JPH11160868A - 感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント - Google Patents

感光性樹脂組成物およびこれを用いた感光性エレメント

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JPH11160868A
JPH11160868A JP32184997A JP32184997A JPH11160868A JP H11160868 A JPH11160868 A JP H11160868A JP 32184997 A JP32184997 A JP 32184997A JP 32184997 A JP32184997 A JP 32184997A JP H11160868 A JPH11160868 A JP H11160868A
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JP32184997A
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Masataka Kushida
昌孝 櫛田
Tatsuya Ichikawa
立也 市川
Masaki Endo
昌樹 遠藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着性、耐薬品性、柔軟性、低スカム性、機
械特性等が優れた感光性樹脂組成物及び密着性、耐薬品
性、柔軟性、低スカム性、機械特性が優れ、さらに作業
性が優れる感光性エレメントを提供する。 【解決手段】 (A)バインダーポリマー、(B)エチ
レン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重
合開始剤を含んでなり、前記(B)成分が下記一般式
(I)で表される化合物及び下記一般式(II)で表され
る化合物を必須成分として含む感光性樹脂組成物並びに
この感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥してなる
感光性エレメント。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
及びこれを用いた感光性エレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路板の製造分野におい
て、エッチング、メッキ等に用いられるレジスト材料と
しては、感光性樹脂組成物及びそれに支持体と保護フィ
ルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられ
ている。プリント回路板は、感光性エレメントを銅基板
上にラミネートして、パターン露光した後、未露光部を
現像液で除去し、エッチング又はメッキ処理を施して、
パターンを形成させた後、硬化部分を基板上から剥離除
去する方法によって製造されている。
【0003】この未露光部の除去を行う現像液として
は、炭酸ナトリウム溶液等を使用するアルカリ現像型が
主流になっており、現像液は、通常、ある程度感光層を
溶解する能力がある限り使用され、使用時には現像液中
に感光性樹脂組成物が溶解又は分散される。近年の印刷
配線板の高密度化に伴い、銅基板とパターン形成された
感光層との接触面積が小さくなる為、感光性エレメント
には、現像、エッチング又はメッキ処理工程で優れた接
着力、機械強度、耐薬品性、柔軟性等が要求される。ま
た、作業性の点から剥離除去の際剥離片が細分化し且つ
剥離時間が短いことが好ましい。通常、剥離は、自動剥
離機で行われるが、剥離片が大きいと、剥離機のロール
に剥離片が絡まり著しく作業性を低下させるのみなら
ず、剥離片が清浄な基板上に再付着する。
【0004】種々の特性のうち、耐薬品性を向上させる
のにイソシアヌレート環をもつ光重合性化合物の使用す
る方法が、特開昭60−77844号公報、特開昭62
−290705号公報、特開昭60−14212号公
報、特開昭59−222480号公報、特開平1−14
190号公報、特開昭57−55914号公報、特開平
5−216224号公報、特開平5−273754号公
報等に記載されているが、硬化膜が固く、脆いという欠
点がある。また、特開平5−232699号公報には、
アクリレート化合物を用いた感光性樹脂組成物が開示さ
れているが、このアクリレート化合物を用いた感光性樹
脂組成物は、親水性の極めて高いポリエチレングリコー
ル鎖を有するために、現像性が優れ、高解像度が得られ
るが、レジスト形状が必ずしも満足のいくものではなく
エッチングして得られる金属パターンにラインギザ等の
不具合が発生しやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1及び2記載の
発明は、密着性、耐薬品性、柔軟性、低スカム性、機械
特性等が優れた感光性樹脂組成物を提供するものであ
る。請求項3記載の発明は、密着性、耐薬品性、柔軟
性、低スカム性、機械特性が優れ、さらに作業性が優れ
る感光性エレメントを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)バイン
ダーポリマー、(B)エチレン性不飽和基を有する光重
合性化合物及び(C)光重合開始剤を含んでなり、前記
(B)成分が一般式(I)
【化4】 〔式中、R1は炭素数1〜12のアルキレン基を示し、
3個のR1は同一でも異なっていてもよく、R2
【化5】 (ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、Xは炭
素数1〜6のアルキレン基を示し、nは1〜14の整数
であるを示す)を示し、3個のR2は同一でも異なって
もよい〕で表される化合物及び一般式(II)
【化6】 〔式中、R4は、水素原子又はメチル基を示し、2個の
4は同一でも異なってもよく、X1及びX2は、各々独
立に炭素数1〜6のアルキレン基を示し、X1及びX
2は、互いに異なり、r及びqは、各々独立に、1〜3
0の整数である〕で表される化合物を必須成分として含
む感光性樹脂組成物に関する。
【0007】また、本発明は、(A)成分、(B)成分
及び(C)成分の使用割合が、(A)成分及び(B)成
分の総量100重量部に対し、(A)成分が40〜80
重量部、(B)成分が20〜60重量部及び(C)成分
が0.1〜20重量部であり、(B)成分中の上記一般
式(I)で表される化合物が3重量部以上含まれ、且つ
上記一般式(II)で表される化合物が3重量部以上含ま
れる前記の感光性樹脂組成物に関する。また、本発明
は、前記感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥して
なる感光性エレメントに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物は
(A)バインダーポリマー、(B)分子内に重合可能な
エチレン性不飽和基を有する光重合化合物及び(C)光
重合開始剤を含み、前記(B)成分が、上記一般式
(I)で表される化合物を必須成分として含むものであ
る。
【0009】本発明における、(A)バインダーポリマ
ーとしては、例えば、アクリル酸又はメタクリル酸とこ
れらと共重合しうるビニルモノマとの共重合体等が挙げ
られ、これらの共重合体は、単独で又は2種類以上を組
み合わせて使用される。
【0010】前記ビニルモノマとしては、特に制限はな
く、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジメチル
アミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアク
リレート、グリシジルアクリレート、2,2,2−トリ
フルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラ
フルオロプロピリアクリレート、これらに対応するメタ
クリレート、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0011】(A)バインダーポリマーは、アルカリ水
溶液(例えば、1〜3重量%の炭酸ナトリウム又は炭酸
カリウム水溶液等)に可溶又は膨潤可能であることが、
現像性、環境保全性等の点で望ましいので、カルボキシ
ル基を有していることが好ましく、酸価は、100〜3
00であることが好ましい。酸価が100未満では、現
像時間が遅くなる傾向があり、300を超えると、光硬
化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。ま
た、重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで測定し、ポリスチレン換算したもの)は、2
0,000〜300,000であることが好ましい。重
量平均分子量が、20,000未満では、耐現像液性が
低下する傾向があり、300,000を超えると、現像
時間が長くなる傾向がある。
【0012】本発明における(B)エチレン性不飽和基
を有する光重合化合物に、必須成分として含まれる上記
一般式(I)で表される化合物において、上記一般式
(I)中、R1である炭素数1〜12のアルキレン基と
しては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン
基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、
ペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプ
チレン基、オクチレン基、2−エチル−ヘキシレン基、
ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基等が挙げられ
る。また、Xである炭素数1〜6のアルキレン基として
は、例えば、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレ
ン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙
げられ、なかでもエチレン基、プロピレン基及びイソプ
ロピレン基が好ましい。なお、イソプロピレン基とは下
記の化学構造の基を示す。
【化7】 また、nは1〜14の整数である必要があり、2〜14
であることが好ましい。nが15以上であると、機械強
度が低下する傾向がある。
【0013】上記一般式(I)で表される化合物として
は、例えば、下記の一般式(III)で表される化合物
と、一般式(IV)で表される化合物との反応等により得
られる。
【化8】 (式中、R3及びnは一般式(I)におけると同意義で
ある)
【化9】 (式中、R1は一般式(I)におけると同意義である)
【0014】上記一般式(I)で表される化合物として
は、市販品として、例えば、NKオリゴUR−21(一
般式(I)でR1はヘキシレン基、R3はメチル基、Xは
エチレン基、nは4(平均値)、新中村化学工業(株)
製)、NKオリゴUR−41(一般式(I)で、R1
ヘキシレン基、R3はメチル基、Xはイソプロピレン
基、nは5(平均値)、新中村化学工業(株)製)、NK
オリゴUA−42(一般式(I)でR1はヘキシレン
基、R3はメチル基、Xはプロピレン基、nは9(平均
値)、新中村化学工業(株)製)、NKオリゴUA−44
(一般式(I)で、R1はヘキシレン基、R3は水素原
子、Xはプロピレン基、nは6(平均値)、新中村化学
工業(株)製)等が挙げられる。
【0015】また、本発明における、(B)エチレン性
不飽和基を有する光重合化合物に、必須成分として含ま
れる上記一般式(II)で表される化合物の一般式(II)
におけるR4は、水素原子又はメチル基であり、r及び
qは、各々独立に、1〜30の整数である。r及びqが
31以上の整数の場合では、得られるレジストが脆くな
る。
【0016】本発明における一般式(II)で表される化
合物としては、例えば、一般式(II)において、2つの
4が共に水素原子、X1がイソプロピレン基、X2がエ
チレン基、rが7、qが1の化合物、2つのR4が共に
水素原子、X1がイソプロピレン基、X2がエチレン基、
rが7、qが3の化合物、2つのR4が共に水素原子、
1がイソプロピレン基、X2がエチレン基、rが7、q
が5の化合物、2つのR4が共に水素原子、X1がイソプ
ロピレン基、X2がエチレン基、rが7、qが10の化
合物等が挙げられる。
【0017】本発明における一般式(II)で表されるア
クリレート化合物は、単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用される。
【0018】一般式(I)又は一般式(II)で、−O−
X−、−O−X1−及び−O−X2−で示される結合中で
X、X1及びX2基がイソプロピレン基である場合、この
イソプロピレン基中の2級炭素が酸素原子に結合してい
てもよく、また1級炭素が酸素原子に結合していてもよ
い。また、−O−X−、−O−X1−及び−O−X2
は、ブロックで存在していてもよく、ランダムに存在し
ていてもよい。
【0019】また、本発明における(B)成分であっ
て、(B)成分中の必須成分である上記の一般式(I)
で表される化合物及び一般式(II)で表される化合物以
外の化合物としては、例えば、多価アルコールにα、β
−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物(ポリ
エチレングリコールジアクリレート(エチレン基の数が
2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テト
ラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート、ポリエチレングリコール
アクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、これらに対応する
メタクリレート等)、ビスフェノールAのオキシアルキ
レン付加物にα、β−不飽和カルボン酸を反応させて得
られる化合物(2,2′−ビス〔4−(メタクリロキシ
ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4
−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル〕プロパ
ン、これらに対応するメタクリレート等)、グリシジル
基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を付加して得
られる化合物(トリメチロールプロパントリグリシジル
エーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテルアクリレート、これらに対応するメタクリ
レート等)、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエ
ステル(メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
これらに対応するメタクリレート等)などが挙げられ
る。
【0020】本発明における(C)光重合開始剤として
は、例えば、芳香族ケトン(ベンゾフェノン、N,N′
−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン
(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−
ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキ
ノン、フェナントレンキノン等)、チオキサントン誘導
体(エチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン
等)、ジアルキルアミノ安息香酸アルキルスエテル(ジ
メチルアミノ安息香酸エチル、ジエチルアミノ安息香酸
プロピル等)、ベンゾイン(ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエ
ーテル等のベンゾインエーテル、メチルベンゾイン、エ
チルベンゾイン等)、ベンジル誘導体(ベンジルジメチ
ルケタール等)、2,4,5−トリアリールイミダゾー
ル二量体(2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフ
ェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニ
ル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾー
ル二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジ
フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−
(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−
5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジ
メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール
二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾール二量体等)、アクリジン誘
導体(9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,
9′−アクリジニル)ヘプタン等)などが挙げられる。
これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され
る。
【0021】本発明における(A)成分の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し
て、40〜80重量部とすることが好ましい。この配合
量が、40重量部未満では、光硬化物が脆くなり易く、
感光性エレメントとして用いた場合に、塗膜性が劣る傾
向があり、80重量部を超えると、感度が不充分となる
傾向がある。
【0022】本発明における(B)成分の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し
て、20〜60重量部とすることが好ましい。この配合
量が、20重量部未満では、感度が不充分となる傾向が
あり、60重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向
がある。また、本発明における(B)成分中の必須成分
である一般式(I)で表される化合物の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し
て、3重量部以上であることが好ましく、5〜40重量
部であることがより好ましい。この配合量が、3重量部
未満では、感度、密着性、耐メッキ性等が劣る傾向があ
る。また、本発明における(B)成分中のもう一つの必
須成分である一般式(II)で表される化合物の配合量
は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対
して、3重量部以上であることが好ましく、5〜20重
量部であることがより好ましい。この配合量が、3重量
部未満では、スカム発生性が悪化する傾向がある。
【0023】本発明における(C)成分の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量100重量部に対し
て、0.1〜20重量部であることが好ましい。この配
合量が、0.1重量部未満では、感度が不充分となる傾
向があり、20重量部を超えると、露光の際に組成物の
表面での呼吸が増大して内部の光硬化が不充分となる傾
向がある。
【0024】本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応
じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモメチル
フェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の
発色剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔
料、難燃剤、安定剤、密着性付与剤等を添加することが
できる。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物は、前記各成分
を溶解する溶剤、例えば、トルエン、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、クロロホルム、塩化メチレ
ン、メチルアルコール、エチルアルコール等を含むこと
ができる。
【0026】本発明の感光性エレメントは、前記感光性
樹脂組成物を、支持体上に塗布、乾燥し、支持体上に感
光層を形成することにより製造できる。
【0027】前記支持体としては、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等か
らなる重合体フィルムが挙げられ、なかでも、ポリエチ
レンテレフタレートフィルムが好ましい。
【0028】これらの重合体フィルムの厚さは、5〜1
00μmとすることが好ましく、10〜30μmとする
ことがより好ましい。また、これらの重合体フィルム
は、一つは感光層の支持体として、他の一つは感光層の
保護フィルムとして感光層の両面に積層することができ
る。
【0029】本発明の感光性エレメントを用いてフォト
レジスト画像を製造する方法としては、前記の保護フィ
ルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、
感光層を加熱しながら銅張積層板等の基板に圧着させる
ことにより積層する方法などが挙げられる。
【0030】感光層の加熱温度は、特に制限はなく、9
0〜130℃とすることが好ましい。また、感光層の圧
着圧力は、特に制限はなく、1〜10kgf/cm2とするこ
とが好ましい。なお、感光層を前記のように加熱すれ
ば、予め基板を予熱処理することは必要ではないが、積
層性をさらに向上させるために、基板の予熱処理を行う
こともできる。
【0031】このようにして積層が完了した感光層は、
次いで、ネガフィルム又はポジフィルムを用いて、活性
光に画像的に露光される。この際、感光層上に存在する
支持体が透明の場合には、そのまま露光してもよく、ま
た、不透明の場合には、除去する必要がある。感光層の
保護という点からは、支持体は透明で、この支持体を残
存させたまま、それを通して露光することが好ましい。
活性光は、公知の活性光源、例えば、カーボンアーク、
水銀蒸気アーク、キセノンアーク等から発生する光が用
いられる。
【0032】次いで、露光後、感光層上に支持体等が存
在している場合には、これを除去した後、アルカリ水溶
液等を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシ
ング、スクラッピング等の公知方法により未露光部を除
去して現像する。アルカリ水溶液に用いられる塩基とし
ては、水酸化アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリ
ウムの水酸化物等)、炭酸アルカリ(リチウム、ナトリ
ウム若しくはカリウムの炭酸塩又は重炭酸塩等)、アル
カリ金属リン酸塩(リン酸カリウム、リン酸ナトリウム
等)、アルカリ金属ピロリン酸塩(ピロリン酸ナトリウ
ム、ピロリン酸カリウム等)などが挙げられ、炭酸ナト
リウムが好ましい。現像に用いるアルカリ水溶液のpH
は、9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度
は、感光層の現像性に合わせて調節される。また、アル
カリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進さ
せるための少量の有機溶剤等を混入させることもでき
る。
【0033】印刷配線版を製造する場合は、現像された
フォトレジスト画像をマスクとして、基板の表面を、エ
ッチング、メッキ等の公知方法で処理すればよい。フォ
トレジスト画像は、通常、現像に用いたアルカリ水溶液
よりさらに強いアルカリ性の水溶液で剥離することがで
きる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1
〜5重量%の水酸化ナトリウム水溶液等が用いられる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1〜4及び比較例1〜3 表1及び表2に示す材料を配合し、溶液を得た。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】得られた溶液に、表3に示す(B)成分を
溶解させて、感光性樹脂組成物の溶液を得た。
【0038】
【表3】
【0039】表3中、使用した化合物は、 *1:一般式(I)で、R1はヘキシレン基、R3はメチル
基、Xはエチレン基、nは4(平均値)の化合物、新中
村化学工業(株)製 *2:一般式(I)で、R1はヘキシレン基、R3はメチル
基、Xはイソプロピレン基、nは5(平均値)の化合
物、新中村化学工業(株)製 *3:一般式(II)で、R4は水素原子、X1はイソプロピ
レン基、X2はエチレン基、rが7、qが10である化
合物 *4:ポリプロピレングリコールジアクリレート(新中村
化学工業(株)製) *5:テトラエチレングリコールジアクリレート(新中村
化学工業(株)製)である。
【0040】次いで、得られた感光性樹脂組成物の溶液
を、25μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム
上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で約1
0分間乾燥して、感光性エレメントを得た。感光性樹脂
組成物層の乾燥後の膜厚は、50μmであった。
【0041】一方、銅箔(厚さ35μm)を両面に積層
したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工
業(株)製、商品名MCL−E−61)の銅表面を、#6
00相当のブラシを持つ研磨機(三啓(株)製)を用いて
研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張り積層
板を80℃に加温し、その銅表面上に前記感光性樹脂組
成物層を120℃に加熱しながらラミネートした。次
に、高圧水銀灯ランプを有する露光機(オーク(株)製)
HMW−201Bを用いて、ネガとしてストーファー2
1段ステップタブレットを試験片の上に置いて、60mJ
/cm2で露光した。次に、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを剥離し、30℃で1重量%炭酸ナトリウム水溶
液を60秒間スプレーし、未露光部分を除去した後、銅
張り積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレッ
トの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の光
感度を評価し、その結果を表4に示した。光感度は、ス
テップタブレットの段数で示され、このステップタブレ
ットの段数が高いほど、光感度が高いことを示す。
【0042】また、密着性は、現像後、剥離せずに残っ
た最小ライン幅(μm)を測定し、その結果を表4に示
した。この密着性の数字が小さい程、細いラインでも銅
張り積層板から剥離せずに銅張り積層板に密着している
ことを示し、密着性が高いことを示す。
【0043】耐メッキ性は次のようにして評価した。す
なわち、上記のようにラミネートし、所定の露光量によ
り露光を行い、次いで、上記現像液により現象後、脱脂
(PC−455(メルテックス社製)25重量%)5分
浸漬→水洗→ソフトエッチ(過硫酸アンモニウム150
g/リットル)2分浸漬→水洗→10重量%硫酸1分浸
漬の順に前処理を行い、硫酸銅メッキ浴(硫酸銅75g
/リットル、硫酸190g/リットル、塩素イオン50
ppm、カパーグリームPCM(メルテックス社製)5ml
/リットル)に入れ、硫酸銅メッキを室温下、3A/dm2
で、40分間行った。その後、水洗して、10重量%ホ
ウフッ化水素酸に1分浸漬し、ハンダメッキ浴(45重
量%ホウフッ化スズ64ml/リットル、45重量%ホウ
フッ化鉛22ml/リットル、42重量%ホウフッ化水素
酸200ml/リットル、プルテンLAコンダクティビテ
ィーソルト(メルテックス社製)20g/リットル、プ
ルテンLAスターター(メルテックス社製)41ml/リ
ットル)に入れ、半田メッキを室温下、1.5A/dm2
15分間行った。
【0044】水洗、乾燥後、耐メッキ性を調べるため
に、直ちにセロテープを貼り、これを垂直方向に引き剥
がして(90°ピールオーフ試験)、レジストの剥がれ
の有無を観察し、結果を表4に示した。また、レジスト
剥離後、上方から光学顕微鏡で、半田メッキのもぐりの
有無を観察し、結果を表4に示した。半田メッキのもぐ
りを生じた場合、透明なレジストを介して、その下部に
メッキにより析出した半田が観察される。
【0045】また、別の試験片を、ストーファー21段
ステップタブレットで8段を示す露光量で、露光し、次
いで現像した後クロスカット試験(JIS−K−540
0)を行い、結果を表4に示した。また、スカム発生性
は、得られた感光性エレメントの感光層(感光性樹脂組
成物の層)だけを、0.2m2取り出し、1.0重量%
炭酸ナトリウム水溶液に加え、撹拌器で常温で2時間撹
拌し、得られたエマルジョンに所定量のポリプロピレン
グリコール系消泡剤を0.1重量%になるように添加
し、さらに30分間撹拌して一昼夜放置した後、スカム
発生の有無を観察した。以上の結果をまとめて表4に示
した。
【0046】
【表4】
【0047】表4から明らかなように、本発明の範囲内
の実施例1〜4は耐メッキ性、密着性及びクロスカット
性が良好であり、スカム発生性も優れている。
【0048】
【発明の効果】請求項1及び2記載の感光性樹脂組成物
は、密着性、耐薬品性、柔軟性、スカム発生性、機械特
性が優れたものである。請求項3記載の感光性エレメン
トは、密着性、耐薬品性、柔軟性、スカム発生性、機械
特性が優れ、さらに作業性が優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)バインダーポリマー、(B)エチ
    レン性不飽和基を有する光重合性化合物及び(C)光重
    合開始剤を含んでなり、前記(B)成分が一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は炭素数1〜12のアルキレン基を示し、
    3個のR1は同一でも異なっていてもよく、R2は 【化2】 (ただし、R3は水素原子又はメチル基を示し、Xは炭
    素数1〜6のアルキレン基を示し、nは1〜14の整数
    であるを示す)を示し、3個のR2は同一でも異なって
    もよい〕で表される化合物及び一般式(II) 【化3】 〔式中、R4は、水素原子又はメチル基を示し、2個の
    4は同一でも異なってもよく、X1及びX2は、各々独
    立に炭素数1〜6のアルキレン基を示し、X1及びX
    2は、互いに異なり、r及びqは、各々独立に、1〜3
    0の整数である〕で表される化合物を必須成分として含
    む感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分、(B)成分及び(C)成分
    の使用割合が、(A)成分及び(B)成分の総量100
    重量部に対し、(A)成分が40〜80重量部、(B)
    成分が20〜60重量部及び(C)成分が0.1〜20
    重量部であり、(B)成分中の上記一般式(I)で表さ
    れる化合物が3重量部以上含まれ、且つ上記一般式(I
    I)で表される化合物が3重量部以上含まれる請求項1
    記載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物
    を支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメント。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028455A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Fujifilm Electronic Materials Co Ltd 硬化性樹脂組成物並びにこれを用いたカラーフィルタ用樹脂皮膜およびカラーフィルタ
JP2011089129A (ja) * 2010-12-06 2011-05-06 Fujifilm Corp 硬化性樹脂組成物並びにこれを用いたカラーフィルタ用樹脂皮膜およびカラーフィルタ

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JP2011089129A (ja) * 2010-12-06 2011-05-06 Fujifilm Corp 硬化性樹脂組成物並びにこれを用いたカラーフィルタ用樹脂皮膜およびカラーフィルタ

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