JPH11169118A - 豆 乳 - Google Patents
豆 乳Info
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- JPH11169118A JPH11169118A JP9342720A JP34272097A JPH11169118A JP H11169118 A JPH11169118 A JP H11169118A JP 9342720 A JP9342720 A JP 9342720A JP 34272097 A JP34272097 A JP 34272097A JP H11169118 A JPH11169118 A JP H11169118A
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Abstract
の改善された豆乳の提供。 【解決手段】 構成脂肪酸の炭素数が8〜24であるジ
グリセライドを0.1〜10重量%及び酸性リン脂質を
0.001〜5重量%含有した豆乳。
Description
しくは青臭みや収斂味がほぼ完全に除去され、風味が改
善された豆乳に関する。
豊富に含みながら、原料に由来する好ましくない風味の
ために、商品価値の低いものがある。このためかかる好
ましくない風味を改善する研究がなされており、例えば
乳製品等の有する苦みを酸性リン脂質を用いて抑制する
技術等が知られている。
含むため健康飲料として期待されているが、豆乳の原料
である大豆特有の青臭みや収斂味が非常に強いため、製
品の風味がよくないという問題がある。このためかかる
青臭みや収斂味を除去して豆乳の風味を良くする研究が
なされており、例えば、構成脂肪酸が炭素数14〜24
の飽和または不飽和脂肪酸であるジグリセライドの1種
または2種以上の混合物からなる大豆食品の品質改良剤
(特開平6−245728号公報)等が知られている。
術ではある程度青臭みや収斂味を低減できるものの、そ
の効果は必ずしも十分ではなく、さらに優れた風味を有
する豆乳の開発が求められていた。
ぼ完全に除去した、風味の改善された豆乳を提供するこ
とを目的とする。
達成すべく鋭意研究した結果、意外にも乳製品等の苦み
抑制に用いられた酸性リン脂質及び特定のジグリセライ
ドを特定量含有させれば、大豆由来の青臭みや収斂味の
除去に著しい効果があることを見出し、本発明を完成さ
せた。
8〜24であるジグリセライドを0.1〜10重量%及
び酸性リン脂質を0.001〜5重量%含有した豆乳を
提供するものである。
構成脂肪酸は、炭素数が8〜24のものであり、飽和脂
肪酸でも不飽和脂肪酸でもよい。具体的には例えば、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。本
発明に用いるジグリセライドは、例えば上記から選ばれ
た1種または2種以上の脂肪酸と、グリセリンとを、リ
パーゼの存在下で酵素的に、あるいはアルカリ金属及び
/またはアルカリ土類金属の水酸化物の存在下で、エス
テル化反応を行うことにより得ることができる。あるい
はミリスチン酸ジグリセライド、ステアリン酸ジグリセ
ライド、オレイン酸ジグリセライド、リノール酸ジグリ
セライド等のジグリセライド混合物や、天然起源の油
脂、例えばサフラワー油、ナタネ油、コーン油、大豆
油、綿実油、オリーブ油、パーム油等の植物油、ラー
ド、牛脂、魚油、バター等の動物脂、あるいはそれらの
硬化油、分別油、ランダムエステル交換油等からなる群
より選ばれる1種または2種以上と、グリセリンとを、
アルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属の水酸化物
の存在下で、化学的にエステル交換して得られるジグリ
セライド混合物で、ジグリセライド濃度が好ましくは4
0重量%以上、特に好ましくは60重量%以上のものが
挙げられる。
るジグリセライドの含有量は、0.1〜10重量%、好
ましくは0.3〜3重量%である。含有量が0.1〜1
0重量%であれば、青臭みや収斂味除去の効果が十分に
発揮されるとともに、ジグリセライド自体の有する風味
が豆乳に悪影響を及ぼすことがない。なおここでジグリ
セライドの含有量とは、ジグリセライドとして添加する
もの及び他の原料に含まれるジグリセライドの合計をい
う。
用することにより、豆乳の青臭みや収斂味等を効果的に
除去することができる。酸性リン脂質としては、ホスフ
ァチジン酸、ホスファチジルイノシトール、ホスファチ
ジルセリン、ホスファチジルグリセロール、またはこれ
らのモノアシル体であることが好ましく、これらの1種
または2種以上を用いることができる。
1〜5重量%、好ましくは0.005〜1重量%であ
る。含有量が0.001〜5重量%であれば、青臭みや
収斂味除去の効果が十分に発揮されるとともに、酸性リ
ン脂質自体の有する風味が豆乳に悪影響を及ぼすことが
ない。なおここで酸性リン脂質の含有量とは、酸性リン
脂質として添加するもの及び他の原料に含まれる酸性リ
ン脂質の合計をいう。
法で得ることができる。すなわち例えばレシチンを所定
の温度に昇温し、例えばエタノールを溶剤として沈殿を
生ぜしめ、得られた沈殿を回収、洗浄する。上記操作を
複数回繰り返し、沈殿を脱溶剤することにより、酸性リ
ン脂質を得ることができる。あるいはレシチンを所定の
温度に昇温し、例えばエタノールを溶剤として沈殿を生
ぜしめ、得られた沈殿を回収、洗浄する。次に緩衝液、
溶剤、塩類等を添加した後酵素分解を行い、溶剤相を単
離、留去することにより、酸性リン脂質を得ることがで
きる。またこれら酸性リン脂質のモノアシル体は、例え
ば特開昭63−42691号公報に記載の方法により得
ることができる。
(重量%)/(酸性リン脂質の含有量(重量%)+中性
リン脂質の含有量(重量%))が0.5以上、特に0.
6以上であることが豆乳の風味改善の点で好ましい。な
おここで中性リン脂質の含有量とは、上記で得られた酸
性リン脂質に不純物として含まれる中性リン脂質、及び
酸性リン脂質以外の原料に含まれる中性リン脂質の合計
をいう。
さない範囲で、酸化防止剤、色素、香料、乳化剤、安定
剤、消泡剤等を添加することができる。
が、例えば以下の方法により製造することができる。原
料となる大豆の種類に特に制限はないが、剥皮大豆を用
いることが好ましい。かかる剥皮大豆を湿熱加熱する。
すなわち例えば剥皮大豆を水に添加し、所定温度で所定
時間加熱して大豆抽出物を得る。これを適宜冷却し、次
いで上記のジグリセライド及び酸性リン脂質を添加し、
さらに適宜撹拌、殺菌、冷却等することにより、本発明
の豆乳を製造することができる。あるいは剥皮大豆の湿
熱加熱中に上記ジグリセライド及び酸性リン脂質を添加
してもよい。
し、これをさらに加工して(例えば豆腐や豆乳発酵食品
等)豆乳加工食品として食してもよい。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
炭素数が18のジグリセライドを0、0.1、0.3、
1及び3重量%並びに酸性リン脂質を0、0.001、
0.01、0.1及び1重量%添加し、青臭みの改善効
果、収斂味の改善効果及び総合評価について以下の評価
基準で評価した。結果を表1、2及び3に示す。 (評価基準) 4:改善効果がない 3:改善効果がやや認められるが不十分 2:かなり改善効果あり 1:非常に改善効果あり
18のジグリセライドを0.1〜3重量%及び酸性リン
脂質を0.001〜1重量%添加することにより無調整
豆乳の風味を改善することができることが確認された。
溶液20l中に投入して2〜6分間加熱した。得られた
3.5kgの加熱処理大豆に90℃以上に加熱された0.
1%重炭酸ソーダ水溶液を注ぎながら磨砕して、最終液
量を使用大豆の8倍量の約20kgとした。この大豆粉砕
液を80℃に加熱して全固形分10.0%のpH8.4の
豆乳12kgを得た(比較品1)。この豆乳を更にpH6.
8〜7.0に調製し、ジグリセライドを1.0重量%、
酸性リン脂質を0.05重量%になるように添加して本
発明品1とした。なお、ジグリセライドは、ナタネ油由
来脂肪酸(平均炭素数18)とグリセリンから酵素反応
で得られたモノグリセライド2%、ジグリセライド80
%及びトリグリセライド18%の混合物として添加し
た。また酸性リン脂質は、ホスファチジルコリン(P
C)1%、ホスファチジルエタノールアミン(PE)8
%、ホスファチジン酸(PA)28%及びホスファチジ
ルイノシトール(PI)30%(残部は糖脂質等)の混
合物として添加した。
水を切り同量の水を加え破砕した。その後さらに加水
し、破砕液が乾燥大豆の10倍になるようにした。次い
で5分間蒸煮した後おからを濾過し、豆乳を得た(比較
品2)。この豆乳に対してジグリセリドを2重量%、酸
性リン脂質を0.5重量%添加して本発明品とした。な
おジグリセライドは大豆油由来脂肪酸(平均炭素数1
8)とグリセリンから酵素反応で得られたモノグリセラ
イド0.5%、ジグリセライド75%及びトリグリセラ
イド24.5%の混合物として添加した。また酸性リン
脂質は、PC5%、PE20%、PA23%、PI40
%(残部は糖脂質等)の混合物(花王リン脂質BMI6
0,花王(株)製)として添加した。
斂味、及び総合評価を以下の評価基準で評価した。結果
を表4に示す。 (評価基準) 青臭み、収斂味 3:強い 2:やや強い 1:ほとんどない 総合評価 3:劣っている 2:やや劣っている 1:優れている
と比較してすべての項目で優れていることが確認され
た。
全に除去したものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 構成脂肪酸の炭素数が8〜24であるジ
グリセライドを0.1〜10重量%及び酸性リン脂質を
0.001〜5重量%含有した豆乳。 - 【請求項2】 酸性リン脂質が、ホスファチジン酸、ホ
スファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホ
スファチジルグリセロール、及びこれらのモノアシル体
からなる群より選ばれる1種または2種以上であり、か
つ酸性リン脂質の含有量(重量%)/(酸性リン脂質の
含有量(重量%)+中性リン脂質の含有量(重量%))
が0.5以上である請求項1記載の豆乳。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34272097A JP3720179B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | 豆乳 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34272097A JP3720179B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | 豆乳 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11169118A true JPH11169118A (ja) | 1999-06-29 |
JP3720179B2 JP3720179B2 (ja) | 2005-11-24 |
Family
ID=18355976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34272097A Expired - Fee Related JP3720179B2 (ja) | 1997-12-12 | 1997-12-12 | 豆乳 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3720179B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013153738A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Shiono Koryo Kk | 呈味改善剤及びそれを含有する食品 |
-
1997
- 1997-12-12 JP JP34272097A patent/JP3720179B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013153738A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Shiono Koryo Kk | 呈味改善剤及びそれを含有する食品 |
Also Published As
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---|---|
JP3720179B2 (ja) | 2005-11-24 |
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