JP3708861B2 - ピアノの張弦装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレームに張設された弦をそのフォアストリングス長さおよびバックストリングス長さを定めるように押圧するフォア側弦枕およびバック側弦枕を備えるピアノの張弦装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、従来のグランドピアノの一般的な張弦装置を、その高音部について示したものである。フレーム61は、一体の鋳造品で構成されており、その前端部側(同図の左端部)および後端部側には、多数のチューニングピン62および多数のヒッチピン63が設けられている。これら多数のチューニングピン62とヒッチピン63との間には、ピアノの各鍵(図示せず)に対応して多数の弦Sが張設されており、各弦Sは、チューニングピン62側から順に配置された弦枕64、カポ・ダストロ・バー65、長駒66、および三角枕67によって、上下方向に押圧されている。
【0003】
弦枕64は、断面が半円状、あるいは三角形状になっており、フレーム61から上方に突出した状態で一体に設けられている。カポ・ダストロ・バー65は、フレーム61から下方に突出した状態で一体に設けられている。三角枕67は、フレーム61の上面のヒッチピン63付近に載置されている。この三角枕67は、例えば真鍮によって断面が三角形状に形成され、一定の所定の高さを有し、張弦された弦Sの張力で上方から押さえつけられた状態で取り付けられている。長駒66は、その上面がカポ・ダストロ・バー65の下端と三角枕67の上端とを結ぶ仮想線よりも上方に突出するように設けられている。
【0004】
弦Sは、弦枕64で上こじを与えられ(上方に押圧され)、カポ・ダストロ・バー65で下こじを与えられ、長駒66に載り、その上面の前後の駒ピン66a、66bに係合するとともに、三角枕67で上こじを与えられた状態で張設されている。そして、このように張設された弦Sを、対応する鍵盤(図示せず)の押鍵に伴い、カポ・ダストロ・バー65と長駒66の前側の駒ピン66aとの間の所定位置で、ハンマー68により下方から打弦することによって振動させ、この振動が長駒66を介して響板69に伝達されることで、ピアノ音が発生する。このように、カポ・ダストロ・バー65および長駒66の前側の駒ピン66aによって、弦Sのうちの本来の発音部分であるスピーキングレングス(弦長)SLが定められる。
【0005】
また、上記のように設けられた弦枕64およびカポ・ダストロ・バー65によって、弦Sのフォアストリングス長さFLが定められることで、フォアアリコートが構成され、長駒66の後ろ側の駒ピン66bおよび三角枕67によってバックストリングス長さBLが定められることで、バックアリコートが構成される。これらのフォアストリングス長さFLおよびバックストリングス長さBLとスピーキングレングスSLとの比率は、それぞれ整数比になるように設定され、それにより本来の弦Sの発音部分との共振による倍音を豊かにすることで、豊かな音色を得るようにしている。従来、このバックストリングス長さBLの調整は、張弦した状態で、三角枕67の側面などをハンマーなどの工具で直接たたき、三角枕67の前後方向の位置を調節することによって行われている。
【0006】
また、弦Sの振動エネルギを効果的に響板69に伝達させるために、弦Sによる長駒66の押圧力を最適にすべく、三角枕67、カポ・ダストロ・バー65および長駒66を、所定の高さ関係にすることが必要である。この高さ関係の調整は、長駒66の上面と上記仮想線との張弦前におけるレベル差を「駒圧」と定義し、従来は主として、この駒圧が設計値になるように、長駒66の上面を削ることによって、行われる。
【0007】
また、弦枕64が低すぎると、フォアストリングス長さFLの値が不明確になり、高すぎると、弦Sの張力が強くなり、断線が生じるおそれがあることから、弦枕64の高さについても調整が行われる。この調整は、従来、フレーム61の鋳造後、手作業により、弦枕64の上面を切削することによって行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の張弦装置では、弦枕64およびカポ・ダストロ・バー65がフレーム61と一体に鋳造されるので、フォアストリングス長さFLはフレームの成形精度で定まってしまい、その長さを調整することができない。また、弦枕64の高さを調整するための手作業による切削作業も煩雑である。
【0009】
また、三角枕67の位置決め、すなわちバックストリングス長さBLの調整は、弦Sの張弦後、三角枕67がフレーム61に面接触している状態で行われるので、フレーム61との間の摩擦が大きく、三角枕67を移動させにくいため、その調整作業は非常に煩雑になってしまう。さらに、この調整は、移動しにくい状態にある三角枕67の側面などを工具で直接たたくことによって行われるので、三角枕67にへこみが生じるとともに、フレーム61も誤ってたたいてしまうことで、フレーム61の塗膜に割れが発生するおそれがある。また、三角枕67自体の高さは一定であり、長駒66の上面を削ることによって駒圧を調整しているため、その作業は非常に煩雑である。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、フォアストリングス長さおよび/またはバックストリングス長さ、ならびにフォア側弦枕および/またはバック側弦枕における弦の高さの調整を、容易に精度良く行うことができるピアノの張弦装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、請求項1による本発明のピアノの張弦装置は、多数の弦が張設されるフレームと、フレームに設けられ、張設された弦をそのフォアストリングス長さおよびバックストリングス長さをそれぞれ定めるように押圧するフォア側弦枕およびバック側弦枕と、を備え、フォア側弦枕およびバック側弦枕の少なくとも一方は、弦を押圧する本体部と、本体部をフレームに前後方向に移動自在に支持するとともに、上下方向に位置決めする支持機構と、を有することを特徴とする。
【0012】
このピアノの張弦装置によれば、フォア側弦枕および/またはバック側弦枕において、弦を押圧する本体部が、支持機構によって、フレームの前後方向に移動自在に支持されるとともに、上下方向に位置決めされている。このため、フォア側弦枕がそのように構成されている場合には、フレームと一体に設けられた従来の弦枕と異なり、支持機構によって本体部を前後方向に移動させることにより、フォアストリングス長さを調整できるので、所望のフォアストリングス長さを得ることができる。また、支持機構によって本体部を上下方向に位置決めすることにより、フォア側弦枕の高さを所望の高さに調整することができる。同様に、バック側弦枕が上述のように構成されている場合には、本体部を前後方向に移動させることにより、バックストリングス長さを所望の長さに調整することができる。また、本体部を上下方向に位置決めすることにより、バック側弦枕の高さを調整できるので、駒を削ることなく、設計値の駒圧を容易に得ることができる。
【0013】
この場合、支持機構は、本体部に上下方向に進退自在にねじこまれた調整ねじと、調整ねじの下端部に上下方向に移動不能に設けられ、フレームの上面に本体部を支持する転動自在のボールと、を有することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、転動自在のボールによって本体部がフレームに支持されている。このため、張弦後においてもボールによって摩擦の少ない状態でフォア側弦枕および/またはバック側弦枕を容易に前後方向に移動させることができるので、フォアストリングス長さおよび/またはバックストリングス長さを容易に精度よく調整することができる。また、本体部にねじこまれた調整ねじを回すことによって、本体部が、調整ねじおよびこれに移動不能に設けられたボールに対して相対的に上下方向に移動することによって、位置決めされる。このように、調整ねじによって本体部を上下方向に無段階で位置決めできるので、フォア側弦枕および/またはバック側弦枕の高さを容易に精度よく調整することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を、詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態によるグランドピアノの張弦装置を、その高音部について示している。この図に示すように、この張弦装置の基本的な構成は、前述した従来の張弦装置とほぼ同じである。すなわち、フレーム1は一体の鋳造品で構成されており、その前端部(同図の左端部)および後端部に、多数のチューニングピン2およびヒッチピン3(同図には各1本のみ図示)が植え込まれていて、これらのピン2、3の間に弦Sがそれぞれ張られている。弦Sは、高音部においては、1つの鍵盤(図示せず)あたり3本ずつ、設けられており(同図には1本のみ図示)、これら3本の弦Sが1組の弦Sを構成する。各弦Sは、チューニングピン2側から順に配置されたフォア側弦枕4、カポ・ダストロ・バー5、長駒6、およびバック側弦枕7によって、上下方向に押圧されている。フォア側弦枕4は、チューニングピン2とカポ・ダストロ・バー5との間の中間に、バック側弦枕7は、ヒッチピン3よりも少し前側に、それぞれ位置して、フレーム1の上面に載置されている。
【0016】
図2〜図4は、フォア側弦枕4およびバック側弦枕7を示しており、同図に示すように、両者4および7は、互いに同じ構成を有している。フォア側弦枕4およびバック側弦枕7は、1組の弦Sを押圧する本体部21と、本体部21をフレーム1に前後および左右方向に移動自在に支持し、上下方向に位置決めする左右1対の支持機構22、22とによって構成されている。この本体部21は、ベース23と、このベース23から上方に突出し、弦Sが張られる枕部24とによって構成されており、例えば真鍮などのダイキャストによって、あるいは、あらかじめ成形したベース23と枕部24とのロー付けなどによって形成されている。ベース23は、高さの低い直方体状に形成されており、その左右端部の中央部には、上下方向に貫通するねじ孔25、25が、それぞれ設けられている。さらに、ベース23の下面の左右端部には、支持機構22を収容する凹部26、26が形成されている。各凹部26は、ねじ孔25の前後方向の両側に延び、角孔状に形成されている。また、枕部24は、断面が三角形状に形成され、ねじ孔25,25の間に配置されている。
【0017】
各支持機構22は、本体部21から下方に部分的に突出し、フレーム1にボール27aを介して当接する支持板27と、本体部21のねじ孔25にねじ込まれた調整ねじ28とを備えている。この支持板27は、前後方向に延びる細長い直方形状のもので、凹部26に収容されており、その下面の前後の端部には、ボール27a、27aがそれぞれ転動自在に設けられている。支持板27の中央部には、上下方向に貫通する取り付け孔27bが設けられている。一方、調整ねじ28は、ねじ孔25にねじ込まれた太径の第1ねじ部28aと、その先端側のより小径の第2ねじ部28bとによって構成されている。この第2ねじ部28bは、支持板27の取り付け孔27bに緩く通され、その先端部にロックナット28cが嵌合している。以上の構成により、支持板27は、調整ねじ28に対して回転自在であるとともに、支持板27およびこれに取り付けたボール27aは、調整ねじ28とともに上下方向に移動可能である。したがって、調整ねじ28を回すことによって、ボール27aに対して本体部21が、相対的に上下方向に移動し、それによって、フレーム1に載置されたフォア側弦枕4およびバック側弦枕7の高さを任意に調整することができる。
【0018】
カポダストロバー5は、左右方向に延び、下方に突出するようにフレーム1と一体に形成されている。カポダストロバー5の下面には、断面逆三角形のベアリング5aが突出して形成されており、このベアリング5aは、例えば、フレーム1の鋳造後、これをNC機械で切削加工することによって形成される。
【0019】
長駒6は、響板8の上面に接着され、左右方向に延びており、その上面に多数の駒ピン6a、6bが取り付けられている。
【0020】
弦Sは、従来と同様、弦枕4で上こじを与えられ、カポ・ダストロ・バー5で下こじを与えられ、長駒6に載り、その上面の前後の駒ピン6a、6bに係合するとともに、三角枕7で上こじを与えられた状態で、張設されている。そして、このように張設された弦Sを、対応する鍵盤(図示せず)の押鍵に伴い、カポ・ダストロ・バー5と長駒6の前側の駒ピン6aとの間の所定位置で、ハンマー9により下方から打弦することによって振動させ、この振動が長駒6を介して響板8に伝達されることで、ピアノ音が発生する。
【0021】
以上の構成の張弦装置によれば、支持機構22のボール27aを介してフォア側弦枕4をフレーム1上で前後方向に移動させることによって、フレームと一体に設けられていた従来の弦枕と異なり、フォアストリングス長さFLを無段階に連続的に調整できる。同様に、バック側弦枕7を前後方向に移動させることによって、バックストリングス長さBLも調整することができる。これらの場合、フォア側弦枕4およびバック側弦枕7を、ボール27aを介して、張弦後においても摩擦の少ない状態で容易に移動させることができる。したがって、フォアストリングス長さFLおよびバックストリングス長さBLを容易に精度よく調整することができる。また、フォア側弦枕4およびバック側弦枕7をフレーム1上で回すことによって、各組の弦Sごとに、弦Sのフォアストリングス長さFLおよびバックストリングス長さBLを均一にそろえることができる。以上の結果、フォアアリコートおよびバックアリコートによる豊かな音色を得ることができる。
【0022】
また、バック側弦枕7の調整ねじ28を回すことによって、本体部21を上下方向に移動させることができる。それにより、バック側弦枕7の高さを容易に精度よく調整することができるので、長駒6を削ることなく、設計値の駒圧を容易にかつ確実に得ることができる。同様に、フォア側弦枕4の調整ねじ28を回すことによって、その高さを最適な高さに精度良く調整することができる。
【0023】
図5および図6は、本発明の第2実施形態によるフォア側弦枕31およびバック側弦枕32を示しており、同図に示すように、両者31および32は互いに同じ構成を有している。また、フォア側弦枕31およびバック側弦枕32は、第1実施形態のフォア側弦枕4およびバック側弦枕7と比較し、その基本的な構成は同じである一方、本体部33のベース34の四隅に形成したねじ孔34aに、その上方から調整ねじ35がねじこまれ、ベース34から突出した調整ねじ35の下端部に、転動自在のボール36が設けられている点で異なっている。
【0024】
このように、フォア側弦枕31およびバック側弦枕32は、調整ねじ35の下端部に設けられたボール36を介してフレーム1に支持されている。このため、第1実施形態のフォア側弦枕4およびバック側弦枕7と同様に、張弦後においても摩擦の少ない状態で、フォア側弦枕31およびバック側弦枕32を前後および左右方向に移動させることができる。また、調整ねじ35を回すことによって、上下方向に無段階で本体部33の高さを位置決めできる。したがって、第1実施形態による上述した効果を同様に得ることができる。
【0025】
図7および図8は、本発明の第3実施形態によるバック側弦枕41を示している。これらの図に示すように、バック側弦枕41は、複数組の弦Sを載置し押圧するものである。バック側弦枕41は、弦Sを押圧する本体部42と、本体部42をフレーム1に前後および左右方向に移動自在に支持し、上下方向に位置決めする複数の(この例では6個の)支持機構43とによって構成されている。本体部42は、ベース44と、このベース44から上方に突出し、各組の弦Sが張られる複数の(この例では6個の)枕部47とによって構成されており、これらは鋳造で一体成形されている。ベース44は、互いに平行な左右の直線部と、両直線部の端間を斜めに結ぶ前後の曲線部とによって囲まれた所定の形状を有しており、ベース44の左右の端部および中央部の各前後2か所に計6個のねじ孔45が、上下方向に貫通するように設けられている(図8に前側の3個のみ図示)。ベース44の上面のねじ孔45付近には、位置決め用凹部46が設けられている。
【0026】
また、6個の枕部47は、ベース44の上面の各所定位置に左右方向に斜めに並ぶように設けられており、互いに同じ形状および寸法を有している。枕部47は、断面が三角形状に形成されており、断面三角形の頂部が互いに平行になるように配置されている。
【0027】
また、支持機構43は、本体部42のねじ孔45にねじ込まれた調整ねじ48と、この調整ねじ48の下端部に転動自在に設けられ、本体部42をフレーム1に支持するボール49とを備えている。
【0028】
このように、バック側弦枕41は、支持機構43のボール49を介して、フレーム1に支持されている。このため、第1実施形態のバック側弦枕7と同様に、張弦後においても、摩擦の少ない状態でバック側弦枕41を前後および左右方向に、移動させることができる。また、調整ねじ48を回すことによって、本体部42の高さを、上下方向に無段階に位置決めできる。したがって、第1および第2実施形態のバック側弦枕7による前述した効果を同様に得ることができる。さらに、ベース44の上面に設けた位置決め用凹部46に、ポンチのような工具を当てて、ハンマーなどでたたくことによって、バック側弦枕41を移動させることができる。したがって、バック側弦枕41を移動させる際に、従来と異なり、枕部47を工具で直接たたくおそれがないので、これを変形させずにすみ、また、フレーム1を誤ってたたくこともないので、フレーム1の塗膜に割れが発生するのを防止できる。
【0029】
また、図9は、第1実施形態の変形例を示しており、この例は、フレーム1の表面に形成した溝51内に、フォア側弦枕4および/またはバック側弦枕7を収容したものである。この溝51の左右方向の長さは、本体部21のそれよりも少しだけ長く設定される一方、前後方向(図面の奥行き方向)の長さは、本体部21のそれよりもかなり長い所定の長さに設定されている。したがって、この溝51によって、フォア側弦枕4およびバック側弦枕7を、その左右方向の移動を規制しながら、前後方向に移動させることができ、フォアストリングス長さFLおよび/またはバックストリングス長さBLを重点的に調整することができる。
【0030】
なお、第1および第2実施形態では、フォア側弦枕およびバック側弦枕の双方に本発明を適用しているが、それらのいずれか一方のみに適用してもよく、第3実施形態によるバック側弦枕の構成をフォア側弦枕に適用してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明のピアノの張弦装置によれば、フォアストリングス長さおよび/またはバックストリングス長さ、ならびにフォア側弦枕および/またはバック側弦枕における弦の高さの調整を、容易に精度良く行うことができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるグランドピアノの張弦装置をその高音部について示す側断面図である。
【図2】図1のフォア側弦枕の平面図である。
【図3】図2の線A−Aに沿う断面図である。
【図4】図3の線B−Bに沿う断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態によるフォア側弦枕の平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるフォア側弦枕の側面図である。
【図7】本発明の第3実施形態によるバック側弦枕の平面図である。
【図8】本発明の第3実施形態によるバック側弦枕を設けた部分のフレームの部分正面図である。
【図9】第1実施形態の変形例を示すフォア側弦枕を含むフレームの部分正面図である。
【図10】従来の張弦装置の、図1に対応する側断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
4 フォア側弦枕
7 バック側弦枕
21 本体部
22 支持機構
28 調整ねじ
27a ボール
31 フォア側弦枕
32 バック側弦枕
33 本体部
35 調整ねじ
36 ボール
41 バック側弦枕
42 本体部
43 支持機構
48 調整ねじ
49 ボール
S 弦
FL フォアストリングス長さ
BL バックストリングス長さ

Claims (2)

  1. 多数の弦が張設されるフレームと、
    前記フレームに設けられ、前記張設された弦をそのフォアストリングス長さおよびバックストリングス長さをそれぞれ定めるように押圧するフォア側弦枕およびバック側弦枕と、を備え、
    前記フォア側弦枕および前記バック側弦枕の少なくとも一方は、前記弦を押圧する本体部と、前記本体部を前記フレームに前後方向に移動自在に支持するとともに、上下方向に位置決めする支持機構と、を有することを特徴とするピアノの張弦装置。
  2. 前記支持機構は、
    前記本体部に上下方向に進退自在にねじこまれた調整ねじと、
    前記調整ねじの下端部に上下方向に移動不能に設けられ、前記フレームの上面に前記本体部を支持する転動自在のボールと、を有することを特徴とする、請求項1に記載のピアノの張弦装置。
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