JPH11162329A - 環形蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents

環形蛍光ランプおよび照明器具

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JPH11162329A
JPH11162329A JP32807197A JP32807197A JPH11162329A JP H11162329 A JPH11162329 A JP H11162329A JP 32807197 A JP32807197 A JP 32807197A JP 32807197 A JP32807197 A JP 32807197A JP H11162329 A JPH11162329 A JP H11162329A
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JP
Japan
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fluorescent lamp
base
ring
glass tube
annular
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JP32807197A
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English (en)
Inventor
Akinori Yasuhara
明典 安原
Hiroyuki Matsunaga
啓之 松永
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環形蛍光ランプにおいてバルブの両端部を覆
うよう取付けられた口金に回転や移動などのがたつきが
少なく、リード線相互が接触して短絡することのない環
形蛍光ランプおよびこの環形蛍光ランプを用いた照明器
具を提供することを課題とする。 【解決手段】 両端部にステム3との封着部2を形成し
た環状のガラス管バルブ1と、ガラス管バルブ1の封着
部2の近傍に形成された凹部4と、ガラス管バルブ1に
形成された蛍光体被膜7Fと、ガラス管バルブ1内に封
入された放電媒体と、ステム3のリード線5に設けられ
た放電電極5Fと、封着部2近傍の凹部4内に設けられ
た規制部材8と、両端封着部2,2を橋絡して取付けら
れるとともに凹部4内の規制部材8に当接することで回
動が規制されるように突出する突起部7Tが内壁面側に
形成されている口金7とを備えている環形蛍光ランプL
およびこのランプLを装着した照明器具Dである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス管バルブを
円環状に曲成した環形蛍光ランプおよびこの環形蛍光ラ
ンプを用いた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】環形蛍光ランプの口金は、取付けやリー
ド線との接続およびソケットとの電気接続作業を容易に
するためにある程度の角度(±15度位)周方向に回動
するように取付けられている。
【0003】すなわち、環形蛍光ランプは、両端にステ
ムを封着した直状のガラス管バルブを円環状に曲成し
て、バルブ両端の縮径された封着部間に合成樹脂製の円
筒状の口金を橋絡して取付けステムから導出したリード
線を口金の端子ピンに接続して構成されている。
【0004】そして、この環形蛍光ランプの口金は、外
径がガラス管バルブと同じか少々大きく円環状バルブの
形状にほぼ合せた湾曲した外周壁と内周壁を有するとと
もに外周壁側と内周壁側とを結ぶ端面は直線ではあるが
外周壁側が長い内外周壁長さを異ならせた長さに形成し
た円筒状をしており、組付けの容易性やリード線との接
続を考慮した環状軸方向に2分割された構造をなしてい
る。
【0005】また、この口金の取付けは、バルブ両端の
封着部間に一方の口金片を配し端子ピンにステムから導
出されたリード線を接続した後、他方の口金片を被せね
じ止めや特開平9−213207号公報記載のように凹
凸などの機械的な手段により係合している。
【0006】そして、このように封着部間に橋絡された
口金は接着剤を用いることなく取付けられているが、口
金はバルブ端の縮径された封着部に嵌まるよう位置して
いるため端面が封着部より大径のバルブ部分にあって環
状軸方向に移動することが規制されている。また、口金
は湾曲しているとともに内外周壁長さが異なるため、環
状軸と交差する方向への回転も阻止されるようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そして、現在、家庭や
店舗などで多用されている一般照明用の環形蛍光ランプ
は、通常ガラス管バルブの外径が約29mm程度のもの
が広く普及している。また、特開平9−199003号
公報に示されるように、外径が約16〜17mmのバル
ブを用いた環形蛍光ランプが開発され、この細径化され
た蛍光ランプを使用した照明器具は薄形化が可能になる
などの利点を有する。
【0008】しかし、この蛍光ランプはバルブが細径化
されたため、口金が湾曲しているとはいえ円環状外径が
大きくなると内外周壁長さの差が小さくなって、口金は
環状軸と交差する方向すなわち封着部回りを回転し易く
なる。そして、この回転角度が大きくなるとステムから
導出して端子ピンに接続したリード線相互の接触が起こ
り、電極への通電を停止してしまうことがあり、この口
金の回転はできる限り小さい方が望ましい。
【0009】そこで、口金の内面部分に突起部を設けて
おき、この突起部をガラス管バルブの曲成時にこのバル
ブを把持するため封着部の近傍に形成した環溝状の凹部
内に臨ませることによって、ガイド兼ストッパとさせる
ことも行われていた。
【0010】しかし、特にこのバルブを細径化した環形
蛍光ランプにおいては、口金内面部分に突起部を設けた
だけでは、未だ口金が大きく回転することがあり、さら
にの回転の低減が要望されている。
【0011】なお、環形蛍光ランプに取付けられた口金
は、完全に固定されて動かないより、上述したように口
金の取付けやリード線との接続およびソケットとの電気
接続作業を容易にするためにある程度の角度(±15度
位)周方向に回動するのが好ましいとされている。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、環形蛍光ランプにおいてバルブの両端部を覆うよう
取付けられた口金の回転や移動などのがたつきを小さく
規制でき、口金の回動によりリード線相互が接触して短
絡することのない環形蛍光ランプおよびこの環形蛍光ラ
ンプを用いた照明器具を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の環形蛍光ランプは、両端部にステムとの封着部を形成
した環状のガラス管バルブと、ガラス管バルブの封着部
の近傍に形成された凹部と、ガラス管バルブに形成され
た蛍光体被膜と、ガラス管バルブ内に封入された放電媒
体と、ステムのリード線に設けられた放電電極と、封着
部近傍の凹部内に設けられた規制部材と、両端封着部に
取付けられるとともに凹部内の規制部材に当接すること
で回動が規制されるように突出する突起部が内壁面側に
形成されている口金とを具備していることを特徴とす
る。
【0014】この環形蛍光ランプは、口金の両端面が封
着部と未封着部との境界付近に位置していて、環状軸方
向への移動が阻止された状態にあり、また、封着部近傍
の環溝状凹部内に設けられた規制部材に口金の内壁面部
分の突起部が当接して、環状軸と交差する方向への回転
および環状軸方向への移動を制限して口金のがたつきを
小さくできる。
【0015】したがって、環形蛍光ランプの交換の際な
どにランプの口金部分が大きく回動して内部のリード線
相互が接触する短絡の発生することがないとともに口金
のがたつきが小さく、このランプの取扱者も品質に疑念
をもたずに安心して交換などを行うことができる。ま
た、上記口金の突起部と封着部近傍の規制部材との隙間
が狭いほど回動も小さくできる。
【0016】なお、バルブを形成するガラス管は、ソー
ダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラス製であって
も、ホウケイ酸ガラスや石英ガラスなどの硬質ガラス製
であってもよい。また、バルブ内に封入される希ガスに
は、アルゴン、ネオン、クリプトンあるいは窒素などが
含まれる。
【0017】また、封着部はフレアステムとの封着に限
らず、ボタンステムやビードステムを用いたものであっ
ても、要するに封着部の近傍に凹部が形成できるもので
あればよい。
【0018】また、口金の内壁面に形成する突起部の数
および封着部近傍の凹部内に設けられる規制部材の数に
は制限がないとともに全ての突起部および規制部材が対
応していなくても、最低1箇所で対応していれば回動を
阻止することができる。すなわち、1本のランプにおい
て左右の封着部のうちで、少なくとも1箇所で対応して
いればよく、左右両方の封着部に設けることは必須のこ
とでない。
【0019】また、一対の放電電極は、コイル状フィラ
メントにエミッタ物質が塗布された熱陰極形の電極が適
用可能であるが、冷陰極形など他の種類の電極であって
もよい。
【0020】さらに、バルブ内に封入される水銀の形態
は、液状水銀、アマルガムや板状体に水銀合金を形成し
たGEMEDIS(商品名)などが使用できる。
【0021】本発明の請求項2に記載の環形蛍光ランプ
は、封着部近傍の凹部に、規制部材が点在して形成され
ていることを特徴とする。
【0022】規制部材は、口金の内壁面に形成した複数
個の突起部と対応した部位に複数個設けてあっても上記
請求項1に記載と同様な作用を奏する。
【0023】本発明の請求項3に記載の環形蛍光ランプ
は、規制部材が接着剤からなることを特徴とする。
【0024】封着部近傍の凹部内の規制部材が、シリコ
ン樹脂やエポキシ樹脂からなる接着剤を用いて形成さ
れ、接着剤の硬化は強制加熱に限らず自然乾燥により固
化されるものであっても差支えない。
【0025】また、合成樹脂製の口金の突起部が直接に
硬いガラスでなく、ガラスより弾力性のある接着剤から
なる規制部材に当接することになるので、口金に外力が
加わっても接着剤が緩衝体となって封着部のガラスに及
ぼす応力を弱め、ガラスが破壊することを防止できる。
【0026】本発明の請求項4に記載の環形蛍光ランプ
は、環状のガラス管バルブの環外径が210〜390m
m、管外径が14〜18mmであることを特徴とする。
【0027】本発明はガラス管バルブの外径および円環
状外径は問はないが、バルブが細径であるとか円環状外
径が大きく円筒形状の口金が回動し易いランプに適用し
て好ましい。
【0028】すなわち、本発明は従来から家庭用照明器
具などに多用されている30W形、32W形および40
W形の環形蛍光ランプのガラス管バルブの外径を14〜
18mmの細径化した、新規に開発された24W形、3
9W形や60W形などの環形蛍光ランプに適用してラン
プの小形化がはかれるとともに、照明器具の薄形化を実
現できるものである。
【0029】また、ガラス管バルブの円環部の外径は、
従来の円環部外径の±5%以内であることが望ましく、
従来の30W形に相当するものであれば円環部外径は2
10〜235mm、32W形に相当するものであれば円
環部外径は285〜310mm、40W形に相当するも
のであれば円環部外径は365〜390mmであり、ま
た、新規に開発された細径の24W形の円環部外径は2
10〜235mm、39W形の円環部外径は285〜3
10mm、60W形の円環部外径は365〜390mm
の範囲内である。
【0030】この範囲が望ましい理由は、従来の円環部
外径に近似させて管外径を小さくすることによって従来
の環形蛍光ランプの大きさのイメージのままでランプの
薄形化が実現できること、および従来の円環部外径に近
似させれば管外径が小さくても放電路長を大きく取れる
ことにある。
【0031】なお、円環部外径が390mmを超える
と、放電路長が大きくなり過ぎて始動電圧を従来より著
しく高くする必要があるので回路部品が高価になるなど
の問題があり、一般用照明器具用の環形蛍光ランプとし
ては実現性が低い。
【0032】本発明の請求項5に記載の照明器具は、器
具本体と、器具本体に配設された請求項1ないし4のい
ずれか一に記載の環形蛍光ランプと、環形蛍光ランプへ
電力を供給する点灯回路とを具備していることを特徴と
する。
【0033】上記請求項1ないし4のいずれか一に記載
した作用を奏する環形蛍光ランプを用いているので、口
金内においてリード線の短絡事故がなく、取扱時に口金
のがたつきの小さい環形蛍光ランプを得ることができ
る。また、請求項4に記載の細径化した環形蛍光ランプ
を装着したものは、器具の高さを薄く小形化できる。
【0034】また、器具は天井直付形、天井吊下形また
は壁面取付形であって、グローブ、セード、反射かさな
どが取付けられるものであってもよく、環形蛍光ランプ
が露出するもの、制光板を備えないものであってもよ
い。さらに、照明器具は1本の環形蛍光ランプを取付け
たものに限らず、たとえばランプ電力の異なる複数の環
形蛍光ランプを、照明器具に同心状に同一平面上あるい
は高さを変えて配設されるように装着してあるものでも
よい。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の環形蛍光ランプの実施の
形態を図1ないし図5を参照して説明する。図1は環形
蛍光ランプLの平面図、図2は図1のランプLの口金取
付け部近傍の一部断面平面図、図3は図2の要部の拡大
断面図、図4(a)は口金取付け部の形態を説明する概
略図、図5は本発明の照明器具Dの実施の形態を示す一
部断面正面図である。
【0036】図中1はソーダライムガラス管または鉛ガ
ラス管からなる環形のバルブを示す概念図であり、寸法
関係は実際のものと多少異なる。このランプLは、たと
えば定格ランプ電力(最大入力)が48Wで、バルブ1
は外径が約16.5mm、肉厚が約1.1mm、環形の
外径(差渡し)が約373mm、内径(差渡し)が約3
40mmである。
【0037】2,2はバルブ1の両端部に形成されたフ
レア状ステム3,3との封着部でバルブ1を外方から加
熱することにより形成されるので未封着部分に比べて縮
径されている。4,4は封着部2,2端面から約4〜1
0mm離れた部分に形成された環溝状の凹部である。ま
た、5は両ステム3,3に植設された一対のリード線、
5Fはバルブ1内に延在するリード線5,5の先端部間
に継線されたコイル状のフィラメントからなる放電電極
でリード線5,5の他端はバルブ1外へと導出されてい
る。また、3E,3Eはステム3に設けられた排気管で
ある。
【0038】また、上記バルブ1の内面にはたとえばア
ルミナ(Al2 3 )微粒子からなる保護膜6Gと3波
長形の希土類蛍光体や連続波長発光形のハロリン酸塩蛍
光体からなる蛍光体膜6Fが形成されているとともに、
このバルブ1内には放電維持媒体として水銀およびアル
ゴンAr、クリプトンKr、キセノンXeなどの希ガス
を単独または混合、ここではAr75Vol%−Ne2
5Vol%を約4.5Torr封入してある。
【0039】そして、バルブ1の両端の封着部2,2間
には、バルブ1とほぼ同じ曲率をした少々湾曲した円筒
形状のPBT(ポリブチレンテレフタレート)、PET
(ポリエチレンテレフタレート)やPC(ポリカーボネ
イト)などの合成樹脂材料からなる口金7が橋絡して取
付けられている。この口金7は、図中A,A線で分割さ
れた横断面が半円形状の、合致させたときバルブ1の外
径とほぼ同径の円筒形状をなす口金片7A,7Bからな
る。そして、一方の口金片7Aには電極5Fにリード線
5,5を介し電気的に接続された4本の端子ピン7P,
7P,…(2本は見えない。)が、バルブ1の中心側に
傾いて突設されている。そして、両口金片7A,7Bは
端子ピン7P,7P,…間の中心に穿孔されたねじ孔に
ねじ7S止めあるいは凹凸による係合などにより一体化
されている。
【0040】また、上記バルブ1の封着部2,2の近傍
の環溝状の凹部4,4と対面する両口金片7A,7Bの
内壁面部分の1ないし複数箇所、ここでは各口金片7
A,7Bの左右に各1個、口金7全体では計4個の突起
部7T.7T,…が形成してある。そして、上記環溝状
凹部4,4内において、この突起部7Tとの隣接部位に
たとえば熱硬化性のシリコン接着剤を付着させて盛上げ
た規制部材8,8が形成してある。すなわち、各口金片
7A,7Bの突起部7Tは2個の規制部材8,8が形成
する空間81内に位置している。
【0041】また、図5は本発明の照明器具Dの実施の
形態を示し、図中91は基体で、基体91には天井壁9
2や柱などへの取付具、電源接続機構やインバータ点灯
回路からなる高周波点灯回路93などが設けられてい
る。また、この基体91の下方には光反射作用を有する
反射板を兼用する筐体94が設けられているとともに、
この筐体94に取付けられたランプホルダ95,…に環
形蛍光ランプLが吊下支持されている。また、上記筐体
94には環形蛍光ランプLを囲う光拡散機能を有するグ
ローブなどからなる制光体96が設けられていて、上記
基体91、筐体94および制光体96などで器具本体9
を形成している。
【0042】なお、図中、97はランプLの端子ピン7
P,7P,…に接続したソケット、98は点灯回路93
とソケット97とを結ぶコードである。
【0043】そして、上記環形蛍光ランプLは、この照
明器具Dのランプホルダ95,95に吊下支持させると
ともにソケット97を端子ピン7P,7P,…に差込み
接続し、電源接続機構や高周波点灯回路93を介し給電
して点灯させる。
【0044】上述したような構成の環形蛍光ランプL
は、口金7の外径がバルブ1の環状部外径とほぼ同じ曲
率であり、口金7の両端面が封着部2,2と未封着部と
の境界付近に位置していて、環状軸方向への移動が阻止
された状態にある。また、口金7の内壁面部分に形成し
た突起部7T,7Tが、封着部2,2近傍の環溝状凹部
4,4内に形成されたシリコン接着剤からなる規制部材
8,8間の空間81内にある。
【0045】したがって、口金7に環状軸と直交する方
向への回転力や環状軸方向への移動力が加わっても、口
金7は内壁面部分に形成した突起部7T,7Tが規制部
材8,8に当接して、すなわち、突起部7Tの移動は突
起部7Tの側面とこの突起部7Tの両隣りに隣接して形
成した規制部材8,8の側面との間の僅かな隙間だけの
回動であるので、口金7取付けのがたつきを小さくでき
る。
【0046】また、合成樹脂製の口金の突起部7Tが直
接に硬いガラスでなく、ガラスより弾力性のある接着剤
からなる規制部材8に当接することになるので、口金7
に外力が加わっても規制部材8が緩衝体となって、加工
歪みが残存していて強度的に弱い封着部2のガラスに及
ぼす応力を弱め、封着部2ガラスが破壊することを防止
できる。
【0047】したがって、照明器具Dの環形蛍光ランプ
Lの交換などのランプLの取扱に際して、口金7取付け
のがたが小さいので(±15度以内)、ランプに品質上
の疑念を生じることがない、安心して作業を行うことが
できる。また、ランプLの口金7部分が回動して内部の
リード線5,5相互が接触して短絡を起こすなどのこと
がない。
【0048】なお、上記環形蛍光ランプLの口金7の取
付けは、各封着部2,2近傍の環溝状凹部4,4内の、
口金7A,7Bの突起部7T,7Tが対応する隣接部位
にシリコン接着剤を点状に付着させ熱風乾燥などの手段
で乾燥固化して規制部材8,8を形成する。この後、一
方の口金片7Aの端子ピン7P,7P,…内にリード線
5,5,…を挿通させ、上記環溝状凹部4の規制部材
8,8間の空間81内に口金片7Aの突起部7Tを合わ
せる。つぎに、口金片7Aに他方の口金片7Bを被せ上
記と同様に規制部材8,8間の空間81内に口金片7B
の突起部7T,7Tを合わせた後、ねじ7S止めして両
者を一体化する。また、リード線5,5,…は端子ピン
7P,7P,…の先端部において半田付けやかしめなど
の手段で接続される。
【0049】また、上記封着部2,2の近傍に形成する
環溝状凹部4,4は、直状のガラス管を円環状に曲成す
るときに把持用として形成したものをそのまま兼用して
使用できるが、把持用とは別に形成してもよい。また、
この凹部4,4は、環溝状に連続せず口金7内壁面の突
起部7Tに対応した局部的に点在して形成したものであ
ってもよい。
【0050】なお、本発明者等の実験によれば、内壁表
面に4個の突起部7T,7T,…を形成した口金7を有
し、この4個の突起部7T,7T,…に対応して封着部
2,2の近傍にシリコン接着剤でそれぞれ規制部材8,
8を形成した本発明のランプと、従来の環溝状凹部4,
4は形成してあるが規制部材を有していないランプとを
各100本製造し、口金7取付け後の口金7の回転状況
を調べた結果を表1に示す。(なお、接着剤による規制
部材および口金内壁面への突起部の形成以外は両ランプ
とも同一条件のものである。)
【表1】 表1から明らかなように、本発明構成のランプは、口金
7の回転角度(がたつき)が小さく平均で20度であ
り、また、最大も30度で、従来品の半分以下の回転と
なって、品質の向上が認められた。
【0051】また、上記実施の形態では、図4(a)に
示すように口金7の内壁表面に約180度隔てて2個、
両側では計4個形成した突起部7T,7Tの両側にそれ
ぞれ規制部材8,8を設けて環状軸と交差する方向への
回転を規制したが、1つの口金7に片側に各1個でも、
全部で1個であっても回動を規制する作用を有する。ま
た、図4(b)および(c)に口金取付け部の他の実施
の形態を示す概略図である。図中、図4(a)と同一の
部分には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0052】図4(b)は、環溝状凹部4内に1個の突
起部7T分を空けたほぼ全周に接着剤を充填して規制部
材8を設けたもので、接着剤を多く使用し材料に無駄が
でるが、この場合も口金7が回転しようとしても突起部
7Tが規制部材8に当接して、その回動が規制される。
【0053】また、図4(c)は、環溝状凹部4内に1
個の規制部材8を設けこの規制部材8を挟むよう、口金
7の内壁表面に規制部材8の幅を隔てて2個の突起部7
T,7Tを形成したものである。もちろん、この場合も
口金7が回転しようとしても突起部7T,7Tが規制部
材8に当接して、その回動が制限される。
【0054】また、規制部材8または突起部7Tはこれ
らの両側の二方のみならず四方を囲む全周に形成しても
よく、全周であれば環状軸方向への移動も規制できる、
もじどおり回動を制限できる。
【0055】また、上記では規制部材8を設けた後、突
起部7Tと係合させたが、つぎのようにしてもよい。環
溝状凹部4,4内全部または突起部7T,7Tが位置い
る付近にシリコン接着剤を充填しておき、接着剤が固化
しない状態のうちに口金片7Aの端子ピン7P,7P,
…内にリード線5,5,…を挿通させる。そして、口金
片7Aに他方の口金片7Bを被せ、各々の突起部7T,
7T、…を接着剤中に突刺した後、ねじ7S止めし、口
金7部を外方から熱風などで加熱して接着剤を固化させ
れば、口金7の突起部7T,7T,…が接着剤からなる
規制部材8,8中に埋没した状態で固定される。
【0056】なお、本発明は上記実施の形態に限るもの
ではない。たとえばガラス管のバルブ外径は多用されて
いる29mm管の場合であっても、また、大円環径で曲
率が大きいバルブに適用しても、円筒状の口金の回動を
確実に防止できる。
【0057】また、封着部近傍の凹部内に設けられる規
制部材は、ガラスとの接合力の高いシリコン樹脂やエポ
キシ樹脂からなる接着剤を用いて形成され、接着剤の硬
化は強制加熱に限らず自然乾燥により固化されるもので
あっても差支えない。また、規制部材は接着剤のほかゴ
ムなどの弾性体を用い規制部材を形成し、これを封着部
に巻装するなどして設け口金側の突起部と係合してもよ
い。
【0058】また、照明器具も上記実施の形態に限ら
ず、種々の照明器具への適用が可能である。また、照明
器具における点灯回路は高周波点灯に限らず、反射板や
制光体などは必須のものではない。
【0059】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、環形蛍
光ランプに取付けられた口金の回動を小さくして取付け
のがたつきを低減できるとともにランプ交換の際などに
口金部分が回動して内部のリード線相互が接触して短絡
を起こすなどのことがない、品質の向上した環形蛍光ラ
ンプを提供することができる。
【0060】また、請求項2に記載の発明によれば、ガ
ラス管バルブの曲成に用いる凹部を利用したり、封着部
の近傍に金型などで容易に凹部が形成できて、この凹部
により口金取付けのがたを低減できる、上記請求項1に
記載したと同様な効果を奏する。
【0061】また、請求項3に記載の発明によれば、規
制部材をガラスとの接合力の高い接着剤で構成している
のでランプの寿命中に剥離して規制部材が移動すること
がない。また、口金の突起部は弾力性の高い接着剤から
なる規制部材に当接しているので、封着部への応力を弱
めガラスの破損を防止できる環形蛍光ランプを提供する
ことができる。
【0062】また、請求項4に記載の発明によれば、ガ
ラス管バルブの外径を細径化した環形蛍光ランプにおい
て、上記請求項1ないし3に記載したと同様な効果を奏
する。
【0063】さらに、請求項5に記載の発明によれば、
上記請求項1ないし4に記載した効果を奏する環形蛍光
ランプを備えているので、ランプ交換時口金部の品質に
疑念を抱かない、かつ、照明器具の薄形化の可能な照明
器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環形蛍光ランプの実施の形態を示す平
面図である。
【図2】図1の蛍光ランプの口金取付け部近傍を示す一
部断面平面図である。
【図3】図2の要部の拡大断面図である。
【図4】(a)ないし(c)は口金取付け部の種々の実
施の形態を示す概略図である。
【図5】本発明の照明器具の実施の形態を示す一部断面
正面図である。
【符号の説明】
L:環形蛍光ランプ 1:ガラス管バルブ 2:封着部 3:ステム 4:凹部 5:リード線 5F:放電電極(コイル状フィラメント) 6:排気管 7:口金 7T:突起部 8:接着剤 D:照明器具 9:照明器具本体 92:点灯回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部にステムとの封着部を形成した環
    状のガラス管バルブと;ガラス管バルブの封着部の近傍
    に形成された凹部と;ガラス管バルブに形成された蛍光
    体被膜と;ガラス管バルブ内に封入された放電媒体と;
    ステムのリード線に設けられた放電電極と;封着部近傍
    の凹部内に設けられた規制部材と;両端封着部に取付け
    られるとともに凹部内の規制部材に当接することで回動
    が規制されるように突出する突起部が内壁面側に形成さ
    れている口金と;を具備していることを特徴とする環形
    蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 封着部近傍の凹部には、規制部材が点在
    して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    環形蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 規制部材が接着剤からなることを特徴と
    する請求項1または2に記載の環形蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 環状のガラス管バルブは、環外径が21
    0〜390mm、管外径が14〜18mmであることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の環形
    蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 器具本体と;器具本体に配設された請求
    項1ないし4のいずれか一に記載の環形蛍光ランプと;
    環形蛍光ランプへ電力を供給する点灯回路と;を具備し
    ていることを特徴とする照明器具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6815879B2 (en) * 2000-02-16 2004-11-09 Toshiba Lighting & Technology Corporation Circular fluorescent lamp including an insulator between conductive wires, and a lighting fixture using the lamp
CN100413012C (zh) * 2001-07-06 2008-08-20 松下电器产业株式会社 环形荧光灯
WO2011021457A1 (ja) * 2009-08-20 2011-02-24 株式会社光波 蛍光灯型照明装置

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