JPH11160899A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置

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JPH11160899A
JPH11160899A JP32761197A JP32761197A JPH11160899A JP H11160899 A JPH11160899 A JP H11160899A JP 32761197 A JP32761197 A JP 32761197A JP 32761197 A JP32761197 A JP 32761197A JP H11160899 A JPH11160899 A JP H11160899A
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image forming
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Mitsuhide Nakamura
光秀 中村
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】接触帯電方式の複写機に使用するのに適した電
子写真装置、その製造方法および接触帯電方式の画像形
成装置を提供する。 【解決手段】基体上に浸漬塗布により形成された感光膜
を有する電子写真感光体であって、感光膜が、画像形成
領域および画像形成領域を覆う帯電領域を有し、帯電領
域における画像形成領域の外側部分のうちの、浸漬塗布
時に下方に位置する部分の膜厚Aが、画像形成領域にお
ける浸漬塗布時に下方に位置する端部の膜厚Bよりも大
きい。その場合、膜厚Aと膜厚Bとの差が0.3μmよ
りも大きいことが望ましい。その製造方法として、浸漬
塗布による感光膜の形成に際して、帯電領域の下端部の
塗布時における引上げ速度を、画像形成領域の下端部の
塗布時における引上げ速度より速くする方法が採用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プリンタ
ー、複写機等に使用される電子写真感光体、その製造方
法および画像形成装置に関し、特に接触帯電方式により
帯電を行う電子写真感光体およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プリンター、複写機に使用され
る電子写真感光体(OPC)は、アルミニウム管の上に
下引き層(UCL)と電荷発生層(CGL)と電荷輸送
層(CTL)を積層したものが主流になっている。
【0003】また近年、電子写真装置においては、オゾ
ン発生量の低減化、高圧電源の不使用によるコストの削
減および帯電器の小型化等を実現するために、感光ドラ
ムに接触帯電方式が用いられるようになった。接触帯電
はコロナ帯電の場合における4〜6kVのような高圧電
源を必要としなく、通常1〜2kVの電圧を印加して実
施される。ところが、感光ドラムはこの接触帯電方式に
用いると電荷が集中することによって電荷リークが発生
するという問題がある。この原因は以下の2つに大別さ
れる。 (A)アルミニウム管の表面に微小な凸状欠陥が存在す
る。 (B)電子写真感光体の感光膜中に塵等の微細な欠陥が
存在する。
【0004】(A)についての改善手段としては、いく
つか提案されており、その具体的方法としては、例え
ば、(1)バニッシングロールによって凸状の欠陥部を
削り落とす方法(特開平3−149180号公報)、
(2)砥石を用いて凸状欠陥を研削する方法(特開平6
−167824号公報)、および(3)化学的に凸状欠
陥を溶解除去する方法(特開平6−148921号公
報)等が提案されている。
【0005】以上のようにアルミニウム管の表面の微小
な凸状欠陥については種々の改善策が提案されている
が、上記(B)の問題については完全に改善する有効な
手段が見出されていないのが現状である。その理由とし
ては、如何なるクリーンルームで電子写真感光体を作製
しても、サブミクロンオーダーの微細な塵等を皆無にす
ることは不可能である。その結果、生産における歩留り
を低下し、コストアップを招いている。
【0006】上記問題は、接触帯電方式の時に顕著であ
るが、従来からのコロナ放電による非接触帯電方式の場
合でも、その微細な欠陥部が黒点または白点等の画像欠
陥になるという問題が存在していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記の問題点を解決することを目的としてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、電子写真
プリンター、複写機に適した電子写真感光体を提供する
ことにより、帯電方式に関係なく、黒点または白点等の
発生のない高品質の画像が得られる電子写真感光体およ
びその電子写真感光体を効率よく製造する方法を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、上記の電子写真感
光体を用いて高品質の画像を形成することが可能な画像
形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の技
術における上記の問題点を解決するために鋭意研究を重
ねた結果、前記(B)の電子写真感光体の感光膜中に塵
等の微細な欠陥が存在することによって生じる電荷集中
による電荷リークは、電子写真感光体の作製時に下方に
位置する端部、すなわち下端部に多数発生していること
に着目し、その発生原因をさらに探究した結果、感光膜
中に塵等の微細な欠陥が、以下の3つの要因で大多数を
占めていることを見出した。
【0009】(1)クリーンルーム内の空中に存在する
微細な塵で、微細ではあるが、それ自身の重量により、
低い位置に相対的に多く存在するため、電子写真感光体
作製時に下端部に多く発生する。 (2)感光体の下端部は溶剤およびブラシ等で不要部分
を拭き取っているが、拭き取り残や、拭き取ったカス
が、次の層を塗布する際に電子写真感光体作製時の下側
の感光膜中に多く発生する。 (3)電子写真感光体の感光膜は、下引き層、電荷発生
層、電荷輸送層等が順次浸漬塗布されることにより形成
され電子写真感光体が製造されるが、各層を塗布するた
め、その各層を塗布する装置間、および乾燥機中を移動
するために、パレットと呼ばれる移動手段に乗せられる
が、そこに乗せる際に、パレットと電子写真感光体とが
擦られ、微細な金属粉が発生し、次の層を塗布する際に
はその金属粉が、電子写真感光体作製時の下方に位置す
る感光膜中に多く発生する。 上記3つの要因とも、改善により発生率を低減すること
はできても、その発生メカニズムからみても、発生を皆
無にすることは不可能である。
【0010】そこで、電子写真感光体の感光膜中に塵等
の微細な欠陥が存在しても、電荷集中による電荷リーク
を起こさず、かつ画像の画質にも影響を与えない電子写
真感光体およびその製造方法を開発した。本発明者等
は、帯電領域が帯電性の安定性のために有効画像形成領
域より広く設定されていることに着目し、それを利用す
ることにより、上記目的を達成することができ、本発明
を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の電子写真感光体は、基
体上に浸漬塗布により形成された感光膜を有するもので
あって、感光膜が、画像形成領域および画像形成領域を
覆う帯電領域を有し、帯電領域における画像形成領域の
外側部分のうちの、浸漬塗布時に下方に位置する部分
(以下、「帯電領域の下端部」という。)の膜厚Aが、
画像形成領域における浸漬塗布時に下方に位置する端部
(以下、「画像形成領域の下端部」という。)の膜厚B
よりも大きいことを特徴とする。本発明の場合、膜厚A
と膜厚Bとの差が0.3μmよりも大きいことが好まし
い。
【0012】本発明の上記電子写真感光体は、塗布槽に
保持された塗布液に基体を浸漬し、引き上げて感光膜を
形成することによって製造されるが、本発明の電子写真
感光体の第1の製造方法は、帯電領域の下端部の塗布時
における引上げ速度が、画像形成領域の下端部の塗布時
における引上げ速度より速いことを特徴とする。また、
第2の製造方法は、基体を所定の塗布速度で引き上げて
感光膜を形成した後、塗布液から引き上げられた後の基
体の引上げ速度を速めることを特徴とする。その際、前
記塗布槽における塗布液の液面から基体の下端までの距
離が1mm〜50mmの範囲の位置において、引上げ速
度を速めることが好ましい。また、本発明の電子写真感
光体の上記製造方法は、基体をパレットに載置して搬送
する場合に適用するのが好ましい。
【0013】さらに、本発明の画像形成装置は、感光体
と、該感光体を帯電する帯電手段と、帯電された感光体
を像露光して静電潜像を形成する露光手段と、その静電
潜像を可視化する現像手段とを有するものであって、感
光体が上記の電子写真感光体であり、帯電手段が上記感
光体に接触して帯電する帯電器であることを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して具体的に説明する。図1は電子写真感光体の
感光膜厚分布を示す説明図であり、図示するように、電
子写真感光体の帯電領域は画像形成領域より広くなって
いる。そして図示するように、膜厚Aが膜厚Bより厚く
なるように作製されている。
【0015】本発明において、感光膜は、下引き層、電
荷発生層、電荷輸送層で形成されるが、そのいずれかの
層において、膜厚Aが膜厚Bより厚くなるように作製し
てもよいが、特に、電荷輸送層において上記膜厚になる
ようにするのが望ましい。その理由は、電荷輸送層は相
対的に一番厚く作製されることが多いため、膜厚差を設
けることが容易であるからである。
【0016】また、本発明の電子写真感光体において
は、基体として、アルミニウムおよびアルミニウム合金
基材等の導電性基体が用いられる。導電性基体の上に
は、所望により下引き層が形成される。下引き層は公知
の樹脂またはカップリング剤を用いて形成されるが、膜
厚0.05μm〜10μmの範囲、特に、0.1μm〜
2μmの範囲に設定することが好ましい。感光層が電荷
発生層と電荷輸送層との積層構造の場合、それらのいず
れかが下引き層の上に設けられてもよい。電荷発生層
は、フタロシアニン等公知の材料を用いて形成され、そ
の膜厚は、0.05μm〜1μmの範囲、特に、0.1
μm〜0.5μmの範囲に設定することが好ましい。ま
た、電荷輸送層は、公知の電荷輸送材料を、ポリカーボ
ネート等公知の結着樹脂中に含有させて形成され、平均
膜厚として15μm〜30μmの範囲で形成するのが好
ましい。
【0017】膜厚Aを膜厚Bより厚くするのは、前記の
様に電荷輸送層について行うのが好ましいが、その方法
としては、次の2つの方法を採用することができる。 (1)基体を塗布槽の塗布液に浸漬し、引き上げるに際
して、帯電領域の下端部の塗布時における引上げ速度
を、画像形成領域の下端部の塗布時における引上げ速度
より速くして引き上げる。それにより、帯電領域の下端
部の膜厚が、画像形成領域の下端部の膜厚よりも厚くな
る。
【0018】(2)基体を塗布槽の塗布液に浸漬し、所
定の塗布速度で引き上げて感光膜を形成した後、塗布液
から引き上げられた後の基体の引上げ速度を速める。そ
れにより、塗布された膜の自然乾燥が促進され、塗布速
度で引上げた時と比較して塗布液がダレ落ちる量が減少
するために、結果として膜厚が厚くなる。その場合、引
上げ速度を速める位置は、前記塗布槽における塗布液の
液面から基体の下端までの距離が1mm〜50mmの範
囲にあるのが好ましい。
【0019】本発明の電子写真感光体の製造方法は、搬
送にパレットを使用する場合に特に効果を発揮する。す
なわち、円筒状基体を用いる場合、浸漬塗布装置の塗布
槽に搬送され、塗布操作が終了した後、塗布された基体
を塗布槽から次の工程、例えば、洗浄、塗布等の工程に
搬送されるが、その場合、搬送にパレットを使用する
と、円筒状基体をパレットの基台に設けた凸状保持具に
装着したり脱着する際に、パレットの保持具が円筒状基
体の内側と接触するために微細な削れ片が発生し、それ
らが主に基体下端部に付着する。しかしながら、本発明
の上記(1)または(2)の方法を採用すると、帯電領
域の下端部の膜厚Aが、画像形成領域の下端部の膜厚B
よりも大きくなり、付着した微細な削れ片が存在して
も、それによる絶縁抵抗の低下を相殺することになる。
したがって、本発明の製造方法は、パレットによる搬送
方式を採用する場合に特に有効である。
【0020】次に、本発明の画像形成装置について説明
する。図2は、本発明の画像形成装置の一例の模式図で
ある。感光体1は、上記のようにして作製された感光膜
を有するものであって、その表面に、装置の外部に設け
られた電源2から電圧が供給される帯電ロール3が接触
するように配設されている。感光体1の周りには、画像
入力装置4、現像器5、圧力転写器6または静電転写
器、クリーナー装置7および除電装置8が設けられてい
る。接触帯電器としては、公知のものが使用され、図に
おいては帯電ロールが示されているが、帯電ブラシ、ブ
レード型のフィルム帯電器であってもよい。帯電ロール
としては、例えば、導電性シャフトの周りに導電性発泡
ゴム層および導電性ゴムチューブよりなる表面層を設け
た導電性ロールであって、例えば電気抵抗値104 〜1
6 Ωのものが好適に使用できる。
【0021】上記の画像形成装置において、接触帯電器
には、例えば、1〜2kVの直流または直流と交流の重
畳電流が印加され、それによって感光体が一様に帯電さ
れる。次いで画像入力装置4により像露光され、形成さ
れた静電潜像が、現像器5によって現像され、トナー像
が形成される。形成されたトナー像は、圧力転写器6ま
たは静電転写器によって用紙9の上に転写され、次い
で、定着装置10によって定着される。一方、転写後の
感光体1の表面に残留したトナーは、クリーナー装置7
により除去され、さらに感光体1表面に僅かに残った電
荷は、除電装置8によって消去される。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに説明す
る。 実施例1〜4および比較例1 導電性基体として、0.90mm厚×30.3mmφ×
340mm長のアルミニウム管(A6063合金)をダ
イヤモンドバイトを用いて、0.75mm厚×30mm
φ×340mm長に鏡面切削し、表面をRa0.03〜
0.04μmの平滑面に仕上げた。このアルミニウム管
について、液体ホーニング装置によって、その表面の粗
面化処理を行った。粗面化処理は、研磨材18.9kg
を水51リットルに懸濁させ、これを21リットル/分
の流量でガンに送り込んで、所定の圧縮空気圧(0.1
〜0.2MPa)で吹きつけて行い、基体表面が所望の
表面粗さ(Ra:0.1〜0.5μm)になるようにし
た。なお、研磨材としては、昭和タイタニウム社製の酸
化アルミニウム:アルミナビーズ(CB−A30S;粒
径は27μm)を使用した。
【0023】前記の様に用意したアルミニウム管を、ま
ず井水を3リットル/分で20秒吹きかけ、その後井水
を3リットル/分で吹きかけながらナイロン製ブラシ
(φ65μm)をアルミニウム管とともに200rpm
で同方向に回転させながら10秒間ブラシにより押しつ
け処理を行い、その後純水(導電度0.1〜1.0μS
/cm、温度18〜25℃)中で30回/分で揺動しな
がら5分間すすぎ、温純水(導電度0.1〜1.0μS
/cm、温度48〜55℃)中に30秒浸漬後、200
mm/分でゆっくりと引上げた後135℃の熱風乾燥を
3分行い、洗浄を完了した。
【0024】下引き層(UCL)としては前記の様に用
意したアルミニウム管上に、ジルコニウム化合物とし
て、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート
(ZC540、松本交商社製)の50%トルエン溶液1
00部、シラン化合物として、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン(A1100、日本ユニカー社製)10
部、ポリビニルブチラール樹脂(BM−S、積水化学社
製)10部およびn−ブタノール130部を混合し、得
られた塗布液を浸漬塗布法により塗布し、150℃で1
0分間加熱して、膜厚1.0μmの下引き層を形成し
た。
【0025】次に、電荷発生層(CGL)を形成した。
すなわち、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(商品名:
VMCH、ユニオンカーバイト社製)の2%シクロヘキ
サノン溶液に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料
(特開平5−263007号公報に記載のもの)を顔料
と樹脂の比が1:1になるように混合し、次いでサンド
ミルにより3時間分散処理を行った。得られた分散液
を、更に酢酸n−ブチルで希釈してアルミニウム管表面
に浸漬塗布し、膜厚0.25μmの電荷発生層を形成し
た。
【0026】さらに電荷輸送層(CTL)を形成した。
すなわち、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(m
−トリル)ベンジジン4部およびポリカボーネートZ樹
脂6部を、モノクロルベンゼン9部およびテトラヒドロ
フラン(THF)27部に溶解させた溶液を、電荷発生
層上に浸漬塗布した。その際、以下に示す浸漬塗布条件
で塗布を行った。その後、115℃で40分間乾燥し
て、平均膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、これを感
光体ドラムとした。
【0027】(比較例1)塗布速度200mm/min
の一定速度でアルミニウム管を引き上げて塗布を行い、
アルミニウム管が塗布槽から引き上げられた後も200
mm/minの一定速度で引き上げを継続した。
【0028】(実施例1)塗布速度200mm/min
の一定速度でアルミニウム管を引き上げて塗布を行い、
アルミニウム管が塗布槽から引き上げた後、塗布槽液面
からアルミニウム管下端部までの距離が70mmの位置
で、引上げ速度を2000mm/minに変更して引上
げを継続した。
【0029】(実施例2)塗布速度200mm/min
の一定速度でアルミニウム管を引き上げて塗布を行い、
アルミニウム管が塗布槽から引き上げた後、塗布槽液面
からアルミニウム管下端部までの距離が50mmの位置
で、引上げ速度を2000mm/minに変更して引上
げを継続した。
【0030】(実施例3)塗布速度200mm/min
の一定速度でアルミニウム管を引き上げて塗布を行い、
アルミニウム管が塗布槽から引き上げた後、塗布槽液面
からアルミニウム管下端部までの距離が1mmの位置で
引上げ速度を2000mm/minに変更して引上げを
継続した。
【0031】(実施例4)塗布速度200mm/min
の一定速度でアルミニウム管を引き上げ、感光体の有効
画像形成領域の作製が終了した位置において、塗布速度
を250mm/minに変更して引上げを行い、アルミ
ニウム管が塗布槽から引き上げられた後も、引上げ速度
を250mm/minに維持した。
【0032】上記のようにして得られた各感光体ドラム
を以下の方法で、電荷が集中することによって電荷リー
クが発生する割合を調査した。なお、接触帯電ロールと
して、導電性シャフトの周りに導電性発泡ゴム層および
導電性ゴムチューブよりなる表面層を設けた電気抵抗値
106 Ω、ゴム硬度55度(JIS A)の導電性ロー
ルを使用し、印加電圧−4kVの下で電荷リークの発生
割合を評価した。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】電荷リーク割合(感光体装着時): ○…5%未満、△…5%以上、10%未満、×…10%
以上 なお、表1中、「塗布速度」とは、アルミニウム管が塗
布槽中の塗布液と接触している時の引上げ速度を意味
し、「引上げ速度」とは、アルミニウム管の下端部が塗
布槽の塗布液表面から離れた後の引上げ速度を意味す
る。
【0035】表1から明らかなように、実施例1〜4の
場合には、電荷リークの割合が10%以下であり、特に
実施例2ないし4の場合は5%未満であって、生産を行
う上での不良率が減少している。その結果、生産コスト
を低減することが可能になる。これに対して、比較例1
の場合には、電荷リークの割合が10%以上であり、生
産を行う上での、不良率が多く、結果的には生産コスト
が高くなるのみならず、その分余計に製造するため、エ
ネルギー資源の観点からも非常に無駄がある。
【0036】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、上記のよう
に帯電領域の下端部の膜厚Aが、画像形成領域の下端部
の膜厚Bより厚く形成されているから、感光膜中に塵等
の微細な欠陥が存在してもその欠陥部の絶縁抵抗値を上
げて電荷集中による電荷リークを起こすことを防止し、
画像の画質に影響を与えることがない。したがって、本
発明の電子写真感光体は、帯電性が優れており、帯電方
式に関係なく、黒点、白点等の画像欠陥のない高品質の
画像を得ることが可能である。また、本発明の電子写真
感光体は、特に、オゾン発生量の低減化、高圧電源の不
使用によるコストの削減および帯電器の小型化等を実現
するための接触帯電方式に使用するのに適しており、接
触帯電方式を用いるプリンターおよび複写機に使用する
ことにより、良好な画像品質を安定して提供することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真感光体の感光膜厚分布を示
す説明図である。
【図2】 本発明の画像形成装置の一例の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1…感光体、2…電源、3…帯電ロール、4…画像入力
装置、5…現像器、6…圧力転写器、7…クリーナー装
置、8…除電装置、9…用紙、10…定着装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に浸漬塗布により形成された感光
    膜を有する電子写真感光体において、感光膜が、画像形
    成領域および画像形成領域を覆う帯電領域を有し、帯電
    領域における画像形成領域の外側部分のうちの、浸漬塗
    布時に下方に位置する部分の膜厚Aが、画像形成領域に
    おける浸漬塗布時に下方に位置する端部の膜厚Bよりも
    大きいことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 膜厚Aと膜厚Bとの差が0.3μmより
    も大きいことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 塗布槽に保持された塗布液に基体を浸漬
    し、引き上げることによって感光膜を形成する電子写真
    感光体の製造方法において、帯電領域の下端部の塗布時
    における引上げ速度が、画像形成領域の下端部の塗布時
    における引上げ速度より速いことを特徴とする電子写真
    感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗布槽に保持された塗布液に基体を浸漬
    し、引き上げることによって感光膜を形成する電子写真
    感光体の製造方法において、基体を所定の塗布速度で引
    き上げて感光膜を形成した後、塗布液から引き上げられ
    た後の基体の引上げ速度を速めることを特徴とする電子
    写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記塗布槽における塗布液の液面から基
    体の下端までの距離が1mm〜50mmの範囲の位置に
    おいて、引上げ速度を速めることを特徴とする請求項4
    記載の電子写真感光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 塗布槽に保持された塗布液に基体を浸漬
    して感光膜を形成するに際し、塗布槽への基体の搬送お
    よび塗布槽からの基体の搬送を、パレットによって行う
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電子
    写真感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 感光体と、該感光体を帯電する帯電手段
    と、帯電された感光体を像露光して静電潜像を形成する
    露光手段と、該静電潜像を可視化する現像手段とを有す
    る画像形成装置において、該感光体が請求項1に記載の
    電子写真感光体であり、該帯電手段が前記感光体に接触
    して帯電する帯電器であることを特徴とする画像形成装
    置。
JP32761197A 1997-11-28 1997-11-28 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置 Pending JPH11160899A (ja)

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