JP5267164B2 - 電子写真感光体の表面研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真感光体に関し、更に詳しくは複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリなどにおける電子写真画像形成装置に用いる電子写真感光体の感光層の表面研磨方法に関する。
近年、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置を使用した情報処理システム機の発展には目覚ましいものがある。電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体(例えば、記録紙、OHPシート等)に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザープリンタ、LEDプリンタ等)、ファクミリ装置、ワードプロセッサ及びこれらの複合機(マルチファンクションプリンタ等)が含まれる。
これらの電子写真画像形成装置のレーザープリンタやデジタル複写機等に使用される感光体としては、かつてはセレン化合物等の無機化合物を用いた無機感光体が用いられていたが、近年では、各種波長光に対応可能な材料を開発し易く環境への影響が少ない有機化合物を用いる有機感光体が広く使用される様になっている。
電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置とも言う)においては、帯電手段によって一様に帯電されたドラム形状の電子写真感光体(以下、感光体とも言う)の感光層の外周面に画像情報に応じた選択的な露光を行って静電潜像を形成する。そしてこの静電潜像を現像手段によってトナー(現像剤)により現像してトナー像を形成する。次いでそのトナー像を記録媒体に転写して画像を形成する。そしてトナー像転写後に感光体の感光層の外周面に残留した現像剤等がクリーニング手段によって除去される。クリーニング手段によって感光層の外周面がクリーニングされた感光体は次の画像形成に供される。即ち、画像形成装置で画像を形成する迄に使用される感光体の感光層の外周面では、帯電、露光、現像、転写、クリーニングといった一連の繰り返しの工程により画像形成が行われている。
電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置においては、不要なトナーの付着を防止するとともに、転写後の残トナーの量を低減することを目的に、感光体の感光層の表面の摩擦係数を低下させる検討が行われている。これにより、転写されずに感光層の上に残留したトナーをブレードやブラシでクリーニングする際にクリーニング不良が発生し難いことなどが知られている。更に、転写後の残トナーの量を低減することが出来るので廃トナー量を低減出来たり、感光体を駆動するトルクを低減出来、画像形成装置の消費電力を低減出来たりすると言う環境面から見た効果も得られることが知られている。
一般的に感光層の上の転写残トナーのクリーニングには、ウレタンゴムなどによって形成されたブレードをカウンター方向に当接させ、ブレードによってトナーを除去する方法が用いられている。
一方、近年、市場の高画質化要求に伴い、乳化重合法や、懸濁重合法等を用いて製造される重合トナーの開発が進められている。しかしながら、この様な重合トナーは、不定形トナーに比べてクリーニング不良などを引き起こし易く、トナーフィルミングや融着などに起因した画像劣化の要因となっており、クリーニングはますます高精度を要求されている。感光層の上及びブレードは何れも樹脂からなるため潤滑性に乏しく、感光層の上が平滑であるためブレードが反転し、クリーニング不良が発生し易い。
クリーニング不良の対策として、感光層の表面に潤滑剤を添加することで摩擦係数を低下させることが知られている。潤滑剤としてはポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素原子含有樹脂(以下フッ素樹脂)、球状のアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂などの粉末や、酸化珪素、酸化アルミニウムなどの金属酸化物粉末、シリコーンオイルなどの潤滑性液体などが知られている。特にフッ素原子を多量に含むフッ素樹脂は、表面エネルギーが著しく小さいので潤滑剤としての効果が大きい。しかしながら、これらの方法で摩擦係数を低下させた場合、長時間ブレードが接触していることで徐々に摩擦係数が上昇し、ブレードとの摩擦が高くなり、ブレード鳴き、捲れ等を生じる、等の不具合が発生する場合がある。
更に、別の方法として感光体の感光層の表面を研磨部材で研磨し、粗面化することでブレードとの接触面積を低減させると共に付着した異物を除去し易くするため特開2007−192906号公報に感光体表面の粗面化処理を、例えば、結着樹脂中に研磨砥粒を分散させたものを基体上に設けた構造の研磨シートと呼ばれるシート状の研磨部材により行う方法が記載されている。研磨砥粒を分散させた研磨部材で研磨した時の問題点として、研磨することで発生する研磨残渣が研磨部材の表面に詰まり研磨が安定して行えなくなることが挙げられる。
これらの対策として、例えば研磨残渣が研磨部材の表面に詰まり難くするために研磨テープの表面に研磨砥粒を含む塊(集合体)が規則的に配列した研磨テープが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の研磨テープを使用することで、研磨残渣による研磨テープの目詰まりには効果があるが、次の問題があることが判った。
1.研磨砥粒を含む塊が規則的に配列していること、及び塊の頂点と感光体の表面とが点接触し、研磨するためスジ状の傷が付き易い。
2.感光体の表面にスジ状の傷が付くと、傷の箇所にトナーが付かなくなるため画像に白スジ故障が現れ易くなる。
3.研磨テープの感光体の表面への押圧する時精度の高い制御が必要となる。
この様な状況から、研磨テープにより感光体の感光層の表面を研磨する時、研磨残渣による研磨テープの目詰まりがし難く、研磨時の研磨テープの感光体表面への押圧の精度の高い制御を必要とせず、感光体の表面にスジ状の傷を付けない感光体の感光層の表面研磨方法の開発が望まれている。
特開2008−216307号公報
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、研磨テープにより感光体の感光層の表面を研磨する時、研磨残渣による研磨テープの目詰まりがし難く、研磨時の研磨テープの感光体表面への押圧の精度の高い制御を必要とせず、感光体の表面にスジ状の傷を付けない感光体の感光層の表面研磨方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
1.導電性基体の上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体を回転させながら、前記電子写真感光体の表面を、バックアップロールに巻回した研磨部材を前記電子写真感光体の回転軸と平行に移動させ、前記電子写真感光体の表面に前記研磨部材を押接させながら、前記研磨部材を繰り出すことにより前記電子写真感光体の表面を研磨する電子写真感光体の表面研磨方法において、
前記研磨部材は、前記電子写真感光体の表面に押接する側の基の上に砥粒子を含む結着樹脂で構成される断面形状が三角形の複数の立体形状物を前記基体の長さ方向に等間隔で配置させ、隣接する前記立体形状物の間に形成される凹部と前記立体形状部の三角形の頂面で形成される凸部よりなる断面形状が三角形の凹凸面を有する研磨テープであり、
電子写真感光体の表面と接触する前記研磨テープの凹凸面の凸部の表面粗さRyが4.0μmから8.0μmであることを特徴とする電子写真感光体の表面研磨方法。
2.前記バックアップロールの幅が、感光層の幅に対して40%から97%であることを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
3.前記研磨部材の幅がバックアップロールの幅に対して、101%から130%であることを特徴とする前記1又は2に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
4.前記バックアップロールの硬度が20°から40°であることを特徴とする前記1から3の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
5.前記電子写真感光体は、導電性基体の両端0.5mmから20mmに非感光層形成部を有していることを特徴とする前記1から4の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
6.前記電子写真感光体の表面が、電荷輸送層であることを特徴とする前記1から5の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
7.前記電子写真感光体の表面が、保護層であることを特徴とする前記1から6の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
8.前記保護層は微粒子を含むことを特徴とする前記7に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
9.前記微粒子が、シリカ、アルミナ、酸化チタン及びチタン酸ストロンチウムから選択されてなる少なくとも1種の無機微粒子であることを特徴とする前記8に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
10.前記感光層の表面はシリコーンオイルを含むことを特徴とする前記1から9の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
研磨テープにより感光体の感光層の表面を研磨する時、研磨残渣による研磨テープの目詰まりがし難く、研磨時の研磨テープの感光体表面への押圧の精度の高い制御を必要とせず、感光体の表面にスジ状の傷を付けない感光体の感光層の表面研磨方法を提供することが出来た。
電子写真画像形成装置の画像形成部の構成を示す概略図である。 感光体の感光層の表面を研磨する研磨装置の概略図である。 図2の研磨装置に使用される研磨テープの研磨面の形状を示す拡大概略図である。 図2の研磨装置に使用される研磨テープの研磨面のその他の形状を示す拡大概略図である。 図2に示す研磨装置を使用して感光体の感光層の表面を研磨する段階を示す概略フロー図である。 図2に示される製造装置で製造された感光体の概略図である。
本発明は、シール部材と感光体の感光層の表面との摩擦係数の上昇を抑え、感光層の表面に残存するトナー及び付着した異物を長時間にわたり安定にブレードで除去出来る様にするため、感光体の感光層の表面を研磨部材として研磨テープを使用し、安定に感光体の感光層の表面を研磨する感光体の感光層の表面研磨方法に関するものである。尚、本発明で感光体の感光層の表面とは感光層の上に形成された保護層を含めて言う。
研磨部材として研磨テープを使用し、感光体の感光層の表面を研磨する時、研磨残渣による目詰まりを防止しすることで、感光体の感光層の表面に研磨スジの発生を防止する方法は特許文献1にも開示されているが、同時に研磨テープの砥粒が含まれた集合体(本発明に係わる研磨テープの立体形状物に該当する)によるスジ状傷の発生を防止する方法までは開示されていなかった。
本発明者は、基材の上に砥粒子を含む立体形状物を有する研磨テープを使用し、感光体の感光層の表面を研磨する時、研磨テープの立体形状物によるスジ状傷を感光層の表面に付けず、精度の高い制御を必要としない感光体の感光層の表面研磨方法を考えた。
本発明では、導電性基体の上に少なくとも感光層を有する感光体の感光層の表面を、研磨部材として砥粒子を含む立体形状物を有する研磨テープを使用して研磨する時、次に示す構成で研磨を行った。
1.研磨テープの砥粒子を含む立体形状物の感光層の表面と接触する頂点の接触面積を増やし、且つ押接時の押圧の砥粒子を含む立体形状物の頂点への集中を分散させるために、特定の表面粗さを有する形状とした研磨テープを使用した。
2.感光層の幅よりも狭い研磨テープを使用し、感光体を固定しバックアップロールに巻回した研磨テープを感光体の幅方向に感光層の表面と平行に移動する、又はバックアップロールに巻回した研磨テープを固定し、感光体を感光層の幅方向に移動する。
3.バックアップロールに弾性部材を使用することで研磨テープを感光層の表面に押接した時の押圧を均一にした。
そして、この様な構成にすることで、従来の基材の上に砥粒子を含む立体形状物を有する研磨テープを使用した研磨方法での問題点を解決し、感光体の感光層の表面を安定して研磨する感光体の感光層の表面研磨方法を提供することを可能にしたのである。本発明で感光体の幅とは、感光体の軸方向の幅を言う。感光層の幅とは、感光体の軸方向の幅を言う。
以下、本発明について図1から図6に従って詳細に説明する。
図1は電子写真画像形成装置の画像形成部の構成を示す概略図である。図1(a)は電子写真画像形成装置の画像形成部の構成を示す概略断面図である。図1(b)は図1(a)に示す感光体の概略平面図である。図1(c)は図1(a)に示すクリーニング装置の枠体に取り付けられたクリーニングブレードとシール部材との概略平面図である。
図中、1は画像形成部を示す。画像形成部1は、感光体2と、感光体2の周面に感光体2に電荷を付与する帯電器3と、像光を発生する露光装置4と、現像装置5と、感光体2の周面に形成されたトナー像を感光体2から記録紙に転写する転写手段としての帯電器6と、記録紙の電荷を除去して記録紙を感光体2から分離する除電器7と、クリーニング手段としてのクリーニング装置8が配置されている。
感光体2はアルミニウム等の導電性支持体で形成された円筒基体上に感光層を有し、画像形成装置に回動自在に設けられており、駆動源(不図示)により、矢印の時計方向に回転する様になっている。
現像装置5はトナーとキャリアからなる現像剤Dを収容し、矢印で示す方向の回転により現像剤を搬送する現像スリーブ501と、現像用の現像剤の穂を形成する固定磁石502と、搬送される現像剤の量を規制する規制部材503と、トナーとキャリアを混合しトナーを帯電する現像剤撹拌部材504とを有する。
感光体2の矢印の方向への回転に従って、帯電器3により感光体2に一様な電荷が付与され、露光装置4により像光が露光されて感光体2上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像装置5により現像されて感光体2上にトナー像T1が形成される。トナー像T1は帯電器6の帯電による静電気力で記録紙Pに転写される。除電器7により除電された記録紙Pは感光体2から分離して、定着器(不図示)に搬送されて定着処理される。
転写後の感光体2の上にはトナーT2が残留するが、残留トナーT2はクリーニング装置8により感光体2から除去される。
クリーニング装置8内には、感光体2の回転軸方向に長い支持部材としての支持枠体801が感光体2の回転軸に平行に配置され、感光体2の回転軸方向の両端で軸802により回転自在に支持されている。支持枠体801の一端は、感光体2をクリーニングするウレタンゴムからなる弾性体の板で構成されたクリーニングブレード803をその基部で接着して固定する。又、クリーニングブレード803の両端にはクリーニングブレード803の両端からトナーの漏れを防止するシール部材804が支持枠体801に取り付けられている。更に、支持枠体801の他端には圧接手段としての錘805を設け、クリーニングブレード803の先端のクリーニングエッジを感光体2に対して一定の接触圧で常時圧接させている。
クリーニングブレード803の上流側(感光体2の回転方向に対して)には感光体2と軽く接触し、その頂面が感光体2と同一方向に移動する様に回転するトナー受けローラー806が配置されている。トナー受けローラー806は感光体2と同一の回転軸方向の長さを有する。更に、トナー受けローラー806には掻取板807が接触しており、トナー受けローラー806上のトナーを掻き取る様に設けられている。
クリーニングブレードとしてはゴム弾性体が用いられ、その材料としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。
転写後に感光体2の上に残留しているトナーT2はクリーニングブレード803により感光体2から除去され、トナー受けローラー806及び掻取板807によりクリーニング装置8の底部に搬送されて、トナー搬送手段(不図示)によりクリーニング装置8の外に搬送される。
感光体2は、円筒状の導電性基体201と、導電性基体201の周面に形成された感光層202と、導電性基体201の両端部に非感光層形成部203と、両端に電子写真画像形成装置(不図示)への取り付け軸204とを有する構成となっている。
尚、感光層202の形成領域は、導電性基体201の全幅にわたり形成されていてもよいし、導電性基体201の両端に非感光層形成部203を残して形成されていてもよく、感光層202の形成方法により適宜変更することが可能である。本図は両端に非感光層形成部203を形成している状態を示している。
Oは感光層202の感光体2の軸方向の幅を示し、現像装置5により現像されてトナー像T1が形成される画像形成領域を示す。画像形成領域にトナー像T1が形成され、記録紙Pに転写したのち残留トナーT2が存在する領域でもある。
P1は導電性基体201の端部の非感光層形成部203の感光体2の軸方向の幅を示す。P2は導電性基体201の他の端部の非感光層形成部203の幅を示す。非感光層形成部203の幅P1(P2)は、画像形成装置に装着する際、位置決め部材との接触による感光層の膜剥がれ防止を考慮し、0.5mmから20mmが好ましい。
クリーニングブレード803はクリーニング装置8の支持枠体801に取り付けられており、クリーニングブレード803のエッジ803aが感光層202の全幅Oに圧接する様になっている。圧接することで画像形成領域に存在する残存トナーの除去が可能となっている。クリーニングブレード803の幅Qは感光体2の感光層202の幅と同じか僅かに広いことが好ましい。
シール部材804はクリーニングブレード803と別体に支持枠体801に感光体2の両端の非感光層形成部203に接触する様に固定されている。シール部材804の幅R1(R2)は、シール部材804のクリーニングブレード803側の端部がクリーニングブレード803の端部に接触し、且つ感光体2の非感光層形成部203の幅P1(P2)と同じであることが好ましい。この様にクリーニングブレード803の両端にシール部材804を設けることで、クリーニングブレード803により画像形成領域に存在する残存トナーを除去する時、クリーニングブレード803の両端から除去した残存トナー漏れを防止することが可能となっている。
シール部材としては特に限定はなく、例えば弾性基材(例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、リン青銅、ステンレス鋼等の弾性体の板)の上に多孔質弾性部材(例えば、モルトプレーン(商品名)、フェルト、起毛布等)を接着した部材が挙げられる。
感光体2は、導電性基体の上に、少なくとも感光層を有するもので、その層構成は、特に制限されるものではなく、具体的には、以下に示す様な層構成を挙げることが出来る。
1)導電性基体の上に、感光層として電荷発生層と電荷輸送層、及び保護層を順次積層した層構成、
2)導電性基体の上に、感光層として電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む単層、及び保護層を順次積層した層構成、
3)導電性基体の上に、中間層、感光層として電荷発生層と電荷輸送層、及び保護層を順次積層した層構成、
4)導電性基体の上に、中間層、感光層として電荷輸送材料と電荷発生材料とを含む単層、及び保護層を順次積層した層構成。
本発明の感光体は、上記何れの層構成でもよいが、これらの中では、導電性基体の上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、保護層を設けて作製されるものが好ましい。
本発明は、基材の上に砥粒子を含む立体形状物を有する研磨テープを使用し、感光体の感光層の表面を研磨する時、研磨テープの立体形状物によるスジ状傷を感光層の表面に付けず、精度の高い制御を必要とせず、感光体の感光層の表面研磨方法感光層の表面のみを安定に研磨する感光体の感光層の表面研磨方法に関するものである。
図2は感光体の感光層の表面を研磨する研磨装置の概略図である。図2(a)は感光体の感光層の表面を研磨する研磨装置の概略斜視図である。図2(b)は図2(a)のA−A′に沿った概略断面図である。尚、本図は研磨部材として帯状の研磨テープを使用した場合を示している。
図中、9は研磨装置を示す。研磨装置9は、研磨テープ搬送装置9aと、感光体保持装置9bとを有している。研磨テープ搬送装置9aは、本体9a1と架台9a2と基台9a3とを有している。本体9a1は研磨テープ10の繰り出し装置(不図示)と、巻き取り装置(不図示)と研磨テープ10の張力調整装置(不図示)とを有している。尚、巻き取り装置(不図示)側に駆動部を持ち、繰り出し装置(不図示)側に張力調整装置を有している。
10aは繰り出し装置(不図示)にセットされたロール状研磨テープを示す。10bは巻き取り装置(不図示)によりロールに巻き取られた使用済みの研磨テープを示す。9a11から9a13はガイドロールを示す。ガイドロール9a11、9a13は研磨テープ10の張力を調整することが出来る様に本体9a1に配設することが好ましい。9a14はバックアップロールを示す。繰り出し装置(不図示)から繰り出された研磨テープ10はバックアップロール9a14を介して巻き取り装置(不図示)によりロールに巻き取られる様になっている。尚、研磨テープ10は感光体2の表面を研磨する時に同じ位置では研磨テープ10の研磨面の磨耗、研磨面の詰まり等により安定した研磨が出来なくなる場合があるため、必要に応じて繰り出し装置(不図示)から繰り出し、巻き取り装置(不図示)により巻き取り研磨面を新しくすることが好ましい。
バックアップロール9a14の幅は、感光層202の幅に対して、感光体2の非感光層形成部203(図1参照)に露出している導電性基体201(図1参照)の切削等考慮し、40%から97%であることが好ましい。
バックアップロール9a14の硬度は、感光層202に研磨テープを押接した時の押圧安定性、研磨性等を考慮し20°から40°が好ましい。
バックアップロールに使用する材質としては、必要とする硬度が得ることが出来れば特に限定はなく、例えば、ネオプレンゴム、シリコンゴム、ウレタン、フッ素ゴム、ブタジエン等が挙げられ、これらの中でネオプレンゴム、シリコンゴムが好ましい。
研磨部材の研磨テープ10の幅は、バックアップロール9a14の幅に対して、研磨テープの折れ、研磨性等を考慮し、101%から130%であることが好ましい。本発明で研磨テープの幅とは研磨テープの搬送方向に対して直角方向の幅を言う。又、バックアップロールの幅とは、バックアップロールの中心軸と直交する面での断面形状が同じ径の真円となっている胴部の軸方向の幅を示す。
本体9a1は移動手段(例えば、ステッピングモーター)に繋がっている移動用軸9a21を有する架台9a2に固定されており、架台9a2は基台9a3に付けられた移動溝9a31に沿って移動(図中の矢印方向 Y軸方向)が可能となっている。
架台9a2の移動は巻回ロール上の研磨テープ10の面と感光体2の感光層202の表面とが平行に押接する様に移動手段を調節し、研磨する時の押圧は使用する研磨テープの種類、感光体2の感光層表面の硬度、研磨量等により適宜調整することが可能となっている。
感光体保持装置9bは架台9b1と基台9b2とを有している。架台9b1は感光体2を保持する保持手段9b13を配設した保持部材9b11と保持手段(不図示)を配設した保持部材9b12とを有している。保持手段9b13としては感光体2を固定、取り外しが出来れば特に限定はなく、例えば三爪チャックが挙げられる。保持部材9b12に配設する保持手段も保持手段9b13と同じであってもよい。保持部材9b11と保持部材9b12とにより感光体2は水平に保持することが可能となっている。
9b14は架台9b1に配設されたモーターを示し、モーター9b14の回転軸は保持部材9b11の保持手段9b13に繋がっており、モーター9b14を稼動させることで保持部材に保持された感光体2を回転させることが可能となっている。
回転数は使用する研磨テープ10の種類、研磨テープ10の感光体2への押圧、研磨量等により適宜設定することが可能となっているが、目安として10rpmから1000rpmの範囲が挙げられる。又、研磨テープ10の搬送速度も研磨テープ10の種類、研磨テープ10の感光体2への押圧、研磨量等により適宜設定することが可能となっているが、目安として50mm/分から450mmが挙げられる。
9b15は移動手段(例えば、ステッピングモーター)に繋がっている移動用軸を示し、モーター9b14が配設された架台4b1の反対側に配設されている。架台9b1は移動手段(例えば、ステッピングモーター)の稼動によって、基台9b2に付けられた移動溝に沿って移動(図中の矢印方向 X軸方向)が可能となっている。
架台9b1の移動速度は使用する研磨テープ10の種類、研磨テープ10の感光体2への押圧、研磨量等により適宜設定することが可能となっているが、目安として10mm/分から50mm/分が挙げられる。又、移動量は感光体2の軸方向の感光層202の研磨領域の幅により適宜調整することが可能となっている。
感光体2の感光層202の表面に、研磨により形成される溝の深さを設定する切込量は、画像形成開始後の初期段階でトナーより供給される外添剤や滑剤を感光体表面で適度に保持性、画像上のスジ欠陥、クリーニング性等を考慮し、0.1mmから1.0mmの範囲に設定することが好ましく、0.2mmから0.7mmの範囲に設定することが特に好ましい。
本図に示す研磨装置9は、研磨テープ搬送装置9aがY軸方向、感光体保持装置9bがX軸方向へ直交移動する場合を示しているが、研磨テープ搬送装置9aがX軸方向、感光体保持装置9bがY軸方向へ直交移動する様にしても構わない。
本図に示す研磨装置9により、導電性基体の上に少なくとも感光層を有する感光体を回転させながら、感光層の表面を、バックアップロールに巻回した研磨部材を、電子写真感光体の回転軸と平行に移動させ、感光層の表面に研磨部材を押接させながら、研磨部材を繰り出すことにより感光層を研磨することが可能となっている。
図3は図2の研磨装置に使用される研磨テープの研磨面の形状を示す拡大概略図である。図3(a)は図2の研磨装置に使用される研磨テープの研磨面の形状を示す拡大概略斜視図である。図3(b)は図3(a)のA−A′に沿った概略断面図である。図3(c)は図3(b)のXで示される部分の概略拡大図である。
図中、10は研磨部材である研磨テープを示す。10cは基体10dの上に設けられた断面形状が三角形の立体形状物を示す。立体形状物10cは砥粒子10c1を含む結着樹脂から構成されている。10c11は感光体の感光層の表面に接触する立体形状物10cの頂面を示す。立体形状物10cは基体10dの幅方向に連続形状となっており、隣接する立体形状物10c間で凹部を、頂面10c11で凸部を形成し、研磨テープの研磨面を凹凸面を構成している。10eは立体形状物10cを基体10dに固定する接着剤層を示す。尚、基体10dの幅方向とは、研磨テープ10の搬送方向(図中の矢印方向)に対して直角方向を言う。
図2に示す研磨装置9で本図に示す研磨テープ10を用いて感光体2(図2参照)の感光層の表面を研磨する時、頂面10c11が感光体2(図2参照)の軸方向の感光層の表面と平行に接触する様に押接される。
頂面10c11により、研磨テープの砥粒子を含む立体形状物と、感光層の表面とが接触する接触面積が増加し、押接時の押圧の砥粒子を含む立体形状物の頂点への集中を分散させることで、スジ状の傷の発生防止が可能となった。
頂面10c11の表面粗さRyは4.0μmから8.0μmである。4.0μm未満の場合は、感光体表面の研磨性が弱いことにより、クリーニング不良となるため好ましくない。8.0μmを超える場合は、感光体表面の研磨性が強いことにより、画像上にスジ状の傷が発生することとなるため好ましくない。
表面粗さRyは、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡VK−9510により測定した値を示す。
Eは立体形状物10cの基体10dの表面からの高さを示す。高さEは含有する砥粒子10c1を保持することが可能なレベルであれば、特に限定されるものではないが、研磨性、砥粒子の脱落等を考慮し、概ね10μmから100μmとすることが好ましい。
高さEは、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡VK−9510により測定した値を示す。
Fは頂面の中心から、隣接する立体形状物10cの頂面の中心までの距離を示す。距離Fは、研磨残渣による研磨テープの目詰まり、研磨均一性等を考慮し、30μmから100μmとすることが好ましい。
距離Fは、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡VK−9510により測定した値を示す。
Gは基体10dの厚さを示す。厚さGは、研磨テープの取り扱い性、感光層への密着性等を考慮し、10μmから100μmであることが好ましい。
図4は図2の研磨装置に使用される研磨テープの研磨面のその他の形状を示す拡大概略図である。
(a)に示される研磨テープに付き説明する。本図で右側は、研磨テープの搬送方向(図中の矢印方向)の拡大概略断面図を示す。
図中、10Aは研磨部材である研磨テープを示す。10A2は基体10A1の上に設けられた断面形状が台形の立体形状物を示す。研磨テープ10Aは立体形状物10A2が連続的に繋がっているシート状物を接着剤層10A3を介して基体10A1の上に設けられている。立体形状物10A2は砥粒子10A21を含む結着樹脂から構成されている。10A22は感光体の感光層の表面に接触する立体形状物10A2の頂面を示す。立体形状物10A2は基体10A1の幅方向に連続形状となっており、隣接する立体形状物10A2間で凹部を、頂面10A22で凸部を形成し、研磨テープの研磨面を凹凸面を構成している。尚、基体10A1の幅方向とは、研磨テープ10Aの搬送方向(図中の矢印方向)に対して直角方向を言う。
Hは隣接する立体形状物10A2が形成されている基体10A1の上の基部間の距離を示す。距離Hは、研磨残渣による研磨テープの目詰まり、感光体表面への研磨均一性等を考慮し、10μmから500μmとすることが好ましい。
距離Hは、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡VK−9510により測定した値を示す。
H′は研磨テープ10Aの搬送方向(図中の矢印方向)の立体形状物10A2の最大幅の部位の幅を示す。研磨テープ10Aの搬送方向の幅H′は立体形状物の強度、感光体表面への研磨均一性等を考慮し、30μmから500μmとすることが好ましい。
幅H′は、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡VK−9510により測定した値を示す。
立体形状物10A2の基体10A1の形成している面からの高さ、及び頂面10A22の表面粗さRyは図3に示される研磨テープ10と同じである。
(b)に示される研磨テープに付き説明する。本図で右側は、研磨テープの搬送方向(図中の矢印方向)の拡大概略断面図を示す。
図中、10Bは研磨部材である研磨テープを示す。10B2は基体10B1の上に設けられた四角錐形状の立体形状物を示す。研磨テープ10Bは立体形状物10B2が連続的に繋がっているシート状物を接着剤層10B3を介して基体10B1の上に設けられている。立体形状物10B2は砥粒子10B21を含む結着樹脂から構成されている。10B22は感光体の感光層の表面に接触する立体形状物10B2の頂面を示す。立体形状物10B2は基体の幅方向と長さ方向に等間隔に基体10B1の上に配置されており、基体の幅方向と長さ方向で隣接する立体形状物10B2間で凹部を、頂面10B22で凸部を形成し、研磨テープの研磨面を凹凸面を構成している。尚、基体10B1の幅方向とは、研磨テープ10Bの搬送方向(図中の矢印方向)に対して直角方向を言う。基体10B1の長さ方向とは、研磨テープ10Bの搬送方向(図中の矢印方向)を言う。
Iは隣接する立体形状物10B2が形成されている基体10B1の上の基部間の距離を示す。距離Iは、(a)に示される研磨テープ10Aと同じである。
I′は研磨テープ10Bの搬送方向(図中の矢印方向)の立体形状物10B2の最大幅の部位の幅を示す。幅I′は(a)に示される研磨テープ10Aの立体形状物10B2の幅H′と同じである。
立体形状物10B2の基体10B1の形成している面からの高さ、及び頂面10B22の表面粗さRyは図3に示される研磨テープ10と同じである。
(c)に示される研磨テープに付き説明する。本図で右側は、研磨テープの搬送方向(図中の矢印方向)の拡大概略断面図を示す。
図中、10Cは研磨部材である研磨テープを示す。10C2は基体10C1の上に設けられた断面形状が矩形の立体形状物を示す。研磨テープ10Cは立体形状物10C2が連続的に繋がっているシート状物を接着剤層10C3を介して基体10C1の上に設けられている。立体形状物10C2は砥粒子10C21を含む結着樹脂から構成されている。10C22は感光体の感光層の表面に接触する立体形状物10C2の頂面を示す。立体形状物10C2は基体10C1の幅方向に連続形状となっており、隣接する立体形状物10C2間で凹部を、頂面10C22で凸部を形成し、研磨テープの研磨面を凹凸面を構成している。尚、基体10C1の幅方向とは、研磨テープ10Cの搬送方向(図中の矢印方向)に対して直角方向を言う。
Jは隣接する立体形状物10C2が形成されている基体10C1の上の基部間の距離を示す。距離Jは、(a)に示される研磨テープ10Aと同じである。
J′は研磨テープ10Cの搬送方向(図中の矢印方向)の立体形状物10C2の最大幅の部位の幅を示す。幅J′は(a)に示される研磨テープ10Aの立体形状物10B2の幅H′と同じである。
立体形状物10C2の基体10C1の形成している面からの高さ、及び頂面10C22の表面粗さRyは図3に示される研磨テープ10と同じである。
(d)に示される研磨テープに付き説明する。本図で右側は、研磨テープの搬送方向(図中の矢印方向)の拡大概略断面図を示す。
図中、10Dは研磨部材である研磨テープを示す。10D2は基体10D1の上に設けられた断面形状が楕円形状の立体形状物を示す。研磨テープ10Dは立体形状物10D2が連続的に繋がっているシート状物を接着剤層10D3を介して基体10D1の上に設けられている。立体形状物10D2は砥粒子10D21を含む結着樹脂から構成されている。10D22は感光体の感光層の表面に接触する立体形状物10D2の頂面を示す。立体形状物10D2は基体10D1の幅方向に連続形状となっており、隣接する立体形状物10D2間で凹部を、頂面10D22で凸部を形成し、研磨テープの研磨面を凹凸面を構成している。尚、基体10D1の幅方向とは、研磨テープ10Dの搬送方向(図中の矢印方向)に対して直角方向を言う。
Kは隣接する立体形状物10D2が形成されている基体10D1の上の基部間の距離を示す。距離Kは、(a)に示される研磨テープ10Aと同じである。
K′は研磨テープ10Dの搬送方向(図中の矢印方向)の立体形状物10D2の最大幅の部位の幅を示す。幅K′は(a)に示される研磨テープ10Aと同じである。
立体形状物10D2の基体10D1の形成している面からの高さ、及び頂面10D22の表面粗さRyは図3に示される研磨テープ10と同じである。
(e)に示される研磨テープに付き説明する。本図で右側は、研磨テープの搬送方向(図中の矢印方向)の拡大概略断面図を示す。
図中、10Eは研磨部材である研磨テープを示す。10E2は基体10E1の上に設けられた紡錘形状の立体形状物を示す。研磨テープ10Eは立体形状物10E2が連続的に繋がっているシート状物を接着剤層10E3を介して基体10E1の上に設けられている。立体形状物10E2は砥粒子10E21を含む結着樹脂から構成されている。10E22は感光体の感光層の表面に接触する立体形状物10E2の頂面を示す。立体形状物10E2は基体の幅方向と長さ方向に等間隔に基体10E1の上に配置されており、基体の幅方向と長さ方向で隣接する立体形状物10E2間で凹部を、頂面10E22で凸部を形成し、研磨テープの研磨面を凹凸面を構成している。尚、基体10E1の幅方向とは、研磨テープ10Eの搬送方向(図中の矢印方向)に対して直角方向を言う。基体10E1の長さ方向とは、研磨テープ10Eの搬送方向(図中の矢印方向)を言う。
Lは隣接する立体形状物10E2が形成されている基体10E1の上の基部間の距離を示す。距離Lは、(a)に示される研磨テープ10Aと同じである。
L′は研磨テープ10Eの搬送方向(図中の矢印方向)の立体形状物10E2の最大幅の部位の幅を示す。幅L′は(a)に示される研磨テープ10Aと同じである。
立体形状物10E2の基体10E1の形成している面からの高さ、及び頂面10E22の表面粗さRyは図3に示される研磨テープ10と同じである。
尚。(a)から(e)に示される研磨テープの基体の厚さは図3に示される研磨テープ10の基体10dと同じである。
本発明で使用される研磨面の形状は図3、図4に図示される形態に限定されるものではなく、基体の上に立体形状物より凹凸構造を有するものであれば凸部の形状は何でもよい。
図3及び図4に示す研磨テープの立体形状物に含まれる砥粒子の量は、研磨性、砥粒子の脱落等を考慮し、5質量%から80質量%が好ましい。
又、砥粒子の平均粒径は、0.01μmから50μmが好ましい。尚、砥粒子の平均粒径は、例えば、遠心沈降法により測定されるメジアン径D50により算出されたもの等で表されるものである。
図3及び図4に示す形状の研磨面を有する研磨部材によれば、不連続形状或いは連続形状の凸部と感光体の感光層の表面とを押接することで感光層の表面に微小な溝を形成することが出来る。更に図2に示す研磨装置9に使用し、感光体の感光層の表面に押接し、感光体を回転しながら、研磨部材である研磨テープと感光体とを相対的に平行に移動することで研磨スジを付けることなく、安定した研磨を行うことが可能となる。又、研磨テープの研磨面の磨耗、研磨面の詰まり等により安定した研磨が出来なくなる場合があるため、必要に応じて繰り出し装置(不図示)から繰り出し、巻き取り装置(不図示)により巻き取り研磨面を新しくすることが好ましい。
立体形状の部位より構成される研磨面により形成された感光層の表面の溝には、画像形成時にトナーより供給される外添剤や滑剤が保持され、これら外添剤や滑剤の作用で感光層の表面は全面にわたり活性化されてトナー等の付着を防止することが出来る。
次に、図3及び図4に示す形状の研磨面を有する研磨部材は以下に示す手順で作製することが可能である。
ステップ1:研磨部材の立体形状に合わせた雌の鋳型を熱可塑性フィルムを使用し熱成形で鋳型フィルムを作製する。
ステップ2:砥粒子を分散した結着樹脂を鋳型フィルムに流し込み、溶媒を蒸発させ固化させる。
ステップ3:基体の上に接着剤を塗布する。
ステップ4:接着剤が塗設された面に、凸部を上側にして砥粒子を分散した結着樹脂を鋳型フィルムに流し込み固化させた鋳型フィルムを貼り合わせる。この後、使用した接着剤に合わせた硬化手段(例えば、加熱処理、紫外線照射)により鋳型フィルムを基材に強固に接着する。
ステップ5:加熱処理し結着樹脂を硬化させた後、鋳型フィルムを剥離する。この段階で基材の上に砥粒子を含む立体形状を有する研磨テープが作製される。
ステップ6:感光体の感光層の表面に接触する立体形状の頂面の表面粗さRyを所定の粗さに調整するため、研磨処理を行う。研磨処理の方法は特に限定はなく、例えば、サンドブラスト、レーザー照射、被研磨部材と接触させる方法等が挙げられ必要に応じて選択することが可能である。
ステップ7:研磨処理後は、研磨テープの立体形状物間及び立体形状の頂面に詰まっている研磨残渣等を除去するために以下に示す手順でクリーニングを行う。
手順1.0.1%から5%の界面活性剤を含む脱イオン水中(1μS/cm程度)に10分間から30分間浸漬槽中に浸漬する。界面活性剤の種類としては、中性洗剤(pH=6から8)であり、アニオン界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム等)やノニオン界面活性剤(アルキルポリグルコシド等)を使用する。
手順2.浸漬後、浸漬槽中で洗浄を行う。洗浄方法としては特に限定はなく、例えば、超音波洗浄、バブル洗浄、ノズル洗浄、ブラシ洗浄等が挙げられる。
(1)超音波洗浄
条件の1例として、超音波出力は、出力200Wから2000W、周波数60kHzから90kHz、温度は、15℃から40℃、洗浄時間は、10secから180secが挙げられる。
(2)バブル洗浄
条件の1例として、気泡サイズは、3μmから100μm、送流圧は、30×10Paから100×10Pa、空気量は、0.3l/minから5l/min、循環流量は、5l/minから50l/min、洗浄温度は、15℃から40℃、洗浄時間は、60secから300secが挙げられる。
(3)ノズル洗浄
条件の1例として、圧力は、100×10Paから800×10Pa、水量は、3l/minから20l/min、洗浄温度は、15℃から40℃、洗浄時間は、60secから300secが挙げられる。
(4)ブラシ洗浄
条件の1例として、線径は、φ0.075mmからφ1.5mm、毛長は、5mmから20mmのナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル等の材質のブラシを使用し、洗浄温度は、15℃から40℃、洗浄時間は、60secから300secが挙げられる。
ステップ1からステップ7を経ることで図3、図4に示される研磨テープが作製される。
図3及び図4に示す形状の研磨面を有する研磨部材の研磨テープ10の幅は、バックアップロール9a14の幅に対して、感光体の非感光層形成部に露出している導電性基体基材の切削等を考慮し、40%から97%であることが好ましい。
図5は図2に示す研磨装置を使用して感光体の感光層の表面を研磨する段階を示す概略フロー図である。尚、感光体は図1(b)に示す両端部に非感光層形成領域を有するものを使用した。又、研磨テープとしては図3に示されるものを使用した。
Step1では、研磨装置9(図2参照)の研磨テープ搬送装置9aのバックアップロール9a14に必要とする張力が掛けられた研磨テープ10が準備される。又、感光体保持装置9b(図2参照)に感光体2が保持され、感光体保持装置9b(図2参照)の架台を移動し、研磨テープ10と研磨開始位置とを合わせる。
Step2では、バックアップロール9a14上の研磨テープ10が感光体2の非感光層形成部203を避けて表面に平行に当接する様に研磨テープ搬送装置9a(図2参照)が移動する。
Step3では、研磨テープ10が感光層202の表面に当接した状態で、研磨テープ搬送装置9a(図2参照)を感光体2の方向に移動させ押圧を掛け感光層202の表面に押接する。押圧を掛けることでバックアップロール9a14の硬度が感光層の硬度より低くなっているため、見掛け上、研磨テープ10は感光層の表面に沈み込んだ状態となり研磨が開始される。
感光体2が回転した状態で感光体保持装置9b(図2参照)の架台を移動(図中の矢印方向)させ、感光層202の表面の研磨位置を変更させる。図中の斜線で示される部分が研磨された領域を示す。回転数は、感光体2の移動速度、研磨テープ10の種類、研磨テープ10の感光層202の表面への接圧、研磨量等により適宜設定される。
Step4では、研磨テープ10が感光層202の表面に押圧を掛けられた状態で押接し、感光体2が回転した状態で感光体保持装置9b(図2参照)の架台を移動させ、感光層202の表面の研磨位置を、Step2の位置より更に変更させる。図中の斜線で示される部分が研磨された領域を示す。
Step5では、研磨テープ10が感光層202の表面に押接し、感光体2が回転した状態で感光体保持装置9b(図2参照)の架台を感光層202の端部まで移動させ、必要とする研磨量を研磨した後、研磨装置9a(図2参照)を、バックアップロール9a14上の研磨テープ10と感光層202の表面との押接を解除する方向に移動させ研磨を終了し、図7に示される様に両端部の非感光層形成部203を切削することなく感光層202の表面のみを研磨した感光体が製造される。図中の斜線で示される部分が研磨された領域を示す。研磨を終了した後、研磨面に付着している研磨くずを清掃(例えば、空気吹き付け)する。
Step1からStep5で示すステップが、感光体の感光層の表面を研磨する時、感光層の表面にスジ状の傷を付けことなく、感光体の両端部の非感光層形成部に露出している導電性基体を切削しないで、感光体の感光層の表面のみを安定に研磨する感光体の感光層の表面研磨方法である。尚、Step2からStep5の過程で研磨テープの研磨面の目詰まりを防ぐため、研磨テープを繰り出し常に新しい研磨面にする必要がある。
図6は図2に示される製造装置で製造された感光体の概略図である。
図中、204は感光体2を電子写真画像形成装置(不図示)に回転可能に取り付けるための導電性基体201の端部に設けられた支持軸を示す。他の端部にも同じ支持軸が設けられている。Mは非感光層形成部の感光体の軸方向の幅を示す。幅Mは、画像形成装置に装着した際、位置だし部材との接触による感光層の膜剥がれ防止を考慮し0.5mmから20mmであることが好ましい。斜線で示す部分が研磨された部分を示す。
図1から図6に示す様に、導電性基体の上に少なくとも感光層を有する感光体を回転させながら、感光層の表面を、バックアップロールに巻回した感光層の幅より狭く、バックアップロールの幅より広い研磨部材と、感光体とを相対的に平行に軸方向に移動させ、感光体の感光層の表面に図3、図4に示す研磨面に立体形状物を有する研磨磨部材を押接し、研磨部材を繰り出すことにより感光層を研磨することで次の効果が挙げられる。
1.研磨残渣による研磨部材の目詰まりがし難く、安定した研磨が可能になった。
2.スジ状の傷の発生防止が可能となり、安定した研磨が可能になった。
3.両端部に非感光層形成部を有する感光体でも、導電性基体を切削することがないため、切削粉の付着による故障がなくなり安定した性能の感光体を得ることが可能となった。
以下に本発明に好ましく用いられる具体的な研磨部材である研磨テープの構成について説明する。
(研磨テープの基体)
基材は、砥粒子を含有する立体形状の部位を構成する結着樹脂との間に強固な接着力が得られ、且つ、可撓性を発現出来るものであれば、特に限定されず、樹脂フィルムに代表される公知の可撓性部材を用いることが出来る。具体的には、ポリエチレンテレフタレート樹脂に代表されるポリエステル樹脂、ナイロンフィルム等のポリアミド樹脂、トリアセチルセルロースフィルム等のセルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のシート成形可能な公知の樹脂材料が挙げられる。この中でも、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが市場に出回っている種類が多い等、選択に余裕があることから特に好ましい。
(砥粒子)
砥粒子は、研磨テープの立体形状物中に含有されており、感光体の感光層の表面の研磨を実質的に行うものである。砥粒子は画像形成初期段階で画像不良を起こさない量の外添剤や滑剤を保持させるだけの溝を形成することが出来るものであれば、材質や粒径、形状は特に限定されるものではない。
砥粒子に使用可能な材質としては、例えば、酸化アルミニウム、ダイヤモンド、酸化クロム、炭化珪素、酸化鉄、酸化セリウム、コランダム、窒化珪素、炭化モリブデン、炭化珪素、炭化タングステン、酸化珪素等の公知のものが挙げられる。これらの中でダイヤモンドが特に好ましい。
(結着樹脂)
結着樹脂は、砥粒子を樹脂相中に均一分散させることが出来るものであれば、特に限定されるものではなく、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂、電子線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹脂等が使用出来る。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアクリル樹脂やスチレン−ブタジエン共重合体樹脂等のビニル系樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタンエラストマー樹脂、ポリアミド−シリコーン樹脂等の縮合系樹脂がある。又、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂及びアルキッド樹脂等がある。
(接着剤)
基材と結着樹脂の間で強固な結合力を発現させるために、ポリエチレンアクリル酸等の公知の紫外線硬化性の接着剤が挙げられる。
以下に本発明に好ましく用いられる具体的な感光体の構成について説明する。
〈導電性支持体〉
本発明で用いる導電性支持体としては、ベルト状又は円筒状支持体が用いられるが、画像形成装置の設計の容易さからは円筒状支持体が好ましい。円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成出来るに必要な円筒状の支持体を意味し、円筒度が5μmから40μmが好ましく、7μmから30μmがより好ましい。
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することが出来る。導電性支持体としては常温で比抵抗10Ωcm以下が好ましい。
ベルト状感光体の基体としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の表面にアルミニウム蒸着や、インジウム/スズ酸化物を形成したものが挙げられる。
〈中間層〉
中間層は、バインダー、分散溶媒等から構成される中間層形成用塗布液を導電性基体上に塗布、乾燥して形成される。中間層のバインダーとしては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位の内の2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら樹脂の中ではポリアミド樹脂が、繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく出来好ましい。又、電位特性向上や黒ポチ欠陥の低減、モアレの低減等の目的で、必要に応じて、中間層に酸化チタンや酸化亜鉛等のフィラーや酸化防止剤等の添加剤を添加することも出来る。
中間層形成用塗布液を調製する溶媒としては、必要に応じ添加する無機粒子を良好に分散し、ポリアミド樹脂を溶解するものが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等の炭素数2から4のアルコール類が、ポリアミド樹脂の溶解性と塗布性能に優れ好ましい。これらの溶媒は全溶媒中に30質量%から100質量%、好ましくは40質量%から100質量%、更には50質量%から100質量%が好ましい。前記溶媒と併用し、好ましい効果を得られる助溶媒としては、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。中間層の膜厚は、0.2μmから40μmが好ましく、0.3μmから20μmがより好ましい。
(感光層)
感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造でもよいが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した層構成をとるのがより好ましい。機能を分離した構成をとることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御出来、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御し易い。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成をとる。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆の構成をとる。好ましい感光層の層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体である。
以下に機能分離負帯電感光体の感光層の各層について説明する。
〈電荷発生層(CGL)〉
電荷発生層(CGL)には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有してもよい。電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)であるCuKα線によるX線回折においてブラッグ角(2θ±0.2)27.2°に最大回折ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン、同2θが12.4°に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加を小さくすることが出来る。
電荷発生層(CGL)に電荷発生物質(CGM)の分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることが出来るが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質(CGM)との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し電荷発生物質(CGM)20質量部から600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さく出来る。電荷発生層(CGL)の膜厚は0.01μmから2μmが好ましい。
〈電荷輸送層(CTL)〉
電荷輸送層(CTL)には、電荷輸送物質(CTM)とバインダー樹脂とを含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を添加して形成してもよい。
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることが出来る。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物等を用いることが出来る。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。
電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位の内の2つ以上を含む共重合体樹脂。又、これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
これら電荷輸送層(CTL)のバインダーとして最も好ましいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネート樹脂は電荷輸送物質(CTM)の分散性、電子写真特性を良好にすることにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸送物質(CTM)との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し電荷輸送物質(CTM)10質量部から200質量部が好ましい。
〔酸化防止剤〕
感光体の構成層には、酸化防止剤を適用すると、NOx等活性ガスの攻撃による影響を低減出来るため、高温高湿環境での画像流れの発生を抑制出来る。
本発明に用いられる酸化防止剤とは、その代表的なものは感光体中ないしは感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。詳しくは下記の化合物群が挙げられる。
(1)ラジカル連鎖禁止剤
フェノール系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ジアリルジアミン系酸化防止剤、ジアリルアミン系酸化防止剤、ハイドロキノン系酸化防止剤等が挙げられる。
(2)過酸化物分解剤
硫黄系酸化防止剤、チオエーテル類、燐酸系酸化防止剤、亜燐酸エステル類等が挙げられる。
尚、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール構造を有する酸化防止剤)とは、フェノール性OH基ないしはフェノール性OHのアルコキシ化基のオルト位にかさ高い有機基を有する化合物であり、ヒンダードアミン系酸化防止剤(ヒンダードアミン構造を有する酸化防止剤)とはN原子近傍にかさ高い有機基を有する化合物である。かさ高い有機基としては分岐状アルキル基があり、例えばt−ブチル基が好ましい。
上記酸化防止剤の内では、(1)のラジカル連鎖禁止剤がよく、中でも、ヒンダードフェノール構造やヒンダードアミン構造を有する酸化防止剤は、重合開始剤からの発生ラジカル活性種と酸素との反応を防ぐため、発生ラジカル活性種を効果的に反応に寄与させることが出来、好ましい。
又、2種以上のものを併用してもよく、例えば(1)のヒンダードフェノール系酸化防止剤と(2)のチオエーテル類の酸化防止剤との併用もよい。
本発明に使用する酸化防止剤において、更に好ましいものとしては、分子中に上記ヒンダードアミン構造を有するものが画像ボケ防止や黒ポチ対策等の画質改善によく、別の態様として、ヒンダードフェノール構造単位とヒンダードアミン構造単位を分子内に含んでいるものも同様に好ましい。
〈保護層〉
保護層は、バインダー樹脂に少なくとも無機微粒子を添加して調製した塗布液を電荷輸送層の上に塗布して形成したものである。尚、保護層には酸化防止剤、滑剤性物質等を含有させることが好ましい。
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を好ましく用いることが出来る。特にシリカやアルミナ、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム等が好ましい。
無機微粒子の数平均一次粒径は、1nmから300nmのものが好ましく、5nmから100nmが特に好ましい。無機微粒子の数平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに300個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定値を算出して得られた値である。
保護層に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂何れの樹脂かを問わない。例えばポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂等を挙げることが出来る。
保護層に用いられる潤滑性物質としては、樹脂微粉末(例えば、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂等)、金属酸化物微粉末(例えば、酸化チタン、酸化アルミ、酸化スズ等)、固体潤滑剤(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ボリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等)、シリコーンオイル(例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル等)、フッ素系樹脂粉体(例えば、四フッ化エチレン樹脂粉体、三フッ化塩化エチレン樹脂粉体、六フッ化エチレンプロピレン樹脂粉体、フッ化ビニル樹脂粉体、フッ化ビニリデン樹脂粉体、フッ化二塩化エチレン樹脂粉体及びそれらの共重合体等)、ポリオレフィン系樹脂粉体(例えば、ポリエチレン樹脂粉体、ポリプロピレン樹脂粉体、ポリブテン樹脂粉体、ポリヘキセン樹脂粉体などのホモポリマー樹脂粉体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体などのコポリマー樹脂粉体、これらとヘキセンなどの三元共重合体、更にこれらの熱変成物の如きポリオレフィン系樹脂粉体等)等が挙げられる。特に、シリコーンオイルが摩擦係数低減効果が大きいため好ましい。
上記の潤滑剤に用いる各樹脂の分子量や粉体の粒径は適宜選択することが出来る。又、粒子状物質の場合、その粒径に関しては、特には0.1μmから10μmが好ましい。これらの潤滑剤を均一に分散するため分散剤をバインダー樹脂に添加してもさしつかえない。又、上記潤滑性物質は、電荷輸送層が最表面である場合は、電荷輸送層に添加することも出来る。
(感光体の作製)
本発明の感光体に係る各層(中間層、感光層、電荷発生層、電荷輸送層、保護層)の作製は、浸漬塗布、或いは円形量規制型塗布、或いは浸漬塗布と円形量規制型塗布を組み合わせて塗膜を設けて作製することが出来るがこれに限定されるものではない。尚、円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、下記文中「部」とは「質量部」を表す。
実施例1
〈感光体の準備〉
(導電性基体の準備)
直径30mm、長さ360mmのアルミニウム製の導電部性基体を準備し、10点表面粗さRzJIS=1.5(μm)になるように導電性基体の表面を切削加工した導電性基体を準備した。尚、10点表面粗さRzJISはJIS B 0601−2001に準じて測定した値を示す。
(中間層の形成)
下記組成の分散液を同じ混合溶媒にて2倍に希釈し、1夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター使用)し、中間層塗布液を作製した。
ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製) 1部
酸化チタンSMT500SAS(テイカ社製) 3部
メタノール 8部
1−ブタノール 2部
分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。上記塗布液を用いて前記支持体上に、乾燥膜厚2μmとなるよう浸漬塗布法で塗布した。
(電荷発生層の形成)
電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、少なくとも27.3±0.2°の位置に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料) 20部
ポリビニルブチラール樹脂(#6000−C:電気化学工業社製)10部
酢酸t−ブチル 700部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300部
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の形成)
電荷輸送物質(4,4′−ジメチル−4″−(β−フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 25部
バインダー:ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製)300部
酸化防止剤(Irganox1010:日本チバガイギー社製) 6部
THF 1600部
トルエン 400部
シリコーンオイル(KF−50:信越化学社製) 0.001部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚25μmの電荷輸送層を形成した。
(保護層の形成)
酸化チタン粒子(SMT100SAS:テイカ社製) 0.6部
2−プロパノール 5部
シリコーンオイル(X−22−160AS:信越化学社製)0.002部
を混合しUSホモジナイザにて1時間分散処理を行う。その後、下記構造式を有するアクリル系化合物AとB(質量比1/1)からなるラジカル重合化合物1.5部と重合開始剤「Irgacure184(チバ・ジャパン(株)製)」0.07部を上記分散液中に溶解させて保護層用塗布液を作製する。
Figure 0005267164
前記保護層塗布液を電荷輸送層の上全面に硬化反応後の膜厚が2.0μmになる様に浸漬塗布法で塗布する。塗布後、水銀ランプ照射装置「ECS−401GX(アイグラフィックス社製)」を用い、紫外線積算照度計「UVPF−A1(PD−365)(アイグラフィックス社製)」にて積算光量が25J/cm相当になる様に紫外線照射を行う。紫外線照射処理した後、120℃で60分間熱乾燥処理することにより保護層が形成される。この後、両端部に形成して感光層を切削し、幅5mmの非感光層形成部を形成した。
以上の手順により、酸化チタン粒子を含有する保護層を有する電子写真感光体を作製した。
〈研磨テープの準備〉
研磨部材として図3及び図4に示す、基体の上の砥粒子を含む立体形状物の頂面の表面粗さRyを表1に示す様に変化した研磨テープを以下に示す方法で準備しNo.1−1から1−42とした。表面粗さRyは、(株)キーエンスのレーザー顕微鏡VK−9510により測定した値を示す。
Figure 0005267164
(立体形状物を有する研磨テープの準備)
(研磨テープの基体の準備)
幅100mm、厚さ50μm、長さ7mのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを準備した。
(立体形状部位の準備)
(鋳型シートの準備)
図3(b)及び図4(a)から図4(e)に示す、各種の立体形状物の高さ、隣接する立体形状物の頂面の中心から中心の距離の立体形状部位が成形出来る、準備した研磨テープの基体の幅、長さに合わせた各立体形状物毎に鋳型を、レーザー加工機を使用して熱成形で鋳型シートを作製した。
(立体形状部位の成形)
結着樹脂として熱硬化性のフェノキシ樹脂を使用し、プロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解し、砥粒子として平均粒径が0.5μmの人工ダイヤモンドを20質量%分散した樹脂液を鋳型に流し込み、溶媒を飛ばし固化させ、鋳型に入った状態の立体形状部位の成形物を得る。
(研磨テープの基体と鋳型に入った状態の立体形状部位の成形物との貼り合わせ)
準備した基体の上に紫外線硬化型の接着剤としてポリエチレンアクリル酸を、厚さ50μmに塗布した後、立体形状部位が上側に向く様に貼り合わせ、紫外線を照射し基体と立体形状部位の成形物を接着させる。この後、温度90℃で20分間加熱し、鋳型シートを除去する。その後、更に110℃で24時間の加熱処理することで立体形状物を有する研磨テープが得られる。
(立体形状物の頂面の表面粗さRyの調整)
図2に示す研磨装置を使用し、被研磨体にアクリルの円筒管を使用し、被研磨体の回転速度、研磨テープの被研磨体の表面への押圧、時間を変え立体形状物の頂面の表面粗さRyの調整を行った。尚。研磨終了後、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを1%含む脱イオン水中(1μS/cm程度)に15分間浸漬槽中で浸漬する。
浸漬後、浸漬槽中で出力500W、周波数75kHz、温度25℃洗浄時間30secで洗浄し研磨テープを準備した。
(バックアップロールの準備)
バックアップロールの幅を感光体の感光層の幅に対して70%とし、硬度30°のネオプレンゴム製の図5に示すバックアップロールを準備した。
(研磨)
図2に示す研磨装置の研磨テープ搬送装置に、準備したバックアップロールを装着し、準備した研磨テープNo1−1から1−42をバックアップロールの巻回し、感光体保持装置に感光体を装着した後、以下に示す条件で感光体の感光層の表面の研磨を行い、感光体を作製し試料No.101から142とした。
感光体の回転速度(周速度):400rpm(0.16m/sec)
研磨テープの繰り出し量:30mm/min
切込量:0.5mm
感光体の移動速度:300mm/min
尚、感光体の回転速度(周速度)は、(株)小野測器製HT−4200で測定した値を示す。
研磨テープの繰り出し量は、1分間動作させた時の引き出し長さを測定した値を示す。
切込量は、(株)ミツトヨ製マイクロメータで測定した値を示す。
感光体の移動速度は、10秒間の移動距離を測定し、1分間に換算した値を示す。
(評価)
準備した各試料No.101から142に付き、感光層の表面のスジ状傷の発生状態、画質を以下に示す方法で評価し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表2に示す。
スジ状傷の発生状態の評価方法
コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製複合機bizhubC352改造機に搭載し、常温常湿環境(20℃、50%RH)下でA3判で500枚の連続の画像濃度0.4のハーフトーン画像(以下、プリントと言う)を行い、作製したプリントのスジ状傷の個数を目視で観察し画質とし、結果を表2に示す。尚、画像上にスジ状傷が認められないレベルを優良、画像上にスジ状傷が1個以上、2個未満のレベルを良好、画像上にスジ状傷が2個以上のレベルを不良とした。
画質の評価方法
コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製複合機bizhubC352改造機に搭載し、常温常湿環境(20℃、50%RH)下でA3判で1000枚の連続の画像濃度0.4のハーフトーン画像と、画素率5%線画と、画素率25%の画像形成(以下、プリントと言う)を行い、作製したプリントの白抜けの箇所の個数を目視で観察し画質とし、結果を表2に示す。尚、異物付着に伴う白抜けが認められないレベルを優良、異物付着に伴う白抜けが、1個以上、5個未満のレベルを良好、異物付着に伴う白抜けが、5個以上のレベルを不良とした。
Figure 0005267164
立体形状物の頂面の表面粗さRyを4.0μmから8.0μmとした研磨テープNo.1−2から1−6、1−9から1−13、1−16から1−20、1−23から1−27、1−30から1−34、1−37から1−41を使用して、感光体の感光層の表面を研磨して作製した試料No.102から106、109から113、116から120、123から127、130から134、137から141は、スジ状傷の発生、画質は何れも優れた性能を示した。
立体形状物の頂面の表面粗さRyを3.0μmとした研磨テープNo.1−1、1−8、1−15、1−22、1−29、1−36を使用して、感光体の感光層の表面を研磨して作製した試料No.101、108、115、122、129、136は、画質は何れも劣る性能を示した。
立体形状物の頂面の表面粗さRyを9.0μmとした研磨テープNo.1−7、1−14、1−21、1−28、1−35、1−42を使用して、感光体の感光層の表面を研磨して作製した試料No.107、114、121、128、135、142は、スジ状傷の発生は何れも劣る性能を示した。本発明の有効性が確認された。
実施例2
(感光体の準備)
実施例1と同じ感光体を準備した。
(バックアップロールの準備)
バックアップロールとして表3に示す様に感光体の感光層の幅に対する幅を変化した、硬度20°のシリコンゴム製のバックアップロールを準備しNo.2−1から2−7とした。
Figure 0005267164
(研磨部材の準備)
準備した各バックアップロールNo.2−1から2−7の幅に対して110%の幅の実施例1で準備した研磨テープNo.1−2と同じ研磨テープを準備した。
(研磨)
図2に示す研磨装置の研磨テープ搬送装置に、準備した各バックアップロールNo.2−1から2−7と、各バックアップロールNo.2−1から2−10に合わせて準備した研磨テープとを装着し、感光体保持装置に準備した感光体を装着した後、実施例1と同じ条件で感光体の感光層の表面の研磨を行い、感光体を作製し試料No.201から207とした。
(評価)
準備した各試料No.201から210に付き、スジ状傷の発生状態、画質を実施例1と同じ方法に従って評価した結果を表4に示す。
Figure 0005267164
バックアップロールの幅を感光体の感光層の幅に対して40%から97%とし、研磨テープの幅がバックアップロールの幅に対して110%とした研磨テープを使用して感光層を研磨することで、スジ状傷の発生、画質は何れも優れた性能を示した。本発明の有効性が確認された。
参考
(感光体の準備)
実施例1と同じ感光体を準備した。
(バックアップロールの準備)
実施例1で準備したバックアップロールと同じバックアップロールを準備した。
(研磨部材の準備)
表5に示す様に、準備したバックアップロール−の幅に対する幅を変化した他は、実施例1で準備した研磨テープNo.1−11と同じ研磨テープを準備しNo.3−1から3−7とした。
Figure 0005267164
(研磨)
図2に示す研磨装置の研磨テープ搬送装置に、準備したバックアップロールと、準備した研磨テープNo.3−1から3−5とを装着し、感光体保持装置に感光体を装着した後、実施例1と同じ条件で感光体の感光層の表面の研磨を行い、試料No.301から307とした。
(評価)
準備した各試料No.301から307に付き、スジ状傷の発生状態、画質を実施例1と同じ方法で評価した結果を表6に示す。
Figure 0005267164
バックアップロールの幅を感光体の感光層の幅に対して80%、研磨テープの幅がバックアップロールの幅に対して、101%から130%の研磨テープを使用して感光層を研磨することで、スジ状傷の発生、画質は何れも優れた性能を示した。本発明の有効性が確認された。
参考
(感光体の準備)
実施例1と同じ感光体を準備した。
(バックアップロールの準備)
バックアップロールとして表7に示す様に硬度を変え他は実施例1で準備したバックアップロールと同じバックアップロールを準備しNo.4−1から4−7とした。尚、硬度は高分子計器(株)のアスカーゴム硬度計A型で測定した値を示す。
Figure 0005267164
(研磨部材の準備)
準備した各バックアップロールNo.4−1から4−6の幅に対して50%の幅の実施例1で準備した研磨テープNo.1−18と同じ研磨テープを準備した。
(研磨)
図2に示す研磨装置の研磨テープ搬送装置に、準備した各バックアップロールNo.4−1から4−7と、準備した研磨テープとを装着し、感光体保持装置に準備した感光体を装着した後、実施例1と同じ条件で感光体の感光層の表面の研磨を行い、試料No.401から407とした。
(評価)
準備した各試料No.401から406に付き、スジ状傷の発生状態、画質を実施例1と同じ方法、同じ評価ランクに従って評価した結果を表8に示す。
Figure 0005267164
バックアップロールの硬度を20°から40°とし、研磨テープの幅がバックアップロールの幅に対して105%とした研磨テープを使用して感光層を研磨することで、スジ状傷の発生、画質は何れも優れた性能を示した。本発明の有効性が確認された。
参考
(感光体の準備)
表9に示す様に、非感光層形成部の幅を変えた他は、実施例1で準備した感光体と同じ感光体を準備しNo.5−1から5−7とした。
Figure 0005267164
(バックアップロールの準備)
実施例1で準備したバックアップロールと同じバックアップロールを準備した。
(研磨部材の準備)
準備したバックアップロールの幅に対して105%の幅の実施例1で準備した研磨テープNo.1−25と同じ研磨テープを準備した。
(研磨)
図2に示す研磨装置の研磨テープ搬送装置に、準備したバックアップロールと、準備した研磨テープとを装着し、感光体保持装置に準備した各感光体No.5−1から5−7を装着した後、実施例1と同じ条件で感光体の感光層の表面の研磨を行い、試料No.501から507とした。
(評価)
準備した各試料No.501から507に付き、スジ状傷の発生状態、画質を実施例1と同じ方法、同じ評価ランクに従って評価した結果を表10に示す。
Figure 0005267164
非感光層形成部の幅を0.5mmから20mmとし、研磨テープの幅がバックアップロールの幅に対して105%とした研磨テープを使用して感光層を研磨することで、スジ状傷の発生、画質は何れも優れた性能を示した。本発明の有効性が確認された。
1 画像形成部
2 感光体
201 導電性基体
202 感光層
203 非感光層形成部
9 研磨装置
10、10Aから10E 研磨テープ
10c、10A2から10E2 立体形状物
10c1、10A21から10E21 砥粒子
10c11、10A22から10E22 頂面
10d、10A1から10E1 基体
10e、10A3から10E3 接着剤層
O、P1、P2、H′からL′ 幅
E 高さ
F、HからL 距離
G 厚さ

Claims (10)

  1. 導電性基体の上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体を回転させながら、前記電子写真感光体の表面を、バックアップロールに巻回した研磨部材を前記電子写真感光体の回転軸と平行に移動させ、前記電子写真感光体の表面に前記研磨部材を押接させながら、前記研磨部材を繰り出すことにより前記電子写真感光体の表面を研磨する電子写真感光体の表面研磨方法において、
    前記研磨部材は、前記電子写真感光体の表面に押接する側の基の上に砥粒子を含む結着樹脂で構成される断面形状が三角形の複数の立体形状物を前記基体の長さ方向に等間隔で配置させ、隣接する前記立体形状物の間に形成される凹部と前記立体形状部の三角形の頂面で形成される凸部よりなる断面形状が三角形の凹凸面を有する研磨テープであり、
    電子写真感光体の表面と接触する前記研磨テープの凹凸面の凸部の表面粗さRyが4.0μmから8.0μmであることを特徴とする電子写真感光体の表面研磨方法。
  2. 前記バックアップロールの幅が、感光層の幅に対して40%から97%であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  3. 前記研磨部材の幅がバックアップロールの幅に対して、101%から130%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  4. 前記バックアップロールの硬度が20°から40°であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  5. 前記電子写真感光体は、導電性基体の両端0.5mmから20mmに非感光層形成部を有していることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  6. 前記電子写真感光体の表面が、電荷輸送層であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  7. 前記電子写真感光体の表面が、保護層であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  8. 前記保護層は微粒子を含むことを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  9. 前記微粒子が、シリカ、アルミナ、酸化チタン及びチタン酸ストロンチウムから選択されてなる少なくとも1種の無機微粒子であることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
  10. 前記感光層の表面はシリコーンオイルを含むことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の電子写真感光体の表面研磨方法。
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