JPH11164662A - 加熱殺菌処理麺の製造方法 - Google Patents

加熱殺菌処理麺の製造方法

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JPH11164662A
JPH11164662A JP9336017A JP33601797A JPH11164662A JP H11164662 A JPH11164662 A JP H11164662A JP 9336017 A JP9336017 A JP 9336017A JP 33601797 A JP33601797 A JP 33601797A JP H11164662 A JPH11164662 A JP H11164662A
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JP
Japan
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noodles
noodle
treatment
heat
heat sterilization
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JP9336017A
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Masato Takahashi
真人 高橋
Kazuo Kamiyama
和夫 神山
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House Foods Corp
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House Foods Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コシの強い食感を有するとともに、柔らかな
潤いのある舌触りを有し、更に加熱殺菌処理後の保存時
における麺の食感の低下を有効に防止することができる
加熱殺菌処理麺の製造方法を提供すること。 【解決手段】 次の工程:(a)トレハロースを含有す
る麺を調製する工程、(b)上記麺に乾燥処理を施す工
程、(c)上記乾燥処理が施された麺に茹処理を施す工
程、(d)上記茹処理が施された麺に冷却処理を施す工
程、(e)上記冷却処理が施された麺を包装体に充填密
封する工程、(f)上記包装体に加熱殺菌処理を施す工
程、を含むことを特徴とする加熱殺菌処理麺の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱殺菌処理麺の製造
方法に関し、更に詳細には、コシの強い食感を有すると
ともに、柔らかな潤いのある舌触りを有し、更に加熱殺
菌処理後の保存時における麺の食感の低下を有効に防止
することができる加熱殺菌処理麺の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱殺菌処理麺の製造方法として
は、特開昭61−181350号公報や特開平2−20
0156号公報等に開示された種々の方法が知られてい
る。しかし、こうした従来の加熱殺菌処理麺の製造方法
では、得られる麺に充分なコシがないとの問題点があっ
た。本出願人は、充分なコシを有する加熱殺菌処理麺を
製造する方法として、茹処理後に冷却処理を施すことを
骨子とする方法、麺として乾燥処理を施したものを使用
する方法等について既に特許出願をしている(特願平2
−46940号、特願平4−335210号)。しかし
ながら、上記方法により製造した加熱殺菌処理麺は、確
かにコシの強さは向上するものの、柔らかな潤いのある
舌触りに欠け、この点で未だ充分に満足し得る品質のも
のといえず、とりわけ、麺として乾燥処理を施したもの
を使用した場合にそのような傾向が強く感じられた。ま
た、これまでに提案されているものは、いずれも、加熱
殺菌処理後の保存時に麺の食感が低下しやすく、この点
でも未だ不十分なものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コシの強い
食感を有するとともに、柔らかな潤いのある舌触りを有
し、更に加熱殺菌処理後の保存時における麺の食感の低
下を有効に防止することができる加熱殺菌処理麺の製造
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らが研究を進め
た結果、(a)特定の成分を含有する麺を調製するこ
と、(b)この麺に乾燥処理を施すこと、(c)茹処理
を施すこと、(d)冷却処理を施すこと、(e)得られ
た麺を包装体に充填密封すること、(f)加熱殺菌処理
を施すことにより、上記課題を解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、以下の工程:(a)
トレハロースを含有する麺を調製する工程、(b)上記
麺に乾燥処理を施す工程、(c)上記乾燥処理が施され
た麺に茹処理を施す工程、(d)上記茹処理が施された
麺に冷却処理を施す工程、(e)上記冷却処理が施され
た麺を包装体に充填密封する工程、(f)上記包装体に
加熱殺菌処理を施す工程、を含むことを特徴とする加熱
殺菌処理麺の製造方法である。
【0006】以下、本発明の内容を詳細に説明する。本
発明で対象とする麺としては、例えば、スパゲティー、
マカロニ、シェル、ラザーニャ等のパスタ、ラーメン等
の中華麺等をあげることができる。
【0007】先ず、本発明で用いる原料について説明す
る。本発明では、デュラムセモリナ、強力粉、準強力
粉、中力粉、薄力粉等の澱粉質原料を用いる。本発明で
は、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使
用することができるが、デュラムセモリナを使用するこ
とが好ましい。
【0008】デュラムセモリナを使用する場合は、灰分
0.55〜0.70重量%(以下、単に%という)、更
に好ましくは0.65〜0.70%のデュラムセモリナ
を使用するのが加熱殺菌処理による麺の暗色化を防止し
且つ風味の優れた加熱殺菌処理麺を得る上で好ましい。
尚、上記デュラムセモリナの灰分は、デュラムセモリナ
の水分が15%である場合の値である。上記灰分の測定
法としては例えば灰化法(550°C)等がある。
【0009】本発明では、上記澱粉質原料の他に、例え
ば熱凝固性蛋白質、糖質、ガム類、調味料等を適宜使用
してもよいが、とりわけ、糖質としてトレハロースを用
いることが重要である。これにより加熱殺菌処理後の麺
に柔らかな潤いのある舌触りを付与することができる。
更に、加熱殺菌処理後の保存中における麺の食感の低下
を有効に防止することができる。
【0010】ここで、トレハロースとは、2分子のDー
グルコースがその還元基同士で結合した構造を有する二
糖類であり、本発明においては、特にその製造法、種類
等に係わらずいずれのものを用いてもよい。トレハロー
スの添加量は、上記効果を好適に得る上で澱粉質原料に
対して0.5〜10%、更には2〜6%であることが好
ましい。
【0011】また、本発明では、上記原料の他に、澱粉
質原料に対して0.0003〜0.01%、より好まし
くは0.0005〜0.006%のルテインを添加する
とよい。これにより加熱殺菌処理を施した場合に顕在化
する麺の色調の変化、暗色化を有効に防止することがで
きる。
【0012】ここで、ルテインとは、ヨノン環に水酸基
をもつカロチノイドであり、デュラムセモリナ等の澱粉
質原料に本来含まれている成分であるが、ここでは、澱
粉質原料に対して更に特定量添加して麺を調製する。ル
テインの添加量が澱粉質原料に対して0.0003%に
満たないと麺の色調の変化、暗色化を有効に防止するこ
とができない。反対に、0.01%を超えると麺が橙色
を帯びて不自然な色調のものとなる。
【0013】澱粉質原料に対して特定量添加するルテイ
ンとしては、これを多く含む原料、例えばマリーゴール
ド色素等をそのまま、あるいはこれから抽出、単離して
使用すればよく、本発明では特にマリーゴールド色素由
来のものを使用するのが上記効果を好適に得る上で好ま
しい。
【0014】更に、本発明では、上記原料の他にトコフ
ェロールを使用してもよい。これにより、麺の製造中並
びに製造後において麺に含まれる油の劣化を防止し、特
に後述する特定の乾燥条件と組み合せることにより、加
熱殺菌処理後の保存時における麺の風味の低下、色調の
暗色化を有効に防止することができる。トコフェロール
を使用する場合の添加量は、上記効果を好適に得る上で
澱粉質原料に対して0.001〜0.1%、更には0.
005〜0.05%であることが好ましい。
【0015】次に、上記原料を用いた麺の調製(工程
(a))について説明する。先ず、上記原料を加水混合
して生地を得る。続いて、この生地を例えば線状又は板
状等の所望の形状に成形して麺を調製する。上記原料の
加水混合及び生地の成形の操作は、常法によって行えば
よい。具体的には、例えば原料の加水混合に際しては、
ミキサー等を用いて行えばよく、水は生地中20〜40
%好ましくは25〜35%を占めるように添加するのが
よい。尚、原料の加水混合は、すべての原料を同時に加
水混合してもよいが、澱粉質原料以外の原料は予め水に
溶解ないし分散させておくのが澱粉質原料中に他の原料
を均一に分散させて上記のような効果を好適に得る上で
好ましい。
【0016】また、生地の成形は、ロール圧延機や押出
し成型機等を用いて行うことができる。このようにして
得られる麺の水分は、20〜40%好ましくは25〜3
5%程度であることがグルテン組織を充分形成させ且つ
成形後の形を保持する点で望ましい。また、同様の点で
麺のpHが5〜10、好ましくは6〜8程度であること
が望ましい。
【0017】次に、このようにして調製された麺に乾燥
処理を施す(工程(b))。これにより加熱殺菌処理後
の麺の食感を改善して麺にコシの強さを付与することが
できる。また、麺が線状のものである場合に、麺線どう
しの結着を有効に防止し得、調理時等の麺のほぐれを良
くすることができる。
【0018】上記乾燥条件としては、雰囲気温度40〜
98°C、相対湿度70〜95%の条件で8〜24時間
を例示できるが、本発明では、加熱殺菌処理後の保存時
における麺の風味の低下及び色調の暗色化を有効に防止
する上から、麺にその品温が65〜90°Cに少なくと
も90分間、更に好ましくは65〜75°Cに120〜
600分間保持されるように乾燥処理を施すことが好ま
しい。
【0019】これにより、麺に含まれる油の劣化に関与
する麺中の酵素を有効に失活させることができ、特にト
コフェロールを麺に添加した場合はこれとの相乗効果に
より、加熱殺菌処理後の保存時における麺の風味の低
下、色調の暗色化を有効に防止することができる。尚、
上記品温が65°Cを下回るか、品温を65〜90°C
に保持する時間が90分間に満たないと、上記酵素を充
分に失活させ難くなり加熱殺菌処理後の保存時に麺中の
油劣化が促進して麺の香りが悪くなり風味が低下し、色
調が暗色化する。また、90°Cを超える品温に麺を保
持して酵素の失活を図ると麺が高品温になり過ぎてかえ
って色調の暗色化が促進される。
【0020】尚、上記のように麺の品温を65〜90°
Cに保持した後は、例えば麺の品温を20〜65°Cに
保持して麺中における水分の偏りをなくし、水分を均一
化して局所的な過乾燥を防止するのが好ましい。乾燥処
理後の麺の水分は8〜13%程度であることが好まし
い。
【0021】次に、上記のように乾燥処理を施した麺
に、好ましくは茹上り後の麺の水分が55〜77重量
%、更に好ましくは60〜70重量%となるように茹処
理を施す(工程(c))。これにより、茹を行わず後の
加熱殺菌処理時に茹を行わせる方法(特開昭61−18
1350号公報に開示の方法)と比較して、得られる加
熱殺菌処理麺の風味及び食感を茹麺本来のものと同等に
良好なものとすることができる。
【0022】麺の水分が上記の範囲を下回る場合には、
得られる加熱殺菌処理麺は澱粉臭の低減が充分でない風
味のものとなり且つしなやかな弾力に欠けるものとなる
傾向がある。一方、上記範囲を超える場合には得られる
加熱殺菌処理麺の食感が充分にコシのあるものとならな
い傾向にある。
【0023】次に、得られた茹麺に冷却処理を施す(工
程(d))。これにより、得られる加熱殺菌処理麺が更
にコシのある食感になると共に、麺が線状のものである
場合に、麺線どうしの結着を有効に防止することができ
且つ調理時等にほぐれの良好な加熱殺菌処理麺を得るこ
とができる。これは、冷却により澱粉ゲルが強化される
ためであると考えられる。
【0024】上記冷却方法は特に制限されず、例えば麺
を水冷却する方法、炭酸ガス又は空気等の冷気を吹き付
ける方法等があるが、水冷却する方法を採用すると、茹
麺表面のぬめりを除去することができ、麺が線状のもの
である場合に、麺線どうしの結着をより有効に防止する
ことができ且つ調理時等のほぐれや喫食時の口当たりを
更に良好なものとすることができる点で望ましい。
【0025】水冷却する方法としては、具体的には茹麺
に水シャワー(滝状に流す又は噴霧する水の中に茹麺を
通過させる場合を含む)する方法、流水又は静水中に浸
漬する方法及び上記2方法を併用する方法等がある。冷
却の条件は、茹麺の品温が冷却開始後60秒以内、好ま
しくは30秒以内に40°C以下、望ましくは10〜3
0°C、更に望ましくは10〜25°Cになるように設
定することが好ましい。
【0026】上記冷却処理を終えた麺は、後の加熱殺菌
処理の条件を緩和するために有機酸水溶液に浸漬し、p
Hが4.0〜5.0、更に好ましくは4.3〜4.7と
なるように調整してもよい。上記水溶液に使用する有機
酸としては、例えば乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸
のカルボン酸等があげられる。有機酸の濃度は、0.5
〜2%程度が適当である。
【0027】上記水溶液への浸漬時間としては15秒〜
1分間が例示される。また、上記水溶液にガム質を添加
しておくと麺表面に保湿膜が形成されて加熱殺菌処理後
の保存中に生じる麺の部分的な乾燥を有効に防止するこ
とができる。
【0028】麺が線状のものである場合には必要により
麺線をほぐす。その際又はその後、麺線に油脂及び/又
は乳化液を付着させることもできる。これにより、麺線
どうしの結着を更に防止し得、麺線のほぐれを一層良好
にすることができる。
【0029】上記油脂の種類としては、食用の油脂であ
れば特に制限されず、例えばラード・ヘッド等の動物油
及び例えば綿実油・大豆油・菜種油・椿油・パーム油等
の植物油が好適に利用できる。また、使用量としては、
茹麺に対して0.1〜5%、好ましくは0.5〜2%が
適当である。
【0030】乳化液はO/W型のものを使用することが
できる。乳化液に使用する油脂としては上記したものを
用いれば良く、一方、乳化剤としては例えばレシチン、
ショ糖脂肪酸エステル等が好適に使用できる。上記油脂
及び乳化液の付着方法としては、特に制限されず、噴霧
・浸漬・塗布等の手段がある。
【0031】次に、得られた麺を耐熱性を有する袋等の
包装体に充填する(工程(e))。この際、麺の水分は
茹上り後の麺の水分範囲にあることが望ましい。上記耐
熱性の袋としては、加熱殺菌に耐え得る耐熱性を有する
もの(パウチ等)であればすべて使用することができ
る。麺を袋に充填した後、必要により袋中の空気を窒素
ガス・炭酸ガス等の不活性ガスと置換し、袋の開口部を
ヒートシール等の手段により密封する。
【0032】尚、包装体として袋のかわりに容器を採用
することもできる。この場合、例えば容器にスープを注
入しそのまま電子レンジ等で加熱して喫食することがで
きる。該容器としては、例えばポリエステル、ポリスチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル等の単層物或るい
は積層物でつくられたカップ状或るいは丼状のものをあ
げることができる。
【0033】次に、上記袋又は容器に加熱殺菌処理を施
す(工程(f))。この場合、加熱殺菌処理の条件とし
ては、殺菌温度95〜135°C、5〜60分間が例示
できるが、前述のように麺を有機酸水溶液に浸漬してp
H4.0〜4.6に調整した場合には、条件を95〜1
10°C、5〜60分間程度に緩和することができる。
このように条件を緩和して加熱殺菌処理を施した場合
は、麺の色調の変色、暗色化を更に好適に防止すること
ができ、風味、食感等においても更に優れた加熱殺菌処
理麺を得ることができる。
【0034】加熱殺菌処理方法としては、加圧加熱殺菌
処理が望ましく、特に加圧加熱殺菌処理中の加圧加熱殺
菌処理槽内の圧力を袋内部の圧力にできるだけ一致させ
る、いわゆる定差圧式殺菌法であることが望ましい。そ
の場合、条件としては、加圧加熱殺菌処理時の袋内の圧
力と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力との差圧(又は被殺菌
食品品温の飽和水蒸気圧と空気の膨張圧との和と加圧加
熱殺菌処理槽内の圧力との差圧)が−0.5〜+0.5
kg/cm2、好ましくは−0.3〜+0.3cm2とな
るように加圧加熱殺菌処理を行うことが望ましい。
【0035】
【実施例】実施例1(加熱殺菌処理スパゲティ) 水分15.0%、灰分0.65%のデュラムセモリナ1
00重量部(以下、単に部という)に、水30部、マリ
ーゴールドパウダー(三栄源エフ・エフ・アイ社製、ル
テイン含量7.4%)0.015部、トレハロース(林
原商事社製)4部及びトコフェロール0.5部からなる
混合液を加えてミキサーで混合した後、エクストルーダ
ーで押し出すと共に切断し、直径1.65mm、長さ6
0cmの麺線とした。該麺線は水分約32%、pH6.
3のものであった。
【0036】得られた麺線を竿に掛け、雰囲気温度40
°C、相対湿度80%の条件で乾燥処理を開始し、開始
後約60分かけて雰囲気温度を80°Cに上げ、これに
より麺線の品温を約70°Cとした。引き続き、雰囲気
温度80°C、相対湿度80%の条件で麺線の品温を約
75°Cに2時間保持した。その後、雰囲気温度70°
C、相対湿度80%の条件で麺線の品温を約65°Cに
8時間保持した。その後、雰囲気温度30°C、相対湿
度80%の条件で麺線の品温を約30°Cに5時間保持
して乾燥処理を終えた。乾燥後の麺線の水分は約11%
であった。その後、麺線を長さ25cmに切断した。
【0037】次に、上記麺線を沸騰水中で約7分間茹で
た後、湯切りし、水分約65%の茹麺を得た。次に、得
られた茹麺を約10°Cの水に30秒間浸漬した。水浸
漬後の茹麺の品温は約20°Cであった。次に、上記茹
麺を、水98.52部、クエン酸0.6部、乳酸0.6
8部及びアラビヤガム0.2部からなる水溶液に30秒
間浸漬した。得られた茹麺のpHは4.5であった。次
に、上記茹麺をほぐしつつ、これに茹麺100部に対し
て0.8部のパーム油を塗布した。
【0038】次に、パーム油を塗布した茹麺を180g
づつポリプロピレン製のパウチ(140×155mm)
に充填し、その後、該パウチに60mlの空気が残るよ
うにヒートシールした。次いで、上記パウチを加圧加熱
殺菌時の袋内の圧力と加圧加熱殺菌処理槽内の圧力との
差圧がー0.3〜+0.3kg/cm2となるように、
殺菌温度105°C、30分間の条件で加圧加熱殺菌処
理し、本発明の加熱殺菌処理スパゲティを得た。
【0039】得られたスパゲティをパウチから出したと
ころ、黄色の明るい色調を呈しており、麺の色調の変
化、暗色化の認められないものであった。このスパゲテ
ィを沸騰水中で1分間加温し、湯ぎり後皿に盛り付け、
更に加温した市販のミートソースを注いでかき混ぜた。
この際、スパゲティはほぐれが良くて調理しやすく、ミ
ートソースの絡まりも良かった。これを喫食したとこ
ろ、油の劣化臭や澱粉臭等の不快臭が感じられず、柔ら
かな潤いのある舌触り、噛むとシコシコとした歯ごたえ
のある食感を有し、加熱殺菌処理を行わない茹スパゲテ
ィとぼぼ同等の風味を有するものであった。また、上記
加熱殺菌処理スパゲティは、二か月経過後も上記品質が
好適に保持されているものであった。
【0040】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、コシの強い
食感を有するとともに、柔らかな潤いのある舌触りを有
し、更に加熱殺菌処理後の保存時における麺の食感の低
下を有効に防止することができる加熱殺菌処理麺を好適
に製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程: (a)トレハロースを含有する麺を調製する工程、
    (b)上記麺に乾燥処理を施す工程、(c)上記乾燥処
    理が施された麺に茹処理を施す工程、(d)上記茹処理
    が施された麺に冷却処理を施す工程、(e)上記冷却処
    理が施された麺を包装体に充填密封する工程、(f)上
    記包装体に加熱殺菌処理を施す工程、を含むことを特徴
    とする加熱殺菌処理麺の製造方法。
JP9336017A 1997-12-05 1997-12-05 加熱殺菌処理麺の製造方法 Pending JPH11164662A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011109930A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Nisshin Flour Milling Inc 電子レンジ調理用即席中華麺類の製造方法

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