JPH1039434A - 立体写真撮影装置及びそれを用いた撮影方法 - Google Patents

立体写真撮影装置及びそれを用いた撮影方法

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JPH1039434A
JPH1039434A JP19628096A JP19628096A JPH1039434A JP H1039434 A JPH1039434 A JP H1039434A JP 19628096 A JP19628096 A JP 19628096A JP 19628096 A JP19628096 A JP 19628096A JP H1039434 A JPH1039434 A JP H1039434A
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photographing
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stereoscopic
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Katsumasa Nishimura
勝正 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でしかも容易な作業により、立体
写真に用いる角度の異なる同一被写体の正確な複数カッ
トを得ることを目的とする。 【解決手段】 立体写真撮影装置1は、被写体に対する
角度を変更し得るようにカメラKを取り付ける取付部材
2と、カメラKの取り付け面に対して該取付部材2を水
平に移動する水平移動部3と、取付部材2及び水平移動
部3を被写体に対して前後に移動する前後移動部4と、
これら水平及び前後移動部3,4のそれぞれに記した移
動量の計測目盛5とを備えている。その撮影方法は、そ
の画枠における被写体の基準位置で合焦し、この合焦状
態を維持しつつ、水平に移動し、角度を変更し、撮影位
置を前後して撮影するようにしたので、被写体を中心と
した同一円周上の複数位置から精度よく撮影することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元的に遠近感
を視認することができる立体写真を、容易に、かつ正確
に撮影することができる立体写真撮影装置及び方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、立体写真は、普通に眺めるだけ
で、重なり合う被写体の前後又は手前奥関係が3次元的
に視認できる。この立体写真は、被写体に集中した右目
の視線と左目の視線との交わる角度によって人間が遠近
を判定していることを利用して、右目と左目に相当する
それぞれの位置から同一被写体を撮影し、それを各々の
目で別々に見ることで、複数撮影した写真を1つの立体
像として見ることができる。この立体写真の3次元的な
立体(遠近)効果は、右目用、左目用の各々の被写体に
対する角度によって程度が異なる。
【0003】一般的に、立体写真を撮影するには、複眼
レンズを有したカメラを用いて一度に撮影する、又は単
眼レンズのカメラを用いて角度を変えて複数回撮影する
といった手法により行われる。複眼レンズを有したカメ
ラでは、横に並んだ複数のレンズによりそれぞれ角度の
異なる同一被写体のカットを同時、同位置において撮影
する。一方、単眼レンズの場合では、そのような撮影を
するために、角度の異なる位置に移動して同一被写体を
複数回撮影する。そして、立体写真とするためには、撮
影された複数カットを、カマボコ状の微細なレンズ群が
配置されたレンチキュラーレンズが表面にコーティング
された印画紙に焼付ける。
【0004】ところで、正確な立体写真を作成しようと
すると、角度の異なる複数被写体を等距離で、かつ角度
の異なった複数位置、つまりカメラレンズが被写体を中
心として同一円周上に移動した正確な位置から撮影する
必要がある。この点において、上述した複眼レンズを有
したカメラは、レンズを横一列に平行に固定配置してい
るので、被写体を中心とした正確な同一円周上での撮影
は不可能である。同様に、単眼レンズにおいても、撮影
位置を平行に移動しただけでは正確な立体写真を作成す
ることはできない。そこで、実際には、撮影に際して
は、レンズを平行に移動させた状態で複数カットを得
て、被写体からの距離の誤差を含んだこれらの複数カッ
トを被写体を中心とした同一円周上の等距離に修正す
る。この修正は、印画紙に焼付ける際に、印画紙が光源
を中心として同心円上を自動的に移動する立体写真用の
焼付け機により行われる。なお、この修正は、経験を積
めば手焼きによってでも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、立体写
真を効果的に、かつ自由に表現しようとすると、上述し
たような原理や撮影技術を要するために、容易に作成す
ることは困難である。すなわち、複眼レンズを有したカ
メラによる場合は、まず、そのようなカメラを入手する
必要があり、また、複眼レンズの各々が固定されている
ので、自由な立体表現ができない。つまり、上述したよ
うに立体写真の立体(遠近)効果は、被写体に対する複
数カットの各々の角度によって変化するのであるが、複
眼レンズを有したカメラはレンズが固定されているの
で、撮影した複数カットの各々の角度が全て画一的なも
のとなり、自由な立体表現が、すなわち、前後又は手前
奥関係の空間的広がりが、限られたものになってしまう
といった問題がある。
【0006】一方、上述した単眼レンズのカメラを用い
て立体写真用の複数カットを撮影しようとするには、原
理的には上述した方法で行うのではあるが、実際にはカ
メラマンの経験と勘に頼っているのが実情であり、正確
でかつ安定して、被写体に対するある撮影位置から平行
に移動することは困難であるといった問題があった。特
に被写体のサイズが小さい場合には、カメラをミリ単位
で移動させなければ立体写真の立体(遠近)効果を得る
ことができず、そのように移動することは非常に困難で
あるといった問題があった。
【0007】また、複眼レンズ及び単眼レンズのカメラ
によって得た立体写真用の複数カットは、複眼レンズで
は、被写体中心に合焦するのは一つのレンズのみであ
り、他のレンズは正確には合焦していないこと、また、
単眼レンズでは、移動する度に合焦したとしても、移動
位置が不正確な場合があること、などの理由から、一枚
の立体写真とした際に、効果的に立体(遠近)感を得る
ことができないことがある。
【0008】さらに、そのような撮影位置の誤差は立体
写真用の焼付け機により修正すればよいのであるが、一
般的にそのような焼付け機を所有していることは稀であ
り、また、仮に立体写真用の焼付け機により修正すると
しても、不正確に撮影された複数カットをそのカット毎
に誤差を計算し、立体写真用の焼付け機に入力すること
は手間である。
【0009】本発明は、上記の問題を解決するためのも
のであり、単眼レンズのカメラ、つまりは通常のカメラ
を使用して簡単に立体写真用の複数カットを撮影するこ
とができ、その複数カットは正確な位置にて安定して撮
影することができ、被写体からの距離や角度を正確に測
るための特別な装置を何ら必要とせず、簡単な構成及び
設定により、自由で正確な立体写真の作成を可能とする
立体写真撮影装置及び方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、撮影手段の角度を変更できる取付部材
を、該撮影手段を取付けた状態で水平及び前後に移動す
るようにし、移動したときのピント合わせは、撮影手段
によって行うのではなく、撮影手段と被写体との距離と
角度を調整して行うものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に係る立体写真
撮影装置は、3次元的な遠近感が得られる立体写真の撮
影をするために同一被写体を角度の異なる各位置で撮影
する装置であって、被写体に対する角度を変更し得るよ
うに撮影手段を取り付ける取付部材と、撮影手段の取り
付け面に対して該取付部材を水平に移動する水平移動部
と、取付部材及び水平移動部を被写体に対して前後に移
動する前後移動部と、これら水平及び前後移動部のそれ
ぞれに記した移動量の計測目盛とを備えたものである。
【0012】上記構成によれば、撮影手段は、被写体に
対して角度を変更し得るように取付部材に取り付けられ
る。この取付部材は、水平移動部により撮影手段の設置
面に対して水平に移動する。これら取付部材及び水平移
動部は、前後移動部により被写体に対して前後に移動す
る。このように、撮影手段を水平に移動した際に生じる
被写体に対する前後距離及び撮影手段の角度を設定する
ことで、合焦している撮影手段は、被写体を中心とした
同一円周上の複数の位置から撮影することができる。
【0013】また、請求項2に係る立体写真撮影方法
は、請求項1に記載の立体写真撮影装置を用いた撮影方
法であって、その画枠における被写体の基準位置で合焦
し、この合焦状態を維持しつつ、撮影位置を水平に移動
し、撮影手段の角度を変更し、撮影位置を前後に移動し
て被写体を中心とする同一円周上の複数位置から撮影す
るものである。
【0014】上記方法によれば、撮影手段を被写体に対
して同一円周上に位置させるには、ある基準とする位置
において設定した画枠内の基準ポイントが、移動後の位
置において合焦するように撮影手段の角度及び前後距離
を調整すればよい。すなわち、ある基準とする位置で合
焦した状態で、平行に移動した後、この移動によりずれ
たピントを撮影手段の被写体に対する前後距離及び該撮
影手段の角度を変更することにより合わせれば、ピント
を狂わせることなく被写体を中心とした同一円周上で正
確に複数移動でき、その位置から正確な撮影を行うこと
ができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は本発明の立体写真撮影装置の概略
構成を示す斜視図、図2はその正面図、図3はその側面
図、図4は撮影手段としてカメラを取付けた状態を示す
斜視図、図5は本発明の立体写真撮影方法を説明するた
めの図、図6は立体写真撮影装置に付加的に設ける雲台
の概略を示す図である。本立体写真撮影装置1は、3次
元的な遠近感が得られる立体写真の撮影をするために同
一被写体を角度の異なる各位置で撮影するものである。
立体写真撮影装置1は、被写体に対する角度を変更し得
るようにカメラKを取り付ける取付部材2と、カメラK
の取り付け面に対して取付部材2を水平に移動する水平
移動部3と、取付部材2及び水平移動部3を被写体に対
して前後に移動する前後移動部4と、これら水平及び前
後移動部3,4のそれぞれに記した移動量の計測目盛5
とを有している。
【0016】取付部材2は、対をなす2又形状の移動ブ
ロック2A,2Aの対向面の上部に、カメラKを保持す
るための一対のL字型部材2Bを設けている。L字型部
材2Bは、その一面2a間にカメラKを挟持することが
でき、他面2bの重なり合う部分にカメラKを取付載置
するようにしている。また、該他面2bの重なり合う部
分には、一面2a間の間隔を調整する、及びカメラKの
三脚取付穴に立体写真撮影装置1を取り付けるための、
取付兼調整部2Cを有している。取付兼調整部2Cはボ
ルト2cとナット2dで、L字型部材2Bの他面2bの
重なり合う部分の奥行き幅略中央部位に形成したスライ
ド孔2eを表裏面から締めつけ、緩めてカメラKの角度
を変更したりL字型部材2Bの一面2a間の幅を調整す
る。なお、L字型部材2Bの一面2aの上部には、カメ
ラK以外の撮影手段を保持するための把持部2fを設け
ている。
【0017】上記、移動ブロック2Aの2又形状の各々
の脚部には、それぞれの脚部に内側に対向した溝2gを
形成している。この溝2gには、水平移動部3のレール
板3Aを挿通している。このレール板3Aの上面には移
動ラック3aを設けており、この移動ラック3aは、移
動ブロック2Aの一対の脚部間に設けた移動ピニオン2
hと噛合し、移動ブロック2Aの調整つまみ2iを回す
ことによりレール板3A上を移動ブロック2Aが移動す
るようになっている。
【0018】また、レール板3Aの表面には、移動ブロ
ック2Aとレール板3Aとの相対的な移動量をカメラK
の設置面に対する水平移動量として計測するための計測
用目盛5を記している。また、このレール板3Aの下部
には、該レール板3Aの基準位置調整と後述の前後移動
部4との接続のための調整接続ブロック3Bを設けてい
る。この調整接続ブロック3Bは、略凹状の窪みの内側
面にレール板3Aが嵌められ、その内側面間の距離を狭
くすることでレール板3Aを調整接続ブロック3Bに対
して固定し、また広くすることでレール板3Aと調整接
続ブロック3Bとを相対的に移動するようにできる。こ
の調整は、調整つまみ3bを回すことで行う。
【0019】上記、調整接続ブロック3Bの下部には、
前後移動部4が位置している。この前後移動部4は、調
整接続ブロック3Bの下部に一体的に設けられたレール
受けブロック4Aに、レール板4Bを挿通し、レール受
けブロック4Aとレール板4Bとが相対的に移動するこ
とで、レール板4Bより上方にある全ての部材が被写体
に対して前後する。そして、その前後移動のための機構
は、水平移動部3と同等となっており、レール板4B上
の移動ラック4aと、レール受けブロック4Aの対向内
側面に設けた移動ピニオン4bとが噛合し、調整つまみ
4cを回すことで前後移動する構成となっている。そし
て、レール板4Bの表面には、レール受けブロック4A
とレール板4Bとの相対的な移動量を被写体に対するカ
メラKの前後移動量として計測するための計測目盛5を
記している。
【0020】さらに、このレール板4Bの下部には、レ
ール板4Bの基準位置調整、及び三脚ねじの接続のため
の調整接続ブロック6を設けている。この調整接続ブロ
ック6は、略凹状の窪みの内側面にレール板4Bが嵌め
られ、その内側面間の距離を狭くすることでレール板4
Bを調整接続ブロック6に対して固定し、また広くする
ことでレール板4Bと調整接続ブロック6とを相対的に
移動するようにできる。この調整は、調整つまみ6aを
回すことで行う。そして、この調整接続ブロック6の下
部に三脚ねじ7が螺合して三脚を取り付ける。
【0021】次に、上記構成の立体写真撮影装置1によ
る立体写真撮影方法を説明する。立体写真は、右目と左
目に相当するそれぞれの位置から同一被写体を撮影する
必要があり、そのために角度の異なる位置に移動して同
一被写体を複数回撮影する。そして、撮影された複数カ
ットを、カマボコ状の微細なレンズ群が配置されたレン
チキュラーレンズが表面にコーティングされた印画紙に
焼付けるといった手順で作成する。
【0022】上記の手順において、立体写真を作成する
ために同一被写体を角度の異なる複数位置から撮影する
には、立体写真撮影装置1を被写体を中心として移動す
る。いま、仮に同一被写体Pを異なる3箇所(a),
(b),(c)から撮影する場合、まず、(a)の場所
にて、被写体に合焦する。このとき、ファインダー画枠
内において、被写体の基準位置を設定し、ここを移動中
心位置とする。次に、まず左右移動を行い(b)の位置
に移動する。次に、ファインダーを覗いて被写体の基準
位置を合わせるためにカメラKの角度を変更する。そし
て、この基準位置において、ピントを合わせるために、
前後移動を行い、合焦したら撮影を行う。また、(c)
においても同様に移動し、カメラKの角度を変更し、基
準位置においてピントが合うようにカメラKを前後さ
せ、撮影する。
【0023】この手順において、カメラKによりピント
を合わせるのは、最初(a)においてのみであり、
(a)において、一旦、基準位置でピントを合わせた
ら、移動後は、全て立体写真撮影装置1の取付部材2に
よるカメラKの角度変更、前後移動部4による前後移動
によって、ピントを合わせる。(a)−(b)間、
(a)−(c)間の左右移動量及び前後移動量は、それ
ぞれ同一でもよいし、被写体を中心として同一円周上と
なる位置ならば適宜異なってもよい。これにより、移動
後に基準位置において合焦した場所が、被写体P(移動
中心位置)から同一円周上にカメラKを移動した位置に
相当する。つまり、本立体写真撮影装置1は、何ら特別
な計測手段を要しないで正確に被写体を中心とした同一
円周上にカメラを移動させることができ、その誤差は極
めて小さく、従って、立体写真用の同一被写体の正確な
複数カットを得ることができる。
【0024】なお、上記した場合は、大きく移動した例
を示したが、もちろん、微少移動にも対応でき、例え
ば、写真撮影の可能な顕微鏡を把持部2fに取り付け、
立体写真用の複数カットを撮影することも可能である。
また、本立体写真撮影装置1に取付可能な撮影手段であ
れば、上述したような撮影が可能であり、その用途は非
常に広く、一般のカメラに限らない。また、計測目盛5
により、(a)の場所を中心として(b)と(c)が左
右に対称移動する場合や、前後に移動する場合は、計測
目盛5の計測範囲内での移動であれば、該計測目盛5を
参照して移動する。また、通常、ファインダーの画枠に
はセンター位置に十字などの表示が存在するので、これ
を基準位置として移動するようにしてもよい。
【0025】さて、上述した手順により撮影した複数カ
ットは表面にレンチキュラーレンズがコーティングされ
た印画紙に焼付けて一枚の立体写真とする。完成した立
体写真は、上記のように同一被写体を角度の異なる複数
位置において正確に撮影しているので、重なった被写体
の前後又は手前奥関係を3次元的に忠実に表現すること
ができ、撮影段階において計算した立体(遠近)の度合
いも自由に、かつ効果的に再現することができる。
【0026】ところで、立体写真は、同一被写体を複数
の角度の異なる位置から撮影し、この複数カットを用い
て一枚の立体写真を作成するので、複数カットの各々が
正確に撮影されいていないと、立体(遠近)感が効果的
に視認できる立体写真を作成することができない。すな
わち、従来では、複眼レンズを有したカメラで一度に撮
影したり、単眼レンズのカメラをカメラマンの経験と勘
で移動させて複数回撮影するようにしていた。しかし、
複眼レンズを有したカメラではレンズの位置が固定され
ているので、その撮影角度が画一的となり作成した立体
写真の立体(遠近)表現に変化がなく、また、距離が不
正確である。さらに、単眼レンズのカメラでは、カメラ
マンの経験と勘のみでは正確にカメラを角度の異なる複
数位置に移動することが非常に困難であり正確な立体写
真を得られなかった。
【0027】また、従来では、複眼、単眼レンズのカメ
ラで立体写真用に複数カットを撮影しても、いずれも左
右に平行に移動したものであり、結果的に、立体写真用
の焼付け機を用いて(手焼きでも可能ではあるが経験が
必要)修正する必要が生じ、手間がかかり、また、撮影
段階で始めから誤差を含んでいるので正確ではない。こ
れに対して、本立体写真撮影装置1、及び該装置1を用
いた撮影方法は、そのような不都合や困難はなく、誰で
も簡単に立体写真用の複数カットを撮影することがで
き、正確で立体表現の自由度が高い立体写真を作成する
ことができる。
【0028】なお、上述した例は、被写体Pに対してカ
メラKが該被写体Pを中心に平面的に同一円周上に移動
した例を示したが、例えば、被写体Pを中心にカメラK
を上記と直交する面で同一円周上に移動する場合は、図
6に示す部材を用いることができる。すなわち、通常、
カメラKに付加的に取り付けられる雲台10を、カメラ
Kと立体写真撮影装置1との間に介在してカメラKを上
下に振って角度を調整し、その分、前後移動部4により
前後すればよい。
【0029】雲台10は、水平ハンドル11を回してカ
メラKの上下の角度を変更することができ、首振りハン
ドル12を操作することでカメラKの左右の角度を変更
することができ、回転ハンドル13を回すことで全体の
左右の角度を変更することができる。そして、運台10
をL字型部材2Bの他面2b上に、ボルト2cとナット
2dでもって取り付けることで、正確に被写体Pを中心
にカメラKを上記と直交する面で同一円周上に移動する
ことができる。もちろんその場合の撮影においても、基
準となる位置でピントを合わせた後は、上下方向に移動
した際にも、カメラKによってピント合わせを行わず、
カメラKを水平移動部3及び前後移動部4などで移動さ
せることによりピントを合わせるのである。
【0030】なお、本発明は、上記の実施例に限らず種
々の変形が可能であり、また、L字型部材2Bは特に別
々の部材でなくても一体に成型され、L字形部材2の一
面2a,2a間に、対向間中心に向かって付勢する弾性
部材を配置し、撮影手段をL字型部材に固定するときに
は、その弾性部材に抗して一面2a,2a間を広げて配
置するようにしてもよい。その他、立体写真撮影装置1
の細部構成及び方法において、その趣旨を逸脱しない範
囲で変形しても上記と同等の作用効果を得ることができ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る立体写真撮影装
置は、撮影手段を被写体を中心とした同一円周上に複数
移動するために、取付部材により撮影手段の被写体に対
する角度を変更し、水平移動部により撮影手段を水平に
移動し、この水平に移動した時の前後の距離の誤差を前
後移動部により、修正するようにし、各々の移動に関し
ては計測目盛を参照しながら移動量を確認できるように
したので、立体写真用の同一被写体の角度の異なる複数
カットは、被写体から距離を測ることに関して何ら特別
な手段を必要としないで、簡単な構成で、しかも容易な
操作により正確な位置から安定して撮影することができ
る。
【0032】また、請求項2に係る立体写真撮影方法
は、上記請求項1の立体写真撮影装置を用いて、撮影手
段を水平に移動した後、撮影手段の被写体に対する前後
距離の誤差及び角度のずれを各々調整して解消するよう
にし、すなわち、基準とする位置において設定した画枠
内の基準ポイントが、移動後の位置において合焦するよ
うに撮影手段の角度及び前後距離を調整するようにした
ので、特別な手段を用いなくとも被写体を中心とした同
一円周上に撮影手段を複数移動することができ、この場
所から正確な撮影をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による立体写真撮影装置の概
略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例による立体写真撮影装置の概
略構成を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施例による立体写真撮影装置の概
略構成を示す側面図である。
【図4】本発明の一実施例による立体写真撮影装置にカ
メラを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例による立体写真撮影方法を説
明するための図である。
【図6】本発明の一実施例による立体写真撮影装置に付
加的に取付可能な雲台の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 立体写真撮影装置 2 取付部材 3 水平移動部 4 前後移動部 5 計測用目盛 K カメラ P 被写体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3次元的な遠近感が得られる立体写真の
    撮影をするために同一被写体を角度の異なる各位置で撮
    影する装置であって、被写体に対する角度を変更し得る
    ように撮影手段を取り付ける取付部材と、前記撮影手段
    の取り付け面に対して該取付部材を水平に移動する水平
    移動部と、前記取付部材及び前記水平移動部を被写体に
    対して前後に移動する前後移動部と、これら水平及び前
    後移動部のそれぞれに記した移動量の計測目盛とを備え
    たことを特徴とする立体写真撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の立体写真撮影装置
    を用いた撮影方法であって、その画枠における被写体の
    基準位置で合焦し、この合焦状態を維持しつつ、撮影位
    置を水平に移動し、撮影手段の角度を変更し、撮影位置
    を前後に移動して被写体を中心とする同一円周上の複数
    位置から撮影することを特徴とする立体写真撮影方法。
JP19628096A 1996-07-25 1996-07-25 立体写真撮影装置及びそれを用いた撮影方法 Pending JPH1039434A (ja)

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Cited By (3)

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KR20020014493A (ko) * 2000-08-18 2002-02-25 이용범 초점과 주시각을 동시에 조절할 수 있는 입체영상 카메라및 입체영상 카메라의 초점과 주시각 동시 제어방법
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