JPH11165168A - 純水製造装置 - Google Patents
純水製造装置Info
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Abstract
置された逆浸透膜装置の透過水量の減少防止及び洗浄頻
度の低減を図ることが可能な純水製造装置を提供するこ
と。 【解決手段】 陽イオン交換樹脂塔1および陰イオン交
換樹脂塔2を前記順に被処理水8の脱塩のために設けら
れた脱塩装置5と、前記脱塩装置5の後段に設けられた
逆浸透膜装置7とを有する純水製造装置において、前記
脱塩装置5と前記逆浸透膜装置7の間に、陽イオン交換
樹脂塔6を設けた純水製造装置20。
Description
関し、詳しくは、逆浸透膜装置の透過水量の減少防止及
び洗浄頻度の低減を図った純水製造装置に関するもので
ある。
を得ることが求められる被洗浄物の洗浄用水としては、
微粒子、コロイダル物質、有機物、金属及びイオン類な
どが可能な限り除去された高純度な「超純水」と称され
る水が用いられる。この「超純水」の用語で説明される
高純度な水は、必ずしも明確に定義されたものではない
が、一般的には、原水を凝集沈澱装置、砂濾過装置、活
性炭濾過装置等を用いて除濁することにより前処理水を
得、次いで、2床3塔式イオン交換装置、逆浸透膜装
置、混床式イオン交換装置、真空脱気装置、精密フィル
ター等を用いて前処理水中の不純物を除去したものを純
水あるいは一次純水と称し、この一次純水をさらに紫外
線照射装置、混床式ポリッシャ、限外濾過膜装置、逆浸
透膜装置等を用いて、一次純水中に微量残留する微粒
子、コロイダル物質、有機物、金属及びイオン等の不純
物を可及的に除去したものを超純水あるいは二次純水と
称している。
は、例えば、前処理水を2床3塔式イオン交換装置、逆
浸透膜装置の順で処理し、その後は必要とされる精製度
に応じて混床式イオン交換装置、真空脱気装置等を設置
して処理する場合がある。この2床3塔式イオン交換装
置においては、主に被処理水中のイオン類および有機物
などを吸着除去し、逆浸透膜装置において、微粒子や2
床3塔式イオン交換装置で吸着除去しきれなかった有機
物、微量のイオン、シリカおよび微粒子などを除去して
いる。
有機物は負に帯電したものが多く、これらが逆浸透膜装
置の膜面へ蓄積するのを防止するため、上記の逆浸透膜
装置に用いられる逆浸透膜にはこれらと電気的に反発す
る荷電を持つアニオン性膜が用いられている。
一次系に用いられ、イオン交換樹脂を用いた脱塩装置の
後段に設置された逆浸透膜装置は、上記のような対策が
なされているにもかかわらず、長期間の連続使用により
逆浸透膜表面に汚染物質が蓄積して圧力損失が増大し、
透過水量が減少してくる。また、この透過水量の減少
は、装置によっては極めて早期に生じる場合がある。こ
のような場合、圧力損失が所定の値に達した時点で膜の
洗浄を行い回復を図るか、又は定期的に洗浄を繰り返し
ても圧力損失が回復しない場合は膜などの交換を行って
いるが、洗浄および膜の交換は相当の労力を必要とし、
装置の維持費を大幅に上昇させるという問題がある。ま
た、このような逆浸透膜装置の早期の透過水量の減少に
ついては、被処理水中のシリカ、硬度成分及び細菌の存
在などの原因が挙げられ、これらの対策が種々講じられ
てはいるものの、未だ充分な効果が得られていないのが
現状である。
を用いた脱塩装置の後段に設置された逆浸透膜装置の透
過水量の減少防止及び洗浄頻度の低減を図ることによ
り、維持費の低減が可能な純水製造装置を提供すること
にある。
発明者は鋭意検討を行った結果、上記逆浸透膜装置の早
期の透過水量の減少は、被処理水中に含まれる特定の有
機物が逆浸透膜面に蓄積するためであること、この特定
の有機物は2床3塔式イオン交換装置の強塩基性陰イオ
ン交換樹脂が分解して溶出した有機物や2床3塔式イオ
ン交換装置の被処理水中に含まれ、いったん陽イオン交
換樹脂に吸着され、その後徐々に脱離してきた有機物で
あり、これらはそれぞれ正に帯電しているため極微量で
あっても逆浸透膜装置のアニオン性の膜面に吸着しやす
く、洗浄を繰り返しても脱離しにくいものであること、
従って、脱塩装置と逆浸透膜装置の間に陽イオン交換樹
脂塔を設置すれば、正に帯電した有機物を該陽イオン交
換樹脂で吸着除去でき、逆浸透膜装置の膜面への蓄積を
防止できることなどを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
及び陰イオン交換樹脂塔を前記順に被処理水の脱塩のた
めに設けられた脱塩装置と、前記脱塩装置の後段に設け
られた逆浸透膜装置とを有する純水製造装置において、
前記脱塩装置と前記逆浸透膜装置の間に、陽イオン交換
樹脂塔を設けたことを特徴とする純水製造装置を提供す
るものである。
細に説明する。図1は本発明の実施の形態の一例のフロ
ーを示す説明図であり、陽イオン交換樹脂塔(以下、K
塔という)1、脱炭酸塔2、脱炭酸水ポンプ3、陰イオ
ン交換樹脂塔(以下、A塔という)4とからなる2床3
塔式イオン交換塔5の後段に陽イオン交換樹脂塔6、逆
浸透膜装置7をこの順で設置した純水製造装置20を示
すものである。
ン交換樹脂単独またはH形弱酸性陽イオン交換樹脂とH
形強酸性陽イオン交換樹脂とを複層床に充填したもの
で、当該K塔1に原水8を通水することにより原水中の
カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ナトリウムイ
オン等の陽イオンを水素イオンに交換するものであり、
また、脱炭酸塔2はK塔1の処理水中に含まれる遊離炭
酸を空気吹き込みまたは真空脱気操作で除去するもので
ある。また、A塔4内には、例えば、OH形強塩基性陰イ
オン交換樹脂単独またはOH形弱塩基性陰イオン交換樹脂
とOH形強塩基性陰イオン交換樹脂とを複層床に充填した
もので、脱炭酸水ポンプ3より供給される脱炭酸塔2の
処理水を通水することにより、該処理水中の塩化物イオ
ン、硫酸イオン、炭酸イオン、シリカ等の陰イオンを水
酸イオンに交換するものである。
塔4の順に通水することにより、原水8中の陽イオン及
び陰イオンが除去されたいわゆる純水9を得ることがで
きる。なお、脱塩装置5としては、図1に示した2床3
塔式のものに限定されず、脱炭酸塔2を省略した2床式
及び4床5塔式などの種々の公知の純水製造装置を用い
ることができる。
れる純水9をさらに陽イオン交換樹脂塔6に通水して、
純水9に含まれる極微量の特定の有機物を除去し、当該
特定の有機物が除去された純水10を逆浸透膜装置7に
通水して、透過水11を得る。
は、2床3塔式イオン交換装置のA塔の強塩基性陰イオ
ン交換樹脂の交換基が分解して溶出した、例えばアミン
などの有機物及び2床3塔式イオン交換装置の被処理水
中に含まれ、いったんK塔の陽イオン交換樹脂に吸着さ
れ、その後徐々に脱離してきた有機物などが挙げられ
る。これらの有機物は正に帯電しているため、陽イオン
交換樹脂塔6により容易に除去され、逆浸透膜装置7の
膜面に吸着し蓄積することがない。従って、後段に設置
される逆浸透膜装置7の早期における透過水量の減少を
防止でき、且つ洗浄頻度の低減を図ることができる。ま
た、上記の被処理水中に含まれる有機物と同様に、正に
帯電している有機物は、半導体ウエハ表面を洗浄する際
に排出される洗浄排水に含まれることが多い。従って、
本発明においては、この洗浄排水を回収し、前処理水と
混合した水を被処理水とする場合に特に顕著な効果とし
て表れる。
オン交換樹脂としては、特に制限されないが、好ましく
はポリスチレンスルホン酸形の強酸性陽イオン交換樹脂
であり、このうち、DVB%が8%以上、好ましくは1
2%以上のものが被処理水中の酸化物質による酸化劣化
を受け難く、溶出物が少ないことからも好ましい。この
DVB%はスチレン−DVB共重合体の製造時のスチレ
ンとDVBの比率を言い、次式;DVB%=DVB量×
100/(DVB量+スチレン量)で表される。また、
陽イオン交換樹脂の充填層高としては、少なくとも20
0mm以上は必要であり、好ましくは600mm以上とする
とよい。
換樹脂からリークする不純物イオンが所定量に達する
か、またはリークする前に塩酸や硫酸などの再生剤を用
いて再生される。この再生方法としては、向流再生方式
および並流再生方式などが挙げられ、このうち、向流再
生方式とすることが精製度の高い陽イオン交換樹脂を得
ることができ、処理水中への有機物等の溶出を長期間に
亘って少なくできることから好ましい。
を浸透圧以上の加圧下で供給し、脱塩装置5で吸着除去
できなかった微量の有機物、イオン類、微粒子、シリカ
などを逆浸透膜で阻止してイオン類などを減少させた透
過水11を処理水として得るとともに、イオン類などを
濃縮した濃縮水12を排出するものである。この逆浸透
膜装置7としては、逆浸透膜が負に帯電したアニオン性
のものを用いることが、天然水中の微粒子や不純物を有
効に除去でき、また廉価に入手できることからも好まし
い。
装置において、2床3塔式イオン交換装置5の後段に陽
イオン交換樹脂塔6、逆浸透膜装置7をこの順で設置し
たことにより、被処理水中に含まれるものでいったんK
塔の陽イオン交換樹脂に吸着され、その後徐々に脱離し
てきた正に帯電した有機物やA塔に充填される強塩基性
陰イオン交換樹脂が分解して溶出した正に帯電した有機
物は陽イオン交換樹脂塔6で吸着除去されるため、逆浸
透膜装置7の膜面に蓄積されることがない。このため、
逆浸透膜装置7の早期における透過水量の減少を防止す
ることができ、且つ洗浄頻度を著しく低減することがで
きる。
に説明する。 実施例1 原水を図1に示したと同様の純水製造装置に通水し、逆
浸透膜装置における一定の通水期間毎の圧力損失を測定
した。結果を図2に示す。また、使用した脱塩装置、陽
イオン交換樹脂塔、逆浸透膜装置を以下に示す。
さ2,000mm 充填樹脂量;アンバーライト(登録商標)IR-120B 125
l 再生剤使用量;35 %HCl 、20.6kg/cycle ・陰イオン交換樹脂塔のカラムの寸法; 内径400mm 、長
さ2,000mm 充填樹脂量;アンバーライトIRA-96SB 100l とIRA-402B
L 50l との複層床 再生剤使用量;95 %NaOH、8.0kg/cycle
1,000mm 充填樹脂量;アンバーライト(登録商標)IR-124 20l
( DVB値12%) 再生方法及び再生剤使用量; 並流再生方式、35%HCl 、
20.6kg/cycle
/H
方式とする以外は、実施例1と同様にして行った。結果
を図2に示す。
ン交換装置の処理水を直接、逆浸透膜装置に通水した以
外は、実施例1と同様にして行った。結果を図2に示
す。
れる陽イオン交換樹脂のDVB %値の違いによる逆浸透膜
装置における圧力損失への影響を、次の実施例3により
評価した。
脂を、IR-120B(DVB%値が8 %)とした以外は、実施例1
と同様の方法で行った。結果を実施例1の結果と共に、
図3に示す。
置と逆浸透膜装置の間に陽イオン交換樹脂塔を設置した
実施例1及び実施例2は、陽イオン交換樹脂塔を設置し
ない比較例1に比べて、逆浸透膜装置の急激な圧力損失
を生じる期間を約5〜8倍にまで延長することができ
る。また、後段の陽イオン交換樹脂塔の樹脂の再生方法
は、並流方式よりも向流方式とする方が、更に、DVB 値
は高い方が逆浸透膜装置の圧力損失を生じる期間をより
延長することができる。
交換樹脂を使用した脱塩装置の後段に陽イオン交換樹脂
塔、逆浸透膜装置をこの順で設置したことにより、被処
理水中に含まれるものでいったん陽イオン交換樹脂に吸
着され、その後徐々に脱離してきた正に帯電した有機物
や強塩基性陰イオン交換樹脂が分解して溶出した正に帯
電した有機物は陽イオン交換樹脂塔で吸着除去されるた
め、逆浸透膜装置の膜面に蓄積されることがない。この
ため、逆浸透膜装置の早期における透過水量の減少を防
止することができ、且つ洗浄頻度を著しく低減すること
ができる。
図である。
係を示す図である。
係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 陽イオン交換樹脂塔および陰イオン交換
樹脂塔を前記順に被処理水の脱塩のために設けられた脱
塩装置と、前記脱塩装置の後段に設けられた逆浸透膜装
置とを有する純水製造装置において、前記脱塩装置と前
記逆浸透膜装置の間に、陽イオン交換樹脂塔を設けたこ
とを特徴とする純水製造装置。 - 【請求項2】 前記後段の陽イオン交換樹脂塔の再生方
式が、向流再生方式である請求項1記載の純水製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34583897A JP3613376B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 純水製造装置及び純水製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34583897A JP3613376B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 純水製造装置及び純水製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11165168A true JPH11165168A (ja) | 1999-06-22 |
JP3613376B2 JP3613376B2 (ja) | 2005-01-26 |
Family
ID=18379332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34583897A Expired - Lifetime JP3613376B2 (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 純水製造装置及び純水製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3613376B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002343388A (ja) * | 2001-05-21 | 2002-11-29 | Mitsubishi Chemicals Corp | 燃料電池へ供給する水の処理方法 |
JP2004018867A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-01-22 | Nissan Motor Co Ltd | 塗装前処理装置及び塗装前処理方法 |
JP2010158681A (ja) * | 2010-04-26 | 2010-07-22 | Kurita Water Ind Ltd | バナジウム含有水の処理方法 |
CN113813793A (zh) * | 2021-10-25 | 2021-12-21 | 湖南沁森高科新材料有限公司 | 一种反渗透膜系统的清洗方法 |
CN114409121A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-04-29 | 北新集团建材股份有限公司 | 一种脱硫石膏洗涤水处理系统、清洗方法及控制系统 |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP34583897A patent/JP3613376B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004018867A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-01-22 | Nissan Motor Co Ltd | 塗装前処理装置及び塗装前処理方法 |
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JP3613376B2 (ja) | 2005-01-26 |
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