JP3901632B2 - 油圧パルスレンチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧アクチュエータからなるモータと、該モータに連結された締め付けトルク発生機構と、ボルト・ナットなどの締結部品の締め付けトルクが所定値に達したときに上記モータを停止させるシャットオフバルブ機構とを有する油圧パルスレンチに関し、特に、シャットオフバルブ機構の構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図8に示すように、油圧パルスレンチ(100) は、例えばピストル型のケーシング(110) 内に、駆動源であるエアーモータ(120) と、このエアーモータ(120) に連結された油圧式の締め付けトルク発生機構(130) とを有している。締め付けトルク発生機構(130) には、ビスを回すためのビットやボルト・ナットを回すためのソケットが先端に装着される主軸(131) が設けられている。
【0003】
上記締め付けトルク発生機構(130) は、低負荷のときには主軸(131) が連続的に回転する一方、ボルト・ナットが着座(ボルト頭またはナットが被締結物の座面に接触)して締め付け負荷が大きくなると、エアーモータ(120) の出力軸(121) が一回転する間に一度だけ締め付けトルク(打撃トルク)を発生してボルト・ナットを締め付けるように構成されている。
【0004】
締め付けトルク発生機構(130) は、具体的にはエアーモータ(120) の出力軸(121) に連結されたオイルシリンダ(132) を備えている。このオイルシリンダ(132) には、上記主軸(131) が回転可能に保持され、かつ作動油が封入されている。そして、締め付け負荷が小さいときはオイルシリンダ(132) と主軸(131) とが一体的に回転する。また、ボルト・ナットの着座により締め付け負荷が大きくなると、エアーモータ(120) の回転に伴ってオイルシリンダ(132) が一回転する間に一度だけ、該オイルシリンダ(132) 内が高圧室と低圧室とに区画され、該高圧室で発生する作動油のピーク圧でオイルシリンダ(132) から上記主軸(131) に回転力を伝達して締め付けトルクが発生するようにしている。この構成においてエアーモータ(120) が連続回転すると、締め付けトルクは間欠的に、つまりパルス状に発生することになる。
【0005】
上記油圧パルスレンチ(100) には、締め付け作業中にボルトやナットの締め付けトルクが所定値に達するとエアーモータ(120) を停止するため、エアーモータ(120) へのエアーの供給通路(115) にスプリングリターン式のシャットオフバルブ機構(141) が設けられている(例えば、特許文献1参照)。また、上記締め付けトルク発生機構(130) のオイルシリンダ(132) とこのシャットオフバルブ機構(141) との間には、リリーフバルブ(151) とピストン機構(152) とを配置したシャットオフ通路(153) が設けられている。上記ピストン機構(152) は、作動油の圧力が作用するピストン(154) と、該ピストン(154) に連動するピストンロッド(155) とから構成されている。そして、締め付けトルクが所定値に達したときには、オイルシリンダ(132) 内の作動油の圧力をリリーフバルブ(151) からピストン機構(152) に作用させてシャットオフバルブ機構(141) に伝達することで、該シャットオフバルブ機構(141) を動作させてエアーモータ(120) へのエアーの流れを遮断するようにしている。
【0006】
上記シャットオフバルブ機構(141) は、具体的には、締め付けトルクが所定値に達したときの上記ピストン機構(152) の動作で作動するパイロットバルブ(142) と、該パイロットバルブ(142) の作動時にエアーモータ(120) へのエアーの供給を停止するシャットオフバルブ(143) とを備えている。パイロットバルブ(142) は、上記ピストンロッド(155) が貫通するバルブシート(144) と、上記ピストンロッド(155) の先端部に接するように配置されたボール(弁体)(145) と、バルブシート(144) の貫通孔(144a)を閉塞するように該ボール(145) を付勢するスプリング(146) とを備えている。
【0007】
上記ボール(145) は、通常はバルブシート(144) に着座して上記貫通孔(144a)を閉塞しているが、ピストンロッド(155) により押されるとバルブシート(144) から離れて上記貫通孔(144a)を開口する動作を行う。これにより、シャットオフバルブ(143) の2つのエアーポート(エアー導入側:143a、モータへの排出側:143b)に差圧が発生し、該シャットオフバルブ(143) の動作が引き起こされる。シャットオフバルブ(143) が動作すると、エアー供給通路(115) が分断され、エアーモータ(120) が停止する。また、エアーモータ(120) が停止した後は、オイルシリンダ(132) 内の圧力が下がるため、パイロットバルブ(142) のボール(145) と上記ピストン機構(152) とが一緒に元の位置に復帰し、シャットオフバルブ(143) も元の状態に戻ってエアーモータ(120) へのエアー供給を再開できるようになる。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−165274号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成では、復帰時はパイロットバルブ(142) のボール(145) がバルブシート(144) に着座する位置で必ず止まるため、ピストンロッド(155) もその位置で停止する。このとき、ピストン(154) は復帰方向へは無負荷の状態になっており、ピストン(154) の停止位置を機械的に定めるようにはなっていない。このため、ピストン(154) が常に一定の位置で停止するとは限らない問題がある。この結果、次回起動時のピストン(154) の動作が一定せず、締め付け作業が不安定になることも考えられる。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、油圧パルスレンチのシャットオフバルブ機構を改良することにより、シャットオフ後のピストンの復帰位置を一定させて、油圧パルスレンチの動作の安定化を図ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エアーの供給通路を開閉するシャットオフバルブと該シャットオフバルブの開閉動作を制御するパイロットバルブとを備えたシャットオフバルブ機構において、パイロットバルブの復帰動作の可動範囲を広げ、ピストンを該パイロットバルブの復帰動作で一定の位置に戻せるようにしたものである。
【0012】
具体的に、請求項1に記載の発明は、流体圧アクチュエータからなるモータ(20)と、該モータ(20)に連結された締め付けトルク発生機構(30)と、上記モータ(20)へ駆動流体を供給する供給通路(15)中に配置されたシャットオフバルブ機構(53)と、締め付けトルクが所定値に達するとシャットオフバルブ機構(53)を介してモータ(20)を停止させる動作を行うピストン機構(56)とを備え、シャットオフバルブ機構(53)が、上記供給通路(15)を開放する開放位置と該供給通路(15)を閉鎖する閉鎖位置とに切り換え可能なシャットオフバルブ(81)と、該シャットオフバルブ(81)を閉鎖位置から開放位置へ向かって付勢する第1付勢手段(82)と、該シャットオフバルブ(81)の開閉動作を制御するように作動位置と作動停止位置とに切り換え可能なパイロットバルブ(85)と、該パイロットバルブ(85)を作動位置から作動停止位置へ向かって付勢する第2付勢手段(89)とを備えた油圧パルスレンチを前提としている。
【0013】
そして、上記パイロットバルブ(85)は、上記シャットオフバルブ(81)が有する圧力作用面(84d) を作動停止位置において遮蔽する一方、所定の締め付けトルクが得られると上記ピストン機構(56)の動作に連動して作動位置へ移動し、該圧力作用面(84d) を開放して該圧力作用面 (84d) に駆動流体の圧力を作用させてシャットオフバルブ(81)を閉鎖位置へ移動させるように構成されている。また、上記パイロットバルブ(85)は、開放位置にあるシャットオフバルブ(81)と当接した位置が作動停止位置に設定される一方、該作動停止位置側の可動範囲が、該作動停止位置に対してシャットオフバルブ (81) が開放位置から閉鎖位置へ移動する方向へ広げられている
【0014】
この請求項1の発明では、供給通路(15)からモータ(20)に駆動流体を供給すると、該モータ(20)が回転するので、トルク発生機構(30)を介してボルトやナットの締め付け作業を行うことができる。また、ボルトやナットが所定の締め付けトルクで締め付けられるとピストン機構(56)が働き、それに連動してシャットオフバルブ機構(53)が動作してモータ(20)の回転が停止する。
【0015】
具体的には、所定の締め付けトルクが得られるとピストン機構(56)が動作して、パイロットバルブ(85)が作動位置へ移動する。そうするとシャットオフバルブ(81)の圧力作用面(84d) が開放され、該圧力作用面(84d) に駆動流体の圧力が作用してシャットオフバルブ(81)が閉鎖位置へ移動する。シャットオフバルブ(81)が閉鎖位置に移動すると供給通路(15)が閉鎖されるため、モータ(20)が停止し、締め付けトルク発生機構(30)も停止して締め付け作業が自動的に終了する(シャットオフ)。
【0016】
シャットオフ後、パイロットバルブ(85)は第2付勢手段(89)に付勢されて作動停止位置の方へ移動する。このとき、シャットオフバルブ(81)は閉鎖位置にとどまっている状態か、開放位置へ戻る途中の状態で、まだ開放位置には戻っていない。したがって、パイロットバルブ(85)を、開放位置にあるシャットオフバルブ(81)と当接する作動停止位置よりも、シャットオフバルブ(81)の閉鎖位置の方向へ移動させることができる。このことにより、例えばピストン機構(56)の復帰時の機械的な停止位置を定めた場合に、該ピストン機構(56)をその停止位置において復帰方向へ付勢した状態で保持することが可能となる。
【0017】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1の油圧パルスレンチにおいて、ピストン機構(56)が、モータ(20)を停止させる作動停止動作と、作動停止動作から復帰する復帰動作とを行うとともに、復帰動作側の可動範囲に機械的な停止位置が定められており、パイロットバルブ(85)の作動停止位置側の可動範囲が、ピストン機構(56)の復帰動作側の可動範囲の停止位置に対応する位置を超える範囲に定められていることを特徴としている。
【0018】
この請求項2の発明では、パイロットバルブ(85)は、その復帰動作中に、ピストン機構(56)の復帰動作が停止する位置において停止するが、この位置は該パイロットバルブ(85)の作動停止位置側の可動範囲の限界位置よりも手前の位置である。したがって、復帰動作が停止したピストン機構(56)は、まだ動作しようとするパイロットバルブ(85)によって付勢されるので、確実に一定の復帰位置に戻ることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、この実施形態に係る油圧パルスレンチ(1) の断面構造図である。図示するように、この油圧パルスレンチ(1) は、本体部(11)とハンドル部(12)とが一体的に構成されたケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)の本体部(11)は、リアケース(11a) とフロントケース(11b)とから構成されている。ケーシング(10)の本体部(11)には、駆動源であるエアーモータ(20)と、該エアーモータ(20)により駆動される締め付けトルク発生機構(30)とが収納されている。締め付けトルク発生機構(30)は、エアーモータ(20)の出力軸(21)に連結されるとともに、ケーシング(10)の本体部(11)に回転可能に保持された主軸(31)にも連結されている。この主軸(31)は、ボルト・ナットを締め付けるためのソケットや、ビスを締め付けるためのビットを先端に装着することができるようになっている。
【0021】
上記ハンドル部(12)には、操作レバー(25)と回転方向切換ツマミ(26)とが設けられている。操作レバー(25)は主操作弁(27)に連結され、回転方向切換ツマミ(26)は回転切換弁(28)に連結されている。そして、操作レバー(25)は、主操作弁(27)を開閉して油圧パルスレンチ(1) の起動と停止を切り換えるように構成され、回転方向切換ツマミ(26)は、回転切換弁(28)を回して主軸(31)の回転方向を切り換えるように構成されている。なお、ハンドル部(12)の下端には、図示しないエアーホースを接続するためのコネクタ部(29)が設けられており、エアーホースから供給されたエアーがハンドル部(12)の中を通り、主操作弁(27)や回転切換弁(28)を通ってエアーモータ(20)に供給される。
【0022】
図2は、ケーシング(10)の本体部(11)におけるフロントケース(11b) 側の内部機構を示す断面構造図、図3は、該本体部(11)におけるリアケース(11a) 側の内部機構を示す断面構造図である。上記エアーモータ(20)はベーン式のエアーモータである。該エアーモータ(20)は、図3に示すように、出力軸(21)とベーン(22)とが筒状のモータケース(23)に挿入されたもので、出力軸(21)がベーン(22)とともに該モータケース(23)に対して回転可能に構成されている。このエアーモータ(20)は、操作レバー(25)により主操作弁(27)を開放してエアーを供給すると起動し、回転方向切換ツマミ(26)により回転切替弁を操作すると回転方向を切り替えることができる。
【0023】
上記締め付けトルク発生機構(30)は、図2に示すように上記エアーモータ(20)の出力軸(21)に連結されたオイルシリンダ(32)を備え、オイルシリンダ(32)には作動油が充填されている。上記主軸(31)はこのオイルシリンダ(32)内に装着されている。上記オイルシリンダ(32)は、シリンダケース(33)内に、筒状のオイルシリンダ本体(34)と、該オイルシリンダ本体(34)の両端に固定されたシリンダ上蓋(35)及びシリンダ下蓋(36)と、シリンダケース(33)に装着されたエンドプレート(37)とを備えている。上記主軸(31)は先端部がシリンダ下蓋(36)側から突出し、後端部がシリンダ上蓋(35)内に嵌合している。オイルシリンダ(32)内には、上記エアーモータ(20)の回転に伴うオイルシリンダ(32)の回転力を、作動油を介して主軸(31)に伝達する伝達機構(40)が設けられている。
【0024】
この伝達機構(40)は、ボルト・ナットの締め付け作業中に該ボルト・ナットが着座するまでの低負荷時には、オイルシリンダ(32)と主軸(31)が一体的に回転するように構成されている。また、該伝達機構(40)は、ボルト・ナットが着座して締め付け負荷が大きくなると、オイルシリンダ(32)が一回転する間に一度だけ作動油にピーク圧を発生させて、そのピーク圧発生時にオイルシリンダ(32)から上記主軸(31)に回転力を伝達して締め付けトルクを発生させるようになっている。
【0025】
図4は図2のIV−IV線断面図であり、トルク発生機構(30)の軸直角断面構造を表している。この図4に示しているように、主軸(31)には2枚のブレード(41)が装着されている。これらのブレード(41)は、主軸(31)の外周面に回転中心を挟んで反対の位置に形成されたブレード溝(42)に装着され、スプリング(43)(図2)により主軸(31)の径方向外方へ付勢されてオイルシリンダ本体(34)の内周面に摺接するようになっている。また、主軸(31)の外周面には、両ブレード(41)の間の位置に、軸方向へのびるシール突起(44)が形成されている。主軸(31)の外周面は、シール突起(44)を除く部分が該シール突起(44)からくぼんだ形になっている。
【0026】
オイルシリンダ(32)の内周面は断面が繭形(中央部が若干くびれた長円形)に形成されている。オイルシリンダ(32)の内周面には軸方向へのびる4つのシール部(45)が形成され、該内周面は、シール部(45)を除く部分が該シール部(45)からくぼんだ形になっている。このシール部(45)のうち2つは、主軸(31)の回転中心を挟んで相対する位置から僅かにずれた位置に形成されている。
【0027】
図4(a)から図4(d)には、オイルシリンダ(32)が90°回転する毎の動作の様子を表している。この機構では、図4(a)に示しているように、オイルシリンダ(32)が1回転するときに一度だけ、4つのシール部(45)が主軸(31)のシール突起(44)及びブレード(41)と密着する。これにより、オイルシリンダ(32)内が4つの部屋に区画され、2つの部屋で作動油が高圧に、他の2つで作動油が低圧になる。そして、このときにオイルシリンダ(32)の回転力が作動油の高圧圧力とブレード(41)とを介して主軸(31)に伝達され、締め付けトルク(打撃トルク)が発生する。したがって、エアーモータ(20)が連続回転すると、締め付けトルクは間欠的に、つまりパルス状に発生することになる。
【0028】
一方、図3に示すように、この油圧パルスレンチ(1) には、所定の締め付けトルクが得られるとエアーモータ(20)を停止するための自動停止機構(50)が設けられている。自動停止機構(50)は、シャットオフ通路(51)と、リリーフバルブ(52)と、シャットオフバルブ機構(53)と、ピストン機構(56)とを備えている。
【0029】
シャットオフ通路(51)は、一端が上記オイルシリンダ(32)に連通し、他端がピストン機構(56)に連通している。上記リリーフバルブ(52)は、オイルシリンダ(32)の回転中に作動油が所定の高圧圧力になると開放するようにシャットオフ通路(51)に設けられている。また、シャットオフバルブ機構(53)は、エアーモータ(20)に駆動流体であるエアーを供給するエアー供給通路(15)中に配置されている。
【0030】
上記ピストン機構(56)は、シャットオフ通路(51)からリリーフバルブ(52)を通過した作動油の圧力でシャットオフバルブ機構(53)を開閉するように構成されている。このピストン機構(56)は、ピストン(54)及びピストンロッド(55)から構成され、主軸(31)と同一の中心線上に配置されている。そして、ピストン(54)は、上記エアーモータ(20)の中心を通るように配置されたピストンロッド(55)を介してシャットオフバルブ機構(53)に連結されている。この構成において、所定の締め付けトルクが得られると、ピストン(54)及びピストンロッド(55)がケーシング(10)の後端面側へ移動して、シャットオフバルブ機構(53)がエアーモータ(20)を停止させる動作を行う。
【0031】
シャットオフバルブ機構(53)は、エアー供給通路(15)中に配置されたシャットオフバルブ(81)と、該シャットオフバルブ(81)の動作を制御するパイロットバルブ(85)とを備えている。そして、シャットオフバルブ機構(53)は、締め付けトルク発生機構(30)において得られる締め付けトルクが所定値に達したときに、オイルシリンダ(32)内の作動油の圧力がリリーフバルブ(52)からピストン(54)を介してシャットオフバルブ(81)に伝達されると、パイロットバルブ(85)及びシャットオフバルブ(81)の動作によりエアーモータ(20)へのエアーの流れを遮断する。
【0032】
シャットオフバルブ機構(53)について、その拡大断面図である図5を参照して具体的に説明する。まず、上記リアケース(11a) には、エアーモータ(20)の回転中心と同心上に、シャットオフバルブ機構(53)を装着するためのバルブ装着孔(18)が形成されている。このバルブ装着孔(18)は径寸法が3段階に異なる孔であり、フロントケース(11b) 側から順に、小径部(18a) 、中間径部(18b) 、及び大径部(18c) が同心上に形成されている。上記エアー供給通路(15)は、ハンドル部(12)側からバルブ装着孔(18)の大径部(18c) に連通し、中間径部(18b) を介してエアーモータ(20)に連通している。
【0033】
上記シャットオフバルブ(81)は、上記リアケース(11a) に固定されたガイド部材(83)と、該ガイド部材(83)に対して摺動可能なバルブ本体(84)と、両部材(83,84) の間に装着された第1リターンスプリング(第1付勢手段)(82)とを有している。ガイド部材(83)は、上記小径部(18a) にネジで固定される固定部(83a) と、上記中間径部(18b) 内で上記バルブ本体(84)の動作を案内する筒状のガイド部(83b) とから構成されている。固定部(83a) には、上記ピストンロッド(55)が貫通している。この固定部(83a) は、ピストンロッド(55)と上記ケーシング(10)に対して、それぞれOリングにより気密状態に保持されている。また、上記ガイド部(83b) は、上記中間径部(18b) よりも小径に形成されている。
【0034】
上記バルブ本体(84)は、上記ピストンロッド(55)が貫通するように構成され、ガイド部材(83)のガイド部(83b) にスライド可能に嵌合するスライド部(84a) と、該スライド部(84a) と一体の鍔状部(84b) とを備え、鍔状部(84b) にはOリング(84c) が装着されている。そして、上記ガイド部材(83)の固定部(83a) とバルブ本体(84)の鍔状部(84b) との間に、上記第1リターンスプリング(82)が装填されている。また、上記鍔状部(84b) の端面(図の右側の端面)は、エアーの圧力が作用する圧力作用面(84d) を構成している。
【0035】
上記バルブ本体(84)は、この第1リターンスプリング(82)に付勢されて通常は中間径部(18b) の肩部分(18d) との間に空間ができる状態(開放位置)となっているが、後述するように上記圧力作用面(84d) の全面にエアーの圧力が作用すると、上記第1リターンスプリング(82)の付勢力に抗して図の左方向へ移動する。これにより、上記鍔状部(84b) に装着されているOリング(84c) が中間径部(18b) の肩部分(18d) に密着し(閉鎖位置)、エアー供給通路(15)が中間径部(18b) と大径部(18c) との間で分断されて、エアーモータ(20)へのエアーの供給が遮断される。
【0036】
上記パイロットバルブ(85)は、上記バルブ装着孔(18)の大径部(18c) に固定されるエンドキャップ(86)と、このエンドキャップ(86)に保持された弁体(87)とを備えている。エンドキャップ(86)は、上記大径部(18c) にネジで固定される筒状のガイド部(86a) と、リアケース(11a) の後端面に当接する大径の本体部(86b) とを有し、本体部(86b) にはエンドキャップ(86)の取り付けや取り外し作業を行うための作業工具孔(86c) が形成されている。
【0037】
上記弁体(87)は、上記エンドキャップ(86)のガイド部(86a) に嵌合し、その軸心方向へスライド可能に構成されている。また、エンドキャップ(86)には調整ネジ(88)が装着されており、この調整ネジ(88)に上記ガイド部(86a) 内に位置するように取り付けられたプレート(88a) と上記弁体(87)との間に、該弁体(87)をシャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)の方向へ付勢する第2リターンスプリング(第2付勢手段)(89)が装着されている。
【0038】
上記第2リターンスプリング(89)により、パイロットバルブ(85)の弁体(87)は上記シャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)の圧力作用面(84d) に当接する位置(作動停止位置)に向かって付勢されている。一方、パイロットバルブ(85)の弁体(87)は、上記ピストン(54)及びピストンロッド(55)が図の右方向へ移動するとそれに連動し、上記シャットオフバルブ(84)の圧力作用面(84d) を開放する作動位置へ移動する。上記調整ネジ(88)を回して第2リターンスプリング(89)の撓み量を調整しておくと、シャットオフ動作が開始される締め付けトルクの設定値を変えることができる(詳しくは後述する)。
【0039】
上記パイロットバルブ(85)の弁体(87)は、上記作動停止位置に対して、シャットオフバルブ(81)が開放位置から閉鎖位置へ移動する方向へさらに可動に構成されている。また、上記ピストン機構(56)は、モータ(20)を停止させる作動停止動作を行った後、パイロットバルブ(85)の第2リターンスプリング(89)に付勢されて作動停止動作から復帰する復帰動作とを行うものであり、復帰動作側は、図3に示すピストン(54)の当たり面(54a) とシリンダ上蓋(35)の当たり面(35a) とが当接する位置が機械的な停止位置に定められている。そして、上記パイロットバルブ(85)は、作動停止位置側の可動範囲が、上記ピストン機構(56)の復帰動作側の停止位置に対応する位置を超えるような範囲に定められている。これにより、上記ピストン機構(56)は、復帰動作の停止位置において上記当たり面(35a,54a) 同士が圧接した状態となる。
【0040】
上記エンドキャップ(86)のガイド部(86a) は、シャットオフバルブ(81)の開放位置側への動作のストッパになっており、かつその先端には、複数の小さなスリット(86b) が形成されている。また、上記パイロットバルブ(85)の弁体(87)には、シャットオフバルブ(81)側の端面に、合成樹脂やゴムで形成されたシールリング(87a) が装着され、上記作動停止位置において該シールリング(87a) がシャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)と密着するようになっている。さらに、パイロットバルブ(85)の弁体(87)の中央部の数カ所と、上記調整ネジ(88)の中心部には、それぞれエア抜き孔(87b,88b) が形成されている。
【0041】
上記シャットオフ通路(51)は、シリンダ上蓋(35)の内部に形成されている。また、上記リリーフバルブ(52)は、シリンダ上蓋(35)内に、オイルシリンダ(32)の軸直角方向沿いに配置されている。リリーフバルブ(52)は、その拡大断面図である図6に示すように、シリンダ上蓋(35)の径方向一方側(図の下方側)から装着されたバルブシート(61)と、径方向他方側(図の上方側)から装着されたトルク調節ネジ(62)と、その間に装着された弁体としてのボール(63)とを備えている。バルブシート(61)の先端部はピン(61a) として形成され、トルク調節ネジ(62)の先端部はスリーブ(62a) として形成されている。バルブシート(61)のピン(61a) とトルク調節ネジ(62)のスリーブ(62a) とは、互いに嵌合している。
【0042】
バルブシート(61)のピン(61a) には、該バルブシート(61)の径方向に貫通する長孔(61b) と、該バルブシート(61)の先端部の端面から長孔(61b) まで連通する軸孔(61c) とが形成されている。一方、トルク調節ネジ(62)のスリーブ(62a) の中にはスプリング(64)が装着され、該スプリング(64)が上記ボール(63)をバルブシート(61)の先端面に押しつけて軸孔(61c) を閉鎖している。この構成において上記トルク調節ネジ(62)を回して矢印C方向に位置を調節すると、スプリング(64)のたわみ量が変化するので、リリーフバルブ(52)の動作力を調整することができる。
【0043】
上記トルク調節ネジ(62)のスリーブ(62a) には、内周面から外周面に貫通する連通孔(62b) が設けられている。連通孔(62b) は、上記スリーブ(62a) の周方向に分割して複数箇所(例えば90°間隔で4箇所)に形成されている。この連通孔(62b) は、オイルシリンダ(32)からシャットオフ通路(51)を流れる作動油が上記ボール(63)をバルブシート(61)から押し上げてスリーブ(62a) 内に流入したときに、該作動油をスリーブ(62a) の外側へ案内するものである。
【0044】
上記トルク調節ネジ(62)は、ネジを回して位置を調整することにより、該トルク調節ネジ(62)のスリーブ(62a) とバルブシート(61)のピン(61a) とのオーバーラップ代を調整できるようになっている。これにより、上記長孔(61b) の開口面積を変化させ、作動油の流量を調整できる可動絞り(68)が構成されている。
【0045】
図6のVII−VII線断面図である図7に示すように、オイルシリンダ(32)には、高圧室(C1)と低圧室(C2)とをバルブシート(61)の長孔(61b) を介して互いに連通させる連通路(65)が設けられている。この連通路(65)は、シャットオフ通路(51)と一部を共用している。この連通路(65)により、通常の締め付け作業中に、高圧室(C1)内の作動油の一部を低圧室(C2)に逃がす作用が生じる。そして、予め上記トルク調節ネジ(62)を調整しておくことにより、長孔(61b) の開口面積を変化させて高圧室(C1)から低圧室(C2)に戻る作動油の流量を適宜設定しておくことができる。
【0046】
具体的には、上記可動絞り(68)を絞り込むと、連通路(65)を流れる作動油の流量が少なくなるために、オイルシリンダ(32)内の発生圧力を高くするような設定が可能で、締め付けトルクを大きな値に設定できる。逆に可動絞り(68)を開くと連通路(65)を流れる作動油の流量が多くなるために、オイルシリンダ(32)内の圧力を低くするような設定が可能で、締め付けトルクを小さな値に設定できる。
【0047】
なお、このように締め付けトルクの設定を調整する場合には、シャットオフバルブ機構(53)におけるシャットオフ動作の設定値も適宜調整しておくとよい。具体的には、パイロットバルブ(85)の第2リターンスプリング(89)をばね定数の異なるものに交換するか、調整ネジ(88)を回すことにより、該設定値を締め付けトルクに合わせて調整することができる。
【0048】
上記シャットオフ通路(51)には、図6に示すように、リリーフバルブ(52)の下流側から分岐してオイルシリンダ(32)に連通する分岐通路(71)が設けられている。この分岐通路(71)にはチェックバルブ(72)が配置されている。チェックバルブ(72)は、主軸(31)の後端部に形成されたバルブ孔(73)に、バルブ本体(74)が装着されたものである。主軸(31)には、オイルシリンダ(32)内からバルブ孔(73)に連通する高圧導入孔(75)が形成されている。また、バルブ孔(73)には、チェックバルブ(72)を閉鎖する方向へバルブ本体(74)を付勢するスプリング(76)が設けられている。
【0049】
上記チェックバルブ(72)を設けたことにより、締め付け作業中には、オイルシリンダ(32)内の作動油の圧力が上記バルブ本体(74)に作用して、該バルブ本体(74)が上記分岐通路(71)の開口端に当接し、分岐通路(71)が閉鎖される。一方、シャットオフ後は、作動油の圧力が下がるためにピストン(54)の復帰動作でチェックバルブ(72)が開き、分岐通路(71)などに残った作動油をバルブ孔(73)とバルブ本体(74)の間の微細な隙間からオイルシリンダ(32)内に戻すことができる。
【0050】
次に、以上のように構成された油圧パルスレンチ(1) の動作について具体的に説明する。
【0051】
この油圧パルスレンチ(1) により締め付け作業を行うときは、まず操作レバー(25)により主操作弁(27)を開放してエアーをエアーモータ(20)に供給し、該エアーモータ(20)を起動する。エアーモータ(20)の出力軸(21)が回転すると、該出力軸(21)に連結されたオイルシリンダ(32)が回転する。オイルシリンダ(32)の回転は、作動油とブレード(41)とを介して主軸(31)に伝達される。
【0052】
ボルト・ナットが着座するまでは、締め付け負荷が小さいため、オイルシリンダ(32)と主軸(31)が一緒に回転し、ボルト・ナットが回される。ボルト・ナットが着座すると締め付け負荷が大きくなって主軸(31)の回転が止まるが、オイルシリンダ(32)は停止せずに回転を続ける。そして、オイルシリンダ(32)が一回転する間に4つのシール部(45)と主軸(31)側のシール突起(44)及びブレード(41)との位置が揃うと、オイルシリンダ(32)内が4つの部屋に区画されて2つで高圧圧力が発生し、オイルシリンダ(32)の回転が高圧の作動油とブレード(41)とを介して主軸(31)に伝達される。これにより締め付けトルク(打撃トルク)が発生し、この作用がオイルシリンダ(32)の一回転に一度繰り返されることでボルト・ナットが間欠的に締め付けられて行く。なお、締め付けトルクの発生時は高圧室(C1)の作動油の一部が連通路(65)を通って低圧室(C2)に導入されるため、該高圧室(C1)の圧力が過度に上昇するのを抑えながら、所定の締め付けトルクが得られるまでオイルシリンダ(32)の回転が連続する。
【0053】
オイルシリンダ(32)内の高圧の作動油は、シャットオフ通路(51)を通ってリリーフバルブ(52)にも作用している。そして、締め付けトルク発生機構(30)において予め定められた締め付けトルクが得られると、オイルシリンダ(32)内の作動油の圧力が設定値まで上昇し、リリーフバルブ(52)が開放される。リリーフバルブ(52)が開くと作動油がトルク調節ネジ(62)のスリーブ(62a) に形成した連通孔(62b) を通ってピストン(54)の端面まで到達する。そうすると、この作動油の圧力によりピストン(54)がケーシング(10)の後端方向へ移動するので、シャットオフバルブ機構(53)が動作してエアーモータ(20)へのエアーの供給が遮断され、エアーモータ(20)が停止する。このように、締め付け作業は所定の締め付けトルクが得られると自動的に終了する。
【0054】
この油圧パルスレンチにおける通常の締め付け作業中には、エアー圧がシャットオフバルブ(81)の圧力作用面(84d) に対して、エンドキャップ(86)のガイド部(86a) のスリット(86b) に対応する小さな面積でのみ作用している。この状態ではエアー圧により発生する力は小さく、それよりも第1リターンスプリング(第1付勢手段)(82)による付勢力の方が大きいため、シャットオフバルブ(81)は開放位置に保持される。つまり、このときは上記圧力作用面(84d) は全体が閉鎖されているのと実質的に同じ状態である。
【0055】
一方、所定の締め付けトルクが得られたときにパイロットバルブ(85)が作動位置へ移動すると、シャットオフバルブ(81)の圧力作用面(84d) は全面が開放される。そして、エアーが上記エンドキャップ(86)のガイド部(86a) のスリット(86b) を通って該圧力作用面(84d) の全面に作用する状態となり、シャットオフバルブ(81)に対する圧力の作用面積が急激に増大する。このため、エアー圧による力が上記付勢力に勝り、シャットオフバルブ(81)が閉塞位置へ移動する。その結果、シャットオフバルブ(81)の鍔状部(84b) に装着されているOリング(84c) が中間径部(18b) の肩部分(18d) に密着してエアー供給通路(15)が遮断され、エアーモータ(20)へのエアーの供給が行われなくなって該エアーモータ(20)が停止する。
【0056】
エアーモータ(20)が停止すると、締め付けトルク発生機構(30)も停止し、作動油の圧力が低下する。このことにより、ピストンに作用していた力が低下し、ピストン(54)及びピストンロッド(55)がパイロットバルブ(85)の第2リターンスプリング(89)の付勢力によって押し戻されることになる。このとき、既にエアーの供給が停止されているため、シャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)も閉塞位置から開放位置へ向かって復帰動作を行う。
【0057】
パイロットバルブ(85)の弁体(87)が作動位置から作動停止位置へ戻るとき、シャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)は復帰動作の途中であり、完全に開放位置へは戻っていない。このため、パイロットバルブ(85)の弁体(87)は、シャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)が開放位置に戻ったときに該バルブ本体(84)と当接する作動停止位置よりも、さらにケーシングの先端方向(図の左方向)へ移動することが可能である。このため、該パイロットバルブ(85)の弁体(87)が、第2リターンスプリング(89)によりピストン(54)を確実に押し戻す動作を行う。
【0058】
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態によれば、シャットオフ後、シャットオフバルブ(81)がまだ開放位置には戻っていない状態で、パイロットバルブ(85)を、第2リターンスプリング(89)により、開放位置にあるシャットオフバルブ(81)と当接する作動停止位置よりも図の左方向へ移動させることができる。このことにより、ピストン機構(56)を復帰途中で止めることなく、確実に復帰させることが可能となる。これにより、ピストン(54)の復帰位置が一定し、油圧パルスレンチ(1) の動作の安定化を図ることができる。
【0059】
また、上記実施形態では、パイロットバルブ(85)の弁体(87)の作動停止位置側の可動範囲を、ピストン機構(56)の復帰動作側の可動範囲を超える範囲に定めている。したがって、パイロットバルブ(85)が、その復帰動作中に、ピストン機構(56)の可動範囲の限界点に対応する位置において停止したとき、ピストン機構(56)を付勢して確実に元の状態に復帰させる。したがって、油圧パルスレンチ(1) の動作をより安定させることが可能となる。
【0060】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0061】
例えば、上記実施形態では、シャットオフバルブ(81)のバルブ本体(84)やパイロットバルブ(85)の弁体(87)として、板状ないしブロック状に形成したものを用いているが、その代わりにボール状のものを用いるなど、各部品の形状は適宜変更してもよい。
【0062】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、通常の締め付け作業中には開放位置にあるシャットオフバルブ(81)に当接して作動停止位置に保持されているパイロットバルブ(85)が、シャットオフ後の復帰時にはシャットオフバルブ(81)が閉鎖位置から開放位置への復帰動作の途中であるため、上記作動停止位置よりもシャットオフバルブ(81)の閉鎖位置側の位置へ移動する。したがって、ピストン機構(56)の確実な復帰が可能であり、油圧パルスレンチ(1) の動作の安定化を図ることができる。
【0063】
また、請求項2に記載の発明によれば、パイロットバルブ(85)の作動停止位置側の可動範囲を、ピストン機構(56)の復帰動作側の可動範囲よりも広くしたことにより、ピストン機構(56)の復帰動作が停止したときに該ピストン機構(56)を復帰動作の方向へ付勢するようにしている。これによりピストン機構(56)を常に一定した停止位置に復帰させ、油圧パルスレンチの動作を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る油圧パルスレンチの断面構造図である。
【図2】ケーシングの本体部におけるフロントケース側の内部機構を示す断面構造図である。
【図3】ケーシングの本体部におけるリアケース側の内部機構を示す断面構造図である。
【図4】トルク発生機構の軸直角断面図であり、(a)から(d)は動作状態を示している。
【図5】シャットオフバルブの拡大断面図である。
【図6】リリーフバルブの拡大断面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】従来の油圧パルスレンチの断面構造図である。
【符号の説明】
(10) ケーシング
(20) モータ(エアーモータ)
(30) トルク発生機構
(31) 主軸
(32) オイルシリンダ
(40) 伝達機構
(50) 自動停止機構
(53) シャットオフバルブ機構
(54) ピストン
(81) シャットオフバルブ
(82) 第1リターンスプリング(第1付勢手段)
(83) ガイド部材
(84) バルブ本体
(84d) 圧力作用面
(85) パイロットバルブ
(86) エンドキャップ
(87) 弁体
(88) 調整ネジ
(89) 第2リターンスプリング(第2付勢手段)

Claims (2)

  1. 流体圧アクチュエータからなるモータ(20)と、該モータ(20)に連結された締め付けトルク発生機構(30)と、上記モータ(20)へ駆動流体を供給する供給通路(15)中に配置されたシャットオフバルブ機構(53)と、締め付けトルクが所定値に達するとシャットオフバルブ機構(53)を介してモータ(20)を停止させる動作を行うピストン機構(56)とを備え、
    シャットオフバルブ機構(53)が、上記供給通路(15)を開放する開放位置と該供給通路(15)を閉鎖する閉鎖位置とに切り換え可能なシャットオフバルブ(81)と、該シャットオフバルブ(81)を閉鎖位置から開放位置へ向かって付勢する第1付勢手段(82)と、該シャットオフバルブ(81)の開閉動作を制御するように作動位置と作動停止位置とに切り換え可能なパイロットバルブ(85)と、該パイロットバルブ(85)を作動位置から作動停止位置へ向かって付勢する第2付勢手段(89)とを備えた油圧パルスレンチであって、
    上記パイロットバルブ(85)は、上記シャットオフバルブ(81)が有する圧力作用面(84d) を作動停止位置において遮蔽する一方、所定の締め付けトルクが得られると上記ピストン機構(56)の動作に連動して作動位置へ移動し、該圧力作用面(84d) を開放して該圧力作用面 (84d) に駆動流体の圧力を作用させてシャットオフバルブ(81)を閉鎖位置へ移動させるように構成され、
    さらに、上記パイロットバルブ(85)は、開放位置にあるシャットオフバルブ(81)と当接した位置が作動停止位置に設定される一方、該作動停止位置側の可動範囲が、該作動停止位置に対してシャットオフバルブ (81) が開放位置から閉鎖位置へ移動する方向へ広げられていることを特徴とする油圧パルスレンチ。
  2. ピストン機構(56)は、モータ(20)を停止させる作動停止動作と、作動停止動作から復帰する復帰動作とを行うとともに、復帰動作側の可動範囲に機械的な停止位置が定められており、
    パイロットバルブ(85)は、作動停止位置側の可動範囲が、ピストン機構(56)の復帰動作側の可動範囲の停止位置に対応する位置を超える範囲に定められていることを特徴とする請求項1記載の油圧パルスレンチ。
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