JP3730905B2 - 締結工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧で駆動されるモータを有する締結工具に関し、特に、流体の流量を制御するための流量調整弁を内蔵した締結工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の締結工具として、例えば油圧パルスレンチがある。油圧パルスレンチは、例えばピストル型のケーシング内に、駆動源であるエアーモータと、このエアーモータに連結された油圧式の締め付けトルク発生機構とを有している。締め付けトルク発生機構には、ビスやボルト・ナットを回すためのビットやソケットが先端に装着される主軸が設けられている。
【0003】
上記締め付けトルク発生機構は、例えばエアーモータの出力軸が一回転する間に一度だけ締め付けトルクを発生するように構成されており、具体的には、エアーモータの出力軸に連結されたオイルシリンダ内に封入されている作動油に一回転に一度だけピーク圧が発生するときにオイルシリンダから上記主軸に回転力を伝達して、締め付けトルクが生じるようにしている。この構成においてエアーモータが連続回転すると、締め付けトルクはパルス状に発生することになる。
【0004】
上記締め付けトルク発生機構は、一般に、締め付けトルクを調整できるように構成されている。例えば、特開平5−253858号公報には、締め付けトルク発生機構に可動絞りを設けて上記ピーク圧を調整可能とし、それによって締め付けトルクを調整できるようにしたものが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記締め付けトルク発生機構における締め付けトルクの調整範囲は比較的狭く、特に比較的低トルクの締め付けを行う小型の締結工具については調整範囲が狭くなることが多い。これに対して上記調整範囲を広げようとすると、締め付けトルク発生機構が大型化するなどの弊害が生じ、その結果、工具のサイズが1ランク大きくなってしまうおそれがある。
【0006】
一方、例えば特開平10−34550号公報には、エアーの排出側に流量調整弁を設けた締結工具が記載されている。この締結工具に適用されている流量調整弁はニードル弁タイプの調整弁であり、弁体に連結されたねじ軸を回して弁体を軸方向へ前後させることにより流量調整を行うように構成されている。また、上記ねじ軸には、手持ち工具による操作を行うためのビット孔が形成され、工具を用いて流量調整を行うようにしている。
【0007】
流量調整弁を用いて排気流量を調整すると締め付けトルクを調整することが可能であり、特に流量を増やせるようにすると、エアーの澱みをなくして締め付けトルクを大きくする方向へ調整範囲を広げることが可能となる。したがって、ピーク圧を調整するタイプの締め付けトルク発生機構を有する締結工具にこの流量調整弁を適用すると、締め付けトルク発生機構の大型化を招かずに締め付けトルクの調整範囲を広げることが可能になると考えられる。
【0008】
しかし、上記流量調整弁は、流量を調整する際にねじ軸が軸方向へ移動するため、流量調整弁自体が大型になって締結工具も大型化しやすく、そのうえ特に小型の締結工具において操作が困難になりやすい問題を有している。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、締結工具における流体の排出側に内蔵される流量調整弁を小型化できるようにするとともに、流量を調整する際の操作を簡単に行えるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流体圧により駆動されるモータ(3) をケーシング(2) 内に有するインパクトレンチや油圧パルスレンチなどの締結工具(1) において、弁体(12)を操作部材(13)で回す構成の流量調整弁(10)を用いて排気流量を調整するようにしたものである。
【0011】
具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、ケーシング(2) 内における流体の排出通路(P2)に流量調整弁(10)を備えている。この流量調整弁(10)は、ケーシング(2) に固定されるスリーブ(11)と、スリーブ(11)に回転可能に嵌合する軸状の弁体(12)と、弁体(12)をスリーブ(11)に対して回転させるための操作部材(13)とを有している。また、スリーブ(11)は、該スリーブ(11)の周方向の複数箇所に形成された流体排出口(11c) を有し、弁体(12)は、該弁体(12)の一方の端面から所定深さで形成された流体流入側の軸方向開口部(12c) と、該軸方向開口部(12c) に連通して弁体(12)の径方向へ所定の中心角度で扇状に形成された流体流出側の径方向開口部(12d) とを有している。そして、上記径方向開口部(12d) が、弁体(12)の回転位置に応じてスリーブ(11)の1つまたは複数の流体排出口(11c) と連通するように形成されている。また、上記径方向開口部 (12d) と流体排出口 (11c) とは、該流体排出口 (11c) が常に1つは開口するように連通している。
【0012】
この第1の解決手段では、操作部材(13)を回すことによって弁体(12)が回転し、該弁体(12)の径方向開口部(12d) がスリーブ(11)の流体排出口(11c) の1つまたは複数と連通する状態が切り換えられる。その結果、締結工具(1) における流体の排出流量が調整される。流体の排出流量を多めに設定すると得られる締め付けトルクが比較的大きくなり、流体の排出流量を少な目に設定すると得られる締め付けトルクは比較的小さくなる。
【0013】
一方、流体の供給側に流量調整弁(10)を設けると、流量を絞って圧力が低下した流体によりモータ(3) が駆動されるため、モータ(3) の出力が大きく低下する。逆に言うと、流量調整弁(10)を流体の排出側に設けることにより、モータ(3) に作用する流体の圧力低下を抑えて流量を絞ることができるため、モータ(3) 出力が比較的安定した状態となる。
【0014】
また、本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、スリーブ(11)の流体排出口(11c) が、該スリーブ(11)の周方向の2カ所に形成されていることを特徴としている。
【0015】
この第2の解決手段においては、操作部材(13)を回すことにより、弁体(12)の径方向開口部(12d) が流体排出口(11c) の1つまたは2つと連通する状態を切り換えて、流量を2段階で調整することができる。このため、締結工具(1) の出力を2段階で調整することができる。
【0016】
また、本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1または第2の解決手段において、流量調整弁(10)のスリーブ(11)が、軸方向の一端側に位置する本体孔部(11a) と、軸方向の他端側に位置するとともに該本体孔部(11a) よりも小径の操作孔部(11b) とを有し、流体排出口(11c) が本体孔部(11a) に連通して形成され、弁体(12)が、スリーブ(11)の本体孔部(11a) に嵌合する本体部(12a) と、スリーブ(11)の操作孔部(11b) に嵌合するとともにスリーブ(11)から突出する操作軸(12b) とを有し、軸方向開口部(12c) と径方向開口部(12d) が本体部(12a) に形成され、操作部材(13)が、弁体(12)の操作軸(12b) がスリーブ(11)から突出した部分に固定されていることを特徴としている。
【0017】
この第3の解決手段においては、スリーブ(11)を締結工具(1) に内蔵し、操作部材(13)が締結工具(1) の表面に露出するようにしておくと、特に操作を容易に行うことができる。
【0018】
また、本発明が講じた第4の解決手段は、上記第1,第2または第3の解決手段において、スリーブ(11)と操作部材(13)との間には、弁体(12)の径方向開口部(12d) がスリーブ(11)の流体排出口(11c) と連通する複数の位置において弁体(12)を位置決めするように、位置決め機構(16)が設けられていることを特徴としている。
【0019】
この第4の解決手段においては、弁体(12)を位置決めできるため、弁体(12)が安定した状態で維持される。したがって、流体の流量が安定する。
【0020】
【発明の効果】
上記第1の解決手段によれば、操作部材(13)で弁体(12)を回転させることにより流体の流量を調整するようにしているので、ニードルタイプの流量調整弁(10)を用いるのと比べて機構を小型化しやすく、操作も簡単にすることができる。このため、油圧パルスレンチなどの締結工具(1) が比較的小型のものであっても該工具(1) を大きくせずに流体排出側に設けることが可能となる。
【0021】
また、流体の排出側に流量調整弁(10)を設けたことによって、流入側に設ける場合と比べてモータ(3) の出力が安定するため、締め付けトルクをモータ(3) が安定した状態で調整することができる。
【0022】
さらに、油圧パルスレンチにおいてこの流量調整弁(10)を設けると、該油圧パルスレンチの締め付けトルク発生機構における締め付けトルクの調整幅を広げることができ、しかも大型化も防止できる。
【0023】
また、上記第2の解決手段によれば、操作部材(13)を回すだけで簡単に締結工具(1) の出力を2段階で調整することができる。
【0024】
また、上記第3の解決手段によれば、スリーブ(11)を締結工具(1) に内蔵し、操作部材(13)が締結工具(1) の表面に露出するようにしておくことにより、工具(1) の大型化を防止しながら、操作を極めて容易に行うことができる。
【0025】
また、上記第4の解決手段によれば、弁体(12)を位置決めできるため、弁体(12)が安定した状態で維持される。したがって、締結工具(1) において出力トルクを安定させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は、この実施形態に係る油圧パルスレンチ(1) の部分断面図である。図示するように、油圧パルスレンチ(1) は、本体部(2a)とハンドル部(2b)とが一体的に構成されたケーシング(2) を備えている。ケーシング(2) の本体部(2a)には、駆動源であるエアーモータ(3) と、締め付けトルク発生機構(4) とが収納されている。締め付けトルク発生機構(4) は、エアーモータ(3) の出力軸(3a)に連結され、かつケーシング(2) の本体部(2a)に回転可能に設けられた主軸(5) に連結されている。この主軸(5) には、例えばボルトやナットを締め付けるためのソケット(5a)が装着されているが、主軸(5) にはビスなどを締結するためのビットを装着するようにしてもよい。
【0028】
上記締め付けトルク発生機構(4) は、詳細は図示を省略しているが、オイルシリンダの中に封入された作動油に、エアーモータ(3) の出力軸(3a)が一回転する間に一度だけピーク圧が発生するときに、締め付けトルクが生じるように構成されている。そして、油圧パルスレンチ(1) においてエアーモータ(3) が連続回転すると、締め付けトルクがパルス状に発生する。なお、上記締め付けトルク発生機構(4) は、図示しない可動絞りを操作して上記ピーク圧を調整することにより、締め付けトルクを調整できるように構成されている。
【0029】
上記ハンドル部(2b)には、操作レバー(6a)と回転方向切換ツマミ(6b)とが設けられている。操作レバー(6a)は主操作弁(7a)に連結され、回転方向切換ツマミ(6b)は回転切換弁(7b)に連結されている。そして、操作レバー(6a)を操作することにより主操作弁(7a)を開閉して油圧パルスレンチ(1) の起動と停止を切り換えるとともに、回転方向切換ツマミ(6b)を回すことにより回転切換弁(7b)を回して主軸(5) の回転方向を切り換えるように構成されている。
【0030】
上記ハンドル部(2b)の下端には、吸気口(8a)と排気口(8b)とが一体になったホース接続部材(8) と、エアーの流量を調整するための流量調整弁(10)とが設けられている。そして、ケーシング(2) 内には、吸気口(8a)から導入されたエアーを主操作弁(7a)及び回転切換弁(7b)を介してエアーモータ(3) に供給する流入通路(P1)と、エアーモータ(3) から排出されたエアーを流量調整弁(10)を通して排気口(8b)へ流すための排出通路(P2)とからなるエアー通路(P) が形成されている。
【0031】
上記ホース接続部材(8) の吸気口(8a)には、図示しないエアーホースの継手を接続するためのねじ孔(8c)が形成されている。また、上記排気口(8b)にはメッシュ材からなるサイレンサ(8d)が装着されている。
【0032】
上記流量調整弁(10)は、エアーモータ(3) から流出したエアーを排出する排出通路(P2)内に設けられている。この流量調整弁(10)は、その拡大断面図である図2及び図3に示すように、排出通路(P2)中でケーシング(2) に固定されるスリーブ(11)と、スリーブ(11)に回転可能に嵌合する段付き軸状の弁体(12)と、弁体(12)をスリーブ(11)に対して回転させる操作部材(13)とを有している。この流量調整弁(10)では、スリーブ(11)と弁体(12)との間、及びスリーブ(11)とケーシング(2) との間の所定位置にOリングが装着され、エアーの漏れを防止している。
【0033】
上記スリーブ(11)は、スプリングピン(14a) によりケーシング(2) のハンドル部(2b)に固定され、抜け止めがなされている。また、操作部材(13)は、スプリングピン(14b) により弁体(12)に連結されている。
【0034】
流量調整弁(10)のスリーブ(11)は、軸方向の一端側に位置する本体孔部(11a) と、軸方向の他端側に位置する操作孔部(11b) とを有し、操作孔部(11b) は本体孔部(11a) に連通するとともに該本体孔部(11a) よりも小径に形成されている。スリーブ(11)は、該スリーブ(11)の周方向の複数箇所に、本体孔部(11a) に連通するように形成されたエアー排出口(流体排出口)(11c) を有している。このエアー排出口(11c) は、本実施形態の場合は具体的には該スリーブ(11)の周方向の2カ所に形成されている。
【0035】
弁体(12)は、スリーブ(11)の本体孔部(11a) に嵌合する本体部(12a) と、スリーブ(11)の操作孔部(11b) に嵌合する操作軸(12b) とを有している。この操作軸(12b) は、本体部(12a) よりも小径であり、先端部(下端部)がスリーブ(11)から突出するように形成されている。
【0036】
弁体(12)は、該弁体(12)の一方の端面(図の上端面)から軸方向に所定深さで形成された流体流入側の軸方向開口部(12c) と、該軸方向開口部(12c) に連通して弁体(12)の径方向へ所定の中心角度で扇状に形成された流体流出側の径方向開口部(12d) とを有している。軸方向開口部(12c) と径方向開口部(12d) は本体部(12a) に形成されており、軸方向開口部(12c) は一端が上記排出通路(P2)に開口している。そして、上記径方向開口部(12d) は、弁体(12)の回転位置に応じて、スリーブ(11)の一方または両方のエアー排出口(11c) と連通するように形成されている。
【0037】
また、弁体(12)にはピン(15)が固定されている。スリーブ(11)には、該ピン(15)の動作範囲を制限することで弁体(12)の回転範囲を規制するスリット(11d) が形成されている。このスリット(11d) は、ピン(15)の動作範囲の両端において該ピン(15)と接するように、スリーブ(11)の周方向へ所定の角度範囲に形成されている。
【0038】
上記操作部材(13)は、弁体(12)の操作軸(12b) がスリーブ(11)から突出した部分に上記スプリングピン(14b) により固定されている。この操作部材(13)は円板状に形成され、上面がスリーブ(11)の下端面にほぼ接触するように弁体(12)の操作軸(12b) に装着されている。そして、弁体(12)の本体部(12a) と操作部材(13)とでスリーブ(11)を上下両方向から挟む構成にすることで、スリーブ(11)に対して弁体(12)の位置が上下にずれないようにしている。
【0039】
スリーブ(11)と操作部材(13)との間には、弁体(12)の径方向開口部(12d) がスリーブ(11)の1つのエアー排出口(11c) と連通する第1の位置(図3(b)を参照)と、2つのエアー排出口(11c) と連通する第2の位置(図3(a)を参照)とにおいて、弁体(12)を位置決めするための位置決め機構(16)が設けられている。
【0040】
この位置決め機構(16)は、いわゆるスプリングプランジャにより構成されている。具体的には、スリーブ(11)の下面に凹部(16a) が形成されるとともに、この凹部(16a) に圧縮コイルバネ(16b) とボール(16c) とが装填され、操作部材(13)の上面には上記ボール(16c) に対応して位置決め凹部(16d) が形成されている。
【0041】
圧縮コイルバネ(16b) はボール(16c) を位置決め凹部(16d) に圧接させ、操作部材(13)を所定以上の力で回さない限りは該操作部材(13)の位置を保持する。一方、操作部材(13)を回す力が所定値を越えると、圧縮コイルバネ(16b) が収縮することでボール(16c) が凹部(16a) 内に押し込まれ、操作部材(13)が回転する。位置決め機構(16)は、弁体(12)の径方向開口部(12d) がスリーブ(11)のエアー排出口(11c) の1つまたは2つと連通する図3(a),図3(b)に示す2つの位置で、操作部材(13)をスリーブ(11)に対して位置決めする。また、それぞれの位置において、ピン(15)はスリット(11d) の端面と当接する。
【0042】
−作用−
この油圧パルスレンチ(1) では、操作レバー(6a)と回転方向切換ツマミ(6b)とを操作することによって、ビスやボルト・ナットの着脱作業を行うことができる。その際、締め付けトルクは、締め付けトルク発生機構において可動絞りを調整することで連続的または段階的に可変であり、また、流量調整弁(10)を切り換えることで段階的に可変となる。
【0043】
流量調整弁(10)を使用する場合、操作部材(13)を回すことによって弁体(12)が回転し、該弁体(12)の径方向開口部(12d) がスリーブ(11)のエアー排出口(11c) の一方に連通する図3(b)の状態と、両方に連通する図3(a)の状態とが切り換えられる。その結果、油圧パルスレンチ(1) におけるエアーの排出流量が調整される。
【0044】
具体的には、図3(a)の状態ではエアーの排出流量が多めに設定されるため、得られる締め付けトルクが比較的大きくなる。また、図3(b)の状態ではエアーの排出流量が少な目に設定されるため、得られる締め付けトルクは比較的小さくなる。このように、操作部材(13)を回すことにより、流量を2段階で調整することができる。このため、油圧パルスレンチ(1) の出力トルクを2段階で調整することができる。
【0045】
ここで、エアーの供給側である流入通路(P1)に流量調整弁(10)を設けると、流量を絞って圧力が低下したエアーによりモータ(3) が駆動されるため、モータ(3) の出力が大きく低下しやすくなるが、本実施形態では流量調整弁(10)をエアーの排出側に設けているため、モータ(3) に作用するエアーの圧力低下を抑えて流量を絞ることができる。その結果、モータ(3) の出力が比較的安定した状態で出力トルクを調整できる。
【0046】
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、流量調整弁(10)の操作部材(13)で弁体(12)を回転させることによりエアーの排気流量を調整するようにしているので、ニードルタイプの流量調整弁(10)を用いるのと比べて機構を小型化しやすく、操作も簡単にすることができる。このため、比較的小型の油圧パルスレンチ(1) であっても、流量調整弁(10)をエアー排出側に設けたときに大型化を防止できる。
【0047】
また、特に低トルクで小型の油圧パルスレンチ(1) においてエアーの排出流量を増やすようにすることにより、締め付けトルク発生機構(4) における締め付けトルクの調整幅を、トルクを大きくする方向へ、サイズが1ランク上の油圧パルスレンチ(1) に対応する程度まで広げることができる。
【0048】
さらに、エアーの排出側に流量調整弁(10)を設けたことによって、該流量調整弁(10)をエアーの供給側に設ける場合と比べてモータ(3) の動作が安定するため、モータ(3) の出力が安定した状態で締め付けトルクを調整することができる。
【0049】
また、スリーブ(11)を油圧パルスレンチ(1) のケーシング(2) に内蔵する一方、操作部材(13)のみがケーシング(2) から突出するようにしているので、油圧パルスレンチ(1) を殆ど大きくせず、しかも操作を容易に行うことができる。
【0050】
また、位置決め機構(16)を設けたことによって、切り換え作業の時に弁体(12)を安定した状態に保ち、エアーの流量を安定させることが可能となる。したがって、油圧パルスレンチ(1) においてトルク調整する際の出力がいっそう安定する。
【0051】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0052】
例えば、上記実施形態は本発明を油圧パルスレンチ(1) に適用したものであるが、本発明はインパクトレンチなど、流体圧で駆動されるその他の締結工具に適用することも可能である。
【0053】
また、上記実施形態では締め付けトルクを2段切り換え式にしているが、3段以上の多段式に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る油圧パルスレンチの構造を示す部分断面図である。
【図2】流量調整弁の拡大断面図である。
【図3】(a)図及び(b)図は、それぞれ、流量調整弁の動作状態を示す軸直角断面図である。
【符号の説明】
(1) 油圧パルスレンチ(締結工具)
(2) ケーシング
(3) エアーモータ
(4) 締め付けトルク発生機構
(5) 主軸
(6a) 操作レバー
(6b) 回転方向切換ツマミ
(7a) 主操作弁
(7b) 回転切換弁
(8) ホース接続部材
(10) 流量調整弁
(11) スリーブ
(11a) 本体孔部
(11b) 操作孔部
(11c) エアー排出口
(11d) スリット
(12) 弁体
(12a) 本体部
(12b) 操作軸
(12c) 軸方向開口部
(12d) 径方向開口部
(13) 操作部材
(14) スプリングピン
(15) ピン
(16) 位置決め機構
(16a) 凹部
(16b) 圧縮コイルバネ
(16c) ボール
(16d) 位置決め凹部

Claims (4)

  1. 流体圧により駆動されるモータ(3) をケーシング(2) 内に有する締結工具であって、
    ケーシング(2) 内における流体の排出通路(P2)に流量調整弁(10)を備え
    量調整弁(10)は、ケーシング(2) に固定されるスリーブ(11)と、スリーブ(11)に回転可能に嵌合する軸状の弁体(12)と、弁体(12)をスリーブ(11)に対して回転させるための操作部材(13)とを有し、
    スリーブ(11)は、該スリーブ(11)の周方向の複数箇所に形成された流体排出口(11c) を有し、
    弁体(12)は、該弁体(12)の一方の端面から所定深さで形成された流体流入側の軸方向開口部(12c) と、該軸方向開口部(12c) に連通して弁体(12)の径方向へ所定の中心角度で扇状に形成された流体流出側の径方向開口部(12d) とを有し、
    径方向開口部(12d) は、弁体(12)の回転位置に応じてスリーブ(11)の1つまたは複数の流体排出口(11c) と連通するように形成され
    上記径方向開口部 (12d) と流体排出口 (11c) とは、該流体排出口 (11c) が常に1つは開口するように連通していることを特徴とする締結工具。
  2. スリーブ(11)の流体排出口(11c) が、該スリーブ(11)の周方向の2カ所に形成されていることを特徴とする請求項1記載の締結工具。
  3. 流量調整弁(10)のスリーブ(11)は、軸方向の一端側に位置する本体孔部(11a) と、軸方向の他端側に位置するとともに該本体孔部(11a) よりも小径の操作孔部(11b) とを有し、流体排出口(11c) が本体孔部(11a) に連通して形成され、
    弁体(12)は、スリーブ(11)の本体孔部(11a) に嵌合する本体部(12a) と、スリーブ(11)の操作孔部(11b) に嵌合するとともにスリーブ(11)から突出する操作軸(12b) とを有し、軸方向開口部(12c) と径方向開口部(12d) が本体部(12a) に形成され、
    操作部材(13)は、弁体(12)の操作軸(12b) がスリーブ(11)から突出した部分に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の締結工具。
  4. スリーブ(11)と操作部材(13)との間には、弁体(12)の径方向開口部(12d) がスリーブ(11)の流体排出口(11c) と連通する複数の位置において弁体(12)を位置決めするように、位置決め機構(16)が設けられていることを特徴とする請求項1,2または3記載の締結工具。
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