JPH11170054A - シールドガスアーク溶接におけるヒューム、ガス処理方法 - Google Patents

シールドガスアーク溶接におけるヒューム、ガス処理方法

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JPH11170054A
JPH11170054A JP36164397A JP36164397A JPH11170054A JP H11170054 A JPH11170054 A JP H11170054A JP 36164397 A JP36164397 A JP 36164397A JP 36164397 A JP36164397 A JP 36164397A JP H11170054 A JPH11170054 A JP H11170054A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イナートガス溶接の溶接池付近の溶接ヒュー
ム、シールドガスなどを含む気体を吸入・回収して、前
記気体中の溶接ヒューム等を分離し、また、シールドガ
ス、一酸化炭素、炭酸ガス等を吸収処理して清浄気体の
みを大気中に排出し、作業環境、環境衛生を向上させ
る。 【解決手段】 イナートガス溶接の溶接池付近の溶接ヒ
ューム、シールドガスなどを含む気体を吸入・回収し
て、粗、細密フィルターを通して、溶接ヒューム、細塵
等を回収ガスから物理的に分離した後、一酸化炭素を酸
化、炭酸ガスをアルカリで処理し、清浄気体のみを大気
中に開放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の溶接、溶断作業
などを行うときに発生する溶接ヒューム及び各種ガスの
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】広く産業界で用いられているミグ溶接、
炭酸ガスアーク溶接などにおいては、シールドガスを用
いてアークと溶融池(溶接個所)とを外(大)気から遮
断し溶接を行うことにより、大気組成のうちの溶接材質
に有害なガスを溶融金属に接触・吸収させることなく溶
接を行い優れた品質の溶接継手を得るようにしている。
この種の作業の際は、溶融池から発生する金属(溶接)
ヒューム(スパッタ、粗粉塵など含む)及び溶接個所の
シールドに用いた炭酸ガスなどは大気中に飛散、拡散し
ている。そこで、屋内作業場においては、作業者が溶接
ヒュームを吸引し、じん肺(金属肺)にならないよう、
事業者は法令により予防措置を採ることが義務付けられ
ている。
【0003】すなわち、屋内作業場において作業を行う
場合、作業者が溶接ヒュームを吸引、暴露しないため
に、作業場を強制換気する全体換気装置または局部的に
排気する局所換気装置あるいはプッシュプル型換気装置
を設置しなければならない。ただし、局所換気装置等を
設置している場合、作業環境(金属ヒュームのみ)測定
の結果、管理区分1の状態が連続して複数回続けば、特
例措置として防塵マスクの着用を免除しても良いとされ
ている(シールドガスは未処理のまま、放出しても良い
ということか? 環境保全・汚染防止上、好ましいこと
ではない)。
【0004】そこで、溶融池から発生する溶接ヒューム
を含む空気を排気するため、溶接作業場の近傍に設置し
たフードに吸込みダクトまたはホースを介して集塵装置
(集塵機、排気ファン組込み)を連結し、溶接ヒューム
を吸引、分離して、金属粉塵を除去した空気を作業場空
間または外部に排気している。その際、集、除塵装置が
設置してある場所がタンク内とか、小さな密閉空間の場
合には、諸ガス(一酸化炭素、炭酸ガス、オゾン、二酸
化窒素など)を含む空気が未処理のまま作業場内を循環
するから、これらのガス濃度は高くなることが予想され
る。同じく、排気の回収処理装置が除塵のみを目的とす
るときは、排気に含まれる諸ガスは、処理されることな
く、大気中に放出されている。
【0005】この種の手段では、溶接ヒュームを捕集す
る目的で設置した排気フードが前記溶融池近傍に開口し
ていないため、溶接ヒュームを広く捕集するのに必要な
吸気量を大きくしなければならず、周辺の含塵空気も同
時に吸引する結果、フィルタの目詰まりが早期に発生し
通気抵抗が高まって処理能力が低下する原因となる。ま
た、溶接作業域にプッシュプル型換気装置を設置した場
合、同装置のイニシャルコスト、ランニングコストが他
装置に比べて大きく、事業者の負担になっているのが現
状である。集、除塵装置においては、フィルタの目詰り
表示に基づくフィルタの清掃または交換基準を設定して
いるが、この表示はヒューム、シールドガスなどを初期
条件の許での吸込量ではなく、フィルタが目詰まり状態
にあって吸込量が低下した時点を示す表示であるため、
その時点では、溶接池で発生している溶接ヒューム、シ
ールドガスを回収する能力が初期より低下するおそれが
ある。
【0006】そこで本出願人は、従来技術に内在する課
題を解決すべく、溶融池を取巻いてその近傍に開口し溶
融池周辺から発生する溶接ヒューム、各種ガスを局部的
に捕集、排気するためのフードを付設した溶接トーチ
(特願平8−353352号参照)を開発して、作業工
程中、捕集した高濃度の溶接ヒューム、スパッタなどを
排気と共に回収して濾過・集塵用フィルタを通し、金属
微粉末、塵等を除いてから大気に放出する手段を提案し
た。ここでは、溶融池近傍から溶接ヒューム、各種ガス
を局部的に捕集、排気するため、溶接ヒューム、スパッ
タなどが気流に乗って高温のままフィルタまで搬送され
ることが絶無とはいえず、フィルタが、目詰まり、損傷
または燃焼するおそれがある。
【0007】さらには、溶融池から発生する溶接ヒュー
ムを含むガスを排気するのに急な余り、溶接池を覆う雰
囲気ガスによる被覆を破るようであっては、優秀な溶接
継手を得る目的でシールドガスアーク溶接を採用した意
味がない。いずれにしても、現在行われているシールド
ガスアーク溶接における排気ガスの処理手段は、排気の
一部を浄化するだけで、改善の余地があり、そのままで
は作業環境の低下を招くだけでなく、地域の温暖化を促
進する結果ともなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に内在す
る問題点に鑑み、本件発明は、捕集した高濃度の溶接ヒ
ューム、スパッタなどを含むガスが高性能な濾過・集塵
用フィルタに届く前に、衝突、沈降及び不燃材を用いた
フィルタによる分離などを含む前処理を施すことによ
り、最終段フィルタの損傷を防ぎ、保守、管理が容易で
長寿命な、シールドガス溶接におけるヒューム、ガス処
理方法を提供すること、シールドガスの供給量等に応じ
て、溶接池を覆う雰囲気ガスの被覆を破らない範囲で、
効率的な排気特性を維持すること、上記の物理的手段を
用いた処理方法に対し、溶接ヒューム、塵などを除いた
後の気体を化学的に処理し、当該気体中に含まれている
有害ガスを可及的に除去した後で大気中に放出するよう
にした処理方法を提供し、もって上記問題点を解消する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下に述べるとおりの各構成要件を具備
している。 (1) 溶融池から発生する溶接ヒューム、シールドガ
スなどを含む気体を、溶融池を囲み近接して開口する吸
込口から吸込み回収して、金属、セラミックなどを濾過
する不燃性フィルタを、ほぼ水平に近く配置した前処理
手段の下面側空間に誘導して、その流速を緩めてから、
前記不燃性フィルタの上側空間に流通するようにして、
気体中の粗大溶接ヒューム、粉塵などを除去し、つい
で、当該処理気体を、高性能フィルタを、ほぼ水平に近
く配置した後処理手段の下面側空間に導いて、前記フィ
ルタの上側空間に通し、細塵溶接ヒュームなどを分離し
た後、大気中に放出することを特徴とするシールドガス
アーク溶接における溶接ヒューム、ガス処理方法。
【0010】(2) 金属、セラミックなどを濾過する
不燃性フィルタ及び高性能フィルタそれ自体、もしくは
前記各フィルタを備えた前、後処理手段に対して振動発
生装置を付設すると共に、手動もしくは自動により前記
振動発生装置を作動・停止させ、フィルタに付着した溶
接ヒューム、粉塵などを振るい落として各フィルタ下面
側空間に回収し、前記各フィルタの目詰まりを解消する
ことよりなる上記第(1)項記載のシールドガスアーク
溶接における溶接ヒューム、ガス処理方法。
【0011】(3) 溶融池を囲み近接して開口する吸
込口から吸い込む気体流量を、シールドガスの供給量に
応じて調整する流量絞り手段を設け、溶融池を外気に暴
露させなることなく、しかも、可及的に多量のシールド
ガス、その他の気体などを回収するようにした上記第
(1)ないし(2)項のうちの、いずれれか一項記載の
シールドガスアーク溶接における溶接ヒューム、ガス処
理方法。 (4) 各フィルタを通して溶接ヒューム、粉塵などを
分離・除去した後の回収気体を、触媒などを備えた密封
室に導入して、その成分の一部を酸化・処理する手段、
前記密封室から排出した処理気体をアルカリ液で洗滌・
中和する手段、前記洗滌・中和手段を通した清浄気体を
大気中に放出する手段、を含む上記第(1)ないし
(3)項のうちの、いずれか一項記載のシールドガスア
ーク溶接における溶接ヒューム、ガス処理方法。
【0012】本件発明の作用を説明すると、次のとおり
である。常時、溶接池を囲んで近接した位置に吸込口を
設置することにより、高濃度の溶接ヒューム、スパッタ
及びシールドガスなどが、外部に拡散しないうちに捕集
・回収する。回収気体の処理手段には、作業中に発生す
る高濃度の溶接ヒューム、スパッタなどを含む気体の排
気とシールドガスの供給とのバランスを採って給、排気
し、フィルタの効率的使用を図る。溶接ヒューム、スパ
ッタ及びシールドガスなどの回収に急な余り、溶接池付
近の大気をシールドガスにより置換する作用を妨げるよ
うであってはならないので、ガスの吸入、回収量は可変
の流量絞り手段を施して、溶接板厚・形状などに関係
し、かつ、シールドガスの供給量に応じ各別に定まる所
定量に調整する必要がある。
【0013】回収ガスを処理手段のフィルタに通す前
に、その流速を緩めると、それ迄ガスに乗って搬送され
てきた溶接ヒューム、スパッタが、比重で、またはバッ
フル板に衝突してガスと分離し、その分だけフィルタの
負担を軽減する。処理手段に装着したフィルタには、吸
込み気体を下側から上側に通すようにして、気体流に乗
って移動する溶接ヒューム、スパッタ及び粉塵などがフ
ィルタの下面側に付着、濾過されるようにし、フィルタ
の目詰まりが始まって流路抵抗が大きくなるとフィルタ
の下流側及び上流側との間の差圧計測手段等の出力信号
に基づき、自動もしくは手動で振動発生手段を起動させ
フィルタまたは処理手段を振動させて、フィルタに付着
している溶接ヒューム、スパッタ及び粉塵などを下方に
振るい落とし、目詰まりしたフィルタを機械的・物理的
に再生する。フィルタから振るい落ちた溶接ヒューム、
スパッタ、塵などは処理手段の下方に設けたホッパに収
容され、必要に応じて処分する。
【0014】前記目詰まりしたフィルタを機械的・物理
的に再生する方法としては、別に、各フィルタの下流側
に、順次、圧縮空気吹き込み手段、常開の閉塞弁を設
け、必要に応じ、フィルタ下流側の閉塞弁を閉じた後
に、前記フィルタと弁との間の空間に圧縮空気を吹き込
みフィルタに対し気体を逆流させることにより、フィル
タ下面側に付着した溶接ヒューム、スパッタ及び粉塵な
どを下方に払い落とす手段を施すことができる。
【0015】上述の処理手段の機能は、溶接作業の開始
直前から立ち上げておかないと、ガス吸込み機能が充分
に働かないうちに溶接ヒューム、スパッタ及びシールド
ガスなどが外部(気)に拡散するおそれがあるし、ま
た、溶接作業の終了と同時に停止させてしまっては、溶
接ヒュームなどの回収が不十分になってしまう。よっ
て、処理手段の稼働時間は溶接作業のそれよりも、若
干、長めでなければならない。シールドガスに炭酸ガス
を使用している場合は、上述処理した後の回収気体を触
媒に接触させ、気体中の一酸化炭素を酸化して炭酸ガス
にし、望ましくはオゾンを分解した後、アルカリ液で洗
滌・中和し処理気体中の炭酸ガスを吸収・回収して清浄
化し、大気中に放出することも可能である。要すれば、
CO,CO2 の濃度センサーを設置して、処理手段の触
媒ないしアルカリ液の洗滌・中和作用の良否を監視し、
効果の維持を図る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明ヒューム、ガス処
理方法を実施するシステムの好ましい実施形態を図面に
沿って説明するが、本実施形態を構成する各要件は、本
出願当時の当業界における技術レベルの範囲内で当業者
により適宜の変形が可能であることに鑑みれば、格別の
理由を示すことなく本実施形態の具体的構造のみに基づ
いて本発明の技術的範囲を限定して解釈してはならな
い。
【0017】実施例(その1) 図1は、本発明ヒューム、ガス処理方法を実施するシス
テムの一実施例を示すもので、図中、溶接ヒューム、シ
ールドガスなどを含む気体を溶接池付近から回収・移送
する吸込口を備えたヒューム・ガス流入管1の下流側端
部を前処理(手段)タンクAの底部付近に開口する。前
記タンクAは、その上端側空間が後述する排気装置Dの
吸込口14に連通しており、その内部空間は稼働中、常
時、負圧に維持されている。溶接トーチ(図示してな
い)の先端部に同心的に装着したフード開口(溶接ヒュ
ーム、シールドガスなどを含む気体の回収・吸込口)か
ら、溶接池付近を大気から被覆するシールドガス、溶接
ヒュームなどが混じる各種ガスよりなる気体をヒューム
・ガス流入管1を用いて前処理タンクA内に搬入、回収
する作用は、すべて前記負圧に基づいて行われる。
【0018】しかしながら、ガスの回収に急な余り、溶
接池付近の空気を置換しているシールドガスの被覆を破
るようであっては、シールドガス・アーク溶接の目的を
達成することができないから、シールドガスの供給量、
作業条件などに応じてガス吸込・回収を適量に調節する
必要があり、また、作業態様にも個人差があるので、吸
気系統の何処かに、吸込口からのガスの回収流量を調節
するための手段を装備しておかなければならない。前記
ヒューム・ガス流入管1内を流れる回収ガスの流速は、
前処理タンクA周壁の開口部1a 付近で開放されて減速
する結果、それまで気流に乗って搬送されてきた溶接ヒ
ューム等の粗塵を比重選別し、それらをタンクAの底部
に設けたホッパ8内に落下させる。仮に、溶接ヒューム
等が冷却する前にタンクA内に流入した場合でも比重選
別により気体と分離すれば、後述のフィルタ3を傷める
おそれがない。
【0019】前記気体に混じる残余の溶接ヒューム等は
移動中、タンクA内でヒューム・ガス流入管1の開口部
1a とフィルタ3との間に隙間を置いて設置したバッフ
ル板2,2…に衝突して分離し、落下するので、高温を
保持する粗溶接ヒュームなどがフィルタ3に付着して粉
塵濾過作用の負担になることが回避される。なお、そこ
から落下する粗塵は、ホッパ8内に収容する。前記バッ
フル板2,2…には、回収ガスの流れを均等にフィルタ
3に導く作用も期待されている。
【0020】ホッパ8の底部には分離した粉塵の取出し
口8a を設け、必要に応じ取出し口8a を開いて、ホッ
パ8に堆積した粗粉塵を除去する。ただし、装置が稼働
中は前処理タンクA内部が低圧になっているので、これ
に対応する何らかの手段を施して置く必要がある。前処
理タンクA内の上側中間部に不透気性の弾性支持枠7を
介して取り付けたフィルタ3は、気流中に含まれる粗粉
塵除去用のフィルタであって、その材質は高温溶接ヒュ
ームの濾過に対応するよう、不燃性材料とする。タンク
A内空間は、前記フィルタ3を挟んで上下に気密に二分
される。
【0021】前記フィルタ3とタンクAの周壁との間に
は支持枠7と並列してバイブレータ5が設けてあり、前
記バイブレータ5は、フィルタ3の両側の上下面空間に
連通し、その前後の差圧を検出してフィルタ3の目詰ま
り状態を計測する差圧計4の信号に基づき、所定条件の
許で起動するようにしてあり、もしくは、前記差圧計4
に代わる差圧スイッチ6からの信号に基づいて所定条件
の許で起動・停止して、目詰まりを起こしたフィルタ3
を上下、左右に振動させ、その下面側に付着した粉塵を
下方に振るい落し、フィルタ3を物理的に再生させる。
その際は要するに、目詰まりを起こしたフィルタ3から
粉塵を効率良く振るい落せば良いので、その振動方向の
如何を問わない。
【0022】フィルタ3の下面側から振るい落された粗
粉塵は、回収ガスの流れに逆らって、バッフル板2の間
を通過し、タンクAの底部に設けたホッパ8内に落下す
るから、フィルタ再生操作中は、ヒューム・ガス流入管
1内の回収ガスの流れを停止させることが好ましい。も
しくは、溶接作業の停止後に、フィルタ3の再生操作を
行う。なお、前記バイブレータ5は、タンクAの全体構
造を振動させるようにしても良い。このときは、タンク
Aの全体を振動用架台9に設置する必要がある。その
際、装置全体を可搬とするために振動用架台9へ移動用
車輪を取り付けることもできる。
【0023】上述のフィルタ再生操作は、その外、フィ
ルタ3の下流側のたとえば、後述の微粉塵・ガス搬送管
10に常開の閉塞弁を設置して流路を開閉できるようにし
た上、閉塞弁とフィルタ3の下流側空間との間に圧縮空
気吹き込み手段を設け、上記と同様な条件のもとで、閉
塞弁を閉じた後にフィルタ3下流側空間のタンクA内に
圧縮空気を吹き込むようにし、その気体をフィルタ3中
で逆流させることによりフィルタ下面側に付着した粉塵
等を下方に払い落し、フィルタ3を物理的に再生させる
ことが可能である。当然のことながら、その際はフィル
タ3再生用バイブレータ5は不要になる。フィルタ3に
限らず、この種型式のフィルタの場合は、同様な設備が
利用可能である。
【0024】前記フィルタ3は、タンクA内の支持枠7
に装・脱可能に組付け、フィルタ3の耐用期限が切れた
ときには、取り替え可能であるように設ける。このた
め、タンクAの上部側面には相当するフィルタ交換用の
開閉扉を設ける。(交換が必要なフィルタには何処に
も、この種の設備が施されている) ヒューム、粗粉塵などを含む吸込み・回収ガスの処理可
能容量に対応して、タンクA周壁には、ヒューム・ガス
流入管1の開口部1a を複数口、設けることができる。
【0025】微粉塵・ガス搬送管10は、タンクA内空間
においてフィルタ3に対しヒューム・ガス流入管1の開
口部1a と反対側上方部に開口して、前記フィルタ3に
より前処理された回収ガスをタンクBに導入するために
設られた連通管であり、前記回収ガスはヒューム・流入
管1の開口1a から、前記フィルタ3を横切ってガス搬
送管10内を流れてタンクB側に移動する。ガス搬送管10
のタンクB周壁における開口部10b は、前記タンクB内
空間の底部に形成されたホッパと、その上方に設けたバ
ッフル板2b との中間に配置される。前記ガス搬送管10
のタンクA側とタンクB側との中間部を不透気性のフレ
キシブルチューブ11によって連結し、タンクA、タンク
B間に振動方向、振幅の位相差が生じても相互に緩衝さ
れるようにして、微粉塵・ガス搬送管10またはタンク双
方に無理な力が加わらないようにしてある。前記フレキ
シブルチューブ11の存在は、同主旨構造の排、送気管に
おいても、同様に有効である。
【0026】タンクBの内部構造及びその機能は、ほ
ぼ、タンクAと同様であるが、タンクBが内蔵するフィ
ルタ12には高性能フィルタ(濾過抵抗が大きくなる可能
性があるので、濾過面積を広くする)を使用し、タンク
Aにおける粗粉塵除去用フィルタ3に較べ、より微細塵
を濾過することができるようにしている。高性能フィル
タ12は、高熱ヒュームなどの濾過をする必要がないか
ら、材質に不燃性が要求されることはない。前記タンク
B内に搬送された気体中の細塵は、タンクAにおいて粗
処理を経た微細なものに限られるので、そこでのバッフ
ル板2b の機能は、タンクAにおけるそれと比較して装
備の必要性が低い。しかしながら、処理ガスの偏流が生
じないようにフィルタ12に気体を配給するためには効果
がある。
【0027】高性能フィルタ12にも、タンクAと同様に
バイブレータ5b 、差圧計4b を設けて、稼働中のフィ
ルタ12の目詰まり状態を検出し、特定の条件下でバイブ
レータ5b を励起するか、またはタイマー6b を設置し
て定期的に作動させ、高性能フィルタ12を振動して、そ
こから微細塵を振り落し、目詰まりを解消させる。前記
フィルタ12から振り落された微細塵は、タンクBの底部
に設けられたホッパに収容される点においては、タンク
Aの場合と同様である。高性能フィルタ12も、タンクB
に対して交換可能に組付けてある。高性能フィルタ12の
下流側タンクBに設けられたガス搬送管13は、タンクB
を排気タンクCの吸気側に連通するための流通路であっ
て、前記タンクCには、さきに述べた流量調節手段Eが
付設されている。
【0028】もっとも、使い勝手からすると前記流量調
節手段Eは、溶接作業者に近い場所に設置することが望
ましい。したがって、流量調節手段Eは、溶接作業者が
操作するトーチ付近に設置した調節手段に連動して作動
する流量絞り弁であるように設備する。なお、単独トー
チ使用の場合であれば、上記流量調節手段Eを装置から
外し、その作用を、トーチ先端部に外気取り入れバイパ
ス手段を設けコックなどを用い外気の取り入れ流量を調
節することで置換することも可能である。その際、溶接
作業者は作業条件に応じて、一々、排気タンクCの流量
調節手段Eまで、調節のために移動する煩わしさから開
放され、手許に設けた遠隔操作手段の調節だけで目的を
達成することが可能となる。
【0029】排気タンクCに設置した前記流量調節手段
Eは、たとえば、外気に開口した流量調節弁を排気タン
クCに取付け、その弁を通過する空気の流量を調整する
ことによりタンクC内の気圧を加減し、ガス搬送管13か
ら流入するガス量を調節し、間接的にヒューム・ガス流
入管1に流れる回収ガス量の多寡を調節しようとするも
のである。ただし、排気装置Dの稼働容量は、常に一定
とする。流量調節手段Eを付設した排気タンクCは、あ
る程度の内容積を備え、排気装置Dの瞬間排気量に脈動
が生じていても、その気圧変動は排気タンクCの内容積
によってほぼ平滑化され、吸い込み側に影響が及ばない
ようにした設備である。
【0030】排気装置Dは、回転式または遠心式送
機、回転式圧縮機、真空ポンプ等の空気機械であって、
その吸込側14を排気タンクCに連通している。本実施例
においては、排気装置Dの空気吐出側は、外気に開口し
ている。これによって、溶融池から発生する溶接ヒュー
ム、粉塵などを含む気体を回収、濾過して微細粉塵を含
まないガスだけを外気に放出するようにでき、環境浄化
を達成することができる。なお、排気タンクCは、排気
装置から生じる吸込みの脈動を平滑化するために設けた
が、その作用は処理タンクB及びAにおいても自動的に
行われるから、排気タンクCの設備は、必ずしも本件発
明方法を構成するための必須要件とはならない。
【0031】実施例(その2) 上記の処理方法によって、溶接池付近から発生する溶接
ヒューム、シールドガスなどを含む気体から前述のよう
な物理的手段によって粉塵等の除去が可能となったが、
実施例(その1)では、回収気体中のシールドガス、一
酸化炭素及び炭酸ガス、オゾンまたは二酸化窒素等のガ
スについては、未処理のまま大気中に放出されることに
なる。殊に、イナートガスを安価な炭酸ガスに代えたガ
スシールド方式のアーク溶接法を採用している場合に
は、実施例(その1)に説明したような回収ガス処理方
法を施しただけでは、粉塵除去処理後の排出ガスの中に
は相当量の一酸化炭酸、炭酸ガス等が含まれていて、そ
れらが未処理のまま、大気中に排出され好ましくない。
【0032】図2は、この種の有害残留ガスを処理する
ための手段を備えた他の実施例の要部を示すもので、前
記ガス処理方法は、原則として実施例(その1)に述べ
た回収ガス処理方法を経た気体を受け入れるようしてい
るので、図2に示す装置の方法のみが単独で実施される
ことは、まず、ない。ただし、本実施例においては、実
施例(その1)に記載した構成のうちの排気手段Dを、
酸化タンクFの下流側に移転・連結している。また、図
2には、実施例(その1)に述べた物理的な粉塵等の除
去処理手段を施す装置についての図示を省略してある。
【0033】図中、物理的処理手段を経てから排出され
た気体は、バッフル板2f 、触媒15を集積した酸化タン
クF内に搬入され、ここで、回収ガスに含まれている一
酸化炭素は触媒15の作用のもとに酸化して、その殆どが
炭酸ガスになる。その際、発熱して、さらに酸化が促進
される。酸化タンクF内では、オゾンも分解されて酸素
になる。流量調節手段Eは、所定の容量を備えた排気装
置Dを作動させたときに、その上流の吸気回路の中途に
外気取り入れのための流量調節弁を並列に設け、その取
り入れ流量を調節することにより、溶接池付近からのガ
ス回収量を適正に保持するためのものである。
【0034】ただし、上記流量調節手段Eは、実施例
(その1)に記載した上流側の物理的処理手段を構成す
る排気タンクCから流量調節手段Eを取り除いた場合
か、排気タンクC及び流量調節手段Eを省略した場合に
設けることができる。前記流量調節手段Eの流量調整
は、さきに説明したと同様に、溶接トーチに設けた手許
スイッチによる遠隔操作、もしくは、差圧計4の信号に
連動して作動できるようすることも可能である。
【0035】本実施例では、流量調節手段Eを酸化タン
クFと排気装置Dとの間に挿入しているが、酸化タンク
F内で酸化作用が進行することからみれば、むしろ、処
理ガスが流入する酸化タンクFの上流側に連結して、回
収ガスに外気を注入するようにしてもよい。要するに、
溶接池付近からのガス回収量を適正(可及的に多量では
あるが、溶接池付近のシールドガスの置換を妨げない程
度)に保持する目的を達成しさえすれば、回路の何処に
挿入してもよい。ここで、酸化タンクF内での一酸化炭
素の燃焼によって加熱されたガスによる悪影響から排気
装置Dを防護するためには、図2に示すように流量調節
手段Eを酸化タンクFの下流側に連結し、加熱ガスに冷
たい外気を注入して、その温度を冷すことも有効であ
る。
【0036】物理的処理手段を施す経路中では少なくと
も、回収ガスに含まれる有害な一酸化炭素などを如何な
る条件のもとでも外部に漏洩させない注意が必要となる
が、本実施例に場合、排気装置Dの上流側はすべて負圧
であるから、その系統での有害なガスの外部漏洩のおそ
れはない。排気装置Dの吐出側において加圧された処理
ガスは、アルカリ液タンクG内に滞留するアルカリ液の
液面から、略、圧力分だけ沈めて配置した水平放出管16
の複数個の細孔17から液中に放出される。前記水平放出
管16は、アルカリ液中を水平に蛇行するように設けて実
質的に長くするようにし、細孔17は水平放出管16の元で
は少なく先端で多く穿設して、液中に均一にガスを放出
することが可能なように設けてある。
【0037】要すれば、外気とアルカリ液タンクG内と
を連通するガス放出管に排気ファン26を取付けてタンク
G内空間を減圧し、アルカリ液中への処理ガスの放出を
円滑にする。細孔17から放出されたガスに含まれた炭酸
ガスは、液中を浮遊する間にアルカリと反応して炭酸塩
を生成し、分離・吸収され、あわせて高性能フィルタ12
でも除塵することができなかった処理ガス中の微粒子
(0.3 μm 以下)が、気−液接触によりアルカリ液中に
混入・分離される。
【0038】したがつて、回収ガスとアルカリ液との接
触時間が極めて短時間である場合には、炭酸ガスが充分
にアルカリ液に吸収される時間的余裕が得られないおそ
れがある。これを回避するため、たとえば細孔17からの
放出ガスを細粒にするとか、アルカリ液を撹拌して気泡
と液との接触時間を長くするなどの手段を施してもよ
い。なお、上記水平放出管16の上流側は一旦、タンクG
内のアルカリ液面よりも上位側を通るように配管して、
処理手段の停止中、アルカリ液が排気装置D側に流出す
ることがないように配慮されている。かくして、液中に
生じた炭酸塩を(可及的に)分離した上澄み液を、ポン
プ21により回収して、再度、アルカリ液タンクG内に循
環・放出させる。アルカリ液中に炭酸塩微粒子が相当量
生成され液が白濁して塩がタンク底部20に沈殿したとき
は、廃液管23によりアルカリ液と共に排出する。
【0039】アルカリ液タンクG内に滞留する液は、液
中に沈めた放出管19から流出する循環ポンプ21からの還
流液によつて常時、撹拌・均一化されている。液中のア
ルカリ分が炭酸ガスとの中和によって減少し、液のアル
カリ濃度が低下すると、濃度計18からの信号によって補
充タンクJの電磁開閉弁22が開閉して循環系路に補給す
るが、液面計24の計測により、タンクG内のアルカリ液
レベルが所定値を超えるときには開閉弁22を閉鎖し、ア
ルカリ液面が規定位置を超えないように調整する。
【0040】また、放出ガスの泡の浮遊によりアルカリ
液から水分が奪われてアルカリ液が標準液位から外れた
ときは、液面計24の信号により開閉弁25を開放してタン
クG内のアルカリ液中に所要量の補給水を供給し、液が
所定水位にレベルアップをすると開閉弁25を閉鎖する。
なお、上述した自動的なアルカリ液成分等調整操作は、
手動によっても可能であることは勿論である。これによ
って、アルカリ液タンクG内に滞留する液は、常時、ア
ルカリ濃度、液面レベルを所定値に保持することがで
き、定常的に排ガス中の炭酸ガス等を処理することがで
き、清浄なガスを大気中に放出することができる。本実
施例によるときは、アルカリ液タンクG内のバブリング
によって比較的に液ミストが生じないので、タンクGの
排気経路にフィルタを施す必要がない。
【0041】実施例(その3) 図示しないが、有害残留ガスを処理する工程を備えた別
の実施例方法は、実施例(その2)に説明した排気装置
D及び流量調節手段Eを、排気タンクCもしくは後処理
タンクBの下流側と、酸化タンクFの上流側との間に連
結する回路により構成されている。このときは勿論、実
施例(その1)または(その2)に記載したタイプの流
量調節手段Eは、排気装置Dの上流側に連結しなければ
ならない。本実施例によれば、酸化タンクF以降の回路
内が正圧となり、排ガス中の一酸化炭素の酸化のような
不確定要素はすべて排気装置Dより下流の排気系統に含
まれることになるから、排気装置Dなどの定常運転が確
実となる。
【0042】ただし、排気装置Dの機材が一酸化炭素、
オゾンなどによる酸化の影響を受けることを回避でき
ず、機器の耐用・保守に問題が生じるおそれがある。ま
た、少なくとも酸化タンクFまでの回路は、一酸化炭素
等が漏洩することのないよう、設備のシール、保守を厳
重にする技術的課題を課せられる。本実施例における炭
酸ガスの吸収、除去手段は、実施例(その2)に説明し
たとおりである。
【0043】実施例(その4) 図3は、この種の有害残留ガスの処理工程を有するその
他の実施例方法を行うための装置の要部を示すもので、
前記ガス処理装置は、原則的に実施例(その1)に述べ
た回収ガス処理方法を経た気体を受け入れるようにして
いる。本実施例の場合、排気装置Dから上流側のガス処
理系統は実施例(その2及び3)と同様に構成されてお
り、本実施例方法はそれらに較べ、アルカリ液タンクG
における炭酸ガス処理手段のみに特徴がある。図3にお
いて、排気装置Dの排気側に連通する水平放出管16は、
アルカリ液タンクH内における滞留アルカリ液面よりも
僅かに上部位置に配置されている。前記水平放出管16の
下側にはガス排出細孔17を穿設してタンクG内に処理ガ
スを放出させ、上側方からのアルカリ噴射液が水平放出
管16内に浸入し難いように設けてある。
【0044】アルカリ液タンクHに対するアルカリ液の
補給、循環、保守手段は、実施例(その2)に述べたと
おりであるが、その循環系統のうちの循環ポンプ21から
の還流液をタンクH内に散布する管27を、タンクH内空
間のアルカリ液面よりも可及的に高位置に取付け、散布
管27に穿設した細孔から噴射されるアルカリ液を水平放
出管16を含めてタンクH内空間のすべてに均一に散布で
きるように設けることにより、アルカリ噴射液と炭酸ガ
スとが長時間接触できる環境を形成する。
【0045】かくして、アルカリ液タンクHの下方側に
導入された回収ガス(炭酸ガス)と、そこに散布された
アルカリ液とが接触・反応して炭酸塩を形成し、排ガス
中の炭酸ガスを固定する。したがって、還流液散布管27
とアルカリ液面との間は可及的に距離があることが望ま
しく、また、アルカリ液噴射孔も細径にして、アルカリ
液滴と炭酸ガスとの接触時間、面積を大きくし処理の効
率化を図る。タンクH内空間の上側で排気管30の上流側
に取り付けたバッフル板28及びフィルタ29は、炭酸ガス
を除去したガスが、アルカリ液滴、粒を伴って排気管30
から外部に放出される際のミスト除去手段として有効で
ある。
【0046】実施例(その5) 上記実施例(その4)において、排気装置Dの背圧が適
当に大きな場合には、アルカリ液タンクHに挿入した水
平放出管16を、そこに滞留するアルカリ液の液面下に配
置することが可能となる。この方式は実施例(その2)
において、さきに詳細構成を説明した。それ以外の経路
は、実施例(その1)及び(その4)に記載のとおりで
ある。本実施例方法によれば、実施例(その2)及び
(その4)に説明した作用、効果を単独の装置により達
成することが可能となり、ガス、アルカリ液の接触時
間、機会が著しく増大し、効率の良い処理方法を実現す
ることができる。
【0047】実施例(その6) 上述の実施例(その4)における排気装置Dは、処理系
統の中間部に連結するのが一般的であるが、本実施例で
は、排気装置Dを処理装置の最終段に連結し、処理系路
のすべてを負圧の許に作動させるようにしている。本実
施例によれば、処理系路すべての部分が負となり、処理
ガスの漏洩を心配することを要しない。ただし、アルカ
リ液循環、処理装置については、若干の改造が必要にな
る。処理済みの排ガスは、バッフル板28及びフィルタ29
を通過した後、外気に放出される。以上のように実施例
(その4)及び(その5)は炭酸ガスの処理手段が、そ
の他の実施例の場合と若干相違することはあっても、そ
の作用、効果においては、格別の差違はない。
【0048】
【発明の効果】本発明方法によれば、イナートガスによ
り溶接池を大気からシールドして溶接する作業におい
て、溶接池から発生する溶接ヒューム及びシールドに用
いた各種のイナートガス等を含む気体を回収、排気し
て、溶接作業者及びその近傍の作業者が当該ガスを吸
引、暴露しないようにし労働環境の向上を図る場合に、
前記排気中に含まれる溶接ヒューム、粉塵を気体から濾
過、分離して、清浄空気のみを外気に放散すること、さ
らに、排気中の一酸化炭素、炭酸ガスを吸収、中和した
後に放出するようにし、環境浄化に有効なガス処理方法
を効率良く行うことができる一方、労働環境の向上を図
り、災害の発生を極度に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ヒューム、ガス処理方法を実施する設備
の一実施形態を示す要部側面概略図である。
【図2】本発明ヒューム、ガス処理方法を実施する設備
の他の実施形態の要部の概略図である。
【図3】本発明ヒューム、ガス処理方法を実施する設備
の別の実施形態の要部の概略図である。
【符号の説明】
1 ヒューム、ガス流入管 A 前処理タンク 1a 開口部 B 後処理タンク 2,2b,2f,28 バッフル板 C 排気タンク 3,12,29 フィルタ D 排気装置 4,4b 差圧計 E 流量調節手段 5,5b バイブレータ F 酸化タンク 6 差圧スイッチ G,H アルカリ
液タンク 6b タイマー J 補充タンク。 7 支持枠 8 ホッパ 8a 取出し口 9 振動用架台 10,13 ガス搬送管 11 フレキシブルチューブ 14 吸込口 15 触媒 16 水平放出管 17 細孔 18 濃度計 19 放出管 20 タンク底部 21 循環ポンプ 22,25 電磁開閉弁 23 廃液管 24 液面計 26 排気扇 27 アルカリ液散布管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融池から発生する溶接ヒューム、シー
    ルドガスなどを含む気体を溶融池を囲み近接して開口す
    る吸込口から吸込み回収して、金属、セラミックなどを
    濾過する不燃性フィルタを、ほぼ水平に近く配置した前
    処理手段の下面側空間に誘導して、その流速を緩めてか
    ら前記不燃性フィルタの上側空間に流通するようにし
    て、気体中の粗大溶接ヒューム、粉塵などを除去し、つ
    いで、当該処理気体を、高性能フィルタをほぼ水平に近
    く配置した後処理手段の下面側空間に導いて、前記フィ
    ルタの上側空間に通し、細塵溶接ヒュームなどを分離し
    た後、大気中に放出することを特徴とするシールドガス
    アーク溶接における溶接ヒューム、ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 金属、セラミックなどを濾過する不燃性
    フィルタ及び高性能フィルタそれ自体、もしくは前記各
    フィルタを備えた前、後処理手段に対して振動発生装置
    を付設すると共に、手動もしくは自動により前記振動発
    生装置を作動・停止させ、フィルタに付着した溶接ヒュ
    ーム、粉塵などを振るい落として各フィルタ下面側空間
    に回収し、前記各フィルタの目詰まりを解消することよ
    りなる請求項1記載のシールドガスアーク溶接における
    溶接ヒューム、ガス処理方法。
  3. 【請求項3】 溶融池を囲み近接して開口する吸込口か
    ら吸い込む気体流量を、シールドガスの供給量に応じて
    調整する流量絞り手段を設け、溶融池を外気に暴露させ
    なることなく、しかも、可及的に多量のシールドガス、
    その他の気体などを回収するようにした請求項1ないし
    2のうちの、いずれか一項記載のシールドガスアーク溶
    接における溶接ヒューム、ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 各フィルタを通して溶接ヒューム、粉塵
    などを分離・除去した後の回収気体を、触媒などを備え
    た密封室に導入して、その成分の一部を酸化・処理する
    手段、 前記密封室から排出した処理気体をアルカリ液で洗滌・
    中和する手段、 前記洗滌・中和手段を通した清浄気体を大気中に放出す
    る手段、 を含む請求項1ないし3のうちの、いずれか一項記載の
    シールドガスアーク溶接における溶接ヒューム、ガス処
    理方法。
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