JPH11168999A - 給水装置および給水帯セット方法 - Google Patents

給水装置および給水帯セット方法

Info

Publication number
JPH11168999A
JPH11168999A JP33727897A JP33727897A JPH11168999A JP H11168999 A JPH11168999 A JP H11168999A JP 33727897 A JP33727897 A JP 33727897A JP 33727897 A JP33727897 A JP 33727897A JP H11168999 A JPH11168999 A JP H11168999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water supply
supply zone
water
flowerpot
zone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33727897A
Other languages
English (en)
Inventor
Takumi Sakai
巧 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MOOBENSU KK
Original Assignee
MOOBENSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MOOBENSU KK filed Critical MOOBENSU KK
Priority to JP33727897A priority Critical patent/JPH11168999A/ja
Publication of JPH11168999A publication Critical patent/JPH11168999A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛細管現象で給水するものはあるものの、既
存の植木鉢に応用できないとか、球根などには使用でき
ないとか、特別な素材を必要とするなどの課題があっ
た。 【解決手段】 先端を鋭角にした筒状に形成された給水
帯セット用筒体20に対して、吸水性の良好なひも状の
給水帯30を挿入し、同給水帯セット用筒体20を植木
鉢50の底側から上記給水帯30を伴って所定量だけ嵌
入せしめた後、同給水帯30の下端を上記植木鉢50の
外部に残した状態で上方から抜き取ることにより、植木
鉢50内に給水帯をセットし、水を溜めておいた受け皿
60上にて十分に透き間を空けて当該植木鉢50を載置
すると、給水帯30が植木鉢50内へ水を吸い上げ、長
期にわたって乾燥を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給水装置および給
水帯セット方法に関し、特に、吸水性のある素材を使用
して植木鉢に定常かつ安定して水やりを行う給水装置お
よび給水帯セット方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より布などの吸水性のある素材を利
用して植木鉢に給水するものとして各種のものが知られ
ている。これらは、植木鉢とタンクを並設しつつ、同タ
ンクから植木鉢の上面に対して吸水性のある素材を掛け
渡し、この素材を伝わせて水をやるもの(例えば、実開
昭56−66248号)と、植木鉢の下方に水溜タンク
を形成しつつ用土との間に帯状の布を掛け渡し、下の水
溜タンクから上の用土に水をやるもの(例えば実開昭5
5−30598号)とに大別される。
【0003】また、後者の発展形のものとして、特開平
7−147851号公報には、受け皿部分に中空であっ
て外面に連通口を形成した円錐体を配置しつつ内部に給
水性のある素材を収容させて植木鉢の底に突き刺し、受
け皿の水を吸い上げて用土に補給するものが開示されて
いる。さらに、特開平7−327525号公報には、乾
燥時には固くなる繊維側を棒状に形成しつつ植木鉢の底
から突き刺し、受け皿の水に漬けると柔らかくなって吸
い上げ、用土に補給するものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の給水装
置においては、次のような課題があった。大別した前者
のものにおいては外部に水溜タンクを必要とするため、
自然を簡易に楽しむ鉢植えに対する違和感が大きい。大
別した後者のものにおいては、植木鉢自体に水溜タンク
を必要とするものであれば高価になるし、既存の植木鉢
に応用できない。さらに、円錐体を使用するものでは球
根などであると必ずしも植木鉢の底にさせない場合があ
るし、乾燥時の固い状態で突き刺すものでは、そのよう
な素材を生成する特別な構造が必要であるから、簡易に
は実現できないし、高価となり兼ねない。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、極めて簡易であり、既存の植木鉢に適用でき、
さらには植えられている植物に応じて適宜対応すること
も可能な給水装置および給水帯セット方法の提供を目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、植木鉢を水受け皿に載置
した状態で同水受け皿内の溜めた水を吸い上げる給水装
置であって、吸水性の良好なひも状の給水帯と、先端を
鋭角にした略筒状に形成されるとともに上記給水帯を挿
入され、植木鉢の底側から上記給水帯を伴って所定量だ
け嵌入された後、同給水帯を残して上方から抜き取られ
る給水帯セット用筒体とを備えた構成としてある。
【0007】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、給水帯は吸水性の良好なひも状に形成さ
れており、略筒状に形成された給水帯セット用筒体に対
してこの給水帯を挿入する。この給水帯セット用筒体は
先端を鋭角に形成してあるので、植木鉢の底側に形成さ
れている穴から突き刺して挿入することが可能である。
上記給水帯を伴って所定量だけ嵌入したら、植木鉢の下
側で同給水帯の下端を持ちながら、給水帯セット用筒体
だけをさらに突き刺していき、植木鉢の上方から給水帯
セット用筒体を抜き取る。すると、給水帯だけが下端に
突き出るとともに先端は植木鉢の用土に挿入されること
になる。かかる状態で、植木鉢を水受け皿に載置すると
ともに、同水受け皿内に水を溜めると、毛細管現象によ
って用土内へと水を吸い上げる。
【0008】このようにして給水帯が受け皿内の水を吸
い上げる場合、用土が直に水に浸かってしまうと根腐れ
してしまいかねないから、用土部分は水面よりも上であ
る方が好ましい。このような場合に好適な一例として、
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の給水装置に
おいて、底面を上げ底状にして接地面よりも高くした高
床式植木鉢に対して、同底面から上記給水帯を挿入する
構成としてある。上記のように構成した請求項2にかか
る発明においては、高床式植木鉢が底面を上げ底状にし
て接地面よりも高くして形成されているため、この高床
式植木鉢に対して底面から上記給水帯を挿入すると、受
け皿に水を溜めておいても給水帯だけが水中に浸漬し、
用土が水中に浸漬することはない。さらに、実質的な底
面が水面上にあることによって通気性も保たれる。
【0009】むろん、植木鉢自体を必ずしも高床式とす
る必要はなく、小石で代を形成したり、一回り小さな水
受け皿を敷いて高くしておくなどの措置をとっても良
い。給水帯セット用筒体の役目は吸水性のあるような柔
らかな給水帯を植木鉢の底面から用土中に突き刺す際に
ガードの役目を果たせばよく、具体的には各種の形状な
どを採用することが可能である。その一例として、請求
項3にかかる発明は、請求項1または請求項2のいずれ
かに記載の給水装置において、上記給水帯セット用筒体
は、内部を透視可能に形成してある。
【0010】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、内部を透視可能な給水帯セット用筒体に
給水帯を挿入してあり、同給水帯セット用筒体に対して
給水帯が挿入されている長さが分かる。ところで、植木
鉢内の用土の深さによっては給水帯が上から飛び出ない
ように調整する必要が生じるが、このときに給水帯セッ
ト用筒体に対する給水帯の相対的な挿入量を予め調整し
ておけば、用土に対して所望の挿入量だけ給水帯を挿入
できる。
【0011】給水帯セット用筒体の内部を透視可能とす
るには、素材自体を透明のものとするだけに限らず、不
透明素材であってもスリットを入れて透視可能としてあ
ったり、あるいは部分ごとに透視できるようにしても良
い。また、先端は鋭角状となっているが、要は用土中に
突き刺すことができる程度に鋭角になっていればよいの
であり、必ずしも円錐形であったり角錐形である必要は
ない。その一例として、請求項4にかかる発明は、請求
項1〜請求項3のいずれかに記載の給水装置において、
上記給水帯セット用筒体は、円筒パイプの先端を潰して
形成してある。
【0012】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、給水帯セット用筒体が円筒パイプで構成
されるとすると、その先端を挟むようにして潰すだけで
軸線方向に対して断面形状は鋭角状となる。給水帯をセ
ットする給水帯セット用筒体は、一回限りの使用による
ものから、繰り返し再利用するものまで各種の対応とす
ることができる。その一例として、請求項5にかかる発
明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の給水装置
において、上記給水帯セット用筒体は、金属製筒体にて
形成されて、上記給水帯を繰り返し装填してセット可能
に構成してある。
【0013】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、上記給水帯セット用筒体を金属製筒体に
て形成しておくことにより、給水帯を挿入し、植木鉢に
差し込み、同給水帯を用土中に残して引き抜くことにな
るが、引き抜いた金属製筒体に給水帯を再度装填するこ
とにより、繰り返してセット可能となる。上述したよう
に給水帯セット用筒体は用土中に突き刺す際に給水帯の
ガードの役目を果たすものであるから、その意味では必
ずしも完全な筒体である必要はない。その一例として、
請求項6にかかる発明は、請求項1〜請求項5のいずれ
かに記載の給水装置において、上記給水帯セット用筒体
は、側面を開口しつつ先端内側に係止フックを備えると
ともに、上記給水帯は、先端に同係止フックにて係止さ
れる係止穴を備えた構成としてある。
【0014】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、給水帯を給水帯セット用筒体に挿入する
とき、当該給水帯セット用筒体の側面が開口しているの
で、先端内側に形成した係止フックに給水帯の先端に形
成した係止穴を係止させ、後方側に向かって給水帯セッ
ト用筒体の内側に挿入していく。このようにして挿入で
きたら、植木鉢の底面から用土中に突き刺すことになる
が、給水帯セット用筒体の先端は鋭角状になっているの
で容易に突き刺すことができ、それに伴って内側に挿入
されている給水帯も用土中に誘導される。この場合、給
水帯の先端部分の係止穴に係止フックが係止されている
ため、一度、用土を貫通して先端を外してから引き戻す
ようにしても良いし、あるいは係止穴を極めて先端に形
成しておいて無理やり給水帯セット用筒体を押し込んで
係止穴の部分を引きちぎるようにしても良い。
【0015】給水帯は吸水性の良好な素材で形成され、
ひも状に形成される。素材としては、近年、台所などで
利用されつつある非木材植物繊維系のセルローズスポン
ジ素材などが水の吸い上げ性能の面で好適である。しか
し、これに限るものではなく、布など毛細管現象によっ
て水を吸い上げることができるような素材であればよ
い。また、ひも状といっても給水帯セット用筒体に挿入
可能な形状であればよく、吸い上げた水を用土中に効率
よく供給するための変形も可能である。その一例とし
て、請求項7にかかる発明は、請求項1〜請求項6のい
ずれかに記載の給水装置において、上記給水帯は、側面
に凹凸を形成してある。
【0016】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、給水帯の側面に形成した凹凸により、用
土との接触面積が増加し、吸い上げた水を用土に与えや
すくなる。凹凸形状についても各種の形状が可能であ
り、その一例として、請求項8にかかる発明は、請求項
7に記載の給水装置において、上記給水帯の凹凸は、髭
状に形成してある。上記のように構成した請求項8にか
かる発明においては、給水帯の凹凸は髭のように細かく
突き出ており、用土との接触性を向上させつつ、通気性
も向上させる。
【0017】このように、給水帯セット用筒体を使用し
て給水帯を植木鉢の底が輪から挿入する手法は、必ずし
も実体ある発明に限られることはなく、その方法として
も有効であるのは明らかである。その一例として、請求
項9にかかる発明は、先端を鋭角にした筒状に形成され
た給水帯セット用筒体に対して、吸水性の良好なひも状
の給水帯を挿入し、同給水帯セット用筒体を植木鉢の底
側から上記給水帯を伴って所定量だけ嵌入せしめた後、
同給水帯の下端を上記植木鉢の外部に残した状態で上方
から抜き取ることにより、植木鉢内に給水帯をセットす
る構成としてある。
【0018】すなわち、必ずしも実体のある給水装置で
はなく、その方法としても有効に作用する。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、毛細管現
象で水を吸い上げることができるような比較的柔らかな
素材からなる給水帯を、容易に植木鉢の底から差し込む
ことができるので、受け皿に溜めた水を植木鉢中に吸い
上げて供給して水やりの手間を省くことことが可能な給
水装置を提供することができる。特に、別に水溜タンク
を使用することもないし、既存の植木鉢もそのまま利用
することができる。
【0020】また、請求項2にかかる発明によれば、底
面を上げ底状にして接地面よりも高くした高床式植木鉢
とともに使用することにより、手間なく用土を水面から
離して維持することができる。さらに、請求項3にかか
る発明によれば、内部を透視できるので給水帯を植木鉢
に対してどの程度まで挿入するかといった調整がやりや
すくなる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、円
筒パイプの先端を潰すだけで極めて容易に給水帯セット
用筒体を構成することができる。
【0021】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
金属製筒体を使用することにより、繰り返し利用でき、
省資源化および低廉化が可能となる。さらに、請求項6
にかかる発明によれば、側面が開口しているので給水帯
をセットしやすいという効果がある。さらに、請求項7
にかかる発明によれば、側面の凹凸によって用土へ補給
しやすくなる。さらに、請求項8にかかる発明によれ
ば、細かな髭状の凹凸によって用土へ水を補給しやすく
なるとともに、通気性も向上させることができる。
【0022】さらに、請求項9にかかる発明によれば、
水やりの手間を省くための給水帯を容易にセットするこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる給水装置を斜視図により示しており、図2は平面図
により、図3は側面図により示している。同図におい
て、本給水装置10は、略円筒状の給水帯セット用筒体
20と、この給水帯セット用筒体20に挿入される給水
帯30とから構成されている。
【0024】略円筒状の給水帯セット用筒体20は、図
4に示すようなポリプロピレンで形成した半透明の円筒
を原材料としており、図5〜図7に示すように圧着治具
41,41にて所定長に切断するとともにその一端を押
しつぶして封着してある。このように形成すると、もと
もと円筒であったために先端は鋭角状に形成されること
になる。この実施例においては、円筒を押しつぶしてい
るだけなので断面は鋭角状となるものの先端は直線状と
なっているが、圧着治具の圧断面を変えることにより、
図8に示すように鏃状とすることも可能である。また、
図9に示すように円筒体21の先端に円錐形の先端部材
22を装着して形成することも可能である。
【0025】給水帯30は、図10や図11に示すよう
にシート状の給水素材を細幅の短冊状に切断して形成さ
れている。本実施形態においては、非木材植物繊維系の
セルローズスポンジ素材を使用しており、上記給水帯セ
ット用筒体20に挿入可能な程度の細幅に切断してい
る。給水帯30の素材は吸水性の良いものであればよ
く、布であったり、不織布などで構成したり、あるいは
ポリウレタンなどで構成しても良い。ただし、水の吸い
上げが良い方が好ましく、上述した非木材植物繊維系の
セルローズスポンジ素材が好適であるし、次いで布や不
織布などが好ましい。
【0026】この給水帯30は基本的形状として細幅の
短冊状となっていればよいが、本実施形態においては、
一方の端部31を幅広となるように切断しており、図2
や図3に示すように同幅広の端部31が給水帯セット用
筒体20の開口縁部に突き当たり、奥に入りすぎないよ
うにしてある。むろん、この給水帯30の方を給水帯セ
ット用筒体20よりも長くしておいて奥に入り込まない
ようにしても構わない。また、図12に示すように、数
個単位で一組として製造する場合には一組分の端部31
を完全には切り離さないようにしておき、それぞれに給
水帯セット用筒体20を装着していくと、作業効率も向
上するし、袋に収容して陳列するときにも見栄えが良く
なる。
【0027】次に、上記構成からなる本実施形態の動作
を説明する。予め給水帯30を給水帯セット用筒体20
に挿入しておき、図13に示すような植木鉢50にセッ
トする作業を行うものとする。この植木鉢50は本給水
装置10を使用する上で最適なものであり、同図に示す
ように一般的な植木鉢よりも上げ底となっており、後述
する受け皿上に載置したときに用土の最下部が受け皿表
面よりも2センチほど高くできている。その作用につい
ては後に説明する。
【0028】図13に示すように植木鉢50の底には穴
51が形成されており、小石52にて塞いだ上で用土5
3を入れてある。本発明の特徴として、既に植物54が
植えられている状態でも使用できることがあげられる。
当初、給水帯セット用筒体20には奥まで給水帯30が
挿入されており、給水帯セット用筒体20は半透明であ
るので、どこまで挿入されているかは外部から容易に視
認できる。給水帯30は用土53中に挿入され、下方か
ら水を吸い上げることになるが、必ずしも用土53の上
面まで突き抜ける必要もないし、植物54によって必要
とする水分量が違う。従って、給水帯30を用土53中
に差し込む長さを変えることによって調整を図る。
【0029】図13に示すように、同給水帯セット用筒
体20の下端が植木鉢50内における用土53の下端と
一致するように植木鉢50と給水帯セット用筒体20と
を並べ、給水帯セット用筒体20から給水帯30を引き
出していく。そして、給水帯30の上端が用土53内に
差し込もうとする所定の高さになったら引き出すのをや
め、植木鉢50の穴51から用土53中に差し込む。既
に説明したように給水帯セット用筒体20の先端は鋭角
になっているため、容易に差し込んでいくことができ
る。
【0030】給水帯セット用筒体20を植木鉢50の底
面から差し込んでいくと、その先端が用土53を突き抜
けて表面側に突出する。しかし、給水帯30の挿入長さ
を調整するため、図14に示すように、当該給水帯セッ
ト用筒体20の下端が用土53の下端に一致するまで挿
入する。そして、一致した時点で給水帯30の下端を押
さえ、用土53の上面に突き出ている給水帯セット用筒
体20を上方に抜き取る。図15は、同様にして所望の
本数の給水帯30を用土53中に差し込み、給水帯セッ
ト用筒体20を抜き取った状態を示している。
【0031】次に、この植木鉢50を受け皿60に載置
し、同受け皿60に対して水を注ぐ。図16に示すよう
に、植木鉢50は上げ底の高床式となっているため、受
け皿60に水を注いでもある高さまでは用土53が直に
水中に没してしまうことはない。これにより、いわゆる
根腐りが防止される。本実施形態においては、特に高床
式とした植木鉢50を使用しており、好適であるもの
の、例えば、図17に示すように受け皿60内に小石6
1を敷いたりして持ち上げるようにしておいても良い。
なお、このような植木鉢50自体は素焼きのものや樹脂
製のものやその他の各種の素材で形成することができ
る。
【0032】一方、給水帯30は植木鉢50の穴51か
ら下方に垂れ下がっており、受け皿60の水に浸かり、
吸水性を有するがために吸い上げる。吸い上げた水は用
土53と接している部分において同用土53に与えるこ
とになり、植木鉢50内では適度な水分が確保されるこ
とになる。従って、数日程度であれば受け皿60に水を
溜めておいても、用土53が乾いてしまって植物54が
枯れてしまうことはない。
【0033】ところで、給水帯30はその素材によって
吸水量が異なり、上述した好適な素材であれば十分な給
水効果があるものの、そうでないものもある。この場
合、用土53に対して給水効果を向上させるべく、接触
面を大きくするようにしても良い。図18はその一例を
示すものであり、給水帯32の表面に凹凸を形成してあ
る。この例では、全面に凹凸を形成してるが、一部にだ
け形成したりしても構わない。
【0034】また、植木鉢50内には適度な通気性も要
求され、吸水性を備えつつ、当該給水帯30を装着する
ことによって通気性を改善できるのも好ましい。図19
はかかる要望を両立するものであり、凹凸と言えなくも
ない髭状の突起物33aを給水帯33の側面に多数形成
してある。この例では、上下の側面は平坦とし、左右の
側面に髭状の突起物33aを形成してあるが、どの位置
に突起物33aを付けるかといったことや、突起物33
aの形状は適宜変更可能である。
【0035】上述した実施形態においては、給水帯セッ
ト用筒体20は樹脂製の透明な円筒状にて形成してあ
り、一回限りの使用を想定していた。しかしながら、少
なくとも給水帯セット用筒体20については繰り返し利
用しても構わない。また、その場合には給水帯30を容
易に挿入できるのが好ましく、そのような場合に好適な
一例を図20に示している。同図においては、先端をキ
ャップ状に閉じた円筒部材23の側面を約半周分だけ切
り欠いてあるとともに、先端内側に小さなフック23a
を形成してある。一方、これに対応して給水帯34は先
端に小穴34aを形成してあり、同図に示すようにこの
小穴34aをフック23aに引っかけつつ、当該給水帯
34を円筒部材23の内側に収容する。
【0036】この状態で、先程と同様に植木鉢50の底
の穴51から同円筒部材23を用土53中に差し込む
と、たとえ側面が半周分だけ開口していようとも給水帯
34を保持したまま用土53を突き抜けることができ
る。そして、突き抜けたところで給水帯34の先端をフ
ック23aから外し、円筒部材23を上方へ引き抜く。
この場合、給水帯34が上方に突き出てしまうが、植木
鉢50の底側から給水帯34の下端を引き戻しても良
い。また、給水帯34自体を引きちぎれるような素材と
しておけば、所望量だけ差し込んだところで円筒部材2
3だけを無理やり押し込むと小穴34aの部分で切断さ
れ、所望量だけ用土53中に挿入させることができる。
【0037】また、別の例として、図21には不透明な
円筒部材24を採用したものを示している。この円筒部
材24は側面の所々に小穴24aを形成してあるととも
に、小穴24aの横には植木鉢50の号数を示す数字を
記入してある。この小穴24aを通して内部に挿入され
ている給水帯34が透視できるわけであり、例えば、1
0号の植木鉢50に給水帯34をセットしたいときに
は、「10」と記載した小穴24aの位置で給水帯34
の先端が見えるように引き戻しておく。そして、図14
に示したのと同様にして円筒部材24の下端が用土53
の底に一致するまで挿入し、給水帯34を押さえて円筒
部材24だけを上方に引き抜く。
【0038】むろん、このような非透明素材については
小穴に限らず、スリットを形成しておいても良いし、植
木鉢50の号数に合わせた目安の数字は透明素材のもの
に記載しても良い。また、植物によって適度な水分量が
違うこともあるため、植物名を記載しておき、植木鉢5
0に植える植物54に応じて給水帯30のセット位置を
調整できるようにしておいても良い。なお、給水帯セッ
ト用筒体20内に給水帯30を挿入するにあたり、図2
2に示すように給水帯セット用筒体20の内径よりも小
さな給水帯30を挿入しても良いし、図23に示すよう
に、大きめの給水帯30を折って給水帯セット用筒体2
0に挿入するようにしても良い。
【0039】このように、先端を鋭角にした筒状に形成
された給水帯セット用筒体20に対して、吸水性の良好
なひも状の給水帯30を挿入し、同給水帯セット用筒体
20を植木鉢50の底側から上記給水帯30を伴って所
定量だけ嵌入せしめた後、同給水帯30の下端を上記植
木鉢50の外部に残した状態で上方から抜き取ることに
より、植木鉢50内に給水帯をセットし、水を溜めてお
いた受け皿60上にて十分に透き間を空けて当該植木鉢
50を載置すると、給水帯30が植木鉢50内へ水を吸
い上げ、長期にわたって乾燥を防ぐことができる。
【0040】なお、図24は別の給水帯70を示してお
り、互いに直交する四方の長い腕部71と、それぞれの
腕部71の間から延設される短い腕部72とを備えてい
る。この給水帯70は、植木鉢50の底の穴51に対し
て用土53を入れる前に、図25に示すようにセットす
る。すなわち、長い腕部71は植木鉢50内に挿入し、
短い腕部72は植木鉢50の下側に引き出す。このよう
にして給水帯70をセットした後で、用土53を入れ、
水を溜めた受け皿60上に載置する。
【0041】すると、短い腕部72で吸い上げた水を長
い腕部71で植木鉢50に給水させることができる。特
に、植木鉢50の穴51自体は何らかの形で塞ぐ必要が
あるため、この給水帯70を装着することによってその
手間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる給水装置の斜視図
である。
【図2】給水装置の平面図である。
【図3】給水装置の側面図である。
【図4】給水帯セット用筒体の原材料を示す斜視図であ
る。
【図5】給水帯セット用筒体の製造工程を示す断面図で
ある。
【図6】給水帯セット用筒体の製造工程を示す断面図で
ある。
【図7】給水帯セット用筒体の製造工程を示す断面図で
ある。
【図8】給水帯セット用筒体の変形例を示す斜視図であ
る。
【図9】給水帯セット用筒体の変形例を示す斜視図であ
る。
【図10】給水帯の原材料を示す平面図である。
【図11】給水帯の製造状態を示す平面図である。
【図12】連結した給水帯を使用した製造状態を示す斜
視図である。
【図13】給水装置の装着過程を示す断面図である。
【図14】給水装置の装着過程を示す断面図である。
【図15】給水装置の装着過程を示す断面図である。
【図16】給水装置の使用状況を示す断面図である。
【図17】植木鉢を変更した場合の給水装置の使用状況
を示す断面図である。
【図18】給水帯の変形例を示す斜視図である。
【図19】給水帯の変形例を示す斜視図である。
【図20】給水装置の変形例を示す斜視図である。
【図21】給水装置の変形例を示す斜視図である。
【図22】給水帯セット用筒体の内径よりも小さな給水
帯を挿入した場合の断面図である。
【図23】給水帯セット用筒体の内径よりも大きな給水
帯を折って挿入した場合の断面図である。
【図24】他の給水帯の平面図である。
【図25】同給水帯を植木鉢にセットした状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
10…給水装置 20…給水帯セット用筒体 21…円筒体 22…先端部材 23…円筒部材 23a…フック 24…円筒部材 24a…小穴 30…給水帯 31…端部 32…給水帯 33…給水帯 33a…突起物 34…給水帯 34a…小穴 41…圧着治具 50…植木鉢 51…穴 52…小石 53…用土 54…植物 60…受け皿 61…小石

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植木鉢を水受け皿に載置した状態で同水
    受け皿内の溜めた水を吸い上げる給水装置であって、 吸水性の良好なひも状の給水帯と、 先端を鋭角にした略筒状に形成されるとともに上記給水
    帯を挿入され、植木鉢の底側から上記給水帯を伴って所
    定量だけ嵌入された後、同給水帯を残して上方から抜き
    取られる給水帯セット用筒体とを具備することを特徴と
    する給水装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の給水装置におい
    て、底面を上げ底状にして接地面よりも高くした高床式
    植木鉢に対して、同底面から上記給水帯を挿入すること
    を特徴とする給水装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の給水装置において、上記給水帯セット用筒体
    は、内部を透視可能に形成されていることを特徴とする
    給水装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の給水装置において、上記給水帯セット用筒体は、円
    筒パイプの先端を潰して形成されていることを特徴とす
    る給水装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の給水装置において、上記給水帯セット用筒体は、金
    属製筒体にて形成されて、上記給水帯を繰り返し装填し
    てセット可能としたことを特徴とする給水装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の給水装置において、上記給水帯セット用筒体は、側
    面を開口しつつ先端内側に係止フックを備えるととも
    に、上記給水帯は、先端に同係止フックにて係止される
    係止穴を備えることを特徴とする給水装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載の給水装置において、上記給水帯は、側面に凹凸を形
    成したことを特徴とする給水装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項7に記載の給水装置におい
    て、上記給水帯の凹凸は、髭状に形成したことを特徴と
    する給水装置。
  9. 【請求項9】 先端を鋭角にした筒状に形成された給水
    帯セット用筒体に対して、吸水性の良好なひも状の給水
    帯を挿入し、同給水帯セット用筒体を植木鉢の底側から
    上記給水帯を伴って所定量だけ嵌入せしめた後、同給水
    帯の下端を上記植木鉢の外部に残した状態で上方から抜
    き取ることにより、植木鉢内に給水帯をセットすること
    を特徴とする給水帯セット方法。
JP33727897A 1997-12-08 1997-12-08 給水装置および給水帯セット方法 Withdrawn JPH11168999A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33727897A JPH11168999A (ja) 1997-12-08 1997-12-08 給水装置および給水帯セット方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33727897A JPH11168999A (ja) 1997-12-08 1997-12-08 給水装置および給水帯セット方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11168999A true JPH11168999A (ja) 1999-06-29

Family

ID=18307113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33727897A Withdrawn JPH11168999A (ja) 1997-12-08 1997-12-08 給水装置および給水帯セット方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11168999A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200001020U (ko) * 2018-11-13 2020-05-21 경기도 화분 키트 및 화분 식재 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200001020U (ko) * 2018-11-13 2020-05-21 경기도 화분 키트 및 화분 식재 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO1999003325B1 (en) Houseplant maintenance device and method
US3739523A (en) Plant holder and watering device for potted plants
JPH11168999A (ja) 給水装置および給水帯セット方法
JP2008154564A (ja) 自動給水植木鉢
JPH0937663A (ja) 植木鉢ユニット
JP2000050752A (ja) 給水装置
JP2006174829A (ja) 簡易式養液栽培容器
CZ20013984A3 (cs) Květináč z kokosových vláken
KR102207404B1 (ko) 이중 화분
JP2020198820A (ja) 植栽構造体
JP3055023U (ja) 植木鉢の給水具
JPH10215712A (ja) 毛管給水植木鉢における植木鉢装置
JPH036203Y2 (ja)
JP2001161195A (ja) 鉢植え用給保水方法
JP2575303Y2 (ja) 植物栽培用ベッド
JP7061806B2 (ja) 水やり具、水やりセットおよび鉢植えセット
FR2602639A1 (fr) Pot de culture a humidite constante et reserve d'eau
JP2001204278A (ja) 植木鉢装置
KR200230305Y1 (ko) 화분용 급수판
JP3084717U (ja) 植木鉢
KR200313507Y1 (ko) 배수구가 없는 화분
JP3096383U (ja) 植木鉢用給水具および自然給水植木鉢
JP3124228U (ja) コケ植生シート
JP3111979U (ja) 植木自動給水具
JP3059269U (ja) 植木鉢用栄養素及び酸素自然供給具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041207

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20050725

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761