JPH11167379A - アップライトピアノのアクション組立品の取付装置 - Google Patents

アップライトピアノのアクション組立品の取付装置

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JPH11167379A
JPH11167379A JP9345887A JP34588797A JPH11167379A JP H11167379 A JPH11167379 A JP H11167379A JP 9345887 A JP9345887 A JP 9345887A JP 34588797 A JP34588797 A JP 34588797A JP H11167379 A JPH11167379 A JP H11167379A
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JP
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action
shelf
mounting device
assembly
action assembly
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JP9345887A
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Hidetaka Hanajima
秀隆 花島
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整調作業を容易に精度良く行うことができる
アップライトピアノのアクション組立品の取付装置を提
供する。 【解決手段】 鍵盤3を載置した棚板9上で且つ弦Wを
張設したフレーム11の前側に、アクションブラケット
7に支持されたアクション組立品1を取り付けるための
アップライトピアノのアクション組立品の取付装置であ
って、棚板9が、フレーム11に対して不動の関係で固
定された下棚板9aと、この下棚板9aに前後方向およ
び左右方向に移動自在に載置された上棚板9bとを備
え、上棚板9bを前後方向および左右方向の任意の位置
で固定する固定手段24、25、26と、上棚板9bに
上下方向に進退自在に設けられ、アクションブラケット
7を載置する調整ねじ8bと、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクションやハン
マーなどを一体に組み立てたアクション組立品を、調整
可能に取り付けるためのアップライトピアノのアクショ
ン組立品の取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、アップライトピアノのアクショ
ン組立品の一般的な構成を示している。同図に示すよう
に、アクション組立品1は、左右方向に水平に延びるセ
ンターレール2に沿って、各鍵盤3に対応する多数のア
クション4、ハンマー5およびダンパー6を、並設した
ものである(各1個のみ図示)。センターレール2は、
間隔を開けて配置された左右のアクションブラケット7
(図6に1個のみ図示)に固定・支持されている。
【0003】図6は、アクション組立品1の従来の取付
状況を示している。すなわち、センターレール2(同図
には図示せず)を支持する左右のアクションブラケット
7はそれぞれ、その下端部がアクションベース58を介
して棚板59に載置され、上端部がアクションボルト1
0を介してフレーム11に固定されている。アクション
ベース58は、棚板59に固定されたベース本体58a
と、ベース本体58aにねじ込まれた調整ボルト58b
から成り、調整ボルト58bに各アクションブラケット
7が載置されている。なお、棚板59は、1枚の木質板
から成り、その後端部がフレーム11にステイ12を介
して取り付けられていて、その上面に筬13を介して上
記鍵盤3を載置している(図5参照)。また、フレーム
11は、鋳造された金属で構成され、その前面側には、
各鍵盤3に対応して、多数の弦Wが上下方向に張設され
ており、弦Wの上端部はベアリング11aに当接してい
る。
【0004】上記の構成によれば、鍵盤3を押鍵する
と、アクション4のウイッペン14がキャプスタンボタ
ン15により駆動され、ハンマー5が、反時計方向に回
動し、弦Wを打弦し(図の2点鎖線)、振動させること
によって、ピアノ音が発生する。また、ダンパー6は、
鍵盤3の押鍵に伴い、ダンパースプーン16により駆動
され、図中の時計方向に回動して弦Wから離れ、弦Wの
振動すなわちピアノ音を持続させる。この状態から鍵盤
3が離鍵されると、ハンマー5がもとの位置に回動する
とともに、ダンパー6が弦Wに当接して、ピアノ音を停
止(止音)する。
【0005】ところで、アップライトピアノの製造工程
では、アクション組立品1を上記のように取り付けた
後、整調作業が行われる。この整調作業は、ハンマー5
に鍵盤3の押鍵動作に応じた適正な打弦動作を行わせる
ために、鍵盤3、ハンマー5、ダンパー6および弦Wの
相対的な位置関係を調整するものであり、アップライト
ピアノの製造工程における重要な作業の1つである。
【0006】従来、この整調作業は、次のようにして行
われている。 A.まず、右側のアクションベース58のベース本体5
8aへの調整ボルト58bのねじ込み長さを調整するこ
とにより、アクションブラケット7およびセンターレー
ル2を介して、アクション組立品1の右側部分の高さを
調整する(打弦点調整)。この調整は、ハンマー5の打
弦点(図5の点A)が、フレーム11への弦Wの当接点
であるベアリング11aから、上下方向に所定距離にな
るように調整するものである(打弦点調整)。 B.また、フレーム11へのアクションボルト10のね
じ込み長さを調整して、アクションブラケット7および
センターレール2を回転させることにより、アクション
組立品1の上部の前後方向位置を調整する。この調整
は、ハンマー5の離鍵時の先端位置(図5の点A´)と
上記打弦点Aとの間の前後方向の距離(打弦距離)が、
所定距離になるように調整するものである(打弦距離調
整)。 C.次に、アクションボルト10を左右・上下方向に叩
いて曲げると同時に、左側のアクションベース58の調
整ボルト58bの調整により、ハンマー5およびダンパ
ー6の位置を調整するとともに、ダンパー6の角度と弦
Wの角度が合致するように調整する。 D.次いで、アクション組立品1のハンマー5およびダ
ンパー6を個々に調整することによって、それらの上
下、前後および左右の3方向の位置と、ダンパー6の角
度を調整する。 E.この後、ハンマー5およびダンパー6の動作タイミ
ングなどを調整する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のアクション組立品1の取付方法では、アクション組立
品1自体の調整は、アクションベース58の調整ボルト
58bによる高さ調整と、アクションボルト10による
アクション組立品1の上部の前後方向の調整と、アクシ
ョンボルト10を叩いて曲げることによるアクション組
立品1の上部の左右方向の調整と、が行われるだけであ
り、アクション組立品1の下部については、前後方向に
も左右方向にも、基本的に調整することができない。こ
のため、アクション組立品1をあらかじめ精度良く組み
立てても、これを取り付けたときの弦Wや鍵盤3との実
際の位置関係が、所定の位置関係から前後方向または左
右方向に大きくずれた場合には、ハンマー5やダンパー
6を前後方向や左右方向に大きな調整量で個々に調整し
なければならない。また、棚板59とセンターレール2
(の側断面)が互いに垂直な関係から傾いた状態になる
ことが多いため、ハンマー5およびダンパー6の動作に
支障を来し、その調整が非常に複雑で、多大な労力と時
間がかかり、製造コストを増大させるという欠点があ
る。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、整調作業を容易に精度良く行う
ことができるアップライトピアノのアクション組立品の
取付装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、鍵盤を載置した棚板上で且つ弦を張設し
たフレームの前側に、アクションブラケットに支持され
たアクション組立品を取り付けるためのアップライトピ
アノのアクション組立品の取付装置であって、棚板が、
フレームに対して不動の関係で固定された下棚板と、こ
の下棚板に前後方向および左右方向に移動自在に載置さ
れた上棚板とを備え、上棚板を前後方向および左右方向
の任意の位置で固定する固定手段と、上棚板に上下方向
に進退自在に設けられ、アクションブラケットを載置す
る調整ねじと、を備えていることを特徴としている。
【0010】このアクション組立品の取付装置では、鍵
盤を載置する棚板が、下棚板と上棚板に上下2分割さ
れ、下棚板はフレームに対して不動であるのに対し、上
棚板は、下棚板に移動自在に載置されるとともに、固定
手段によって前後方向および左右方向の任意の位置で固
定される。また、上棚板には、調整ねじが上下方向に進
退自在に設けられ、この調整ねじに、アクション組立品
を支持するアクションブラケットが載置されている。
【0011】したがって、上棚板を下棚板に対して前後
方向および左右方向に移動させ、固定手段で固定するこ
とにより、アクションブラケットを介して、アクション
組立品を、前後方向および左右方向の任意の位置に取り
付けることができる。また、調整ねじを上棚板に対して
進退させることにより、アクション組立品を、上棚板に
対して所定の角度、例えば垂直に保った状態で、上下方
向の任意の位置に取り付けることができる。このよう
に、本発明では、アクション組立品自体を、上棚板に対
して所定の角度に保った状態で、前後、左右および上下
の3方向にきめ細かく位置決め調整しながら、精度良く
取り付けることができる。したがって、アクション組立
品をあらかじめ精度良く組み立てておくことで、その取
付後は、個々のハンマーやダンパーを微調整するだけで
よくなり、整調作業を容易に且つ精度良く行うことがで
きる。
【0012】この場合、調整ねじは、上棚板に上下方向
に進退自在に設けられ、アクションブラケットをそれぞ
れ載置する前後一対の調整ねじで構成されていることが
好ましい。
【0013】この構成によれば、前後の調整ねじを互い
に独立して進退させることにより、アクション組立品の
高さを調整できるとともに、上棚板に対する取付角度も
調整することができる。この場合の取付角度は、例え
ば、アクション組立品のセンターレールの側断面が上棚
板に対して垂直になるような角度が好ましいが、この垂
直な角度からずらすことも可能である。
【0014】これらの場合、アクションブラケットを、
フレームおよび上棚板の少なくとも一方に固定するアク
ションブラケット固定手段をさらに備えていることが好
ましい。
【0015】この構成によれば、上述のように精度良く
位置決めされたアクション組立品を、アクションブラケ
ット固定手段により、アクションボルトを介して、固定
することができる。
【0016】これらの場合、固定手段が、上棚板を前後
方向の任意の位置で下棚板に固定する前後方向固定手段
と、上棚板を左右方向の任意の位置で、前後方向固定手
段とは独立して下棚板に固定する左右方向固定手段と、
を備えていることが好ましい。
【0017】この構成では、前後方向固定手段および左
右方向固定手段によって、上棚板を前後方向および左右
方向に互いに独立して固定できるので、これら2方向の
アクション組立品の調整を、より効率的に行うことがで
きる。
【0018】この場合、下棚板の前端部に立設された口
棒と、下棚板を挟持する左右の腕木とをさらに備え、前
後方向固定手段は、上棚板の前面および背面にそれぞれ
ねじ込まれ、頭部が口棒およびフレームにそれぞれ当接
する前後のねじで構成され、左右方向固定手段は、上棚
板の左右の側面にそれぞれねじ込まれ、頭部が左右の腕
木にそれぞれ当接する左右のねじで構成されていること
が好ましい。
【0019】この構成では、前後のねじを回すことによ
って、上棚板の前後方向の移動と固定を行えるととも
に、左右のねじを回すことによって、上棚板の左右方向
の移動と固定を行うことができ、操作が容易であるとと
もに、アクション組立品の前後方向および左右方向の互
いに独立した調整を、比較的単純な構成で実現すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1および図
2は、本発明の第1実施形態によるアップライトピアノ
のアクション組立品の取付装置を示している。図1に示
すように、この取付装置21は、従来と同様、アクショ
ンブラケット7を介して、アクション組立品1(図5参
照)を棚板9とフレーム11の間に取り付けるものであ
る。
【0021】アクション組立品1、これを支持するアク
ションブラケット7、およびフレーム11の構成は、図
5および図6を参照して説明した従来のものと基本的に
同じであるので、その詳細な説明は省略するものとす
る。
【0022】図1および図2に示すように、本実施形態
の棚板9は、下棚板9aと上棚板9bに上下2分割され
ており、いずれも木質板で構成されている。下棚板9a
は、その両側端部が左右の腕木22、22間に挟持され
た状態で、後端部がステイ12を介してフレーム11に
固定されている。また、下棚板9aの前面には口棒23
が立設されている。
【0023】一方、上棚板9bは、下棚板9aに載置さ
れており、その上面には筬13を介して鍵盤3が載置さ
れている。図2に示すように、上棚板9bには、上棚板
9bを下棚板9aに固定するための固定手段として、前
ねじ24、後ろねじ25および左右のねじ26、26が
取り付けられている。前ねじ24は、上棚板9bの前面
の2個所に、それぞれ前後方向に進退自在にねじ込ま
れ、それらの頭部は口棒23に当接している。後ろねじ
25は、前ねじ24に対向する背面の2個所に、同様に
ねじ込まれ、それらの頭部はフレーム11に当接してい
る。したがって、前後のねじ24、25を同時に逆方向
に回すことによって、上棚板9bが前後方向にスライド
するとともに、前後のねじ24、25の頭部を口棒23
とフレーム11にそれぞれ押し付けることで、上棚板9
bを前後方向の任意の位置で固定可能である。
【0024】同様に、左右のねじ26、26は、上棚板
9bの左右の側面の各2個所に、互いに対向するように
進退自在に取り付けられていて、それらの頭部が左右の
腕木22、22にそれぞれ当接している。したがって、
左右のねじ26、26を同時に逆方向に回すことによっ
て、上棚板9bが左右方向にスライドするとともに、左
右のねじ26、26の頭部を腕木22、22にそれぞれ
押し付けることで、上棚板9bを左右方向の任意の位置
で固定可能である。
【0025】上棚板9bにはさらに、その上面の左右2
個所に、アクションベース8、8と、その後ろ側の調整
ねじ27、27とが取り付けられている。各アクション
ベース8は、上棚板9bに固定されたベース本体8a
と、ベース本体8aにねじ込まれた調整ボルト8bで構
成されている。調整ボルト8bの上端部には球状部8c
が形成される一方、アクションブラケット7の前脚部7
aの下面には半球状の凹部(図示せず)が形成されてい
て、アクションブラケット7は、この凹部が球状部8c
に嵌合した状態で、調整ボルト8bに載置されている。
また、調整ねじ27は、上棚板9bに下側からねじ込ま
れ、その上方に突出しており、その先端にアクションブ
ラケット7の後脚部7bが載置されている。すなわち、
アクションベース8の調整ボルト8bと調整ねじ27
は、前後一対の調整ねじを構成している。さらに、アク
ションブラケット7の上端部は、フレーム11にねじ込
まれたアクションボルト10によって、フレーム11に
固定されている。
【0026】次に、上記構成の取付装置21によるアク
ション組立品1の取付および整調について、その手順に
従って説明する。まず、図5に示すように組み立てたア
クション組立品1のセンターレール2に、アクションブ
ラケット7を取り付ける。また、上棚板9bに、前後左
右のねじ24、25、26、26とアクションベース8
を取り付ける。次いで、この上棚板9bを、フレーム1
1および腕木22に固定された状態の下棚板9aの上に
載せ、前後左右のねじ24、25、26、26を回し
て、それらの頭部をそれぞれ口棒23、フレーム11お
よび腕木22、22に軽く当接させ、仮止めする。次
に、アクションベース8の各調整ボルト8bおよび調整
ねじ27に、アクションブラケット7を載置するととも
に、その上端部をアクションボルト10でフレーム11
に仮止めした後、鍵盤3を載置し、アクション組立品1
の組立を完了する。
【0027】次いで、この状態から整調作業を行う。ま
ず、例えば、前後のねじ24、25を同時に逆方向に回
すことによって、上棚板9bを前後方向にスライドさ
せ、アクション組立品1が前後方向の所定位置に調整さ
れた時点で、前後のねじ24、25の頭部を口棒23と
フレーム11にそれぞれ押し付けることで、上棚板9b
を前後方向に固定し、位置決めする。この場合の前後方
向の所定位置とは、例えば、鍵盤3の第1鍵および第8
8鍵のハンマー5の離鍵時の先端位置A´(図5参照)
と、ハンマー5の打弦点Aとの間の前後方向の距離(打
弦距離)が、概ね所定の距離になるような位置である。
【0028】次に、左右のねじ26、26を同時に逆方
向に回すことによって、上棚板9bを左右方向にスライ
ドさせ、アクション組立品1が左右方向の所定位置に調
整された時点で、ねじ26、26の頭部を腕木22、2
2にそれぞれ押し付けることで、上棚板9bを左右方向
に固定し、位置決めする。この場合の左右方向の所定位
置とは、例えば、第88鍵のハンマー5の中心が、弦W
に概ね合致するような位置である。
【0029】次いで、右側のアクションベース8の調整
ボルト8b、およびその後方の調整ねじ27を回すこと
によって、アクション組立品1を上下方向の所定位置
(高さ)に調整する。この場合の上下方向の所定位置と
は、例えば、第88鍵のハンマー5の打弦点Aが、ベア
リング11aから上下方向に概ね所定の距離になるよう
な位置である。
【0030】このとき、アクションベース8の調整ボル
ト8bおよび調整ねじ27により、アクション組立品1
が所定角度になるように調整する。この所定角度とは、
例えば、アクション組立品1のセンターレール2の側断
面が、上棚板9bに対して直角になるような角度であ
る。
【0031】次に、左側のアクションベース8の調整ボ
ルト8bおよび調整ねじ27を回すことによって、左側
のアクションブラケット7を、所定の高さに調整する。
この所定の高さは、ハンマー5の中心が弦Wに概ね合致
し、且つダンパー6の取付角度が弦Wの角度に概ね合致
するような位置である。最後に、アクションボルト10
を利用して、アクションブラケット7をフレーム11に
固定する。
【0032】以上のようにアクション組立品1の位置お
よび角度の調整を行った後、そのハンマー5およびダン
パー6を個々に微調整することによって、それらの上
下、前後および左右の3方向の位置と、ダンパー6の角
度を調整する。その後、ハンマー5やダンパー6の動作
タイミングなどを調整し、整調作業を終了する。
【0033】以上のように、本実施形態の取付装置21
によれば、前後左右のねじ24、25、26、26と調
整ボルト8bおよび調整ねじ27によって、アクション
組立品1自体を、その前後、左右および上下の3方向の
位置と取付角度をきめ細かく調整しながら、精度良く取
り付けることができる。したがって、アクション組立品
1をあらかじめ精度良く組み立てておくことで、その取
付後は、個々のハンマー5やダンパー6を微調整するだ
けでよくなり、整調作業を容易に且つ精度良く行うこと
ができる。
【0034】また、アクション組立品1の調整を、前後
方向位置については前後のねじ24、25で、左右方向
位置については左右のねじ26、26で、上下方向位置
と取付角度については調整ボルト8bおよび調整ねじ2
7で、それぞれ互いに独立して行うことができるので、
これらの調整をより効率的に行えるとともに、構成も比
較的単純である。
【0035】図3は、本発明の第2実施形態によるアク
ション組立品の取付装置を示している。この取付装置3
1は、前述した第1実施形態の取付装置21と比較し、
アクションベースの構成が異なるものである。本実施形
態のアクションベース33は、図4に示すように、上棚
板9bに固定されたベース本体34と、ベース本体34
に埋め込まれ、そこから立ち上がるボルト35と、ボル
ト35に螺合された調整ナット36(調整ねじ)および
締付けナット37で構成されている。調整ナット36
は、上部に頭部36aを有するとともに、下部はレンチ
などで回せるように六角部36bになっている。
【0036】一方、アクションブラケット32は、底部
がベース部32aになっており、このベース32aの前
部に形成された孔32b(図4参照)がアクションベー
ス33のボルト35に通された状態で、調整ナット36
の頭部36aに載置されている。また、アクションブラ
ケット32のベース部32aの後部は、第1実施形態と
同様、上棚板9bにねじ込まれた調整ねじ27に載置さ
れている。また、本実施形態では、アクションボルト1
0は省略されており、他の構成は第1実施形態と同様で
ある。
【0037】したがって、この取付装置31では、調整
ねじ27およびアクションベース33の調整ナット36
を互いに独立して回すことによって、アクション組立品
1の高さおよび取付角度を容易に精度良く調整すること
ができる。また、締付けナット37を締め付けることに
よって、アクションブラケット32を、調整した位置お
よび取付角度で、固定することができる。
【0038】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、上棚板側に前後左右のねじを取
り付け、それらの頭部を口棒、フレームおよび腕木に当
接させているが、これを逆の関係にしてもよい。その
他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、細部の構成を適
宜、変更することが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のアップラ
イトピアノのアクション組立品の取付装置は、アクショ
ン組立品自体の前後、左右および上下方向の取付位置お
よび取付角度を精度良く調整できるので、その後の個々
のハンマーやダンパーの調整を微調整だけで行えること
により、整調作業を容易に且つ効率良く行うことができ
るなどの効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるアクション組立品
の取付装置の側面図である。
【図2】図1の取付装置の平面図である。
【図3】本発明の第2実施形態によるアクション組立品
の取付装置の側面図である。
【図4】図3の取付装置のアクションベースの側面図で
ある。
【図5】従来のアクション組立品およびその周辺の側面
図である。
【図6】従来のアクション組立品の取付装置の側面図で
ある。
【符号の説明】
1 アクション組立品 3 鍵盤 7 アクションブラケット 8 アクションベース 8b 調整ボルト 9 棚板 9a 下棚板 9b 上棚板 10 アクションボルト 11 フレーム 21 取付装置 22 腕木 23 口棒 24 前ねじ 25 後ろねじ 26 左右のねじ 31 取付装置 32 アクションブラケット 33 アクションベース 36 調整ナット W 弦

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵盤を載置した棚板上で且つ弦を張設し
    たフレームの前側に、アクションブラケットに支持され
    たアクション組立品を取り付けるためのアップライトピ
    アノのアクション組立品の取付装置であって、 前記棚板が、前記フレームに対して不動の関係で固定さ
    れた下棚板と、この下棚板に前後方向および左右方向に
    移動自在に載置された上棚板とを備え、 前記上棚板を前後方向および左右方向の任意の位置で固
    定する固定手段と、 前記上棚板に上下方向に進退自在に設けられ、前記アク
    ションブラケットを載置する調整ねじと、 を備えていることを特徴とするアップライトピアノのア
    クション組立品の取付装置。
  2. 【請求項2】 前記調整ねじは、前記上棚板に上下方向
    に進退自在に設けられ、前記アクションブラケットをそ
    れぞれ載置する前後一対の調整ねじで構成されているこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のアップライトピアノ
    のアクション組立品の取付装置。
  3. 【請求項3】 前記アクションブラケットを、前記フレ
    ームおよび前記上棚板の少なくとも一方に固定するアク
    ションブラケット固定手段をさらに備えていることを特
    徴とする、請求項1または2に記載のアップライトピア
    ノのアクション組立品の取付装置。
  4. 【請求項4】 前記固定手段が、前記上棚板を前後方向
    の任意の位置で前記下棚板に固定する前後方向固定手段
    と、前記上棚板を左右方向の任意の位置で、前記前後方
    向固定手段とは独立して前記下棚板に固定する左右方向
    固定手段と、を備えていることを特徴とする、請求項1
    ないし3のいずれかに記載のアップライトピアノのアク
    ション組立品の取付装置。
  5. 【請求項5】 前記下棚板の前端部に立設された口棒
    と、前記下棚板を挟持する左右の腕木とをさらに備え、
    前記前後方向固定手段は、前記上棚板の前面および背面
    にそれぞれねじ込まれ、頭部が前記口棒および前記フレ
    ームにそれぞれ当接する前後のねじで構成され、前記左
    右方向固定手段は、前記上棚板の左右の側面にそれぞれ
    ねじ込まれ、頭部が前記左右の腕木にそれぞれ当接する
    左右のねじで構成されていることを特徴とする、請求項
    4に記載のアップライトピアノのアクション組立品の取
    付装置。
JP9345887A 1997-12-01 1997-12-01 アップライトピアノのアクション組立品の取付装置 Withdrawn JPH11167379A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007187803A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Yamaha Corp 鍵盤楽器の鍵盤蓋構造
CN108022570A (zh) * 2017-12-29 2018-05-11 广州珠江恺撒堡钢琴有限公司 击弦机定位工装

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