JPH11160815A - 2台のカメラによる立体写真撮影装置 - Google Patents

2台のカメラによる立体写真撮影装置

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JPH11160815A
JPH11160815A JP9327646A JP32764697A JPH11160815A JP H11160815 A JPH11160815 A JP H11160815A JP 9327646 A JP9327646 A JP 9327646A JP 32764697 A JP32764697 A JP 32764697A JP H11160815 A JPH11160815 A JP H11160815A
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JP
Japan
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camera
cameras
center
photographing
setting
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JP9327646A
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English (en)
Inventor
Shingo Kato
眞吾 加藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 立体写真撮影装置の撮影中心と水平とを容易
に把握してこれらを容易に設定でき、左右のカメラの撮
影中心からの距離と角度とを左右等しく、迅速かつ容易
に設定できる2台のカメラによる立体写真撮影装置を得
る。 【解決手段】 被写体の撮影中心を確認するための撮影
中心確認手段4と、装置が水平態位にあるかどうかを確
認することによって装置を水平に設定できる水平確認手
段3と、撮影中心確認手段4の配置位置を左右の中心と
してこの中心から左右のカメラの離間距離を設定するこ
とにより2台のカメラの間隔を設定することができるカ
メラ間隔設定手段と、2台のカメラを個別に所望の角度
に設定することができる角度設定手段150とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2台のカメラを左
右に並べ、共通の被写体を撮影することによって立体写
真を撮影する装置に関するもので、35mmサイズある
いはAPS方式などの銀塩写真式カメラ、デジタルカメ
ラ、ビデオカメラなど、あらゆるカメラに適用可能なも
のである。
【0002】
【従来の技術】2台のカメラを左右に並べて共通の被写
体を撮影し、撮影された左右一対の写真画像を左右に並
べ、左の写真画像は左目で、右の写真画像は右目で観察
し、左右の画像を脳内で重ね合わせることによって立体
視できることは周知の通りである。立体視用の写真画像
を得るには、左右のカメラが共通の被写体に精度良く対
向していて、得られた左右の画像に位置ずれがなく、画
像全体が精度良く重なるようにする必要がある。そこ
で、左右のカメラを精度良くセットするための各種の装
置が提案されている。以下、従来知られている2台のカ
メラによる立体写真撮影装置の各種の例について説明す
る。
【0003】実開昭61−73138号公報には、枠板
にガイドロッドを固定し、ガイドロッドに沿って左右に
スライド可能な2個のスライド台を設け、各スライド台
にそれぞれカメラを装着することができ、かつ、任意の
位置で暫定的に固定できるようにし、もって、左右のカ
メラ相互間の間隔を任意に設定することができるように
した立体写真撮影用連動架台が記載されている。しか
し、上記公報記載の発明によれば、左右のカメラ相互の
基準となる撮影中心位置が不明であるため、カメラ相互
間の距離設定が困難であるとともにその再現性も得にく
いという難点がある。また、左右のカメラで共通の被写
体を撮影する場合、左右の写真画像の位置ずれが生じな
いように左右のカメラがともに精度良く一つの水平方向
の線上に並んでいることが望まれるが、上記公報記載の
発明によれば、水平度に関しては何ら考慮されておら
ず、安定した立体写真画像を得ることができないという
難点がある。さらに、カメラの取付け角度が一定の角度
に固定されるため、左右のカメラ間隔が離れると2画面
の重なりが少なくなり、立体効果が激減するという難点
がある。仮に、スライド台に対してカメラを取り付ける
際にカメラに角度をつけることができるとしても、角度
を目見当で設定せざるを得ず、目論見通りの立体画像を
得るには相当の熟練を要する。
【0004】実開平4−98040号公報には、2台の
同一仕様のカメラを左右に並べて固定し、セルフタイマ
によって2台のカメラのシャッタを同時に作動させるよ
うにした立体写真撮影用のカメラ取付け台が記載されて
いる。上記公報記載の発明は、比較的簡易な立体写真撮
影装置であって、左右のカメラ相互の間隔は固定されて
しまうため、大きな建造物や少し離れた風景写真などの
立体写真を撮影する場合にカメラ相互の間隔を広げるこ
とはできず、立体効果が低減する難点がある。従って、
上記公報記載の発明は、スナップ写真専用というべきも
のである。
【0005】特開平6−235960号公報には、段差
のあるカメラ取り付け用ラックに、2台のカメラを左右
に並べ、かつ、互いに上下反転させて取付け、それぞれ
のカメラによって被写体を撮影するようにした立体写真
撮影装置が記載されている。しかし、上記公報記載の発
明も、前記実開昭61−73138号公報記載の発明と
同様の問題点を有している。すなわち、左右のカメラ相
互の撮影中心位置が不明で、カメラ相互間の距離設定が
困難であるとともにその再現性も得にくいこと、水平度
に関しては何ら考慮されておらず、安定した立体写真画
像を得ることができないという問題点を有している。ま
た、上記特開平6−235960号公報にはカメラの取
り付け角度を調整できる旨記載されているが、角度を目
見当で設定せざるを得ず、目論見通りの立体画像を得る
には相当の熟練を要する。
【0006】そのほか、立体写真撮影のための各種の器
具が市販されている。例えば、97年版の「写真・映像
用品ショーカタログ」を参照すると、2台のカメラを左
右に所望の間隔で装着することができるブラケット、2
台のカメラを左右に所望の間隔で装着することができか
つ角度調整可能なカメラホルダ、レール用ベースとこの
レール用ベースに対してスライド可能なレールを用い、
2台のカメラを左右に所望の間隔で装着することができ
るようにしたもの、また、立体写真撮影用ではないがカ
メラアングルを簡単に調整し設定することができる器具
などが記載されている。
【0007】しかし、これらの市販品は何れも、左右の
カメラ相互の撮影中心位置が不明で、カメラ相互間の距
離設定が困難であるとともにその再現性も得にくい。ま
た、カメラ間隔の設定と角度設定を人間の山勘で行うも
のであるため、設定に手間がかかり、再現性もない。カ
メラの水平度も人間の山勘で求めて設定するものである
ため、左右の撮影画像の位置ずれが生じやすいという難
点がある。
【0008】また、従来の立体写真撮影装置によれば、
一旦カメラの姿勢を縦位置または横位置の何れかに設定
した後、これを変更しようとすると、左右のカメラを最
初から装着し直し、改めて構図の設定、カメラアングル
の設定などを行い、かつ、左右のカメラにずれが生じな
いように設定を行う必要があるため、カメラの姿勢変更
は極めて面倒であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被写体に対
する立体写真撮影装置の撮影中心と水平とを容易に把握
できるとともにこれらを容易に設定することができ、か
つ、左右のカメラの撮影中心からの距離と角度とを任意
に、左右等しく、迅速かつ容易に設定することができる
2台のカメラによる立体写真撮影装置を提供することを
目的とする。
【0010】本発明はまた、小型、軽量、高剛性、高精
度であり、高機能かつ多機能であるにもかかわらず安価
な2台のカメラによる立体写真撮影装置を提供すること
を目的とする。さらに、カメラの姿勢を縦または横に極
めて簡単な操作で自由に変更することができる2台のカ
メラによる立体写真撮影装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被写体の撮影中心を確認するための撮影中心確認手段
と、装置が水平態位にあるかどうかを確認することによ
って装置を水平に設定することができる水平確認手段
と、撮影中心確認手段の配置位置を左右の中心としてこ
の中心から左右のカメラの離間距離を設定することによ
り2台のカメラの間隔を設定することができるカメラ間
隔設定手段と、2台のカメラを個別に所望の角度に設定
することができる角度設定手段とを有していることを特
徴とする。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、三脚に装着することができる固定部材を有
し、この固定部材に、撮影中心確認手段と、水平確認手
段である水準器が取り付けられていることを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明におい
て、固定部材からは左右にかつ水平方向にガイドレール
が一体に延び出ていて、この左右のガイドレールに沿っ
て移動することができるスライド部材を有し、各スライ
ド部材は、ガイドレール上の任意の位置でガイドレール
に固定することができる締結部材を有するとともに角度
設定手段を介してカメラ装着部材を有していることを特
徴とする。
【0013】請求項4記載の発明のように、請求項3記
載の発明におけるガイドレールは、角パイプで構成する
とよい。また、請求項5記載の発明のように、請求項3
記載の発明におけるガイドレールには、撮影者側の面
に、固定部材の左右中心位置を起点にして左右対称に距
離目盛を設けるとよい。請求項6記載の発明のように、
請求項3記載の発明において、角度設定手段によるカメ
ラの回転角度を視認するために、スライド部材とカメラ
装着部材の一方に角度目盛を他方に指標を設けるとなお
よい。
【0014】請求項7記載の発明のように、請求項3記
載の発明において、スライド部材は、ガイドレールを上
下から挟み込む上側のスライド部材と下側のスライド部
材とで構成し、締結部材は、指で摘むことができるノブ
とこのノブと一体のねじ部とを有するもので構成し、こ
のネジ部が、上記下側のスライド部材と、ガイドレール
にその長手方向に形成されたガイド孔と、上記上側のス
ライド部材とを貫通し、上側のスライド部材上に配置さ
れているカメラ装着部材にねじ込まれ、上記ノブの締め
付け力によって、スライド部材のスライド位置と角度設
定手段によるカメラ装着部材の回転角度とを固定するこ
とができるように構成すればなおよい。
【0015】請求項8記載の発明のように、請求項1記
載の発明において、撮影中心確認手段は、角パイプを主
体として構成し、この角パイプの被写体側には対物孔
を、角パイプの撮影者側には上記対物孔を通して被写体
を観察することができる覗き孔を設け、これら対物孔と
覗き孔を、2台のカメラのレンズの高さ位置と同じ高さ
位置に設けることによって構成してもよい。
【0016】請求項9記載の発明のように、請求項3記
載の発明において、カメラ装着部材にはカメラ保持部材
の介在のもとにカメラが装着されるようにし、上記カメ
ラ保持部材は止めねじの締め付けによってカメラ装着部
材に固定することができるとともに、上記止めねじを緩
めた状態でこの止めねじを中心に回転可能としてカメラ
の姿勢を縦または横に変更可能とすればよい。請求項1
0記載の発明は、請求項9記載の発明において、カメラ
保持部材には互いに直交するX方向およびY方向の溝と
ねじ孔を設け、カメラ装着部材を貫通した止めねじを上
記ねじ孔にねじ込み、カメラ装着部材は上記カメラ保持
部材のX方向またはY方向の溝の一方に嵌まることによ
ってカメラの姿勢を縦または横に変更可能としたもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる2台のカメラによる立体写真撮影装置の実施の
形態について説明する。図1に示す実施の形態は、写真
撮影用三脚に装着され使用されるようになっている。図
1において、写真撮影用三脚20の雲台21には周知の
とおり取付けねじ22が設けられていて、この取付けね
じ22によって固定部材1を雲台21上に装着すること
ができるようになっている。固定部材1は立方体状のブ
ロックであって、この固定部材1を基礎として立体写真
撮影装置が組み立てられている。図1では矢印Sで示す
手前側を撮影者側、矢印Oで示す奥側を被写体側とす
る。
【0018】図2(a)にも示すように、固定部材1の
撮影者側の面には水平方向に溝26が形成され、この溝
26に沿って水平確認手段である水準器3が嵌め込まれ
ている。固定部材1の被写体側の面には垂直方向に溝2
4が形成され、この溝24には、縦方向に向いた角パイ
プ48の下端部の狭幅部42が嵌められ、角パイプ48
の前面側の孔46を貫通した止めねじ41が固定部材1
の上記溝24の位置に形成されたねじ孔25にねじ込ま
れることによって角パイプ48が垂直方向に固定されて
いる。上記角パイプ48は撮影中心確認手段4の主体を
なしている。撮影中心確認手段4は、図2(a)(b)
に示すように、上記角パイプ48の撮影者側の壁に形成
された覗き孔43と、角パイプ48の被写体側の壁に形
成された対物孔44とを有してなる。
【0019】対物孔44は、例えば直径0.5〜1.0
mm程度の小径の孔であり、これに対して覗き孔43
は、対物孔44よりもやや大きい例えば5〜8mm程度
の孔である。接眼筒45から覗き孔43と対物孔44と
を通して見える被写体の部分が撮影中心となる。角パイ
プ48の上端の開口は適宜の蓋49によって塞がれてい
る。また、角パイプ48の撮影者側の壁に覗き孔43を
取り囲んで接眼筒45が固定されている。角パイプ48
の上端を蓋49によって塞ぎ、かつ、接眼筒45を設け
る理由は、晴天の屋外など明るい場所でも角パイプ48
内に観察の邪魔になる外光が入るのを遮蔽し、撮影中心
位置を観察しやすくするためである。このようにして、
一種のファインダによって撮影中心確認手段4が構成さ
れているが、この撮影中心確認手段4はレンズ等を用い
ることなく、覗き孔43と対物孔44、接眼筒45で構
成されているため、簡単な構成ながら見やすく、軽量
で、丈夫な、かつ、安価な撮影中心確認手段を得ること
ができる。
【0020】上記覗き孔43と対物孔44は、後述のカ
メラ装着部材7、7に装着されるカメラ10、10のレ
ンズ11、11の中心とほぼ同じ高さ位置に形成されて
いる。ただし、装着されるカメラによってはレンズ中心
の高さがまちまちであるから、上記覗き孔43と対物孔
44の高さ位置はカメラの平均的なレンズ中心高さ位置
に合わせて設定する。あるいは、覗き孔43と対物孔4
4の形成部分を上下にスライド可能として、覗き孔43
と対物孔44の高さ位置を調整可能としてもよい。
【0021】図1において、固定部材の左右両側面から
はガイドレール5、5が水平方向に一体に延び出てい
る。左右のガイドレール5、5はそれぞれ別の部材とし
てこれらを固定部材に一体に固定してもよいが、図示の
例では、高強度、高剛性を確保するために、1本のガイ
ドレールを固定部材1に貫通させ、1本のガイドレール
の左右中心位置を固定部材1に固定している。また、図
示の例では、軽量化を図るためにガイドレール5として
角パイプを使用している。さらに軽量化を図るためにガ
イドレール5の材質としてアルミニュウムその他の軽合
金、その他適宜の材質を用いてもよい。左右の各ガイド
レール5、5にはその上下の壁にガイドレール5、5の
長手方向にガイド孔52、52が形成されている。各ガ
イドレール5、5の撮影者側の壁面には、固定部材1の
左右中心位置を起点にして左右対称に距離目盛51、5
1が記されている。
【0022】左右の各ガイドレール5、5にはスライド
部材6、6が取り付けられている。各スライド部材6、
6は、上側のスライド部材61と下側のスライド部材6
2を有してなる。上側のスライド部材61、下側のスラ
イド部材62は全体として短い円筒形で、上側のスライ
ド部材61の下面側にはガイドレール5の前後の幅と同
じ幅のガイド溝63が形成されてこのガイド溝63がガ
イドレール5のほぼ上半分に嵌められ、下側のスライド
部材62の上面側にはガイドレール5の前後の幅と同じ
幅のガイド溝64が形成されてこのガイド溝64がガイ
ドレール5のほぼ下半分に嵌められている。このように
して、上下のスライド部材61、62はガイドレール5
を上下から挟み込んでいて、ガイドレール5に沿ってス
ライドできるようになっている。上下のスライド部材6
1、62はそれぞれ中心に孔67、68を有している。
【0023】上側のスライド部材61の上面側には円形
の窪み65が形成され、この窪み65にカメラ装着部材
7の下端部の円筒部71が嵌められている。上記窪み6
5の内径と上記円筒部71の外径はほぼ同じで、円筒部
71は上記窪み65の周壁に沿い、垂直方向の軸線を中
心として回転することができるようになっている。上記
スライド部材6のガイドレール5に沿った移動と、上記
カメラ装着部材7の回転は、指で摘むことができるノブ
9とこのノブ9と一体のねじ部91とを有してなる締結
部材によって暫定的に固定することができるようになっ
ている。この締結手段の構成をより具体的に説明する
と、上記ねじ部91は、下側のスライド部材62の孔6
8、ガイドレール5のガイド孔52、上側のスライド部
材61の孔57を下側からこの順に貫通し、上記カメラ
装着部材7の円筒部71の中心に形成されているねじ孔
にねじ込まれている。このため、ノブ9を摘んで回転さ
せて締め付けると、カメラ装着部材7、上側のスライド
部材61、下側のスライド部材62がガイドレール5に
締め付けられ、スライド部材6の移動と円筒部71の回
転とが暫定的に固定される。ノブ9を反対側に回転させ
て締め付け力を緩めれば、スライド部材6の移動と円筒
部71の回転が可能となる。このように構成されたスラ
イド部材6とカメラ装着部材7が左右に対をなして配置
されている。
【0024】各カメラ装着部材7は縦方向に長い板状の
部分を主体としてなり、この板状の部分の表裏を左右方
向に向けて取り付けられている。また、上記板状の部分
の前後上下のほぼ中心位置に孔74が設けられている。
この孔74を、ノブ12とこのノブ12と一体のねじ部
13からなる締結部材の上記ネジ部13が貫通してい
る。このネジ部13をカメラ10の底部に形成されてい
るねじ孔にねじ込むことによってカメラ10を縦方向の
姿勢でカメラ装着部材7に装着することができるように
なっている。各カメラ装着部材7は前述のようにそれぞ
れ上側のスライド部材61に対し垂直方向の軸線を中心
に回転させることができるようになっているが、カメラ
装着部材7の回転角度を定量的に把握することができる
ように、上側のスライド部材61とカメラ装着部材7と
から半径方向外側に向かう突出部69、72が上下に重
なるように形成され、カメラ装着部材7の回転軸線を中
心とする円弧に沿って形成された上記各突出部69、7
2の部分円弧状外周面の一方に角度目盛66が、他方に
この角度目盛66を読むための指標73が記されてい
る。図示の例では上側のスライド部材61の突出部69
に角度目盛66が、カメラ装着部材7の突出部72に指
標73が記されている。
【0025】なお、スライド部材6、6は、撮影中心確
認手段4の配置位置を左右の中心として、この中心から
左右のカメラ10、10の離間距離を設定することによ
り2台のカメラ10、10の間隔を設定することができ
るものであるため、カメラ間隔設定手段として機能す
る。また、上側のスライド部材61とカメラ装着部材7
は、2台のカメラ10、10を個別に所望の角度に設定
することができる角度設定手段150、150を構成し
ている。
【0026】前記撮影中心確認手段4の覗き孔43と対
物孔44は、カメラ装着部材7に装着されるカメラ1
0、10のレンズ11、11の高さ位置と同じ高さ位置
に設けられている。各パイプからなるガイドレール5の
左右両端部の開口は蓋53、53によって塞がれてい
る。スライド部材6、カメラ装着部材7等の材質は任意
であるが、合成樹脂、アルミ合金等を用いれば軽量化を
図ることができる。使用するカメラは、図1の例では一
眼レフカメラを想定しているが、レンジファインダ式の
カメラ、簡易型のカメラ、APSカメラ、デジタル式ス
チルカメラ、動画を撮影するビデオカメラなど、どのよ
うな形式のカメラであっても差し支えない。
【0027】次に、上記実施の形態の使用方法を動作と
ともに説明する。まず、三脚20の雲台21に固定部材
1を装着することによって上記実施の形態にかかる立体
写真撮影装置を装着する。左右のカメラ装着部材7、7
にそれぞれカメラ10、10を装着する。次に撮影中心
確認手段4を用いて被写体の撮影中心位置を確認する。
具体的には、覗き孔43、対物孔44を通して観察する
ことができる範囲の中心が撮影中心であるから、覗き孔
43、対物孔44を通して被写体を観察しながら、所望
の位置が撮影中心となるように雲台21を調整する。次
に水準器3を見ながら立体写真撮影装置が水平になるよ
うに雲台21の傾きを調整する。なお、水平度を調整し
た後撮影中心を設定してもよい。このようにして、撮影
中心と水平度とが、目見当ではなく、撮影中心確認手段
4と水準器とによって精度良く、かつ、熟練を要するこ
となく容易に設定される。
【0028】次に、距離目盛51、51を見ながら左右
のスライド部材6、6の位置を左右均等に設定して左右
のカメラ10、10の相互間隔を設定する。カメラ1
0、10の相互間隔は、被写体距離に応じて、近距離で
あれば狭く、遠距離であればそれに応じて広く設定す
る。この設定は経験に基づいて適宜行う。距離目盛5
1、51は、撮影中心確認手段4の配置位置を左右の中
心としてこの中心から左右の距離として記されているた
め、これらの距離を確認しながら左右のスライド部材
6、6の位置を設定することによって、2台のカメラ1
0、10の間隔を目見当ではなく定量的に精度良く、か
つ再現性良く設定することができる。続いてズームレン
ズ付きのカメラであれば左右のカメラ10、10の倍率
が等しくなるように設定する。
【0029】次に左右のカメラ10、10のうちの一方
のファインダを覗きながら被写体を観察し、カメラ装着
部材7とともにカメラ10を水平方向に回転させなが
ら、前記撮影中心確認手段4によって確認した被写体の
中心がファインダ視野の中心に位置するように設定す
る。この設定が終わったらノブ9を有してなる締結部材
で締め付けて、撮影中心位置からのカメラ10の離間距
離、カメラ10の回転角度位置を固定する。他方のカメ
ラ10についても同様に撮影中心位置からの離間距離、
回転角度位置を設定し、締結部材で固定する。固定部材
1、ガイドレール5は水準器3によって水平に設定され
ていて、左右のカメラ10、10は同じ高さ位置にある
ため、左右のカメラ10、10によって得られる左右の
画像の位置ずれを極めて少なくすることができる。この
とき指標73の位置にある角度目盛66を視認すること
によって角度設定手段150によるカメラの回転角度を
読み取ることができる。このようにして設定が終わった
ら、左右のカメラ10、10のシャッタを同時に作動さ
せて左右の画像を撮影する。左右のカメラ10、10の
シャッタを同時に作動させるには、途中から枝分かれし
たケーブルレリーズを用いてもよいし、リモートコント
ロール式のレリーズ装置を左右のカメラ10、10に装
着し、共通の操作装置の操作によって左右のカメラ1
0、10のレリーズ装置を同時に作動させるようにして
もよい。
【0030】以上説明した実施の形態によれば、撮影中
心確認手段4によって被写体の撮影中心を特定し、特定
された撮影中心に左右のカメラ10、10の撮影中心を
合わせて撮影することができるため、撮影された左右の
画像の重なり精度が良好で、高精度で立体視効果の高い
立体視画像を得ることができる。
【0031】図1に示す実施の形態によれば、左右のカ
メラ装着部材7、7相互の位置関係において互いに外側
の垂直面、すなわち、左側のカメラ装着部材7の左側面
と右側のカメラ装着部材7の右側面にカメラ10、10
の底面を当てて装着しているが、カメラ装着部材7、7
の左側面にそれぞれカメラ10、10を装着し、または
カメラ装着部材7、7の右側面にそれぞれカメラ10、
10を装着してもよく、カメラ装着部材7、7の互いに
内側の垂直面にカメラ10、10を装着してもよい。
【0032】上記実施の形態では、カメラ10、10の
姿勢は縦位置になる。カメラ10、10の姿勢を横位置
にするのであれば、カメラ装着部材7、7が水平態位と
なるように直角に曲がった形に形成すればよい。しか
し、何れにせよ、カメラの姿勢が縦位置になるのか横位
置になるのかはカメラ装着部材7、7の形状によって決
まり、一旦カメラ10、10をカメラ装着部材7、7に
装着した後カメラ10、10の姿勢を変更しようとする
場合は、カメラ装着部材7、7を取り替えてカメラ1
0、10を装着し直し、改めて前述の手順で設定し直す
必要があり、取り扱いが煩雑になる。このような煩雑さ
は従来の立体写真撮影装置についてもいおることであ
る。
【0033】このような取り扱いの煩雑さを解消するた
めに、前記実施の形態に手を加え、図3〜図8に示すよ
うな実施の形態を開発した。この実施の形態はカメラ装
着部の構成に特徴があるので、まずカメラ装着部につい
て説明する。図3において、符号100で示す部材はカ
メラ保持部材で、このカメラ保持部材100は、板状の
垂直片101とこの垂直片101の一側縁(図3におい
て下側縁)から直角に延びた板状のカメラ保持片102
とからなり、断面L字状に形成されている。図6に示す
ように、カメラ保持片102を貫通して装着ねじ108
が設けられていて、カメラ保持片102に載せられたカ
メラ10の底部のねじ孔に装着ねじ108をねじ込むこ
とにより、カメラ10の背面が上記垂直片101に近接
して対向した形態で、カメラ10がカメラ保持部材10
0に装着されるようになっている。
【0034】カメラ保持部材100の上記垂直片101
には、その背面側の縦横のほぼ中心位置に円柱状の突起
105が形成されており、この突起105にはねじ孔1
06が形成されている。図5、図6に示すように、上記
突起105はカメラ装着部材170の先端近くに形成さ
れた水平方向の孔171に挿入されている。カメラ装着
部材170は前述の実施の形態におけるカメラ装着部材
7に対応するもので、その取付構造については後で詳細
に説明する。カメラ装着部材170は垂直に立ち上がっ
ており、上記孔171はカメラ装着部材170を前後方
向に貫通して形成されている。カメラ装着部材170の
背面側である撮影者側からは、上記孔171を通して上
記突起105のねじ孔106に蝶番ねじ形の止めねじ1
20がねじ込まれることによって、カメラ保持部材10
0をカメラ装着部材170に固定することができるよう
になっている。
【0035】上記カメラ保持部材100は、止めねじ1
20を緩めた状態で、この止めねじ120を中心に回転
することができ、これによって、カメラ保持部材100
に保持されたカメラ10の姿勢を、縦位置または横位置
に自由に変更することができ、かつ、縦位置または横位
置で止めねじ120を締め付けることにより縦位置また
は横位置で固定することができるようになっている。
【0036】このように、カメラ10の姿勢を縦位置ま
たは横位置に任意に設定することができるが、左右の撮
影画像の位置ずれが生じないように、左右のカメラが縦
位置または横位置で所定の位置に規制されることが望ま
しい。そこで、図3、図4に示すように、カメラ保持部
材100の垂直片101の背面側に、互いに直交するX
方向およびY方向の溝103、104が設けられてい
る。図3においては溝103が縦方向、溝104が横方
向になっている。これらの溝103、104は比較的浅
く、幅が上記カメラ装着部材170の幅と等しい底が平
らな溝で、これらの溝103、104の交差部の中央に
上記突起105が設けられている。図4、図6に示す例
では、カメラ装着部材170が溝103にはまり、止め
ねじ120が締め付けられ、カメラが横方向の姿勢で保
持されている。
【0037】カメラの姿勢を上記のような横方向の姿勢
から縦方向の姿勢に変更しようとするときは、止めねじ
120を緩めてカメラ10とともにカメラ保持部材10
0を止めねじ120を中心に90゜回転させ、カメラ装
着部材170に溝104を嵌め、止めねじ120を締め
付ける。こうすることによってカメラ10は縦方向の姿
勢をとることになる。図6(b)は、このようなカメラ
の姿勢を変更するときの様子を示している。図6(b)
に示すように、止めねじ120を緩めてカメラ保持部材
100をカメラ装着部材170から溝103、104の
深さ寸法よりも多少大きい距離Sだけ離間させる。これ
によってカメラ保持部材100が回転可能となるので、
この状態で回転させ、溝103、104の何れかをカメ
ラ装着部材170にはめて止めねじ120を締め付け
る。
【0038】図4、図5は、カメラ装着部材170のガ
イドレール5への取付構造も示している。図4、図5に
おいて、符号161は上側スライド部材を、162は下
側スライド部材を示しており、基本的には前述の実施例
と同様に上側スライド部材161と下側スライド部材1
62とでスライド部材6を構成している。上側スライド
部材161の上には上記カメラ装着部材170の下端部
に一体に形成された回転部163が上側スライド部材1
61に対し水平面内において回転可能に取り付けられて
いる。カメラ装着部材170の垂直方向の本体部分と回
転部163は補強部材160によって補強されている。
図5に示すように、下側スライド部材162、ガイドレ
ール5、上側スライド部材161を貫通した蝶番ねじ状
の締結部材165がカメラ装着部材170の回転部16
3にねじ込まれている。上側スライド部材161の外周
面には回転角度目盛66が、上記回転部163の外周面
には上記回転角度目盛66を読み取るための指標73が
記されている。図5に示す例ではカメラ装着部材170
とその下端部の回転部163が一体成形された形になっ
ている。カメラ装着部材170と回転部163を合成樹
脂成形やアルミダイキャストなどで一体成形すれば、よ
り小型軽量、小型化、低コスト化を図ることができる。
もっとも、カメラ装着部材170と回転部163は別の
部材として作り、これを一体に結合してもよい。
【0039】前述の実施例と同様に、締結部材165を
緩めた状態でスライド部材6をガイドレール5に沿って
移動させることにより、左右の撮影中心位置からのカメ
ラ10の離間距離を任意に設定することができ、また、
スライド部材6に対してカメラ装着部材170を締結部
材165の中心軸線を中心にして回転させることによ
り、カメラ10の水平方向の角度を任意に設定すること
ができる。このような設定を行った後は、締結部材16
5を締め付けることにより上記設定位置で固定すること
ができる。このようなスライド部材6、カメラ装着部材
170、カメラ保持部材100等からなるユニットが、
撮影中心確認手段4を挟んで左右のガイドレール5に装
着されている。そのほか、固定部材1、撮影中心確認手
段4、ガイドレール5等の構成は前記実施の形態と同じ
であるから説明は省略する。
【0040】図7は、上記実施の形態によって左右のカ
メラ10、10を横位置に保持した例を示しており、
(a)は被写体側から見た正面図、(b)は撮影者側か
ら見た背面図である。このカメラの姿勢では、図4に示
すようにカメラ装着部材170がカメラ保持部材100
の前記溝103にはまっている。図8は左右のカメラ1
0、10を縦位置に保持した例を示しており、(a)は
被写体側から見た正面図、(b)は撮影者側から見た背
面図である。このカメラの姿勢では、カメラ装着部材1
70がカメラ保持部材100の前記溝1104にはまっ
ている。何れのカメラの姿勢にせよ、カメラ10、10
のレンズの中心の高さ位置と、撮影中心確認手段4を構
成する覗き孔43と対物孔44の高さ位置とがほぼ同じ
になっている。
【0041】上記実施の形態によれば、カメラ装着部材
170にはカメラ保持部材100の介在のもとにカメラ
10が装着されるようになっていて、カメラ保持部材1
00は止めねじ120の締め付けによってカメラ装着部
材170に固定することができるとともに、上記止めね
じ120を緩めた状態でこの止めねじ120を中心に回
転可能となっているため、カメラを装着したままカメラ
装着部材170を垂直方向に回転させることによってカ
メラの姿勢を横方向にも縦方向にも任意の姿勢をとらせ
ることができ、この姿勢のまま止めねじ120を締め付
けることによって固定することができる。さらに、カメ
ラ保持部材100には互いに直交するX方向およびY方
向の溝103、104を設け、垂直方向に延びたカメラ
装着部材170が上記XY方向の溝103、104の一
方に嵌まり、この状態で止めねじ120を締め付けるこ
とができるようにし、かつ、溝103、104の幅とカ
メラ装着部材170の幅とを同じにしたため、カメラ1
0を保持したカメラ保持部材100は、カメラ10の縦
位置または横位置の何れかに設定することができ、しか
も、この設定位置は溝103、104とカメラ装着部材
170の嵌まり合いによって所定の位置に規定されるこ
とになり、何らの調整も要することなくカメラ10を縦
位置と横位置との間で任意に、かつ、極めて容易に変更
することができる。しかも、このようなカメラの姿勢変
更は左右のカメラ10、10について同様に行うことが
できるため、左右のカメラ10、10について撮影中心
位置調整、その他各種調整が終了した後に姿勢変更して
も、調整位置がずれることはないから、調整後の姿勢変
更を極めて簡単に行うことができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、被写体の
撮影中心を確認するための撮影中心確認手段と、装置が
水平態位にあるかどうかを確認することによって装置を
水平に設定することができる水平確認手段と、上記撮影
中心確認手段の配置位置を左右の中心としてこの中心か
ら左右のカメラの離間距離を設定することにより2台の
カメラの間隔を設定することができるカメラ間隔設定手
段と、2台のカメラを個別に所望の角度に設定すること
ができる角度設定手段とを有しているため、撮影中心確
認手段で撮影中心を設定した後、この撮影中心確認手段
の配置位置を中心として左右のカメラの離間距離を設定
し、さらに、カメラのファインダを覗きながらその視野
の中心が上記撮影中心確認手段で確認した撮影中心と一
致するように上記角度設定手段によって設定することが
でき、左右のカメラによって得られる左右の画像のずれ
が少なく、精度のよい立体視画像を得ることができる。
また、水平確認手段で確認しながら水平度を調整した後
左右のカメラの撮影中心を調整して撮影すれば、左右の
画像のずれがさらに少なく、より精度の高い立体視画像
を得ることができる。
【0043】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、三脚に装着することができる固定部
材を有し、この固定部材に、撮影中心確認手段と、水平
確認手段である水準器が取り付けられているため、固定
部材を中心にしてその左右にカメラ間隔設定手段、角度
設定手段を配置し、固定部材には撮影中心確認手段、水
準器を配置することができ、固定部材を三脚に装着する
だけで立体写真撮影装置による撮影準備が整う利点があ
る。
【0044】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明において、固定部材からは左右にかつ水平方向
にガイドレールを一体に延び出させ、この左右のガイド
レールに沿って移動することができるスライド部材を設
け、各スライド部材には、ガイドレール上の任意の位置
でガイドレールに固定することができる締結部材を設け
るとともに角度設定手段を介してカメラ装着部材を設け
たため、スライド部材をガイドレールに沿って移動させ
ることにより左右のカメラの相互間隔を設定することが
できるとともに、角度設定手段によってカメラの角度を
設定することができ、さらに、締結部材による締め付け
操作によって上記左右のカメラの相互間隔とカメラの角
度とを簡単に固定することができる。
【0045】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、ガイドレールを角パイプで形成した
ため、必要な剛性を保ちながら軽量化、高精度化、コス
トの低廉化を図ることができる。
【0046】請求項5記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、ガイドレールの撮影者側の面に、固
定部材の左右中心位置を起点にして左右対称に距離目盛
を設けたため、この目盛を読みながら左右のカメラの離
間距離を設定することにより左右のカメラの相互間隔を
目分量ではなく定量的に設定することができ、しかも、
起点から左右対称にカメラを設定することができるた
め、より精度のよい立体視画像を得ることができる。
【0047】請求項6記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、角度設定手段によるカメラの回転角
度を視認するために、スライド部材とカメラ装着部材の
一方に角度目盛を他方に指標を設けたため、左右のカメ
ラの回転角度を目分量ではなく定量的に認識することが
できる。
【0048】請求項7記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、スライド部材は、ガイドレールを上
下から挟み込む上側のスライド部材と下側のスライド部
材からなり、締結部材は、指で摘むことができるノブと
このノブと一体のねじ部とを有し、このネジ部が、下側
のスライド部材と、ガイドレールにその長手方向に形成
されたガイド孔と、上側のスライド部材とを貫通し、上
側のスライド部材上に配置されているカメラ装着部材に
ねじ込まれ、上記ノブの締め付け力によりスライド部材
と角度設定手段とを固定するようにしたため、締結部材
を操作するだけでスライド部材と角度設定手段とが作動
可能な状態になり、また、これらが固定された状態とな
り、操作が極めて簡単になる。
【0049】請求項8記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、撮影中心確認手段は角パイプを主体
としてなり、この角パイプの被写体側には対物孔を、角
パイプの撮影者側には上記対物孔を通して被写体を観察
することができる覗き孔を設け、これら対物孔と覗き孔
は、2台のカメラのレンズの高さ位置と同じ高さ位置に
設けたため、極めて簡単な構成によって撮影中心確認手
段を得ることができ、また、対物孔と覗き孔をカメラの
レンズ高さ位置と同じ高さ位置にすることによって、左
右のカメラの撮影中心位置を目標位置により精度よく設
定することができる。
【0050】請求項9記載の発明によれば、請求項3記
載の発明において、カメラ装着部材にはカメラ保持部材
の介在のもとにカメラが装着されるようになっており、
カメラ保持部材は止めねじの締め付けによってカメラ装
着部材に固定することができるとともに、上記止めねじ
を緩めた状態でこの止めねじを中心に回転可能としてカ
メラの姿勢を縦または横に変更可能としたため、左右の
カメラを装着して必要な調整が終了した後カメラの姿勢
を変更したいという場合でも、カメラの再装着、再調整
といった面倒な操作を行うことなく、極めて簡単に左右
のカメラの姿勢を変更することができる。
【0051】請求項10記載の発明によれば、請求項9
記載の発明において、カメラ保持部材には互いに直交す
るX方向およびY方向の溝とねじ孔を設け、カメラ装着
部材を貫通した止めねじを上記ねじ孔にねじ込み、カメ
ラ装着部材に上記カメラ保持部材のX方向またはY方向
の溝の一方を嵌めることによってカメラの姿勢を縦また
は横に変更可能としたため、何らの調整も要することな
くカメラを縦位置と横位置との間で任意に、かつ、極め
て容易に変更することができる。しかも、このようなカ
メラの姿勢変更は左右のカメラについて同様に行うこと
ができるため、左右のカメラについて撮影中心位置調
整、その他各種調整が終了した後に姿勢変更しても、調
整位置がずれることはないから、調整後の姿勢変更を極
めて簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる2台のカメラによる立体写真撮
影装置の一実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】同上実施の形態中の撮影中心確認手段の部分を
示す(a)は分解斜視図、(b)は縦断面図である。
【図3】本発明にかかる2台のカメラによる立体写真撮
影装置に用いることができるカメラ保持部材の例を示す
斜視図である。
【図4】同上カメラ保持部材を用いた本発明にかかる2
台のカメラによる立体写真撮影装置の別の実施の形態を
示す斜視図である。
【図5】同上実施の形態中のカメラ装着部材を示す縦断
面図である。
【図6】同上実施の形態におけるカメラの姿勢変更時の
動作を示す縦断面図である。
【図7】同上実施の形態においてカメラを横位置に装着
した状態を示す(a)は正面図、(b)は背面図であ
る。
【図8】同上実施の形態においてカメラを縦位置に変更
した状態を示す(a)は正面図、(b)は背面図であ
る。
【符号の説明】
1 固定部材 3 水平確認手段としての水準器 4 撮影中心確認手段 5 ガイドレール 6 スライド部材 7 カメラ装着部材 9 締結部材のノブ 10 カメラ 11 カメラのレンズ 20 三脚 43 覗き孔 44 対物孔 51 距離目盛 52 ガイド孔 61 上側のスライド部材 62 下側のスライド部材 66 角度目盛 73 指標 91 締結部材のねじ部 100 カメラ保持部材 103 溝 104 溝 106 ねじ孔 107 ねじ孔 120 止めねじ 150 角度設定手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2台のカメラを左右一対として保持し、
    上記2台のカメラで共通の被写体を撮影することによっ
    て立体写真を撮影する装置であって、 被写体の撮影中心を確認するための撮影中心確認手段
    と、 装置が水平態位にあるかどうかを確認することによって
    装置を水平に設定することができる水平確認手段と、 上記撮影中心確認手段の配置位置を左右の中心としてこ
    の中心から左右のカメラの離間距離を設定することによ
    り上記2台のカメラの間隔を設定することができるカメ
    ラ間隔設定手段と、 上記2台のカメラを個別に所望の角度に設定することが
    できる角度設定手段とを有してなる2台のカメラによる
    立体写真撮影装置。
  2. 【請求項2】 三脚に装着することができる固定部材を
    有し、この固定部材に、撮影中心確認手段と、水平確認
    手段である水準器が取り付けられてなる請求項1記載の
    2台のカメラによる立体写真撮影装置。
  3. 【請求項3】 固定部材からは左右にかつ水平方向にガ
    イドレールが一体に延び出ていて、この左右のガイドレ
    ールに沿って移動することができるスライド部材を有
    し、各スライド部材は、ガイドレール上の任意の位置で
    ガイドレールに固定することができる締結部材を有する
    とともに角度設定手段を介してカメラ装着部材を有して
    いる請求項2記載の2台のカメラによる立体写真撮影装
    置。
  4. 【請求項4】 ガイドレールは角パイプからなる請求項
    3記載の2台のカメラによる立体写真撮影装置。
  5. 【請求項5】 ガイドレールは、撮影者側の面に、固定
    部材の左右中心位置を起点にして左右対称に距離目盛を
    有する請求項3記載の2台のカメラによる立体写真撮影
    装置。
  6. 【請求項6】 角度設定手段によるカメラの回転角度を
    視認するために、スライド部材とカメラ装着部材の一方
    に角度目盛が他方に指標が設けられている請求項3記載
    の2台のカメラによる立体写真撮影装置。
  7. 【請求項7】 スライド部材は、ガイドレールを上下か
    ら挟み込む上側のスライド部材と下側のスライド部材か
    らなり、 締結部材は、指で摘むことができるノブとこのノブと一
    体のねじ部とを有し、 このネジ部が、上記下側のスライド部材と、ガイドレー
    ルにその長手方向に形成されたガイド孔と、上記上側の
    スライド部材とを貫通し、上側のスライド部材上に配置
    されているカメラ装着部材にねじ込まれ、 上記ノブの締め付け力によって、スライド部材のスライ
    ド位置と角度設定手段によるカメラ装着部材の回転角度
    とを固定することができる請求項3記載の2台のカメラ
    による立体写真撮影装置。
  8. 【請求項8】 撮影中心確認手段は角パイプを主体とし
    てなり、この角パイプの被写体側には対物孔が、上記角
    パイプの撮影者側には上記対物孔を通して被写体を観察
    することができる覗き孔が設けられ、これら対物孔と覗
    き孔は、2台のカメラのレンズの高さ位置と同じ高さ位
    置に設けられている請求項1記載の2台のカメラによる
    立体写真撮影装置。
  9. 【請求項9】 カメラ装着部材にはカメラ保持部材の介
    在のもとにカメラが装着されるようになっており、上記
    カメラ保持部材は止めねじの締め付けによってカメラ装
    着部材に固定することができるとともに、上記止めねじ
    を緩めた状態でこの止めねじを中心に回転可能としてカ
    メラの姿勢を縦または横に変更可能とした請求項3記載
    の2台のカメラによる立体写真撮影装置。
  10. 【請求項10】 カメラ保持部材には互いに直交するX
    方向およびY方向の溝とねじ孔が設けられ、カメラ装着
    部材を貫通した止めねじが上記ねじ孔にねじ込まれ、カ
    メラ装着部材は上記カメラ保持部材のX方向またはY方
    向の溝の一方に嵌まることによってカメラの姿勢を縦ま
    たは横に変更可能とした請求項9記載の2台のカメラに
    よる立体写真撮影装置。
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