JP3859934B2 - 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 - Google Patents

感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性樹脂組成物、感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線板の製造分野において、エッチング、めっき等に用いられるレジスト材料としては、感光性樹脂組成物及びそれに支持体と保護フィルムを用いて得られる感光性エレメントが広く用いられている。プリント配線板は、感光性エレメントを銅基板上に積層して、パターン露光した後、未露光部を現像液で除去し、エッチング又はめっき処理を施して、パターンを形成させた後、硬化部分を基板上から剥離除去する方法によって製造されている。
【0003】
この未露光部の除去を行う現像液としては、炭酸水素ナトリウム溶液等を使用するアルカリ現像型が主流になっており、現像液は、通常、ある程度感光性樹脂組成物層を溶解する能力がある限り使用され、使用時には現像液中に感光性樹脂組成物が溶解又は分散される。
【0004】
近年の印刷配線板の高密度化に伴い、銅基板とパターン形成された感光性樹脂組成物層との接触面積が小さくなる為、現像、エッチング又はめっき処理工程で優れた接着力、機械強度、耐薬品性、柔軟性等が要求される。
この種の特性のうち、耐薬品性を向上させるのにビスフェノールA骨格をもつ光重合性化合物を使用する方法が、特公平7-27205号公報に記載されているが、硬化膜が脆くなる傾向がある。
【0005】
また、硬化膜を柔軟にするため、長鎖ウレタン骨格をもつ光重合性化合物と長鎖アルキレングリコール骨格をもつ光重合性化合物を使用する方法が特願平9-249214号公報に記載されているが、耐薬品性が低下する傾向がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度及び柔軟性に優れる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
別の本発明は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度、柔軟性及び作業性に優れた感光性エレメントを提供することを目的とする。
【0008】
さらに別の本発明は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度、柔軟性及び作業性が優れるレジストパターンの製造法を提供することを目的とする。
【0009】
さらに別の本発明は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度、柔軟性及び作業性が優れるプリント配線板の製造法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)バインダーポリマー、(B)光重合開始剤及び(C)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合化合物を含有してなり、前記(C)成分が
分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有する化合物及び
分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物
を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、さらに(C)成分として2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを含有してなる前記感光性樹脂組成物に関する。
【0011】
また、本発明は、分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有する化合物が一般式(I)
【化4】
Figure 0003859934
(式中、R1及びR2は、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X1、X2、Y1及びY2は、各々独立に炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基を示し、Zは炭素数2〜16の炭化水素基を示し、m、n、p及びqは、各々独立に1〜14の整数である)
で表される化合物である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0012】
また、本発明は、(A)バインダーポリマー、(B)光重合開始剤及び(C)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合化合物を含有してなる感光性樹脂組成物において、前記(C)成分が
分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物及び
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパン
を含有してなる感光性樹脂組成物に関する。
【0013】
また、本発明は、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンが一般式(III)
【化5】
Figure 0003859934
(式中、R5及びR6は、各々独立に前記一般式(I)におけるR1と同意義であり、X5及びX6は、各々独立に前記一般式(I)におけるX1と同意義であり、x及びyは、x+y=4〜40となるように選ばれる正の整数である)
で表される化合物である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0014】
また、本発明は、分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物が一般式(II)
【化6】
Figure 0003859934
(式中、R3及びR4は、各々独立に前記一般式(I)におけるR1と同意義であり、X3、X4及びY3は、各々独立に前記一般式(I)におけるX1と同意義であり、s、t及びuは、各々独立に1〜20の整数である)
で表される化合物である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0015】
また、本発明は、一般式(I)において、X1及びX2がエチレンオキサイド基であり、Y1及びY2が、各々独立に炭素数3〜6のアルキレンオキサイド基である前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、一般式(I)において、m及びnが各々独立に1〜5の整数であり、p及びqが各々独立に2〜14の整数であり、(m+n)/(p+q)=0.05〜2.5である前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、一般式(II)において、X3及びX4がエチレンオキサイド基であり、Y3がプロピレンオキサイド基である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0016】
また、本発明は、一般式(II)において、X3及びX4がプロピレンオキサイド基であり、Y3がエチレンオキサイド基である前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、一般式(II)において、X3及びY3がプロピレンオキサイド基であり、X4がエチレンオキサイド基である前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、一般式(III)において、x+y=8〜30であり、X5及びX6がエチレンオキサイド基である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0017】
また、本発明は、(A)バインダーポリマーの酸価が100〜500mgKOH/gである前記感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、(A)バインダーポリマーの重量平均分子量が20,000〜300,000である前記感光性樹脂組成物に関する。
【0018】
また、本発明は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の使用割合が、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が40〜80重量部、(B)成分が0.1〜20重量部及び(C)成分が20〜60重量部であり、かつ(C)成分中の一般式(I)で表される化合物、一般式(II)で表される化合物及び一般式(III)で表される化合物を各々独立に3〜40重量部含有する前記感光性樹脂組成物に関する。
【0019】
また、本発明は、前記感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメントに関する。
また、本発明は、前記感光性エレメントを、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法に関する。
また、本発明は、前記レジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳述する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味する。
【0021】
本発明における(A)バインダーポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。アルカリ現像性の見地からは、アクリル系樹脂が好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0022】
本発明における(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
【0023】
上記重合性単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位若しくは芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド、アクリロニトリル、ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、一般式(IV)
【化7】
Figure 0003859934
(式中、R7は水素原子又はメチル基を示し、R8は炭素数1〜12のアルキル基を示す)
で表される化合物、これらの化合物のアルキル基に水酸基、エポキシ基、ハロゲン基等が置換した化合物などが挙げられる。
【0024】
上記一般式(IV)中のR8で示される炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基及びこれらの構造異性体が挙げられる。
【0025】
上記一般式(IV)で表される単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
また、本発明における(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性の見地から、カルボキシル基を含有させることが好ましく、例えば、カルボキシル基を有する重合性単量体とその他の重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。
【0027】
(A)バインダーポリマーはアルカリ水溶液に可溶または膨潤可能であることが好ましく、酸価が100〜500mgKOH/gであることが好ましく、105〜200mgKOH/gであることがより好ましい。この酸価が100mgKOH/g未満では現像時間が遅くなる傾向があり、500mgKOH/gを超えると、光硬化したレジストの耐現像液性が低下する傾向がある。また、本発明における(A)バインダーポリマーは、可とう性の見地からスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有させることが好ましい。
これらのバインダーポリマーは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0028】
また、重量平均分子量が20,000〜300,000であることが好ましく、25,000〜100,000であることがより好ましい。この重量平均分子量が20,000未満では耐現像液性が低下する傾向があり、300,000を超えると、現像時間が長くなる傾向がある。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定し、標準ポリスチレン換算したものである。
【0029】
本発明における(B)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3ージフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0030】
また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。
また、密着性及び感度の見地からは、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体がより好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0031】
また、本発明の感光性樹脂組成物において、(C)成分として、分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有する化合物及び分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物を必須成分として含む又は分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンを必須成分として含む必要がある。
前記分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有する化合物としては、分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有していれば特に制限はなく、例えば、前記一般式(I)で表される化合物等が挙げられる。
【0032】
上記一般式(I)中、R1及びR2は、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、耐薬品性の見地からはメチル基であることが好ましい。また、X1、X2、Y1及びY2は、各々独立に炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基であり、現像液中の分散性を向上し、凝集物の発生を低減させる見地からは、X1及びX2がエチレンオキサイド基であり、Y1及びY2が各々独立に炭素数3〜6のアルキレンオキサイド基であることが好ましい。
【0033】
また、X1、X2、Y1及びY2の繰り返し単位がそれぞれ2以上の時、2以上のX1、2以上のX2、2以上のY1及び2以上のY2は、各々同一でも相違していてもよく、X1、X2、Y1及びY2が2種以上のアルキレンオキサイド基で構成される場合、ランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。また、X1とY1の位置は互いに入れ替わってもよく、X2とY2の位置においても同様である。
【0034】
上記炭素数1〜3のアルキレンオキサイド基及び上記炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基としては、例えば、メチレンオキサイド基、エチレンオキサイド基、n−プロピレンオキサイド基、イソプロピレンオキサイド基、n−ブチレンオキサイド基、イソブチレンオキサイド基、sec−ブチレンオキサイド基、tert−ブチレンオキサイド基、ペンチレンオキサイド基、イソペンチレンオキサイド基、ネオペンチレンオキサイド基、へキシレンオキサイド基、これらの構造異性体等が挙げられる。
上記アルキレンオキサイド基においてアルキレン基と酸素との結合方向は、種々存在するが、各々1種の結合方向でもよいし、2種以上の結合方向が混在してもよい。
【0035】
前記一般式(I)中、m、n、p及びqは、各々独立に1〜14の整数であり、m及びnは、各々独立に1〜5であることが好ましく、p及びqは、各々独立に2〜14であることが好ましい。m、n、p及びqが各々独立に14を超えると硬化性が低下する傾向がある。
1及びX2とY1及びY2との比率である(m+n)/(p+q)は、0.05〜2.5であることが好ましく、0.05〜0.2であることがより好ましい。この比率が0.05未満では現像液や剥離液を廃液処理のため中和、濾過した際に濾液中のBOD値が大きくなる傾向があり、2.5を超えると現像液中での分散安定性が低下し凝集物等を発生しやすくなる傾向がある。
【0036】
前記一般式(I)中、Zは炭素数2〜16の2価の炭化水素基であり、としては、例えば、エチレン基、ヘキシレン基、2−エチルヘキシレン基、トリメチルヘキシレン基、デシレン基等のアルキレン基、シクロヘキシレン基、ビシクロヘキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基などが挙げられ、へキシレン基、2,4,4−トリメチルへキシレン基、トリレン基等が好ましい。
【0037】
前記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、例えば、一般式(I)において、R1及びR2がメチル基、X1及びX2がエチレンオキサイド基、Y1及びY2がイソプロピレンオキサイド基であり、n及びmが1(平均値)、p及びqが9(平均値)、Zがへキシレン基であるビニルウレタン化合物(新中村化学工業(株)製、商品名UA−13)等が挙げられる。
【0038】
前記分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物としては、分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有していれば特に制限はなく、例えば、前記一般式(II)で表される化合物等が挙げられる。二種類以上のアルキレンオキサイド基はランダムに存在してもよいし、ブロック的に存在してもよい。
【0039】
前記一般式(II)中、R3及びR4は、各々独立に前記一般式(I)におけるR1と同意義であり、メチル基であることが好ましい。また、X3、X4及びY3は、各々独立に前記一般式(I)におけるX1と同意義であり、現像液中の分散性、機械強度等の見地から、X3、X4及びY3の組み合わせは、下記▲1▼〜▲3▼の組み合わせであることが好ましい。
▲1▼ X3=X4=エチレンオキサイド基、Y3=n−プロピレンオキサイド基又はイソプロピレンオキサイド基
▲2▼ X3=X4=n−プロピレンオキサイド基又はイソプロピレンオキサイド基、Y3=エチレンオキサイド基
▲3▼ X3=Y3=n−プロピレンオキサイド基又はイソプロピレンオキサイド基、X4=エチレンオキサイド基
【0040】
また、一般式(II)中、s、t及びuは各々独立に1〜20の整数であり、エチレンオキサイド基の繰り返し単位数の合計がプロピレンオキサイド基の繰り返し数の合計以下であることが好ましい。エチレンオキサイド基の繰り返し単位数の合計がプロピレンオキサイド基の繰り返し数の合計を超えると親水性が高くなり接着性を低下させる傾向がある。
【0041】
前記一般式(II)で表される化合物の具体例としては、例えば、R3及びR4がメチル基、X3=X4=エチレンオキサイド基、Y3=プロピレンオキサイド基、s及びtが2(平均値)、uが12(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業(株)製、商品名FA−023M)、R3及びR4がメチル基、X3=X4=プロピレンオキサイド基、Y3=エチレンオキサイド基、s及びtが6(平均値)、uが6(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業(株)製、商品名FA−024M)、R3及びR4が水素原子、X3=Y3=プロピレンオキサイド基、X4=エチレンオキサイド基、s+uが9(平均値)、tが1(平均値)であるビニル化合物(新中村化学工業(株)製、サンプル名NKエステルHEMA−9P)等が挙げられる。
【0042】
前記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、前記一般式(III)で表される化合物等が挙げられる。
【0043】
前記一般式(III)中、R5及びR6は、各々独立に前記一般式(I)におけるR1と同意義であり、メチル基であることが好ましい。また、X5及びX6は、各々独立に前記一般式(I)におけるX1と同意義であり、エチレンオキサイド基であることが好ましい。また、x+y=4〜40である必要があり、x+y=8〜30であることが好ましい。このx+yが4未満ではバインダーポリマーとの相溶性が低下する傾向があり、基板に感光性エレメントをラミネートした際はがれ易く、x+yが40を超えると親水性が増加し、現像時にレジスト像がはがれ易く、耐めっき性も低下する傾向がある。
【0044】
前記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等の2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンなどが挙げられる。
【0045】
また、一般式(III)中の芳香環の水素原子がハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキルメルカプト基、アリル基、水酸基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキル基の炭素数が1〜10のカルボキシアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜10のアシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルコキシカルボニル基又は又は複素環を含む基等に置換されていてもよい。
【0046】
前記一般式(III)で表される化合物の具体例としては、例えば、R5及びR6がメチル基、X5及びX6がエチレンオキサイド基、x+y=10(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業(株)製、商品名FA−321M)等が挙げられる。
【0047】
また、本発明において前記一般式(I)で表される化合物、前記一般式(II)で表される化合物及び前記一般式(III)で表される化合物以外の化合物を(C )成分として使用することができ、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物(トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等)、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリレート等)、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル((メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等)などが挙げられる。
【0048】
本発明において、(A)成分の配合量は、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対して、40〜80重量部の範囲とすることが好ましく、45〜70重量部とすることがより好ましい。この配合量が40重量部未満では光硬化物が脆くなり易く、感光性エレメントとして用いた場合、塗膜性に劣る傾向があり、80重量部を超えると、感度が不充分となる傾向がある。
【0049】
本発明において、(B)成分の配合量は、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましく、0.2〜10重量部であることが好ましい。この配合量が0.1重量部未満では感度が不充分となる傾向があり、20重量部を超えると、露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となる傾向がある。
【0050】
本発明において、(C)成分の配合量は、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し、20〜60重量部とすることが好ましく、30〜55重量部であることが好ましい。この配合量が20重量部未満では感度が不充分となる傾向があり、60重量部を超えると、光硬化物が脆くなる傾向がある。
【0051】
(C)成分中の必須成分である一般式(I)で表される化合物の配合量は、 (A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し、3〜40重量部であることが好ましく、5〜30重量部であることがより好ましい。この配合量が3重量部未満では感度、密着性、耐めっき性等が劣る傾向があり、40重量部を超えると現像後の解像度が低下する傾向がある。
【0052】
(C)成分中の必須成分である一般式(II)で表される化合物の配合量は、 (A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し、3〜40重量部であることが好ましく、5〜20重量部であることがより好ましい。この配合量が3重量部未満では機械強度が低下する傾向があり、40重量部を超えると機械的強度が低下する傾向がある。
【0053】
(C)成分中の必須成分である一般式(III)で表される化合物の配合量は、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し、3〜40重量部であることが好ましく、10〜30重量部であることがより好ましい。この配合量が3重量部未満では耐薬品性が低下する傾向があり、40重量部を超えると柔軟性が劣る傾向がある。
【0054】
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、マラカイトグリーン等の染料、トリブロモフェニルスルホン、ロイコクリスタルバイオレット等の光発色剤、熱発色防止剤、p−トルエンスルホンアミド等の可塑剤、顔料、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、イメージング剤、熱架橋剤などを(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0055】
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解して固形分30〜60重量%程度の溶液として塗布することができる。
【0056】
本発明の感光性樹脂組成物は、特に制限はないが、金属面、例えば、銅、銅系合金、ニッケル、クロム、鉄、ステンレス等の鉄系合金、好ましくは銅、銅系合金、鉄系合金の表面上に、液状レジストとして塗布して乾燥後、必要に応じて保護フィルムを被覆して用いるか、感光性エレメントの形態で用いられることが好ましい。
【0057】
また、感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで1〜200μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましく、1〜30μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm未満では工業的に塗工困難な傾向があり、200μmを超える場合では本発明の効果が小さく、また感度が不十分となり、レジスト底部の光硬化性が悪化する傾向がある。液状レジストに保護フィルムを被覆して用いる場合は、保護フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等の不活性なポリオレフィンフィルム等が用いられるが、感光性樹脂組成物層からの剥離性の見地から、ポリエチレンフィルムが好ましい。
【0058】
上記感光性エレメントは、例えば、支持体として、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルム上に感光性樹脂組成物を塗布、乾燥することにより得られる。透明性の見地からは、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。
上記塗布は、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ、スレーコータ等の公知の方法で行うことができる。また、乾燥は、70〜150℃、5〜30分程度で行うことができる。
また、感光性樹脂組成物層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、2重量%以下とすることが好ましい。
【0059】
また、これらの重合体フィルムは、後に感光性樹脂組成物層から除去可能でなくてはならないため、除去が不可能となるような表面処理が施されたものであったり、材質であったりしてはならない。これらの重合体フィルムの厚みは、1〜100μmとすることが好ましく、1〜30μmとすることがより好ましい。この厚みが1μm未満の場合、機械的強度が低下し、塗工時に重合体フィルムが破れるなどの問題が発生する傾向があり、30μmを超えると解像度が低下し、価格が高くなる傾向がある。これらの重合体フィルムの一つは感光性樹脂組成物層の支持フィルムとして、他の一つは感光性樹脂組成物の保護フィルムとして感光性樹脂組成物層の両面に積層してもよい。保護フィルムとしては、感光性樹脂組成物層及び支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましい。
【0060】
このようにして得られる感光性樹脂組成物層と重合体フィルムとの2層からなる本発明の感光性エレメントは、そのまま又は感光性樹脂組成物層の他の面に保護フィルムをさらに積層してロール状に巻きとって貯蔵される。
【0061】
上記感光性エレメントを用いてレジストパターンを製造するに際しては、前記の保護フィルムが存在している場合には、保護フィルムを除去後、感光性樹脂組成物層を加熱しながら回路形成用基板に圧着することにより積層する方法などが挙げられ、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。積層される表面は、通常金属面であるが、特に制限はない。感光性樹脂組成物層の加熱温度は70〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、1〜10kgf/cm2とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。また、感光性樹脂組成物層を前記のように70〜130℃に加熱すれば、予め回路形成用基板を予熱処理することは必要ではないが、積層性をさらに向上させるために、回路形成用基板の予熱処理を行うこともできる。
【0062】
このようにして積層が完了した感光性樹脂組成物層は、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する重合体フィルムが透明の場合には、そのまま、活性光線を照射してもよく、また、不透明の場合には、当然除去する必要がある。
活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。
【0063】
次いで、露光後、感光性樹脂組成物層上に支持体が存在している場合には、支持体を除去した後、ウエット現像、ドライ現像等で未露光部を除去して現像し、レジストパターンを製造する。
ウエット現像の場合は、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いて、例えば、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。
現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記アルカリ性水溶液の塩基としては、例えば、リチウム、ナトリウム又はカリウムの水酸化物等の水酸化アルカリ、リチウム、ナトリウム、カリウム若しくはアンモニウムの炭酸塩又は重炭酸塩等の炭酸アルカリ、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
【0064】
また、現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5重量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5重量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液等が好ましい。
また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調節される。
また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
【0065】
上記水系現像液としては、水又はアルカリ水溶液と一種以上の有機溶剤とからなる。ここでアルカリ物質としては、前記物質以外に、例えば、ホウ砂やメタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2ーアミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパンジオール、1、3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。
現像液のpHは、レジストの現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。
【0066】
上記有機溶剤としては、例えば、三アセトンアルコール、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90重量%とすることが好ましく、その温度は、現像性にあわせて調整することができる。
また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量混入することもできる。
【0067】
単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20重量%の範囲で水を添加することが好ましい。また、必要に応じて2種以上の現像方法を併用してもよい。
現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
【0068】
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10mJ/cm2程度の露光を行うことによりレジストパターンをさらに硬化して用いてもよい。
【0069】
現像後に行われる金属面のエッチングには塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液を用いることができるが、エッチファクタが良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが望ましい。
【0070】
本発明の感光性エレメントを用いてプリント配線板を製造する場合、現像されたレジストパターンをマスクとして、回路形成用基板の表面を、エッチング、めっき等の公知方法で処理する。
上記めっき法としては、例えば、硫酸銅めっき、ピロリン酸銅めっき等の銅めっき、ハイスローはんだめっき等のはんだめっき、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)めっき、スルファミン酸ニッケルめっき等のニッケルめっき、ハード金めっき、ソフト金めっき等の金めっきなどがある。
【0071】
次いで、レジストパターンは、例えば、現像に用いたアルカリ性水溶液よりさらに強アルカリ性の水溶液で剥離することができる。この強アルカリ性の水溶液としては、例えば、1〜10重量%水酸化ナトリウム水溶液、1〜10重量%水酸化カリウム水溶液等が用いられる。
剥離方式としては、例えば、浸漬方式、スプレイ方式等が挙げられ、浸漬方式及びスプレイ方式を単独で使用してもよいし、併用してもよい。
また、レジストパターンが形成されたプリント配線板は、多層プリント配線板でもよい。
【0072】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0073】
実施例1〜4及び比較例1〜3
表1及び表2に示す材料を配合し、溶液を得た。
【0074】
【表1】
Figure 0003859934
【0075】
【表2】
Figure 0003859934
【0076】
得られた溶液に、表3に示す(B)成分を溶解させて、感光性樹脂組成物の溶液を得た。
【0077】
【表3】
Figure 0003859934
【0078】
表3における各(B)成分を、以下に示す。
*1:前記一般式(I)において、R1及びR2が各々メチル基、X1及びX2が各々エチレンオキサイド基、Y1及びY2が各々イソプロピレンオキサイド基であり、n及びmが各々1(平均値)、p及びqが各々9(平均値)、Zがへキシレン基であるビニルウレタン化合物(新中村化学工業(株)製)
*2:前記一般式(II)においてR3及びR4が各々メチル基、X3=X4=エチレンオキサイド基、Y3=プロピレンオキサイド基、s及びtが各々2(平均値)、uが12(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業(株)製)
*3:前記一般式(III)においてR5及びR6が各々メチル基、X5及びX6が各々エチレンオキサイド基、x+y=10(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業(株)製)
*4:ポリプロピレングリコールジアクリレート(新中村化学工業(株)製)
【0079】
次いで、この感光性樹脂組成物の溶液を25μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、100℃の熱風対流式乾燥機で10分間乾燥して感光性エレメントを得た。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、50μmであった。
【0080】
一方、銅箔(厚さ35μm)を両面に積層したガラスエポキシ材である銅張り積層板(日立化成工業社製、商品名MCL−E−61)の銅表面を、#600相当のブラシを持つ研磨機(三啓社製)を用いて研磨し、水洗後、空気流で乾燥し、得られた銅張り積層板を80℃に加温し、その銅表面上に前記感光性樹脂組成物層を120℃に加熱しながらラミネートした。
【0081】
次に、高圧水銀灯ランプを有する露光機(オーク(株)製)HMW−201Bを用いて、ネガとしてストーファー21段ステップタブレットを試験片の上に置いて60mJ/cm2で露光した。次に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃で1重量%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去した。さらに、銅張り積層板上に形成された光硬化膜のステップタブレットの段数を測定することにより、感光性樹脂組成物の光感度を評価し、その結果を表4に示した。光感度は、ステップタブレットの段数で示され、このステップタブレットの段数が高いほど、光感度が高いことを示す。
【0082】
また、密着性は現像後、剥離せずに残ったライン幅(μm)で表した。この密着性の数字が小さい程、細いラインでも銅張り積層板から剥離せずに銅張り積層板に密着していることを示し、密着性が高いことを示す。
【0083】
また、上記のようにラミネートし、所定の露光量により露光を行い、次いで、上記現像液により現像後、脱脂(PC−455(メルテックス社製)25重量%)5分浸漬→水洗→ソフトエッチ(過硫酸アンモニウム150g/リットル)2分浸漬→水洗→10重量%硫酸1分浸漬の順に前処理を行い、硫酸銅めっき浴 (硫酸銅75g/リットル、硫酸190g/リットル、塩素イオン50ppm、カパーグリームPCM(メルテックス社製)5ミリリットル/リットル)に入れ、硫酸銅めっきを室温下、3A/dm2で40分間行い、その後、水洗して10重量%ホウフッ化水素酸に1分浸漬し、ハンダめっき浴(45重量%ホウフッ化スズ64ミリリットル/リットル、45重量%ホウフッ化鉛22ミリリットル/リットル、42重量%ホウフッ化水素酸200ミリリットル/リットル、プルティンLAコンダクティビティーソルト(メルテックス社製)20g/リットル、プルティンLAスターター(メルテックス社製)40ミリリットル/リットル)に入れ、半田めっきを室温下、1.5A/dm2で15分間行った。
【0084】
水洗、乾燥後耐めっき性を調べるため直ちにセロテープを貼り、これを垂直方向に引き剥がして(90°ピールオーフ試験)、レジストの剥がれの有無を観察した。また、レジスト剥離後、上方から光学顕微鏡で、半田めっきのもぐりの有無を観察した。半田めっきのもぐりを生じた場合、透明なレジストを介して、その下部にめっきにより析出した半田が観察される。
【0085】
また、1.6mm厚の銅張積層板に直径4mmの穴が3個連なって空いてある基材に感光性樹脂組成物の積層体を両面にラミネートし、上記エネルギー量で露光を行い、60秒間の現像を2回行った。
現像後、合計18個の3連φ4mm穴を測定し、異形テント破れ率(下記数式)として評価し、これをテント信頼性とした。
【数1】
異形テント破れ率(%)=〔穴破れ数(個)/18〕×100
以上の結果を表4に示す。
【0086】
【表4】
Figure 0003859934
【0087】
表4から明らかなように、本発明の範囲内の実施例は、光感度及びテント性が優れ、耐めっき性及び密着性が良好である。
【0088】
実施例5
FA−023M 10gの代わりにFA−024M 10gを使用した以外は全て実施例1と同様に感光性樹脂組成物を調製し、評価を行った。評価結果は、光感度:10ST、異形テント破れ率:0%、耐めっき性(はがれ及びもぐり):無、密着性:40μmであった。
FA−024M:前記一般式(II)においてR3及びR4が各々メチル基、X3=X4=プロピレンオキサイド基、Y3=エチレンオキサイド基、s及びtが各々6(平均値)、uが6(平均値)であるビニル化合物(日立化成工業(株)製)
【0089】
実施例6
FA−023M 10gの代わりにNKエステルHEMA−9P 10gを使用した以外は全て実施例1と同様に感光性樹脂組成物を調製し、評価を行った。評価結果は、光感度:10ST、異形テント破れ率:0%、耐めっき性(はがれ及びもぐり):無、密着性:40μmであった。
NKエステルHEMA−9P:前記一般式(II)においてR3及びR4が各々メチル基、X3=Y3=プロピレンオキサイド基、X4=エチレンオキサイド基、s+uが9(平均値)、tが1(平均値)であるビニル化合物(新中村化学工業(株)製)
【0090】
【発明の効果】
本発明に係る感光性樹脂組成物は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度及び柔軟性に優れる。
【0093】
本発明に係る感光性エレメントは、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度、柔軟性及び作業性に優れる。本発明に係るレジストパターンの製造法は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度、柔軟性及び作業性が優れる。本発明に係るプリント配線板の製造法は、耐薬品性(耐めっき性)、密着性、機械強度、柔軟性及び作業性が優れる。

Claims (13)

  1. (A)バインダーポリマー、(B)光重合開始剤及び(C)分子内に少なくとも一つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合化合物を含有してなる感光性樹脂組成物であって、前記バインダーポリマーがスチレン又はスチレン誘導体を重合性単量体として含有するものであり、前記(C)成分が分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパン、及び分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有する化合物を含有してなり、前記分子内に少なくとも二種類のアルキレンオキサイド基を有するポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート化合物が下記一般式(II):
    Figure 0003859934
    (式中、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X、X及びYは、各々独立に炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基を示し、s、t及びuは、各々独立に1〜20の整数である。)
    で表される化合物であって一般式(II)においてX及びXがエチレンオキサイド基であり且つYがプロピレンオキサイド基であるとともに、前記2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリアルコキシ)フェニル)プロパンが下記一般式(III):
    Figure 0003859934
    (式中、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X及びXは、各々独立に炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基を示し、x及びyは、x+y=4〜40となるように選ばれる正の整数である。)
    で表される化合物であって一般式(III)においてx+y=8〜30であり且つX及びXがエチレンオキサイド基である感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分の使用割合が、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し、(A)成分が40〜80重量部、(B)成分が0.1〜20重量部及び(C)成分が20〜60重量部である請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(C)成分中の前記一般式(III)で表される化合物の配合量が、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し3〜40重量部である請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(C)成分中の前記一般式(II)で表される化合物の配合量が、(A)成分及び(C)成分の総量100重量部に対し3〜40重量部である請求項1〜3のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記(B)成分として2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含んでいる請求項1〜4のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記バインダーポリマーの酸価が100〜500mgKOH/gである請求項1〜5のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記バインダーポリマーの重量平均分子量が20,000〜300,000である請求項1〜6のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  8. 前記分子内に少なくとも一つのウレタン結合を有する化合物が下記一般式(I):
    Figure 0003859934
    (式中、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、X、X、Y及びYは、各々独立に炭素数2〜6のアルキレンオキサイド基を示し、Zは炭素数2〜16の炭化水素基を示し、m、n、p及びqは、各々独立に1〜14の整数である。)
    で表される化合物である請求項1〜7のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物。
  9. 前記一般式(I)においてX及びXがエチレンオキサイド基であり且つY及びYが各々独立に炭素数3〜6のアルキレンオキサイド基である請求項記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記一般式(I)において、m及びnが各々独立に1〜5の整数であり、p及びqが各々独立に2〜14の整数であり、(m+n)/(p+q)=0.05〜2.5である請求項または記載の感光性樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の感光性樹脂組成物を支持体上に塗布、乾燥してなる感光性エレメント。
  12. 請求項11記載の感光性エレメントを、回路形成用基板上に感光性樹脂組成物層が密着するようにして積層し、活性光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去することを特徴とするレジストパターンの製造法。
  13. 請求項12記載のレジストパターンの製造法により、レジストパターンの製造された回路形成用基板をエッチング又はめっきすることを特徴とするプリント配線板の製造法。
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