JPH11129888A - バルブ機構 - Google Patents

バルブ機構

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JPH11129888A
JPH11129888A JP9298787A JP29878797A JPH11129888A JP H11129888 A JPH11129888 A JP H11129888A JP 9298787 A JP9298787 A JP 9298787A JP 29878797 A JP29878797 A JP 29878797A JP H11129888 A JPH11129888 A JP H11129888A
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JP
Japan
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valve
valve seat
valve body
communication
pressure chamber
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Application number
JP9298787A
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English (en)
Inventor
Kiyonobu Nagamori
守 清 延 永
Hitoshi Egawa
川 斉 江
Akira Omizu
水 晃 大
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性材から成る環状突起部の損傷の虞れを低
減するバルブ機構を提供すること。 【解決手段】 弁座24と、環状部7aと、環状部7a
内に摺動可能に配設され、弁座24との間に空間部30
を形成するとともに弁座24に着座することによってブ
レーキ液供給室15に連通する連通孔7bと空間部30
との連通を遮断する弁体23と、環状突起部233a
と、弁体23と弁座24とが当接する際に弁体23によ
って遮蔽され、弁体23が弁座24から離間することに
よって弁体23による遮蔽が解除される連通路7cとを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシール部材を備えた
バルブに関し、詳細には、自動車用液圧ブレーキシステ
ムに使用されるマスタシリンダ等に用いられるバルブに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバルブ機構は、特開平8−116
99号公報に開示されるように、圧力室に臨む弁座と、
前記圧力室内に配設され、前記弁座を囲む環状部材と、
前記環状部材内に配設され、前記弁座に着座することに
よって流体供給室に連通する連通孔と前記環状部材の内
部空間部を介した前記圧力室との連通を遮断する弁体
と、前記弁体に配設され、前記弁座に当接可能な弾性材
から成る環状突起部と、前記弁体に配設されるとともに
前記連通孔に挿入され、大径部と、前記大径部よりも小
さい径の小径部とを前記環状部の内部から前記流体供給
室ヘ向けて連続して備える軸部と、を有するものであ
る。
【0003】この従来のバルブ機構は、弁体が弁座に当
接することにより、弾性材の環状突起部が軸方向に弾性
変形されて連通孔が圧力室から密封遮蔽され、流体の連
通が遮断される。又、弁体が弁座から離間することによ
って、連通孔が連通可能とされるものである。
【0004】近年の自動車用液圧ブレーキシステムにお
いては、ABS(アンチブレーキロックシステム)、T
RC(トラクションコントロールシステム)等の複雑な
液圧装置が付加される傾向にあり、ABS等の装置が付
加された自動車用液圧ブレーキシステムに上述した従来
のバルブ機構を用いた場合において、弁体が弁座に接触
して連通孔を遮蔽している際にABS等の装置が作動さ
れて、このABS等の装置の作動に伴い圧力室の流体圧
が連通孔側の流体圧に比べて高圧となる状況が生じるこ
とがある。
【0005】圧力室の流体圧が連通孔側の流体の圧力よ
りも高圧となると、この高圧によって環状突起部は径方
向内方に向かって付勢されるようになる。しかしなが
ら、従来のバルブ機構はこの圧力室の流体圧が高圧の状
態において弁体が弁座から離間すると、先ず弁体と弁座
との離間初期段階において、圧力室内の流体は、大径部
と連通孔の周壁との間のクリアランス、小径部と連通孔
の周壁との間のクリアランスとを介して流体供給室へと
流動することになる。従って、圧力室から流体供給室へ
の流体の流動は大径部と連通孔の周壁との間の小さなク
リアランスによって絞られることになり、環状突起部に
作用している径方向内方に向かって付勢する圧力、及
び、圧力室の流体が連通孔に向かって流動することによ
り、環状突起部が径方向内方に向かって押圧付勢され
て、環状突起部が径方向内方に倒れ込み、環状突起部が
損傷するという虞れを低減している。
【0006】更に、弁体が弁座から離間すると、圧力室
と流体供給室との連通は小径部と連通孔の周壁との間の
クリアランスによりなされ、弁体と弁座との離間初期段
階時に比して圧力室から流体供給室への流体の流動が容
易になされることになる。従って、環状突起部に作用し
ている径方向内方に向かって付勢する圧力、及び、圧力
室の流体が連通孔に向かって流動することにより、環状
突起部が径方向内方に向かって押圧付勢されて、環状突
起部が径方向内方に倒れ込み、環状突起部が損傷すると
いう虞れを低減している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のバルブ機構は、弁体と弁座との初期離間状態に
おいて、圧力室と流体供給室との連通は大径部と連通孔
の周壁との間の小さなクリアランスによってなされるこ
とから、この弁体と弁座との初期離間状態において、大
径部と連通孔の周壁との間のクリアランスよりも大きな
異物が弁座と弁体及び環状突起部との間に入り込んだ場
合、異物が連通孔を介して流体供給室に流動されずに滞
在することになる。この異物が滞在している状態で、弁
体と弁座とが環状突起部を介して当接すると、環状部材
が異物によって損傷する虞が有る。本発明は、弾性材か
ら成る環状突起部の損傷の虞れを低減するバルブ機構を
提供することを、その技術的課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、圧力室に臨む弁座と、前記圧力室内に配設さ
れ、前記弁座を囲む環状部材と、前記環状部材の内径に
略等しい外径を備え、前記環状部材内に前記環状部材の
軸方向に摺動可能に配設され、前記弁座との間に空間を
形成すると共に前記弁座に着座することによって流体供
給室に連通する連通孔と前記空間との連通を遮断する弁
体と、前記弁座及び前記弁体の内のどちらか一方に配設
され、前記弁座及び前記弁体の内の他方に当接可能な弾
性材から成る環状突起部と、前記環状部材に配設されて
前記圧力室と前記空間とを連通可能とするとともに、前
記弁体と前記弁座とが前記環状部材を介して当接する際
に前記弁体によって遮蔽されて前記圧力室と前記空間と
の連通が遮断され、前記弁体が前記弁座から離間するこ
とによって前記弁体による遮蔽が解除されて前記圧力室
と前記空間との連通が許容される連通路とを有するバル
ブ機構を構成した。請求項1のバルブ機構は、弁体が弁
座に当接することにより、連通路を介する圧力室と空間
との連通が遮断されるとともに、連通孔を介する空間と
流体供給室との連通が遮断される。弁体が弁座から離間
することにより、圧力室と空間とが連通路を介して連通
され、空間と流体供給室とが連通孔を介して連通され
る。
【0009】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態により具体的
に説明する。
【0010】図1は本発明の一実施の形態であるバルブ
を用いたABS装置が付加された自動車用ブレーキシス
テムに用いられるブレーキマスタシリンダの断面図であ
る。図1に示すように、ブレーキマスタシリンダ1のシ
リンダボデー2はシリンダ孔2aを有し、図1中左端が
閉塞されるとともに右端が開口する有底筒状を呈してい
る。
【0011】シリンダボデー2の外周にはオイルリザー
バ3に接続される左右一対のリザーバ結合部4、5が形
成されるとともに、シリンダボデー2の周壁には各リザ
ーバ結合部4、5とシリンダボデー2の内部とを連通す
るサプライポート4a、5aが形成されている。
【0012】シリンダ孔2aの開口部及び中央部には、
ピストン6、7がそれぞれ往復摺動可能に挿入されてい
る。シリンダ孔2a内は、両ピストン6、7によって第
1圧力室9が区画されるとともに、ピストン6とシリン
ダボデー2の底面とによって第2圧力室8が区画されて
いる。
【0013】更に、第1及び第2圧力室9、8を液密保
持するためにシールカップ10、11、12、13が、
各ピストン6、7の外周に夫々配設されている。
【0014】又、シリンダ孔2aと、ピストン6の前方
側フランジ部と後方側フランジ部との間とで第2ブレー
キ液供給室14が区画され、シリンダ孔2aとピストン
7の前方側フランジ部と後方側フランジ部との間とで第
1ブレーキ液供給室15が区画されている。第1、第2
ブレーキ液供給室15、14はそれぞれサプライポート
5a、4aによりリザーバ3に連通されている。
【0015】ピストン6、7には、シリンダボデー2の
軸方向垂直方向(図1中上下方向)に延在されるととも
にシリンダボデー2に両端を固定されたピン16、17
が貫通するスリット18、19がそれぞれ形成されてい
る。シリンダボデー2の底部とピストン6との間、及
び、ピストン6とピストン7との間には、リターンスプ
リング20、21が配設されている。ピン16、17は
リターンスプリング20、21により後退方向(図1中
右方)に付勢されるピストン6、7の復帰位置を定める
機能を果たす。
【0016】図2は図1のピストン7の拡大図である。
図2に示すように、ピストン7はその前方部分にピスト
ン7の軸と同軸で前方(図2中左方)に突出する環状部
7aを有し、この環状部7aにおいてバルブ機構22が
構成されている。
【0017】バルブ機構22は、弁体23、弁座24、
連通孔7b、連通路7c、リテーナ25、及びスプリン
グ26を有している。弁座24は環状部7aの底面部を
形成しており、連通孔7bは、ピストン7の前方部分に
ピストン7の軸方向(図2中左右方向)に延在して形成
され、環状部7aの内部空間とスリット19とを連通し
ている。
【0018】弁体23は、環状部7aの内部空間に配設
される頭部231と、連通孔7b内に前後方向(図2中
左右方向)に移動可能に挿入される軸部232と、頭部
231の後端面に当接するとともに軸部232の前方端
部の外周部に配設される弾性材から成るシール部材23
3を有している。シール部材233は、弁座24に向け
て後方に突出する環状突起部233aを備えている。
【0019】弁体23の頭部231は環状部7aの内径
と略等しい外径を備えており、環状部7a内に環状部7
aの軸方向(図2中左右方向)に摺動可能に配設される
とともに環状部7a内において弁座との間に空間部30
を形成している。
【0020】環状部7aの開口を塞ぐようにして環状部
7aの外周部に有底筒状のリテーナ25が配設されてお
り、リテーナ25と弁体23の頭部231との間には、
弁体23を弁座24に向けて付勢するスプリング26が
配設されている。リテーナ25には圧力室9と環状部7
aの弁体23の前方側の空間部とを連通する連通穴25
aが形成されている。
【0021】環状部7aには、環状部7aの周壁を貫通
し、圧力室9と空間部30とを連通する連通路7cが形
成されている。ピストン6にも、ピストン7と同様にし
て環状部及びバルブ機構22が配設されている。
【0022】図1及び図2に示す初期状態においては、
スプリング20、21によって付勢されていることによ
り、ピストン6、7はスリット18、19内においてピ
ン16、17に当接している。又、各バルブ機構22の
弁体23がスプリング26に付勢されることにより、弁
体23の軸部232の後方端部がピン16、17に当接
して弁体23の後方への移動が規制されている。弁体2
3の環状突出部233aの後端部と弁座24とは、l2
の距離で離間されている。又、連通路7cの直径はl1
で設定されており、l1 とl2 との大小関係がl1 <l
2 となるように設定されている。
【0023】この図1、図2に示すマスタシリンダ1の
初期状態においては、弁体23の頭部231の外周面後
端部が連通路7cの空間部30側開口に対して前方側で
近接して位置されており、連通路7cは弁体23の頭部
231の外周部によって遮蔽されていないことから、第
1圧力室9と空間部30とは連通路7cを介して連通さ
れている。又、弁体23の環状突起部233aが弁座2
4から離間していることから、空間部30と連通孔7b
とは連通されている。従って、第1圧力室9と第1ブレ
ーキ液供給室15とは、連通路7c、弁体23の環状突
起部233aと弁座24との隙間、軸部232と連通孔
7bの周壁を形成しているピストン7との隙間(連通孔
7b)、及びスリット19とを介して連通している。
【0024】次いで作動を説明する。図1及び図2は非
作動状態であり、図1、図2に示すように、ピストン
6、7はピン16、17に当接した復帰位置に位置して
おり、ピストン6、7の各バルブ機構22は、弁体23
と弁座24とが離間し、圧力室8、9とブレーキ液供給
室14、15とが連通する開状態を採っている。
【0025】ピストン7に押圧力が加えられると、リタ
ーンスプリング21の付勢力に抗してピストン7は図1
中左方に向かって移動される。ピストン7の前進に伴っ
てバルブ機構22の弁座24がピストン7と共に前進す
るのに対して、弁体23はスプリング26により弁体2
3の軸部232の後端部がピン17に当接した位置に保
持されるため、ピストン7が弁体23に対して所定距離
2 だけ前進すると、弁体23の頭部231により連通
路7cが遮蔽されて第1圧力室9と空間部30との連通
が遮断され、弁体23の環状突起部233aが弁座24
に接触し、連通孔7bの空間部30側開口が弁体23に
より遮蔽され、バルブ機構22は閉状態となる。即ち、
第1圧力室9と第1ブレーキ液供給室15、ひいてはリ
ザーバ3との連通が断たれることになる。
【0026】ピストン7のバルブ機構22が閉状態とな
った後、更に、ピストン7が前進されることによって第
1圧力室9内のブレーキ液が昇圧される。このバルブ機
構22の閉状態以降の前進において、ピストン7は弁体
23を図2中右方に付勢することから、弁体23はピス
トン7と一体的に前進され、弁体23の軸部232の後
方端部とピン17とが非当接状態となる。
【0027】第1圧力室9内のブレーキ液の昇圧により
ピストン6が図1中左方に移動されると、ピストン6に
配設されているバルブ機構22がピストン7のバルブ機
構22の作動と同様にして閉状態となることにより、第
2圧力室8とリザーバ3との連通が遮断され、第2圧力
室8内のブレーキ液が昇圧される。両圧力室8、9のブ
レーキ液の昇圧により第2圧力室8に連通するアウトレ
ットポート31及び第1圧力室9に連通するアウトレッ
トポート(図示省略)を介して車輪ブレーキにブレーキ
液が圧送される。
【0028】マスタシリンダ1の作動時、即ち、各バル
ブ機構22の弁体23の環状突出部233aが弁座24
に接触し、ブレーキ液供給室14、15と圧力室8、9
とが遮断されている状態で、各アウトレットポート31
に連通されるABS装置を形成するアクチュエータ(図
示省略)においてABS作動が行われると、圧力室8、
9内のブレーキ液圧は、連通孔7b側のブレーキ液圧、
即ち、リザーバ3の液圧に比べて高圧となる。
【0029】しかしながら、本実施の形態の各バルブ機
構22においては、連通路7cが弁体23により遮蔽さ
れて圧力室8、9と空間部30との連通が遮断されてい
ることから、圧力室8、9内の高圧が弁体23の環状突
起部233aに作用することはない。従って、環状突起
部233aに径方向内方に倒れ込ませる力が生じること
はなく、環状突起部233aが径方向内方に倒れ込むこ
とも無い。
【0030】この圧力室8、9が高圧状態の時に強制的
にピストン6、7の押圧が解除されると、ピストン6、
7がリターンスプリング20、21によって図1で右方
向へ摺動されてピストン6、7が復帰位置に復帰され
る。ピストン6、7の復帰移動に伴って、弁体23はス
プリング26により後方へ付勢されることから、弁体2
3はピストン6、7と一体的に後方へ移動されることに
なる。
【0031】ピストン6、7の復帰移動に関してピスト
ン7に着目して説明すると、ピストン7及び弁体23が
一体的に後方へ移動することにより、ピストン7と弁体
23との内で先ず最初に弁体23の軸部232の後端部
がピン17に当接することになる。弁体23がピン17
に当接することにより、弁体23のシリンダボデー2に
対する後方への移動は終了され、弁体23に対してピス
トン7が後方へ移動されることになる。
【0032】弁体23のピン17への当接からピストン
7の弁体23に対する初期段階の後方への移動、即ち、
ピストン7の弁体23に対するl2 −l1 未満の移動に
おいて、弁体23の環状突起部233aが弁座24から
離間し、空間部30と連通孔7bとが連通されるが、連
通路7cが依然として弁体23の頭部231により遮蔽
されていることから、連通路7cを介する第1圧力室9
と空間部30との連通は遮断されている。従って、第1
圧力室9内のブレーキ液が空間部30に流入することは
なく、環状突起部233aに高圧が作用することはな
い。即ち、環状突起部233aが径方向内方に倒れ込む
ことはない。
【0033】弁体23のピン17への当接からピストン
7が弁体23に対してl2 −l1 以上後方に移動する
と、環状突起部233aが更に弁座24から離間すると
ともに、弁体23の頭部231による連通路7cの空間
部30側開口の遮蔽が徐々に解除されることになる。従
って、第1圧力室9と空間部30とが連通路7cを介し
て連通され、ひいては第1圧力室9と第1ブレーキ液供
給室15とが、連通路7c、空間部30、環状突起部2
33aと弁座24との隙間、連通孔7b、及びスリット
19とを介して連通される。
【0034】連通路7cの空間部30側開口の頭部23
1による遮蔽が徐々に解除されることにより、第1圧力
室9内のブレーキ液の空間部30への流入も徐々になさ
れることとなる。従って、第1圧力室9から空間部3
0、ひいてはブレーキ液供給室15へのブレーキ液の流
動において、環状突起部233aには環状突起部233
aを径方向内方に付勢する力はさほど作用せず、従っ
て、環状突起部233aが径方向内方に倒れ込むことは
ない。
【0035】弁体23のピン17への当接からピストン
7が弁体23に対してl2 分の距離を後方へ移動する
と、ピストン7がスリット19内においてピン17に当
接してピストン7のシリンダボデー2に対する後方への
移動が終了される。このピストン7の移動に伴って、弁
体23の環状突起部233aの弁座24からの離間が終
了し、環状突起部233aと弁座24との離間量が最大
とされる。又、弁体23の頭部231による連通路7c
の空間部30側開口の遮蔽が完全に解除され、ピストン
7及び弁体23がそれぞれ初期位置に復帰する。連通路
7cの空間部30側開口の開口面積が最大とされること
から、第1圧力室9からの空間部30、ひいては第1ブ
レーキ液室15への流入量も最大となるが、弁体23の
環状突起部233aと弁座24との離間量が最大とされ
ていることから、第1圧力室9から空間部30に流動す
るブレーキ液はすみやかに連通孔7bへと流動する。従
って、環状突起部233aに径方向内方に付勢する力は
さほど作用せず、環状突起部233aが径方向内方に倒
れ込む虞はない。
【0036】ピストン6のバルブ機構22もまた上述し
たようにしてピストン7のバルブ機構22と同様に機能
する。
【0037】各バルブ機構22が開状態とされることに
より、圧力室8、9がリザーバ3と連通されて各圧力室
8、9のブレーキ液圧が降圧される。
【0038】更に、再度ピストン6、7が左方向へ押動
されると、弁体23の環状突起部233aが弁座24に
当接してブレーキ液供給室14、15と圧力室8、9と
の連通が遮断されることになる。しかしながら、環状突
起部233aの径方向内方への倒れ込みがないことか
ら、弁体23と弁座24との環状突起部233aを介し
た当接において環状突起部233aが頭部231と弁座
24とで挟み込まれるようなことはない。従って、環状
突起部233aが損傷する虞はない。
【0039】バルブ機構22において、軸部232の外
周とピストン7との間のクリアランスは絞り効果を有し
ておらず、従って、十分に大きくされていることから、
異物が弁体23及び環状突起部233aと弁座24との
間に異物が滞在することはない。従って、異物により環
状突起部233aが損傷する虞はない。
【0040】以上説明したように、本実施の形態のバル
ブ機構22によれば、弾性材から成る環状突起部233
aが損傷する虞は無い。
【0041】従って、環状突起部233aの損傷の虞れ
の無いバルブ機構22を提供することを可能としてい
る。
【0042】本実施の形態においては、タンデム型のブ
レーキマスタシリンダにおいて本発明のバルブを採用し
たが、特にこの構成に限定されるものではなく、例え
ば、シングル型のポートレスブレーキマスタシリンダ等
の各種バルブ機構において本発明のバルブを採用しても
同様の作用効果が得られるのは言うまでもない。
【0043】又、本実施の形態においては、バルブ機構
22はブレーキマスタシリンダ1において用いられてい
るが、特にこの構成に限定されるものではなく、流体の
連通を制御する為のバルブ機構において本発明を用いる
ことにより、本実施の形態と同様の作用効果が得られる
ものであるのは言うまでもない。
【0044】又、本実施の形態においては、環状突起部
233aは弁体23に配設されているが、特にこの構成
に限定するものではなく、例えば、弁座に弾性材から成
る環状突起部が設けられている本発明のバルブ機構にお
いても同様の作用効果が得られる。
【0045】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、弁体と弁座との間に異物が滞在することはな
く、環状突起部が損傷する虞はない。
【0047】更に、弁体が弁座に着座している際に圧力
室に高圧が発生しても、環状突起部が損傷する虞はな
い。
【0048】従って、環状突起部の損傷の虞れの無いバ
ルブ機構を提供することを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のマスタシリンダ1の断面図。
【図2】図1のピストン7の拡大断面図。
【符号の説明】
7a 環状部 7b 連通孔 7c 連通路 8、9 圧力室 14、15 ブレーキ液供給室 22 バルブ機構 23 弁体 233a 環状突起部 24 弁座

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力室に臨む弁座と、 前記圧力室内に配設され、前記弁座を囲む環状部材と、 前記環状部材の内径に略等しい外径を備え、前記環状部
    材内に前記環状部材の軸方向に摺動可能に配設され、前
    記弁座との間に空間を形成するとともに前記弁座に着座
    することによって流体供給室に連通する連通孔と前記空
    間との連通を遮断する弁体と、 前記弁座及び前記弁体の内のどちらか一方に配設され、
    前記弁座及び前記弁体の内の他方に当接可能な弾性材か
    ら成る環状突起部と、 前記環状部材に配設されて前記圧力室と前記空間とを連
    通可能とするとともに、前記弁体と前記弁座とが前記環
    状部材を介して当接する際に前記弁体によって遮蔽され
    て前記圧力室と前記空間との連通が遮断され、前記弁体
    が前記弁座から離間することによって前記弁体による遮
    蔽が解除されて前記圧力室と前記空間との連通が許容さ
    れる連通路と、 を有するバルブ機構。
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