JPH11165274A - トルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構 - Google Patents

トルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構

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JPH11165274A
JPH11165274A JP35237497A JP35237497A JPH11165274A JP H11165274 A JPH11165274 A JP H11165274A JP 35237497 A JP35237497 A JP 35237497A JP 35237497 A JP35237497 A JP 35237497A JP H11165274 A JPH11165274 A JP H11165274A
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Yoji Kamimura
洋司 上村
Kunio Yokoyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイロットバルブを閉鎖する方向に付勢する
ばねを交換することなく、実質的にそれと同等の効果
を、高度な技術や手数を要することなく得ることができ
るトルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構
を提供すること。 【解決手段】 リリーフバルブ83を通過する作動油の
圧力をピストン91に作用させ、ピストン91の背部に
配設したロッド92を介して、パイロットバルブ93を
操作し、エアーモータ4への高圧空気の供給を遮断する
シャットオフバルブ95を作動させるようにしたトルク
コントロールレンチのシャットオフバルブ機構9であっ
て、パイロットバルブ93を閉鎖する方向に付勢するば
ね94を配設するとともに、ロッド92に、パイロット
バルブ93を閉鎖する方向に付勢するばね94より付勢
力の弱い、ロッド92をピストン91の方向に付勢する
ばね97を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルクコントロー
ルレンチの締付力が設定値に達したことを油圧式打撃ト
ルク発生装置の作動油の圧力により開放されるリリーフ
バルブにより検知し、リリーフバルブを通過する作動油
の圧力をピストンに作用させてパイロットバルブを操作
し、エアーモータへの高圧空気の供給を遮断するシャッ
トオフバルブを作動させるようにしたトルクコントロー
ルレンチのシャットオフバルブ機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トルクコントロールレンチにおいて、ト
ルクコントロールレンチの締付力が設定値に達したこと
を検知し、エアーモータへの高圧空気の供給を遮断する
シャットオフバルブを作動させるようにしたトルクコン
トロールレンチのシャットオフバルブ機構が採用されて
いる(例えば、実開平3ー40076号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シャットオ
フバルブ機構の一例を、図5〜図6に示すトルクコント
ロールレンチ1に基づいて説明する。このトルクコント
ロールレンチ1は、高圧空気の供給、停止を行うメイン
バルブ2と正逆回転の打撃トルクを選択的に発生させる
ための正逆回転切換バルブ3を有し、このバルブ2,3
から送気される高圧空気により回転トルクを発生するエ
アーモータ4を駆動する。そして、エアーモータ4の回
転トルクを打撃トルクに変換する油圧式打撃トルク発生
装置5をフロントケース6内に設けるようしている。こ
の油圧式打撃トルク発生装置5は、ライナーケース56
内にライナー本体51、ライナー上蓋52及びライナー
下蓋53からなるライナー50を配設し、このライナー
50内に作動油を充填密閉し、ライナー50内に同軸に
嵌挿した主軸7に1個又は複数個(本例においては2
個)の羽根挿入溝を設けるようにする。そして、この羽
根挿入溝内に羽根54を嵌挿し、この羽根54をばね5
5にてライナー本体51の内周面に摺接するように付勢
するとともに、主軸7の外周面に、1個又は複数個のシ
ール面を形成する。また、ライナー本体51の内周面
に、複数個(本例においては4個)のシール面を形成す
るとともに、打撃トルクの大きさを調整する出力調整機
構8を設ける。そして、エアーモータ4によりライナー
50を回転させることにより、ライナー50のライナー
本体51の内周面に形成した複数個のシール面と主軸7
の外周面に形成したシール面及び羽根54,54とが合
致したとき、主軸7に打撃トルクを発生させるものであ
る。
【0004】そして、このトルクコントロールレンチ1
は、その締付力が設定値に達した場合、シャットオフバ
ルブ機構9Aにより、エアーモータ4への高圧空気の供
給を遮断するようにしている。このシャットオフバルブ
機構9Aは、トルクコントロールレンチ1の締付力が設
定値に達したことを、油圧式打撃トルク発生装置5の作
動油の圧力により開放される出力調整機構8のリリーフ
バルブ83により検知し、リリーフバルブ83を通過す
る作動油の圧力をライナー上蓋52に配設したピストン
91に作用させ、ピストン91の背部にエアーモータ4
を貫通して配設したロッド92を介して、パイロットバ
ルブ93を操作し、エアーモータへの高圧空気の供給を
遮断するシャットオフバルブ95を作動させるようにし
ている。
【0005】このシャットオフバルブ機構9Aは、図6
に詳示するように、シャットオフバルブ95の一端側に
エアーモータ4に供給される高圧空気が導入されるエア
ーポート11aを、他端側に連通孔95aを介して高圧
空気が導入されるエアーポート11cをそれぞれ形成
し、シャットオフバルブ95を開放する方向に付勢する
ばね96を配設するようにするとともに、シャットオフ
バルブ95の他端側に形成したエアーポート11cとパ
イロットバルブ93の前面側(ロッド92側)のエアー
ポート11dを連通孔12Aにより連通し、高圧空気の
圧力がパイロットバルブ93の前面にかかるようにし、
一方、パイロットバルブ93の背面側(ロッド92の反
対側)のエアーポート11eを連通孔13Aにより外部
と連通し、さらに、エアーポート11e内にパイロット
バルブ93をエアーポート11dの方向、すなわち、パ
イロットバルブ93を閉鎖する方向に付勢するばね94
を配設するようにしている。
【0006】これにより、トルクコントロールレンチ1
の締付力が設定値に達すると、油圧式打撃トルク発生装
置5の作動油の圧力により出力調整機構8のリリーフバ
ルブ83が開放され、リリーフバルブ83を通過する作
動油の圧力がライナー上蓋52に配設したピストン91
に作用し、ピストン91の背部にエアーモータ4を貫通
して配設したロッド92を介して、パイロットバルブ9
3が操作され、開放される。パイロットバルブ93が開
放されると、エアーポート11c内の高圧空気が、連通
孔12A、エアーポート11d、エアーポート11e及
び連通孔13Aを介して外部に放出され、エアーポート
11c内の圧力が低下することとなり、これにより、シ
ャットオフバルブ95が、図5〜図6に示す右側の位置
から左側の位置に移動し、高圧空気が導入されるエアー
ポート11aとエアーモータ4に連通するエアーポート
11bとを遮断して、エアーモータ4への高圧空気の供
給が停止され、ボルト等を予め設定した所定の締付力で
締め付けることができるものとなる。
【0007】ところで、このシャットオフバルブ機構9
Aにおいては、トルクコントロールレンチ1の締付力の
調整を、出力調整機構8を操作することにより行うほ
か、パイロットバルブ93を閉鎖する方向に付勢するば
ね94の付勢力を調整(ばね94を交換)することによ
り行うようにしていた。しかしながら、パイロットバル
ブ93を閉鎖する方向に付勢するばね94は、シャット
オフバルブ機構9A内に組み込まれているため、その交
換には、高度な技術と、手数を要するため、ユーザーが
交換することは、困難を伴う問題があった。
【0008】また、このシャットオフバルブ機構9Aに
おいては、シャットオフバルブ95の他端側に形成した
エアーポート11cとパイロットバルブ93の前面側
(ロッド92側)のエアーポート11dを連通孔12A
により連通し、高圧空気の圧力がパイロットバルブ93
の前面にかかるようにしているため、使用する高圧空気
の圧力によって、例えば、トルクコントロールレンチ1
に供給される高圧空気の圧力が0.5MPaと0.6M
Paの場合で、パイロットバルブ93の前面にかかる圧
力が変化することとなり、このため、シャットオフバル
ブ機構9Aの動作条件が変動して、特に、トルクコント
ロールレンチ1に供給される高圧空気の圧力が低い0.
5MPaの場合に、締付力の正確な調整が困難になると
いう問題があった。
【0009】本発明は、上記のトルクコントロールレン
チのシャットオフバルブ機構の有する問題点に鑑み、パ
イロットバルブを閉鎖する方向に付勢するばねを交換す
ることなく、実質的にそれと同等の効果を、高度な技術
や手数を要することなく得ることができるトルクコント
ロールレンチのシャットオフバルブ機構を提供すること
を第1の目的とする。
【0010】また、本発明は、使用する高圧空気の圧力
によって、シャットオフバルブ機構の動作条件が変動し
にくく、締付力の正確な調整を容易に行うことができる
トルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構を
提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本第1発明のトルクコントロールレンチのシャ
ットオフバルブ機構は、トルクコントロールレンチの締
付力が設定値に達したことを油圧式打撃トルク発生装置
の作動油の圧力により開放されるリリーフバルブにより
検知し、該リリーフバルブを通過する作動油の圧力をピ
ストンに作用させ、ピストンの背部に配設したロッドを
介して、パイロットバルブを操作し、エアーモータへの
高圧空気の供給を遮断するシャットオフバルブを作動さ
せるようにしたトルクコントロールレンチのシャットオ
フバルブ機構において、前記パイロットバルブを閉鎖す
る方向に付勢するばねを配設するとともに、前記ロッド
に、前記パイロットバルブを閉鎖する方向に付勢するば
ねより付勢力の弱い、ロッドをピストンの方向に付勢す
るばねを配設したことを特徴とする。
【0012】このトルクコントロールレンチのシャット
オフバルブ機構は、パイロットバルブを閉鎖する方向に
付勢するばねを交換することなく、ロッドをピストンの
方向に付勢するばねを交換することにより、実質的にパ
イロットバルブを閉鎖する方向に付勢するばねを交換す
るのと同等の効果を得ることができ、また、ロッドをピ
ストンの方向に付勢するばねは、シャットオフバルブ機
構とエアーモータの境界部に配設することができるた
め、高度な技術や手数を要することなく、簡易に交換を
することができる。
【0013】さらに、上記第2の目的を達成するため、
本第2発明のトルクコントロールレンチのシャットオフ
バルブ機構は、上記第1発明のトルクコントロールレン
チのシャットオフバルブ機構において、シャットオフバ
ルブの一端側にエアーモータに供給される高圧空気が導
入されるエアーポートを、他端側に連通孔を介して高圧
空気が導入されるエアーポートをそれぞれ形成し、シャ
ットオフバルブを開放する方向に付勢するばねを配設す
るとともに、前記シャットオフバルブの他端側に形成し
たエアーポートとパイロットバルブの背面側のエアーポ
ートを連通し、高圧空気の圧力がパイロットバルブの背
面にかかるようにし、パイロットバルブの前面側のエア
ーポートを外部と連通したことを特徴とする。
【0014】このトルクコントロールレンチのシャット
オフバルブ機構は、トルクコントロールレンチの締付力
が設定値に達すると、油圧式打撃トルク発生装置の作動
油の圧力により出力調整機構のリリーフバルブが開放さ
れ、リリーフバルブを通過する作動油の圧力がピストン
に作用し、このピストンを介して、パイロットバルブが
操作され、開放される。パイロットバルブが開放される
と、高圧空気が導入されるシャットオフバルブの他端側
に形成したエアーポート内の高圧空気が、パイロットバ
ルブの背面側のエアーポート及びパイロットバルブの前
面側のエアーポートを介して外部に放出され、シャット
オフバルブの他端側に形成したエアーポート内の圧力が
低下することとなり、これにより、シャットオフバルブ
が移動し、高圧空気が導入されるエアーポートを遮断し
て、エアーモータへの高圧空気の供給が停止され、ボル
ト等を予め設定した所定の締付力で締め付けることがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトルクコントロー
ルレンチのシャットオフバルブ機構の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0016】図1〜図4に、本発明のシャットオフバル
ブ機構を適用したトルクコントロールレンチの一実施例
を示す。このトルクコントロールレンチ1は、高圧空気
の供給、停止を行うメインバルブ2と正逆回転の打撃ト
ルクを選択的に発生させるための正逆回転切換バルブ3
を有し、このバルブ2,3から送気される高圧空気によ
り回転トルクを発生するエアーモータ4を駆動する。そ
して、エアーモータ4の回転トルクを打撃トルクに変換
する油圧式打撃トルク発生装置5をフロントケース6内
に設けるようしている。
【0017】この油圧式打撃トルク発生装置5は、ライ
ナーケース56内にライナー本体51、ライナー上蓋5
2及びライナー下蓋53からなるライナー50を配設
し、このライナー50内に作動油を充填密閉し、ライナ
ー50内に同軸に嵌挿した主軸7に1個又は複数個(本
例においては2個)の羽根挿入溝を設けるようにする。
そして、この羽根挿入溝内に羽根54を嵌挿し、この羽
根54をばね55にてライナー本体51の内周面に摺接
するように付勢するとともに、主軸7の外周面に、1個
又は複数個(本例においては2個)のシール面7a,7
aを形成する。また、ライナー本体51の内周面に、複
数個(本例においては4個)のシール面5a,5a,5
b,5bを形成するとともに、打撃トルクの大きさを調
整する出力調整機構8を設ける。そして、エアーモータ
4によりライナー50を回転させることにより、ライナ
ー50の内周面に形成した複数個のシール面5a,5
a,5b,5bと主軸7の外周面に形成したシール面7
a,7a及び羽根54,54とが合致したとき、主軸7
に打撃トルクを発生させるものである。
【0018】ところで、本実施例のトルクコントロール
レンチにおいては、油圧式打撃トルク発生装置5の主軸
7の外周面に形成したシール面7a,7aを、シール面
7a,7aを結ぶ直線が、主軸7の中心を通らないよう
に、偏心して形成するようにしている。これにより、メ
インバルブ2及び切換バルブ3を操作して高圧空気をエ
アーモータ4に供給してエアーモータ4を回転すること
により、油圧式打撃トルク発生装置5のライナー50を
回転し、ライナー50の1回転につき、ライナー50の
ライナー本体51の内周面に形成したシール面5a,5
a,5b,5bと主軸7の外周面に形成したシール面7
a,7a及び羽根54,54とを1回合致させ、このと
き、ライナー50の内部に形成された空洞が、2つの高
圧室Hと2つの低圧室Lに区分されて羽根54,54が
低圧室L側に押されることにより、ライナー50の1回
転につき1回の間欠的な打撃トルクを主軸7に発生させ
るものである。
【0019】ところで、ライナー50のライナー本体5
1には、打撃トルクの大きさを調整する出力調整機構8
を配設する。この出力調整機構8は、ライナー本体51
の軸心に平行に形成した出力調整機構挿入孔51aと、
シール面5bを挟んで主軸7のシール面7aにより分割
される2室間と出力調整機構挿入孔51aとを連通する
ポートP1,P2と、出力調整機構挿入孔51a内に挿入
されるリリーフバルブ軸81、調整軸82、リリーフバ
ルブ83及びリリーフバルブ83を閉鎖する方向に付勢
するばね84とで構成するようにしている。リリーフバ
ルブ軸81は、リリーフバルブ軸81と螺合した調整軸
82を回動操作することにより、出力調整機構挿入孔5
1a内で摺動するようにされるとともに、リリーフバル
ブ軸81の外周面にポートP1とポートP2とを連通する
凹溝からなる通路81qを形成し、さらに、リリーフバ
ルブ軸81を軸と直角方向に貫通する通路81p及びこ
の通路81pの中間に連通し、リリーフバルブ軸81を
軸方向に貫通して、出力調整機構挿入孔51aのリリー
フバルブ83側に作動油を供給する通路81rを形成す
る。
【0020】この出力調整機構8は、油圧式打撃トルク
発生装置5のライナー50を回転すると、高圧室Hよ
り、ポートP1、通路81q、ポートP2を経て低圧室L
側へ所定量の作動油が流れる。このとき、トルクコント
ロールレンチ1の締付力が設定値に達する(高圧室Hの
作動油の圧力が設定圧力に達する)までは、リリーフバ
ルブ83は、ばね84の付勢力により、リリーフバルブ
軸81の端面に開口した作動油の通路81rを閉鎖した
状態を維持する。そして、トルクコントロールレンチ1
の締付力が設定値に達する(高圧室Hの作動油の圧力が
設定圧力に達する)と、リリーフバルブ83が開放さ
れ、作動油の一部が、ポートP1より、通路81q及び
通路81rを介して、リリーフバルブ83を通過して流
出し、ライナー上蓋52に形成した通路52aを通っ
て、ライナー上蓋52に形成したシリンダ52b内に流
入して、作動油の圧力がシリンダ52b内に配設したピ
ストン91に作用するように構成されている。
【0021】ところで、打撃トルクの大きさの調整は、
調整軸82を回動操作することにより、出力調整機構挿
入孔51a内でリリーフバルブ軸81を摺動させ、ばね
84にて付勢されるリリーフバルブ83の付勢力を調整
するとともに、ポートP1とポートP2を連通する通路8
1qの開口量を調整することにより行なうようにする。
【0022】この場合、リリーフバルブ軸81が回動す
ると、通路81pの開口の方向が変動し、打撃トルクの
大きさの正確な調整が困難になるため、図3に示すよう
に、リリーフバルブ軸81の軸方向に長孔81hを穿設
し、この長孔81hにライナー50のライナー本体51
に設けたノックピン57を嵌挿して、回り止めをするよ
うにする。
【0023】また、ポートP1とポートP2を連通する通
路81pの開口量を小さく設定することにより、検知圧
力を低圧にし、ばね84によるリリーフバルブ83の付
勢力の調整を容易にするとともに、ポートP1とポート
P2を連通する通路81qの開口量の調整による打撃ト
ルクの大きさの調整をより有効に機能させることができ
るが、通路81pの開口量をあまり小さく設定すると、
低出力の機種や小型の機種においては、後述のシャット
オフバルブ機構9を作動させるための検知圧力が低くな
りすぎたり、通路81pから通路81rに流入する作動
油の量が不足し、逆に打撃トルクの調整を正確に行うこ
とができなくなる場合がある。これを改善するため、図
3に示すように、通路81pを通し孔ではなく、片方の
口径を大きく、他方の口径を小としたオリフィス形状に
形成し、正回転時に、高圧室H側となるポートP1側の
口径が、低圧室L側となるポートP2側の口径よりも大
になるように、リリーフバルブ軸81を配設するように
する。これによって、ポートP1とポートP2を連通する
通路81qの開口量の調整による打撃トルクの大きさの
調整をより有効に機能させながら、通路81pから通路
81rに流入する油の量を確保することができ、打撃ト
ルクの大きさの調整を正確に行うことができる。
【0024】また、ポートP1とポートP2を連通する通
路81qの開口量を調整する際に、ポートP1とポート
P2を連通する通路81pにかかる作動油の圧力の変動
を防止するため、通路81pと通路81qをリリーフバ
ルブ軸81に分離壁81sを形成することが望ましい。
【0025】なお、リリーフバルブ軸81は、油圧式打
撃トルク発生装置5のライナー上蓋52内に設けること
もできる。リリーフバルブ軸81をライナー上蓋52内
に設けることにより、油圧式打撃トルク発生装置5の外
径を小さくでき、かつ、ライナー50を構成するライナ
ー本体51、ライナー上蓋52及びライナー下蓋53並
びにノックピン57の精度の許容度を大きくできるとと
もに、ライナー本体51とライナー上蓋52間のシール
性が出力調整機構挿入孔51aに影響されないものとな
る。
【0026】そして、上記のとおり、トルクコントロー
ルレンチ1の締付力が設定値に達する(高圧室Hの作動
油の圧力が設定圧力に達する)と、リリーフバルブ83
が開放され、作動油の一部が、リリーフバルブ83を通
過して流出し、作動油の圧力が、ピストン91に作用す
ることになるが、ピストン91の背部には、エアーモー
タ4を貫通して配設したロッド92を介して、パイロッ
トバルブ93が配設されているため、作動油の圧力を受
けたピストン91が、図1(a)において右方に移動す
ると、ロッド92を介して、パイロットバルブ93を操
作し、エアーモータへの高圧空気の供給を遮断するシャ
ットオフバルブ95を作動させるようにして、シャット
オフバルブ機構9を構成するようにしている。
【0027】このシャットオフバルブ機構9は、図4に
詳示するように、シャットオフバルブ95の一端側にエ
アーモータ4に供給される高圧空気が導入されるエアー
ポート11aを、他端側に連通孔95aを介して高圧空
気が導入されるエアーポート11cをそれぞれ形成し、
シャットオフバルブ95を開放する方向に付勢するばね
96を配設するようにするとともに、シャットオフバル
ブ95の他端側に形成したエアーポート11cとパイロ
ットバルブ93の背面側(ロッド92の反対側)のエア
ーポート11eを連通孔12により連通し、高圧空気の
圧力がパイロットバルブ93の背面にかかるようにし、
一方、パイロットバルブ93の前面側(ロッド92側)
のエアーポート11dを連通孔13により外部と連通
し、エアーポート11e内にパイロットバルブ93をエ
アーポート11dの方向、すなわち、パイロットバルブ
93を閉鎖する方向に付勢するばね94を配設し、さら
に、シャットオフバルブ機構9とエアーモータ4の境界
部におけるロッド92の外周部に、パイロットバルブ9
3を閉鎖する方向に付勢するばね94より付勢力の弱
い、ロッド92をピストン91の方向に付勢するばね9
7を配設するようにしている。
【0028】これにより、パイロットバルブ93を閉鎖
する方向に付勢するばね94を交換することなく、ロッ
ド92をピストン91の方向に付勢するばね97を交換
することにより、実質的にパイロットバルブ93を閉鎖
する方向に付勢するばね94を交換するのと同等の効果
を得ることができ、また、ロッド92をピストン91の
方向に付勢するばね97は、シャットオフバルブ機構9
とエアーモータ4の境界部に配設することができるた
め、高度な技術や手数を要することなく、簡易に交換を
することができる。
【0029】そして、トルクコントロールレンチ1の締
付力が設定値に達する(高圧室Hの作動油の圧力が設定
圧力に達する)と、油圧式打撃トルク発生装置5の作動
油の圧力により出力調整機構8のリリーフバルブ83が
開放され、リリーフバルブ83を通過する作動油の圧力
がライナー上蓋52に配設したピストン91に作用し、
ピストン91の背部にエアーモータ4を貫通して配設し
たロッド92を介して、パイロットバルブ93がばね9
4に抗して操作され、開放される。パイロットバルブ9
3が開放されると、エアーポート11c内の高圧空気
が、連通孔12、エアーポート11e、エアーポート1
1d及び連通孔13を介して外部に放出され、エアーポ
ート11c内の圧力が低下することとなり、これによ
り、シャットオフバルブ95が、図1及び図4に示す右
側の位置から左側の位置に移動し、高圧空気が導入され
るエアーポート11aとエアーモータ4に連通するエア
ーポート11bとを遮断して、エアーモータ4への高圧
空気の供給が停止され、ボルト等を予め設定した所定の
締付力で締め付けることができるものとなる。
【0030】ところで、このシャットオフバルブ機構9
においては、シャットオフバルブ95の他端側に形成し
たエアーポート11cとパイロットバルブ93の背面側
(ロッド92の反対側)のエアーポート11eを連通孔
12により連通し、高圧空気の圧力がパイロットバルブ
93の背面にかかるようにしているため、使用する高圧
空気の圧力によって、例えば、トルクコントロールレン
チ1に供給される高圧空気の圧力が0.5MPaと0.
6MPaの場合で、パイロットバルブ93の背面にかか
る圧力が変化することとなるが、この場合でも、使用す
る高圧空気の圧力に応じて、ピストン91に作用する油
圧式打撃トルク発生装置の作動油の圧力が変化する(ト
ルクコントロールレンチ1に供給される高圧空気の圧力
が高くなり、これに伴って、パイロットバルブ93の背
面にかかる圧力が高くなると、これに合わせて、ピスト
ン91に作用する作動油の圧力も高くなる。)ことによ
って相殺することができ、このため、シャットオフバル
ブ機構9の動作条件が変動せず、締付力の正確な調整を
容易に行うことができるものとなる。
【0031】なお、シャットオフバルブ95には、シャ
ットオフバルブ95が、図1及び図4に示す右側の位置
から左側の位置に移動し、高圧空気が導入されるエアー
ポート11aとエアーモータ4に連通するエアーポート
11bとを遮断したとき、高圧空気が導入されるエアー
ポート11aと制御機器(図示省略)と接続される通路
14を連通する連通孔95bを形成するようにし、これ
により、ボルト等の締付回数をカウントすることができ
るようにする。
【0032】以上、本発明のトルクコントロールレンチ
のシャットオフバルブ機構について、ライナー50の1
回転につき1回の間欠的な打撃トルクを主軸7に発生さ
せるトルクコントロールレンチを例に説明したが、本発
明のシャットオフバルブ機構は、その趣旨を逸脱しない
範囲において、広く一般のトルクコントロールレンチに
も適用することができる。
【0033】
【発明の効果】本第1発明のトルクコントロールレンチ
のシャットオフバルブ機構によれば、パイロットバルブ
を閉鎖する方向に付勢するばねを交換することなく、ロ
ッドをピストンの方向に付勢するばねを交換することに
より、トルクコントロールレンチ1の締付力の調整を行
うことができるという、実質的にパイロットバルブを閉
鎖する方向に付勢するばねを交換するのと同等の効果を
得ることができるとともに、ロッドをピストンの方向に
付勢するばねを適宜選定することにより、シャットオフ
バルブ機構が動作した後のピストンのリセット操作を、
ロッドを介して円滑に行うことができ、また、ロッドを
ピストンの方向に付勢するばねは、シャットオフバルブ
機構とエアーモータの境界部に配設することができるた
め、高度な技術や手数を要することなく、ユーザーが簡
易に交換をすることができ、締付力の正確な調整を容易
に行うことができる。
【0034】さらに、本第2発明のトルクコントロール
レンチのシャットオフバルブ機構によれば、シャットオ
フバルブの他端側に形成したエアーポートとパイロット
バルブの背面側のエアーポートを連通し、高圧空気の圧
力がパイロットバルブの背面にかかるようにしているた
め、使用する高圧空気の圧力によって、例えば、トルク
コントロールレンチに供給される高圧空気の圧力が0.
5MPaと0.6MPaの場合で、パイロットバルブの
背面にかかる圧力が変化することとなっても、使用する
高圧空気の圧力に応じて、ピストンに作用する油圧式打
撃トルク発生装置の作動油の圧力が変化することによっ
て相殺することができ、このため、シャットオフバルブ
機構の動作条件が変動せず、締付力の正確な調整を容易
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトルクコントロールレンチのシャット
オフバルブ機構を適用したトルクコントロールレンチの
一実施例を示し、(a)は正面縦断面図、(b)は
(a)のA−A線断面図である。
【図2】図1(a)のB−B線断面図である。
【図3】出力調整機構を示し、(a)は全体のリリーフ
バルブ軸の正面縦断面図、(b)はリリーフバルブ軸の
正面縦断面図、(c)は(b)のC−C線断面図であ
る。
【図4】本発明のトルクコントロールレンチのシャット
オフバルブ機構の要部を示す正面縦断面図である。
【図5】従来のトルクコントロールレンチを示す正面縦
断面図である。
【図6】同シャットオフバルブ機構の要部を示す正面縦
断面図である。
【符号の説明】
1 トルクコントロールレンチ 2 メインバルブ 3 正逆回転切換バルブ 4 エアーモータ 5 油圧式打撃トルク発生装置 50 ライナー 54 羽根 6 フロントケース 7 主軸 8 出力調整機構 81 リリーフバルブ軸 82 調整軸 83 リリーフバルブ 84 ばね 9 シャットオフバルブ機構 91 ピストン 92 ロッド 93 パイロットバルブ 94 ばね 95 シャットオフバルブ 95a 連通孔 95b 連通孔 96 ばね 97 ばね 11a,11b,11c,11d,11e エアーポー
ト 12 連通孔 13 連通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクコントロールレンチの締付力が設
    定値に達したことを油圧式打撃トルク発生装置の作動油
    の圧力により開放されるリリーフバルブにより検知し、
    該リリーフバルブを通過する作動油の圧力をピストンに
    作用させ、ピストンの背部に配設したロッドを介して、
    パイロットバルブを操作し、エアーモータへの高圧空気
    の供給を遮断するシャットオフバルブを作動させるよう
    にしたトルクコントロールレンチのシャットオフバルブ
    機構において、前記パイロットバルブを閉鎖する方向に
    付勢するばねを配設するとともに、前記ロッドに、前記
    パイロットバルブを閉鎖する方向に付勢するばねより付
    勢力の弱い、ロッドをピストンの方向に付勢するばねを
    配設したことを特徴とするトルクコントロールレンチの
    シャットオフバルブ機構。
  2. 【請求項2】 前記シャットオフバルブの一端側にエア
    ーモータに供給される高圧空気が導入されるエアーポー
    トを、他端側に連通孔を介して高圧空気が導入されるエ
    アーポートをそれぞれ形成し、シャットオフバルブを開
    放する方向に付勢するばねを配設するとともに、前記シ
    ャットオフバルブの他端側に形成したエアーポートとパ
    イロットバルブの背面側のエアーポートを連通し、高圧
    空気の圧力がパイロットバルブの背面にかかるように
    し、パイロットバルブの前面側のエアーポートを外部と
    連通したことを特徴とする請求項1記載のトルクコント
    ロールレンチのシャットオフバルブ機構。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006082189A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Toyo Kuki Seisakusho:Kk インパクトレンチ
JP2011025406A (ja) * 2010-09-27 2011-02-10 Uryu Seisaku Ltd トルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構
JP2018024053A (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 瓜生製作株式会社 トルクコントロールレンチ

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