JPH11166040A - 高粘度ポリエチレンテレフタレート樹脂の製造方法 - Google Patents

高粘度ポリエチレンテレフタレート樹脂の製造方法

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JPH11166040A
JPH11166040A JP9350158A JP35015897A JPH11166040A JP H11166040 A JPH11166040 A JP H11166040A JP 9350158 A JP9350158 A JP 9350158A JP 35015897 A JP35015897 A JP 35015897A JP H11166040 A JPH11166040 A JP H11166040A
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resin
viscosity
kneading
pet resin
polyethylene terephthalate
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Akira Yanagase
昭 柳ケ瀬
Masaharu Fujimoto
雅治 藤本
Terushi Ueda
昭史 上田
Nobuyuki Osako
信行 大迫
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回収ポリエステル樹脂製品、格外ポリエステ
ル樹脂などの低粘度ポリエステルを高粘度ポリエステル
にする。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート樹脂100
重量部に対して芳香族テトラカルボン酸二無水物0.1
〜2重量部を添加し、混練ゾーンを少くとも3ケ所有す
る2軸押出機で溶融混練する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高粘度ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂の製造方法に関する。さらに詳し
くは、食品容器などに使用されるポリエチレンテレフタ
レート樹脂製のボトル、シート、トレイなどから回収さ
れたポリエチレンテレフタレート樹脂を再生使用するた
めの高粘度のポリエチレンテレフタレート樹脂の製造方
法、または高粘度でかつ外観の良好な中空容器成形用ポ
リエチレンテレフタレート樹脂の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレート(以下、PETと記す。)は、優れた耐熱性、
機械的特性、耐薬品性、寸法安定性等を有しているため
に、繊維、フィルム、中空容器等に広く用いられてい
る。
【0003】ところが近時、PET樹脂製容器類が普及
した結果、多量のPET樹脂製品の廃棄物が家庭から排
出されるようになった。PET樹脂製品はかさばる上に
容易に分解しないため、放置すると公害などの諸問題を
引き起こす原因とされている。このような多量のPET
樹脂製品廃棄物から有用なPET樹脂を回収し再利用す
ることは、資源の有効利用のみならず環境保全の面から
も極めて重要な課題である。また、PET樹脂製品の製
造時に生じる格外品を回収して再使用することは、PE
T樹脂製品の全体的なコスト削減になり極めて有用であ
る。
【0004】近年、PET樹脂製品廃棄物から有用なP
ET樹脂を回収し再利用する試みが種々なされている。
例えば、特開平5−293885号公報には回収ポリエ
ステル樹脂などの低粘度ポリエステル樹脂を減圧下に溶
融押出してポリエステルシートを製造する方法や、特開
平6−255645号公報には固相重合した再生PET
樹脂を二軸延伸してボトルを製造する方法が開示されて
いる。
【0005】しかしながら、これらの方法によって得ら
れるシートやボトルは、回収PET樹脂の極限粘度など
の原料物性が市販されているペレット状のPET樹脂に
比べると劣っているために、シートやボトルの要求物性
として重要な透明性、機械的強度などの特性が十分に得
られない問題点がある。
【0006】一方、発泡シートの場合は、透明性、機械
的強度などの特性は必要とされない。すなわち、発泡シ
ートは気泡を含有するため本来不透明であり、機械的強
度は製品自体が軽量であるために要求性能はシートやボ
トルに比べて低く設定されている。再生PET樹脂を使
用した発泡シートの提案は特開平8−231750号公
報になされているが、混練に2軸押出機を使用した場
合、スクリューエレメントの配列の仕方によっては所望
の性能を有する樹脂組成物を得ることができない。
【0007】一方、中空容器の製造は、一般的に押出ブ
ロー成形が使用されている。押出ブロー成形には高溶融
強度と高粘弾性を有する樹脂が必要とされているが、P
ETは溶融強度が乏しく押出ブロー成形中に垂れ落ちや
すい欠点があるため、押出ブロー成形には適していな
い。
【0008】PET樹脂の溶融強度を改善するためには
PETを高粘度化することが有効であり、そのための方
法として、芳香族テトラカルボン酸二無水物のような添
加剤を、極限粘度約0.6dl/gのPET樹脂と溶融
混合して極限粘度0.8〜1.0dl/gの高粘度PE
Tを製造する方法が開示されている(特公表平4−50
5031号公報)。しかしながら、この方法では添加剤
である芳香族テトラカルボン酸二無水物とPET樹脂と
の相溶性が悪く、均一でかつ高い粘度の樹脂は得られな
いことが判明した。
【0009】一方、一般に添加剤をPET樹脂に均一に
分散させる方法として、添加剤を一度ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂と溶融混合し
た樹脂組成物にして使用する方法が知られている。しか
しながら、ポリオレフィン系樹脂組成物はPET樹脂と
溶融混合すると、相溶性が悪いため不透明な製品しか得
られないという問題がある。
【0010】また、特開平8−259677号公報に
は、芳香族テトラカルボン酸二無水物を流動開始温度2
00℃以下のポリエステル樹脂と溶融混合した樹脂組成
物にして使用する方法が記載されている。しかし、いず
れにしても添加剤を一度樹脂と混合して樹脂組成物とし
て用いる方法は、目的の高粘度ポリエステル樹脂を得る
ためには押出工程を2度行わなければならず、経済的に
不利であることは言うまでもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、資源
の有効利用および環境保全の面から極めて重要な、回収
PET樹脂、格外PET樹脂などの低粘度PETから発
泡シート用の高粘度PET樹脂、および、低粘度PET
から中空容器の成形に使用するための高粘度PET樹脂
を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、PET樹脂1
00重量部に対して芳香族テトラカルボン酸二無水物
0.1〜2重量部を添加し、混練ゾーンを少くとも3ケ
所有する2軸押出機で溶融混合することを特徴とする高
粘度PET樹脂の製造方法にある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる芳香族
テトラカルボン酸二無水物は、ピロメリット酸二無水物
が代表的なものであり、この他に2,2′−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル
二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)スルホキシド二無水物などが
挙げられる。これらの芳香族テトラカルボン酸二無水物
は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0014】本発明において芳香族テトラカルボン酸二
無水物はPET樹脂100重量部に対して、0.1〜2
重量部の範囲で添加されるのが好ましく、0.2〜1重
量部であることがより好ましい。芳香族テトラカルボン
酸二無水物の添加量が0.1重量部より少ない場合は、
PET樹脂の粘度向上効果が少ない。また、2重量部よ
り多い場合はPET樹脂本来の性質を失う。
【0015】本発明において用いられるPET樹脂は、
再生原料PET樹脂あるいは低粘度PET樹脂である。
再生原料PET樹脂は、PETボトル、食品用トレー等
の成形品として成形され、使用後回収された回収PET
樹脂または規格外PET樹脂である。また、PETシー
ト、容器などの成形時に生じた格外品であってもよい。
【0016】本発明において対象としている低粘度PE
T樹脂を構成しているPETはジカルボン酸成分として
は、一般にテレフタル酸が好ましく使用されている。テ
レフタル酸以外のジカルボン酸も用いられ、これには、
例えばイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカ
ルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪
族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂
環族ジカルボン酸などが挙げられる。これらの中ではイ
ソフタル酸が好ましく用いられる。これらのジカルボン
酸成分は1種のみを用いても2種以上を併用していても
良いが、酸成分の50モル%未満にとどめたものが好ま
しい。イソフタル酸を共重合成分としたものは中空容器
を成形する場合、PET樹脂の結晶白化が抑制され、透
明性の高い中空容器が得られている。
【0017】また、低粘度PET樹脂を構成しているP
ETのジオール成分としては、エチレングリコールが好
ましい。エチレングリコール以外のジオール成分として
は、例えばジエチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリ
コール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、ポリエチレングリコールなどの脂肪族グリコー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコー
ル、ビスフェノール類、ハイドロキノン、2,2−ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなど
の芳香族ジオールなどである。これらの中ではジエチレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)
プロパンが好ましく用いられている。これらは1種のみ
を用いても2種以上を併用しても良いが、ジオール成分
の50モル%未満にとどめられたものが好ましい。
【0018】低粘度PET樹脂の構成するPETは、上
記の重合成分であるジカルボン酸成分またはジオール成
分を反応釜に仕込み、加熱昇温して、エステル化反応、
またはエステル交換反応を行い、このとき、必要に応じ
てチタンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸マ
グネシウム、酢酸マンガン等の通常のエステル化反応ま
たはエステル交換反応で使用されるエステル化触媒、ま
たはエステル交換触媒が使用される。次いで、常法に従
って該反応で生じた水またはアルコールが除去される。
その後引き続き150mmHg以下の真空下でジオール
成分を留出除去させながら重合を行って得られたもので
ある。
【0019】重合に際しては通常公知の重合触媒、例え
ばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸ス
ズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化
ゲルマニウム等が用いられる。
【0020】本発明において用いられる低粘度PET樹
脂は、あらかじめ乾燥により水分率を100ppm以下
にすることが好ましく、50ppm以下にすることがよ
り好ましい。水分率が100ppmを越えた場合、高粘
度PET樹脂の製造の際に芳香族テトラカルボン酸二無
水物の加水分解反応が起こり、PET樹脂の高粘度化効
果が著しく低下する。
【0021】本発明で得られた高粘度PET樹脂におい
ては、特定の性能を付与するために各種添加剤を配合す
ることもできる。添加剤の例としては、シリカ、タル
ク、カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタ
ン、カーボンブラック等の顔料、紫外線吸収剤、離型
剤、難燃剤等が挙げられる。
【0022】次に、本発明の高粘度PET樹脂を製造す
る方法について述べる。前述した再生PET樹脂または
低粘度PET樹脂100重量部に対して芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物0.1〜2重量部を添加し、混練ゾー
ンを少くとも3ケ所有する2軸押出機で溶融混合するこ
とによって、高粘度PET樹脂を製造することができ
る。
【0023】本発明でいう混練ゾーンとは、混練用スク
リューエレメントを複数個組み合わせたもののことを指
す。
【0024】混練ゾーンを少くとも3ケ所とすることに
より、PET樹脂と芳香族テトラカルボン酸二無水物の
混練が十分に行われるため高粘度化が達成される。混練
ゾーンが2ケ所以下の場合、十分な混練状態が得られな
いためPET樹脂と芳香族テトラカルボン酸二無水物と
の十分な反応が起こらず、高粘度化が達成できない。
【0025】また、本発明で使用する2軸押出機におけ
る混練ゾーンは、樹脂吐出側に1つの逆送りフライトま
たは逆送りニーディングディスクと、樹脂供給側に少く
とも1つのニーディングディスクとを組み合わせた構成
であることが好ましい。混練ゾーンの樹脂吐出側に逆送
りフライトまたは逆送りニーディングディスクを配置す
ることにより、ニーディングディスク部で樹脂が充満状
態となり、PET樹脂と芳香族テトラカルボン酸二無水
物の混練が十分に行われるため高粘度化が達成されやす
い。混練ゾーンの樹脂吐出側に逆送りフライトまたは逆
送りニーディングディスクを配置しないと、上記した樹
脂の充満状態が生じないために十分な混練が行われず、
PET樹脂と芳香族テトラカルボン酸二無水物の十分な
反応が起こらず、高粘度化が達成されにくい。
【0026】混練ゾーンを少くとも3ケ所有する二軸押
出機において、混練ゾーンの合計長さはスクリュー径の
5〜40倍であることが好ましい。混練ゾーンの合計長
さがスクリュー径の5倍より短い場合では、PET樹脂
と芳香族テトラカルボン酸二無水物との十分な反応が起
こらず、高粘度化が達成されにくい。逆に混練ゾーンの
合計長さがスクリュー径の40倍を超えると、PET樹
脂と芳香族テトラカルボン酸二無水物との反応とともに
せん断によるPET樹脂の著しい劣化が起こり高粘度化
が達成されにくい。
【0027】また、混練ゾーンの合計長さはスクリュー
長さの15〜70%であることが好ましく、15〜40
%であることがさらに好ましい。混練ゾーンの合計長さ
がスクリュー長さの15%より短い場合は、PET樹脂
と芳香族テトラカルボン酸二無水物との十分な反応が起
こらず、高粘度化が達成されにくい。また、混練ゾーン
の合計長さがスクリュー長さの70%を超えると、混練
を行わず樹脂の冷却の役割を果たすフライトスクリュー
エレメントの割合が少くなるため、せん断発熱によるP
ET樹脂の著しい劣化が起こりやすく高粘度化が達成さ
れにくい。
【0028】本発明は、スクリュー配列を有する2軸押
出機を使用することにより、PET樹脂と芳香族テトラ
カルボン酸二無水物との適度な混練が行われるため、ゲ
ル化物を生じることが少くなり、外観の良好な高粘度P
ET樹脂を得ることが可能となる。
【0029】かくして本発明の方法により、均一で粘度
が高く溶融強度に優れる高粘度PET樹脂が得られ、再
生PET樹脂の再利用、あるいは中空容器成形用に好適
に使用することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳述する。な
お、PET樹脂の評価のために行った溶融粘度及び耐ド
ローダウン性の測定は次の通り行った。
【0031】[溶融粘度]キャピログラフを使用し、2
70℃、せん断速度600(1/秒)で押し出した際の
粘度を測定した。
【0032】[耐ドローダウン性]キャピログラフを使
用し、270℃、せん断速度60(1/秒)で押し出し
た際のストランド長が400mmに達する秒数を測定し
た。
【0033】本実施例で使用した二軸スクリュー押出機
は、東芝機械プラスチックエンジニアリング(株)製
「TEM−35B」(スクリュー径35mm、スクリュ
ー全長1182〜1186mm)である。そのスクリュ
ー配列を表1に示した。表1におけるスクリューエレメ
ントの種類は次の通りである。ただし、スクリューの樹
脂供給側よりゾーン1,2及び3とする。各ゾーンにお
けるエレメント順は樹脂供給側からとする。
【0034】[スクリューエレメントの種類] KD38/5R:ニーディングディスク(長さ38m
m、ディスク5枚、順送り) KD38/5N:ニーディングディスク(長さ38m
m、ディスク5枚、送りなし) KD28/7L:ニーディングディスク(長さ38m
m、ディスク5枚、逆送り) SC14/28L:フライトスクリュー(長さ14m
m、ピッチ28mm、逆送り) KD28/7R:ニーディングディスク(長さ28m
m、ディスク7枚、順送り) KD28/7N:ニーディングディスク(長さ28m
m、ディスク7枚、送りなし)
【0035】
【表1】
【0036】[実施例1]ピロメリット酸二無水物0.
4重量部と、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を2
0モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂2
5℃のフェノール/テトラクロロエタンの等量混合溶媒
中で測定(以下同)した(極限粘度[η]0.62dl
/g)100重量部とを二軸スクリュー押出機を用いて
溶融温度290℃にて溶融混合、押出を行い高粘度PE
T樹脂を得た。このときのスクリュー配列を表1のスク
リュー配列に示した。このPET樹脂の押出ストラン
ドの表面は平滑であった。このPET樹脂の溶融粘度は
3900poise、キャピロストランドの400mm
到達時間は87秒であった。
【0037】比較のため固相重合PET(極限粘度
[η]=1.2)を上記の二軸押出機で押し出した後の
溶融粘度を測定したところ3900poise、キャピ
ロストランドの400mm到達時間は35秒であったこ
とから、実施例1のPET樹脂は溶融弾性が高く、特に
中空容器の成形や発泡用途に適している。
【0038】[実施例2]ピロメリット酸二無水物を
0.2重量部とした以外は実施例1と同様に操作して高
粘度PET樹脂を得た。このPET樹脂の押出ストラン
ドの表面は平滑であった。得られたPET樹脂の溶融粘
度は2200poise、キャピロストランドの400
mm到達時間は37秒であった。
【0039】[実施例3]ピロメリット酸二無水物を
0.6重量部とした以外は実施例1と同様に操作して高
粘度PET樹脂を得た。このPET樹脂の押出ストラン
ドの表面はやや艶消し状であった。得られたPET樹脂
の溶融粘度は4500poise、キャピロストランド
の400mm到達時間は210秒であった。
【0040】[実施例4]二軸スクリュー押出機のスク
リュー配列を、表1のスクリュー配列に変更した以外
は実施例1と同様に操作して高粘度PET樹脂を得た。
このPET樹脂の押出ストランドの表面は平滑であっ
た。得られたPET樹脂の溶融粘度は3700pois
e、キャピロストランドの400mm到達時間は83秒
であった。
【0041】[比較例1]ピロメリット酸二無水物を添
加しないで実施例1と同様に操作した。このPET樹脂
の押出ストランドの表面は平滑であった。得られたPE
T樹脂の溶融粘度は1000poise、キャピロスト
ランドの400mm到達時間は10秒であった。
【0042】[比較例2]ピロメリット酸二無水物を
1.5重量部とした以外は実施例1と同様に操作して高
粘度PET樹脂を得た。このPET樹脂の押出ストラン
ドの表面はざらついていた。得られたPET樹脂の溶融
粘度は5800poise、キャピロストランドの40
0mm到達時間は350秒であった。
【0043】[比較例3]二軸スクリュー押出機のスク
リュー配列を、表1のスクリュー配列に変更した以外
は実施例1と同様に操作してPET樹脂を得た。このP
ET樹脂の押出ストランドの表面はブツが観察された。
得られたPET樹脂の溶融粘度は1500poise、
キャピロストランドの400mm到達時間は12秒であ
った。以上の実施例と比較例の結果を一括して表2に示
す。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明は、回収PET樹脂および格外P
ET樹脂品を高粘度でかつ外観の優れたポリエステル樹
脂に再生でき、資源の有効利用、環境保全に大きく寄与
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 11/06 CFD C08J 11/06 CFD C08K 5/092 C08K 5/092 C08L 67/02 ZAB C08L 67/02 ZAB (72)発明者 大迫 信行 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレート樹脂100
    重量部に対して芳香族テトラカルボン酸二無水物0.1
    〜2重量部を添加し、混練ゾーンを少くとも3ケ所有す
    る2軸押出機で溶融混合することを特徴とする高粘度ポ
    リエチレンテレフタレート樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 混練ゾーンが樹脂吐出側に1つの逆送り
    フライトまたは逆送りニーディングディスクと、樹脂供
    給側に少くとも1つのニーディングディスクとを組み合
    わせた構成からなる2軸押出機を用いることを特徴とす
    る請求項1記載の高粘度ポリエチレンテレフタレート樹
    脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 混練ゾーンの合計長さがスクリュー径の
    5〜40倍である2軸押出機を用いることを特徴とする
    請求項1または2記載の高粘度ポリエチレンテレフタレ
    ート樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 混練ゾーンの合計長さがスクリュー長さ
    の15〜70%である2軸押出機を用いることを特徴と
    する請求項1または2記載の高粘度ポリエチレンテレフ
    タレート樹脂の製造方法。
JP9350158A 1997-12-05 1997-12-05 高粘度ポリエチレンテレフタレート樹脂の製造方法 Pending JPH11166040A (ja)

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