に抑制する補助パルス信
    号を供給するように構成され、 主パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時から電位
    上昇波形の電位上昇開始時までの時間t1は、アクチュ
    エータの固有周期Tに対して、 (1/4)T<t1<(3/4)Tに設定されているインクジェットヘッド
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 駆動手段は、 所定の基準電位から該基準電位との電位差が所定値V1
    であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエータを駆動
    するための第1電位にまで下降する電位降下波形と、該
    第1電位を維持する電位維持波形と、該第1電位から該
    基準電位にまで上昇する電位上昇波形とからなる主パル
    ス信号と、 上記主パルス信号の後に供給され、基準電位から該基準
    電位との電位差が所定値V2であり且つ圧力室を減圧す
    る側にアクチュエータを駆動するための第2電位にまで
    下降する電位降下波形と、該第2電位を維持する電位維
    持波形と、該第2電位から該基準電位にまで上昇する電
    位上昇波形とからなる補助パルス信号とを供給するよう
    に構成され、 上記主パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から
    上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時ま
    での時間t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の
    電位降下開始時から電位降下終了時までの時間t5と、
    上記補助パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時か
    ら電位上昇終了時までの時間t4とは、それぞれアクチ
    ュエータの固有周期Tに対して、 t2<0.5T t5<0.5T t4>(V2/V1)T に設定されているインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 駆動手段は、 所定の基準電位から該基準電位との電位差が所定値V1
    であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエータを駆動
    するための第1電位にまで下降する電位降下波形と、該
    第1電位を維持する電位維持波形と、該第1電位から圧
    力室を加圧する側にアクチュエータを駆動するための加
    圧電位にまで上昇する電位上昇波形とからなる主パルス
    信号と、 該主パルス信号の後に供給され、上記加圧電位から上記
    基準電位との電位差が所定値V2であり且つ圧力室を減
    圧する側にアクチュエータを駆動するための第2電位に
    まで下降する電位降下波形と、該第2電位を維持する電
    位維持波形と、該第2電位から該基準電位にまで上昇す
    る電位上昇波形とからなる補助パルス信号とを供給する
    ように構成され、 上記主パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から
    上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時ま
    での時間t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の
    電位降下開始時から電位降下終了時までの時間t5と、
    上記補助パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時か
    ら電位上昇終了時までの時間t4とは、それぞれアクチ
    ュエータの固有周期Tに対して、 t2<0.5T t5<0.5T t4>(V2/V1)T に設定されているインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載のインクジェッ
    トヘッドにおいて、 補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時から電
    位降下終了時までの時間t5は、アクチュエータの固有
    周期Tに対して、 t5<0.25T に設定されているインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 駆動手段は、 所定の基準電位から該基準電位との電位差が所定値V1
    であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエータを駆動
    するための第1電位にまで下降する電位降下波形と、該
    第1電位を維持する電位維持波形と、該第1電位から該
    基準電位にまで上昇する電位上昇波形とからなる主パル
    ス信号と、 上記主パルス信号の後に供給され、基準電位から該基準
    電位との電位差が所定値V2であり且つ圧力室を減圧す
    る側にアクチュエータを駆動するための第2電位にまで
    下降する電位降下波形と、該第2電位を維持する電位維
    持波形と、該第2電位から該基準電位にまで上昇する電
    位上昇波形とからなる補助パルス信号とを供給するよう
    に構成され、 上記主パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から
    上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時ま
    での時間t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の
    電位降下開始時から電位上昇波形の電位上昇終了時まで
    の時間t3とは、それぞれアクチュエータの固有周期T
    に対して、 t2<0.5T (1/16)T<t3<(3/8)T に設定されているインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 駆動手段は、 所定の基準電位から該基準電位との電位差が所定値V1
    であり且つ圧力室を減圧する側にアクチュエータを駆動
    するための第1電位にまで下降する電位降下波形と、該
    第1電位を維持する電位維持波形と、該第1電位から圧
    力室を加圧する側にアクチュエータを駆動するための加
    圧電位にまで上昇する電位上昇波形とからなる主パルス
    信号と、 上記主パルス信号の後に供給され、上記加圧電位から上
    記基準電位との電位差が所定値V2であり且つ圧力室を
    減圧する側にアクチュエータを駆動するための第2電位
    にまで下降する電位降下波形と、該第2電位を維持する
    電位維持波形と、該第2電位から該基準電位にまで上昇
    する電位上昇波形とからなる補助パルス信号とを供給す
    るように構成され、 上記主パルス信号の電位上昇波形の電位上昇開始時から
    上記補助パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時ま
    での時間t2と、上記補助パルス信号の電位降下波形の
    電位降下開始時から電位上昇波形の電位上昇終了時まで
    の時間t3とは、それぞれアクチュエータの固有周期T
    に対して、 t2<0.5T (1/16)T<t3<(3/8)T に設定されているインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    において、 主パルス信号の電位降下波形の電位降下開始時から電位
    上昇波形の電位上昇開始時までの時間t1は、アクチュ
    エータの固有周期Tに対して、 (3/8)T<t1<(5/8)T に設定されているインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一つに記載のイ
    ンクジェットヘッドと、 上記インクジェットヘッドのインク吐出時に該インクジ
    ェットヘッドと記録媒体とを相対移動させる移動手段と
    を備えているインクジェット式記録装置。
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