JPH11157437A - バルブ - Google Patents

バルブ

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JPH11157437A
JPH11157437A JP32659997A JP32659997A JPH11157437A JP H11157437 A JPH11157437 A JP H11157437A JP 32659997 A JP32659997 A JP 32659997A JP 32659997 A JP32659997 A JP 32659997A JP H11157437 A JPH11157437 A JP H11157437A
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JP
Japan
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valve
pressure chamber
annular
valve seat
communication hole
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JP32659997A
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English (en)
Inventor
Hideaki Iijima
島 英 明 飯
Kiyonobu Nagamori
守 清 延 永
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構成で且つ弾性部材の損傷の虞れを低
減するバルブを提供すること。 【解決手段】 圧力室に臨むとともに流体通路である連
通孔22cを備えた弁座22と、圧力室に配設され、弁
座22に接触することにより連通孔22cと圧力室との
連通を遮断する弁体21とを有するバルブ20におい
て、弁座22は環状面22dと環状突起部22baとを
有しており、弁体21は第1当接部21aaと第2当接
部22baとを備え、第1当接部21aaの外周部と環
状突起部22baの内周部とを所定の距離Aで離間させ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシール部材を備えた
バルブに関し、詳細には、自動車用液圧ブレーキシステ
ムに使用されるマスタシリンダ等に用いられるバルブに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバルブは、特表平7−50029
8号公報に開示されるように、圧力室に臨むと共に流体
通路である連通孔を備えた弁座と、前記圧力室に配設さ
れ、前記弁座に接触することにより前記連通孔を塞ぐ弁
体と、を有するバルブにおいて、前記弁座には、前記圧
力室に向かって突出するとともに前記弁体が当接する環
状突起部を備えた弾性部材が、前記連通孔の周りを囲む
ようして配設されていることを特徴とするものである。
【0003】この従来のバルブは、弁体が弁座に当接す
ることにより、弾性部材の環状突起部が軸方向に弾性変
形されて連通孔を遮蔽し、流体の連通を遮断する。又、
弁体が弁座から離間することによって、連通孔が連通可
能とされるものである。
【0004】しかしながら、近年の自動車用液圧ブレー
キシステムにおいては、ABS(アンチブレーキロック
システム)、TRC(トラクションコントロールシステ
ム)等の複雑な液圧装置が付加される傾向にあり、AB
S等の装置が付加された自動車用液圧ブレーキシステム
に上述した従来のバルブを用いた場合において、弁体が
弁座に接触して連通孔を遮蔽している際にABS等の装
置が作動されて、このABS等の装置の作動に伴い圧力
室の流体圧が連通孔側の流体圧に比べて高圧となる状況
が生じることがある。
【0005】圧力室の流体圧が連通孔側の流体の圧力よ
りも高圧となると、この高圧によって弁座の環状突起部
は径方向内方に向かって付勢されるようになる。この圧
力室の流体圧が高圧の状態において弁体が弁座から離間
すると、環状突起部に作用している径方向内方に向かっ
て付勢する圧力、及び、圧力室の流体が連通孔に向かっ
て流動することにより、環状突起部が径方向内方に向か
って押圧付勢されて、環状突起部が径方向内方に倒れ込
み、環状突起部の付け根部分が損傷するという虞れが生
じる。
【0006】更に、圧力室の流体圧が高圧であり環状突
起部が倒れ込んだ状態で弁体が弁座に当接すると、環状
突起部が弁体により潰されて損傷するという虞れが生じ
る。このような事態を考慮して、上述した公報には、圧
力室に臨むと共に流体通路である連通孔を備えた弁座
と、前記弁座に配設されるとともに弾性材から成る環状
突起部と、前記圧力室内に配設され、前記圧力室内をそ
の前方側に位置する前方側圧力室とその後方側に位置す
るとともに前記弁座が配設されている後方側圧力室とに
区画する環状部材と、前記弁座の前方で前記後方側圧力
室内に配設され、前記環状突起部を介して前記弁座に接
触することにより前記連通孔と前記後方側圧力室との連
通を遮断する弁体と、前記前方側圧力室に配設され、前
記弁体と前記弁座とが前記環状突起部を介して当接する
以前に前記環状部材に当接して前記環状部材の中心孔を
遮蔽することにより、前記前方側圧力室と後方側圧力室
との連通を遮断するとともに、前記弁体と前記弁座とが
離間した後に前記環状部材から離間して前記環状部材の
中心孔を開放することにより、前記前方側圧力室と前記
後方側圧力室とを連通させる球状部材と、を有する環状
突起部の損傷抑制を図ったバルブが開示されている。
【0007】この環状突起部の損傷抑制を図ったバルブ
は、バルブの閉状態から開状態への移行において、先ず
弁体が弁座から離間されることにより、後方圧力室と連
通孔とが連通され、次いで、球状部材が環状部材から離
間されることにより、前方側圧力室と後方側圧力室とが
連通されることになる。
【0008】従って、弁体と弁座との離間当初の弁体及
び弁座を介して連通孔に流入する流体量は制限されるこ
とから、環状突起部の損傷の虞を抑制している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た環状突起部の損傷抑制を図ったバルブは、弁体の前方
に環状部材及び球状弁体を備えていることから、構造が
複雑になると共に前後方向での大型化を招いている。
【0010】本発明は、簡素な構成で且つ弾性部材の損
傷の虞れを低減するバルブを提供することを、その技術
的課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、圧力室に臨むとともに流体通路である連通孔
を備えた弁座と、前記圧力室に配設され、前記弁座に接
触することにより前記連通孔と前記圧力室との連通を遮
断する弁体とを有するバルブにおいて、前記弁座は前記
連通孔をその中心孔とする環状部と前記環状部の外周に
配設される弾性材から成る環状突起部とを有し、前記弁
体は前記環状部に当接する第1当接部と前記環状突起部
に当接する第2当接部とを備え、前記第1当接部の外周
部と環状突起部の内周部とは所定の距離で離間されてい
ることを特徴とするバルブを構成した。
【0012】請求項1のバルブは、弁体が弁座の弾性部
材に接触して連通孔と圧力室とが遮断されている状態
で、圧力室内の圧が連通孔側に比べて高圧となると、弾
性部材が径方向内方に付勢されるようになる。この圧力
室が高圧状態の時にバルブが開状態とされることによ
り、圧力室が連通孔と連通し、圧力室内の流体が連通孔
に流入しようとする。圧力室の高圧及び圧力室内の流体
の連通孔への流動により、環状突起部が径方向内方への
倒れ込むことになる。
【0013】しかしながら、第1当接部の外周部と環状
突起部の内周部とは所定値で離間されていることから、
環状突起部の特に先端部が第1当接部と環状面との当接
部分に到達することはない。
【0014】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態により具体的
に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態であるABS
装置が付加された自動車用ブレーキシステムに用いられ
るブレーキマスタシリンダの断面図である。図1に示す
ように、ブレーキマスタシリンダ1のシリンダボデー2
はシリンダ孔2aを有し、図1中左端が閉塞されるとと
もに右端が開口する有底筒状を呈している。
【0016】シリンダボデー2の外周にはオイルリザー
バ3に接続される左右一対のリザーバ結合部4、5が形
成されるとともに、シリンダボデー2の周壁には各リザ
ーバ結合部4、5とシリンダボデー2の内部とを連通す
るサプライポート4a、5aが形成されている。
【0017】シリンダ孔2aの開口部及び中央部には、
ピストン6、7がそれぞれ往復摺動可能に挿入されてい
る。シリンダ孔2a内は、両ピストン6、7によって第
1圧力室9が区画されるとともに、ピストン6とシリン
ダボデー2の底面とによって第2圧力室8が区画されて
いる。
【0018】更に、第1及び第2圧力室9、8を液密保
持するためにシールカップ10、11、12、13が、
各ピストン6、7の外周に夫々配設されている。
【0019】又、シリンダ孔2aと、ピストン6の前方
側フランジ部と後方側フランジ部との間とで第2ブレー
キ液供給室14が区画され、シリンダ孔2aとピストン
7の前方側フランジ部と後方側フランジ部との間とで第
1ブレーキ液供給室15が区画されている。第1、第2
ブレーキ供給室15、14はそれぞれサプライポート4
a、5aによりリザーバ3に連通されている。
【0020】ピストン6、7には、シリンダボデー2a
の軸方向垂直方向(図1中上下方向)に延在されるとと
もにシリンダボデー2に両端を固定されたピン16、1
7が貫通するスリット18、19が形成されている。シ
リンダボデー2の底部とピストン6との間、及び、ピス
トン6とピストン7との間には、リターンスプリング2
5、26が配設されている。ピン16、17はリターン
スプリング25、26により後退方向(図1中右方)に
付勢されるピストン6、7の復帰位置を定める機能を果
たす。
【0021】図2は図1のピストン7に配設されている
バルブ20近辺の拡大図であり、図3は図2の弁体21
及び弁座22の拡大図である。図2、図3に示すよう
に、ピストン7はその前方部分に円筒状の突出部7aを
同軸的に有し、この前方部分にバルブ20が配設されて
いる。突出部7aには、突出部7aの前方開口部分及び
外周部分を覆う略有底筒状を呈するリテーナ23が配設
されている。リテーナ23の底部には、筒状部7aの内
部と第2圧力室9とを連通する連通穴23aが設けられ
ている。
【0022】バルブ20は弁体21と弁座22を有して
いる。弁座22は、突出部7aの底面を構成する部分に
形成された凹部7bに嵌合される略環状の金属製本体部
22aと、本体部22aの両端面外周側に配設される環
状のシール部材22bとを有している。
【0023】ピストン7には、軸方向(図2中左右方
向)に延在し、凹部7bとスリット19とを連通する軸
方向孔7cが形成されており、弁体22の本体部22a
が凹部7bに組付けられることにより、本体部22aの
中心孔は軸方向孔7cと筒状部7aの内部とを連通する
連通孔22cとして機能する。
【0024】第1圧力室9とリザーバ3(図1中)と
は、リテーナ23の連通穴23a、筒状部7aの内部、
連通孔22c、軸方向孔7c、スリット19、第1ブレ
ーキ液供給室15(図1中)、及びサプライポート5a
(図1中)とを介して連通している。
【0025】本体部22aは、連通孔22cの後述する
弁体21の頭部21a側の開口22caの周りに開口周
縁部としての環状面22dを有しており、シール部材2
2bは、環状面22dの外周側で弁体21の頭部21a
に対向する面上に、頭部21aに向けて突出する環状突
起部22baを有している。
【0026】弁体21は金属材から形成されており、弁
座22のシール部材22bに当接する頭部21aと、連
通孔22cに軸方向移動可能に挿入される軸部21bと
を有している。頭部21aは、その弁座22側端面で環
状面22dに当接する円柱状の第1当接部21aaと、
第1当接部21aaよりも大きな径を有し、その弁座2
2側端面で環状突起部22baに当接する円柱状の第2
当接部21abとを弁座側から連続して同軸的に有して
いる。
【0027】第1当接部21aaの外周部と環状突起部
22baの内周部とは、図3中に示すように、所定値A
で離間している。
【0028】リテーナ23と弁体21の頭部21aとの
間には、弁体21を弁座22に向けて付勢するスプリン
グ24が配設されている。初期状態においては、弁体2
1がスプリング24に付勢されることにより、弁体21
の軸部21bの後方端部がピン17に当接して弁体21
の後方への移動が規制されており、弁体21の第1当接
部21aaの弁座22側端面と環状面22d、又、第2
当接部21abの弁座22側端面と環状突起部22ba
とは、所定距離で離間されている。従って、第1圧力室
9とリザーバ3とは連通している。
【0029】ピストン6にもピストン7と同様にして、
上述したバルブ20が形成されている。
【0030】次いで作動を説明する。図4は図3のバル
ブ20が閉状態を採った際の状態を示す図である。図1
〜図4に示すように、マスタシリンダ1の非作動状態に
おいては、ピストン6、7はピン16、17に当接した
復帰位置に位置しており、各ピストン6、7のバルブ2
0は、弁体21と弁座22とが離間した開状態を採って
いる。
【0031】図1、図2に示すように、ピストン7に押
圧力が加えられると、リターンスプリング26の付勢力
に抗してピストン7は図1中左方に向かって移動され
る。ピストン7の前進に伴ってバルブ20の弁座22が
ピストン7と共に前進するのに対して、弁体21はスプ
リング24により弁体21の軸部21bの後端部がピン
17に当接した位置に保持されるため、ピストン7が所
定距離だけ前進すると、先ず、弁体21の第2当接部2
1abの端面が弁座22のシール部材22bの環状突起
部22baに接触する。
【0032】次いで、第2当接部21abとシール部材
22bとの当接によって環状突起部22baが軸方向後
方側(図3、図4中右方向)に弾性変形されることによ
り、第1当接部21aaの端面が弁座22の本体部22
aの環状面22dに当接する。従って、連通孔22cが
弁体21に遮蔽され、バルブ20は閉状態となる。即
ち、第1圧力室9とリザーバ3との連通が断たれること
になる。
【0033】ピストン7のバルブ20が閉状態となった
後、更に、ピストン7が前進されることによって第1圧
力室9内のブレーキ液が昇圧される。このバルブ20の
閉状態以降の前進において、ピストン7は弁体21を図
2中左方に付勢することから、弁体21はピストン7と
一体的に前進され、弁体21の軸部21bの後方端部と
ピン17とが非当接状態となる。
【0034】第1圧力室9内のブレーキ液の昇圧により
ピストン6が図1中左方に移動されると、ピストン6に
配設されているバルブ20がピストン7のバルブ20の
作動と同様にして閉状態となることにより、第2圧力室
8とリザーバ3との連通が遮断され、第2圧力室8内の
ブレーキ液が昇圧される。両圧力室8、9のブレーキ液
の昇圧により第2圧力室8に連通するアウトレットポー
ト27及び第1圧力室9に連通するアウトレットポート
(図示省略)を介して車輪ブレーキにブレーキ液が圧送
される。
【0035】ピストン7への押圧力が解除されると、両
リターンスプリング25、26の付勢力により両ピスト
ン6、7が図1中右方へ復帰移動される。この復帰移動
において、各バルブ20の弁体21がスプリング24に
よって後方へ付勢されることから、移動当初はピストン
6、7と各バルブ20の弁体21とは一体的に移動する
が、弁体21の軸部21bの後方端部がピストン6、7
よりも先にピン16、17に当接することにより、弁体
21の復帰移動はピストン6、7の復帰移動よりも先に
終了することになる。
【0036】従って、ピストン6、7がピン16、17
に当接するまでは、弁体21に対してピストン6、7は
後方に移動することから、弁体21の第1当接部21a
a及び第2当接部21abの端面が弁座22の環状面2
2d及び環状突起部22baから離間され、連通孔22
cの弁体21による遮蔽状態が解除される。即ち、各バ
ルブ20が開状態となり、第2圧力室8が第2ブレーキ
液供給室14に連通され、第1圧力室9が第1ブレーキ
液供給室15に連通されてブレーキ液圧が降圧される。
【0037】マスタシリンダ1の作動時、即ち、各バル
ブ20の弁体21の第1当接部21aa及び第2当接部
21abが弁座22の環状面22d及び環状突起部22
baに接触し、連通孔22cと圧力室8、9とが遮断さ
れている状態においては、図4に示すように、環状突起
部22baの内周部と第1当接部21aaの外周部との
間には環状の空間部30が形成されている。
【0038】このマスタシリンダ1の作動時に、各アウ
トレットポート27に連通されるABS装置を形成する
アクチュエータ(図示省略)においてABS作動が行わ
れると、弁体21側のブレーキ液圧、即ち、圧力室8、
9内のブレーキ液圧は、連通孔22c側のブレーキ液
圧、即ち、リザーバ3の液圧に比べて高圧となる。
【0039】圧力室8、9内のブレーキ液圧が連通孔2
2c側のブレーキ液圧よりも高圧となることにより、シ
ール部材22bの環状突起部22baが径方向内方に付
勢されるようになる。この圧力室8、9が高圧状態の時
に強制的にピストン6、7の押圧が解除されると、ピス
トン6、7がリターンスプリング25、26によって図
1で右方向へ摺動されてピストン6、7が復帰位置に復
帰されるとともに、各バルブ20は開状態とされる。
【0040】各バルブ20が開状態とされることによ
り、圧力室8、9がリザーバ3と連通し、圧力室8、9
内のブレーキ液が連通孔22cを介してリザーバ3に流
入しようとする。圧力室8、9の高圧及び圧力室8、9
内のブレーキ液の連通孔22cへの流動により、シール
部材22bの環状突起部22baの径方向内方への倒れ
込みが生じる。
【0041】この環状突起部22baの倒れ込みにおい
ては、第1当接部21aaと環状突起部22baとは所
定値Aでもって充分に離間されていることから、環状突
起部22baが径方向内方に倒れ込んでも、環状突起部
22baの先端部が環状面22dの第1当接部21aa
と当接する当接部分に到達することはない。
【0042】シール部材22bの環状突起部22baが
径方向内方に倒れ込んだ状態で、更に再度ピストン6、
7が左方向へ押動されることにより、各バルブ22の弁
体21が弁座22に当接して連通孔22acと圧力室
6、7とが遮断されることになる。この弁体21と弁座
22との当接に際して、シール部材22bの環状突起部
22baが径方向内方に倒れ込んでいるもののその先端
部は環状面22dと第1当接部21aaとの当接部分に
達していないことから、弁体21の第2当接部21ab
の端面が環状突起部22baの先端部というよりはむし
ろ環状突起部22baの外周部に当接し、第1当接部2
1aaの端面は本体部22aの環状面22dに環状突起
部22baの特に先端部を第1当接部21aaと環状面
22dとの間で挟み込むことなく当接することになる。
【0043】即ち、バルブ20の閉状態時において、環
状突起部22baの径方向内方の倒れ込みは空間部30
内において行われることになる。更に、第1当接部21
aaと環状面22dとが当接することによって連通孔2
2cが遮蔽されることから、環状突起部22baが径方
向内方に倒れ込むことにより、環状突起部22baの先
端部が連通孔22cに入り込むことをより確実に防止し
ている。
【0044】従って、弁体21と弁座22との当接のお
いて、シール部材22bの環状突起部22baが弁体2
1の頭部21aと弁座22の本体部22aとにより挟み
込まれて損傷する虞はない。
【0045】以上説明したように、本実施の形態のバル
ブ20によれば、弁座22のシール部材22bが損傷す
る虞が無い。
【0046】更に、弁体21と弁座22以外には、特別
な部材を必要としないことから、簡素な構成でもってシ
ール部材22bの損傷を抑制することができる。
【0047】従って、簡素な構成で且つシール22bの
損傷の虞れを低減するバルブ20を提供することを可能
としている。
【0048】本実施の形態においては、タンデム型のブ
レーキマスタシリンダにおいて本発明のバルブを採用し
たが、特にこの構成に限定されるものではなく、例え
ば、シングル型のポートレスブレーキマスタシリンダ等
の各種バルブ機構において本発明のバルブを採用しても
同様の作用効果が得られるのは言うまでもない。
【0049】又、本実施の形態においては、バルブ20
の遮蔽状態時にABSが作動されることによって圧力室
8、9において高圧が生じているが、特にこの構成に限
定されるものではなく、バルブの遮蔽状態時に圧力室が
高圧となる状況が生じ得る各種装置においても同様の作
用効果が得られる。
【0050】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、環状突起部が弁体と弁座との当接時に挟み込ま
れて損傷する虞はない。
【0052】従って、簡素な構成で且つ弾性部材の損傷
の虞れの無いバルブを提供することを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のマスタシリンダの断面図。
【図2】図1のバルブ20拡大図。
【図3】図2の拡大図。
【図4】図3のバルブ20の遮断状態を示す図。
【符号の説明】
8、9 圧力室 20 バルブ 21 弁体 21aa 第1当接部 21ab 第2当接部 22 弁座 22aa 凹部 22ba 環状突起部 22c 連通孔 22d 環状面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力室に臨むとともに流体通路である連
    通孔を備えた弁座と、 前記圧力室に配設され、前記弁座に接触することにより
    前記連通孔と前記圧力室との連通を遮断する弁体と、 を有するバルブにおいて、 前記弁座は前記連通孔をその中心孔とする環状部と前記
    環状部の外周に配設される弾性材から成る環状突起部と
    を有し、前記弁体は前記環状部に当接する第1当接部と
    前記環状突起部に当接する第2当接部とを備え、前記第
    1当接部の外周部と環状突起部の内周部とは所定の距離
    で離間されていることを特徴とするバルブ。
JP32659997A 1997-11-27 1997-11-27 バルブ Pending JPH11157437A (ja)

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JPH11157437A true JPH11157437A (ja) 1999-06-15

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JP32659997A Pending JPH11157437A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 バルブ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030021413A (ko) * 2001-09-06 2003-03-15 주식회사 만도 마스터실린더

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