JPH11162917A - 半導体装置の製造方法及び処理液の生成装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び処理液の生成装置

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JPH11162917A
JPH11162917A JP25692398A JP25692398A JPH11162917A JP H11162917 A JPH11162917 A JP H11162917A JP 25692398 A JP25692398 A JP 25692398A JP 25692398 A JP25692398 A JP 25692398A JP H11162917 A JPH11162917 A JP H11162917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面の荒れ、及び汚染金属の付着等を発生す
ることなく、pHと酸化還元電位が独立に最適化された
処理液を半導体装置の製造に適用する。 【解決手段】 陽極に還元性ガス、もしくは陰極に酸化
性ガスを添加しながら電気分解を行なうか、ガスを選択
的に透過するガス透過性部材を少なくともいずれかの電
極に設けるか、あるいは陽イオン交換膜及び陰イオン交
換膜を隔てて3つに分割された領域に3つ電極を各々配
置して、それぞれ異なる電位を印加して溶液の電気分解
を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法、及び半導体装置の製造における洗浄工程あるいはC
hemical Mechanical Polish
ingいわゆるCMP等に用いられる処理液の生成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウエハ等の試料の洗浄や膜
剥離などのウエット処理には塩酸、アンモニア水等の薬
液が用いられていたが、最近では電解イオン水による洗
浄が広まりつつある。
【0003】電解イオン水とは、水溶液中で隔膜を介し
て設置された一対の電極間で通電を行い、陽極側で「O
- →OH+e- 」、陰極側で「H+ +e- →H」等の
反応を生じさせることによって得られる溶液のことであ
る。隔膜に関して陽極側の溶液すなちアノード水は、O
- 濃度が低く、酸性である。陰極側の溶液すなわちカ
ソード水は、H+ 濃度が低く、アルカリ性である。ま
た、OHは、「2OH→O+H2 O」、「2O→O
2 」、及び「O+O2 →O3 」等の反応を起こすため、
アノード水は、O、O2 、O3 等を多く含み、同等のp
Hを有する通常の酸溶液よりもその酸化還元電位が高
い。同様に、カソード水は、H、H2 を多く含むため、
同等のpHを有する通常のアルカリ液よりもその酸化還
元電位が低い。
【0004】アノード水は、その強酸性及び高酸化電位
という特性を利用して、試料表面の汚染金属の除去に使
われており、特に銅などの貴金属の洗浄液として注目さ
れている。貴金属はイオン化しにくいため塩酸や弗酸な
どの通常の酸では溶解しないが、アノード水は酸化電位
が高いため、貴金属の電子を奪い、貴金属をイオン化し
て、溶液中に溶出させることができる。
【0005】しかし、逆に、通常の酸では溶解するが、
酸化電位が高い溶液中では酸化物や水酸化物として安定
に存在する金属もある。例えば鉄は、pHが約2から約
8の間のとき、酸化電位が低いと、Fe2+として溶出す
るが、高い場合にはFe23 として残留する。図13
にpHと酸化還元電位Eに対するFeの状態図を表す。
図示するように、pHが約2以下のアノード水を用いれ
ばFeを溶解させることができる。これは、低pHの液
では、高酸化電位であってもFe2+が安定に存在するた
めである。しかし、低pHすなわち高濃度のアノード水
は、希薄なアノード水に比べて、生成や使用後の無害化
処理の際に、より多くの薬品や電力を必要とする。高濃
度のアノード水を無害化した後に生じる廃棄物の量も、
希薄なアノード水の場合よりも多い。有限な地球資源を
有効に活用するためには、このような多量の資源・電力
の消費や廃棄物の生成は避けなければならない。
【0006】他方、一般に、酸は汚染金属の除去に使わ
れるのに対し、アルカリ溶液はパーティクルの洗浄に用
いられる。例えば、パーティクルが付着したシリコン酸
化膜をアルカリ性の水溶液に浸漬すると、シリコン酸化
膜が溶液によりエッチングされる。このため、パーティ
クルとシリコン酸化膜表面との距離が大きくなり、両者
の表面間に働くファンデルワールス力が弱まって、パー
ティクルが除去されやすくなる。また、pHが大きな水
溶液中では試料やパーティクルの表面は負に帯電する傾
向がある。従ってアルカリ性の溶液中では、静電反発力
が働くため、一度除去されたパーティクルは試料表面に
再付着しにくい。カソード水もアルカリ性であることか
らパーティクルの除去等に利用されている。
【0007】しかし、アルカリ性水溶液中では金属は水
酸化物として安定化しやすく、そのためアルカリ性の溶
液で洗浄すると、金属汚染が除去されなかったり、さら
には溶液中に含まれていた金属イオンが堆積する可能性
がある。図14に、pHと酸化還元電位Eに対するCr
の状態図を示す。図示するように、例えば、pHが約4
から14の間で酸化電位が低い場合には、Crは酸化物
や水酸化物として存在し得る。従って、通常のアルカリ
溶液や還元性の高いカソード水で洗浄を行うと、試料は
クロムで汚染される恐れがある。
【0008】また、シリコンはアルカリ性水溶液に浸漬
するとエッチングされる。このエッチングには面方位依
存性があり、(100)面のエッチング速度は(11
1)面よりも大きい。このため、Poly−SiのCM
P後やコンタクトホール開口後などに、パーティクルを
除去するために、大きなpH値を有するカソード水でウ
エハを洗浄すると、ウエハ表面に露出したシリコンが多
量にエッチングされたり、シリコン表面が荒れるといっ
た問題が生じる。また、酸化性の低い溶液中では試料表
面の有機物汚染はほとんど除去されない。従って、有機
物で汚染されたシリコンを従来のカソード水で処理する
と、汚染有機物がマスクとなってシリコン表面が部分的
にエッチングされ、表面荒れの程度はより大きくなる。
【0009】さらにまた、酸化性の低い水溶液中では、
活性で疎水性のシリコン面が露出しやすく、このような
面では付着したパーティクルの除去が困難である。例え
ばPoly−SiのCMP後に、ウエハ表面に付着した
研磨粒子をスポンジスクラバー処理で除去する場合、C
MPのストッパーとして用いるシリコン酸化膜表面に比
べて、Poly−Si表面ではより多くの研磨粒子が残
留しやすい。
【0010】そこで現在では、例えば特開平7−263
430号に記載されているように、カソード水にH2
2 水溶液やO3 溶存水を混合し、酸化電位を高めた液に
よって洗浄が行われている。このような液でシリコンを
洗浄すると、シリコン表面が薄い自然酸化膜で覆われ、
この自然酸化膜がゆっくりとエッチングされる。従っ
て、ウエハ洗浄時に、ウエハ表面に露出したシリコンが
多量にエッチングされたり表面荒れが生じることはな
い。また親水性表面になるため、Poly−SiCMP
後の洗浄時に、Poly−Si表面から研磨粒子が効率
よく除去される。
【0011】しかし、H22 水溶液を混合したカソー
ド液に十分な酸化力を持たせるためには液温を上げる必
要がある。これは、高温ほどH22 の分解反応が進む
ためである。またO3 溶存水を混合したカソード液は、
その混合によって液の酸化還元電位やpHが変化するに
もかかわらず、液の混合部とカソード水生成部が離れて
いるため、液のpHと酸化還元電位を精密に制御するこ
とが困難である。
【0012】また、電解イオン水を半導体素子の洗浄に
用いる場合、電解イオン水生成時における陽極の腐食が
問題となっている。陽極は通常Ptなどの貴金属や炭素
などで形成されるが、酸化電位が高すぎたり、pHが小
さすぎる液が電気分解によって生成すると、このような
腐食しにくい部材で構成されていても陽極は次第に腐食
される。この腐食は、電気分解の経時変化や、素子の金
属汚染とそれによる素子の電気特性の劣化を引き起こ
す。一方、陰極ではこのような腐食は生じにくいが、陰
極近傍では還元力の高い液が生成するため、電気分解を
行う溶液中に金属イオンが混入していると、その金属イ
オンが陰極に付着しやすい。このように電極に汚染金属
が付着すると、電気分解反応の経時変化などによって、
付着金属が液中に再溶出して試料を汚染するおそれがあ
る。
【0013】このように、一般に、アノード水は汚染金
属の洗浄に有用であるが、Feなどの一部の金属に対し
ては、酸化電位の高さに起因してその除去が困難になる
という問題があった。
【0014】また、カソード水はパーティクルの除去に
有用であるが、液中に混入している金属が水酸化物とし
て試料表面に付着したり、試料表面の汚染金属が残留す
る問題があり、さらに、表面にシリコンが露出した試料
を洗浄すると、シリコンが多量にエッチングされたり、
シリコン表面が荒れたり、シリコン表面に付着したパー
ティクルが除去されにくいといった問題があった。
【0015】これらの問題は、電解イオン水の生成反応
で生じるpHと酸化還元電位の変化に相関があることに
起因している。従って、問題を解決するためには、電解
イオン水のpHと酸化還元電位をそれぞれ独立に最適化
する必要がある。
【0016】また、電気分解を行うと、陽極の腐食によ
って、試料の金属汚染や電気分解の経時変化などが生じ
たり、溶液中に混入した汚染金属が陰極に付着し、この
付着金属が再溶出して試料を汚染する問題があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の問題
に対してなされたものであり、本発明の第1の目的は、
表面の荒れ、及び汚染金属の付着等を発生することな
く、pHと酸化還元電位が独立に最適化された処理液を
用いて、安全かつ容易に、良好な半導体装置を製造する
ための方法を提供することにある。本発明の第2の目的
は、安全かつ容易に、汚染物質等を含まずpHと酸化還
元電位のそれぞれが最適化された処理液を生成する装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、陽極
及び陰極を隔膜を挟んで溶液中に浸漬して配置し、前記
陽極近傍の溶液へ還元性ガスを供給する還元ガス供給工
程、及び前記陰極近傍の溶液へ酸化性ガスを供給する酸
化性ガス供給工程のうち少なくとも1方のガス供給工程
を行なうと共に、該陽極及び陰極間に通電を行い、該溶
液を電気分解することにより得られた処理液を用いた半
導体装置の製造方法を提供する。
【0019】本発明は、第2に、溶液を保持する容器本
体と、該容器本体を2つの領域に分割する隔壁と、該2
つの領域で該溶液に各々浸漬して配置された陽極及び陰
極と、該陽極近傍に還元性ガスを供給するための還元性
ガス供給手段及び該陰極近傍に酸化性ガスを供給するた
め酸化性ガス供給手段のうち少なくとも1つのガス供給
手段と、該陽極及び陰極間に通電を行なう手段とを具備
する処理液の生成装置を提供する。
【0020】本発明は、第3に、陽極及び陰極を隔膜を
挟んで溶液中に浸漬させて配置し、少なくとも、前記陽
極及び陰極のうち一方の近傍の溶液に酸化性ガス及び還
元性ガスのうち一方を供給すると共に、該陽極及び陰極
間に通電を行って該溶液を電気分解することにより得ら
れた処理液を用いた半導体装置の製造方法において、前
記陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、ガスを
溶液に対して選択的に透過するガス透過性部材を含む半
導体装置の製造方法を提供する。
【0021】本発明は、第4に、溶液を保持する容器本
体と、該容器本体を2つの領域に分割する隔壁と、該2
つの領域で該溶液に各々浸漬して配置された陽極及び陰
極と、該陽極及び陰極のうち一方の近傍に、還元性ガス
及び酸化性ガスのうち一方を供給するためガス供給手段
と、該陽極及び陰極間に通電を行なう手段とを具備する
処理液の生成装置であって、前記陽極及び陰極のうち少
なくとも一方の電極は、ガスを溶液に対して選択的に透
過するガス透過性部材を含む処理液の生成装置を提供す
る。
【0022】本発明は、第5に、少なくとも1部が陽イ
オン交換膜からなる第1の隔膜及び少なくとも1部が陰
イオン交換膜からなる第2の隔壁を隔てて第1、第2の
領域、及び該第1、第2の領域間に位置する第3の領域
に分割された容器の各領域に各々収容された第1、第2
及び第3溶液中に、第1、第2、及び第3の電極を各々
浸漬して配置し、前記3つの電極に各々異なる電位を印
加して、前記溶液を電気分解した後、前記第3の領域か
ら得られた処理液を用いた半導体装置の製造方法を提供
する。
【0023】本発明は、第6に、溶液を保持する容器本
体と、該容器本体内に各々配置され該容器本体内を第
1、第2、及び第3の領域に分割する少なくとも1部が
陽イオン交換膜からなる隔膜及び少なくとも1部が陰イ
オン交換膜からなる隔膜、該第1、第2、及び第3の領
域内に各々収容された第1、第2、及び第3の溶液に各
々浸漬して配置された第1、第2、及び第3の電極と、
前記第1、第2、及び第3の電極に各々異なる電位を印
加する手段とを具備する処理液の生成装置を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明は、第1ないし第6の観点
に大別される。本発明の第1の観点によれば、陽極及び
陰極を隔膜を挟んで溶液中に浸漬して配置し、陽極近傍
の溶液へ還元性ガスを供給するか、陰極近傍の溶液へ酸
化性ガスを供給するか、またはその両方を行なうと共
に、陽極及び陰極間に通電を行い、該溶液を電気分解す
ることにより得られた処理液を用いた半導体装置の製造
方法が提供される。
【0025】本発明の第2の観点によれば、第1の観点
にかかる処理液を生成するための装置が提供される。こ
の装置は、溶液を保持する容器本体と、容器本体を2つ
の領域に分割する隔壁と、その各領域内の溶液に各々浸
漬して配置された陽極及び陰極と、陽極近傍に還元性ガ
スを供給するための還元性ガス供給手段、あるいは陰極
近傍に酸化性ガスを供給するため酸化性ガス供給手段
と、陽極及び陰極間に通電を行なう手段とを具備する。
【0026】陽極または陰極は、好ましくはガスを液体
に対して選択的に透過するガス透過性部材を含む。還元
性ガスとは、気体、液体、固体に作用して、それらに自
らの電子を供与し易い気体のことをいう。このような気
体として例えば、水素ガス、一酸化炭素ガス、及び一酸
化窒素があげられる。
【0027】酸化性ガスとは、気体、液体、固体に作用
して、それらの電子を奪い易い気体のことをいう。この
ような気体として酸素ガス、オゾンガス、弗素ガス、塩
素ガス、臭素ガス、ヨウ素ガス、酸化ハロゲンガス、イ
ンターハロゲンガス、ハロゲン化希ガス、及び過酸化水
素ガスがあげられる。
【0028】電気分解に供される溶液としては、純水、
塩酸、アンモニア水、炭酸、過酸化水素水、塩化アンモ
ニウム等のアンモニウム塩の水溶液があげられる。ま
た、隔膜としては、陽極側の溶液と陰極側の溶液との混
合が抑制される膜すなわち陽イオンと陰イオンとの混合
が抑制される膜、例えばイオン交換樹脂膜等を用いるこ
とができる。また、陽極及び陰極はそれぞれ単数であっ
ても複数であってもよい。
【0029】本発明によれば、アノード水やカソード水
のpHと酸化還元電位を独立に制御することができる。
例えば陰極近傍に少量の酸化性ガスを導入したり陽極近
傍に還元性ガスを導入すると、導入したガスは電極近傍
で発生するH、H2 やO、O2 、O3 等と反応するた
め、pHは大きいが還元電位が高くないカソード水や、
pHが小さくかつ酸化電位が低いアノード水等を得るこ
とができる。さらに酸化性ガスや還元性ガスの導入量を
増やせば、高酸化電位のカソード水や高還元性のアノー
ド水なども生成することができる。
【0030】従って、汚染金属や試料表面に露出した部
材の種類に応じて最適なpHと酸化還元電位を持つ洗浄
液や膜剥離液、CMPの研磨液、金属酸化物等を堆積し
ない洗浄液を生成することができる。このような溶液を
例えば半導体装置の製造工程における洗浄工程に用いれ
ば、半導体基板表面の汚染金属を効果的に除去したり、
半導体基板を金属で汚染したり表面荒れを生じさせるこ
となく洗浄することや、表面に付着したパーティクルを
効果的に除去することが可能となる。また不必要に高濃
度の洗浄液を作成しなくてもよいため、洗浄液の生成や
無害化処理時に消費する薬品や電力、無害化処理後に排
出される廃棄物の量などを低減化することができ、地球
資源を有効に活用することが可能となる。
【0031】本発明の第3の観点にかかる方法では、第
1の観点にかかる方法の電気分解プロセスとは異なる他
の電気分解プロセスを用いた半導体の製造方法が提供さ
れる。
【0032】この方法では、ガスを溶液に対して選択的
に透過するガス透過性部材を含む電極を用意し、この電
極を少なくとも陽極または陰極として使用し、隔膜を挟
んで溶液中に陽極と陰極を各々浸漬させて配置し、ガス
透過性部材を通して酸化性ガスまた還元性ガスを溶液に
供給すると共に、陽極及び陰極間に通電を行って、溶液
を電気分解することにより得られた処理液を半導体装置
の製造に適用する。
【0033】また、本発明の第4の観点によれば、第3
の観点に用いられる処理液を生成するための装置が提供
される。この装置は、溶液を保持する容器本体と、該容
器本体を2つの領域に分割する隔壁と、該2つの領域で
該溶液に各々浸漬して配置された陽極及び陰極と、該陽
極及び陰極のうち一方の近傍に、還元性ガス及び酸化性
ガスのうち一方を供給するためガス供給手段と、該陽極
及び陰極間に通電を行なう手段とを具備し、陽極及び陰
極のうち少なくとも一方の電極は、ガスを溶液に対して
選択的に透過するガス透過性部材を含む。
【0034】この方法では、少なくとも一つの電極の少
なくとも一部に、ガスは透過させるが液体は透過させな
いガス透過性部材を用いる。このガス透過性部材を通し
て電気分解によって生成するガスの除去や、電極近傍の
溶液への酸化性ガスあるいは還元性ガス供給を行っても
よい。
【0035】このように、陽極や陰極にガス透過性部材
を用い、このガス透過性部材を通して酸化性ガスまたは
還元性ガスを供給するようにすれば、電極とガス供給手
段とを共用化できるため、装置の小型化をはかることが
できる。
【0036】また、例えば陽極で発生した過剰な酸化性
ガスを陽極から効率良く除去したり、陽極に還元性ガス
を供給することによって陽極近傍の溶液の酸化電位を適
度に低減できるため、陽極の腐食を抑制できる。
【0037】さらに、例えば陰極で発生した過剰な還元
性ガスを陰極から除去したり、陰極に酸化性ガスを適度
に供給することによって、陰極近傍の溶液の酸化電位を
適度に向上できるため、溶液中に混入した金属イオンの
陰極への付着を抑制し、付着金属の再溶出による試料汚
染を防止できる。
【0038】本発明の第5の観点によれば、第1の観点
にかかる方法の電気分解プロセスとは異なるさらに他の
電気分解プロセスを用いた半導体の製造方法が提供され
る。この方法では、陽イオン交換膜を含む第1の隔膜及
び陰イオン交換膜を含む第2の隔膜を隔てて第1、第
2、及び第3の領域に分割された領域に収容された第
1、第2及び第3溶液中に、第1、第2、及び第3の電
極を各々浸漬して配置し、前記3つの電極に各々異なる
電位を印加することにより、前記溶液を電気分解するこ
とにより電解水を得る。上述の第3の領域は、第1及び
第2の隔膜の間に位置し、第1の隔膜を隔てて第1の領
域、第2の隔膜を隔てて第2の領域が位置する。本発明
では第3の領域で得られる処理液を半導体装置に適用す
る。
【0039】また、本発明の第6の観点によれば、第5
の観点に用いられる処理液を生成するための装置が提供
される。この装置は、溶液を保持する容器本体と、該容
器本体内に各々配置されて、該容器本体内を第1、第
2、及び第3の領域に分割する陽イオン交換膜及び陰イ
オン交換膜と、該第1、第2、及び第3の領域内に各々
収容された第1、第2、及び第3の溶液に各々浸漬して
配置された第1、第2、及び第3の電極と、前記第1、
第2、及び第3の電極に各々異なる電位を印加する手段
とを具備する。
【0040】第5及び第6の観点にかかる発明におい
て、第1の電極に印加される電位をA、前記第2の電極
に印加される電位をB、前記第3の電極に印加される電
位をCとするとき、下記i)ないしiv)で示される条
件 i)前記第1の溶液中の主要な陽イオンがアンモニウム
イオン及びアルキルアンモニウムイオンのうち1つであ
り、前記第2の溶液中の主要な陰イオンが水酸化物イオ
ンであり、A>C>Bである。
【0041】ii)前記第1の溶液の主要な陽イオンが
アンモニウムイオン及びアルキルアンモニウムイオンの
うち1つであり、A>C、かつB>Cである。 iii)前記第1の溶液中の主要な陽イオンが水素イオ
ンであり、前記第2の溶液中の主要な陰イオンがハロゲ
ンイオン、ハロゲン化水素イオン、酸化ハロゲンイオ
ン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオ
ン、及び過酸化水素イオンからなる群から選択される少
なくとも1種であり、A>C>Bである。
【0042】iv)第2の溶液中の主要な陰イオンは、
ハロゲンイオン、ハロゲン化水素イオン、酸化ハロゲン
イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、リン酸
イオン、及び過酸化水素イオンからなる群から選択され
る少なくとも1種であり、A<CかつB<Cである。 のいずれかを満足することが好ましい。
【0043】図1に、上記i)ないしiv)の条件で得
られる処理水のpHと酸化還元電位の範囲を表す図を示
す。図示するように、i)ないしiv)の条件により、
各々、図中310、320、330及び340で示す範
囲のpHと酸化還元電位を有する処理水が得られる。比
較としてグラフ301に、従来の電解水のpHと酸化還
元電位との関係を表すグラフ図を示す。図示するよう
に、例えば条件iii)では従来の電解水よりもpHが
小さく、かつ酸化電位が低い水が得られる。このような
処理水は、例えばFeの溶解除去に好適である。なお、
第1の観点においてはi)とiii)、第4の観点にお
いてはi)ないしiv)で示す範囲のpHと酸化還元電
位を有する処理水が得られる。
【0044】このような生成方法、生成装置を用いて
も、pHと酸化還元電位が独立に制御された溶液を生成
することができ、ウエハの汚染金属除去、膜剥離、CM
P等を効率良く行うことができる。
【0045】
【実施例】以下、図面を参照し、本発明を具体的に説明
する。図2は、本発明にかかる処理液生成装置の第1の
例を表す該略図を示す。図2において、水溶液を保持す
る容器11内には陽極12及び陰極13が設置されてい
る。陽極12と陰極13の間には、これらの電極近傍の
溶液の混合を抑制するために、例えばイオン交換樹脂膜
からなる隔膜14が設置される。また、隔膜14で仕切
られたそれぞれの領域には、溶液を独立に導入、排出で
きるように、導入口15a及び15b、排出口16a及
び16bが設けられている。陽極12は、液体を通すこ
となく気体を選択的に透過させる多孔質白金から成る筒
状のガス透過性部材からなる。筒内部に導入されたガス
の一部は多孔質白金壁を通って溶液内に導入される。
【0046】上記装置で生成した処理液のウエハの洗浄
液として使用した場合の評価を以下のようにして行っ
た。まず、シリコンウエハ(p型(100)、0.01
Ω・cm)を24枚用意した。このシリコンウエハを、
約5ppmのオゾンが溶解した純水中に10分間浸漬し
て、ウエハ表面の有機物を除去した。
【0047】次に、図2に示した装置を用い、陽極と陰
極の間に100Vの直流電圧を印加するとともに、水の
電気分解を促進するために硫酸アンモニウムを溶解(濃
度1×10-3mol/l)させた水溶液を導入口15a
及び15bから導入し、排出口16a及び16bから排
出された溶液を別の容器に保持した。排出口16aから
排出された溶液に対して、陽極12の筒内部に水素ガス
を導入した場合の液を洗浄液1−a、しない場合の液を
洗浄液1−bとする。なお、洗浄液1−a、洗浄液1−
bのpHは共に約4で、酸化還元電位は前者は約0.1
V、後者は約1.0Vであった。前者の酸化還元電位が
低いのは、陽極表面で生成するOHやOなどが、導入さ
れたH2 ガスと反応してH2 Oに変化するためである。
【0048】次に、24枚のウエハのうち8枚ずつを洗
浄液1−a、洗浄液1−bの一方に10分間浸漬し、純
水でリンスした後、スピンドライヤで乾燥させた。な
お、洗浄液1−a、洗浄液1−bで洗浄したウエハとこ
れらの液で洗浄しなかったウエハを、それぞれタイプA
1、タイプB1、タイプC1のウエハと呼ぶことにす
る。
【0049】次に、これらタイプA1、B1、C1のウ
エハを全て折半し、一方については表面の金属汚染濃度
を原子吸光法で分析した。残りのウエハについては、乾
燥酸素中で約950℃に加熱して約5nmの熱酸化膜を
形成し、さらにその上に厚さ0.5μmの燐添加多結晶
シリコン膜を堆積してこれをパターニングし、MOSキ
ャパシタを形成した。
【0050】金属汚染の分析から、タイプC1のウエハ
からは、Alが約1×1010atoms/cm2 、Fe
が約6×109 atoms/cm2 検出された。また、
タイプB1のウエハでは、Alは検出限界(1×109
atoms/cm2 )以下であったが、Feは約1.5
×109 atoms/cm2 検出された。これに対し
て、タイプA1のウエハでは、AlだけでなくFeも検
出限界(8×108 atoms/cm2 )以下であっ
た。
【0051】また、MOSキャパシタの酸化膜の絶縁耐
圧を評価したところ、8MV/cm以上の耐圧を有して
いるキャパシタの全体に対する割合は、タイプA1のウ
エハは約98%、タイプB1は約92%、タイプC1は
約85%であった。
【0052】このように、本発明による洗浄液で洗浄す
ることによりシリコンウエハ表面の汚染Fe濃度を低減
することができ、またシリコン基板の熱酸化の前に本発
明による洗浄液で洗浄を行うことにより絶縁破壊耐圧が
高い熱酸化膜を形成することができた。
【0053】なお、図2に示す装置では陽極を構成する
筒全体が多孔質白金で構成されガス透過性部材として機
能したが、筒の少なくとも一部が多孔質白金等で構成さ
れガス透過性部材として機能すればよい。また、透過性
部材としては導電性とガス透過性を有していればよく、
多孔質性のグラファイトやイリジウムなどの多孔質性の
貴金属を用いて透過性部材を構成するようにしてもよ
い。
【0054】図3に、本発明にかかる処理液生成装置の
第2の例を表す該略図を示す。図3において、水溶液を
保持する容器21内には陽極22及び陰極23が設置さ
れ、陽極22と陰極23の間にはこれらの電極近傍の溶
液の混合を防ぐために例えばイオン交換樹脂膜からなる
隔膜24が設置される。また、隔膜24で仕切られたそ
れぞれの領域には、溶液を独立に導入、排出できるよう
に、導入口25a及び25b、排出口26a及び26b
が設けられている。陽極22の近くには、液体を通すこ
となくガスを選択的に透過させるガス透過膜から成るガ
ス導入筒27が多数配置されており、ガス導入筒27内
部に導入されたガスはガス透過膜を介して陽極22の近
傍に導入される。
【0055】上記装置で生成した処理液のウエハ洗浄液
としての評価を行うため、第1の実施形態と同様にして
MOSキャパシタ及び金属不純物分析用ウエハの評価を
行った。
【0056】まず、シリコンウエハ(p型(100)、
0.01Ω・cm)を24枚用意し、約5ppmのオゾ
ンが溶解した純水中に10分間浸漬して、ウエハ表面の
有機物を除去した。
【0057】次に、図3に示した装置を用い、陽極と陰
極の間に100Vの直流電圧を印加するとともに、水の
電気分解を促進するために硫酸アンモニウムを溶解(濃
度1×10-3mol/l)させた水溶液を導入口25a
及び25bから導入し、排出口26a及び26bから排
出された溶液を別の容器に保持した。排出口26aから
排出された溶液に対して、ガス導入筒27内部に水素ガ
スを導入した場合の液を洗浄液2−a、しない場合の液
を洗浄液2−bとする。なお、洗浄液2−a、洗浄液2
−bのpHは共に約4で、酸化還元電位は前者は約0.
3V、後者は約1.0Vであった。前者の酸化還元電位
が低いのは、陽極表面で生成するOHやOなどが、導入
されたH2 ガスと反応してH2 Oに変化するためであ
る。
【0058】次に、24枚のウエハのうち8枚ずつを洗
浄液2−a、洗浄液2−bの一方に10分間浸漬し、純
水でリンスした後、スピンドライヤで乾燥させた。な
お、洗浄液2−a、洗浄液2−bで洗浄したウエハとこ
れらの液で洗浄しなかったウエハを、それぞれタイプA
2、タイプB2、タイプC2のウエハと呼ぶことにす
る。
【0059】次にタイプA2、B2、及びC2ウエハを
全て折半し、一方については表面の金属汚染濃度を分析
し、残りのウエハについては第1の実施形態で述べた工
程と同じ工程でMOSキャパシタを作製した。
【0060】タイプB2及びC2のウエハの金属汚染度
は第1の実施形態と同様であり、前者ではAlは検出限
界(1×109 atoms/cm2 )以下だがFeは約
1.5×109 atoms/cm2 であり、後者ではA
lが約1×1010atoms/cm2 でFeが約6×1
9 atoms/cm2 検出された。これに対して、タ
イプA2のウエハでは、Alは検出限界以下であり、F
eは1×109 atoms/cm2 であった。
【0061】また、MOSキャパシタの酸化膜の絶縁耐
圧を評価したところ、8MV/cm以上の耐圧を有して
いるキャパシタの全体に対する割合は、タイプA2のウ
エハは約94%、タイプB2は約91%、タイプC2は
約83%であった。
【0062】このように、本発明による洗浄液で洗浄す
ることにより、シリコンウエハ表面の汚染金属濃度を低
減することができ、またシリコン基板の熱酸化の前に本
発明による洗浄液で洗浄を行うことにより絶縁破壊耐圧
が高い熱酸化膜を形成することができた。
【0063】図4は、本発明にかかる処理液生成装置の
第3の例を表す図を示す。図4に示すように、隔膜34
a及び34bによって容器31をアノード室31a、カ
ソード室31b及び中間室31cの3室に仕切ってあ
り、各室はそれぞれ溶液の導入口35a、35b及び3
5c、排出口36a、36b及び36cを備えている。
また、アノード室31aには陽極32が、カソード室3
1bには陰極33が設けられ、中間室31cの中には水
の解離を促進させるイオン交換樹脂が充填されている。
このイオン交換樹脂の表面で生じたH+ やOH- は、ア
ノード室31a内の陽極32とカソード室31b内の陰
極33まで拡散し、これらの電極表面で電子の授受を行
うため、効率よく水の電気分解を行うことができる。
【0064】上記装置で生成した処理液のウエハの洗浄
液としての評価を以下のようにして行った。まず、シリ
コンウエハ(p型(100)、0.01Ω・cm)を2
4枚用意し、そのうち12枚については、リソグラフィ
ーと塩素ガスを用いたプラズマエッチングにより、開孔
径0.5μm、深さ3μmのトレンチを形成した。残り
の12枚については、トレンチを形成した条件と同じ条
件で全面プラズマエッチング処理を行った。その後、約
5ppmのオゾンが溶解した純水中にウエハを10分間
浸漬して、ウエハ表面の有機物を除去した。
【0065】次に、図4の装置を用い、陽極32と陰極
33の間に50Vの直流電圧を印加するとともに、1×
10-3mol/lの濃度の塩化アンモニウム水溶液を導
入口35a、35b及び35cから導入し、排出口36
a、36b及び36cから排出された溶液を別の容器に
保持した。排出口36bから排出された溶液に対して、
約3ppmのオゾンガスを溶解させた溶液を導入口35
cに導入した場合の液を洗浄液3−a、しない場合の液
を洗浄液3−bとする。なお、洗浄液a、洗浄液bのp
Hは共に約12であり、酸化還元電位は前者が約+0.
7V、後者が約−0.7Vであった。前者の酸化還元電
位が高いのは、中間室31cからオゾン濃度が高い水溶
液がカソード室31bの陰極33に拡散し、この電極表
面で生成するHやH2 等をH2 Oに変化させたためであ
る。
【0066】次に、トレンチを形成したウエハと形成し
なかったウエハのそれぞれに対し、4枚ずつを洗浄液3
−a、洗浄液3−bに10分間浸漬し、純水でリンスし
た後スピンドライヤで乾燥させた。この処理は、プラズ
マエッチングにより生じたSiウエハ内部の損傷層や汚
染層並びにウエハ表面に付着したパーティクルを、アル
カリ性の液によってSiをエッチングして除去すること
が目的である。なお、洗浄液3−a、洗浄液3−bで洗
浄したウエハとこれらの洗浄液で洗浄しなかったウエハ
を、トレンチを形成したウエハについてはタイプA3、
タイプB3、タイプC3のウエハと呼び、トレンチを形
成していないウエハについてはタイプA3´、タイプB
3´、タイプC3´のウエハと呼ぶことにする。
【0067】タイプA3´、B3´、C3´のウエハに
ついては、原子吸光法により表面の金属汚染分析を行っ
た。その結果、タイプC3´のウエハからは、Crが約
5×1010atoms/cm2 検出された。また、タイ
プB3´のウエハでは、Crは約5×109 atoms
/cm2 であった。これに対して、タイプA4のウエハ
では、Crは検出限界(1×109 atoms/cm
2 )以下であった。
【0068】次に、洗浄液で洗浄することによって生じ
たトレンチ部のシリコンのエッチング量と、エッチング
後のトレンチ内部表面の凹凸を評価するため、タイプA
3、B3,C3のウエハの一部をTEMとAFMで分析
した。その結果、エッチング深さと表面平均凹凸は、タ
イプA3のウエハではそれぞれ約3nmと約1nm、タ
イプB3のウエハではそれぞれ約15nmと約8nmで
あった。洗浄液3−aによって洗浄したタイプA3ウエ
ハのエッチング深さと表面荒れが小さいのは、オゾンガ
スを含有した洗浄液3−a内では、汚染有機物等が除去
されながらシリコン表面が比較的均一に酸化され、同時
にOH- イオンによってシリコン酸化膜がゆっくりとエ
ッチングされるためである。これに対しタイプB3ウエ
ハのように還元性の高い洗浄液3−bによって洗浄する
と汚染有機物が表面に残留し、かつ露出したシリコン表
面が直接OH- イオンによってエッチングされるため、
シリコンが高速かつ不均一にエッチングされる。
【0069】次に分析した残りのトレンチ形成ウエハに
ついては、乾燥酸素中で約950℃に加熱して約5nm
の熱酸化膜を形成し、さらにその上に厚さ0.5μmの
燐添加多結晶シリコン膜を堆積してこれをパターニング
し、MOSキャパシタを形成した。MOSキャパシタの
酸化膜の絶縁耐圧を評価したところ、8MV/cm以上
の耐圧を有しているキャパシタの全体に対する割合は、
タイプA3のウエハは約95%、タイプB3のウエハは
約88%、タイプC3のウエハは約50%であった。
【0070】このように、本発明による洗浄液で洗浄す
ることによりシリコンウエハ表面の汚染Cr濃度を低減
することができ、またシリコントレンチの熱酸化の前に
この洗浄を行うことによって、表面荒れをほとんど生じ
させることなくトレンチ内壁のRIE損傷層を除去で
き、絶縁破壊耐圧が高い熱酸化膜を形成することができ
た。
【0071】次に、本発明の第4の例について説明す
る。この実施形態では、図2に示した装置を用いる。こ
の例では半導体装置の製造におけるウエハの洗浄を行な
う。
【0072】まず、シリコンウエハ(p型(100)、
0.01Ω・cm)を9枚用意し、約5ppmのオゾン
が溶解した純水中に10分間浸漬して、ウエハ表面の有
機物を除去する。
【0073】次に、図2の装置で、陽極12と陰極13
の間に50Vの直流電圧を印加しながら、塩化アンモニ
ウム液を溶解(濃度1×10-2mol/l)させた水溶
液を導入口15a,15bから導入し、排出口16a,
16bから排出された溶液を別の容器に保持した。排出
口16a,16bから排出された溶液に対して、陽極1
2の筒内部に水素ガスを微量導入した場合の液を洗浄液
4−a、しない場合の液を洗浄液4−bとする。なお洗
浄液4−a、洗浄液4−bのpHは共に1.5、酸化還
元電位は、それぞれ約0.9V、約1.3Vであった。
前者の酸化還元電位が低いのは、陽極32表面で生成す
るOHやOなどが、導入されるH2 ガスと反応してH2
O等に変化するためである。
【0074】次に、9枚のウエハの3枚ずつを洗浄液4
−a、洗浄液4−bの一方に10分間浸漬し、純水でリ
ンス後スピンドライヤで乾燥させた。なお洗浄液4−
a、洗浄液4−bで洗浄したウエハと、これらの液で洗
浄しなかったウエハを、それぞれタイプA4、タイプB
4、タイプC4のウエハと呼ぶ。
【0075】次に、これらタイプA4,B4,C4のウ
エハの表面の金属汚染濃度を原子吸光法で分析した。そ
の結果、タイプC4のウエハからは、Alが約3×10
10atoms/cm2 、Feが約1×1010atoms
/cm2 検出された(3枚の平均値)。Ptについては
検出限界以下であった。またタイプB4のウエハでは、
測定した3枚のウエハのうち2枚のウエハではAl、F
e、Ptのいずれも検出限界(Al:1×109 ato
ms/cm2 、Fe:8×108 cm/atoms、P
t:1×109 atoms/cm2 )以下であったが、
1枚のウエハからはPtが約3×109 atoms/c
2 検出された。他方タイプA4のウエハでは、Al、
Fe、Ptのいずれも検出限界以下であった。
【0076】このように洗浄液4−a,4−bは、pH
が小さく、かつ酸化電位が大きいためウエハ表面のFe
やAlなどの金属汚染を除去できる。しかし洗浄液4−
bで洗浄したウエハからはPtが検出されている。洗浄
前のウエハからPtが検出されていないことから、この
Ptは、洗浄液4−bに起因していると推測される。こ
れは、一般に陽極では洗浄液自体よりも小さなpHと大
きな酸化電位を持つ液が生成するため、pHが小さく、
酸化電位が高い洗浄液4−bを生成する際に、陽極12
近傍で非常に小さなpHと極めて大きな酸化電位を持つ
液が生じ、それによって、腐食されにくいPtがエッチ
ングされたと考えられる。また、洗浄液4−aを生成す
る際には、陽極12の筒内部から液中に水素ガスを導入
したため、陽極12近傍の液の酸化電位がある程度低く
抑えられ、陽極12の腐食が生じなかったと考えられ
る。
【0077】なお、上記各実施形態において、陽極及び
陰極はそれぞれ一つずつであってもよいが、陽極及び陰
極の少なくとも一方を複数設けるようにしてもよい。ま
た電極近傍へのガス導入方法としては、ガス透過性を持
つ部材を容器の壁等に用い、その壁を介してガスを導入
する、或いは、酸化銀などの酸素を放出しやすい固体を
電極近傍に設置し、その固体に電圧をかけて酸素を放出
させる、容器内に溶液と接するように空間を空け、その
空間内にガスを流す等の方法を用いることも可能であ
る。
【0078】また上記例では外部から溶液内にガスを導
入することによって溶液の酸化還元電位を変化させてい
るが、電気分解によって生じた酸化性ガスや還元性ガス
を溶液から除去することによっても酸化還元電位を制御
可能である。溶液内からガスを除去する方法としては、
容器壁の一部にガス透過性部材を使用し、その部材から
排気する方法や、図2の陽極12や図3のガス導入筒2
7等の内部を減圧にする方法などがある。また上述した
方法で作成した溶液はpHと酸化還元電位が独立に制御
されているため、洗浄以外の目的、例えば膜剥離やCM
Pのスラリー等に用いることもできる。
【0079】図5は本発明に係る第5の例に用いる処理
液生成装置の概略図である。図6には、比較のため、従
来の洗浄液生成装置の概略図を示す。図5と図6の装置
で生成した洗浄液でシリコンウエハの洗浄を行い、洗浄
効果を比較した。
【0080】まず、図5に示す装置は、容器601内が
陽イオン交換膜611と陰イオン交換膜612によって
3つの領域に分けられており、液の導入口621,62
2,623と排出口631,632,633によって、
領域ごとに液の導入と排出を行うことができる。さらに
それぞれの領域には、電極641,642,643が備
えられており、これらの電極間で電流を流すことによっ
て、各領域に導入された液を電気分解することが可能で
ある。
【0081】この装置において、導入口621と導入口
622には支持電解質としてHClを微量(2×10-5
mol/l)溶解させた水溶液を、導入口623には塩
化アンモニウム水溶液を溶解(2×10-3mol/l)
した水溶液を、各々導入し、電極641,642,64
3のそれぞれに0V、50V、30Vの電位を与えて水
溶液を電気分解し、排出口632から排出される液を洗
浄に用いた。
【0082】ここで、各電極表面では、各々の電位差に
応じて主に次のような反応が生じる。 電極643:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極642:2H2 O→4H+ +O2 +4e- 3H2 O→O3 +6H+ +6e- 2Cl- →Cl2 +2e- Cl2 +2mH2 O→(4m−2)H+ +2HClOm +(4m−2)e- (m=1,2) 電極641:2H+ +2e- →H2 また電界の向きと液中のイオン種に応じて、陽イオン交
換膜611と陰イオン交換膜では以下のようなイオンの
移動が生じる。
【0083】 陽イオン交換膜:H+ 、電極642側から電極641側
へ 陰イオン交換膜:Cl- 、電極643側から電極642
側へ 従って、電極642と電極643間で生じる電気分解反
応とイオン移動によって、電極642が設置された領域
のH+ 、O2 、O3 、HClOx 等の濃度が増加する。
これは低pH、高酸化電位の液の生成を意味する。他
方、電極642と電極641間で生じる電気分解反応と
イオン移動によって、電極642が設置された領域のO
23 、濃度は増加するが、H+ 濃度はほとんど変化し
ない(電極642表面ではH+ の生成反応が起きるが、
電極841が設置された領域へとH+ が移動することに
よる)。これは高酸化電位の液の生成を意味する。
【0084】以上から、排出口632から排出される液
は、導入口622から導入した液よりも低pH、高酸化
電位となることがわかる。排出口632の排出液のpH
と酸化還元電位を測定したところ、pH=6、酸化還元
電位=0.85Vであった。
【0085】また、図6に示す従来の装置は、容器70
1内が陰イオン交換膜712によって2つの領域に分け
られており、液の導入口721,722と排出口73
1,732によって、領域ごとに液の導入と排出を行う
ことができる。さらにそれぞれの領域には電極が備えら
れており(電極741,742)、これらの電極間で電
流を流すことによって、各領域に導入された液を電気分
解することが可能である。
【0086】ここでは、この装置の導入口721にはH
Clを微量(2×10-5mol/l)溶解させた水溶液
を、導入口722には塩化アンモニウム水溶液を溶解
(2×10-3mol/l)した水溶液を導入し、電極7
41,742のそれぞれに50Vと30Vの電位を与え
て水溶液を電気分解し、排出口731から排出される液
を洗浄に用いる。
【0087】ここで各電極表面では、各々の電位差に応
じて主に次のような反応が生じる。 電極743:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極742:2H2 O→4H+ +O2 +4e- 3H2 O→6H+ +O3 +6e- また電極741は電極742よりも高電位であるため、
陰イオン交換膜ではCl- が電極742側から電極74
1側へ移動する。
【0088】このような反応が生じるため、排出口73
1から排出される液は、導入口721から導入した液よ
りもH+ 、Cl- 、O23 濃度が増加する。実際排出
口731の排出液のpHと酸化還元電位を測定したとこ
ろ、pH=6、酸化還元電位=0.65Vであった。
【0089】次に図5、図6で生成した洗浄液の洗浄効
果について調べるため、表面の自然酸化膜を弗酸で除去
した後に、故意にCuで汚染(約1×1011atoms
/cm2 )したシリコンウエハ3枚ずつをそれらの液で
洗浄した。洗浄後、HF/H22 液によって表面の残
留Cuを回収し、回収液をICP−質量分析法によって
分析したところ、図5の洗浄液で洗浄したウエハのCu
濃度は3枚とも検出感度(約1×109 atoms/c
2 )以下であったのに対し、図6の装置で生成した液
で洗浄したウエハからは、約2×1010atoms/c
2 (3枚の平均値)のCuが検出された。
【0090】このようにCuの洗浄効率が異なる理由を
図面を参照して説明することができる。図7に、Cuの
pH−酸化還元電位平衡図を示す。図中、Cu2+とCu
間の境界線は、上記汚染のように、Cuより還元性が高
いSi上に付着したCuに対しては一点鎖線で、還元性
が低い、例えばCu表面でのCu付着の場合は実線で表
される。またこの図には、図5と図6で生成した洗浄液
のpH−酸化還元電位に対応する位置を白丸と黒丸で示
している。この図から、酸化電位が高い、図5で生成し
た洗浄液はCu2+の溶解域にあり、ウエハ表面のCu汚
染を効率良く除去するのに対し、酸化電位が比較的低
い、図6で生成した洗浄液は、Cuの平衡域にあるた
め、ウエハ表面のCuをあまり除去できないことがわか
る。
【0091】このように本発明を用いることにより、従
来よりも酸化電位が高い洗浄液を生成することができ、
ウエハ表面の汚染Cuを効率よく除去することができ
た。なおこのような高酸化電位の液は、試料表面の有機
物汚染やレジストなどの有機薄膜等の除去、自然酸化膜
形成によるシリコン等の表面安定化処理などにも用いる
ことができる。また上記実施形態では導入口623にC
- を含む液を使用したが、F- などのハロゲンイオ
ン、HF2 - のようなハロゲン化水素イオン、ClOx
- 、BrOx - 、IOx - などの酸化ハロゲンイオン、
SOx 2-、NOx -、POx 3-、HO2 - などを含有す
る液を使用しても同様の液を生成することができる。
【0092】図8は、本発明に係る第6の例に用いる洗
浄液生成装置の概略図である。なお、比較のため図6に
示す装置も使用した。この装置で生成した洗浄液でシリ
コンウエハの洗浄を行い、洗浄効果を比較した。図8の
装置は図5に示した装置と基本構成は同じであり、電極
に印加する電位や導入する溶液などが一部異なるだけで
ある。まず以下では図8の装置の構成と、その装置を用
いた洗浄液の生成方法について説明する。
【0093】図8に示す装置は、容器901内が陽イオ
ン交換膜911と陰イオン交換膜912によって3つの
領域に分けられており、液の導入口921,922,9
23と排出口931,932,933によって、領域ご
とに液の導入と排出を行うことができる。さらにそれぞ
れの領域には電極が備えられており(電極941,94
2,943)、これらの電極間で電流を流すことによっ
て、各領域に導入された液を電気分解することが可能で
ある。
【0094】この例では、この装置の導入口921と導
入口922には支持電解質としてHClを微量(2×1
-5mol/l)溶解させた水溶液を、導入口923に
は塩化アンモニウム水溶液を溶解(2×10-3mol/
l)した水溶液を導入し、電極941,942,943
のそれぞれに100V、50V、40Vの電位を与えて
水溶液を電気分解し、排出口932から排出される液を
洗浄に用いた。
【0095】ここで、各電極表面では、各々の電位差に
応じて主に次のような反応が生じる。 電極943:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極942の電極943側:2H2 O→4H+ +O2 +4e- 3H2 O→O3 +6H+ +6e- 2Cl- →Cl2 +2e- Cl2 +2mH2 O→(4m−2)H+ +2HClOm +(4m−2)e- (m=1,2) 電極942の電極941側:2H+ +2e- →H2 電極941 :2H2 O→4H+ +O2 +4e- また電界の向きと液中のイオン種に応じて、陽イオン交
換膜911と陰イオン交換膜912では以下のようなイ
オンの移動が生じる。
【0096】陽イオン交換膜:H+ 、電極941側から
電極942側へ 陰イオン交換膜:Cl- 、電極943側から電極942
側へ 従って、電極942と電極943間で生じる電気分解反
応とイオン移動によって、電極942が設置された領域
のH+ 、O23 、HClOx 等の濃度が増加する。こ
れは低pH、高酸化電位の液の生成を意味する。他方電
極942と電極941間で生じる電気分解反応とイオン
移動によって、電極942が設置された領域のH2 濃度
が増加するが、H+ 濃度はほとんど変化しない。これ
は、電極942表面ではH+ の消失反応が起きるが、電
極941が設置された領域からH+が移動し、減少した
+ を補うことによる。このように、H2 濃度が増加
し、H+ 濃度が変化しないことから、低酸化電位の液が
生成する。
【0097】以上から、排出口932から排出される液
は、導入口922から導入した液よりもpHに関しては
低くなること、酸化還元電位の変化については、電極9
42−電極941間に流れる電流と、電極942−電極
943間に流れる電流との大小関係で決まることがわか
る。
【0098】この例では、電位差の違いを反映して、前
者の電極間では後者の電極間に比べてより多くの電流が
流れたため、酸化電位は減少した。排出口932の排出
液のpHと酸化還元電位を測定したところ、pH=0、
酸化還元電位もほぼ0Vであった。
【0099】また、図6の従来の装置の導入口721に
はHClを微量(2×10-5mol/l)溶解させた水
溶液を、導入口722には塩化アンモニウム水溶液を溶
解(2×10-3mol/l)した水溶液を導入し、電極
741,742のそれぞれに90Vと0Vの電位を与え
て水溶液を電気分解し、排出口731から排出される液
を洗浄に用いた。
【0100】ここで各電極表面では、各々の電位差に応
じて主に次のような反応が生じる。 電極743:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極742:2H2 O→4H+ +O2 +4e- 3H2 O→36H+ +O3 +6e- また電極741は電極742よりも高電位であるため、
陰イオン交換膜ではCl- が電極742側から電極74
1側へ移動する。
【0101】このような反応が生じるため、排出口73
1から排出される液は、導入口721から導入した液よ
りもH+ 、Cl- 、O2 、O3 が増加する。実際排出口
732の排出液のpHと酸化還元電位を測定したとこ
ろ、pH=0、酸化還元電位=1.5Vであった。
【0102】次に図6に示す装置、及び図8に示す装置
で生成した洗浄液の洗浄効果について調べるため、表面
がTiで汚染(約5×1010atoms/cm2 )した
シリコンウエハ3枚ずつをそれらの液で洗浄した。
【0103】洗浄後、HF液によって表面の残留Tiを
回収し、回収液をICP−質量分析法によって分析し
た。その結果、図8の洗浄液で洗浄したウエハのTi濃
度は3枚の平均値で約3×109 atoms/cm2
あったのに対し、図6の装置で生成した液で洗浄したウ
エハからは、3枚の平均で約4×1010atoms/c
2 のTiが検出された。
【0104】このようにTiの洗浄効率が異なる理由を
図9を参照して説明する。図9は、TiのpH−酸化還
元電位平衡図である。図9には、図8と図6で生成した
洗浄液のpH,酸化還元電位に対応する位置を白丸と黒
丸で示している。この図から、酸化電位が高い、図6で
生成した洗浄液はTiO2 の領域にあり、ウエハ表面の
Tiはほとんど除去されないこと、これに対して酸化電
位が比較的低い、図8で生成した洗浄液は、TiO2
領域にはあるがTi2+との境界領域に近いため、ウエハ
表面のTiの一部をTi2+として溶解したと考えられ
る。
【0105】このように,本発明を用いることにより、
低pHで低酸化電位の洗浄液を生成し、従来方法で生成
した洗浄液よりもウエハ表面の汚染Tiを効率良く除去
することができた。また上記実施形態では導入口923
にCl- を含む液を使用したが、F- などのハロゲンイ
オン、HF2 - のようなハロゲン化水素イオン、ClO
x - 、BrOx - 、IOx - などの酸化ハロゲンイオ
ン、SOx 2-、NOx -、POx 3-、HO2 - などを含
有する液を使用しても同様の液を生成することができ
る。
【0106】図10に、本発明にかかる処理液生成装置
の第7の例を表す概略図を示す。ここでは、図10と図
11に示す装置で生成した洗浄液でシリコンウエハの洗
浄を行い、洗浄効果を比較する。なお、図10の装置は
図5に示した装置と、図11の装置は図6に示した装置
と基本構成は同じであり、電極に印加する電位や導入す
る溶液などが一部異なるだけである。以下では図10、
図11に示す装置と構成と、その装置を用いた洗浄液の
生成方法について説明する。
【0107】図10に示す装置は、容器1101内が陽
イオン交換膜1111と陰イオン交換膜1112によっ
て3つの領域に分けられており、液の導入口1121,
1122,1123と排出口1131,1132,11
33によって、領域ごとに液の導入と排出を行うことが
できる。さらにそれぞれの領域には電極1141,11
42,1143が備えられており、これらの電極間で電
流を流すことによって、各領域に導入された液を電気分
解することが可能である。
【0108】この例では、この装置の導入口1122と
導入口1123には支持電解質としてNH4 OHを微量
(2×10-5mol/l)溶解させた水溶液を、導入口
1121には酢酸アンモニウム水溶液を溶解(2×10
-3mol/l)した水溶液を導入し、電極1141,1
142,1143のそれぞれに20V、10V、50V
の電位を与えて水溶液を電気分解し、排出口1132か
ら排出される液を洗浄に用いた。
【0109】ここで各電極表面では、各々の電位差に応
じて主に次のような反応が生じる。 電極1143:2H2 O→4H+ +O2 +4e- 電極1142:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極1141:2H2 O→4H+ +O2 +4e- また電界の向きと液中のイオン種に応じて、陽イオン交
換膜1111と陰イオン交換膜1112では以下のよう
なイオンの移動が生じる。
【0110】陽イオン交換膜:NH4 + 、電極1141
側から電極1142側へ 陰イオン交換膜:OH- 、電極1142側から電極11
43側へ 従って、電極1142と電極1143間で生じる電気分
解反応とイオン移動によって、電極1142が設置され
た領域のH2 等の濃度が増加するが、OH- 濃度はほと
んど変化しない。電極1142表面ではOH- が生成す
るが、OH- は、陰イオン交換膜1112を介して、電
極1143が設置される領域に移動するためである。こ
れは、低酸化電位の液の生成を意味する。
【0111】また電極1142と電極1141間で生じ
る電気分解反応とイオン移動によって、電極1142が
設置された領域のH2 、OH- 濃度が増加する。これは
高pH、低酸化電位の液の生成を意味する。
【0112】以上から、排出口1132から排出される
液は、導入口1122から導入した液よりもpH、酸化
還元電位のいずれも低くなることがわかる。排出口11
32の排出液のpHと酸化還元電位を測定したところ、
pH=8、酸化還元電位は−0.45Vであった。
【0113】また、図10に示す装置は、容器1201
内が陽イオン交換膜1211によって2つの領域に分け
られており、液の導入口1221,1222と排出口1
231,1232によって、領域ごとに液の導入と排出
を行うことができる。さらにそれぞれの領域には電極が
備えられており(電極1241,1242)、これらの
電極間で電流を流すことによって、各領域に導入された
液を電気分解することが可能である。
【0114】図11に記す装置では、その導入口122
1には支持電解質としてNH4 OHを微量(2×10-5
mol/l)溶解させた水溶液を、導入口1222には
酢酸アンモニウム水溶液を溶解(2×10-3mol/
l)した水溶液を導入し、電極1241,1242のそ
れぞれに10Vと20Vの電位を与えて水溶液を電気分
解し、排出口1231から排出される液を洗浄に用い
た。
【0115】ここで各電極表面では、各々の電位差に応
じて主に次のような反応が生じる。 電極1241:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極1242:2H2 O→4H+ +O2 +4e- また電極1242は電極1241よりも高電位であるた
め、陽イオン交換膜1211ではNH4+が電極1242
側から電極1241側へ移動する。
【0116】このような反応が生じるため、排出口12
31から排出される液は、導入口1221から導入した
液よりもOH- 、H2 濃度が増加する。排出口1232
の排出液のpHと酸化還元電位を測定したところ、pH
=8、酸化還元電位=−0.30Vであった。
【0117】次に図10と図11に示す装置で生成した
洗浄液による洗浄結果について説明する。まずAlの埋
め込み配線を形成するため、絶縁膜上の溝形成→Alス
パッタ→Al CMPを行った。このCMPによって絶
縁膜やAl表面に研磨粒子が残留したため、図10ある
いは図11に示す装置で生成した洗浄液中にウエハを浸
漬し、約1MHzの超音波を10分間照射した。ウエハ
表面に付着していた約1−3万個の研磨粒子は、図10
に示す装置と図11に示す装置のいずれの装置で生成し
た洗浄液を用いても、この超音波処理によって約50個
以下に低減できた。しかし、図10に示す装置で生成し
た液を使用した場合にはAlは全く腐食されなかったの
に対し、図11に示す装置で生成した洗浄液を用いたウ
エハでは約5%のAlに腐食が見られた。これは前者は
後者に比べて酸化電位が低いため、Alの酸化、溶出反
応(Al+4OH- →Al(OH)4 - +3e- )が抑
制されたためと考えられる。
【0118】このように本発明を用いることで低酸化電
位の洗浄液を生成し、Alを腐食させることなくCMP
研磨粒子を除去できた。なお本発明で生成した、弱アル
カリ性で還元性が高い液は、ドライエッチング等の後に
試料表面に残留するハロゲン等のイオン性残留物の除去
や、半導体や金属等の自然酸化膜の還元除去、水素終端
化処理などにも用いても良好な洗浄効果をあげることが
できる。また上記実施形態では導入口1121にNH4
+ を含む液を使用したが、例えばN(CH34 + 及び
N(CH3324 OH+ 等のアルキルアンモニウ
ムイオンを含有する液を使用しても同様の液を生成する
ことができる。
【0119】図12は、本発明に係る第8の例に使用さ
れる洗浄液生成装置の概略図である。また図11には、
比較として従来装置の該略図を示す。本発明に係る第7
の例では、図11と図12に示す装置で生成した洗浄液
でシリコンウエハの洗浄を行い、洗浄効果を比較するも
のである。図12の装置は図5に示した装置と基本構成
は同じであり、電極に印加する電位や導入する溶液など
が一部異なるだけである。以下では図12の装置の構成
と、その装置を用いた洗浄液の生成方法について説明す
る。
【0120】図12に示す装置は、容器1301内が陽
イオン交換膜1311と陰イオン交換膜1312によっ
て3つの領域に分けられており、液の導入口1321,
1322,1323と排出口1331,1332,13
33によって、領域ごとに液の導入と排出を行うことが
できる。さらにそれぞれの領域には電極1341,13
42,1343が備えられており、これらの電極間で電
流を流すことによって、各領域に導入された液を電気分
解することが可能である。
【0121】本実施形態では、この装置の導入口132
2と導入口1323にはNH4 OH水溶液(2×10-5
mol/l)を、導入口1321には塩化アンモニウム
水溶液を(2×10-3mol/l)導入し、電極134
1,1342,1343のそれぞれに90V、70V、
0Vの電位を与えて水溶液を電気分解し、排出口133
2から排出される液を洗浄に用いた。
【0122】ここで各電極表面では、各々の電位差に応
じて主に次のような反応が生じる。 電極1343 :2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極1342の電極1343側:2OH- →2H2 O+O2 +4e- 電極1342の電極1341側:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極1341 :2H2 O→4H+ +O2 +4e- また電界の向きと液中のイオン種に応じて、陽イオン交
換膜1311と陰イオン交換膜1312では以下のよう
なイオンの移動が生じる。
【0123】陽イオン交換膜:NH4 + 、電極1341
側から電極1342側へ 陰イオン交換膜:OH- 、電極1343側から電極13
42側へ 従って、電極1342と電極1343間で生じる電気分
解反応とイオン移動によって、電極1342が設置され
た領域のO2 等の濃度が増加するが、OH- 濃度はほと
んど変化しない(電極1342表面ではOH- が消失す
るが、陰イオン交換膜1312を介して、電極1343
が設置される領域からOH- が移動して減少分を補償す
る)。これは高酸化電位の液の生成を意味する。他方電
極1342と電極1341間で生じる電気分解反応とイ
オン移動によって、電極1342が設置された領域のH
2 、OH- 濃度が増加する。これは高pH、低酸化電位
の液の生成を意味する。
【0124】以上から、排出口1132から排出される
液は、導入口1322から導入した液よりもpHは増加
すること、酸化還元電位の変化については、電極134
2−電極1341間に流れる電流と、電極1342−電
極1343間に流れる電流との大小関係で決まることが
わかる。この例では、電位差の大小関係に応じて、後者
の方がより多くの電流が流れ、排出口1332から排出
される液は導入口1322から導入された液よりも酸化
電位は上昇した。排出口1332の排出液のpHと酸化
還元電位を測定したところ、pH=9、酸化還元電位は
約0.7Vであった。
【0125】また、この例では、図11の装置の導入口
1221にはNH4 OH水溶液(2×10-5mol/
l)を、導入口1222には酢酸アンモニウム水溶液を
溶解(2×10-3mol/l)した水溶液を導入し、電
極1241,1242のそれぞれに70Vと90Vの電
位を与えて水溶液を電気分解し、排出口1231から排
出される液を洗浄に用いた。
【0126】ここで各電極表面では、各々の電位差に応
じて主に次のような反応が生じる。 電極1241:2H2 O+2e- →H2 +2OH- 電極1242:2H2 O→4H+ +O2 +4e- また電極1242は電極1241よりも高電位であるた
め、陽イオン交換膜1211ではNH4 + が電極124
2側から電極1241側へ移動する。
【0127】このような反応が生じるため、排出口12
31から排出される液は、導入口1221から導入した
液よりもOH- 、H2 濃度が増加する。排出口1232
の排出液のpHと酸化還元電位を測定したところ、pH
=9、酸化還元電位=−0.65Vであった。
【0128】次に、このような洗浄液を用いてウエハを
洗浄した結果について述べる。まず反応性イオンエッチ
ングによってシリコン上の絶縁膜にコンタクトホールを
開孔し、その後ホール底面のシリコン表面のエッチング
残査や損傷層を除去するため、図11に示す装置と図1
2の装置で生成した洗浄液に試料を浸漬し、10分間処
理した。その結果、図12に示した装置で生成した液に
よって洗浄した場合は、シリコン表面の残査が除去され
ると共にシリコンが約1nmエッチングされ、エッチン
グダメージ層が除去された。この時シリコン表面の平坦
度はほとんど変化しなかった。これに対し、図11の装
置で生じた液で処理をした場合は、シリコン表面が約1
0nmもエッチングされた。またエッチングされたシリ
コンには数nmの表面荒れが生じていた。
【0129】これは、図11の装置による液はアルカリ
性であるため、コンタクトホール底面のシリコンがOH
- イオンによってエッチングされたためである。表面荒
れは、このエッチングがシリコンの面方位依存性を持つ
(例えば(111)面のエッチング速度<(100)面
のエッチング速度)ことに起因している。他方図13に
示した装置で生成した洗浄液で処理した場合は、液の酸
化性が高いためホール底面のシリコン表面はまず自然酸
化膜で被覆され、この酸化膜がOH- によってエッチン
グされる。従ってシリコンのエッチング量は少なく、ま
た表面荒れもあまり生じない。
【0130】このように本発明を用いることでコンタク
トホールの洗浄に適した液を生成することができた。な
お、このような弱アルカリで酸化性が高い液は、シリコ
ン酸化膜表面などのパーティクル除去や汚染金属除去な
どにも有効である。さらにHClやNH4 Clなどを、
導入口1322や1323から導入する液もしくは排出
口1332から排出される液に混入させ、液中にCl-
を導入させた液で処理すると、Fe等の金属汚染除去効
率が向上した。これは液中のCl- が、溶解した金属イ
オンと錯イオンを作って安定化させる効果を持つためで
ある。Cl- 以外にもBr- 、I- 、SOx 2-、NOx
- 、キレート剤などを洗浄液に含有させることによって
も同様の効果が見られた。また上記実施形態では導入口
1321にNH4 + を含む液を使用したが、例えばN
(CH34 + 及びN(CH3324 OH+ 等の
アルキルアンモニウムイオンを含有する液を使用しても
同様の液を生成することができる。
【0131】なお本発明は上述した例に限定されるもの
ではなく、例えば本発明で生成した溶液を、弗酸などの
別の洗浄液と混合して使用したり、洗浄以外の用途、例
えばポリシリコン等の薄膜除去やCMPの研磨液等とし
て使用することもできる。また上述した実施形態では陽
イオン交換膜と陰イオン交換膜とで挟まれた領域に一つ
の電極を設置し、その電極と他の二つの領域の電極との
間で電気分解を行ったが、陽イオン交換膜と陰イオン交
換膜とで挟まれた領域に二つの電極を設置し、その各々
と他の二つの電極との間で電気分解を行ってもよい。そ
の他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種
々変形して実施可能である。
【0132】
【発明の効果】本発明の処理液の生成装置によれば、ア
ノード水やカソード水のpHと酸化還元電位とを独立に
制御することができる。このため、例えば酸化電位が高
いカソード水や還元電位が高いアノード水を得ることが
可能となる。
【0133】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、汚染金属の種類に応じたpHと酸化還元電位を有
する溶液を自在に得ることができるため、汚染金属を効
果的に除去したり試料を金属で汚染することなく洗浄す
ることが可能とし、さらに、陽極の腐食抑制や、陰極へ
の金属イオン吸着抑制を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 処理水のpHと酸化還元電位の範囲を表す図
【図2】 本発明にかかる処理液生成装置の第1の例を
表す該略図
【図3】 本発明にかかる処理液生成装置の第2の例を
表す該略図
【図4】 本発明にかかる処理液生成装置の第3の例を
表す該略図
【図5】 本発明にかかる処理液生成装置の第5の例を
表す概略図
【図6】 従来の洗浄液生成装置の概略図
【図7】 CuのpH−酸化還元電位平衡図
【図8】 本発明にかかる処理液生成装置の第6の例を
表す概略図
【図9】 TiのpH−酸化還元電位平衡図
【図10】 本発明にかかる処理液生成装置の第7の例
を表す概略図
【図11】 従来の洗浄液生成装置の概略図
【図12】 本発明にかかる処理液生成装置の第8の例
を表す概略図
【図13】 pHと酸化還元電位Eに対するFeの状態
【図14】 pHと酸化還元電位Eに対するCrの状態
【符号の説明】
11、21、31…容器 12、22、32…陽極 13、23、33…陰極 14、24、34a、34b…隔膜 611,911,1111,1211,1311…陽イ
オン交換膜 612,712,912,1112,1312…陰イオ
ン交換膜 641,642,643,941,942,943,1
141,1142,1143,1241,1242,1
341,1342,1343…電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極及び陰極を隔膜を挟んで溶液中に浸
    漬して配置し、前記陽極近傍の溶液へ還元性ガスを供給
    する還元ガス供給工程、及び前記陰極近傍の溶液へ酸化
    性ガスを供給する酸化性ガス供給工程のうち少なくとも
    1方のガス供給工程を行なうと共に、該陽極及び陰極間
    に通電を行い、該溶液を電気分解することにより得られ
    た処理液を用いた半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 溶液を保持する容器本体と、該容器本体
    を2つの領域に分割する隔壁と、該2つの領域で該溶液
    に各々浸漬して配置された陽極及び陰極と、該陽極近傍
    に還元性ガスを供給するための還元性ガス供給手段及び
    該陰極近傍に酸化性ガスを供給するため酸化性ガス供給
    手段のうち少なくとも1つのガス供給手段と、該陽極及
    び陰極間に通電を行なう手段とを具備する処理液の生成
    装置。
  3. 【請求項3】 陽極及び陰極を隔膜を挟んで溶液中に浸
    漬させて配置し、少なくとも、前記陽極及び陰極のうち
    一方の近傍の溶液に酸化性ガス及び還元性ガスのうち一
    方を供給すると共に、該陽極及び陰極間に通電を行って
    該溶液を電気分解することにより得られた処理液を用い
    た半導体装置の製造方法において、前記陽極及び陰極の
    うち少なくとも一方の電極は、ガスを溶液に対して選択
    的に透過するガス透過性部材を含む半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 溶液を保持する容器本体と、該容器本体
    を2つの領域に分割する隔壁と、該2つの領域で該溶液
    に各々浸漬して配置された陽極及び陰極と、該陽極及び
    陰極のうち一方の近傍に、還元性ガス及び酸化性ガスの
    うち一方を供給するためガス供給手段または前記溶液中
    のガスを排気するための排気手段と、該陽極及び陰極間
    に通電を行なう手段とを具備する処理液の生成装置であ
    って、前記陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極
    は、ガスを溶液に対して選択的に透過するガス透過性部
    材を含む処理液の生成装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも1部が陽イオン交換膜からな
    る第1の隔膜及び少なくとも1部が陰イオン交換膜から
    なる第2の隔壁を隔てて第1、第2の領域、及び該第
    1、第2の隔壁間に位置する第3の領域に分割された容
    器の各領域に各々収容された第1、第2及び第3溶液中
    に、第1、第2、及び第3の電極を各々浸漬して配置
    し、前記3つの電極に各々異なる電位を印加して、前記
    溶液を電気分解した後、前記第3の領域から得られた処
    理液を用いた半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 溶液を保持する容器本体と、該容器本体
    内に各々配置され該容器本体内を第1の領域、第2の領
    域、及び該第1及び第2の領域間に位置する第3の領域
    に分割するために設けられ、該第1と第3の領域間に設
    置された少なくとも1部が陽イオン交換膜からなる第1
    の隔膜、及び該第2と第3の領域間に設置された少なく
    とも1部が陰イオン交換膜からなる第2の隔膜と、該第
    1、第2、及び第3の領域内に各々収容された第1、第
    2、及び第3の溶液に各々浸漬して配置された第1、第
    2、及び第3の電極と、前記第1、第2、及び第3の電
    極に各々異なる電位を印加する手段とを具備する処理液
    の生成装置。
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