JP2011025406A - トルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ライナー上蓋(52)に形成した作動油の通路が開口する位置に、作動油の通路の開口と連通し、ピストン(91)の端面の中心位置と油圧式打撃トルク発生装置(5)側とにそれぞれ開口する作動油の通路を形成した通路部材(10)を配設する。
【選択図】図4
Description
このトルクコントロールレンチ1は、高圧空気の供給、停止を行うメインバルブ2と正逆回転の打撃トルクを選択的に発生させるための正逆回転切換バルブ3を有し、このバルブ2、3から送気される高圧空気により回転トルクを発生するエアーモータ4を駆動する。
そして、エアーモータ4の回転トルクを打撃トルクに変換する油圧式打撃トルク発生装置5をフロントケース6内に設けるようしている。
この油圧式打撃トルク発生装置5は、ライナーケース56内にライナー本体51、ライナー上蓋52及びライナー下蓋53からなるライナー50を配設し、このライナー50内に作動油を充填密閉し、ライナー50内に同軸に嵌挿した主軸7に1個又は複数個(本例においては2個)の羽根挿入溝を設けるようにする。そして、この羽根挿入溝内に羽根54を嵌挿し、この羽根54をばね55にてライナー本体51の内周面に摺接するように付勢するとともに、主軸7の外周面に、1個又は複数個のシール面を形成する。また、ライナー本体51の内周面に、複数個(本例においては4個)のシール面を形成するとともに、打撃トルクの大きさを調整する出力調整機構8を設ける。
そして、エアーモータ4によりライナー50を回転させることにより、ライナー50のライナー本体51の内周面に形成した複数個のシール面と主軸7の外周面に形成したシール面及び羽根54、54とが合致したとき、主軸7に打撃トルクを発生させるものである。
このシャットオフバルブ機構9Aは、トルクコントロールレンチ1の締付力が設定値に達したことを、油圧式打撃トルク発生装置5の作動油の圧力により開放される出力調整機構8のリリーフバルブ83により検知し、リリーフバルブ83を通過する作動油の圧力をライナー上蓋52に配設したピストン91に作用させ、ピストン91の背部にエアーモータ4を貫通して配設したロッド92を介して、パイロットバルブ93を操作し、エアーモータへの高圧空気の供給を遮断するシャットオフバルブ95を作動させるようにしている。
パイロットバルブ93が開放されると、エアーポート11c内の高圧空気が、連通孔12A、エアーポート11d、エアーポート11e及び連通孔13Aを介して外部に放出され、エアーポート11c内の圧力が低下することとなり、これにより、シャットオフバルブ95が、図6〜図7に示す右側の位置から左側の位置に移動し、高圧空気が導入されるエアーポート11aとエアーモータ4に連通するエアーポート11bとを遮断して、エアーモータ4への高圧空気の供給が停止され、ボルト等を予め設定した所定の締付力で締め付けることができるものとなる。
このトルクコントロールレンチ1は、高圧空気の供給、停止を行うメインバルブ2と正逆回転の打撃トルクを選択的に発生させるための正逆回転切換バルブ3を有し、このバルブ2、3から送気される高圧空気により回転トルクを発生するエアーモータ4を駆動する。
そして、エアーモータ4の回転トルクを打撃トルクに変換する油圧式打撃トルク発生装置5をフロントケース6内に設けるようしている。
そして、この羽根挿入溝内に羽根54を嵌挿し、この羽根54をばね55にてライナー本体51の内周面に摺接するように付勢するとともに、主軸7の外周面に、1個又は複数個(本例においては2個)のシール面7a、7aを形成する。また、ライナー本体51の内周面に、複数個(本例においては4個)のシール面5a、5a、5b、5bを形成するとともに、打撃トルクの大きさを調整する出力調整機構8を設ける。
そして、エアーモータ4によりライナー50を回転させることにより、ライナー50の内周面に形成した複数個のシール面5a、5a、5b、5bと主軸7の外周面に形成したシール面7a、7a及び羽根54、54とが合致したとき、主軸7に打撃トルクを発生させるものである。
これにより、メインバルブ2及び切換バルブ3を操作して高圧空気をエアーモータ4に供給してエアーモータ4を回転することにより、油圧式打撃トルク発生装置5のライナー50を回転し、ライナー50の1回転につき、ライナー50のライナー本体51の内周面に形成したシール面5a、5a、5b、5bと主軸7の外周面に形成したシール面7a、7a及び羽根54、54とを1回合致させ、このとき、ライナー50の内部に形成された空洞が、2つの高圧室Hと2つの低圧室Lに区分されて羽根54、54が低圧室L側に押されることにより、ライナー50の1回転につき1回の間欠的な打撃トルクを主軸7に発生させるものである。
この出力調整機構8は、ライナー本体51の軸心と平行に形成した出力調整機構挿入孔51aと、シール面5bを挟んで主軸7のシール面7aにより分割される2室間と出力調整機構挿入孔51aとを連通するポートP1、P2と、出力調整機構挿入孔51a内に挿入されるリリーフバルブ軸81、調整軸82、リリーフバルブ83及びリリーフバルブ83を閉鎖する方向に付勢するばね84とで構成するようにしている。
リリーフバルブ軸81は、リリーフバルブ軸81と螺合した調整軸82を回動操作することにより、出力調整機構挿入孔51a内で摺動するようにされるとともに、リリーフバルブ軸81の外周面にポートP1とポートP2とを連通する凹溝からなる通路81qを形成し、さらに、リリーフバルブ軸81を軸と直角方向に貫通する通路81p及びこの通路81pの中間に連通し、リリーフバルブ軸81を軸方向に貫通して、出力調整機構挿入孔51aのリリーフバルブ83側に作動油を供給する通路81rを形成する。
そして、トルクコントロールレンチ1の締付力が設定値に達する(高圧室Hの作動油の圧力が設定圧力に達する)と、リリーフバルブ83が開放され、作動油の一部が、ポートP1より、通路81q及び通路81rを介して、リリーフバルブ83を通過して流出し、ライナー上蓋52に形成した通路を通って、ライナー上蓋52に形成したシリンダ52b内に配設したピストン91に作用するように構成されている。
そして、この通路部材10の油圧式打撃トルク発生装置側の作動油の通路の出口に、チェックバルブ15が配設されるとともに、通路部材10を閉鎖する方向にチェックバルブ15を付勢するばね16を、主軸7の後部71に穿設された孔72に配設するようにしている。
また、シャットオフ後は、ピストン91が復帰するのと合わせてチェックバルブ15をばね16の付勢力に抗して開放して、シリンダ52b内の作動油を、ライナー上蓋52と主軸7の後部との間の隙間を通じて、油圧式打撃トルク発生装置側に戻すことができる。
このため、チェックバルブ15を付勢するばね16の付勢力よりも、後述のパイロットバルブ93を付勢するばね94の付勢力が大きくなるように、ばね16及びばね94の付勢力を設定するようにする。
なお、リリーフバルブ83が開放されて作動油の圧力がピストン91に作用するシャットオフ時にも、ばね16の付勢力に抗してチェックバルブ15が開放されるが、ライナー上蓋52と主軸7の後部との間の隙間が狭いことから、ピストン91の移動に支障が出ることはない。
この場合、リリーフバルブ軸81が回動すると、通路81pの開口の方向が変動し、打撃トルクの大きさの正確な調整が困難になるため、図3に示すように、リリーフバルブ軸81の軸方向に長孔81hを穿設し、この長孔81hにライナー50のライナー本体51に設けたノックピン57を嵌挿して、回り止めをするようにする。
これを改善するため、図3に示すように、通路81pを通し孔ではなく、片方の口径を大きく、他方の口径を小としたオリフィス形状に形成し、正回転時に、高圧室H側となるポートP1側の口径が、低圧室L側となるポートP2側の口径よりも大になるように、リリーフバルブ軸81を配設するようにする。
これによって、ポートP1とポートP2を連通する通路81qの開口量の調整による打撃トルクの大きさの調整をより有効に機能させながら、通路81pから通路81rに流入する油の量を確保することができ、打撃トルクの大きさの調整を正確に行うことができる。
リリーフバルブ軸81をライナー上蓋52内に設けることにより、油圧式打撃トルク発生装置5の外径を小さくでき、かつ、ライナー50を構成するライナー本体51、ライナー上蓋52及びライナー下蓋53並びにノックピン57の精度の許容度を大きくできるとともに、ライナー本体51とライナー上蓋52間のシール性が出力調整機構挿入孔51aに影響されないものとなる。
そして、このエアーポート18aとパイロットバルブ93を介して連通するロッド挿通部には、外部と連通した連通孔19が形成されている。
パイロットバルブ93とシャットオフバルブ17とは、ばね94を介して相互に弾支されており、ばね94は、パイロットバルブ93を閉鎖する方向に付勢するとともに、シャットオフバルブ17を開放する方向に付勢している。
パイロットバルブ93が開放されると、エアーモータ4と連通する側のエアーポート18aが連通孔19を介して外部と連通して圧力が低下することから、シャットオフバルブ17が反対側のエアーポート18bの高圧空気に押されて、図1及び図5(a)において左方に移動し、エアーモータ4に通じる通路18cを遮断する。
これにより、エアーモータ4への高圧空気の供給が停止され、ボルト等を予め設定した所定の締付力で締め付けることができる。
2 メインバルブ
3 正逆回転切換バルブ
4 エアーモータ
5 油圧式打撃トルク発生装置
50 ライナー
54 羽根
6 フロントケース
7 主軸
71 主軸後部
72 孔
8 出力調整機構
81 リリーフバルブ軸
82 調整軸
83 リリーフバルブ
84 ばね
9 シャットオフバルブ機構
91 ピストン
92 ロッド
93 パイロットバルブ
94 ばね
10 通路部材
15 チェックバルブ
16 ばね
17 シャットオフバルブ
18a、18b エアーポート
18c 通路
19 連通孔
Claims (1)
- トルクコントロールレンチの締付力が設定値に達したことを油圧式打撃トルク発生装置の作動油の圧力により開放されるリリーフバルブにより検知し、リリーフバルブを通過する作動油の圧力を、リリーフバルブの下流側からライナー上蓋に形成した作動油の通路を介してピストンに作用させ、ピストンの背部に配設したロッドを介して、パイロットバルブを操作し、エアーモータへの高圧空気の供給を遮断するシャットオフバルブを作動させるようにしたトルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構において、前記ライナー上蓋に形成した作動油の通路が開口する位置に、該作動油の通路の開口と連通し、前記ピストンの端面の中心位置と油圧式打撃トルク発生装置側とにそれぞれ開口する作動油の通路を形成した通路部材を配設したことを特徴とするトルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構。
Priority Applications (1)
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JP2010214848A JP5248567B2 (ja) | 2010-09-27 | 2010-09-27 | トルクコントロールレンチのシャットオフバルブ機構 |
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