JPH11157705A - 印字処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単票を吸入する機構部の操作性、生産性、信
頼性、保守性を向上した印字処理装置を得る。 【解決手段】 印字媒体の搬送路内における搬送方向に
対して直交した方向に並列に配置され、印字媒体の搬送
方向の端部を検出する２つのセンサが設けられる。カウ
ンタ１は、一方のセンサを遮光した時点で一定時間間隔
のカウントを開始し、他方のセンサを遮光した時点でカ
ウントを停止する。算出部２は、印字媒体を搬送する搬
送速度から遮光角度を算出する。判断部３は、算出部２
によって算出した斜行角度によって、吸入した印字媒体
をリジェクトするか否か判断する。調整部４は、斜行と
判断する角度を調整する。記憶部５は、調整部４で調整
した斜行角度を記憶する。また、制御部６は、本印字処
理装置の全体の動作の制御を司る。搬送路内における印
字媒体の斜行角度に対する許容斜行角度を任意に設定可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、印字処理装置に関
し、例えば、搬送路に取り付けられたセンサによって斜
行を検知する、単票を吸入して印字する印字処理装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、印字処理装置は、例えば、印字媒
体の斜行発生の有無の検知を行う。この検知の例とし
て、印字媒体吸入口の突き当て面付近の搬送路に取り付
けられたセンサと、印字媒体を搬送している時間を計測
するタイマと、印字媒体を吸入し始めてから一定時間毎
に前記の突き当て面付近の搬送路センサを監視する手段
とを有して構成される。検知の手順例としては、挿入さ
れた印字媒体を搬送開始してから、規定時間の間に一定
間隔で吸入口の突き当て面近傍のセンサを監視し、セン
サが通光した場合に、吸入された印字媒体が斜行してい
ると判断してリジェクト処理を行う。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の吸入媒体の斜行チェックの方式では、吸入媒体の挿
入感覚は、突き当て面近傍の搬送路センサの取付精度に
よって決定される。このため、装置毎のセンサの取付製
造工数が増加し、またセンサの取付位置の自由度がなく
なるため、搬送路センサ配置等の設計にも多大な考慮が
必要となり、規制を伴うことになる。また、突き当て面
近傍のセンサ取付位置によって、吸入された印字媒体の
リジェクト率が決定するため、リジェクト率を縮小する
ために斜行検知の角度を変更しようとした場合にも、メ
カ調整が伴い容易に変更できないし、また、調整範囲に
も限界があるという欠点がある。

【０００４】また、突き当て面近傍の搬送路センサは搬
送路の内側だけにしか装着することはできないため、吸
入された印字媒体の斜行を検知する角度は一方向の斜行
しか検知できず、逆方向に斜行した媒体については斜行
検知することができないという欠点がある。

【０００５】上記の各欠点に伴う第一の問題点は、従来
の技術において吸入された印字媒体の斜行を検知するセ
ンサの調整工数が多大に必要であるため製造工数が増加
する。その理由は、吸入された印字媒体の斜行を検知す
るセンサが、突き当て面近傍にあり、装置毎の印字媒体
の挿入間隔を均一にするためには、緻密で多くの調整を
必要とするためである。

【０００６】第二の問題点は、従来の技術において挿入
された印字媒体のリジェクト率を縮小するために、吸入
された印字媒体の斜行を検知する角度の変更を容易に行
うことができない。その理由は、吸入された印字媒体の
斜行角度の決定は、上記の突き当て面近傍のセンサ取付
位置によって決定され、変更はセンサ取付位置の調整と
なるためであり、また調整範囲も大きく取ることはでき
ない。

【０００７】第三の問題点は、従来の技術において挿入
された印字媒体の種類毎に斜行検知の角度を変更するこ
とはできない。その理由は、上記したように吸入された
印字媒体の斜行角度を決定するのは突き当て面近傍に取
り付けられたセンサの取付位置で一意に決定されるため
である。

【０００８】第四の問題点は、従来の技術において、例
えば左突き当て装置の場合、右肩下がりの斜行について
は検知することができたが、右肩上がりの斜行について
は検知することができない。その理由は、吸入された印
字媒体の斜行を検知する突き当て面近傍のセンサは、突
き当て面より搬送路内側にしか装着することができない
ため、一方向の斜行角度しか検知することができないか
らである。

【０００９】本発明は、単票を吸入する機構部の操作
性、生産性、信頼性、保守性を向上した印字処理装置を
提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の印字処理装置は、所定の印字媒体の搬送路
内における搬送方向に対して直交した方向に並列に配置
され、印字媒体の搬送方向の端部を検出する２つのセン
サと、搬送される印字媒体が２つのセンサが端部を検出
する時間差を計数するカウンタと、時間差に基づき印字
媒体の斜行角度を計算する算出手段と、計算した斜行角
度から吸入した印字媒体をリジェクトするか否か判断す
るために設定された許容斜行角度を調整する調整手段
と、２つのセンサの取り付け位置の誤差により生じる時
間差の値を記憶する記憶手段とを有し、搬送路内におけ
る印字媒体の斜行角度に対する許容斜行角度を任意に設
定可能としたことを特徴としている。

【００１１】また、上記のカウンタでの時間差の計数
は、２つのセンサの一方のセンサが端部を検知した時点
で一定時間間隔のカウントを開始し、他方のセンサが端
部を検知した時点でカウントを停止する時間計数とし、
斜行角度の計算は、印字媒体の搬送速度を考慮して行う
とよい。

【００１２】さらに、上記の印字処理装置はこの印字処
理装置の全体の動作を制御する制御手段を有し、搬送路
は印字媒体を吸入し搬送する吸入搬送路とし、斜行角度
の検知は印字媒体の正負の斜行角度において検知可能と
するとよい。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よる印字処理装置の実施の形態を詳細に説明する。図１
および図２を参照すると本発明の印字処理装置の一実施
形態が示されている。

【００１４】図１および図２において、本実施形態の印
字処理装置は、カウンタ１、算出部２、判断部３、調整
部４、記憶部５、制御部６、（光学）センサ１２、１３
を有して構成される。

【００１５】上記構成部のカウンタ１は、一方のセンサ
１２を遮光した時点で一定時間間隔のカウントを開始
し、搬送路上に並列に並んだ他方のセンサ１３を遮光し
た時点でカウントを停止する計数器である。

【００１６】算出部２は、印字媒体１１を搬送する搬送
速度から斜行角度を算出する算出手段である。判断部３
は、算出部２によって算出した斜行角度によって、吸入
した印字媒体１１をリジェクトするか否か判断する判断
手段である。調整部４は、斜行と判断する角度を調整す
る調整手段である。記憶部５は、調整部４で調整した斜
行角度を記憶する記憶手段である。また、制御部６は、
本印字処理装置の全体の動作の制御を司る制御手段であ
る。

【００１７】本発明の最良の実施の形態は、搬送路上に
吸入される印字媒体の搬送方向に直交し、並列に直線に
並んだ２つの光学的なセンサ素子を有し、挿入された媒
体を搬送すると、搬送するとともに搬送路上に印字媒体
搬送方向に直交する並列にならんだ一方のセンサ１２を
遮光した時点で、一定時間間隔のカウントを開始し、搬
送路上に並列に並んだ他方のセンサ１３を遮光した時点
でカウントを停止する。

【００１８】次に本発明の実施の形態の動作について、
図を参照して詳細に説明する。搬送路上に吸入される印
字媒体１１の搬送方向に直交する並列にならんだ、一方
のセンサ１２を遮光した時点で、カウンタ１が一定時間
間隔のカウントを開始し、搬送路上に並列に並んだ他方
のセンサ１３を遮光した時点でカウントを停止する。

【００１９】カウンタ１によって計数したカウント値を
用い、吸入された印字媒体の斜行角度を算出部２が算出
する。この算出した値を、吸入した印字媒体１１をリジ
ェクトするか否かを判断部３にて判断する。そのとき、
事前に出荷時に調整部４を用いて調整された、記憶部５
が記憶している斜行角度調整値を参照して、この算出し
た印字媒体１１の斜行角度と前述の記憶部５の参照した
調整値を加味して、判断部３にて判断する。

【００２０】搬送路上に吸入される印字媒体１１の搬送
方向に直交する並列に並んだどちらか一方のセンサを、
吸入された印字媒体１１の先端が遮光した時に印字媒体
１１の斜行角度を算出するために使用する。一定時間の
間隔でカウンタ１がカウント動作開始する。搬送路上の
センサ１２または１３のどちらかの印字媒体の検知に基
づき、カウンタ１が動作を開始する。このため、印字媒
体の斜行角度を正負の両方ともに検知することができ
る。なお、上記の印字媒体の搬送路は、例えば、吸入方
式の吸入搬送路で構成される。

【００２１】上記の実施形態によれば、下記の効果が発
生する。第１の効果として、吸入された印字媒体の斜行
角度による、挿入媒体のリジェクト率を縮減することが
できる。その理由は、吸入された印字媒体の斜行角度を
前後走行（Ｆ／Ｗ）で定量的に判断するため、ダイナミ
ックに変更することが可能となるためである。

【００２２】第二の効果は、生産時の斜行検知するセン
サ取付工数および調整工数を削減することができる。そ
の理由は、吸入された印字媒体の斜行角度をメカ的に取
り付けられたセンサの取付位置によって左右されずに、
一方のセンサを検知してから、もう一方のセンサを検知
するまでの時間で斜行角度を算出し、またＦ／Ｗで定量
的な数値での判断を行っているため、調整値が設定可能
であるためである。

【００２３】第三の効果は、吸入された印字媒体の斜行
角度の正負の判断が可能であることである。その理由
は、吸入された印字媒体の搬送方向に直交する並列の２
つのセンサのどちらか一方が遮光してから、もう一方の
センサが遮光するまでの時間をカウントしているため、
どちら側に斜行していても検知できるためである。

【００２４】第四の効果は、ユーザ側の個々の異なる間
隔によるリジェクト率の変更も、調整値を変更すること
により、ダイナミックに変更可能であるため、保守性の
向上となる。その理由は、前述するように、斜行角度が
Ｆ／Ｗでの定量的な数値で判断しているために、ダイナ
ミックに変更可能であり、調整範囲が大きく変更できる
ためである。

【００２５】尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施
の一例である。但し、これに限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施
が可能である。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
印字処理装置は、所定の印字媒体の搬送路内における搬
送方向に対して直交した方向に並列に配置され、印字媒
体の搬送方向の端部を検出し、２つのセンサが搬送され
る印字媒体の２つの端部を検出し時間差を計数する。こ
の時間差に基づき印字媒体の斜行角度を計算し、計算し
た斜行角度から吸入した印字媒体をリジェクトするか否
か判断するために設定された許容斜行角度を調整し、２
つのセンサの取り付け位置の誤差により生じる時間差の
値を記憶する。この構成により、搬送路内における印字
媒体の斜行角度に対する許容斜行角度を任意に設定する
ことが可能となる。

【００２７】よって、吸入された印字媒体の斜行角度に
よる、挿入媒体のリジェクト率を縮減することができ
る。その理由は、吸入された印字媒体の斜行角度をＦ／
Ｗで定量的に判断するためダイナミックに変更すること
が可能であるためである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の印字処理装置の実施形態のブロック構
成図である。

【図２】センサの構成を説明するための概念図である。

【符号の説明】

１ カウンタ ２ 算出部 ３ 判断部 ４ 調整部 ５ 記憶部 ６ 制御部 １１ 印字媒体 １２、１３ センサ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の印字媒体の搬送路内における搬送
   方向に対して直交した方向に並列に配置され、前記印字
   媒体の前記搬送方向の端部を検出する２つのセンサと、 搬送される前記印字媒体が前記２つのセンサが前記端部
   を検出する時間差を計数するカウンタと、 前記時間差に基づき前記印字媒体の斜行角度を計算する
   算出手段と、 前記計算した斜行角度から吸入した印字媒体をリジェク
   トするか否か判断するために設定された許容斜行角度を
   調整する調整手段と、 前記２つのセンサの取り付け位置の誤差により生じる前
   記時間差の値を記憶する記憶手段とを有し、 前記搬送路内における前記印字媒体の斜行角度に対する
   前記許容斜行角度を任意に設定可能としたことを特徴と
   する印字処理装置。
2. 【請求項２】 前記カウンタでの時間差の計数は、前記
   ２つのセンサの一方のセンサが前記端部を検知した時点
   で一定時間間隔のカウントを開始し、他方のセンサが前
   記端部を検知した時点でカウントを停止する時間計数で
   あることを特徴とする請求項１に記載の印字処理装置。
3. 【請求項３】 前記斜行角度の計算は、前記印字媒体の
   搬送速度を考慮して行うことを特徴とする請求項１また
   は２に記載の印字処理装置。
4. 【請求項４】 前記印字処理装置は、さらに、該印字処
   理装置の全体の動作を制御する制御手段を有することを
   特徴とする請求項１から３の何れか１項に記載の印字処
   理装置。
5. 【請求項５】 前記搬送路は、前記印字媒体を吸入し搬
   送する吸入搬送路であることを特徴とする請求項１から
   ４の何れか１項に記載の印字処理装置。
6. 【請求項６】 前記斜行角度の検知は、前記印字媒体の
   正負の斜行角度において検知可能であることを特徴とす
   る請求項１から５の何れか１項に記載の印字処理装置。